- 業界の志望動機について
- 志望動機作成方法
- 業界の志望動機作成時のポイント
- 業界の志望動機の例文
- 業界の志望動機の作成方法がわからない人
- 業界の志望動機作成時のポイントを知りたい人
- 業界の志望動機に不安がある人
- 例文を見て参考にしたい人
大学生活も3年生をむかえると、就活に向けていろいろと対策を考えると思います。
これから控えるインターン選考や本選考に向けて、志望動機やガクチカなども考えていく必要があるでしょう。
ESや面接時に、企業から聞かれる質問の多くは想定ができるため事前の対策が可能ですが、意外と難しいのが業界の志望動機です。
これは企業の志望動機と混同してしまったり、業界の範囲が広いために回答に迷うことがあるためです。
今回は業界の志望動機で好印象を与える答え方について解説していきます。
業界別の志望動機の例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次[目次を全て表示する]
【業界の志望動機】各業界の特徴
業界とは何をつくるのかや、どのような仕事やサービスを提供しているかで分けられる産業区分のことを言います。
国内では業界を役割で分けると、8つの業界に分類できます。
業界の志望動機を作成する上では、これら8つの業界の種類と特徴を理解していなければ、しっかりした志望動機を作成できません。
以下に8つの業界の種類と、特徴を紹介します。
すでに志望する業界が決まっている方も、他の業界を知っておくことは今後に役立ちますので、参考にしてみてください。
メーカー
メーカーとは「ものづくりを行う」業界を指します。
自社製品の開発を行い、原材料を加工して製品を生産する企業がメーカーと呼ばれます。
一般的には「食品メーカー」や「医薬品メーカー」など身近でよく目にするものが思い浮かびますが、ジャンルは幅広く多くの種類のメーカーが存在します。
例をあげると、主に素材を扱う素材メーカーや、精密機器を扱う精密機器メーカー、さまざまな部品などを扱っている部品メーカーなど、あげればきりがないくらいのさまざまなメーカーが存在します。
メーカーを志望するのであれば、「どの分野の商品にどのような理由で興味を持ったのか」をしっかりと自己分析を行い、希望企業を決めていく必要があります。
商社
商社業界は「売りたい相手」と「買いたい相手」との間をつなぎ、原料や加工品、サービスなどのあらゆる包材を取り扱う業界のことを言います。
商社業界には総合商社と専門商社の2種類の企業が存在しています。
総合商社は、幅広い分野の商品を取り扱い、さまざまなジャンルにおいてスケールの大きい取引を行っています。
専門商社については、特定の分野の商品を取り扱いその分野に特化した商いを行っています。
何れの場合も商社業界では、多くの企業や幅広い人脈との信頼関係を構築しながら、ビジネスを成功に導くことが重要で、コミュニケーション能力に長けていることが大切です。
また、国内外の企業と関わることが多い仕事でもあるため、英語能力が必要とされることが多いのも特徴です。
小売
私たちにとって最も身近で、イメージの付きやすい業界が小売業界です。
メーカーで作られた商品を、商社や卸売業者から仕入れ消費者に販売しています。
代表的なものとして、百貨店やスーパー、コンビニなどが該当します。
業界の特徴として、身近である分だけ店舗数が多いため、常にG激しい競争が行われています。
そのため、企業再編のサイクルが早いのも特徴であり、統合や合併などが過去に繰り返されてきています。
また、最近ではオンラインショップやネット通販などや、デリバリーでのサービスなど、消費者のニーズに合わせて販売方法にも変化が見られます。
業界研究や時事的な問題を確認するなど、事前の入念な情報収集が大切になります。
金融
金融業界は一言で表すと、お金を動かす業界のことを言います。
代表的な企業が銀行であり、資金の余っている人が足りない人に融通する際に間に入り、橋渡し役を務めます。
その他に金融業界に属する企業としては、証券、生保・損保、カード会社やリース会社、その他金融機関に分けることができます。
さまざまな場面での、お金を介する際のサポートを行っており、その内容により各企業の違いが出てきます。
