明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
- 面接時に辛かったことを聞かれた時の答え方
- 辛かった経験の探し方
- 辛かった経験の例文
- 面接時の辛かったことへの答え方について知りたい人
- 辛かった経験の探し方を知りたい人
- 辛かった経験の例文を見てみたい人
目次[目次を全て表示する]
はじめに
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就職活動が本格的に始まり、エントリーシートなどを通過すると、多くの就活生が苦手に感じている面接が待ち構えており、その中であなたが人生で一番辛かった経験を聞かれる場合があります。
企業の採用担当者は、この辛くしんどかった経験から多くのことを汲み取り判断します。
そのため、雑談程度の単なる質問の1つと考えるのはとても危険で、きちんとした対策が必要になります。
この記事では「質問に込められた意図」から始めて、「質問への答え方」や「エピソードの選び方」「エピソードが無い時の見つけ方」「回答の際の注意点」の順番で深掘りして説明します。
最後に「回答例」も用意していますので、あなたの回答を組み立てる際の参考にしてみて下さいね。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】質問に込められた意図
まず最初は面接であなたの人生において辛く苦しかった経験を聞かれる、この「質問に込められた意図」を説明していきます。
この意図がきちんと理解できていないと、単なる雑談だと勘違いしてしまうでしょう。
これから紹介する4点を意識することで、自身のことをアピールするチャンスとなります。
ここでは、「どのようなときに「辛さ」を感じるのかを知る」「ストレス耐久があるかどうかを見る」「障壁をどう乗り越えるのかを知る」「辛いことからの学びは何かを知る」の4点に絞って説明していきますので、しっかり確認して下さいね。
- どのようなときに「辛い」と感じるのかを知る
- ストレス耐性があるかどうかを見る
- 障壁をどう乗り越えるかを知る
- 辛いことからの学びは何かを知る
どのようなときに「辛い」と感じるのかを知る
企業の採用担当者はあなたがどのようなときに「辛さ」を感じるのかを知るために、過去の辛かったことを面接で聞かれます。
この「辛さ」の感じ方は人によって様々であり、仕事をこれから一緒にしていく上で、あなたがどのようなことにストレスを感じるのかを、採用担当者は把握しておく必要があります。
採用担当者としても、あなたが自社の環境で働くことがマッチしているのか、どのような職種が向いているのか等を判断するために、辛いと感じることを知りたいと思っています。
あなたの過去の辛いと感じた経験から、あなたの価値観や大事にしていることなどを見ることができ、あなたの内面を浮き彫りにすると同時に、自己分析ができているかも見られています。
ストレス耐性があるかどうかを見る
入社し実際に仕事をしていく上で、大小違いはあれどストレスはあり、それに対する「ストレス耐性があるかどうかを見る」ことも、この質問の意図に含まれます。
新入社員として入社すると毎日先輩に業務を教えてもらったり、上司から指導を受けたりと、いつも誰かと関わり仕事をすることになります。
常に誰かと関わっているだけでも相当なストレスであり、そこに仕事での失敗や先輩たちからの圧力なども加わることで、大きなストレスにさらされる可能性が高いです。
そのため、企業の採用担当者は就活生の過去の「辛い経験」からストレスに対してどう向き合うのか、どれほどストレス耐性があるかを判断する材料として、この質問をしているということです。
障壁をどう乗り越えるかを知る
あなたの過去の辛かった経験を聞くことで、あなたが「障壁をどう乗り越えるかを知る」狙いもあります。
新入社員として入社し、仕事をしていく中で小さな失敗や上司や先輩からの圧力はつきもので、それを乗り越え成長することで、一人前の社会人になることができます。
そのため、困難な課題に直面した時に、あなたには逃げ出さずに立ち向かい挑戦できる強さはあるのか、どのようにしてその課題を乗り越えることができるのかを見られています。
この障壁を乗り越える部分は、強い忍耐力と高い課題解決能力をアピールすることにも繋げることができるため、自主的に行動したエピソードを選ぶとより効果的にアピールできます。
辛いことからの学びは何かを知る
あなたの過去の辛く苦しかった経験を聞く狙いとしては「辛いことからの学びは何かを知る」ということもあり、この学びはとても大切な部分になります。
辛かった経験には多くの失敗や後悔がつきもので、そこからどのような学びを得たのかを振り返ることがとても重要です。
