- 「将来性」を志望動機にしても良いのか
- 志望動機の基本的な構成
- 「将来性」を志望動機にする際のポイント
- 「将来性」を用いた志望動機の例文
- 「将来性」を志望動機に用いようと考えている人
- 志望動機をこれから作る人
- 志望動機の作成のコツを知りたい人
- 例文を見て参考にしたい人
就職活動をはじめたばかりで、エントリーシートの書き方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
エントリーシートは就職活動の基本であり、必ずと言っていいほど提出を求められます。
とくに志望動機は、企業への入社意欲をアピールできる重要な項目で、当然企業側も注目しています。
就職活動の要となる志望動機ですが、将来性を理由にすることは可能なのでしょうか。
将来性は誰しもが気になることですが、志望動機として書くのは躊躇してしまうことも事実です。
今回は、志望動機を将来性にすることのポイントやコツを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
【将来性の志望動機】将来性を志望動機にするのはあり?
結論から言うと、志望動機を将来性にすることは可能です。
企業の将来性は、就活生が企業を選ぶ際の大きな判断基準になります。
そもそも志望動機は、入社への意欲や熱意をアピールするために書くものです。
社会経験のない学生にとって自分が働くことをイメージするのは難しく、志望動機としてまとめるのは大変なことです。
そんな学生が将来性のある会社で仕事をし、安定性を求めたいと思うのは当然のことで、非難されることではありません。
しかし、志望動機が将来性への言及だけになってしまうのは避けた方が無難です。
人気の高い企業ほど、他の就活生も似たような志望動機である可能性が高いです。
他の就活生との差別化を図るため、企業の印象に残りやすい志望動機を作成しましょう。
将来性を主軸とした内容で志望動機を組み立て、自分だけのオリジナル要素を付け加えると効果的です。
また、書き方によっては上から目線の印象を受けてしまい、好印象につながらない可能性があるので注意してください。
【将来性の志望動機】将来性を志望動機にした際の企業からの印象
ベンチャー企業への就職を希望している場合、志望動機を将来性にするとどのような印象を与えるのでしょうか。
ベンチャー企業とは、起業して数年の新興企業のことを指します。
独自のサービスや技術を提供するのが特徴ですが、将来性や安定性についての保証はありません。
しかし、将来的に大きく成長する可能性を秘めています。
新しい価値観を持つ企業に就職し成長したいと思った場合、志望動機は将来性に括られてしまうでしょう。
志望理由が将来性だけになってしまうと、他の企業でもいいのではないかと思われてしまいます。
なぜその企業でなければならないのか理由を明確にし、なぜこの企業に将来性を感じたのかを伝えることが好印象につながります。
【将来性の志望動機】志望動機が聞かれる理由
まずは、企業がなぜ志望動機について聞いてくるのかについて理解してから作成するようにしましょう。
自分を魅力的にアピールするためには、相手側の考え方を理解する必要があります。
ぜひ、以下の4点を踏まえた上で志望動機を作成してみてください。
自社を選んだ理由を聞くため
企業の採用担当者は、応募者がなぜ数ある業界や企業の中から自社を選んだのかを知りたいと考えています。
企業は自社を選んだ理由を聞くことで、応募者がどれほど企業研究をしっかりと行い、どの程度真剣に自社に興味を持っているのかを確認しようとしているのです。
具体的な理由が述べられる場合、応募者の志望動機が具体的かつ現実的であることがわかります。
また、応募者の価値観や興味が企業の方向性と一致しているかどうかを確認している場合も多いです。
志望動機がしっかりとしている応募者は、入社後もモチベーションを維持しやすく、長期的に貢献する可能性が高いと判断できます。
したがって、志望動機を聞くことで企業は応募者の本気度や適性を見極めようとしているのです。
応募者の人柄を知るため
志望動機を尋ねることで企業は応募者の人柄も理解しようとしています。
応募者がどのような価値観を持ち、何に対して情熱を持っているのかについて知ろうとしているのです。
志望動機の中には応募者の過去の経験や学びが反映されており、それを通じて応募者の生活や行動パターンを垣間見ることができます。
どのような動機で行動し、どのように問題解決を図ってきたかを知ることで、その人の本質的な部分を理解する手がかりとなります。
これは職場でチームワークを持って働けるかどうかを確認するため非常に重要な要素であり、長期的に働ける人材かどうか判断するためには非常に重要です。