近年ではそれぞれの企業の専門性が低くなってきており、各企業で他企業の商品の取り扱いを行ったり、複数の企業の商品を取り扱うなど、企業間での垣根が低くなる傾向が見られます。
このため、企業を志望した理由付けが難しくなりますので、企業ごとの特色をつかんでいく必要があります。
金融業界については、こちらでも詳しく解説されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
サービス
サービス業界は目に見えないものや、形のないものを売る業界です。
個人や企業の求めるサービスを提供することで対価を得ており、業界の範囲も広く、さまざまな業種が存在しています。
旅行や外食業界などは、サービス業界の中でも比較的なじみのある業界ですが、不動産業やコンサルティング業なども、サービスに含まれる業界です。
また、鉄道や電気、ガスなどのインフラ業もサービス業に含まれます。
このように、サービス業界は基本的には目に見えない無形商材と呼ばれるものを扱う仕事であり、提供される各種サービスは直接手に触れることができないものを多く扱います。
直接的に自分の技量を用いて提供するサービスが多いため、コミュニケーションスキルは欠かすことのできないスキルの一つです。
サービス業界の詳しい特徴や動向などは、以下のWebサイトで確認できますので、参考にしてみてください。
ソフトウェア・通信
ソフトウェア・通信の業界では、近年の私たちの生活では欠かすことのできない製品やサービスの提供を行っています。
普段から使用している、インターネットはソフトウェア・通信業界のおかげで成り立っています。
また、毎日使用するスマートフォンを便利に活用するためのアプリケーションを開発しているのも、ソフトウェア・通信業界が制作しています。
このようにすでに、私たちの生活の中では不可欠なものになっている業界ですが、近年では新たな収入源の確保を目指し、海外進出が積極的に進められています。
特にアジアや太平洋地区を中心とした、海外進出が行われており、今後さらに拡大が見込まれる業界です。
ソフトウェア・通信業界を志望される方は、これら直近の動向も注視していく必要があります。
マスコミ
マスコミは世の中のさまざまな情報を多くの人に伝える業界です。
どのようなメディアを使って情報を伝えるかで、さらに細かく分けることができます。
電波を使って音声や映像を伝えるのが「放送」で、一般的に最もイメージがしやすいと思います。
紙媒体を使ってニュースを伝えるのが「新聞」で、書籍を発行して情報を伝える「出版」やあらゆる媒体を通じて情報を広める「広告」などがあります。
マスコミ業界では、人々が求める情報をタイムリーに提供するために、日々自身のアンテナを張り、時には時間や場所を選ばずに活動することが求められる過酷な業界でもあります。
肉体的な負担も大きいですが、視聴者や読者の反応も分かりやすく、やりがいのある業界です。
官公庁
官公庁とは、国と地方公共団体の役所のことを指し、民間企業のように営利を目的として存在していない業界のことを言います。
大前提として、営利を目的としていないため、公共性や公益性の高い事業を展開しており、民間ではできないものを補完することが第一目的の活動です。
代表的なものとして、省庁、裁判所、国会、日本銀行などがあげられます。
これらの業界の企業へ応募を検討する方は、公務員試験への受験が必要になることがほとんどです。
このため、民間企業との併願では負担が大きく、しっかりとした対策が必要になります。
また公務員試験の受験には、独自の対策が必要になってくるため、民間企業とは分けた考え方が必要になります。
【業界の志望動機】志望動機を聞かれる理由
そもそも、なぜ企業は就活生に対して、志望動機を聞くのでしょうか。
そこに対して、同じ疑問を抱いている人も、おそらく少なくないはずです。
だからこそ、まずは企業が志望動機を聞こうとする具体的な理由について、詳しく説明します。
この内容を理解しておけば、どんな人も納得できるでしょう。
入社意欲があるか
志望動機とは、文字通り入社したい動機のことを指します。