この過去の振り返りができている就活生はまだまだ少なく貴重な人材であるため、多くの企業から欲しがられる人材と言えます。
過去の失敗から学び、自分の行動を見直していくことができる人材は、スピード感と質の高さを両立しながら成長することができると評価される傾向にあり、大きな加点ポイントと言えます。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】エピソードの選び方
辛かったことへの質問の回答方法が分かったところで、次は「エピソードの選び方」を説明していきます。
このエピソード選びに失敗すると、どんなに上手く回答ができたとしても、企業の採用担当者には刺さっていないこともあり、とても重要な作業になります。
では「エピソードの選び方」について説明していく。「辛かったこと」とはどのようなエピソードを選んだら良いのか。
- 自ら挑戦したエピソード
- 仕事に結び付けられるエピソード
- 今も取り組んでいるものでは無く乗り越えたエピソード
- 傷口が開かないエピソード
自ら挑戦したエピソード
辛かったことのエピソードとしては「自ら挑戦したエピソード」を選ぶと企業の採用担当者からの好印象に繋がる確率を上げることができます。
辛いと感じる経験は人によって様々であり、この質問には多くの回答パターンがありますが、自ら何かに挑んだ中で、困難や課題に直面し、苦労した経験は何にも代え難い経験です。
ここでポイントになるのが、主体的に取り組み、行動を起こして困難や課題を乗り越えたエピソードであることです。
このことは、あなたが主体的に取り組むことができる人材であることに加え、積極性や課題解決能力も同時にアピールすることができ、プラス評価に繋がるはずです。
仕事に結び付けられるエピソード
辛かったことを述べる際は「仕事に結び付けられるエピソード」であると、好印象を与えることができる傾向にあります。
企業の採用担当者は、面接で自社との相性だけでなく、自社に入社した後どのように活躍してくれるのかを判断するために、この辛かった経験を聞いています。
そのため、過去の辛かった経験を入社後に活かせそうなエピソードを選ぶことで、「こんな貴重な体験をしているんだ。
戦力になってくれそうだな」と一緒に働くイメージをしてもらいやすくなり、それは大きな加点に繋がります。
今も取り組んでいるものでは無く乗り越えたエピソード
面接では辛かった経験の質問に回答する際は、「今も取り組んでいるものでは無く乗り越えたエピソード」を選ぶようにしましょう。
その理由として企業の採用担当者は、辛かった経験そのものを聞いているのではなく、それをいかに乗り越えたのかどう工夫して乗り切ったのかを重視しています。
そのため現在進行形のエピソードでは乗り越え切れていないことが多く、乗り越えた結果などの話ができない場合があり、アピールするには不十分と言えます。
傷口が開かないエピソード
傷口が開かないエピソードを選ぶことも、面接で辛かった経験について聞かれた際に回答するポイントの一つと言えます。
面接やESに向き合うたびに、あまりにも辛かったこと、、未だに思い出すとつらく感じてしまう傷口が開くようなものと触れ合うと、メンタルを消耗してしまうことでしょう。
ただでさえ、就活という人によっては人生を左右するような重要な時期を過ごしている人にとって、こうしたあまりにも辛いことを思い出すのは消耗が激しいです。
自分にとってはもう完全に過去の話であり、乗り越えているものでなければ、不必要にメンタルを消耗してしまう可能性が高いので、傷口が開かないエピソードを選ぶようにしましょう。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】質問への答え方
過去の辛かった経験を質問する理由が分かったところで、次はその「質問への答え方」を説明していきます。
- 辛かったエピソードの概要を伝える
- 辛さの原因を明確に伝える
- それを乗り越えた方法について述べる
- 辛いことに対して取り組んだ最終席な結果を述べる
- 得た学びを今後どのように活かすのかを伝える
①辛かったエピソードの概要を伝える
過去の辛かったことを質問された場合、まずは「辛かったエピソードの概要を伝える」ことから回答を始めて下さい。
この質問の意図としては、単にあなたの辛かったエピソードだけを知りたい訳ではなく、そこから派生するストレス耐性や課題解決能力、学びの部分を知りたいことにあります。
そのため、辛かった経験の説明部分はできるだけ端的にまとめ、分かりやすく伝えるようにしましょう。
この概要の部分は面接でも深掘りされる可能性は低いため、必要な情報のみを適度な長さでまとめ述べることを心掛けましょう。
②辛さの原因を明確に伝える