社風に合うか見極めるため
企業は志望動機を通じて応募者が自社の社風に合うかどうかも判断している場合が多いです。
企業の社風は多様であり、変化を積極的に取り入れる企業もあれば、伝統や安定性を重視する企業もあります。
応募者の人柄や価値観が企業の姿勢と一致しているかどうかを確認することで、長期的な適性や貢献度を見極めているのです。
また、応募者が企業の分析をしっかりと行っているかどうかも、志望動機において確認されていることが多いです。
企業のビジョンに共感し、それに基づいた具体的な志望理由を持っている応募者は、社風になじみやすく、企業の目標達成に向けた協力を期待できる存在となります。
したがって、志望動機は応募者と企業のマッチングを確認する重要な指針なのです。
どんな活躍ができるか判断するため
どのような活躍ができるかを判断するためというのも、志望動機が聞かれる理由の1つです。
企業は応募者の熱意や価値観を確認しようとしています。
応募者が具体的にどのような形で企業に貢献できるか、どの役割を果たせるのかについて見極めるとしているのです。
過去の経験や成功事例をもとに、応募者が新しい環境でも同様に成果をあげられるか、その再現性があるかどうかを知りたいと考えています。
志望動機に含まれるエピソードや計画が具体的であればあるほど、応募者が企業に対して積極的にアプローチし、自分の能力を最大限に発揮しようとしていることが伝わります。
このように、企業は応募者が将来的にどのような活躍を期待できるかを具体的にイメージし、採用の判断材料としているのです。
【将来性の志望動機】志望動機の構成
続いて、志望動機を作成するにあたってのおすすめの構成についても紹介します。
この構成はどのような志望動機を述べる場合でも、どのような企業を受けるにあたっても活用できるものです。
一度覚えてしまえば汎用的に活用できるため、ぜひ覚えてしまいましょう。
結論
志望動機を作成するにあたっては、必ず結論から述べることが重要です。
なぜならば、結論から述べられていない文章は結局何が言いたいのかわからず、相手も概要を理解しにくいからです。
企業の採用担当者は志望動機だけでなく、自己PRやガクチカなど無数の文章を読まなければならないため、あなたの志望動機だけに何分間も時間を使っていられません。
まずは結論として、なぜその企業に入りたいのか、分かりやすく一言で説明することをおすすめします。
理由
志望動機を述べられたら、続いて理由について述べます。
あなたがなぜその志望動機を抱くようになったのかについて、分かりやすく説明することが重要です。
あなたの志望動機の背景を説明できれば、相手もより納得できます。
ただし、理由の部分は結論やエピソードより重要性は低いため、一言で述べる程度で問題ありません。
特に、文字数の指定が少ない場合は長々と書かないようにしましょう。
エピソード
エピソードは最も重要な部分の1つであるため、文字数をある程度割いてしっかりと具体的に説明するようにしましょう。
企業の採用担当者はあなたのことを知らない人物であるため、初対面の人が読んでも理解できるような書き方を心がけることが重要です。
「自分にとっての前提知識が何もない人が理解できるか」を踏まえた上で、あなたの志望動機を納得させられる、分かりやすいエピソードを述べることが重要です。
貢献
企業は活躍してくれる人材を採用したいと考えているため、どのように貢献するかについても説明するようにしましょう。
入社した場合に、あなたがどのような能力を活用して、どのように企業に貢献するのかを説明することは非常に重要です。
貢献について説明すれば、あなたが活躍しているイメージを相手に与えられるだけでなく、企業研究を行っていることも同時に伝えられます。
企業研究をあまり行っていない人物は、活躍のイメージも自分でできないからです。
しっかりと企業研究を行い、どのような人物像が求められているか、そして自分がどのように貢献できるのかについて説明するようにしましょう。
再度結論
志望動機の最後の部分では、再度結論について述べることをおすすめします。
これにより、もし斜め読みされてしまったとしても、あなたの志望動機については最低限伝わります。
また、最後にもう一度同じ結論を述べることで、一貫性のある文章に仕上げることも可能です。
ただし、この部分はあくまで一言で説明するだけで十分であり、長々と書く必要はありません。
貢献についての説明と最後の結論、どちらを長くするか迷った場合は、貢献の方を長くするようにしましょう。
【将来性の志望動機】将来性の調べ方
続いて、自分が目指している企業に将来性があるかどうか調べる方法について紹介します。