つまり、どれだけその意欲があるのかは、どんな企業も純粋に気になるのが当然です。
また、企業は入社意欲の強い人ほど、積極的に採用を検討したいと考えています。
なぜなら、自社の仕事に対して積極的に取り組んでくれる可能性がありますし、何より長く働いてくれそうなイメージができるからです。
自社に対する情熱を持っているのかどうかで、企業にとってプラスになるのかどうかが大きく変わってきますので、どんな企業であろうと必然的に志望動機は聞くことになるでしょう。
だからこそ、あらかじめ本命企業に応募する際には、その企業のことを徹底的にリサーチして詳しくなっておくことが重要です。
応募者の人柄
企業の採用担当者は、志望動機を通じて応募者の人柄を確認しようとしています。
モチベーションの源泉は何か、どのような価値観を持っているのか、人柄に関する深掘りをしっかりと行うことで、企業にマッチしている人物かどうかを判断しようとしているのです。
いくら優秀で即戦力として活躍してくれそうな人物だったとしても、既存の社員とうまくやり取りできず、トラブルを起こすような人物であってはなりません。
企業の社風にマッチし、長く働いてくれる人物を採用するためにも、志望動機を通じて応募者がどのような人柄であるのかについて確認しようと思っているのです。
自社に合う人材か
企業によって採用における基準は大きく異なりますが、いずれにしても共通するのは、自社に合った人材を積極的に採用することです。
そのため、志望動機からその人の人となりを、詳しく知ろうとするのです。
例えば、あなたがどのような価値観を持っているのかも、志望動機の内容から判断しようとするでしょう。
どの企業にも企業理念と呼ばれるものがありますので、そこに共感してもらえるような価値観を持つ人を、必ず探そうとします。
人によっては学歴さえ良ければ採用率は上がるものだと思い込んでいるかもしれませんが、どちらかというと学歴だけではなく、人間的な部分を見た上で採用を決める企業が多い傾向があるため、注意が必要です。
志望業界への理解度を確かめるため
志望動機を聞かれる理由の1つとして、「志望業界への理解度を確かめるため」が挙げられます。
本当にその業界そして企業で働きたいと考えているのかを判断する上で、非常に重要な質問です。
就活生が適当に企業や業界を選んでいるのではなく、その業界や企業だからこそ働きたいと思っているモチベーションのある人材であるかどうかは、判断するにおいてこの質問は非常に重要なのです。
【業界の志望動機】業界の志望動機を聞かれる理由
志望動機を作成したり、答えを考えていく中で、そもそもなぜ業界の志望動機が聞かれるのかを理解していなければ、相手の求めている答えを考えることはできません。
ここでは志望動機が聞かれる理由を理解し、問われている意図を考えましょう。
業界の理解度を図るため
一番の大きな理由は、業界への理解度を測るためです。
入社した人材が企業の中で活躍するためには、業界への理解が必要不可欠と考えられています。
このために、まずは志望動機から業界への理解度を図り、これが高い人材であれば志望度も高いと判断し、低い人材であれば志望度も低いと判断されてしまうことが多い傾向です。
実際に志望する学生の中には、企業の知名度や条件面に惹かれ、業界の仕事自体を良く理解していなかったり、興味を持っていない場合などがあります。
これらの人材は業界の仕事への理解も薄いため、例え入社したとしても長く働くことができませんし、活躍も望めないことがほとんどです。
このため、企業では学生が本当に志望しているのかを図る意味も含めて、業界の志望動機を聞いています。
学生の価値観を見るため
学生がなぜこの業界に興味を持っているのかを知ることで、その人物が業界にマッチするかを見ることができます。
これは数多くある業界の中から、この業界を選んだ理由を聞くことや、逆になぜ他の業界への興味を持たなかったのかと言った理由を尋ねることで、本人の価値観や考え方の方向性などが見えてきます。
業界に合っていない人材が入社しても、長く仕事を続けることは難しいでしょうし、双方にとってメリットは少なくなります。
このため、学生の価値観や考え方を知ることにより、企業とのマッチ度を高めようと考えています。