過去の辛かったことをただ単に「辛かったんです」と述べるのではなく、どの程度辛かったのか、どのように辛さを感じたのかなど、「辛さの原因を明確に伝える」にしましょう。
ここで明確に辛さのレベルや量を伝えることで、あなたと企業の採用担当者の辛さの認識のずれを防ぐことができますし、ストレス耐性が弱いと思われることも少なくなります。
定量的に具体的に数値で伝えることがベストですが、難しい場合は第三者の視点を意識して具体的に述べるように心がけると、採用担当者にも伝わりやすくなります。
③それを乗り越えた方法について述べる
過去の辛かった経験を具体的かつ端的に述べた後は、「それを乗り越えた方法について述べる」ようにしていきましょう。
企業の採用担当者が知りたい部分は、辛かった経験自体ではなく、あなたが辛いことに対してどのような工夫をして乗り越えたいったのかという部分です。
失敗やトラブルなどに対して、主体的に行動し対処していったことを述べることで、ストレスに対する耐性や問題解決能力をアピールすることが可能です。
④辛いことに対して取り組んだ最終的な結果を述べる
辛かった経験を乗り越えた方法について述べた後は、「辛いことに対して取り組んだ最終的な結果を述べる」ようにして下さい。
ここで注意したいのが、最終的な結果には必ずしも大きな成果や、華々しい結果は必要ないということです。
本当に必要なのは、辛かった経験からあなたが何を学び、自分の中で変化したことや得た収穫を伝えることであり、企業の採用担当者はここの部分を重視しています。
エピソードにまとまりを持たせるためにも、最終的にどうなったのかを簡潔に述べることで、困難に対して途中で投げ出さず取り組む姿勢をアピールすることができます。
⑤得た学びを今後どのように活かすかを伝える
辛かった経験の質問への回答の最後には得た学びを今後どのように活かすのかを述べることで、やる気や意欲を効果的にアピールすることができます。
あなたの辛かった経験から学んだことや変化などを、面接を受けている企業でどう活かしていくのかを伝えることで、あなたが職場で働くイメージをより鮮明にすることができます。
この部分はより具体的に述べる必要があるため、事前に企業のホームページや採用ページで、業務内容などを確認しておくことをおすすめします。
具体的であればある程、一緒に働くイメージの大枠がくっきりとなり、好印象を与える可能性が高くなります。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】答えるときのポイント
辛かったことを実際に面接で聞かれた場合、どのように答えれば効果的なのかポイントを紹介します。
ポイントさえ押さえれば、面接官の印象にも残る良い回答になります。
辛かったことでも、それが今の自分にどのような影響を与えているかを上手に伝えられれば当時の辛さも報われてくるものです。
以下のポイントを意識して辛かった経験について話ができるよう、自身のエピソードを振り返って話す内容を作ってみましょう。
- ネガティブな言葉をポジティブに言い換える
- 今後に役に立ちそうな内容を伝える
- 客観的に伝える
ネガティブな言葉をポジティブに言い換える
面接で辛かった経験を話す際、ネガティブな印象を避ける工夫が求められます。
大切なのは、起きた出来事を前向きな言葉で表現し直す技術です。
例えば「失敗した」という事実を、「課題が見つかった」と言い換えることで、問題を発見し次につなげる視点を示すことができます。
また、他者と対立した経験は「意見を調整する必要があった」と表現でき、単なる衝突ではなく、協調性を学ぶ機会だったと伝えられます。
苦手だったことも、克服すべき点だと認識したと話すことで、 自己成長への意欲をアピールできるでしょう。
このように言葉を選ぶだけで、あなたの課題解決能力が伝わります。
「失敗した」→「課題が見つかった」
「対立した」→「意見を調整する必要があった」
「苦手だった」→「克服すべき点だと認識した」
今後に役に立ちそうな内容を伝える
辛かった経験を聞かれた場合は、今後の自分自身や企業で働くうえで役に立ちそうな内容を優先的に伝えるようにしてください。
この質問に限った話ではありませんが、面接官はその人が入社後どのように成長してくれるのか、面接のやり取りでイメージします。
限られた時間のなかで就活生のイメージを掴まなければならないので、就活生側も面接官に自身を知ってもらうためのアピールをしなければなりません。
企業としては将来性の明るい人材が欲しいため、辛かった経験から何を学んでどのように成長していけたか、そこをポイントに話してみましょう。
入社後の成長を企業側がイメージしやすいよう、なるべく再現性のあるエピソードを選んで話せるといいです。
客観的に伝える
