皆さんは証券会社を志望していませんか?
そんな中で、「証券会社の志望動機が書けない...」という悩みをもつ学生は多いです。
なぜなら、他の業界よりも専門性が高く、業界の知識が必要なため簡単ではないからです。
ですが企業側も高度な知識をもって入社することを前提としておらず、それよりも学びたい意欲や興味の程度を重視しています。
そのため、今回は証券会社を志望するにあたって、実際にどのようなポイントを意識して志望動機を書けば良いのかを解説していきます。
- 証券会社とは
- 証券会社で求められるスキル
- 志望動機作成のポイント
- 証券会社の志望動機の書き方
- 証券会社について知りたい人
- 志望動機作成のポイントを知りたい人
- 例文を参考に証券会社の志望動機を書きたい人
目次[目次を全て表示する]
証券会社の志望動機は意欲を伝えることが最も重要
証券会社における志望動機で最も重要なのは働く意欲をしっかりと企業に伝えることです。
証券業界はその競争の激しさや求められるスキルの高さから、学生の間でも非常に人気のある業界です。
したがって、志望動機では他の応募者との差別化を図るためにも、どれだけ強い意欲を持っているかを伝えることが求められます。
証券業務では株式や債券、金融商品全般についての深い知識が必須です。
さらに、顧客のニーズに応じた提案力や、複雑な市場環境に対応するための柔軟性、冷静な判断力が重要となります。
こうした業務内容や職種に対する理解を示すことは志望動機を作成する際に欠かせません。
そのうえで、なぜ自分がその職に向いているのか、どのように自分の強みを活かして貢献できるのかを具体的に示すことを心がけましょう。
【証券業界の志望動機】証券業界の志望動機を書く際のポイント
志望動機を証券会社に向けて書く際には、さまざまなポイントがあります。
なぜ証券会社でなくてはならないのか、また選んだ企業でなくてはならない理由を明確にする必要があります。
証券業界を志望する理由が不明瞭のままだと、どの業界でも良いのかと思われてしまうでしょう。
理由を明確にして伝えた後に、入社後の自分は何ができるのか伝えます。
入社前のことだけでなく、入社後の自身が働いているイメージを企業に伝えることでどう活躍しているのか伝わりやすいです。
それぞれどのように気をつければ良いのか、具体的に見ていきましょう。
なぜ証券業界なのか
志望動機を書く際に、なぜ証券業界を目指したのか理由を伝えることが大事です。
証券業界を希望する理由が明確でなければ、興味本位と思われる可能性が高くなります。
なぜなら証券業界は、価値の高い証券や株式を多く取り扱っており、仕事の難易度が高いとされているからです。
証券業界でなくてはならない理由を伝えることによって、業界への志望度の高さを伝えることができます。
特に証券業界ならではの魅力を踏まえると、より説得力のある志望動機になるでしょう。
証券業界は、その性質から社会の景気と密接に関わっているのが特徴です。
そのため、社会の動きを考慮しながら考えていくと、証券業界を目指す理由も徐々に見えてくるようになるでしょう。
証券業界の中でなぜこの企業なのか
証券業界には多数の企業があります。
数ある企業の中で、どうしてその企業に応募したのかの理由が必要になるでしょう。
そのために、志望企業について深く調べることが大事です。
時間をかけて調べることによって、企業独自のポイントや強みがわかります。
その内容を志望動機に入れて、企業に志望度の強さを伝えましょう。
実際に志望企業について深く調べるためには、インターネット上の情報だけでは物足りません。
情報を増やすために、志望企業が企業説明会を開いているのであれば積極的に参加すべきです。
ある程度調べておくことで、企業説明会で実際の社員から企業について質問をしやすくなるでしょう。
そのほかにも、インターンを実施している企業であれば応募を検討してください。
実際に働くと、人間関係や社内の雰囲気などがわかるため、入社後のギャップも少なくなります。
入社後自分に何ができるのか
志望動機の最後には、入社後のビジョンを書きましょう。
実際に入社した自分は、いったいどんなことができるかを伝えることは非常に大事です。
その際に、自分の強みについて具体的に伝えることで、採用担当者に自身が働いているイメージを持ってもらえるようになります。
働くイメージや社内で活躍するイメージが伝わると、採用確率が上がります。