ここは、しっかりと説明して理解をしてもらうことができれば、今後の就活を優位に進めることができます。
志望度を測るため
企業の採用担当は、志望度が高く優秀な学生を採用したいと考えています。
業界についての志望動機を確認することで、志望度の高さが判断できるため、企業はあえて業界への志望動機を確認することで志望度を測っています。
企業の志望動機をしっかりと考えている学生は、比較的多くいますが、業界の志望動機までを考えている学生は多くはありません。
仕事を続け成果を出すためには、企業の特性に合っていることが必要ですが、根本である業界の特性に合っていなければ、仕事で良い結果を生むことはできません。
このような理由から、企業は学生の志望度を測るために業界への志望動機を確認することが多くあります。
【業界の志望動機】企業の志望動機と業界の志望動機の答える時の違い
企業の志望動機と業界の志望動機では、似てはいますが聞かれている内容は異なっています。
それぞれを理解した上で、答えなければ明確な回答はできません。
以下に詳しく解説をしますので、違いを理解した上で志望動機を作成するのが良いでしょう。
企業の志望動機
企業の志望動機を答えるときは、この企業でなければならない理由の他に、企業の社風や働き型にマッチしていることも伝える必要があります。
応募企業の社風や文化、製品やサービスなどを詳しく調べた上で、自身との共通点を見つけ出し、うまくつなげながら答えることが大切です。
また、自己分析を行い自身のスキルを明確にした上で、企業の要求や提供される環境などを想定し、どのようなことでその企業に貢献ができるのかを明確に答えることが重要です。
その他に、志望動機のきっかけとなるエピソードなどを入れるとさらに説得力が増します。
エピソードについては、より具体的な内容を意識して伝えることができれば、質の高い志望動機が完成します。
業界の志望動機
業界の志望動機を答えるときは、この業界でなければならない理由を中心に答えるのが良いです。
選んでいる業界の最新のトレンドなどを事前に調べ、将来の展望などを調査しこれらにもとづいて志望動機を展開していきます。
業界の課題や今後の可能性などを理解し、自分の将来のビジョンとの結びつきを考えて、この業界でなければ叶えられないと言った内容まで答えられると良いでしょう。
業界に対して独自で調査した点や、学びのあった部分を志望動機を通じて相手方に伝えることを意識すると、あなたの真剣さや積極性を伝えることができます。
これらは、良いアピールにもつながるため、志望動機を作成するときには意識して取り入れた方が良いです。
【業界の志望動機】志望動機の構成
次に志望動機の構成について解説します。
志望動機を作成する時には、構成を意識するようにしてください。
構成がしっかり整っていないと、何を伝えたい文章なのかが分かりにくく、良い印象を与えられません。
紹介する構成に沿って作成することで、分かりやすい文章が作成できます。
結論
構成を行う上で重要な点は、まずは結論から書き始める結論ファーストです。
最初に結論を持ってくることによって、何を伝えたい文章なのかが分かりやすくなり、その後の話も理解しやすくなります。
文章や話は、相手に見聞きしてもらうのでは不十分で相手に分かりやすく、できれば興味を持って見聞きしてもらうことが大切です。
そのためには、結論ファーストで何を伝えたいのかを、最初に理解してもらうことが大切です。
具体的なエピソード
結論を最初に伝えたあとには、志望した理由となるエピソードを伝えるのが良いでしょう。
なぜ、この業界を志望しようと思ったのかの、きっかけになることがあったはずです。
そのエピソードを具体的に伝えることによって、志望動機全体の説得力は増し、熱意の伝わる文章になります。
また、エピソードの内容については、ささいな出来事でも構いませんので、志望するきっかけとなったことにうまくつながることを意識しましょう。
その業界でしたい事
最後は、その業界で達成したいことを伝えて志望動機をまとめていきます。
将来的な夢やビジョンをもとにこの業界でしかできないことや、業界ならではのことを伝えて、熱意を理解してもらうことが重要です。
