はじめに
エントリーシートや面接など、就活を進める中では自己PRをしなければいけない場面が多々あります。
しかし、「自分のアピールすべきポイントが何なのかわからない」という人も多いでしょう。
「自己PRが苦手である」「どうやってアピールすればいいかわからない」と悩んでいる人が自信を持って自己PRをできるように、今回は何が自分のアピールポイントなのか、どうやってアピールすればいいのか詳しく解説していきます。
自分の魅力を見つけて、第一志望の企業の内定を勝ち取りましょう。
【おすすめの自己PRの内容】自己PRが見つからない理由
なぜ「自分にはアピールすべきポイントが見つからない」と感じてしまうのか、まずはその理由について考えなければいけません。
「どうして自分は自己PRが作れないのか」「積極的にアピールできないか」という点について探ることで、自分自身の考え方が理解できるようになります。
まずは、以下に挙げる内容をチェックし、自分自身でアピールできない理由を深く考えてみましょう。
積極的に売り込んでいくために自信をつけ、堂々と自己PRできるよう、努力していきましょう。
何もしてこなかったと考えているから
自分で自分を売り込めない理由として挙げられるのが、「自分は何もしてこなかった」と考えているということです。
「自分はこれまで他人に誇るべきことを何もしてこなかったからアピールすべき点がない」と、マイナスに捉えてしまうのです。
自分が平凡な人間であるという思考に陥るのはよくあることですが、学生時代に何もしてこなかったという人はほぼいません。
学生である以上、授業を受けて試験に臨んでいるはずですし、趣味の活動やアルバイトなどは、ほとんどの人が経験しているはずです。
それらを整理すれば、自己PRとしてアピールできるポイントを見出すことができます。
些細な日常生活の中にも、自分が積み上げてきたものがきっとあるはずです。
自分のこれまでの生活を振り返って「何をしてきたのか」を探ってみると良いでしょう。
自己分析が足りていないから
アピールが苦手なことの理由のひとつに、「自己分析が足りていない」というものがあります。
そもそも自分がどういう人間であるかを自分で理解できていないため、アピールすべきポイントを見つけることができないのです。
これといって理由がなければ、自分を分析するという作業をすることはほぼありません。
自分自身を振り返る経験が圧倒的に少ないために、「自分は魅力のないつまらない人間だ」と思い込んでしまうのでしょう。
しかし、誰しもが元々その人なりの売り込めるポイントを持っているはずです。
もし自己分析が足りていないと感じる場合は、マインドマップや自分史などを作って自己分析を行ってみると良いでしょう。
今まで気づかなかった自分のアピールポイントを知ることができるはずです。
なお、具体的な方法についてはのちほど詳しく解説します。
成功体験が少ないから
アピールが苦手なことの理由として、「それまでに積み上げてきた成功体験が少ないから」というものがあります。
「大きな成功体験がなかったから自分には特筆すべき価値がない」と思い込んでしまい、自己PR作りに悩んでしまうというパターンです。
たとえば、部活動で良い成績を残すという経験は誰しもができるわけではなく、成功体験ばかりを積んでいるわけではないのは当たり前のことです。
人生の中では、むしろ何も成し遂げずに終わってしまうことの方が多いでしょう。
自己PRは、必ずしも仕事に直結している必要はありません。
自分が何に挑戦してどういった結果になってきたのか、1つずつ振り返ってみると良いでしょう。
そのようにすれば、アピールすべきポイントがきっと見つかるはずです。
【おすすめの自己PRの内容】自己PRを聞く理由
なぜ企業は就活生に自己PRを聞くのでしょうか。
経歴や資格だけでなく、就活生自身の言葉でアピールさせようとする企業の狙いはいったい何なのでしょうか。
その点について、疑問に思っている人も多いかもしれません。
企業側の狙いを知ることができれば、アピールすべきポイントを整理でき、どこに焦点を絞って売り込んでいけばいいかがわかるはずです。
企業が知りたい本当の部分とは何なのか、詳しい事情を知りたい人は多いでしょう。
ここでは、企業側の考えや狙いについて詳しく解説していきます。
考え方を知るため
企業が知りたいことのひとつに、「就活生がどのような考え方をする人物なのか」を知りたいというものがあります。
就活生がどのように物事を考える人間なのかを知り、「具体的にどのようなことができるのか」「入社後に活躍してくれそうか」を企業は判断しようとします。
考え方は人それぞれであるため、ここで周りと差別化をする必要があるでしょう。
一般的に、前向きでポジティブな人の方が、好感を持たれやすいです。
それは、前向きな姿勢で仕事ができる社員は成長意欲が高く、企業側としては利益が大きいからです。