自分の強みがどのように活かせるのかを伝えていくことがポイントです。
証券業界の職種を踏まえ、より丁寧に説明すると伝わりやすいでしょう。
また強みを話す際には、客観的な視点を持って伝えてください。
無理に専門性の高いことではなくても、基本的な能力でかまいません。
自身の入社後のイメージをつかんでもらうためにも、自分がどのように働いていきたいかを考えましょう。
熱意をアピール
先ほども説明した通り、証券会社は熱意のある人、行動力があり、向上心が強い人を求めています。
よって、志望動機を確認した際に本当に熱意が伝わっているのか、向上心がアピールできているのかを再度確認することが大切です。
いくら自分では力強く、向上心のある文章が書けていると確信していたとしても、他の人に見てもらうと、意外と伝わりにくいこともあります。
そこで就活に一緒に取り組んでいる友人や、就活を経験した先輩などが居れば、会った時に読んでもらうとより良いでしょう。
【証券会社の志望動機】証券会社とは
証券会社は、主に金融証券や株式の運用を行っています。
企業が仲介手数料を得て金融商品の購入仲介を行い、さらに株式の運用によって利益を上げているのが特徴です。
また、個人の投資家などに口座を解説してもらうように営業をするリテールや、株式についての分析をするリサーチも行っています。
そのほかにも、顧客企業の成長をサポートするインベストメントバンキングなどの仕事も行っています。
証券会社では、金融証券や株式に対しての知識が必要となるため、ほかの業界の企業よりも入社へのハードルが高いです。
また、業務で間接的に莫大なお金を扱うことにもなるため、企業側も入社する社員に対して慎重になります。
難しいとされている分、入社してからの将来性は高いと言えるでしょう。
銀行との違い
同じ金融業界の銀行とは何が違うのでしょうか。
銀行は、顧客から預かったお金を企業や個人などに貸し出し、預金金利と貸出金利の差から主な収益を得ている企業です。銀行は「間接金融」とも呼ばれています。
反対に、証券会社は出資する投資家とお金を必要としている企業や自治体の間を仲介している存在なので、「直接金融」と呼ばれています。
保険との違い
保険会社は顧客から集めた保険料を株式や債券で運用し、そこから得られる利益を主な収入源としています。
「人々の生存、または死亡による損失に対する保険」を提供する生命保険と「モノに関する損失に対する保険」を提供する損害保険に分けられます。
証券会社と異なるのは、保険会社で取り扱う商品は保険金受取人固有の財産であるという点です。
【証券会社の志望動機】現在と今後
証券会社の志望動機をよりクオリティの高いものにするためには、業界についての理解を深める必要があります。
そこで、ここからは証券会社の現状とこれからについて理解するための項目を2つ紹介します。
これらを理解しておくと、志望動機に深みが増すだけでなく、自分が今後働くことになる可能性の高い証券会社という業界の概要を理解でき、キャリアプランを立てることも可能です。
ぜひ確認してみてください。
証券会社の現状
証券業界の景気はだんだんと良くなってきており、証券会社の未来は明るくなっていると言われています。
なぜなら、コロナ禍の影響などもあり、世間の資産運用への意識が高まり、証券会社を利用する人が増えたからです。
またネット証券が増えたので、以前よりも手軽に証券や株のトレードが行いやすくなり、追い風が吹いていると言えるでしょう。
世間的にも、今後知識のある人が資産運用やネット証券などを周囲に勧める可能性も高いです。
そのため、証券会社は注目度が高い業界となっているのです。
証券会社の将来性
証券会社が取り扱っている金融証券や株式は、自身の力だけでコントロールができず、経済の動きに左右されやすいです。
そのため、証券会社は安定性が望めません。
ですが、現状資産運用ブームなどの影響により証券業界の景気が上向きにあるため、今後の発展は期待できます。
証券や株を取り扱っている企業自体の数が多いため、今後重要が減ることはあまりないと言われています。
また、以前より顧客数自体が増えているため、将来性は高いと言えるでしょう。
【証券会社の志望動機】証券業界とその動向を確認しよう
証券業界とその動向についても簡単に紹介します。
大きく分けて3つのトピックがありますので、それぞれ頭に入れておきましょう。