夢やビジョンについては、無理に大きなものを考える必要はありません。
小さくてもこだわっていることや、達成したい目標と業界の方向性が一致していることが大切です。
【業界の志望動機】志望動機を答える時のポイント
志望動機を聞かれて答えるときには、いくつかの注意した方が良いポイントがあります。
これらを意識せずに答えてしまうと、ピントがずれて相手にも伝わりにくい内容になるため、良い印象を与えることができなくなります。
次の点に注意しながら、作成しましょう。
その業界を選んだ理由を明確にする
業界を選んだ理由を明確にして、相手に伝えることができなければ、せっかく業界研究して理解した知識や志望度の高さをアピールできません。
企業は業界への理解が深い人材を採用したいため、志望動機を明確にしてアピールする必要があります。
また、この際にはなぜ他の業界ではなくこの業界を選択したのかと、なぜ他の業界ではだめなのかと言った理由も伝えるとより志望度を高く伝えることができます。
過去の経験とのつながりを持たせる
志望動機では、なぜこの業界を選んだのかを示すことが重要です。
その際には、志望するきっかけとなったエピソードなどがあれば説得力はさらに増します。
業界を志望するきっかけとなった出来事が経験の中にあると思いますので、これらを思い出し志望動機と結びつけてください。
エピソードはささいなことでも構わないので、経験にもとづいている志望動機が示せると、志望動機の説得力は増し良いアピールにつながります。
将来のビジョンを明確にする
志望動機の中では、将来何を成し遂げたいのかや、どのような姿になりたいのかを示すことも大切です。
企業は目的意識の薄い人材は嫌います。
このため、自身の将来のビジョンを明確にして、達成したいことや、目的を達成するためにはこの企業で働くことが重要であることを訴えることができれば、良いアピールにつながります。
また、自身のビジョンを達成することで、企業にどのように貢献できるのかも同時に説明することができれば、評価の高い志望動機になります。
【業界の志望動機】志望動機作成の注意点
志望動機を作成する時には、注意した方が良い点がいくつかあります。
これらを無視して作成すると、企業へのアピールが低くなり志望動機でのいい評価が得られません。
以下の点に注意しながら、作成を進めましょう。
他の業界にも共通することは書かない
志望動機を作成する時には、その業界に合わせた内容で作成する必要があります。
どの業界にも当てはまる内容であれば「他の業界でもいいのでは」と思われてしまいますし、志望動機を使いまわしていてしっかりと考えていないのではと思われることもあります。
これでは、志望度の高さが伝わることはないですし、印象もあまり良くはありません。
このため、業界研究をしっかりと行い、志望業界にマッチした内容で作成することが良い評価を得ることにつながります。
企業の志望理由と混同しない
業界の志望理由を聞かれているのに、企業の志望理由も答えてしまう場合があります。
しっかりと理解できていて、区別しているのがわかる回答であれば問題ありませんが、混同しているような場合であれば、印象は良くありません。
ESや面接では、聞かれた質問に的確に答えることは重要で、良く見られているポイントでもあります。
あまり質問の意図から脱線せずに、端的に聞かれていることに答えるのが良いでしょう。
条件や待遇を理由にしない
志望動機を作る上で、さらに重要なことは、条件や待遇を基準に作らないようにすることです。
なぜなら、条件や待遇さえ良ければどんな企業でも良いのではないかと思われてしまうおそれがあるからです。
もちろんそれが本音だという人も、決して少なくはないでしょう。
しかし、だからといってその内容を志望動機にしてしまうと、どんな企業に応募することになったとしても良い印象を残せなくなります。
そのため、少しでも採用率を上げたいと思っているなら、余計なことは書かないことが大事です。
真面目な内容かつ相手にとってプラスになりそうなことを、志望動機として話せるのがベストだといえるでしょう。
【業界の志望動機】業界別志望動機の例文
ここまで、志望動機の作成方法をさまざまな角度から伝えてきましたが、実際の例文を紹介します。