辛かった経験をしたのは自分自身ですが、それを周囲に話す場合は客観的に伝えられると、相手も話の内容をより具体的に理解できます。
困難となった状況を数値等で表せられると、面接官側も短い時間のなかで内容についてより深く把握できるのです。
面接では、とにかく入社後にこの人は活躍してくれそうか、会社の発展のためひたむきに努力してくれる人かを見られています。
主観的に話を進めてしまうと、せっかく良いエピソードでも面接官側に上手く伝わらず、自身を正しくアピールできません。
辛かった経験をエピソードとして話す場合は、面接前に一度、客観的にその話を見直してみて、説得力が増す箇所がないかなどを考えてみましょう。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】回答の際の注意点
辛かったことのエピソードの選び方が分かったところで、次は具体的な「回答の際の注意点」を説明していきます。
- 克服できていないことは話さない
- 身内の不幸
- 諦めたエピソード
- 辛さの度合いを考慮する
- 単なる苦労話で終わらせない
- 愚痴やマイナスな話題は避ける
- 嘘はつかない
- 内容が深刻すぎる、またはセンシティブ
- 「特にありません」はNG
この9つに絞って詳しく説明していきます。
この注意点は事前に把握しておかないと、エピソードを組み立てることができなくなってしまうので、しっかり確認していきましょう。
克服できていないことは話さない
辛かったことを述べる際にまず気をつけたいのが「克服できていないことを話さない」ことです。
この「辛かったことは何ですか?」という質問の意図は、それをどのように乗り越えたのか、どのように向き合い克服したのかを知りたいということです。
つまり、乗り越えられなかった、克服できなかったエピソードではアピールどころか、自分でマイナスアピールをしているようなものです。
この「辛かったことは何ですか?」は「辛かった経験をどのように乗り越えましたか?」と聞かれていると意識しておくことが大切です。
必ず乗り越えた、克服したエピソードを選び、それに伴う結果なども具体的に伝えることができるエピソードを選ぶようにしましょう。
身内の不幸
身内の不幸に関しては面接官が増えにくい内容なので、あまり話さない方が良いでしょう。
基本的に、就活において辛かったことについて聞いてくる理由は「どのように工夫して、辛いことを乗り越えることができるか」という部分なので、精神的な部分よりも物理的な乗り越え方を質問している場合が多いです。
身内の不幸により、経済的に負担が生じたなどのエピソードがあれば、それは話しても良いかもしれませんが、「精神的に辛かった」という部分ならば、メンタル的な工夫の話になってしまうので、別の話をした方が良いでしょう。
諦めたエピソード
企業は辛かった時にどのように頑張ったのかについて知りたいと考えています。
つまり、諦めてしまったエピソードの場合、面接官が確認したいと思っている「辛い時にどのように工夫して乗り越えるか」という部分をアピールすることができません。
よって、自分が何かを工夫して乗り越えた経験を話すことができると良いでしょう。
自分が企業の人事になったことを想定して考えてみると「私はこのように辛いことがあり、諦めました。以上。」と言われても、それだけで相手のことを理解できるはずがありません。
よって、最終的に結果を出した「辛かった話」をすると良いでしょう。
客観的に見て辛くないと思われる内容
客観的に見て辛くないと思われる内容に関しては、客観的に見るとだらしないだけにしか見えないので、他のエピソードを述べる方が良いでしょう。
例えば「アルバイトを無断欠勤した結果、強く怒られてしまい悲しかった」などのエピソードは、どう考えても自分が悪いので悪い印象しか与えません。
その他にも「大学に毎日通うことが辛かった」「週に2回アルバイトに行くのが辛かった」など、説明がないといまいち大変さがわからないものに関しては、あまり述べない方が良いです。
もし述べるにしても、「なぜ辛かったのか」の理由を分かりやすく説明することが重要です。
辛さの度合いを考慮する
「面接で辛かったことは何ですか?」という質問に対しては、正直に経験を話すことが大切ですが、その内容には注意が必要です。
特に気をつけたいのが、客観的に見て「それは辛いとは言えないのでは?」と思われるような内容を選んでしまうことです。
たとえば、ちょっとしたミスや日常的な出来事を「辛かった」と語ると、共感されにくく、共感力や自己分析力に欠けていると判断される恐れがあります。
また、自分の不注意や努力不足が原因の出来事について語ると、自己責任であると捉えられ、マイナス評価につながる可能性もあります。
面接では、相手が納得できるような「辛さの度合い」と「その後の行動や成長」を意識したうえで、伝える内容を選ぶことが重要です。