ですから、自己PRにおいてもポジティブな考え方をアピールするのは有効と言えます。
逆に、ネガティブな人物だと思われてしまうとマイナスな評価を受けてしまうおそれがあります。
企業とのマッチ度を見るため
自己PRの際、採用担当者は企業との相性などをよくチェックしています。
企業と社員の相性が良くないと、仕事の効率が悪くなってしまったり、早期に離職されてしまったりすることがあるからです。
せっかく採用した新入社員が早々に離職してしまうと、企業側は大きな損失を被ります。
そうなることを避けるために、自己PRにおいてマッチ度をたしかめているのです。
企業によって社風や考え方はそれぞれ異なるので、まずは企業のことを詳しく知ってから自己PRを作成するようにすると良いでしょう。
自分と企業がマッチしていることをアピールするのは自己PRの基本です。
内定がほしいなら、自分がいかに企業の考えとマッチしているかをアピールできるように工夫しましょう。
論理性があるかを見るため
論理的思考(ロジカルシンキング)は、働くうえで非常に大切なスキルです。
論理的思考がないと、相手に納得してもらえるような提案ができないからです。
論理的思考とは、物事と物事の因果関係が明らかで筋道の通った思考のことを指します。
論理的思考を備えていると、解決すべき課題が明確になります。
また、論理的思考は自己PRだけではなく、ガクチカなどからも見られていると思った方が良いでしょう。
「自分は論理的な思考ができない」と思っている人は、論理的思考を身につける訓練をすると良いでしょう。
物事に筋道を立てて考える癖をつけるようにして、日常的に気をつけるだけでも十分な効果があります。
何か問題が起こったときに対処できるよう、日々考える習慣をつけておくことをおすすめします。
【おすすめの自己PRの内容】アピールポイントの見つけ方
自己PRを作成するにあたって、自分のアピールポイントを見つけることは必須作業です。
ここでは、アピールすべきポイントの探し方について説明していきます。
ただし、ここで挙げる方法はあくまでも一例で、ほかに何か有効な方法があればそれを実践することをおすすめします。
また、企業から見て好ましいと思えるポイントをアピールするのもひとつの手です。
企業の立場に立ってみて、どんなアピールが有効かを考えてみると良いでしょう。
再度自己分析を行ってみる
アピールポイントの探し方として、「再度自己分析を行ってみる」というのは非常に有効な方法です。
あらためて自己分析を行うことで、自分のアピールすべきポイントが見えてくるのです。
自己分析のやり方は、マインドマップや自分史などさまざまな方法があります。
マインドマップでは、蜘蛛の巣のように線と単語をつなげていきながら自分のことを掘り下げていきます。
記憶に残りやすく、発想が浮かんできやすいのが特徴です。
頭の中で起きている事象を視覚化できるため、パッと見てわかりやすいことが何よりの利点です。
自分史では、時系列に沿って自分に関する歴史を書いていきます。
自分の行動の傾向がつかめるため、おのずと自分のことがわかるようになるのが利点と言えるでしょう。
他己分析を行う
自己分析に似たやり方で、「他己分析」という方法があります。
他己分析では、自分自身について周りにいる人に質問し、率直に答えてもらいます。
自己理解を深めるためには、他者からの意見が非常に大事です。
そのため、あらかじめ質問を考えてから他己分析に臨むようにすると良いでしょう。
また、他己分析は家族や先生、友達などに頼むのが一般的です。
その際、長所だけでなく短所も教えてもらうように頼むと忌憚のない意見を聞くことができます。
ただ褒めてもらうだけでなく、悪い点も指摘してもらうことで自己理解が深まるでしょう。
また、他己分析によって得た意見を自己分析の内容と照らし合わせ、自己PRの内容をブラッシュアップさせるのも有効です。
企業研究の結果から逆算する
自己PRの方法として、「企業研究の結果から逆算する」というやり方があります。
これは、企業が求めている人材が何なのかを把握したうえで、そこに当てはめるように自己PRを作成するという方法です。
企業とのマッチ度を自己PRで示すことは大切なので、非常に効率的ではありますが、この際に嘘をついてはいけません。
あくまで自分の中にある「企業側から求められる要素」を抜き出し、そこに焦点を当てて作ることが大事です。
企業側の求める人物像に沿おうとするあまり、心にもないことを自己PRに盛り込むのは好ましくありません。
そういったやり方では、いつか必ずボロが出てしまいます。
自分の中に企業側が求める要素があるかどうか、きちんと見極めてから実践すると良いでしょう。
エージェントに相談する
ここまで、自己PRにおけるアピールポイントの探し方について解説してきました。
しかし、まだまだ不安が大きいという方も多いはずです。