ネット証券業界が成長している
ネット証券業界は近年急速に成長しています。
従来の対面取引を主に行っていた証券業界において、インターネットを活用した取引サービスが登場したことで、大きな変化が生まれました。
従来、対面取引では手数料が高く、顧客にとって取引コストが大きな障害となることが多かったのですが、ネット証券はその手数料を大幅に削減できるため、多くの投資家に支持されています。
また、インターネットを活用することで、証券会社は24時間取引を可能にし、顧客は自分のライフスタイルに合わせて取引を行うことができるようになりました。
これにより、より多くの個人投資家が証券市場に参入し、個別の株式やETF(上場投資信託)などを手軽に取引できる環境が整いました。
特に、若年層や投資初心者にとって、低コストで気軽に取引できるネット証券の魅力は大きく、急速な顧客層の拡大を支えています。
景気に大きく左右される業界
証券業界は経済の動向や景気の影響を大きく受ける業界です。
景気が好調で企業業績が伸びると、株式市場は活発になり、証券取引が増えるため、証券会社は収益を上げやすくなります。
一方で、景気が低迷したり、経済的な不確実性が高まると、市場の活況が減少し、取引量が減少するため、証券会社の収益にも影響を与えます。
特に株式や債券の市場は景気に敏感で、景気が悪化すれば投資家がリスクを避けるため、取引が減少する傾向にあります。
そのため、証券会社は景気の影響を受けやすい業界であることを認識し、リスク管理や収益の多角化が重要な課題です。
近年では景気の影響を抑えるため、証券業界は安定的に利益を得る方法として、積立型の投資信託などのビジネスにシフトしています。
これにより、長期的な資産形成を目指す投資家のニーズに応え、景気に左右されにくい安定した収益源を確保しようとする動きが強まっています。
就活では人気の業界であるが離職率が高い傾向
証券業界は非常に魅力的な業界の1つであり、毎年多くの就活生が応募します。
高い年収や成長性、刺激的な仕事環境などが、証券業界の魅力とされるポイントです。しかし、その一方で、離職率が高いという問題も存在します。
この離職率の高さにはいくつかの理由があります。
1つは証券業界における仕事の性質です。
証券会社では非常に厳しい目標設定や成果主義が求められるため、プレッシャーが大きく、精神的な負担がかかりやすい傾向にあります。
また、営業職やトレーダー職などでは成果がすぐに反映されるため、プレッシャーを感じやすいという点も離職の原因となっています。
さらに、証券業界では激しい競争が常に行われており、他の企業との競争に勝つためには長時間働き続けることが求められることが多いです。
これにより、プライベートの時間が犠牲になったり、ライフスタイルが破綻しやすくなります。そのため、働き方に対する不満が積もり、離職する原因となることが多いです。
証券業界を目指す際は自分は本当に証券会社で働きたく、長く勤め上げる自信があるか考えておいた方が良いでしょう。
【証券会社の志望動機】証券会社の業務内容
証券会社には、
- ブローカー業務
- ディーリング業務
- アンダーライティング業務
- セリング業務
といった業務があります。
どの職種も証券や株式を取り扱っていますが、どこの株式を取り扱うか、どのように扱うかで変わってきます。
ここからは、それぞれどのような役割を行っているか説明していきますのでぜひチェックしてみてください。
ブローカー業務
証券会社には、証券取引の際の仲介役として、ブローカーという業務があります。
証券取引所で売りたい人と買いたい人の交渉の手助けをし、仲介手数料を得るのが主な仕事です。
個人だけでなく、企業や銀行などのさまざまな取引の仲介役をこなさなければなりません。
また、取引する際には必ず証券取引所を通さなければならず、その結果多くのブローカーが必要となります。
なお、ブローカー業務の仲介手数料は証券会社の主な収入源となっています。
ディーラー業務
証券取引所では、ほかの企業との仲介だけでなく、自社の株式の管理もしています。
その際の管理は、ブローカーではなくディーラーが行います。
ディーラーが自社の株式を売買することで利益を上げているのです。
自社の株式の分析やニーズを理解したうえで株式の売買をする必要があるため、金融知識が豊富でなければ務まりません。