単なる苦労話で終わらせない
辛かったことの質問に対して、その経験だけを回答してしまうとアピールすることはできないため、「単なる苦労話で終わらせない」ことを意識するようにしましょう。
企業の採用担当者が求めているのは何度も伝えていますが、困難の乗り越え方や問題にどう立ち向かうかの姿勢、それによって得られた学びなどです。
そのため、とても苦労したなと伝わるエピソードの部分を多く述べるのではなく、乗り越え方や立ち向かい方、そこで得た学びを述べる方に時間を割くようにしましょう。
愚痴やマイナスな話題は避ける
辛かった経験を伝える上で、最も注意すべき点があります。
それは、単なる愚痴や不満で終わらせないことです。
「とにかく大変だった」のような感情論や、「周りが協力的でなかった」という他者を非難する内容などは不適切です。
面接官が知りたいのは、困難な状況下であなたがどう考えたか、そしてどのように行動し、何を学んだのかというプロセスなのです。
状況説明やマイナスな感想だけに終始すると、 他責的で主体性がない人物だと判断されかねません。
必ず自らの行動と学びをセットで伝えましょう。
嘘はつかない
当然の話でもありますが、ありもしない嘘のエピソードを話してはいけません。
辛い経験を話すことに限らず、就活の面接の場でついた嘘は後々になって整合性が取れなくなり、嘘をついていたと発覚する可能性も高いです。
嘘をつくという行為は信頼を損ねる代表的なものであり、社会に出てからの嘘は学生時代よりも大きな代償を払わなければならない場合もあります。
特に、嘘のエピソードが決め手となって内定をもらった場合などは、後々その嘘が発覚したことで懲戒免職となるケースもゼロではありません。
辛い経験のエピソードがどうしても思いつかない場合は、自己分析や過去の挫折経験を振り返ってみて何か話せることがないかを改めて振り返ってみましょう。
内容が深刻すぎる、またはセンシティブ
エピソードの選び方にも細心の注意が必要です。
あまりに深刻すぎる内容、またはセンシティブな話題は避けましょう。
例えば、現在も解決していない健康問題や、 深刻な家庭環境の話は面接の場にふさわしくありません。
思想や信条に関わるテーマや、過去の犯罪に関わるような話も、面接官が合否を判断する材料として扱いにくいため不適切です。
あなたの能力や人柄とは別の部分で、 入社後の活躍に懸念を抱かせてしまう可能性があります。
客観的に評価できるエピソードを選んでください。
「特にありません」はNG
質問に対して「特にありません」と回答する人もなかにはいますが、面接の場においてこの回答はNGです。
特にないという回答は、面接官側からすれば「考える気がないのか」と捉えられる危険性が高く、人によっては「やる気がない」と感じられる恐れもあります。
本当に話すことが見当たらない場合は回答に困ってしまいますが、それでも特にないという回答だけは避けて、面接官の印象を下げないように気をつけてください。
自己分析や過去の経験を今一度洗い出してみて、困ったことや辛いことに近いエピソードがなかったかを探してみましょう。
辛い経験として上手くまとめられない話になったとしても、特にないと回答するのに比べたら印象は良くなります。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】評価される構成とは?
まずはじめに結論を簡潔に伝えるようにしましょう。
結論をはじめに伝えることで、今からどのような内容の話がされるかを予想することができるため、聞き手である面接官は話の内容を理解しやすくなります。
結論を述べた後は、辛かったことに関する具体的なエピソードを話すようにしましょう。
具体的なエピソードは全体の中で一番多くのウエイトを占めるため、力を入れて書くようにしましょう。
自分で考えエピソードを書くことで、周りと差別化された内容にすることができます。
最後に何を学び、その学びを入社後どのように活かすかを話すようにしましょう。
入社後に活躍してくれる人材を採用したいと考えるため、面接官が入社後の活躍をイメージを想像できるような内容にすることがポイントです。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】回答例
面接での辛かったことへの回答の仕方が徐々に分かり始めたと思います。
きっとあなたも自分のエピソードを数個は思いつき、具体的な形に組み立てていこうと考えているとは思いますが、なかなか0から組み立てるのは難しいです。
そこで最後に具体的な回答例を「受験勉強」「アルバイト」「部活」の3パターン用意しました。
そのまま使うのではなく、あなたのエピソードに当てはめて組み立てて下さいね。
受験勉強