アピールポイントの探し方のひとつに、「就活エージェントに相談する」という方法もあります。
自分ではなかなか見つけることのできないアピールポイントについて、他人からアドバイスをもらうというのは大変有効な手段です。
1人で考え込むよりもスムーズに問題が解決するでしょう。
また、自分1人では解決できない問題について、プロの手を借りるというのも社会人として重要なスキルのひとつです。
就活に関して不安がある方は、就活エージェントに相談してみましょう。
ガクチカの作成の手助けをしてもらえるだけでなく、模擬面接もしてもらえます。
興味がある方は、こちらにアクセスしてみてください。
【おすすめの自己PRの内容】おすすめのアピールポイント
以上の内容で、アピールポイントの見つけ方は理解できたかと思います。
では、具体的にどのようなアピールポイントが有効なのでしょうか。
ここでは4つの例を挙げて、それぞれの良さを解説していきます。
自分らしく、自分の良さをアピールするにふさわしいポイントがこの中にもあるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。
もちろん、ここには載っていないアピールポイントを述べても問題ありません。
自分には「○○といった売りがある」と強く主張できるようになることが肝心なのです。
論理的思考力
アピールポイントとしてまずおすすめなのが「論理的思考力」です。
なぜなら、論理的思考力は入社後もさまざまな場面で大切になってくるからです。
「課題が発生したときなどに原因を細かく分析し、因果関係を見つけることができる」というように、具体的にアピールすれば高評価を得ることができるでしょう。
社会人になると、あらゆる場面でさまざまな課題に直面します。
そのようなとき、論理的思考力があれば、一見複雑そうに見える課題もシンプルに紐解くことができ、速やかな解決につながります。
ビジネスシーンにおいて論理的思考力は非常に役に立つスキルなので、もしその能力を備えているならアピールしない手はありません。
また、論理的思考に自信がないという方は、日常的に「考える癖」をつけてみましょう。
これによって少しずつ論理的思考力が身についていくようになるので、ぜひ実践してみてください。
継続力
次におすすめのアピールポイントは「継続力」です。
継続力とは、物事にじっくりと取り組み、最後まで放り出さずにやり遂げられる粘り強さのことを指します。
企業に入社して仕事をするようになれば、当然うまくいかないことが多々出てくるものですが、そういった場面で役に立つのが「継続力」です。
サークル活動やアルバイトなどで継続力を発揮できたエピソードは、自己PRの際に話すことができます。
難しい課題が出た際、諦めずに粘り強く取り組む姿勢は企業から高く評価されます。
また、継続力がある人は、同時に成長力があることをアピールすることもできるでしょう。
なぜなら、じっくり物事に取り組めば取り組むほど、成長のチャンスにも恵まれるからです。
継続力と成長力の双方をアピールできれば、より魅力的な人材として映ることになるでしょう。
計画性
3つ目のおすすめのアピールポイントは「計画性」です。
計画性とは、物事の段取りをきちんと管理してスムーズに進行させる能力のことです。
途中で起こり得るトラブルなども予想しつつ、目標に向かって適切に行動できる実行力も計画性に含まれます。
計画性がないと、行き当たりばったりで行動し、その結果やっかいなトラブルに遭遇して困ってしまうことになるでしょう。
そのため企業側は、計画性がある人を採用したいと考えます。
目標に向かって計画的に取り組んだ経験がある人は、その点についてアピールすると良いでしょう。
しかし、計画性をアピールしようとするあまり、「慎重すぎる性格だ」と判断されてはいけません。
計画性とはあくまでスムーズに物事を進行させる能力のことであり、慎重すぎることではないのでアピールの仕方に注意しましょう。
柔軟性
おすすめのアピールポイントのひとつに、「柔軟性」があります。
柔軟性とは、状況の変化に応じて適切な行動を取れる能力のことです。
常に自分の考え方を変化させ、最適な決断ができる能力とも言えます。
柔軟性がある人は、「どのような環境でも成果を出してくれる」と採用担当者は考えます。
ビジネスシーンで何らかのトラブルが起こった際、柔軟性があれば適切に対応できるからです。
また、状況に応じて優先順位を変えられるため、効率的に仕事をこなすことができます。
一方、柔軟性がなくて自分の考えに固執するタイプは、企業からは敬遠される傾向にあります。
柔軟性を売り込んで魅力的な人材だと思ってもらえるよう、積極的にアピールしていきましょう。
【おすすめの自己PRの内容】例文
以上が自己PRで売り込んでいくべきおすすめのアピールポイントです。