さらにディーラーにもさまざまな種類があり、株式のディーラーだけでなく債券や為替などを担当する人もいます。
企業によっては一度に億単位の取引などもあり、その性質上ディーラーの責任は大きいと言えるでしょう。
アンダーライティングー・セリング業務
「アンダーライティング業務」とは企業や国が新しく発行する有価証券を証券会社が買い取り、販売を行う業務のことです。
また、「セリング業務」とは新しく発行する有価証券、またはすでに発行された有価証券を一時的に預かっておき、投資家に対して販売する業務のことを指します。
「アンダーライティング」は顧客の企業が売れ残ってしまった有価証券を買い取る必要があります。
一方で「セリング業務」の場合は仮に売れ残ってしまったとしても証券会社がその有価証券を引き取る必要がないという点が大きな違いです。
アンダーライティング業務
アンダーライティング業務は証券会社における最も重要かつ難易度が高い業務の1つです。
企業が新たに発行した株式や債券を証券会社が引き受け、その後、投資家に販売します。
企業が新規株式公開(IPO)を行う際や、新たな債券を発行する際に、証券会社がその証券の発行を手掛けることが求められます。
この過程で、証券会社は株式や債券の価格設定を行い、市場に最適なタイミングで投資家に販売する役割を担います。
アンダーライティング業務の特徴は証券会社が発行した株式や債券を引き受けることです。
つまり、証券会社は販売先が確定する前に、購入することを約束し、その後投資家へと販売します。この際、証券会社はその証券を買い取るリスクを負うことになります。
市場の状況や企業の財務状況を正確に分析し、最適な価格で販売することが求められるため、非常に高い分析力と市場の動向を読む力が求められます。
セリング業務
セリング業務は証券会社が企業の新たな株式や債券を預かり、その販売先を探す業務です。
アンダーライティングと似ていますが、大きな違いは証券会社が買い手を見つける責任を負い、販売が成立しなかった場合でも、証券会社が購入を強制されることはない点です。
セリング業務では証券会社が発行される株式や債券を取引先の投資家に販売する役割を担い、その過程で取引先に対して価格や条件などの交渉を行います。
セリング業務は投資家と企業をつなげる重要な役割を果たします。
証券会社は新たな株式や債券を市場に紹介し、投資家にその価値を理解してもらい、購入意欲を引き出すための営業活動を行うのです。
投資家のニーズに合わせた提案を行い、売買を成立させることが求められます。
セリング業務を担当する証券マンは投資家との信頼関係を築くために、商品の特徴を的確に伝え、投資家にとって魅力的な提案を行う必要があります。
この業務は証券会社にとってはリスクが比較的低く、アンダーライティングに比べて損失のリスクは少ないものの、売上を上げるためには市場のトレンドや投資家のニーズを正確に把握し、考えうる最高の提案を提供することが求められます。
【証券会社の志望動機】証券会社で求められるスキル
証券会社に勤める際に求められるのは、主に金融取引の際に使う専門知識と言われています。
その他にも様々なスキルが必要になるでしょう。
主に求められるのは
- コミュニケーション力
- 金融知識
- 分析力
- 判断力
の4つになります。
それぞれのスキルについて、以下の項目で詳しく説明していきます。
コミュニケーション力
証券会社では、さまざまな取引先や投資家と関わらなければいけないためコミュニケーション力が必須です。
そのため証券会社に入社を希望するのであれば、コミュニケーション能力が重要となるでしょう。
ただコミュニケーションをするだけではなく、証券会社に求められる知識を織り交ぜて話すことが重要です。
なぜならコミュニケーションをする相手は、金融知識があることを前提に取引を進めるからです。
単なる会話上手ではなく、証券会社の一員に求められる知識が必要となるでしょう。
金融知識
証券会社では株式や証券を扱うため、金融に関する知識が求められます。
そのため金融知識がないまま証券会社へ入社すると、入社後に苦労する可能性が高いでしょう。
入社してから金融知識を学ぶ方法もありますが、金融知識をある程度学んでおくことをおすすめします。
金融知識を学ぶ姿勢や意欲を、採用担当者へアピールできるからです。
業界のことを学んでいることが志望度の高さとも見られるため、先に学んでおくことに損はありません。