業界ごとに志望動機の例文を紹介しますので、志望する業界に合わせて参考にして、あなたのオリジナルの志望動機を完成させてください。
メーカー業界
小さなころから食べることが大好きで、家族との食事の時間が最も幸せを感じる瞬間でした。
食べることが人々の笑顔を作り出す力を感じています。
これまでの経験から、将来は食を通して多くの人々に団らんの場を提供していきたいと考えるようになりました。
食品メーカーの業界では、幅広い世代に向けて美味しくて安全な食品を提供していますので、私もその一員として、人々の笑顔と幸福を支える存在になっていきたいと考えています。
私の経験を通じて、食品メーカーとしての使命を果たし、食の力で人々の生活を豊かにし、社会に貢献していきたいと考えています。
商社業界
海外での留学や旅行の経験を通じて、世界の中には需要に対して供給が追いつかず、生活が不便であったり満たされないニーズがあることに気づきました。
世界の人々が豊かで安心した生活を送るためには、需要への適切な供給が必要と感じております。
特に、発展途上の地域の人々は食料をはじめとして、医療や教育への供給が不十分であり、これらの人々の生活の質を向上させることへの貢献をしたいと強く思いました。
グローバルな舞台で活躍しながら、私のスキルと熱意をこれから発展していく国々への貢献へ役立てていきたいと考えております。
小売業界
私は過去にスーパーでのアルバイト経験がありますが、働いていた地域では家族連れのお客様が多く、子供の面倒を見ながら買い物を行うため、苦労をしている人を多く見かけました。
そのため、私が担当していたコーナーでは、店内ポップを積極的に作り、子供たちが楽しみながら、一緒に買い物をできるように工夫を行い、お客様に笑顔を届けることができるようになりました。
小売業界での目標として、家族連れでも楽しく買い物ができる売り場づくりを行い、ますます家族連れのお客様の来店が多くなるお店作りを目指していきたいと考えています。
同時に人々の生活を豊かにするお手伝いをしていきたいと思っています。
金融業界
大学での金融専攻を通じて、お金の流れや投資の仕組み、経済に与える影響などについて学びました。
これらの学びの中で、日本経済が今後さらに発展するためには、投資が必要不可欠であることを感じました。
そのため、私は証券業界に入ることで、日本の人々の投資に対する意識を高め、投資を活発にすることにより、日本経済が少しでも活性化するように努めていきたいと考えております。
日本の経済の活性化に向けて、証券業界の一員として、投資を通じて人々の資産形成と経済発展を両立させる貢献を目指して活躍していきたいと思っております。
サービス業界
私は旅行が大好きで、大学生の頃は外国人ツアーをサポートするアルバイトを行っていました。
そこでは、ツアーのプラン計画にも参加し、お客様から「ツアー楽しかったよ」と感謝の言葉をいただいたときには、とても大きな喜びを感じました。
この経験から、旅行業界でキャリアを築き、多くの人々が楽しい思い出を作ることができる旅行プランの企画に携わりたいと強く思っています。
今後の目標として、お客様のニーズに応じた旅行プランを提供し、おもてなしの心で楽しく、心に残る旅行体験をサポートできる人材になっていきたいと考えております。
ソフトウェア・通信業界
留学の経験がありますが、海外での友人との連絡がさまざまな手段でできることに驚きを感じ、改めて通信技術の高さに感銘を受けました。
しかし、現代でもまだまだ通信がつながらない国や、国内でも通信が弱い地域がまだ存在しています。
このような課題に対して、私は通信技術の進化を通じて、どこでも誰とでもつながれる社会を実現したいと考えるようになりました。
将来は通信業界で、新たなサービスや技術を提供し、生活の利便性を向上させていくことを目指していきたいと考えています。
より便利で、高品質な通信サービスを提供することで、人々の生活の質を向上させる一翼を担える人材になりたいと思います。
マスコミ業界
大学のゼミでは広告の影響についてを研究しており、広告によって人々の購買行動に影響を与えるだけではなく、新たな出会いを与えることができることにも大きな魅力を感じました。
