【業界研究】エネルギー業界とはどんな業界?向いてる人からメリット・デメリットや将来性まで徹底解説!

【業界研究】エネルギー業界とはどんな業界?向いてる人からメリット・デメリットや将来性まで徹底解説!

記事をお気に入り登録する

記事のお気に入りに登録

「記事のお気に入りに登録」のご利用にはログインが必要です。

会員登録がお済みでない方

無料会員登録
柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること

・エネルギー業界の将来性
・エネルギー業界に向いている人の特徴
・エネルギー業界の職種

この記事をおすすめしたい人

・エネルギー業界に興味がある人
・エネルギー業界への就職に不安がある人
・エネルギー業界への就職活動を成功させたい人

目次目次を全て表示する

はじめに

自分の生活を支える身近な業界として、電力やガスなどのエネルギー業界が気になる人も多いでしょう。

エネルギー業界は、社会を支えるインフラとして貢献度が高い業界です。

そのため比較的安定性が高い傾向にありますが、近年のエコロジーへの意識の高まりや資源の関係から今後の変化が予測される業界でもあります。

本記事では、そんなエネルギー業界について動向や向いている人などの情報を紹介しています。

「興味のある業界を探している」「エネルギー業界について知りたい」という人は、ぜひ参考にしてください。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界とは

エネルギー業界は私たちの生活や産業活動を支える重要な基盤を提供する分野で、都市ガスやLPガスを供給するガス会社や、発電した電力を送電網を通じて供給する電力会社などが含まれます。

これらの企業はエネルギーを安定的に供給することで社会や経済の持続的な発展に貢献していることが特徴です。

ガス会社では都市ガスを家庭や企業に供給するほか、LPガスを需要に応じて供給する仕組みを整備しており、電力会社は発電所での電力生産からそれを各家庭や施設に送るまでの幅広いプロセスを管理しています。

近年、再生可能エネルギーの普及や脱炭素社会への移行を目指す中で重要な転換期を迎えている業界です。

エネルギー業界とは
  • ビジネスモデル
  • 就職難易度
  • 就職難易度
  • 平均年収
  • 平均残業時間

ビジネスモデル

エネルギー業界のビジネスモデルは、大きく「インフラ型」と「付加価値型」の2つに分かれます。

インフラ型は、発電から供給、販売までの一連の流れを担い、電気・ガス・石油といったエネルギーを安定的に届けることが使命です。

これは長年、発電所やガスプラントなどの大規模な設備投資によって成り立ち、供給量に応じた料金収入を得る「供給型モデル」が中心でした。

一方で、近年は環境意識の高まりや技術革新に伴い、再生可能エネルギーの開発や省エネサービス、エネルギーマネジメントシステムなど、新しい価値を提供する「付加価値型」のビジネスも拡大しています。

安定した収益基盤に加え、社会課題の解決や企業の脱炭素経営を支えるサービスが次なる収益源として期待されています。
 

エネルギー業界ビジネスモデル

市場規模

エネルギー業界の市場規模は日本国内で約45兆円に達し、国内の主要産業の中でも最大級の規模を誇ります。

この市場は電力が約20兆円、石油が約20兆円、ガスが約4兆円を占めており、それぞれが重要な役割を果たしています。

電力市場は再生可能エネルギーの導入拡大や省エネルギー技術の進展によって安定した成長が期待されている市場です。

石油市場は世界的な供給チェーンの変化や環境規制の強化に対応しつつ、安定した供給を維持するための戦略が求められています。

さらに、ガス市場では液化天然ガス(LNG)の需要が増加し、供給インフラの整備や国内ネットワークの強化が進められています。

このような背景の中で、エネルギー業界は国内外の市場動向に敏感に対応して、新たなビジネスチャンスを模索しているのです。

就職難易度

エネルギー業界は安定した職業としての印象が強く、就職活動中の学生にとって非常に人気のある業界です。

したがって、エネルギー業界の就職は非常に競争が激しく、多くの優秀な学生が志望するため、選考の難易度が高いとされています。

特に大手エネルギー企業や国際的なエネルギー関連企業では有名大学からの採用が多く、学歴や専門知識が選考において重要な要素となることが多いです。

選考プロセスではエネルギーに関する専門的な知識だけでなく、グローバルな視野や問題解決能力、コミュニケーションスキルが重視されます。

また、エネルギー政策や環境問題への理解も求められるため、関連するニュースやトレンドに対する知識を常に更新しておくことが重要です。

加えて、インターンシップ学内プロジェクトを通じて実践経験を積むことも、選考でのアピールポイントとなります。

競争が激しい中で、自分自身の強みを明確にして、業界に対する熱意と具体的な貢献意欲を示すことが求められます。

エネルギー業界の平均年収

就職先の業界を選ぶ際、年収を重視する方もいるでしょう。

業界や企業によって年収は異なり、数年間同じ企業で働き続けると考えると、年収の違いによって収入に大きな差が出るといえます。

エネルギー業界に就職した場合の平均年収については、2023年11月時点で416万円ほどです。

ただし、エネルギー業界全体の平均年収であるため、勤続年数や電気・ガスなど業種によって変動します。

新卒全体の平均年収は200万〜250万円といわれるケースが多く、それと比べると高い金額です。

エネルギー業界へ就職し、キャリアアップをしていけば年収400万円以上を目指せます。

就職先の年収を重視する方は、他の業界や企業ごとの年収を比較しながら、キャリアプランを検討できると良いでしょう。

エネルギー業界の平均残業時間

就職先の業界や企業を検討するにあたり、「ブラックな業界・企業ではないか」を気にする方も多くいます。

夜遅くまで仕事をしたり休日も仕事をしたりするような業界・企業は避けたいなどの考え方は、珍しくありません。

そこで参考になる指標が、業界や企業の平均残業時間です。

openworkの調査によると、エネルギー業界全体の平均残業時間は1ヶ月26.2時間との結果でした。

1ヶ月で22日働くとすると、1日あたりの残業時間は1時間超の計算となります。

ただし、年収と同様にエネルギー業界全体の平均年収であるため、勤続年数や電気・ガスなど業種によって変動する点にはご注意ください。

エントリーする企業が決まったら、平均残業時間について情報が公開されていないか、チェックするのがおすすめです。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界の現状

エネルギー業界は、国内外の社会環境や市場環境の変化に対応しながら成長を続けています。

特に、近年では世界的に脱炭素化の流れが加速しており、日本国内でも再生可能エネルギーの普及が進行しています。

また、電力自由化により業界内の競争が活発化し、消費者視点でのサービス拡充も見られるようになりました。

一方で、燃料資源の海外依存や老朽化したインフラ設備の課題も解消されていないのが現状です。

では、こうした状況を踏まえ、エネルギー業界ではどのような現状が見られるのでしょうか。

以下に3つの視点から詳しく解説します。
 

エネルギー業界の現状
  • 再生可能エネルギー比率の拡大
  • エネルギーの海外依存
  • 電力自由化・市場競争が進展

再生可能エネルギー比率の拡大

エネルギー業界では、地球温暖化対策やエネルギー自給率向上を目的に、再生可能エネルギーの導入が積極的に進められています。

特に太陽光発電や風力発電、水力発電などは国内各地で設備導入が進み、2022年度時点で電力全体の約22%を占めるまでに成長しました。

これにより再エネ比率は年々上昇していますが、一方で火力発電への依存度は依然として高いままです。

火力発電は安定供給に不可欠な存在である一方、二酸化炭素排出量の削減が求められており、再エネとのバランス調整が業界の重要課題となっています。

今後は、太陽光や風力のさらなる普及だけでなく、蓄電池や水素など次世代エネルギーとの組み合わせによって、よりクリーンで安定した電力供給体制の確立が期待されています。