私の過去辛かった経験は大学の受験勉強です。
高校時代に学習塾に通っていたのですが、なかなか成績が思うように伸びず、何度も諦めて学習塾をやめようかと考えました。
しかし、このままではいけないと一度立ち止まり、今まで通り与えられた課題をこなす勉強方法を見直すことから始めました。
自分に合った勉強法は何なのかを模索していく中で、より弱点を克服する方が成績に直結することを見つけ、それを重点的に勉強するようにしました。
その結果、成績は右肩上がりに向上し、大学受験は第一志望に一発合格することができました。
この経験から、何か上手くいかない時は、立ち止まり自分を客観的に見ることで、問題点を明確にすることが大切であると学ぶことができました。
アルバイト
私が人生で一番辛かった経験はアルバイトで多くの失敗をしてしまったことです。
大学1年生の夏に人生初めてのアルバイトを始め、最初は働くということへのプレッシャーや、慣れない接客の仕事から、多くのミスをして周りの人々にとても迷惑をかけてしまいました。
そのため、ちょっとでも分からないことがあればバイト仲間や友人、先輩などに相談することで、徐々に気持ちも落ち着き、慌てることが減りました。
その結果、できる仕事内容も増え、店長からもよくやっていると褒められることが多くなり、周りのバイト仲間からも信頼してもらえるようになりました。
私はこの経験から、できない自分を素直に認め、周りの人に助けを求めることで、できることが増え、結果的に周りを助けることに繋がることを学びました。
この経験は、日常生活を過ごす上でとても役に立っており、仕事をする時でも活かせると感じております。
部活
私の辛かった経験としては、大学の部活動での苦い経験があります。
私はサッカー部に所属しており、部長としてチームをまとめる役割を担っておりましたが、自分の勝ちたいという気持ちが先走り過ぎた結果、輪を乱すことになってしまいました。
具体的には、チームの練習メニューを独断で考えたり、戦術なども全部自分で決めてしまったせいで、チームは勝てなくなり、部員が私から離れていってしまいました。
このままではダメだと気づき、チームメイト1人ひとりに声をかけ、何が必要か、どうしたら勝てるのかについてトコトン話をする場を設けることにしました。
その結果部員の想いを1つにすることができ、同じ目標に向かって努力できた結果、県大会で優勝することができました。
この経験から、コミュニケーションの大切さと、チームワークの重要性を学びました。
学校行事
大学時代に、学年全体で行う文化祭の企画委員長を務めた際の経験が私にとって大きな挑戦でした。
初めての大規模プロジェクトで、期待と同時に重圧も感じていました。
特に、100人以上のメンバー間の意見調整や、限られた予算内でのイベント企画など、進行の中で多くの困難に直面しました。
中でも、主要なアトラクションの一つが直前にキャンセルとなり、代替案を急遽考えなければならなかった時は特に辛かったです。
しかし、この経験を通じて、困難な状況でも冷静に対処し、チームをまとめ上げるリーダーシップを身につけることができました。
この経験は、今後の仕事で直面するであろう困難な状況にも対応できる自信と、チームワークを大切にする姿勢を身に付けさせてくれたと考えています。
比較されたこと
高校時代、親にクラスメートとの成績比較をされ、その度に自信を失いかけた経験があります。
特に、数学の成績がクラス平均を下回った時、自分の能力に疑問を持ち始めました。
しかし、この経験が自己改善への契機となりました。
まず、より効果的な板書の取り方を研究し、理解が不十分な部分は積極的に学校や塾で質問しました。
また、予習してから授業に臨むことで、余裕を持って授業を聞くことを心がけました。
このプロセスを通じて、自分の弱点を克服し、最終的には成績を大幅に向上させることができました。
今後、貴社でもこの学びを活かし、他者との比較に囚われることなく、自己のスキルアップと貢献に注力していきたいと考えています。
趣味
私の趣味はマラソンですが、最初にフルマラソンに挑戦した際には、大きな壁に直面しました。
特に長距離の走行で体力的な限界を感じ、度々挫折感に襲われました。
レース当日には30キロメートル地点で壁にぶつかり、棄権も考えました。
この経験から学んだのは、逆境に直面した時こそが自己成長のチャンスであるということでした。
私はトレーニング方法を見直し、筋力トレーニングにも取り組みました。
また、目標達成に向けての精神力の鍛え方についても学びました。
その結果、次のマラソンでは自己ベストを更新することができました。
この経験は、今後の職業生活においても大きな財産になると考えています。
困難な課題に直面した際には挑戦し続けること、そして苦境を乗り越えるための柔軟な思考とアプローチが必要であることを、このマラソン経験を通して学びました。
