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・1次面接の特徴 ・ベンチャー企業の1次面接の場合 ・よく聞かれる質問
・一次面接を受けようとしている人 ・ベンチャー企業を受けようとしている人 ・一次面接でよく聞かれる質問を知りたい人
1次面接は、採用選考において大きな関門の1つです。
書類選考やSPIは問題なく通過できるのに面接でつまずいてしまう人も多く、しっかり対策ができるかどうかがカギといえます。
当記事では、1次面接の特徴や事前にできる対策について解説します。
1次面接とは?
1次面接は、エントリーシートや提出課題などの書類選考、教養や学力を見るWebテストやSPIを通過した受験者が対象の、最初の面接です。
一般に個別の受験者に対して複数の面接官が対応し、自己PRを行ったり、質問に回答したりするという形式で実施されますが、企業によってはグループ形式の面接を行っている場合もあります。
したがって、事前にどういった形式で1次面接が行われるのか確認しておいたほうが良いでしょう。
この段階では受験者が多く残っているうえ、企業も採用の可能性を広げるために、できるだけ多くの受験者と顔を合わせて話を聞こうとします。
そのため、面接時間そのものは短い場合が多いです。
仕事において必要な能力があるかを見る面接なので、「社会人としての基礎力」をアピールできるかどうかが突破のカギになります。
1次面接の特徴
1次面接は、受験者の社会人としての基礎力やコミュニケーション能力を見るため行われます。
そのため、2次面接や3次面接とは異なった特徴がいくつかあります。
たとえば若手の社員が面接官を担当していたり、グループ形式の面接が取り入れられていたりする点は、1次面接独特の要素といえるでしょう。
また、面接時間についても、比較的短い時間で進行する場合が多いのも特徴です。
それぞれについて、以下でくわしく見ていきましょう。
どんな人が面接官なのか
1次面接の面接官は、3名から4名程度の社員が1回のセッションを担当しています。
特徴的なのは年齢構成で、人事部や総務部の社員以外に20代、30代の若い方が面接官として出てくる場合も多いです。
こういった方々は受験者と年齢が近く、入社後に先輩や直接の上司として指導する立場にあるので、今後自分の部下や後輩として育成していく可能性をふまえながら面接を担当しています。
書類選考で希望の職種や配属先を記入している場合は、その部署の社員が面接官を担当していることもあります。
専攻する立場から能力を見られることになるので、その職種を選んだ理由やアピールポイントについて事前にしっかりと整理し、落ち着いて話せるよう準備をしておいたほうが良いでしょう。
面接の形式
面接の形式は企業によってさまざまですが、グループ形式の面接を行うところが多くあります。
2〜6人の受験者を集めて1グループとし、集団で質疑応答を行うため、個別で面接を受ける場合とは勝手の違う状況といえます。
全員に対して順番に聞いていくとは限らず、自分から率先して面接官に答えることも必要となるので、対策せずに挑むのはやめておいたほうが良いでしょう。
また、企業によっては特定のテーマを定め、グループディスカッション形式の面接試験を行っている場合もあります。
その場でテーマが提示され、それについて時間内で議論することを求められるため、状況への対応力が求められる試験内容といえるでしょう。
個別面接を練習するだけでなく、グループ形式での面接練習も事前に経験しておきましょう。
面接時間
個別面接の場合、1回の面接時間は30分から60分となります。
30分の場合は自己PRの時間を考慮するとあまり余裕がなく、途中で回答に詰まってしまうと面接での質問項目数が減ってしまいます。
スピーディーに質疑応答を進め、規定の質問をすべてクリアするためにも、よくある質問パターンなどについて対策を進めておいたほうが良いでしょう。
また、グループ形式の場合は参加している受験者それぞれに発言の機会が割かれるため、実質的な回答時間は10〜25分ほどしかありません。
的確に自分の魅力を伝えるためにも、聞かれる場面でスムーズに言葉が出せるよう練習をしておきましょう。
そして、面接官が任意の数名に回答を求めるような場面では、積極的に発言するよう心がけてください。
ベンチャー企業の1次面接の場合
ベンチャー企業の面接では、受験者自体のボリュームが少ないことから、グループ形式ではなく個別の面接になる場合も多いです。
また、「先輩社員との面談」といったように、よりラフな形式を取って1次面接が行われる場合もあります。
面接官が受験者に対して「なぜ」「どうして」と、しつこく掘り下げていくような圧迫感はありません。
したがって、面接の雰囲気としては大手や中堅の企業と比べ、カジュアルな印象に受け取られるでしょう。
しかし、発言に対する自主性や積極性は重視して見られるため、相手が聞いてこなかったからといって、浅い質疑応答に終始してしまうのはNGです。
あなた自身が面接官に対してどういう特長を見てほしいのか、どんな想いをもって採用選考を受けたのかを、論理的に掘り下げていかなければならないので、自己分析や考えの整理を進めて言葉の引き出しを用意しておく必要があります。
また、社会人としての常識があるかどうかもしっかりと見られています。
服装を極端に着崩すなど、失礼な言葉づかいやビジネスマナーを無視した行動は取らないように細心の注意を払ってください。
どんなところを見ているのか?