広告業界に入社し、人々の心を捉える仕事に携わりたいと強く思っています。
戦略的な広告プランを策定し、幅広い業務に携わりながら、人々の心を動かす広告の制作に注力したいと考えております。
感動や共感を呼ぶ広告の力を最大限に引き出すことができるような人材になり、多くの人々に深い印象を残す仕事ができるようになりたいと思っています。
ホテル業界
IT・通信
食品業界
コンサル業界
広告業界
不動産業界
【業界の志望動機】志望動機のNG例文
ここまで、各業界の志望動機の例文を紹介してきましたが、次ではNGな例文を紹介します。
具体的に2つのNG事例に沿って、簡単な例文とその解説を行いますので、例文にあげる表現にはならないように注意して作成してください。
NG例文①:志望理由が他業界にも当てはまる
私はサービス業界で多くの人に喜びを届けたいと思い、今回この業界を志望しました。
顧客が求めるサービスを追求し、期待を超えるサービスを提供することにより、顧客のニーズにこたえられる人材になりたいと考えています。
業界の変化にも柔軟に対応し、常に新しいアイデアを導入することで、顧客満足度を高めることができるプロフェッショナルとして、自分自身も成長していきたいと思っています。
NGポイント解説①
サービス業界で喜びを届けたいとなっていますが、特にサービス業界でなくとも目指せる志望動機であるため、熱意や本気度が伝わりにくくなっています。
その業界でしかできない内容を入れることで、業界へのこだわりが強く表現できます。
NG例文②:企業の志望動機と混同している
私は食品メーカー業界で、多くの人に食を届けたいです。
特に御社の加工品を日本だけではなく、海外の人にも知っていただくための展開を進めていきたいと考えています。
御社の加工品はすばらしい製品であり、私はその価値を世界に広めるための使命感を抱いています。
異なる国々の文化やニーズに合わせ、新しい味わいや食の楽しみを提供したいと考えており、成果を上げるために、自己成長と情熱を持って努力していきたいと思います。
NGポイント解説②
最初の一文目以降からは、業界の志望動機ではなく、企業向けの志望動機になっています。
業界と企業の志望動機を混在させることは良くなく、違いを理解していないと受け取られたり、質問を聞いていないと判断される可能性があります。
【業界の志望動機】業界が決まらない場合
いろいろと考えてはいるものの、志望する業界が決まらなかったり、決めきれなかったりする場合があります。
今後の重要なことを決める作業ですので、悩むのは当然のことだと思います。
そんなときは、以下に紹介する方法を試してみてください。
自分で悩むよりも、早く解決方法が見つかる場合があります。
業界研究をする
志望する業界を決めるときには、業界研究を行うのもおすすめです。
業界研究は業界の種類や特徴を理解し、自身が興味を持てる業界を見つけるために行うものです。
もともと興味があった業界については、さらに深掘りをして本当に自分にあった業界なのかを確認できます。
また、興味のなかった業界や、理解の薄かった業界についても、調べを進めていくことにより、業界に持っていたイメージが変化するなど、再確認を行う上で役立ちます。
業界研究を行う上で、まず最初にやるべきこととしては業界全体を把握することです。
業界の市場規模や今後の推移、代表的な企業などを広く、浅く把握し将来性などを勘案しながら、興味の持てる業界かを確認していきます。
業界研究の詳しいやり方や、手順については、以下のWebサイトが参考になりますので、確認してみましょう。
自己分析をする
業界が決まらない場合は、一度就活対策の初期に立ち返って、自己分析をしてみるのも良いかもしれません。
「自己分析なんてもう十分やったよ」と思う人もいるかもしれませんが、自分をより深く理解すれば、やりたいことや向いている仕事が見つかる可能性もあります。
自分をさらに深く理解できれば、進むべき業界はもちろん、あなたが目指している業界が本当に自分に向いているかどうかを判断することも可能です。
自己分析については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