ゼミ活動
大学のゼミで企業と連携したプロジェクトに取り組んだ際、グループリーダーを任されたことがありました。
しかし、メンバーの参加意欲が低く、意見もまとまらず、思うように進まない状況が続いたことがとてもつらかったです。
原因は、プロジェクトの目的が共有されておらず、メンバー間の温度差が大きかったことでした。
そこで、定期的なミーティングで意見交換の場を設け、進捗の見える化や役割分担を明確にすることで少しずつ意識を高めていきました。
結果的に、メンバーが主体的に取り組むようになり、無事プロジェクトを成功に導くことができました。
この経験から、相手の立場を理解しながら働きかけることの大切さを学びました。
インターンシップ
大学2年生のとき、初めて参加した長期インターンシップで、業務のスピードについていけず、必要なスキルや知識も不足していたため、上司や同僚に迷惑をかけてしまうことが多く、非常に悔しく、つらい思いをしました。
原因は、事前準備が足りず、業務内容や業界への理解が浅かったことです。
このままではいけないと思い、業務外の時間に基本的な知識を自主的に学び、先輩の仕事の進め方を観察しながら、自分の作業プロセスを改善していきました。
その結果、少しずつ仕事を任されるようになり、周囲からも信頼されるようになりました。
この経験から、失敗を恐れずに学び続ける姿勢と、自ら成長の機会をつかむ重要性を実感しました。
人間関係
大学の授業でのグループワークにおいて、メンバーとのコミュニケーションがうまく取れず、作業が思うように進まなかったことがありました。
焦りから自分の意見を強く主張してしまい、結果的に対立が深まり、チームの雰囲気が悪化してしまったことが非常につらかったです。
原因は、相手の考えをきちんと聞かず、自分のやり方を押し通そうとしていたことにありました。
そこで、まずは相手の話に耳を傾ける姿勢を意識し、相互理解を深めるために個別で話す機会をつくるようにしました。
その結果、少しずつ関係が改善し、協力しながら課題を進められるようになりました。
この経験を通じて、信頼関係を築くには、相手を尊重し、歩み寄る姿勢が大切だと学びました。
精神的プレッシャー
大学の研究活動に取り組んでいた際、なかなか思うような結果が出ず、精神的なプレッシャーに悩んだ時期がありました。
特に、研究の進捗が遅れていたにも関わらず、提出期限が迫っていたため、焦りや不安が募り、夜も眠れない日々が続いたことがつらかったです。
原因は、成果を出さなければという思いにとらわれ、自分ひとりで抱え込みすぎていたことでした。
そこで、指導教員に相談し、研究計画を見直すとともに、周囲の友人とも積極的に意見交換をするようにしました。
その結果、徐々に気持ちにも余裕が生まれ、研究も少しずつ前に進むようになりました。
この経験から、プレッシャーに負けず、必要に応じて周囲に頼ることの大切さを学びました。
環境の変化
高校3年生の秋、家庭の都合で急に引っ越しをすることになり、転校先の新しい環境に適応するのがとてもつらい経験でした。
受験が迫る大事な時期だったこともあり、進路への不安や勉強のプレッシャーを感じながら、慣れない環境での生活や新しい人間関係に戸惑い、孤独を感じる日々が続きました。
原因は、変化に対する心の準備ができていなかったことと、自分から積極的に動けなかったことにありました。
そこで、少しずつ自分からクラスメイトに話しかけたり、先生に相談したりすることで、環境に慣れる努力を重ねていきました。
その結果、徐々に人間関係も築けるようになり、勉強にも集中できるようになりました。
この経験から、新しい環境に対応するには、自ら行動する勇気が大切だと学びました。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】エピソードが無い時の見つけ方
辛かったことを面接で回答する際のエピソードの選び方は理解できたが、肝心の具体的な「エピソードが無い時の見つけ方」について説明していきます。
ここでは代表的な方法である「自己分析をする」方法と、「挫折経験を振り返ってみる」の4つの方法を掘り下げ説明していきます。
どちらも有効な方法であるため、あなたに合った方法を選び実践してみましょう。
- 挫折経験を振り返ってみる
- 今までに頑張ったことを思い出す
- 「辛い」のハードルを下げる
- 自己分析をする
挫折経験を振り返ってみる
あなたの過去の「挫折経験を振り返ってみる」ことも、エピソードを組み立てる際に有効な方法の1つであり、見つからない場合は取り組んでみることをおすすめします。
あなたがこれまでの経験のなかで、目標を持って行動したが、結果が思うように伴わなかった経験は辛かった経験であると言えます。