1次面接を通じて、面接官はどのようなところを見ているのでしょうか。
主に重視されているのは、「社会人として常識やマナーが身についているか、一緒に働いて問題のない人間かどうか」という点です。
具体的にどういった部分が評価されているのか見ていきましょう。
第一印象・マナー
現場で業務にあたっている社員が面接官として参加する1次面接では、個々の詳細な違いを見極めることはせず、社員視点で「一緒に働きたい人材か」という部分を判断される傾向にあります。
したがって、受験者の服装や身だしなみといった本人の印象が、面接での評価に大きく関わってくることも少なくありません。
また、相手の立場に合わせた適切な言葉づかいや入退室のマナー、面接官の言葉を聞く際の態度なども、評価項目の1つとしてチェックされています。
「社会人としての姿勢に欠ける人物」と受け取られてしまうと、面接においてはきびしい結果を覚悟しなければなりません。
極端に身構える必要はありませんが、横着に見える移動の仕方や椅子に座る際の姿勢の悪さなど、特に相手から見て目立ちやすい部分には注意を払って行動しましょう。
ESとの一貫性
1次面接の段階では、事前に用意され提出されたエントリーシート(ES)の内容にしたがって、質疑応答が行われることも多くあります。
ESの内容と、実際の受け答えが一貫しているかどうかをチェックするための質問内容なので、ここでまったく違う回答をしてしまうと「言葉に一貫性のない人物ではないのか」という疑念をもたれてしまうかもしれません。
また、質問を掘り下げた際に矛盾するような回答をしてしまうのも、一貫性のなさを疑われる可能性があります。
書類と面接とで内容が食い違うことのないよう、志望動機や長所、学生時代の経験談といったものについてはエントリーする前の段階から内容を整理し、論理的に文章を構成しておいたほうが良いでしょう。
質問に対する回答・会話能力
仕事においては、同僚や上司、営業先の相手や顧客とコミュニケーションを取ることが求められます。
したがって、質問に対する受け答えができることは、会社の人材として非常に重要なポイントといえます。
面接においては質問の意図をきちんとくみ取っているのか、指定された時間内に合わせた回答ができるのか、といった点から受験者の会話能力をチェックしているので、要点をまとめて端的に答えられるよう練習を重ねておいたほうが良いでしょう。
また、面接でよく聞かれる質問項目や自己PRについては、面接官の時間指定に沿って内容を要約できるよう、話す内容を整理して実際に口に出すなどして確かめておくのが効果的です。
決してその場のアドリブで乗り切ろうとせず、対策したうえで当日の質問に沿った答え方をしましょう。
事前にできる対策
ここまで1次面接の特徴や見ているポイントについて解説しました。
では、これらをふまえてどのような対策を講じれば良いのでしょうか。
1次面接を受けるに先立っては、エントリーシートの確認や、実際の面接練習などを通して対策に取り組むことができます。
また、面接のお決まりのパターンとしてよく聞かれる質問については、事前に回答例を作っておくことでスムーズに答えられるのでおすすめです。
ここからくわしく見ていきましょう。
エントリーシートの内容を再確認
先ほど述べたように、1次面接の質問内容は、書類選考の段階で提出したものがベースになっている場合が多くあります。
エントリーシートや規定の提出課題など、企業に送ったものを基準として個人の深掘りが行われるほか、面接での回答と照らし合わせ矛盾点をチェックされます。
したがって、こうした書類については必ず写しを手元に残しておき、事前に志望動機や自分についてなどの確認を行う際に活かしましょう。
また、どういった内容だったかを振り返ることで、深掘りされる部分や確認を取ってくる部分の想定ができ、回答例を作るのに役立ちます。
面接対策を進めるためにも、企業に提出した書類の内容はあとですぐ確認できる状態にしておきましょう。
話し方の練習
社会人のコミュニケーションにおいては、相手の立場や事情に適した話し方や態度が重要となります。
お互いにリスペクトし合い、良好な関係を続けていくためには、失礼のない行動が何よりも大切です。
