はじめに
就活には、就活の軸を作ることが大事とされています。
しかし、実際に就活の軸を見つけるのは簡単ではありません。
就活の軸を見つけるために、自身の客観的評価や企業・業界の研究などすることが多くあるでしょう。
ここでは、就活の軸の見つけ方について説明します。
また就活の軸が必要な理由や、実際に面接で就活の軸を聞かれた際の答え方もポイントがいくつかあるので、就活の軸の設定例を踏まえたうえで説明します。
就活の軸を見つけて面接で聞かれた際にも答えられるようになりましょう。
就活の軸とは
就活の軸とは、自分が働くうえで絶対に譲れない条件です。
企業ごとに変わることのある志望動機と違って、就活の軸は自身の基準となります。
そのため、受ける企業が異なっても就活の軸は変わりません。
就活の軸は、就活生ごとに内容が異なるでしょう。
就活のときには、業界や企業に対して自身がやりたいことを意識した就活の軸を作るべきです。
企業側も、就活の軸をもとに就活生は就活を行っていることを前提としているでしょう。
就活の軸がなければ、具体的な目標がなくやめやすいと判断されることもあります。
一度決めた就活の軸は、就活中に内容を変えてはいけません。
そして、就活の軸は簡単に見つからないはずです。
自身の就活の軸を見つけるために、さまざまな自己的評価や他己的評価を行う必要があります。
就活の軸が必要な理由
就活を行う際に、自身の就活の軸が必要なのにはさまざま理由があります。
さまざまな業界や多数の企業があるため、就活をはじめた際はどのような業界や企業を選べばいいのか迷います。
その際に自身の就活の軸があると、企業や業界を選択しやすくなるでしょう。
なぜなら、就活の軸を基準に業界や企業を選ぶことができるからです。
またほかにも、就活の軸が必要な理由に、企業が就活生は就活の軸を持って就職活動を行っていると考えていることが挙げられます。
就活生が一貫性を持って就職活動をしているのか確認するために、企業面接の際に就活の軸を質問する企業も多いでしょう。
企業からは、就活生が一貫性を持って就職活動を行えていなければ、就活生の信念や信頼性がないと評価されやすいです。
そのため、就活を行う際には自身の就活の軸を見つけて答えられるようにしましょう。
就活の軸の見つけ方
さまざまな方法を使うことで、自身の就活の軸を見つけられるでしょう。
自己分析によって、自身の得意な能力や、何をすることでやりがいを感じられるのかを理解することができます。
また自己分析だけでなく、他己分析を行うことで、他者から見た自身の評価は客観的評価となります。
この客観的評価からみたスキルは、就活の軸の具体例にしやすいでしょう。
そのほかにも就活の軸を見つけるためには、企業や業界をイメージだけではなく、理解することが大事です。
そのためにインターシップへの参加をすると、現場がどうなっているのかを感じやすいです。
自己分析
就活の軸を見つけるためには、まず自身について知ることが必要となるでしょう。
そのために、インターネット上での自己分析ツールを使って、自己分析をします。
自己分析では、自身の過去の経験やできごとに対して、どのような感情を抱いてきたのかを分析していきます。
自己分析を行うことによって、今まで自分がどのような価値観を持っていたのかを客観的に分析することが可能です。
価値観を分析した後は、今まで自分が何にやりがいを感じていたのかを見ましょう。
自身のやりがいの理由を意識することは、就活の軸の発見につながります。
また、自己分析は就活の軸の発見につながるだけでなく、企業への志望動機や自己PRにも使えるでしょう。
自身を理解することで、就活の軸に説得性を持たせます。
他己分析
自己分析を行うのが難しい場合は、自分以外の人に他己分析をお願いしましょう。
相手に自分の今までの経験を聞いてもらい、自分に対してどのような人である印象を受けるかヒアリングをしていきます。
自分以外から評価してもらうことで、その評価は客観性が増すのです。
また、他己分析を行う際には、自分と関係性がさまざまな複数人にできる限り行ってもらうと良くなります。
関係性が違えば、自分に対する評価も変わってきます。