エネルギーの海外依存

日本のエネルギー供給構造において、原油・天然ガス(LNG)・石炭といった化石燃料の輸入依存度は極めて高く、総エネルギー供給の約8割以上を海外に依存しています。

これは日本国内でのエネルギー資源が乏しいことに起因しており、アジア・中東・オセアニア地域からの輸入が中心となっています。

こうした状況下では、国際情勢の不安定化や為替変動、資源価格の高騰など、外的要因によって日本国内のエネルギー価格や供給安定性が大きく左右されるリスク構造が存在します。

特に近年はウクライナ情勢や中東情勢など、世界的な地政学リスクの高まりにより、燃料調達コストや電力・ガス料金の上昇が課題となっています。

今後は国内資源の開発や再エネ拡大による自給率向上が重要視されています。

電力自由化・市場競争が進展

エネルギー業界では2016年の電力小売全面自由化以降、従来の大手電力会社に加えて新電力と呼ばれる新規参入企業が数多く誕生しました。

これにより、電力の小売・発電分野では企業間の競争が活発化し、料金やサービスの多様化が進みました。

家庭向けプランの自由選択や、企業向けに省エネ・再エネ電力の提案を行うなど、消費者視点での付加価値提供も広がっています。

しかし一方で、電力卸売市場では燃料費高騰などを背景に価格が急騰し、採算が悪化した新規企業の撤退も相次ぎました。

競争促進と安定供給の両立が課題となっており、今後は新技術の導入や制度設計によって、持続可能な市場環境の整備が求められています。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界の課題

エネルギー業界は、社会インフラとしての安定供給を担いながらも、カーボンニュートラル実現や国際エネルギー市場の変動といった新たな課題に対応する必要があります。

近年は、環境対策やデジタル化、災害リスクなど複合的な課題が顕在化しており、従来の枠組みだけでは解決できない状況です。

こうした課題に対応するには、企業ごとの工夫だけでなく、業界全体としての協働や制度改革も不可欠です。

では、エネルギー業界が直面している具体的な課題について詳しく見ていきましょう。

エネルギー業界の課題
  • 脱炭素社会への対応不足
  • 電力・ガス料金の高騰リスク
  • 老朽化インフラの更新

脱炭素社会への対応不足

エネルギー業界が現在抱える最大の課題は、2050年カーボンニュートラルの達成に向けた対応不足です。

現状、再生可能エネルギーの比率は増加傾向にあるものの、火力発電の割合が依然として高く、全体としての脱炭素化は十分とは言えません。

また、水素やアンモニアといった次世代エネルギーの社会実装も道半ばで、インフラ整備やコスト低減が課題となっています。

加えて、電力供給の安定性を維持しながら環境対応を進めるという難しさも存在し、技術開発・制度整備・事業モデルの転換など、さまざまな側面での取り組みが求められています。

電力・ガス料金の高騰リスク

エネルギー業界では、国際的な燃料価格の高騰や為替変動、地政学リスクの高まりなど、外部要因によるコスト増加が続いています。

日本はエネルギー資源の約8割以上を海外から輸入しており、原油やLNG(液化天然ガス)、石炭などの価格変動が直接的に電力・ガス料金へ影響します。

特に、ウクライナ危機や中東情勢の不安定化により、燃料費の高騰が長期化する懸念があります。

その結果、家庭や企業のエネルギーコストが上昇し、経済活動や生活への負担が拡大しています。

こうした状況に対応するため、再エネ普及や国内資源活用、省エネ推進によるコスト安定化が必要不可欠です。

老朽化インフラの更新

日本国内のエネルギーインフラは、高度経済成長期に整備されたものが多く、近年では設備の老朽化が深刻な課題となっています。

発電所や送電線、ガス配管などの老朽化により、故障リスクや災害対応の遅れ、安全性の低下などが懸念されています。

加えて、更新工事には多額のコストと長い工期が必要なため、収益性を重視する企業経営の中では後回しにされがちです。

しかし、エネルギーは社会インフラであり、安定供給を支えるためには、計画的な設備更新と技術革新による効率化が不可欠です。

官民連携による補助金制度や次世代インフラの開発も課題解決の鍵となります。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界の将来性

エネルギー業界は課題を抱えつつも、今後大きな成長が期待される産業分野です。

特に脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーや水素などの新エネルギー分野、エネルギー効率化のためのデジタル技術の活用など、新たな領域での事業拡大が見込まれます。

また、地域単位でのエネルギー自給や環境配慮型ビジネスなど、社会課題の解決とビジネスチャンスが共存する環境も整いつつあります。

エネルギー業界は、社会インフラの安定供給を守りつつ、新たな価値創造を進める「変革期」にあると言えるでしょう。

次に、成長領域ごとに将来性のある取り組みを紹介します。

エネルギー業界の将来性
  • 再生可能エネルギー・水素社会の拡大
  • エネルギー×デジタル
  • 地域エネルギー・脱炭素ビジネスの新規参入

再生可能エネルギー・水素社会の拡大

世界的な気候変動対策の一環として、再生可能エネルギーや水素社会の実現が急務となっています。

日本国内でも太陽光発電や風力発電、水力発電などの再エネ導入が進み、全体の発電比率を徐々に押し上げています。

また、脱炭素社会の切り札として、水素やアンモニアといった次世代エネルギーの社会実装も始まっています。

水素ステーションの整備や燃料電池車の普及、水素火力発電の開発など、産業・交通・家庭などあらゆる分野での活用が期待されています。

将来的には、これらのクリーンエネルギーが国内外のエネルギー供給構造を大きく変えると見られており、新たなビジネスチャンスが広がっています。

エネルギー×デジタル

エネルギー業界でも、IoTやAI、クラウドといったデジタル技術の活用が進んでいます。

特に、発電・送配電・消費までのエネルギー需給をリアルタイムで最適化するスマートグリッドや、ビル・工場単位でのエネルギー管理を行うエネルギーマネジメントシステム(EMS)などが注目されています。

これらの技術により、電力の無駄を減らし、安定供給やコスト削減、再エネの有効活用が可能になります。

また、データ分析に基づく需要予測や、故障の未然防止など、効率的な運用も可能になります。

デジタルとエネルギーの融合により、新たな付加価値を生む領域として、今後さらに発展が期待される分野です。

地域エネルギー・脱炭素ビジネスの新規参入

近年、自治体や地域企業が中心となり、地域単位でエネルギー自給率の向上や脱炭素まちづくりを推進する動きが加速しています。

地域の太陽光・風力発電を活用した地域マイクログリッドの構築や、地元企業・住民向けの再エネ供給、カーボンクレジットの活用など、地域の課題解決と経済活性化を両立する取り組みが進んでいます。

また、IT企業や商社など異業種からの新規参入も相次ぎ、地域エネルギー市場は活性化しています。

今後は、地域密着型のビジネスモデルや、住民参加型のエネルギー施策がさらに進化し、地域発の脱炭素社会実現が期待されています。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界に向いている人

就活では、自分の性質に合った業界を選ぶことが大切です。

自分に向いている業界であれば長く働き続けることができますが、そうでなければ日々の業務が負担となり、長続きしません。

エネルギー業界も例外ではなく、向いている人とそうでない人がいます。

エネルギー業界に向いているのは、勉強家チャレンジ精神が旺盛な人、一緒に働く相手と円滑にコミュニケーションが取れる人です。

それぞれの性質がエネルギー業界での業務にどう反映されるのか、次項で詳しく見ていきましょう。

エネルギー業界に向いている人
  • 勉強家
  • チャレンジ精神が旺盛
  • コミュニケーション能力がある
  • 社会貢献意識が高い
  • 長期的な視点で物事を考えられる