以下の2つの方法を活用すれば、あなたが目指している企業に将来性があるのかどうか確認できるはずです。
市場(マーケット)を調べる
企業の将来性を判断するためには、まずはその企業が属する市場、つまりマーケットの成長性を調べることが重要です。
市場全体が成長しているか、縮小しているかによって、企業は今後どれだけの成長余地を持っているかが大きく左右されるからです。
例えば、新興市場や技術革新が進んでいる分野に参入している企業は将来にわたって成長が期待できる可能性が高いと言えます。
その業界の市場規模や需要の推移、そして将来的な成長予測を調査することが必要です。
業界レポートや市場分析で、市場調査データを活用することで具体的な数値や動向に基づいた分析ができます。
また、競合他社と比べてその企業がどれだけ市場シェアを獲得しているかも重要なポイントです。
市場の拡大が見込まれていても、競争が激化している場合には、企業がその競争に勝ち残れるかが課題となります。
トレンドを調べる
企業の将来性を評価するにあたって、トレンドを調べることも非常に重要なポイントの1つです。
トレンドは企業がこれから進むべき方向性を示す指標であり、将来性を見極める材料となります。
例えば、DXや環境問題の取り組みといった、今後長期的に続くと予想されるトレンドに敏感な企業は時代の変化に対応し、新しいビジネスチャンスをつかむ可能性が高いです。
反対に、時代の流れに逆行するようなビジネスを行っている企業や、トレンドに対応できていない企業は、将来的な成長が見込めない場合もあります。
また、トレンドを把握することで、その企業が属する業界の現状だけでなく、今後どのような変化が訪れるのかを予想することもできます。
例えば、AIやIoT、再生可能エネルギーの分野では技術革新が進むことで、大きなビジネスが生まれています。
このようなトレンドに対応している企業は競争力を維持し、成長を続けることが期待できるでしょう。
【将来性の志望動機】将来性を志望動機にする際のポイント
将来性を志望動機にすることは、問題ないことがわかりました。
ここからは、実際に志望動機を作成する際のポイントについて説明していきます。
「しっかりと企業研究を行う」「将来性がなぜ必要なのかを述べる」の2つをポイントに解説していきます。
どちらも企業理解を深めることが大切になるので、それを踏まえて読んでみてください。
ポイントを理解することでより伝わりやすい志望動機が作成できるので、ぜひ参考にしてみてください。
しっかりと企業研究を行う
志望理由に将来性を述べる場合、しっかりと企業研究を行いましょう。
就職活動における企業研究はとても重要で、企業研究の成果が内定を左右するとまで言われています。
なぜ将来性を感じたのかを自分の言葉で言語化し、第三者に伝えられなければなりません。
そのためには念入りに企業研究を行い、自ら企業に対する理解を深める必要があります。
その企業だからこそ感じた将来性を伝えるためには、他の就活生との差をつけるためにも、自分なりの視点を持つ必要があります。
内容が希薄になってしまうと、将来性という志望動機が企業任せの受け身な印象につながってしまうのです。
自ら成長したいという主体性をアピールするためにも、企業研究は手を抜かず、自分が納得するまで行いましょう。
また、事前に詳細な企業研究や業界研究を行ったことをアピールすることで、より採用に近づくことができます。
企業研究の成果から将来性を主張できる人は、自身の能力の高さや入社意欲の高さも印象付けることができます。
結論から述べる
まずはじめに、結論から述べることを意識しましょう。
志望動機に関わらず、ビジネスのコミュニケーションとして必要な伝え方の技術になるので身につけるようにしてください。
結論から述べることで、相手にとって読みやすい文章になり、好印象につながります。
将来性という志望動機は、他の就活生も記述している可能性が高く、差別化を図るために伝え方が重要です。
また、伝わりやすくなるというメリットもありますが、結論から述べることで自分自身にもメリットがあります。
結論を先に記述することで、内容が噛み合わなくなるという事態を防ぐこともできます。
双方にとってメリットがあることなので、ぜひ結論から述べることを意識しながら志望動機を書いてみてください。
将来性がなぜ必要なのかを述べる
将来性がなぜ必要なのか述べることで、志望動機の内容に説得力が増します。
将来性を志望動機にするためには「今後自分がどのように成長していきたいのか」という将来のビジョンを明確に持っておく必要があります。
また、そのビジョンを持つようになった過去の経験について説明できると、より信頼できる内容になるでしょう。
オリジナリティをアピールすることで、企業への印象にも残りやすくなります。