情報収集能力
現代社会において、情報はあらゆる分野で欠かせない資源となっています。
特に金融証券や株式運用の仕事では、最新のトレンドを的確に把握し、それに基づいた運用を行うことが成功の鍵です。
この分野では、マーケットの変動や経済指標、企業の動向など、さまざまな情報が瞬時に変化します。
そのため、常に新しい情報をキャッチし、それを迅速かつ正確に分析する能力が求められます。
情報収集能力が高い人は、膨大なデータの中から本質的な情報を見極め、次の行動に素早く反映させることが可能です。
また、信頼性のある情報源を選び出し、複数の情報を比較検討することで、より正確な判断を下すこともできます。
分析力
証券会社で勤務すると、証券や株式に対するさまざまな分析を行うことになります。
株式のトレードは現在どうなっているのか、証券の売買はどのように行うべきか分析する場面は多くあります。
そのときに適切な分析をすることができる分析力が、証券会社で働くにあたって必要になるでしょう。
またそれらをどのように扱うか判断するためにも、分析をしっかりと行うことも重要です。
適切な判断をするために、より優れた分析力が証券会社で勤める際には求められるでしょう。
判断力
適切な分析をしたうえで、それらの情報をどのように使って取引をしていくかを判断する力も必要になります。
そのような判断力は、証券会社で働くにあたって非常に重要です。
特に金融の市場は一定ではなく、株式の価値の上昇や下降が不安定な状態で行われています。
もし売り出す際の判断が遅ければ価値がすぐに下がり、その分損をする可能性が高くなるでしょう。
そのため、迅速に見極めるための判断力が求められるのです。
判断力を持っていることにより、証券会社における自身の価値が高くなりやすいです。
【証券会社の志望動機】志望動機作成前に準備しておくべきこと
証券会社の志望動機を作成する前に、準備しておくべきことがいくつかあります。
主に行うのは自己分析と企業分析の2つですが、これらの準備は証券会社を志望する方でなくてもやる必要があるでしょう。
証券会社志望の場合は、証券会社への志望をするきっかけになった出来事などを中心に作成すると良いでしょう。
あまりにもかけ離れた出来事や理由が出てくる際には、些細なことでもきっかけにつながる理由を探してください。
それぞれどのように行っていくか、次項で詳しく説明します。
自己分析
志望動機を作成する前に、自己分析は必ず行っておきましょう。
自己分析とは、自分のことを自分自身で深掘りして、どのような価値観や内面を持っているか調べていくことです。
志望動機を作成する前に自己分析を行っておくことで、中身の濃い志望動機が書けるようになります。
また自己分析を行っておくと、志望動機の作成時だけでなく面接の際にも役立ちます。
なぜなら、面接のときの自己PRの回答は、自身の客観的評価ができているかが大事になるからです。
自己分析を行うことで、自身の大事にしていることが把握できるでしょう。
また自己分析をする際に、証券会社を目指すきっかけになった価値観やエピソードがあればそれもメモに残しておきましょう。
自身の内面から証券会社を目指したきっかけを深掘りすると、志望動機を書きやすくなります。
詳しい自己分析の仕方はこちらの記事から
業界研究
金融業界がこれからどのようになっていくのか、今置かれている現状がどのようなものであるかについても理解を深めておくことをおすすめします。
まず、大きなくくりで調べて、そこから証券会社は何を目指しているのかを理解することで、志望動機に再現性が生まれます。
また、業界研究を行うことで「自分が本当に証券会社に向いているのか」についても判断できます。
いざしっかりと業界研究を行ってみると、自分に向いていないことが判明したり、反対に、さらにモチベーションが高まったりします。
業界研究を通じて知った情報や、自分が証券会社に合っていると確信できた要素があるならば、ぜひ志望動機に盛り込むようにしましょう。
また、業界研究をすることで自己PRやガクチカにも深みを加えられることが多いため、ぜひ、志望動機作成のために業界研究をする際は「自己PRやガクチカに使えそうな情報はないだろうか」という考えも、頭の片隅に置いておくことを推奨します。
企業研究
志望動機を作成する前には、企業研究も済ませておきましょう。