勉強家

エネルギー業界に向いているのは、勉強家で情報を集めるのが好きな人です。

エネルギー関連の分野は進歩の激しい分野でもあるため、業務のためには最新の技術知識やニュースを常に収集しておく必要があります。

また、日本のエネルギー業界は海外の資源に依存しているため、海外情勢に大きく左右される傾向が強いです。

そのため、海外からの影響で起きた問題を解決できるよう、細かな情報収集も求められます。

技術や世界的な情勢など、業務に関連する情報を収集する能力に長けており、積極的に知識を吸収する姿勢がある人が向いているのです。

なお、技術系の職種のみならず、営業職などに就く場合も同様に、商材に対する勉強熱心な性質が歓迎されます。

チャレンジ精神が旺盛

エネルギー業界には、チャレンジ精神が旺盛な人物が向いています。

業務内容が多岐にわたるエネルギー業界では、自分にとって興味のないものに携わることも珍しくありません。

どんな仕事を任されても「とりあえずやってみよう」というようなチャレンジ精神や、それまで知らなかったことに対する好奇心を持って臨める性質は重宝されます。

エネルギー業界では、再生可能エネルギーや水素エネルギーなど、既存のエネルギーにとらわれない新たなエネルギー事業を展開することが度々求められるためです。

また、開発・研究職ではさまざまな方法を試すことが求められることが多く、なかには挫折してしまう方も少なくありません。

一度うまくいかなかったことでも諦めずに挑戦し続ける粘り強さがある人は、いざというときに真価を発揮することになるでしょう。

コミュニケーション能力がある

エネルギー業界に限った話ではありませんが、コミュニケーション能力も求められます。

特に開発・研究職は、製品の安全性を保持するためにも言語によるコミュニケーションが欠かせないからです。

さらに、営業などの事務職では顧客や取引先など人と関わることが多く、ここでもコミュニケーション能力が求められます。

なかでも、営業は顧客のニーズに合わせた提案をする必要があります。

相手の言葉に耳を傾けて、要望を汲み取ったうえで製品の魅力や導入のメリットについて論理的に説明しなければなりません。

また、資源の輸入に関わって海外とやり取りする場合もあるため、多言語によるコミュニケーションが取れる人材も重要です。

他者と臆することなく会話でき、相手の懐に潜り込むような能力が求められます。

社会貢献意識が高い

エネルギー業界は、人々の日常生活や産業活動を陰で支える社会基盤です。

特に災害や停電などの緊急時には、社会の安心・安全を守る重要な役割を果たします。

このため、エネルギー業界では単なる利益追求ではなく、社会のために働くという使命感や責任感が欠かせません。

例えば、停電時に迅速な復旧対応を行ったり、環境に配慮した再生可能エネルギーの普及を進めたりと、社会全体に貢献する意識が求められます。

日々の業務の中でも、自らの仕事が社会の支えとなっていることを実感できるため、公共性の高い仕事にやりがいや誇りを感じる人が向いている業界です。

長期的な視点で物事を考えられる

エネルギー業界では、発電所の建設や再生可能エネルギーの普及、送配電網の整備など、数年から数十年単位の長期プロジェクトが多く存在します。

これらの事業は、短期的な利益を目的とするのではなく、10年後・20年後の社会や環境を見据えて取り組む必要があります。

そのため、長期的な視野で物事を計画し、コツコツと努力を積み重ねる姿勢が重要です。

目の前の課題解決だけでなく、未来の持続可能な社会を実現するために、自ら考え、粘り強く取り組める人が活躍します。

短期的な成果が見えにくい中でも、将来の社会貢献や環境改善という大きな目標に向けて努力できる人に適しています。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界に向いていない人

続いて、エネルギー業界に向いていない人の特徴について紹介します。

以下の3つの項目がすべて当てはまってしまう場合、もしかするとあなたはエネルギー業界には向いていないかもしれません。

すべての項目が当てはまり、かつ、就活本番までに「いずれも改善できない」と思う場合は、他の業界を選択肢に入れるのも良いでしょう。

エネルギー業界に向いていない人
  • 柔軟性のない人
  • 注意力のない人
  • 幅広く物事を見れない人
  • 安定志向が強すぎる人
  • 短期的な成果だけを重視する人

柔軟性のない人

エネルギー業界は技術革新や規制の変更、市場の動向など外部環境に大きな影響を受ける業界です。

新たなエネルギー源の導入や環境規制の強化、需要と供給の変動など、予測が難しい変化に対応しながら事業を運営する必要があります。

そのため、環境の変化に柔軟に適応できない人はこの業界で成功するのが難しいでしょう。

再生可能エネルギーの導入が進む中、従来の化石燃料を主軸としたビジネスモデルを見直す必要が生じています。

つまり、新しい技術や市場のトレンドに対する積極的な学びと対応力が求められます。

柔軟性のない人はこれまでのやり方に固執し、新しいアイデアや手法を取り入れることができないため、チームやプロジェクト全体の成長を妨げる可能性が高いと言わざるを得ません。

注意力のない人

エネルギー業界では安全管理やリスク管理が非常に重要な要素です。

エネルギーは社会基盤を支えるだけでなく、高い危険性を伴うことも多いため、細部への注意が欠かせません。

よって、注意力のない人は業務遂行において致命的なミスを引き起こす可能性があるため、この業界には向いていないと言えます。

発電所やガス設備の運営ではほんの些細なミスが大規模な事故や供給停止につながる危険性があります。

常に安全性や正確性が最優先されるため、細部への配慮や責任感が求められます。

したがって、注意力のない人は業務に適応するのが難しいことでしょう。

幅広く物事を見れない人

エネルギー業界では物事を幅広い視点で捉える力が求められます。

この業界のプロジェクトは長期的なスパンで利益を生むものが多く、短期的な成果だけでなく、将来的な影響や持続性を見据えた判断が重要です。

よって、視野が狭い人や、目先の結果だけにとらわれる人はこの業界には向いていないと言えます。

エネルギープロジェクトの多くは設備投資や運用に多額の資金を要し、その回収には数十年単位の期間が必要です。

短期的な利益ばかりを重視する人は長期的なリターンを見込んだ戦略的な判断を下すのが難しいですし、納得して業務に取り組めない可能性があります。

安定志向が強すぎる人

エネルギー業界は社会インフラとして安定した側面もあるものの、近年は再生可能エネルギーの普及や電力自由化、脱炭素化といった社会変化により、大きな転換期を迎えています。