自身の個性に照らし合わせて、面接で使えるものがあればぜひアピールしてみてください。
ここからは、自己PRの作成に役立つ例文をご紹介します。
合計4つありますが、それぞれテーマが違うので、自分の個性に合ったものを見つけ、自分なりにアレンジして活用するようにしてください。
アレンジする際は、他者から見て不自然な点がないよう、全体の内容をよく確認すると良いでしょう。
論理的思考力をアピールした例文
私は、接客業のアルバイトを長く続けており、そこではチームリーダーを任されています。
リーダーを任された当初、複数のメンバーがそれぞれ異なる考え方で行動していたため、統率が取れずトラブルも多く発生していました。
どうすれば皆が一丸となって働けるか考えた私は、皆の行動指針を作るためにヒアリングを行い、それぞれ何を課題としているかを一覧にまとめ、1つの目標に向かってチームワークを発揮できるようリーダーシップを取ることにしました。
また、定期的にミーティングを開いてメンバーそれぞれが抱えている問題を早めにキャッチするようにしたところ、トラブルの発生率を大きく下げることができたのです。
このように、私は物事を論理的に考えて行動できるため、貴社に入社後もさまざまな場面で貢献できると考えています。
なお、論理的思考をアピールポイントにしたいと考える方は、こちらの記事も参考になるのでぜひチェックしてみてください。
継続力をアピールした例文
小学校から取り組んできたサッカーの部活動で、その強みを発揮することができました。
私は体が小さく、なかなかレギュラーを取れずにベンチを温める日々が続きました。
しかし、諦めずに基礎練習を続けた結果、徐々に筋肉がついて高校3年生のときに初めてレギュラー入りを果たすことができたのです。
基礎練習をしっかり積んでいたために、レギュラー入り後は大いに活躍して地方予選を勝ち抜くことができました。
このように、私は困難な状況にあっても諦めずに取り組むことができる継続力を持っています。
貴社に入社した際も、トラブルや困難に遭っても諦めずにじっくりと取り組むことができると考えています。
なお、継続力をアピールポイントにしたいと考える方は、こちらの記事も参考になるのでぜひチェックしてみてください。
計画性をアピールした例文
これは、カフェでのアルバイトで培われたと実感しています。
私は海外への留学を希望していたのですが、家庭が経済的に豊かではなかったため、なかなかそれが叶いませんでした。
そのため、学校が終わった後に近所のカフェでアルバイトをしてお金を貯めることにしたのです。
目標金額を決め、1つの長期休みでどれぐらい稼ぐか計画を立てました。
決して無茶な計画にならないよう、その都度計画を見直し、学業との両立も常に頭に入れてアルバイトに取り組みました。
目標に合わせてコツコツとアルバイトに励んだ結果、無事目標金額を達成して留学することができたのです。
このように、私は物事を計画的に実行することができます。
貴社に入社した際も、長期的な計画を立ててそれに沿って行動することができると考えています。
なお、計画性をアピールポイントにしたいと考える方は、こちらの記事も参考になるのでぜひチェックしてみてください。
柔軟性をアピールした例文
大学1年生のときに母親が長期入院した際、この強みを発揮することができました。
家族の要であった母親が入院し、私と弟で家事を担当することになり、その際に役割分担を決めました。
それぞれが得意な家事を担当することで、苦手なことをやらずに済むよう計画したのです。
また、家事を任されていることを友人や教師に打ち明けて、無理のない範囲でサポートしてもらえるように頼みました。
このような努力が実り、母親がいない状況の中でもスムーズに家の管理を行うことができたのです。
このように、どんな状況においても柔軟性のある対応を心がけられるのが私の強みです。
貴社に入社した際も、状況に合わせて柔軟に対応する能力で貢献できると考えています。
柔軟性をアピールポイントにしたいと考える方はこちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
自己PR作りは就活において必須の作業ですが、自分で自分の強みを見つけるのはなかなか難しいものです。
あまり難しく考えすぎず、自分がどんな人間であるかを振り返ったときに、「○○が売りになるだろう」と思えるものを探していくようにしましょう。
「自分には特筆すべき個性がない」と早々に諦める方も多いですが、どんな人にも誇れる長所は必ずあり、そこをうまく説明できるかどうかが自己PRの鍵になります。
場合によっては他己分析などを行いつつ、企業から見て魅力的な人材であることをアピールしていくと良いでしょう。
自分を知る作業は、時間をかけて続けていくものです。
自分自身を振り返って、良い点を一つひとつ再発見するように努めましょう。