この挫折経験を深掘りしていく中で、どのように向き合い乗り越えていったのかを述べることで、過去の辛かったことの質問に的確に回答することができます。
今までに頑張ったことを思い出す
「辛かったこと」の質問に対して、特に大きなエピソードが思い浮かばないという人も少なくありません。
その場合は、これまでに「頑張ったこと」を思い返してみるのがおすすめです。
人によっては、当時は「辛い」と感じていなかったとしても、後から振り返ると大きな努力や葛藤があった経験であることに気づくことがあります。
例えば、部活動、アルバイト、勉強、対人関係など、自分が「頑張った」と実感できる場面には、乗り越えるべき壁や苦労があったはずです。
そうした経験をポジティブにとらえ直し、「あのときは大変だったけど、努力して乗り越えた」と変換して考えることで、自然とエピソードが見つかるようになります。
辛さの大きさよりも、その後どう向き合い、成長できたかが重要です。
継続したことの中から中だるみを探す
特別なエピソードが見つからない場合、まずは継続した経験を振り返りましょう。
勉強や部活動、アルバイトや趣味など、長く続けてきたことにはヒントがあります。
順調に見えたことでも、必ず中だるみの時期があったはずです。
あるいは、練習しても上達が感じられず、伸び悩んだ経験も立派な困難です。
そのスランプをどのように乗り越えようとしたのか、 または、どう気持ちを切り替えたのかを深掘りします。
その過程こそが、あなたの粘り強さを示すエピソードになります。
当たり前にこなしたことの裏側を探る
自分では当たり前だと思ってこなしてきたことにも、困難は潜んでいます。
例えば、学業とアルバイトを両立したという事実も、影では時間管理で大変な思いをしていたかもしれません。
また、無遅刻無欠席を続けたという経験も、その裏には厳しい自己管理や体調維持への工夫があったはずです。
当たり前にできたことの裏側を支えていた努力や苦労を思い出してください。
その工夫こそが、あなたの責任感や計画性をアピールする材料となります。
「辛い」のハードルを下げる
そもそも辛かったことのハードルを高く設定しすぎている可能性もあります。
人生を左右するような大きな挫折経験である必要は全くありません。
面接官も、ドラマのようなエピソードを期待しているわけではないのです。
もし見つからないなら、辛いのレベルを少し下げてみましょう。
例えば、少し面倒だったことや、最初はうまくいかなかったこと。
あるいは、達成までに時間がかかって大変だったこと程度に置き換えて考えます。
日常の中の小さな困難や課題でも、 それをどう乗り越えたかを具体的に説明できれば、 十分に自己アピールにつながる回答になります。
自己分析をする
もし辛かった経験を思い出せない場合は、「自己分析をする」ことで過去のあなた自身のことを一度しっかりと振り返ってみましょう。
自分史を作ったりモチベーショングラフを作ったりすることで、あなたの過去の経験を洗い出し、その中で特に苦労したことをピックアップし、そこから組み立ててみましょう。
その苦労した経験は、今のあなたにどのような影響を与えているのか、どんな価値観に結びついているのかを把握しておくと、エピソードにも一貫性が生まれやすくなり説得力が増します。
自己分析の方法をもっと具体的に知りたい場合は、下記に詳しく解説されている記事へのリンクを貼っておきますので、一度覗いてみて下さい。
【「辛かったこと」面接でどう答える?】就活エージェントに相談する
就活で不安なことがあるならば、就職エージェントに相談することがおすすめです。
確かに就活を終えた仲の良い先輩などに聞いても良いかもしれませんが、就活のプロに聞くことこそ、最も手っ取り早い方法です。
特に、ジョブコミットの場合は完全に無料で利用できるので、就活の時期、アルバイトをする時間がない方でも気軽に利用できます。
面接対策はもちろんのこと、志望動機は自己PR、ガクチカなどESの作成も徹底的にサポートしてくれます。
プロに相談することで質の高いものが作成できるのは当然のことながら、スムーズに就活を進めることができ、余った時間でより自己分析を行ったり、アルバイトを行ったり、別のことにも取り組めることでしょう。
まとめ
面接で辛かったことを聞かれた際は、チャンスだと思って下さい。
あなたの過去の経験を活かし、企業の採用担当者に大きなアピールができる機会であるためです。
しかし、回答する時のエピソードの選び方や伝え方を間違ってしまうと、そのチャンスを逃すだけでなく、逆にピンチに繋がってしまいます。
最後の回答例を参考にしながら、あなたの経験から辛かったことを見つけて、それをどう乗り越えたのか、それから何を学んだのかをきちんと述べるようにしましょう。