そのため、従来の安定した業務だけでなく、新たな事業領域や技術革新への挑戦が求められる場面も多い業界です。

業務範囲が広がったり、環境対応の新規プロジェクトが発足したりと、予測不可能な変化に柔軟に対応する力が欠かせません。

安定したルーチンワークだけを好み、新しいことへの挑戦や業務の変化を避けたい人には適応が難しいかもしれません。

変化を前向きに受け止め、柔軟に行動できることが求められます。

短期的な成果だけを重視する人

エネルギー業界の多くの事業は、短期的な成果を求めるものではなく、長期的な視点で社会や環境に貢献することが目的です。

発電所や送電網の建設、再生可能エネルギーの導入、水素エネルギーの普及など、いずれも計画から成果が出るまでに数年単位、場合によっては数十年単位の時間がかかります。

そのため、目先の成果や数字にこだわり過ぎると、業務の本質や社会的意義を見失ってしまう恐れがあります。

日々の業務では地道な準備や調整、試行錯誤を重ねることが多く、そうした積み重ねを大切にできる人こそ活躍できるでしょう。

長期的な社会貢献を意識できる人に向いています。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界の業種

エネルギー業界と一口にいっても、扱っているエネルギーの種類ごとに電力・石油・ガスといった3種類に分けられます。

基本的にはどこもエネルギーの生産と販売、そして販売先を拡大するための営業活動などにより成り立っています。

エネルギーの形や用途によって販売経路や部門などの仔細が異なるため、自分が進みたい業界がどのような形でエネルギーを供給しているのか知っておく必要があるでしょう。

では、具体的にどのようなエネルギーを供給しているのか、次項で詳しく見ていきましょう。

電力

まずは電力業界です。

電力業界が手がけている主な事業は、電気エネルギーの発電と送配電、家庭や事業所などへの小売になります。

所属している半数以上の従業員は、エンジニアと呼ばれる職種に就いていることが多いです。

この場合のエンジニアとは、プログラミングなどを行うITエンジニアではなく、電気関係の設備を整える技術者のことを指し、効率良く安全に発電を行うための発電所の設計や建設を行います。

また、電気は普段の生活を送るうえで欠かせない存在です。

ほかにも、企業のオフィスや工場での業務でも必須であるため、電力業界の需要は高い傾向にあります。

そのため、将来的にも安定的な収益が見込める業界と言えるでしょう。

ただし、発電に必要な資源に関する課題から、新たな発電方法の開発など変化の必要性を抱えている業界でもあります。

代表企業例
  • 東京電力ホールディングス(平均年収:681万円、売上高:6兆9183億円、平均年齢45.2歳)
  • 関西電力(平均年収:662万円、売上高、3兆1588億円、平均年齢:42.8歳)
  • 中部電力(平均年収:666万円、売上高:2兆9354億円、平均年齢:43.4歳)

発電

電力業界が手がける事業の柱のひとつは発電です。

国内の各所にある発電所を運営し、生活や事業に必要な電気を作ります。

主に発電所で用いられている技術は、ダムによる水力、石炭などを燃やす火力、核分裂の力を利用する原子力になります。

また、風車を用いた風力、ソーラーパネルを敷いての太陽光、火山活動などによる地中の熱を使う地熱によって電気を作るケースも少なくありません。

現在は、火力や原子力中心の発電方法から風力や太陽光への移行を求められているなど、社会的な関心の高い事業でもあります。

送配電

電力の生産だけでなく、各家庭や事業所への送配電も電力業界の主要な事業のひとつです。

発電所で作った電気エネルギーを運ぶために設置されている、各家庭や施設をつなぐ送電線や配電線を管理・保守しています。

つまり、各所に張り巡らされた電線や電柱などのメンテナンスや工事を行っているのです。

また、電力を消費者に安定的に供給するため、一度に大量の電力を作ってしまうことのないよう発電の出力を調整し、バランスを取るのも大事な仕事になります。

小売

発電した電気エネルギーを消費者に利用してもらうためには、小売の活動も欠かせません。

電力業界には、消費者と直接やり取りし、商品やサービスを販売する部門が存在します。

顧客に料金プランの提案をし、供給に必要な電力を発電部門から調達するのが主な仕事です。

近年では企業同士の価格争いが激しくなっており、付随するサービスにも力を入れる企業が多くなっています。

消費者側はより便利でお得な企業から電力を購入しようとするため、市場のニーズへの感度が求められる部門と言えるでしょう。

石油

飛行機や船舶など、主に交通網を支えているのが石油業界です。

主に、原油に関する技術系の部門と、販売などを手がける事務系の部門の2つに分かれています。

エネルギーを生み出す原油の開発や調達、石油製品の生産や販売をするのがメインの業務です。

また、日本は国内で化石燃料が産出されないため、基本的に原油は輸入に依存しています。

そのため石油業界は、輸入する原油の量によって売上などが変わるという特徴を持っています。

なお、扱っているのは乗り物の動力源だけではありません。

冬場の暖房器具や、さまざまな機械のエネルギー源となっている製品も扱っています。

現在は安定していますが、地球上にある化石燃料の量には限りがあるため、今後の変化が求められる業界でもあります。

また、原油の産出国付近の情勢などの影響も強く受ける点に注意が必要です。

代表企業例
  • ENEOSホールディングス(平均年収:948万円、売上高:13兆4000億円、平均年齢:44.3歳)
  • 出光興産(平均年収:949万円、売上高:6兆6867億円、平均年齢:42.4歳)
  • コスモエネルギーHD(平均年収:1096万円、売上高:2兆7919億円、平均年齢:42.5歳)

ガス

家庭での料理や給湯、飲食店などの業務を支えているのがガス業界の企業です。

主な事業内容は、ガスの生産と供給、販売先への営業活動になります。

ガスコンロや給湯器を設置している一般家庭や、企業などに都市ガスまたはLPガスを供給するのが業務です。

地域によって取り扱っているガスの種類が異なり、配管の種類も違うことがあります。

なお、ガスの原料も石油と同じくほとんど輸入に頼っており、海沿いにタンクが設置してあることが多いです。

代表企業例
  • 東京ガス(、平均年収:735万円、売上高:3兆2,896億円、平均年齢:43.5歳)
  • 大阪ガス(平均年収:721万円、売上高:1兆3641億円、平均年齢:43.6歳)
  • 東邦ガス(平均年収:576万円、売上高:4612億円、平均年齢:41.6歳)

生産

ガス業界全体を支えているのは、原料からガスを生み出す生産の部門です。

液化されたガスの加工を行う工場を運営し、消費者に提供するためのガスを作ります。

受け入れに対するガス量の管理や、生産したガスの品質管理も行うのが仕事です。

どれだけの熱量が発生するのか計算したり、ガス漏れにいち早く気づくために独特の臭いをつけたりと、安全にガスを利用するためのさまざまな工夫がなされています。

ガスというエネルギーを効率良く、安全に利用するための研究・開発にも余念がありません。

供給

消費者が安全にガスを利用できるよう、ガスを送り届ける仕組みづくりを行う必要があります。

ガスの供給を担う部門は、工場で生産されたガスを消費者に届けます。

ガス導管やボンベなど、製造されたガスを消費者に届けるための供給設備の維持管理が主な業務です。

製造されたガスは導管を通り、直接消費者に届けられます。

また、ガスホルダーなどに一時貯蔵し、必要なときに必要な分だけ供給されることもあります。

こうした設備の安全性を維持するのも、供給部門の大切な役目です。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界の各分野大手企業15選

エネルギー業界には、電力・ガス・石油・装置・再生可能エネルギーなど、幅広い分野で活躍する大手企業が存在します。

それぞれの分野ごとに異なる特徴や強みがあり、業界理解や企業選びの参考になります。

ここでは、電力、ガス、石油・資源、エネルギー装置、再生可能エネルギーの各分野から代表的な企業を3社ずつ、計15社を紹介します。

分野ごとの役割や業務内容を知ることで、業界全体の構造や自分に合った企業を見つけやすくなるでしょう。

ぜひ業界研究や企業研究に役立ててください。

各分野大手企業15選
  • 電力
  • ガス
  • 石油・資源
  • 発電・エネルギー装置
  • 再生可能エネルギー


電力

企業名 特徴
東京電力ホールディングス 日本最大手の電力会社。再エネ事業も拡大中。
関西電力 関西圏で電力供給シェアが高い。原子力・火力のバランス型。
中部電力 JERAと連携し、燃料調達・発電力で国内トップクラス。