企業研究をすることで、企業に自分の志望度の高さを伝えることができます。
その際に、業界だけでなく志望企業の独自の魅力について触れておくと、企業から高評価を得られるでしょう。
特に証券会社は、何らかのきっかけがなければ存在自体を知らない人も多いです。
そのため、業界の企業研究をする前に、どのような経緯で証券会社を知ったのかも整理しておきましょう。
企業研究をする際には、企業のホームページやSNSでの情報を集める以外にも方法があります。
たとえば、インターンに参加して実務の中から研究していくのも有効です。
さまざまな方法を使って企業研究をしていくと、内容に幅を持たせることができるでしょう。
【証券会社の志望動機】企業が志望動機で見ているポイント
企業が志望動機で見ているポイントについて確認していきましょう。
企業側からの視点を理解することで、志望動機はとても書きやすくなります。
企業が志望動機で見ているポイントは主に
- 志望度の高さ
- 企業とマッチしているか
- 向上心が高いか
- 将来活躍できそうか
の4つになります。
志望度の高さ
企業側は志望動機を通して、志望度の高さを見ています。
「優秀な学生であれば、志望度は関係ないのでは?」と考えている人がいるかもしれません。
しかし、企業は莫大なコストをかけて新卒採用活動を行っているため、できる限り内定辞退者を出したくないと考えています。
そのため、志望度が高い人を優先的に選び、内定辞退者を出さないようにしていることが分かります。
企業とマッチしているのか
企業は志望度の他にも、その学生が企業とマッチしているのかも見ています。
もし、業務内容や働き方、社風などがマッチしていないのにも関わらず入社してしまえば、やりずらさや居心地の悪さを感じてしまうかもしれません。
そうして、その会社をやめてしまえば、学生にも企業側にもデメリットがあります。
そのため、学生が企業とマッチしているのかを見て、長く働いてくれそうかを判断しています。
向上心が高いか
証券会社は他の業界と比較してみると、より強く向上心の高い人材を求めていると言えるでしょう。
自分自身を成長させたい人や過去の努力を確認して評価基準としていることが多いです。
よって、証券会社の志望動機を作成する際はこれまで向上心を持って自分の実力を伸ばしたエピソードや、スキルを伸ばし、問題や困難を解決してきたエピソードを述べることができると良いでしょう。
最初から才能に恵まれていたという言い方をするよりは、「初めこそ困難であったものの、自分で工夫し改善することで乗り越えてきた」という書き方をする方が魅力的に映るでしょう。
学生時代にアルバイトやゼミ、サークル、部活などで困難に直面し、乗り越えた経験がある人は積極的にアピールできると良いでしょう。
将来活躍できそうか
志望度、マッチしているかどうか、のほかに将来活躍できそうかも見ています。
採用活動を通して企業は学生に様々な事を聞いていますが、結局は将来会社で活躍してくれそうかを1番見ています。
そのため、エピソードを通して活躍できることをアピールすることが必要不可欠になっていきます。
【証券会社の志望動機】志望動機を書く際の注意点
実際に志望動機を書く前に、注意点を見ていきましょう。
もし注意点を破っていたら、マイナスの評価につながってしまうので、しっかり見ていきましょう。
気を付けるべき注意点はこちらです。
- 競合企業との差別化をする
- 企業側にもメリットがないことは書かない
- エピソードは1つに絞る
競合企業との差別化をする
志望動機を書く際には、競合企業にも当てはまることは書かないようにしましょう。
志望動機が他社にでも当てはまる場合は、企業側に「他の企業でも良いのでは?」と思われてしまい、志望度が低いと判断されてしまいます。
志望度が低いと判断されてしまえば、大幅に評価が下がってしまうので、その企業でしかできない事、かなえられないことを述べて志望度の高さをアピールしていきましょう。
企業にメリットがないことは書かない
企業にメリットがないことは書かないようにしましょう。
企業は将来活躍してくれそうな人材を求めているので、エピソードで貢献できることをアピールし、企業にメリットがある事を話していきましょう。
例えば、「入社後は営業のノウハウを学んでいきたいです。」といった志望動機は企業には全くメリットはありません。