自分の潜在能力も含め、将来性が必要な理由を述べるようにしてください。
自分のビジョンを叶えるために、企業の将来性が必要であるという視点で述べるようにすると効果的です。
将来性にだけ注目している志望動機は、入社してから自主的に成長しようとする気持ちが感じられず、企業任せの印象を与えてしまいます。
企業は向上心のある学生を採用したいと思っているので、ここで他の就活生との差別化を図ることはとても重要です。
自分の持つ将来的なビジョンや過去の経験を踏まえて、志望動機を述べることを意識してください。
なぜその業界か
なぜその業界でなければならないのか、明確な理由を述べましょう。
理由を答える目的は、業界への理解度をアピールするためと、その業界で自分が何を成し遂げたいのかを伝えるためです。
業界への理解度が高いほど、志望度も高いと評価されます。
知名度だけでその業界を選ぶ学生もいる中、業界への理解度の高さをアピールできれば、他と差をつけることができます。
そのうえで、その業界でしか成し遂げられない自分の想いを伝えられるとより効果的です。
明確な答えを出すのが難しい内容ですが、自分なりの想いや成し遂げたいことをアピールできれば、印象にも残りやすいです。
ただ何となく就職活動をしているだけでなく、きちんと目的意識を持っていることも伝わります。
なぜその業界でなければならないのかという理由を通して、業界に対する思いと自分の価値観を伝えましょう。
なぜその企業か
次に、なぜその企業でなければならないのか理由を述べましょう。
上記の業界に関する内容にも似ていますが、企業に関してはより具体的に述べます。
他の企業と比べ、その企業にしかない強みや理念のもとで自分の想いを達成できると伝えます。
志望動機は企業と就活生の相性を判断するためのものなので、社風が自分に合っているなどの理由でも可能です。
たとえば「これまでも任される環境で結果を出してきた」という内容から「若手から裁量を持って働ける貴社でこそ自分は結果を出せる」というように、自分のスタンスが企業の特徴にマッチしていることをアピールしてみてください。
この企業で成し遂げたいことや明確な想いやビジョンがあることを伝えられれば、その姿勢をそのまま熱意として受け取ってくれるはずです。
自分の強みを活かして入社後に携わりたいこと
自分の強みを活かして、入社後に携わりたいことをアピールしましょう。
企業に対する貢献度を具体的に提示できれば、周りの学生との差をつけることができます。
入社後の仕事を想定して志望動機を記述すれば、入社意欲の高さをアピールすることにもなるのです。
また、自分の強みと合わせてアピールすることで、働いているところを想像しやすくなり、採用にもつながります。
自分の強みをアピールすることも重要ですが、大切なのは仕事でどう活かせるのかという視点です。
企業は能力が高い学生より、自社で活躍してくれる学生を採用したいと思っています。
この視点を持って志望動機を作成できれば、将来性という志望動機にさらに説得力が増し、より採用に近づくでしょう。
【将来性の志望動機】魅力的な伝え方
続いて、将来性を志望動機に据えるにあたって、どのような伝え方をすればよりあなたの魅力が伝わりやすいかについて紹介します。
以下の3つを踏まえた上で、質の高い志望動機を作成し、採用担当者の好印象を獲得しましょう。
現状と今後を反映させる
将来性を志望動機として話す際には企業の現状だけでなく、今後の動向をしっかりと反映させることが重要です。
企業の現在の状況や業界内のポジションを理解していることは大前提ですが、将来どのような展開が予想され、どのように成長していくのかを分析することも必要です。
そのためには業界全体のトレンドや技術革新、社会的ニーズの変化など、広い視野で企業を評価することが求められます。
例えば、DXが進む中で企業がどのように新技術を取り入れ、ビジネスモデルを進化させているのかを見極めることがポイントです。
また、企業がどのようなビジョンを掲げているか、長期的な成長戦略や投資計画を把握することで、より具体的な将来性を語ることができるでしょう。
なぜ将来性があるのか明確な根拠を述べる
将来性が高いことを話すならば、なぜ将来性があるのか、明確な根拠を述べる必要があります。
採用担当者は応募者が本当に企業のことを理解しているのか、表面的な情報に基づいた話をしているだけではないかを見極めようとしています。
具体的な根拠を持っていれば、面接時に深掘りされた際にも自信を持って回答できるため、説得力が増します。
例えば、企業が新しい市場に進出している場合、その市場の成長予測や競合他社との比較データを取り入れて説明すると良いです。