他己分析をする
確かに、自己分析をすることは自分に向いている業界が何か判断するために非常に重要な対策であり、最重要と言っても過言ではありません。
しかし、余裕があれば、ぜひとも自分だけでなく他の人にも自分を分析してもらうことをおすすめします。
例えば、家族や友人、就活を経験した先輩などに他己分析をしてもらうことで、あなたがどのような人物であるか、どのようなことが得意であるかについて、より客観的な意見を取り入れられます。
あなたは自覚していないだけでリーダーシップがあるかもしれませんし、聞き上手かもしれません。
自分ではなかなか見つけられない長所や強みについて教えてもらえる可能性もあるため、ぜひ他己分析を行ってみましょう。
こちらの記事では他己分析についてさらに詳しく紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
【業界の志望動機】志望動機の完成度を高めるために
志望動機をエントリーシートにまとめる際には、少しでも良い印象を残せるように、完成度を高めることも意識した方が良いでしょう。
とはいえ、どのようにすれば良いのかわからないかもしれません。
そこで最後に、志望動機の完成度を高めるための重要なポイントを、2つ紹介します。
誰にでもできる内容なので、これから就活を控えている人は、ぜひ覚えておいてください。
そして、必ず採用をつかみ取りましょう。
声に出して読んでみる
まずエントリーシートに志望動機を書いたあとは、そのまま進む前に読み直すことが大切だといえるでしょう。
なぜなら、書いているうちに何かしらミスをしているおそれがあるからです。
例えば、気づかないうちに、誤字脱字をしてしまっていることもあるかもしれません。
漢字をまるごと間違えていたり、そもそも存在しない漢字になってしまっていたりすることもあるでしょう。
だからこそ、読み直して都度確認することが重要です。
さらに大事なのは、声を出しながら読んでみること。
実はこれだけで、ミスを発見しやすくなります。
単純に目で見直すよりもはるかに確実性があるため、ここまで徹底しておくのがおすすめです。
他の人に添削してもらう
エントリーシートの内容は、必ずしも1人だけで見直さなければいけないわけではありません。
可能なのであれば、他の人にも添削してもらうようにしてみてください。
その理由は、第三者に自分のエントリーシートを見てもらうことによって、初めて気づくことも出てくる可能性があるからです。
実際にエントリーシートの内容をどう判断するのかは企業なので、そのことを踏まえると第三者に見せるメリットは高いといえるでしょう。
ちなみに、誰にエントリーシートを見せても良いですが、できることなら正しく評価できそうな人を探すようにしてください。
例えば、自分の両親でも良いですし、周りに就活経験者がいるのであれば、その人に見てもらってもかまいません。
就活エージェントに相談
身近な人にエントリーシートを見てもらうのも非常に効果的な方法ですが、さらにもう1つ効果的な方法があります。
それは、就活エージェントと呼ばれるサービスを使ってみることです。
就活エージェントとは、就活に関するさまざまなサポートを、プロのアドバイザーが親身になっておこなってくれる素晴らしいサービスのことを指します。
誰でも平等に無料で利用できるのも、就活生にとってはありがたいところでしょう。
もちろんエントリーシートの添削も、就活エージェントに依頼すれば、理想的なフィードバックが得られるかもしれません。
以下におすすめの就活エージェントを紹介しておきますので、成功させたい人はぜひ見ておいてください。
【業界の志望動機】まとめ
業界にはそれぞれに特徴があり、規模や進むべき方向性もそれぞれで異なっています。
そのため、志望動機を作成する際にも、それぞれの業界に合った志望動機を作成してアピールしなければ、企業の担当者にうまく熱意を伝えることができません。
業界の特徴を的確にとらえ、自分のビジョンを明確にすることにより、効果的な志望動機を作成できます。
今回紹介した内容を参考にしながら、あなたの熱意が伝わるオリジナルの志望動機の作成を目指してください。