これに加えて、学んだノウハウを活かして、どう企業に貢献できるかを書くとよいでしょう。
エピソードは1つに絞る
志望動機で使うエピソードは1つに絞りましょう。
エピソードが多ければ多いほど良いという事は全くありません。
志望動機はESにしても、面接時にしても、字数や時間が限られているのでエピソードは1つに絞りましょう。
複数個エピソードを入れてしまうと、1つ1つの内容が薄くなってしまい、採用側に上手くアピールすることができなくなってしまいます。
志望動機では1つのエピソードをできる限り具体的に述べていく必要があります。
【証券業界の志望動機】志望動機のおすすめ構成
志望動機は結論から経験を伝えて、最後に企業での再現性を伝える構成がおすすめです。
結論を最初に持ってくることで一番に伝えたいことが強調され、その後の文章に一貫性を持たせられます。
具体的にどのようにすれば良いのか、次項で詳しく説明します。
結論:結論ファーストで書く
志望動機を書く際には、最初にその業界を目指した志望理由を書きましょう。
証券業界を目指した理由を書くときは、短い文章でまとめることが大事です。
また、ありきたりな内容では他の就活生と同じような内容になってしまい採用側が興味をを持ってくれなくなってしまいます。そのため、オリジナリティーのある文章を考えましょう。
独特な表現や言い回しをすればよいのではなく、自分で考えた言葉で書けば十分です。
このとき、自身の強みと絡めて志望理由を書くと、その後の文章に一貫性が出てきます。
さらに、結論ファースト(結論を先に述べること)にすることで、その後の志望動機の構成も考えやすくなります。
なお、次に書く具体的な経験に沿ったことを書くのもポイントのひとつです。
理由:具体的な経験を書く
次はその企業を志望する理由を書きます。
その志望理由を考えるにいたった具体的な経験を書きましょう。
学生時代に行った、アルバイトや部活・サークル、ゼミなどでの経験から具体的なエピソードを考えていきます。
直接証券会社に関わる内容でなくても、志望理由につながるエピソードであれば良いでしょう。
証券会社は特に数字を扱う会社なので、何か目的を持って行動したことや、具体的に改善したことの数値があれば説得力が高まり、よいアピールになるでしょう。
証券会社に求められるスキルを意識して、具体的な経験を伝えましょう。
結論:企業で再現性を伝える
最後にもう一度結論を述べましょう。
最初の結論とは違う文章で書くことが望ましいです。
結論と具体的な経験を踏まえたうえで、企業に入社した際に自分の強みがどのように活かせるのか伝えることも大事です。
構成の最後には、入社した際にその自身の強みについて、企業でどのように再現できるかを伝えましょう。
実際に自身が証券会社に入っているイメージを膨らませ、どのように働いているかを伝えます。
このとき、具体例を出して伝えるのがコツです。
働いている際のイメージが湧きにくいのであれば、企業研究を再度行って将来の姿を想像してみてください。
このように最後の結論の部分では、「強みをどのように活かせるか」と「その企業で働きたいという気持ち」の2つを組み入れましょう。
【証券業界の志望動機】証券業界の志望動機の例文
実際にどのような文章を書けば良いか、具体的な例文を紹介します。
1つ目は、過去の経験を中心とした内容、2つ目は自己の軸に関係した内容となっています。
また、3つ目は仕事に取り組む姿勢を中心とした内容になっていおり、どれもアレンジしやすいです。
証券業界の志望動機を作る際には、最初の理由と結論を意識して完成させてください。
例文①
昔から、パソコンでさまざまな業界の市場を自分で調べて、どのように数値が変わっているのか見ていました。
さまざまな数値の上昇や下降を見ているときに、企業の株式に関する投資について知りました。
そのときに、企業のビジネスには株式投資が重要であることを知り、より深くこの業界に携わりたいと思うようになったのです。
証券会社の中でも、特に貴社は株式の売買の仲介業務に力を入れています。
企業のビジネスを支えるために、多くの株式の売買の仲介業務に携わる必要があると思い、貴社を志望するにいたりました。
貴社に入社した際には、さまざまな市場調査の数値を見てきた経験を活かし、迅速かつ適切な判断で株式の管理をしていきたいと考えています。
例文②
私は学生時代にインターンで証券業界に勤めた経験があり、そこでさまざまな社員が実際に働いている姿を見ました。