就活の軸を見つける際には、その客観的評価のある自身が持つスキルを入れることができるでしょう。
もし自己分析ができていたとしても、他己分析も合わせて行うことで、より客観的に自身を見つめ直すことができます。
他己分析を行う相手を探すのが難しい場合は、就活エージェントや大学のキャリアサービスなどを使いましょう。
企業説明会やインターンシップに参加する
就活の軸を見つける際に、企業や業界のことについて理解できると、就職へのイメージができます。
そのためには、企業説明会やインターシップに参加することも大事になります。
実際に企業説明会を受けることやインターシップに参加することで、業界や企業の面白さも見えてくるでしょう。
また時間があるならば、できる限りさまざまな企業の説明会に参加するべきです。
複数のさまざまな企業を見ることで、業界や企業の共通点が見つかるでしょう。
その面白いと感じたことや共通点を深堀りして、就活の軸にすることができます。
またインターシップに参加すると、実際に業界や企業の現場を体験することができます。
企業や業界の中で自身が体験したときに感じたことについて、深堀りをしていきましょう。
とくに、ベンチャーは企業の色が強く出る傾向があるので、その企業を理解するためにも、企業説明会やインターンシップに積極的に参加しましょう。
面接で聞かれた時の答え方のポイント
就活の軸を面接で聞かれたときの答え方には、ポイントがいくつかあります。
まず、就活の軸は自分の強みや弱みを交えて話しましょう。
強みや弱みを交えて伝えることで、就活の軸の印象が良くなります。
また就活の軸を話す際には、結論ファーストを意識しましょう。
結論を先に話すことで、就活の軸が伝わりやすくなります。
就活の軸は、できるだけ詳細に話すべきです。
中身の薄い就活の軸を面接で話すと、企業からは就活生の志望度が強く見られません。
説得性のある就活の軸を伝えるようにしましょう。
自分の強みや弱みを交えて話す
面接では、就活生を見るために、自分の強みや弱みを聞かれる可能性があります。
就活の軸を話す際にも、自分の強みや弱みを交えて話すことが大事です。
そのために、就活の軸を見つける際に行った自己分析や他己分析を振り返りましょう。
自己分析の軸である経験やスキルの理由は、自身の過去の経験につながります。
就活の軸での強みや弱みは、その過去の経験を具体例として答えましょう。
経験や自分の特徴を絡めて話すことで、就活の軸に独自性や説得性が増します。
また、志望する企業がベンチャー企業の場合は、そのベンチャー企業で活かせるような強みを話すと印象が良いです。
就活の軸は不変であるため、必ず毎回受ける企業で活かせる強みの就活の軸について答えられるわけではありません。
その際には、就活の軸を自身の弱みと合わせてどう対処していくかを話す方法で対処できます。
結論ファーストを意識
就活の軸を話す際には、結論を最初に述べましょう。
結論を最初に話すことで、一番に伝えたいことを強調できます。
面接の際には、PREP法を意識して話すと内容が伝わりやすいです。
PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(例)、Point(結論)の順番に話す方法となります。
結論を最初に話した後に、理由を伝えます。
理由を結論の後に置くことで、説得性を持たせられるでしょう。
次に、具体例を理由に紐づけて話します。
具体例を理由の後に話すことで、長い具体例であったとしても、理由を意識しつつ話すことができるでしょう。
そして、最後にもう一度結論で締めくくります。
結論を最初にいった後、もう一度結論を話すと印象を強めることができます。
できるだけ詳細に話す
就活の軸は、できるだけ詳細に話しましょう。
就活の軸によっては、どこの企業や業界でも当てはまる内容になります。
どこの企業や業界でも当てはまる内容をそのまま伝えると、その企業に対する熱意や志望度が伝わりにくいです。
そのため、就活の軸を深堀りして具体的に話すことが大事です。
とくにベンチャー企業は企業特有のビジネスモデルを求めているため、似たり寄ったりの就活の軸は通用しません。