しかし、言葉づかいや会話における態度の現れ方は、その場の一時しのぎで誤魔化せるものではありません。
面接対策で覚えるにしても、実際に何度も使いながら、間違った用法やイントネーションの違いなどを逐一修正していくのが効果的です。
違和感なく敬語を使用し、立ち振る舞いを礼儀正しいものとするために、友人や家族や学校の先生などに面接の練習を付き合ってもらい、実際にチェックしてもらいましょう。
また、自身の話し方や態度については自己研究を行い、改善をはかっていくと良いでしょう。
よく聞かれる質問の回答例を用意しておく
面接においては、必ず聞かれる質問内容がいくつか存在します。
たとえば自己PRや志望動機についての質問は、どの企業を受ける場合でも、なんらかの形で聞かれるトピックです。
また、その企業で毎年聞いている質問項目が存在する場合もあります。
どんな質問が飛んでくるのかわからない状況よりも、ある程度何を聞かれるのか予想できる状況のほうが、落ち着いて受け答えをしやすくなります。
まずはOBや過去の面接に関する情報から、過去どのような質問があったのか確認をしておきましょう。
そのうえで、もし毎度たずねられる質問やよく聞かれる質問があれば、今回も聞かれることを前提に「自分はどのように答えるか」を回答例として考えておくと良いでしょう。
よく聞かれる質問
どのような業種であっても、1次面接の段階で聞かれる質問はいくつか存在します。
なかでも、「志望動機」「自己PR」「学生時代に頑張ったこと」の3つは、面接におけるテンプレートと言っても良いくらい、たずねられる頻度の高い質問です。
これらはエントリーシートの段階から聞かれている項目でもあるので、ESから一貫性のある回答をできるかどうかが重要となります。
各質問について、どのようなポイントを押さえると良いか確認しましょう。
志望動機はなんですか?
採用選考においてさまざまな場面で聞かれることになるのが志望動機です。
この質問では、どうしてその職種を選択したのか、なぜこの企業を受けたのかという点を、論理的な文章で簡潔に答えることが求められます。
ポイントとしては「抽象的な答え方にならないよう気をつける」ということです。
「〇〇だから」という一言で終わらせず、簡潔であってもしっかりと内容を掘り下げましょう。
具体的な過去の経験や自分の考え・価値観がふまえられた経緯を絡めると良い印象になります。
簡単に自己PRをしてください
面接の冒頭に、自己紹介とともに時間を指定して求められることも多いのがこの質問です。
もっともアピールしたいポイントや長所を、具体的な過去のエピソードなどと絡めると、魅力に具体性をもたせられます。
また単なる持ち味として宣伝するのではなく、そのアピールポイントを入社してから実際にどう活かせるかまで結びつけると、面接官も社会人としての姿をイメージしやすく、良い印象を抱きます。
長々と語らず、指定時間内に収まるよう要点をまとめながら答えましょう。
学生時代に頑張ったことはなんですか?
受験者の人物像や人柄をつかむために振られる質問の代表がこのトピックです。
アルバイト・サークル活動・ゼミ・インターン参加など、過去に実際に頑張ったことをあげて答えましょう。
この質問については、ただ思い出を話すのではなく、その活動でどんな困難があったか・どんなことが身についたのか・実際にどんな成果が出たかなど、より具体的な内容を伝えることが大切です。
結果や実績を盛り立てる必要はありません。
その活動についてどのように取り組んだのか、過程や結果がわかるように答えると良いでしょう。
まとめ
当記事では、採用選考の1次面接について、その特徴や対策を講じる際のポイントを解説しました。
1次面接の段階では、専門性を深掘りするよりも、社会人としての基本的な能力をチェックされるということがわかっていただけたかと思います。
面接を通過するために対策や練習を頑張ることはもちろん大切ですが、ここで回答したことは2次面接や3次面接にも引き継がれていきます。
一貫して矛盾のないように自己分析を進め、回答をしっかりと話せるよう事前練習を重ねておきましょう。