その企業の社員は忙しそうに見えましたが、一つひとつの仕事を着実にこなしている姿が印象的で、私にとって魅力的に映ったことを今でも覚えています。
それまでも、ほかの業界のインターンに参加しましたが、その中でも証券会社が行っている仕事内容は非常にレベルが高いと感じました。
また、証券や株式は、世の中の経済活動を回すうえで重要な要素のひとつであり、結果を出せばより多くの人を救えると考えています。
実力主義である貴社で仕事をすれば、より多くの人のサポートにつながるほか、自己の成長にもつながると考え志望いたしました。
貴社に入社した際は、目の前にある仕事に真摯に取り組み、売上アップにつながるよう日々研鑚していきます。
例文③
学生時代に力を入れたアルバイトの中で、重要な案件を任されたことがありましたが、最初はうまくできませんでした。
さまざまな工夫を行い、最終的にお客様から「丁寧に話を聞いてくれたから安心して仕事を任せることができたよ」という感謝の言葉をもらうことができたのです。
株式や証券など形の見えない商材でも、取引をする相手は人であり、信頼が第一だと思っています。
貴社は、信用第一に取引を行っている証券企業であり、そこに魅力を感じて志望しました。
貴社に入社した際には、取引先の顧客に「任せても大丈夫」と思ってもらえるような社員になれるよう励んでいきます。
例文④
私は昔から投資に興味があり、証券会社で営業のインターンをした経験があります。
そこでは、社員の方と同じ裁量権で業務を行っていたため、数字に対して責任をもって分析し続けました。
最初の頃は、分析が甘かったために契約につながらないことが多かったのですが、証券や株式に対する分析を地道に続けていった事で、金融に対する理解や分析力が身につき、少しずつ契約を取ることができるようになりました。
この経験で培った分析力や金融知識だけでなく、地道に続ける力を活かして、貴社での営業を地道に取り組み続けて、投資を活発化させられるように務めていきます。
【証券会社の志望動機】証券会社の志望動機のNG例文
次はNG例文を見ていきましょう。
今回紹介するNGポイントは
- 他社にも当てはまる
- 企業にメリットがない
の2つになります。
NG例文①:他社にも当てはまる
私は証券会社で営業のインターンをした経験があります。
そこで、証券の理解を深め、お客様と話していくうちに、投資の可能性を感じ始めました。
多くのお客様は投資についての理解が浅いために、投資を行っていませんでした。
そのため、私は貴社で営業職に就き、多くの人に投資を行ってもらえるように働きかけ、日本の経済を活性化させていきたいと考えています。
NG例文②:企業にメリットがない
小さいころから、商品を売り込む営業マンにあこがれていて、将来は営業マンになりたいと考えるようになりました。
そのため、貴社で営業の経験を積んでいくことで、営業のノウハウを学んでいき、いち早く1人前の営業マンになりたいです。
木下恵利
このままでは、企業にメリットがない内容になってしまいます。そのため、「いち早く1人前の営業マンになり、部署で1番の営業成績を出したいと考えています。」のように企業にメリットがある内容を入れるとよいでしょう。
【証券業界の志望動機】証券の志望動機をより良くするためにエージェントに相談しよう
志望動機を書く際に、自分だけで行うと客観性が失われがちです。
客観性を出すために、自分以外の人に志望動機について相談すると良いでしょう。
専門の人に頼みたいのであれば、就活エージェントを活用してみてください。
専門的で高度なことを行っている企業への志望動機は不安になりがちですが、プロのアドバイザーがサポートしてくれるため、不安なく選考に臨むことができます。
無料で利用できるので、興味をお持ちの方はこちらのサイトをご覧ください。
まとめ
証券会社の志望動機を書く際は、「この業界でなくてはならない理由」を述べるのが特に大事です。
ポイントを押さえて志望動機を書くことで、企業へ自身の志望度の高さを伝えることができるでしょう。
自分の志望動機をブラッシュアップし、入りたい企業への採用率を高めていきましょう。
木下恵利
この文章だけでは、「証券会社であればどこでもよいのでは?」と思われてしまいます。その企業で取り扱う商材や働き方など、その企業でないといけない理由を組み込むと良いでしょう。