オリジナル性のある就活の軸が求められるでしょう。
詳細的に話すためには、就活の軸を作る際に具体例やその業界に関連付けた理由を含めることが大事です。
ベンチャー企業に対しての就活の軸で、例をもとに作るときは気を付けましょう。
未来のイメージを意識して作ると、オリジナリティのある就活の軸になりやすいです。
就活の軸の設定例
実際に、就活の軸の設定例を紹介します。
それぞれの経験や企業・業界研究から、就活の軸につながっています。
理由をどのようにつなげているか見ていきましょう。
1つ目は、IT業界で仕事をしたい就活の軸の設定例になります。
2つ目は、世の中や企業に目を向けた就活の軸で、中小ビジネスの成長を支える仕事についての設定例です。
この2つの設定例は将来のイメージも含むため、ベンチャー企業の就活の軸にもできるでしょう。
3つ目は、仕事をするうえで何をやりがいとして働きたいのかという、就活の軸の設定例になります。
「ITで生活を豊かにできる仕事」
私はITで、生活を豊かにできる仕事をしたいと思っています。
大学でIT関連の研究をしていく中で、ITについて極めてきました。
ITの研究をしているうちに、私たちが普段使っているものは、ITによって便利になっていると気付きました。
そして、ITが生活の利便性向上の可能性を秘めていると考えるようになったのです。
それをきっかけに、ITをもっと成長させていくために、私自身がIT製品やサービスを提供する立場になりたいと思うようになりました。
そのため、今や生活にかけがいのないIT製品、サービスを提供している貴社で活躍したいと考えています。
貴社に入社した際には、企業の一員としてより良いIT製品、サービスを開発していきたいです。
以上のように、ITで生活を豊かにする仕事をしたいと感じたことから志望しました。
「中小ビジネスの成長を支える仕事」
私は、中小ビジネスの成長を支える仕事がしたいと思っています。
日本には優秀な製品を持ちながら、マーケティング力不足な面があります。
それが理由で、広告やさらなる開発ができないといった中小企業がたくさんあることをゼミで学びました。
ゼミで学んでから、中小企業を調べてさまざまな優秀な製品を見つけ、それが世に出ていないことにもったいなさを感じたのです。
そして、貴社はそのような中小企業を中心に、マーケティング支援を行っていると知りました。
そのビジネスモデルに大いに共感し、貴社で活躍したいと考えるようになりました。
中小企業の持つ優秀な製品を、世の中のさまざまな人に伝えたいです。
以上の理由から、私は中小ビジネスの成長を支える仕事がしたいと考えました。
「人の成長に関わりたい」
私は、仕事で人の成長に関わりたいと思っています。
小学校・中学校・高校と同じ塾に通い、担当の先生には大いに成長させていただき、今の自分があると考えています。
担当の先生は、私が困っていることがあると、すぐに手を貸さずに見守ってくださっていました。
そのおかげで、挑戦することについて粘る心強さが身についたと思います。
この経験から、私は人の成長を間近で支えることのできる環境に身を置きたいと考えました。
とくに、貴社は人材コンサルティング会社として、一人ひとりに専属メンターがつくというビジネスモデルを展開されています。
その理念に大いに共感し、貴社で活躍したいと考えるようになりました。
一人ひとりをしっかりと見守って手伝いができる仕事を通して、人の成長に関わっていきたいと考えています。
おわりに
就活の際に就活の軸を見つけると、企業の選択に一貫性を持てるでしょう。
そのため、業界や企業がどのように仕事をしているのか、企業説明会やインターンを受けて理解するべきです。
また、自己分析や他己分析を行って自身の評価を理解し、就活の軸を考えることが大事です。
企業も就活の軸を重要としており、就活生がどのような就活の軸を持って就活を行っているのかに興味があります。
面接時には、結論ファーストや強みや弱みを交えて話して、自身の結論の軸を伝えましょう。
自身の就活の軸を見つけて、就活を有利に進めることが大事です。