ガス

企業名 特徴
東京ガス 国内最大の都市ガス会社。海外事業も積極展開。
大阪ガス 関西圏で都市ガス供給。エネルギーソリューション事業も展開。
東邦ガス 中部圏を中心に都市ガス供給。家庭向けサービスも強化。


石油・資源

企業名 特徴
ENEOS 国内最大の石油・エネルギー企業。脱炭素にも注力。
出光興産 石油・化学製品・資源開発に強み。昭和シェルと統合。
コスモエネルギー 石油製品・再エネ事業を展開。安定収益基盤が強み。


発電・エネルギー装置

企業名 特徴
三菱重工業 原子力・火力発電設備で世界的シェア。脱炭素技術も開発。
日立エナジー 送配電・エネルギーマネジメントシステムで国内外展開。
川崎重工業 ガスタービン・水素発電など産業用エネルギー設備を展開。

再生可能エネルギー

企業名 特徴
Japan Renewable Energy 大規模太陽光・風力などを国内外で開発。
Renova バイオマス・風力・太陽光で再エネ専業として成長中。
ジャパンウインド開発 国内風力発電の先駆的企業。陸上・洋上風力を展開。


エネルギー業界注目のベンチャー企業

エネルギー業界における注目のベンチャー企業を3つ紹介します。

それぞれの特徴を踏まえた上で、ぜひ気になるところがあれば就職説明会などに参加し、理解を深め、就活の選択肢に入れてみてください。

注目のベンチャー企業
  • Renova
  • Enechange
  • Looop

Renova

Renovaは東京都中央区に本社を構える、2000年に設立された再生可能エネルギーに特化した企業です。

主に太陽光発電、バイオマス発電、風力発電、地熱発電など再生可能エネルギー発電所の開発運営を行っています。

環境への配慮を軸に持続可能な社会の実現を目指し、グリーントランスフォーメーション、つまりGX事業を推進しています。

CO2削減やエネルギーの効率化を実現するための新しい技術やシステムの導入に取り組んでいるのです。

また、地域社会とともに発展することを重視し、地元住民との連携や地域経済への貢献を大切にしています。

Enechange

Enechangeは東京都中央区に本社を置き、2015年に設立されたエネルギーテック企業です。

エネルギー業界の変革を目指し、デジタル技術を活用して様々なサービスを展開しています。

主な事業内容には電気自動車の充電インフラを提供するEV充電事業やエネルギーデータの解析と提供を行うエネルギーデータ事業、エネルギープラットフォーム事業などがあります。

これらの事業を通じてエネルギー消費の最適化と効率化を支援し、利用者のコスト削減やエネルギーの見える化を実現しているのが特徴です。

Looop

Looopは東京都台東区に本社を構え、2011年に設立された企業で、エネルギー分野において多様なサービスを展開しています。

主に電力小売事業を行っており、個人や法人に向けて電力供給を行っています。

また、再生可能エネルギーを活用した商品の開発、販売を行い、再生可能エネルギーの普及を推進しているのが特徴です。

シンプルで分かりやすい料金プランを提供し、顧客に対し透明性の高いサービスを提供しています。

さらに損害保険代理店営業も手掛けており、電力供給以外の分野でも安心を提供しています。

【エネルギー業界に向いている人】業界の動向

続いて、エネルギー業界の動向について見ていきましょう。

電力・石油・ガスと扱っているエネルギーによって現状や動向は異なりますが、どの業界も世界情勢による影響を受けやすい傾向にあります。

また、市場が変化するにつれて、業界全体に変化が求められるようになりつつあるのも特徴的です。

まずは各エネルギー業界の現状や動向を把握し、自分が進みたい業界がどのように活動しようとしているのか、課題にはどのようなものがあるのかを確認してみましょう。

電力業界

電力業界全体の現状として、収益減が挙げられます。

電力自由化によって消費者が自由に電力供給元の企業を選べるようになったことで、1社あたりの供給量と電力販売量が減少しました。

また、地球温暖化など各種環境問題をもとに世界的な省エネ志向が高まっている影響により、国内でも節電が意識されるようになり、多くの電力会社がそのあおりを受けています。

さらに、震災などによる事故を危惧する動きも活発になっています。

これにより、少ない燃料で大量の電力を生み出すことができる原子力発電が危険視され、より燃料が必要になる火力発電にシフトしたことで収益が低下しました。

コロナ禍によるエネルギー需給の低迷や、世界情勢による発電燃料の価格高騰なども影響し、昔に比べて厳しい状況に立たされていると言えるでしょう。

石油業界

石油業界全体の現状は、低迷から回復しつつあります。

国内には化石燃料がほとんど存在せず、産業になるほど石油は産出しません。

そのため日本の石油会社は、原油の調達をほとんどすべて輸入に頼っており、原油価格によって動向が左右されます。

世界情勢による物流の停滞の影響も受けるため、現在の石油価格は高めで推移している状態です。

また、最近では新型コロナウイルスの影響で世界的な行動制限や渡航制限が出され、移動や各種施設を操業するためのエネルギー需要が減った結果、石油製品の販売量が減少しました。

2021年以降は経済活動が回復し、石油製品の販売数は増加しつつあります。

外出に対する制限が撤廃されたことで、ガソリンなど移動のためのエネルギー需要も回復していくと考えられるでしょう。

ガス業界

電力業界や石油業界の売上減少とは裏腹に、ガス業界は売上がアップする傾向にありました。

原子力発電からの脱却推進を余儀なくされた電力会社による火力発電所の強化もあり、発電の燃料にあたるガスに需要が高まっています。

一方、新型コロナウイルスによる行動制限により、飲食店や商業施設への供給量が減った分の売上が減少しました。

その後制限が緩和されて外出が増えると、外食産業の利用者数が回復し、これによってガスの需要も増加しています。

反面、巣篭もり需要で一度増加した一般家庭へのガス供給は、行動制限の緩和により減少傾向にあるため販売量は減りました。

なお、近年では国内で賄いきれない天然ガスの輸入量が増えてガスの価格が急騰するなど、社会情勢に大きく左右される点は変わりありません。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界の将来性

続いて、エネルギー業界の将来性についてご紹介します。

エネルギー業界を志望する場合は、各企業の今後の方向性を調べておくことが重要です。

今回は、電力・ガス業界と石油業界の2つに分けて、将来的な方向性をご紹介します。

いずれの業界も、エネルギー自体が社会に必要とされている事情とは反対に、エネルギーの種類に対する消費者の目が厳しくなっており、現状のまま在り続けるのは難しい状態です。

自分が企業や業界にどのような貢献ができるのか考えるためにも、各業界の将来性を把握しましょう。

電力・ガス業界

電力業界とガス業界は、1社あたりの売上が減少傾向にあり、販売施策の工夫が求められています。

エネルギーの小売りの自由化がスタートし、消費者が自由に供給元を選べるようになったことで、これまでエネルギー事業に関わりのなかったさまざまな企業が参入し、競争が激化しました。