また、企業が今後取り組む技術革新や環境問題の対応策が市場でどのように評価され、どの程度のインパクトが期待されているかを具体的な事例で示すことができれば、企業の将来性について深く理解しているとアピールできます。
株価や業績報告、業界全体のトレンドデータなど、客観的な情報をもとにして根拠を示すことで、より信頼性のある志望動機になるでしょう。
将来の自分の具体的なビジョンを明記する
自分自身の将来ビジョンを明確に描くことも大切です。
企業の将来性を評価するだけでなく、その成長の中で自分がどのように携わり、どのように貢献していきたいかを具体的に示すことで、採用担当者に強い印象を与えることができます。
単に「成長する企業に興味がある」と述べるだけでは志望動機として非常に浅く、魅力的なものにはなりません。
将来的に自分がどのポジションで、どのようなスキルを活かして貢献したいのかを具体的に述べる必要があります。
例えば、企業が新しい技術を取り入れている場合、その技術の導入に対して自分がどのような役割を果たせるか、今後どのようなプロジェクトに参加して、何を達成したいのか詳しく述べることが効果的です。
自分の成長を企業の将来性に結びつけることで、採用担当者に対して「この人は具体的な目標を持ち、成長し続け、企業の成長に貢献してくれるだろう」と期待を持たせることができます。
【将来性の志望動機】注意するポイント
続いて、将来性を志望動機にするにあたって気をつけなければならないポイントについても紹介します。
以下のポイントを念頭に置かずに志望動機を作成してしまうと、マイナスの印象を与えてしまう可能性が高いです。
就活は総合点で判断されるため、良い印象を与えることだけに注力するのではなく、マイナスな印象を与えないようにも注意しましょう。
具体的な根拠がない
将来性の高さを志望動機に据えるにあたっては、具体的な根拠を示すことが必須です。
企業の成長や将来の展望を語る場合、それが単なる感覚や憶測に基づいていると判断されてしまうと、十分にリサーチしていない人物だと思われてしまいます。
将来性という曖昧な概念を理由にする場合は、具体的なデータや業界動向、企業の成長戦略などに基づいた事実を述べて、説得力のある志望動機に仕上げる必要があります。
例えば、業界全体の成長率や新しい技術の導入、企業が取り組んでいる新規事業の具体例などを根拠として示すことで、あなたの意見が論理的に裏付けられます。
また、企業の公開しているレポートや業界ニュースなどを参考にして、その企業がどのように市場での競争力を高めているかを言及するのも良いでしょう。
受け身で企業依存を感じてしまう
受け身で、企業依存を感じさせるような話し方は絶対に避けるべきです。
「成長している企業だから自分も成長できる」「成長している企業だから安心」といった考え方が透けて見えるような志望動機を話してしまうと、マイナスな印象を与える可能性が高いです。
企業は社員が自ら成長し、自発的に企業の発展に貢献することを求めています。
したがって、志望動機では企業の成長性を強調するだけでなく、その中で自分がどれに貢献できるかを明確にしなければなりません。
「成長している企業で学びたい」という受け身の姿勢ではなく「成長過程にある貴社で自分は〇〇のスキルを活かし、新しいプロジェクトに貢献したい」という形で、自らの成長と企業への貢献を両立させるような表現が効果的です。
単に企業に成長を期待するのではなく、自分も努力し、成長し、企業に貢献する姿勢を示す必要があるのです。
【将来性の志望動機】志望動機を将来性にした際の例文
ここからは、志望動機を将来性にした際の例文をご紹介します。
「人材ベンチャーの志望動機」「ITベンチャーの志望動機」の2つの例文があるので、自分に近いパターンを選んで参考にしてみてください。
志望動機の構成に沿って作成した例文なので、書き方のコツや自分なりのポイントを押さえておくと、作成するときに活かせるでしょう。
ここまで理解したことを踏まえ、オリジナリティがある志望動機を作成して就職活動を有利に進めてください。
人材ベンチャーの志望動機
中学まで海外に住んでいたのですが、大学で留学していたときと比べ、日本人に対する扱いが変わっているのを体感しました。
海外での交流を通して日本への期待を感じたので、日本の強みを活かして世界を豊かにしていきたいという想いが生まれました。
人材業界では、経営資源の「人」と直接関わることができます。
海外の生活で得た自分なりの価値観で、企業の課題解決に携わりたいと思いました。
貴社は会社の成長スピードが速く、若手のうちから仕事を任されている社風です。
経歴に関わらず、社員一人ひとりに責任を持たせることは効率的な成長につながり、自分の想いを達成させられると思いました。