その結果、十分な売上を確保できずに事業撤退・倒産に追い込まれた企業は少なからずあります。

また安定したエネルギー供給を実現するため、原料を輸入に頼らないエネルギー自給率の増加に取り組むことが求められている状態です。

特に電力業界は国内にある資源で発電できる水力・風力・太陽光などに注目が集まっており、今よりも効率良く安定した発電量を確保できる技術の開発が急がれています。

石油業界

石油業界は現状安定した需要がある業界だと言われているものの、将来的には化石燃料からの脱却が望まれており、その前段階として現状に影響が出ています。

電気自動車やエコカーなど、ガソリンを使用しない、あるいは使用量が少ない車両が各自動車メーカーから販売され、市場に浸透しつつあることでガソリンの需要が減少しました。

また、発電の燃料として石油製品を利用しない太陽光発電などの環境に配慮したシステム開発が進み、産業用の石油需要も落ち込んでいます。

環境問題への視点から脱石油が社会的に大きなテーマとなっており、再生可能エネルギーや水素エネルギーなど新たなエネルギー事業に取り組み始めている企業が多いです。

将来は石油に限った事業ではなく、総合エネルギー企業として生き残ることが求められます。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界で働くメリット

世界情勢の影響を受けやすく、環境面への配慮などを理由に売上が増減しやすいエネルギー業界ですが、就活生の中では人気が高い傾向にあります。

エネルギー業界が持つ魅力とはどのようなところにあるのでしょうか。

具体的な魅力をいくつか挙げ、自分がなぜエネルギー業界に進みたいと感じているのかを整理してみましょう。

エネルギー業界が持っている魅力を知ることは、就活や就職後の業務におけるモチベーションの維持にも重要です。

働くメリット

・海外で働くチャンスがある
・暮らしを支える仕事である
・大規模なプロジェクトに携われる
・貢献度が高い
・比較的安定している

海外で働くチャンスがある

エネルギー業界は海外で働くチャンスが多く、就職後にスキルや経験を活かして海外で働きたいと考える方にとっては魅力的な業界であるといえます。

海外で働くチャンスが多い理由としては、石油やガスなど多くの日本のエネルギーは、海外からの輸入に頼っている状況だからです。

そのため、エネルギー業界では海外企業とやり取りするチャンスが多いケースがあります。

また、海外出張や海外赴任が発生する企業もあるため、「語学力を活かしたい」「グローバスに仕事をしたい」と考えている方にはメリットが大きい業界です。

一方で、海外事業を展開していない企業や部署もある点には注意が必要です。

志望する企業が海外事業を展開しているかを事前に調べ、志望動機や自己PRなどで海外事業へ関心が高いとアピールすると良いでしょう。

暮らしを支える仕事である

エネルギー業界は私たちの暮らしに身近な業界でもあり、暮らしを支える仕事をしていると実感しやすい点もメリットです。

エネルギー業界は、大きく石油とガス、電気に分類されます。

石油はガソリンや灯油などに加工され、ガスや電気は毎日の生活に欠かせないものです。

エネルギーは人々の生活になくてはならないものであるため、エネルギー業界は直接的に私たちの暮らしを支えている仕事であるといえます。

「人の暮らしを支える仕事がしたい」「世の中の役に立っていると実感できるような仕事がしたい」と考えている方には、エネルギー業界が向いているでしょう。

企業の採用選考においては、そういった点をポイントにアピールするのも効果的です。

大規模なプロジェクトに携われる

エネルギー業界は、大規模なプロジェクトに携われる点も特徴です。

「大きな規模の仕事がしたい」「大きな成果を上げたい」などの目標がある方には、エネルギー業界での仕事はメリットが大きいといえます。

エネルギー業界はプロジェクトの規模が大きく、費用も多額となるケースが多い傾向にあります。

また、日々の暮らしを支える仕事であるため、国家プロジェクトとなる場合もあるのです。

大規模であるがゆえに大きな責任も伴いますが、その分達成感やプロジェクトが成功した際の成果も大きいでしょう。

特に法人向けの事業を展開している企業や部署で、大規模なプロジェクトが多くなります。

事業規模で志望先を検討したい方は、企業でどのような事業を展開しているかをリサーチしてみてください。

貢献度が高い

エネルギー業界の魅力は、社会的な貢献度が高く、比較的その貢献が見えやすいところにあります。

エネルギー業界の仕事はどれも人々の暮らしを支えるものです。

社会に属する誰かの家の明かりを灯し、勤務先の業務を支えます。

そのため日々の仕事の責任は重くなるものの、自分の仕事が人々の役に立っていると実感しやすい業種と言えます。

電力業界であれば、実際に灯っている明かりや各地にある電線などの送電設備、石油業界であれば走っている自動車などの石油で動く乗り物、ガス業界であれば日常的に使われるコンロの炎などを通じて仕事の成果を実感できるでしょう。

社会に貢献していることがわかりやすいほど仕事のモチベーションにつながるため、エネルギー業界は魅力的なのです。

比較的安定している

エネルギー業界のもうひとつの魅力は、比較的安定性の高い業界であることです。

電力・石油・ガスなど企業から供給されるエネルギーは。

人々が生活するうえで必要不可欠であるため、安定した需要が見込まれています。

また、エネルギーの生産や供給システムの維持管理、さらなる研究開発などに専門的な知識を必要とするため、業界全体の平均年収も高いです。

電力業界は812万円、石油業界は785万円、ガス業界は605万円が平均年収となっており、生活や貯蓄に困らない収入が得られるのは大きな魅力と言えます。

志望動機などで業界の安定性を挙げるのは望ましくありませんが、それだけ多くの人に望まれている証拠であると頭に入れておけば、モチベーションの低下を防げるでしょう。

 

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界で働くデメリット

海外で働くチャンスや大規模なプロジェクトなど、エネルギー業界では働くメリットも大きい一方、デメリットもあるため注意しましょう。

特に、精神面の負担をデメリットと感じる方が多いかもしれません。

エネルギー業界を志望する前に、しっかりとデメリットを把握しておくことをおすすめします。

働くデメリット

・プレッシャーを感じやすい
・激務になりがち
・感謝をされる機会が少ない
・ノルマを課される可能性がある

プレッシャーを感じやすい

エネルギー業界で働くデメリットに挙げられるのが、プレッシャーを感じやすい業界である点です。

メリットでご紹介した通り、エネルギー業界はプロジェクトの規模が大きい傾向にあります。

また、日々の暮らしを支える仕事であるため、ひとつのミスで人々の生活に支障をきたすリスクも考えられます。

そのため、正確に業務をおこなうスキルや姿勢が求められる業界でもあるのです。

「ミスをしてはいけない」とプレッシャーに感じすぎてしまうと、精神的にストレスを抱えてしまう方もいるでしょう。

大規模なプロジェクトや暮らしを支える仕事などが達成感につながる一方、プレッシャーを感じやすい環境である点に注意しながら、志望するかどうかを検討するのがおすすめです。