今のうちからより多くの企業と関わり、自主性を持って仕事に取り組み成長していきたいと思います。
海外での経験から得た傾聴力を活かし、人と社会全体の生産性が上がるような組織設計に携わっていきたいです。
以上が例文です。
将来性を会社の成長スピードに置き換えて、より強い印象を与えるようにしています。
企業研究を通して感じた企業の印象を伝えることができ、将来性という言葉だけでは感じとれない具体的な志望動機になっています。
ITベンチャーの志望動機
学生時代の起業サークルで課題解決や価値提供を経験し、楽しさを感じるようになりました。
IT業界は、その時代に応じた新しい技術を常に追い求め、現状の課題解決から新たな価値や新しいライフスタイルの提供をしています。
また、貴社は競合他社と比較すると新規事業に積極的に取り組んでおり、若手意見を主体として進める風潮があります。
以上のことから、貴社の価値観と私の想いに整合性があると考えて志望いたしました。
私の強みは、一度決めたことを最後までやり通す粘り強さです。
サークルでも、一度決めたことは結果が出るまで諦めず何度も挑戦しました。
入社後はその強みを活かし、社員の一員としてコミュニケーションを意識した業務を心がけたいと思います。
人々に新な価値観を提供できるサービスの創出に取り組み、貴社に貢献したいと思います。
以上が例文です。
将来性を感じた要因を、新規事業に積極的に取り組む姿勢や若手主体の業務内容と具体的に記述しています。
将来性という直接的な言葉を避けたことで、他の就活生との差別化を図ることができました。
自分なりの表現を取り入れ、目に留まりやすい志望動機を作成しましょう。
【将来性の志望動機】志望動機の完成度を高めるために
志望動機が完成したら、早速企業に提出したいと思っている人も多いかもしれませんが、その前に一度立ち止まって、さらに完成度を高めるための対策を3つ行いましょう。
以下の3つの対策をしっかりと行うことで、より志望動機の完成度を高められるだけでなく、ケアレスミスなども防げます。
声に出して読んでみる
志望動機が完成したら、ぜひ一度声に出して読んでみましょう。
これにより、誤字脱字がチェックできるだけでなく、文章の流れが自然かどうかなども再度確認できます。
音読することで、誤字脱字や文法のミスを見つけやすくなるのです。
また、内容の矛盾や不自然な部分も発見しやすくなります。
書いた文章を目で追うだけではどうしても見逃してしまうような細かいミスなども、音読をすれば発見しやすいです。
声に出して読むことで文章の流れやリズムが確認でき、面接の場で実際に話す際の練習にもなります。
抑揚をつけて、まるで面接官が目の前にいるかのように意識しながら一度読んでみましょう。
第三者に読んでもらう
自分でチェックするだけでなく、他の人にチェックしてもらうことも志望動機の完成度を高めるためには非常に重要な対策の1つです。
どうしても「自分」というフィルターがかかってしまうと、完全に客観的に確認することができない人が多いからです。
他人に確認してもらうことで、あなたの志望動機で分かりにくい部分がないか、曖昧に書かれている部分がないかなどについてもチェックしてもらえます。
また、どのような点が良かったかについてもフィードバックしてもらえるため、より自信を持って企業に提出できるようになります。
信頼できる先輩はもちろん、家族や友人、就活エージェントなどに積極的に志望動機を読んでもらうようにしましょう。
就活エージェントを利用してみよう
志望動機の完成度を高めるためには様々な対策がありますが、結局、最も手っ取り早いのは就活エージェントを利用することです。
就活のプロがあなたの志望動機を徹底的に分析し、どのような点が問題であるか、どの点が良いかなどをフィードバックしてくれます。
また、ジョブコミットは志望動機だけでなく、自己PRやガクチカなど他のESを添削してもらえるほか、面接対策や優良企業の紹介などもしてくれます。
あなたが思っても見ない好条件の企業を、一次面接免除などの好条件で紹介してくれる場合もあるため、登録しておいて損はありません。
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まとめ
志望動機を将来性にする際のポイントやコツについて解説してきました。
企業の印象に残る志望動機を作成するためには伝え方を工夫し、明確な理由を提示することで説得力が増すことがわかりました。
自分自身を振り返り、なぜそのような考えになったのかを深堀して原体験にたどり着くことが「将来性」というワードに深みを持たせます。
自分なりの想いや価値観で、オリジナリティあふれる志望動機を作成して後悔のない就職活動を行ってください。