激務になりがち

エネルギー業界は、激務になりがちな点にも注意が必要です。

人々の暮らしを支えるエネルギーは、1日中製造・供給がおこなわれています。

つまり、エネルギーを供給する側の人々は、常に働いていることになるのです。

特に開発施設の勤務となった場合、夜間や休日の出勤も発生します。

シフト制であるケースも多く、勤務形態が不規則になりがちです。

また、災害時のトラブル対応や設備点検によって、休みの日にも出勤しなければいけないケースもあるでしょう。

やりがいが大きい仕事ではありますが、勤務先や業務内容によっては生活リズムが崩れてしまう場合もあるため覚悟は必要です。

「平日5日間で仕事をしたい」「生活リズムを乱したくない」などの想いが強い方は、勤務体系について事前にチェックしておきましょう。

感謝をされる機会が少ない

エネルギー業界では、感謝をされる機会が少ないと感じるケースがある点もデメリットとして挙げられます。

エネルギー業界での仕事は、人々の暮らしを支える大切な仕事です。

しかし、人々にとってエネルギーが安定的に供給される生活は当たり前となっていて、改めて感謝される機会が少ないケースがあります。

また、エネルギーを利用するお客さんと直接やり取りする機会が少ない業務内容であれば、感謝の言葉をもらう機会も必然的に少なくなります。

さらに、安定的に供給されていたエネルギーが少しでもストップするような事態が発生するとクレームが殺到するなど、ストレスに感じる経験もあるのが現実です。

こういった業界の特性上、やりがいがないと感じてしまう方もいるでしょう。

ノルマを課される可能性がある

エネルギー業界にはノルマを課される可能性のある企業や業務もあるため、ノルマに対してストレスを感じる方にはデメリットとなるでしょう。

他の業界と同様、エネルギー業界でも他社との競合が発生します。

さらに、電気・ガスの新規参入や自由化、技術革新により、エネルギー業界全体の競争が激しくなっている状況です。

特にエネルギー業界へ新規参入した企業であると、競合他社や大手企業に対抗しながら顧客を獲得していかなければいけません。

そのため、部署によっては営業ノルマを課せられる可能性も考えられます。

「厳しいノルマに追われながら仕事をしたくない」などと考えている方は、志望する企業でどのように目標管理がおこなわれているかなどリサーチしてみると良いでしょう。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界の職種

実際に自分がどのような仕事をしたいか具体的に想起するためには、エネルギー業界にどのような職種があるか知ることが大切です。

エネルギー業界は、主にエネルギーを効率的に生み出し安全に運用するための開発・研究職、消費者のもとに安定して供給するための管理職、顧客を増やして売上を伸ばすための営業職によって成り立っています。

特に専門的な知識が必要なのは開発・研究職と管理職の2つです。

それぞれがどのような仕事をしているのか、詳しく見ていきましょう。

エネルギー業界の職種

・開発・研究
・管理
・営業

開発・研究

エネルギー業界全体の基礎を支えているのは、エネルギーやその原料となるものの開発・研究を担う職種です。

石油やガスなどの原料を採掘する技術、そこから使い勝手が良くなるように加工する技術の開発や、エネルギーを生み出す仕組み、システムなどエネルギーを消費者に安定的に供給するための研究を行います。

また、エネルギーを安全に取り扱うための技術やシステムの開発も重要な職務です。

さらに、電力業界や石油業界などは今後新たなエネルギー事業を展開することが求められており、それらの開発を担う研究職の需要は高い傾向にあります。

開発・研究を行う人には、取り扱うエネルギーに関する専門知識やさまざまな技術を取り入れて試す試行錯誤の能力、結果が出るまで諦めない忍耐力などが求められるでしょう。

管理

エネルギー業界の背骨となる重要な仕事が、エネルギー供給の管理職です。

消費者のもとまでエネルギーを安定して供給するためには、エネルギー生産だけでなく中継施設の施工や物流の管理が必要です。

たとえば電線、ガス導管、石油製品の輸送やこれらの一時保管場所など、安全かつ安定してエネルギーを供給するためには管理の仕事が欠かせません。

供給に必要な設備の保守管理を行い、求められるエネルギーを適切に配分するための管理職は、業界を裏で支えている必要不可欠な職業になります。

また、単に設備の管理を行うだけでなく、電力データなど大きな数字を扱うこともあるため、ビッグデータを活用する知識が求められるケースも多いです。

設備の管理に関する技術や専門知識と、大きな数字を扱うスキルが求められる職業と言えるでしょう。

なお、数字を扱う仕事に興味がある方は、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

営業

エネルギーの販売量を上げるためには、消費者に直接売り込みをかける営業職が欠かせません。

エネルギー業界の営業職は、一般家庭や法人に対して、電気・ガス・石油を利用する際の契約手続きを行うほか、消費者のニーズに合わせた提案を行います。

2種類のエネルギーを併せて契約することでお得になるプランや、契約に付随して受けられるサービスなど、自社ならではの付加価値をつけることで競合他社との差別化を図っています。

また、個人営業では新規契約を取るための営業だけでなく、すでに契約している顧客に対するガス器具の販売や修理依頼などに対応するケースも珍しくありません。

開発・研究職や管理職ほどの専門知識は必要ないものの、手広くサービスを展開するためのアンテナ感度が必要になると言えるでしょう。

エネルギー業界への就職を検討する際に留意しておくべきこと

続いて、エネルギー業界の就職を検討する際に留意したいことについて紹介します。

エネルギー業界の就職を検討する前に、いくつかのデメリットや将来的な不安について理解しておく必要があります。

これらの要素を踏まえた上で、自分が本当にエネルギー業界に就職したいのか考えてみましょう。

留意すべき点

・市場が不安定
・地域的制約がある
・競争の激化

市場が不安定

エネルギー業界は石油やガスなどの化石燃料価格の変動が市場の動向に大きく影響を与えるため、極めて不安定な性質を持っています。

これらの価格変動は地政学的なリスクや産油国の政策変更、自然災害などによって引き起こされることが多く、業界に従事する企業は迅速に対応する必要があります。

価格の急激な変動は事業収益に直接的な影響を及ぼし、企業の財務計画や投資計画にも影響を与える可能性があるのです。

さらに、各国の政府が環境規制を強化し、炭素排出削減を求める中で、エネルギー企業は規制変更に対応するための戦略的な適応を求められる可能性が高いです。

規制の変更は企業にとって大きなコストを伴う場合があり、事業計画の変更や新たな投資の必要性を引き起こす可能性もあります。

地域的制約がある

地域的な制約があることも、エネルギー業界を目指すにあたって見逃せません。

資源の存在する地域や発電所は限られているため、勤務地が限定されている可能性があります。

例えば、石油やガスの生産地や大規模な発電施設が特定の地域に集中していることが多く、そこで働くためには転勤や移住を余儀なくされる場合があります。

自分の希望する地域での就業を望む人にとっては、勤務地の制約が大きな懸念点となるかもしれません。

さらに、海外のエネルギー資源の開発やプロジェクトに携わる場合は海外転勤をしなければならないこともあります。

異なる文化や言語に対応し、柔軟な働き方をできる人物が求められるのです。

このような地域的制約を理解し、勤務地や勤務形態に対して柔軟に対応できるかどうか考えてから応募するようにしましょう。

競争の激化

エネルギー業界では再生可能エネルギーや水素エネルギーなど、新たなエネルギー源が台頭し、競争が激化しています。

特に再生可能エネルギーの普及が進む中で、従来の化石燃料に依存していた企業は持続可能なエネルギーソリューションを提供するための技術革新が求められています。

さらに、電力やガスの自由化により、異業種からの市場参入が増え、従来のエネルギー企業は転換期を迎えているのです。

IT企業やスタートアップ企業が新しい技術やサービスを通じて市場に参入するケースも増えており、これに対応するためには独自の技術開発やイノベーションが不可欠です。

競争の激化により、エネルギー業界の企業は市場での競争力を維持するため、技術開発や市場戦略の見直しを行う必要があります。

エネルギー業界における競争環境への理解と、新しい技術や市場トレンドに対する知識を持つようにしましょう。

【エネルギー業界ってどんな感じ?】エネルギー業界の専門用語

エネルギー業界では、ほかの業界で使われていないような専門用語がたくさん使用されています。

各企業の情報を集めるうえでもこういった専門用語が使われていることが多く、内容を理解していないと企業が発信している情報を正しく受け取れない可能性が高いです。

そこで、現在注目を集めておりよく耳にするエネルギー業界の専門用語を4つご紹介します。

エネルギー業界でよく使われる専門用語を理解して、就活の情報収集を有利に進めましょう。

エネルギー業界の専門用語

・デマンドレスポンス
・ガスコージェネレーション
・スマートメーター
・再生可能エネルギー
・カーボンニュートラル

デマンドレスポンス

電力業界で注目を集めている専門用語のひとつが、デマンドレスポンスです。

これは、消費者の電力使用量をコントロールすることで、電力需要パターンを変化させることを指します。

たとえば、電気使用量の多い昼間の電気料金を高く設定し、逆に使用量の少ない深夜は安くすることで、時間帯による使用量の差を平坦にして安定した電力供給を目指すといった取り組みが代表的です。

電力の余剰や不足で供給バランスが大きく崩れないように、供給側の状況に応じて消費者側の変化を促すのが主な目的です。

ガスコジェネレーション

ガス業界を中心に注目が集まっているのは、ガスコジェネレーションという専門用語になります。

これは、天然ガスを燃料として電力と熱を作るシステムです。

今までは、発電所で作った電気を家庭や事業所へ送る際、途中で少量の電力が失われてしまうことがネックとなっていました。

天然ガスから電力を作れば、電気を使用したいときにその場で発電することが可能であり、発電所から電気を送る際に発生してしまう送電ロスを防げるのです。

また、排熱の有効活用などにより、二酸化炭素排出量を削減するなど環境への配慮も行われています。

スマートメーター

電力業界では、従来の料金メーターからスマートメーターと呼ばれるメーターへの切り替えが進められています。

これは、使用電力をデータで計測することができる電力量計です。

電力供給に関する情報を「見える化」することで、最適な電力量の供給が可能になります。

スマートメーターを通じて電力会社が取得した毎月の使用電力は、消費者側でも確認でき、節電や電気料金の節約にも役立つシステムです。

また、検針のために現地に赴く必要がないため、コストカットや労力の削減にもつながります。

再生可能エネルギー

再生可能エネルギーとは自然界に存在し、枯渇せず持続的に利用できるエネルギー源で、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなどが挙げられます。

化石燃料とは異なり、地球上で循環的に利用できるため、環境への負荷が少なく、地球温暖化対策として注目されているのです。

再生可能エネルギーの普及は温室効果ガスの排出削減だけでなく「化石燃料の輸入依存を低減し、エネルギー安全保障を強化する」という側面から考えても、魅力的です。

再生可能エネルギーは近年、重要視されている考え方の「持続可能な社会を実現する」ために欠かせない要素であり、その活用が今後さらに進むと期待されています。

カーボンニュートラル

カーボンニュートラルとは二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量を相殺し、実質的にCO2の排出をゼロにすることを言います。

日本政府は2050年までにカーボンニュートラルを達成することを目標に掲げており、国際的な気候変動対策の一環として進められています。

カーボンニュートラルの達成には化石燃料の使用を削減し、再生可能エネルギーを活用することが重要です。

製造業やエネルギー業界では製品のライフサイクル全体でのCO2排出量を削減する取り組みが進んでいます。

電動車の普及や、工場での排出削減を実現するための技術開発が活発に行われているのです。

「次世代により良い地球環境を引き継ぐ」という、現代に求められている考え方を体現している取り組みと言えるでしょう。

【エネルギー業界に向いている人】エネルギー業界に就職するには

エネルギー業界は就活生からの人気が高く、簡単に入れるものではありません。

電力・石油・ガスを扱う企業に入るためには、明確な意志を持って就活の準備を進める必要があります。

そのためには、エネルギー業界でどのような人材が必要とされており、その条件に当てはまる部分が自分にあるかを確認することが重要です。

また、自分以外の外部の助力を受けることも手段のひとつでしょう。

最後に、エネルギー業界の企業に就職するためにやっておくべきことについてご紹介します。

エネルギー業界に行くためにすべきこと

・資格を取得する
・自己分析をする
・業界・企業研究をする

資格を取得する

営業職を目指す場合はあまり必要になりませんが、開発・研究や管理業務に進む場合、資格の取得が求められることがあります。

いくつかの業務では資格がないと働けないものもあり、何も持たずに選考を受けると、ほとんど門前払いのような状態になることも少なくありません。

代表的なのは、エンジニアが多く在籍している電力業界です。

たとえば「電気工事士」「電気工事施工管理技士」などの資格は、電力の供給ラインを確保するために重要な資格となります。

通っている学校が業界に関連するものであれば、それに応じた資格が取りやすくなりますが、そうでない場合は自分で情報を集めなければなりません。

自分がつきたいと考えている職業に必要な資格があるのか調べておき、事前に取れるものは就活開始以前に取得しておくようにしましょう。

自己分析をする

エネルギー業界の企業に就職するためには、自己分析も重要です。

本記事内で、エネルギー業界に向いている人について解説しましたが、次は自己分析をして自分の性質を理解し、エネルギー業界に向いている人の条件に自分が当てはまっているのかを確認してみましょう。

自分の強みや弱みだけでなく、本当にやりたいことは何なのかを明確にして、自分にエネルギー業界が向いているのか考えることが大切です。

自己分析は、就活のしやすさだけでなく就職後の働きやすさにもつながります。

また、自己分析について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。

業界・企業研究をする

エネルギー業界に進むためには、業界研究や企業研究も大切です。

自分の性質だけでなく、自分が本当にやりたいと感じていることができるか、自分と相性の良い現場かなど業界や企業についても深く知る必要があります。

エネルギー業界に属する企業のホームページやセミナー、書籍を活用して、業界や企業について調べましょう。

さまざまな業界や企業について浅く広く調べた後、自分が働きたいと思えるものを絞っていくのがおすすめです。

適職診断ツールを用いる

ここまでエネルギー業界の概要については理解できたものの、結局、自分がエネルギー業界に向いているかどうかはなかなか判断できていない人も多いでしょう。

そこでおすすめなのは、適職診断ツールを用いることです。

弊社の適職診断ツールはこれまで多くの就活生をサポートしてきた実績に基づくデータを用いているため、精度が非常に高く、あなたに向いている職業について判定してくれます。

あなたが本当にエネルギー業界に向いているのかどうかを判断するためにも活用でき、完全無料で利用できるため、気になる方は以下のリンクから登録してみてください。

エージェントを利用する

1人だけでは就活を進めるのが厳しいと感じた場合は、就活のプロに頼るのもひとつの手です。

自分が向いている業界や企業がわからない、自己分析の仕方がわからないという人は就活エージェントを利用してみましょう。

就活エージェントであれば、プロの就活アドバイザーが自己分析、企業分析から内定後まで一貫してサポートしてくれます。

選考対策も納得のいくまで付き合ってもらえるため、不安な方はぜひ相談してみてください。

詳しく知りたい人は、こちらからどうぞ。

まとめ

エネルギー業界は、社会への貢献度が高く、大きなやりがいを得られる職種も多数存在します。

しかし、専門の資格が必要な職種もあるため、就きたい仕事によっては倍率が高くなるケースも少なくありません。

また、現在ある設備を安定して保持するための技術だけでなく、今後変化していくエネルギー事情にも対応できるような知識欲や柔軟性が求められます。

エネルギー業界の仕事や特性に関する理解を深め、自分が本当にやりたい仕事なのかを確かめたうえで応募する企業を絞りましょう。

この記事を友達におしえる!

LINEで送る ツイートする シェアする URLをコピーする

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます