はじめに
コンサル業界に興味があるものの、どのような仕事を行うのか、また自分に向いているのかなど不明点が多い人もいるはずです。
そこで今回は、コンサル業界について全般的に紹介しつつ、仕事内容や働く時のポイントについて特に詳しく紹介します。
コンサル業界を目指している方はもちろんのこと、コンサル業界とはどのような業界なのかざっくりと理解しておきたいという方も、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
【コンサル業界】コンサルとは
まず、コンサルとは「コンサルティング」の略称で、企業が抱える課題の解決策を提案する仕事です。
コンサルタントはクライアント企業の経営戦略や業務プロセス、組織構造などを分析し、改善策を提案する役割を担います。
具体的には、売上の向上や新市場への参入、コスト削減、業務効率化、人材育成など多岐にわたる課題に対応します。
【コンサル業界】コンサル業界の将来性
続いて、コンサル業界の将来性についても理解を深めておきましょう。
就活の選択肢に入れる業界については理解を深めておかなければなりません。
面接で業界の概要や将来性について聞かれることは非常に多いため、ざっくり確認しておきましょう。
コンサル業界の現状
まず、コンサル業界の現状ですが、コモディティ化が進行していることが最も大きなトピックであるといえます。
「コモディティ化」とは、元々付加価値の高いもの、サービスや商品が市場の拡大とともに一般化し、競争が激化する現象のことを指します。
コンサルティング業界では多くの企業が参入し、提供するサービスが標準化されることで差別化が難しくなり、価格競争が厳しくなっています。
例えば、かつては特定の専門知識を持つコンサルティングファームが高価格で提供しているサービスが、今ではより低価格で提供されるようになっています。
このような状況はコンサルティングファームにとって大きな課題であり、競争力を維持するために独自の専門知識や高度な技術、革新的なソリューションを提供しなければなりません。
コンサル業界の年収
コンサル業界についての知識が全くない人も、なんとなく年収が高いことは知っているのではないでしょうか。
なんと、コンサル業界の平均年収は約1,030万円とされており、日本の平均年収である443万円と比較しても非常に高い水準にあります。
しかし、なぜ年収が高いのかというと、コンサルティング業は非常に複雑で高いスキルが求められ、長時間労働をすることが多いことも理由の1つです。
コンサルタントはクライアントの複雑な課題を解決するために詳細なデータ分析や戦術戦略的な思考を駆使する必要があり、そのための専門知識や経験も求められます。
また、プロジェクトの進行に伴い、クライアントとの緊密なコミュニケーションやプレゼンテーション、報告書作成など多岐にわたる業務をこなす必要があるため、年収が高いのです。
コンサル業界の課題
コンサル業界の課題といえるのが、採用規模の拡大とそれに伴うクライアント側のコンサル業界出身者の増加です。
近年、多くの企業が自社内にコンサルティング経験者を採用し、内部での問題解決能力を高める傾向が見られます。
これにより、外部コンサルタントの使用が減少するリスクが生じているのです。
例えば、かつては外部のコンサルタントに依頼していた業務改善や戦略立案が社内で解決できるようになることで、ファームに対する依存度が低下している企業もあります。
このような状況に対応するためには、提供するサービスの価値を再定義し、より高度で専門的なサービスを提供しなければなりません。
また、業界全体としてのスキルアップや新しいサービスの開発も不可欠であるといえるでしょう。
【コンサル業界】コンサル業界の種類
続いて、コンサル業界の種類にはどのようなものがあるのかについても調べてみましょう。
大きく分けて5つの種類があるため、コンサル業界の中でも自分がどのような仕事をしたいのかに応じて、何系のコンサル企業に就職するかは変わってきます。
戦略系
戦略系のコンサルティングファームは企業の経営方針から事業戦略の策定までをサポートする、専門的なコンサルティングサービスを提供する企業です。
これらのコンサル企業は企業が直面する複雑な課題を解決するために様々な対策を行います。
具体的には、企業の長期的な成長戦略の立案や新規市場への参入計画、M&A戦略やコスト削減プログラムなど、多岐にわたる課題に取り組みます。
戦略系コンサルタントは経営層と直接対話し、企業のビジョンを実現するためのロードマップを描くのが仕事です。
また、データ分析や市場調査を駆使して企業の競争力を高めるための具体的な施策を提案するのも仕事の1つといえます。
企業の収益の向上や市場シェア拡大を支援するために、革新的な考え方や、わかりやすいプレゼンテーションスキルなどを備えている人に向いている仕事です。
代表企業
戦略系のコンサルティング企業の代表例は以下の通りです。
特にマッキンゼーについては、名前だけでも聞いたことがある人の方が多いのではないでしょうか。
・ベイン・アンド・カンパニー
・マッキンゼー・アンド・カンパニー
・ボストン・コンサルティング・グループ
・A.T.カーニー
シンクタンク系
シンクタンク系コンサルティングは、主に銀行などの金融機関を親会社とし、官公庁や政府機関に対する政策の提言や課題解決を行う企業です。
経済の政策や社会政策、環境政策などに関する研究と分析を行い、その結果をもとに政策の提案や実行支援なども行います。
例えば、地域経済の活性化策や環境保護プログラムの策定など、公共性の高いプロジェクトに関わることが非常に多いです。
経済データや統計資料を分析し、現実的かつ効果的な政策を提言することが求められます。
また、政策の実施に伴う影響の予測やフィードバックを通じて、継続的に改善を図る役割も担っています。
公共の利益に関わることを担当する企業であるため、責任は非常に重大ではありますが、人々の生活に大きく貢献できる、インフラ業界のような側面を兼ね備えている企業といえます。
代表企業
シンクタンク系のコンサルタント企業には以下のようなものが挙げられます。
いずれも、誰もが一度は名前を聞いたことのある大企業です。
・野村総合研究所
・NTTデータ経営研究所
・三菱総合研究所
・富士通総研
人事系
人事系コンサルティングは、人材育成や採用、人事評価制度の設計・運用を支援する専門的なコンサルティングサービスのことを指す言葉です。
最近では人事評価制度の見直しや労働環境の改善が注目されており、これらの分野でのコンサルティングの需要が高まっています。
人事系コンサルタントは企業の組織戦略をサポートし、適切な人材の配置や人材を育成するためのプログラムを設計し、企業の生産性の向上と従業員満足度の向上を目指します。
人事評価制度の構築や報酬体系の見直し、採用戦略の策定や研修プログラムの開発など幅広い業務を行います。
また、グローバルな人材マネジメントのニーズにも対応し、海外拠点の人材戦略をサポートすることもあるため、人事にありとあらゆるサポートを行う企業であるといえます。
代表企業
人事系コンサルの代表的な企業には以下のようなものが挙げられます。
また、総合系コンサルやシンクタンク系コンサルに組織人事コンサルティングを専門とする大規模な部門がある場合もあるため、人事系のコンサルを目指す人は総合系やシンクタンク系も選択肢に入れると良いでしょう。
・マーサー・ジャパン
・タワーズワトソン
・リンクアンドモチベーション
・ジェネックスパートナーズ
IT系
IT系のコンサルティング企業は情報技術、つまりITを活用して企業の業務効率化や収益の向上を図るサービスを提供します。
IT化が進む中で、多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを推進しており、IT系コンサルタントの需要はますます高まっています。
クライアント企業の現状を分析し、ITインフラの最適化やシステムの導入、データの管理やセキュリティ対策などの具体的な解決策を提供を行うのも仕事です。
例えば、業務プロセスの自動化やビッグデータの活用により、業務効率を劇的に向上させることも可能です。
IT系コンサルタントは最新の技術動向を把握し、クライアントのニーズに最適な技術を提案する役割も担います。
また、導入後の運用支援やトラブルシューティングも行い、継続的なサポートを行うことが多いのもIT系コンサル企業の特徴です。
代表企業
IT系のコンサルで代表的な企業は以下の3つが挙げられます。
フューチャーアーキテクトは1989年に創立された日本初のITコンサルファームであり、一般的なコンサルファームでは外注で補うシステム構築まで一貫してプロジェクトを手掛けるのが大きな特徴であるといえます。
・ウルシステムズ
・TIS
・フューチャーアーキテクト
総合系
総合系のコンサルティング企業は、その名の通り幅広い分野にわたる包括的なコンサルティングサービスを提供します。
戦略、人事、IT、マーケティング、財務など様々な分野の専門知識を持つコンサルタントを用意しており、クライアント企業の多様なニーズに応えられるのが魅力です。
総合系コンサルタントは企業の経営全般に関わる問題を総合的に分析した上で、包括的な解決策を提供することを目的としています。
例えば、事業戦略の立案から実行の支援、人材育成プログラムの設計、ITシステムの導入、マーケティング戦略の策定など、企業の成長を支援するためのあらゆるサービスを提供できます。
クライアント企業は1つの企業にまとめて依頼することで、一貫性のある戦略実行が可能となり、順調な成長を目指せるのです。
多岐にわたる専門知識と経験を活かし、クライアント企業の複雑な課題を解決するための高い総合力が求められるタイプの企業であると言えるでしょう。
代表企業
代表的な総合コンサルティングファームは以下の企業が挙げられます。
幅広いサービスを提供しているということもあり、規模の大きな企業が多いことが特徴です。
例えば、デロイトはセキュリティコンサルティングの分野で9年連続で最大のマーケットシェアを誇ります。
また、PwCは世界150カ国以上に拠点を持ち、36万人以上の人材により幅広い領域を網羅したサービスを提供するなどしています。
・PｗCコンサルティング
・EYストラテジー・アンド・コンサルティング
・KPMGコンサルティング
・デトロイト トーマツ コンサルティング
【コンサル業界】コンサル業界の仕事内容
続いて、コンサル業界の仕事内容にも焦点を当てて確認しましょう。
「なんとなく、クライアント企業をサポートするのが仕事」ということはここまで読んでわかったかもしれませんが、具体的にはどのような業務を行うのでしょうか。
もちろん、企業によってメインとなる業務は多少異なる場合はありますが、ほとんどのコンサル業界の企業は以下の3つの仕事に取り組みます。
クライアント企業の課題分析
コンサル企業はクライアントの課題を解決しなければならないため、まずは課題分析からスタートします。
まず企業の現状を詳細に把握するために経営陣や現場スタッフと会話を行い、財務データや業務報告書の確認や業務フローの精査なども行います。
この段階で表面的な問題だけでなく、組織の奥底にある課題を見つけ出すことを目指します。
例えば、売上の低迷が問題として上がっていれば、その背後には市場戦略の不備や、商品ラインナップが的確ではない、顧客サービスの質が低下しているなど様々な要因が隠れているかもしれません。
こうした課題を包括的に分析することで、企業が直面する真の問題を明らかにしていくのです。
これにより、効果的な解決策を策定するためのまずは基盤を整えます。
このように課題分析はコンサルティングプロジェクトにおいて最も重要な、初期段階の作業といえるのです。
課題に関する情報収集
課題が見つかったら、続いてその課題に関する情報収集を行うフェーズに入ります。
クライアント企業の内部の情報だけでなく、業界全体の動向や競合他社の戦略、市場のトレンドなど様々なデータの収集を行うのです。
そして、クライアントとのヒアリングを通じて企業が抱える課題に対する目標の数値などを確認し、具体的な解決策の方向性を探ります。
また、最新の情報などを取り入れることも重要です。
例えば、新しい市場への参入を検討している場合は、その市場の規模や成長性、消費者の嗜好やどのような規制が存在するかなど詳細な情報を集めなければなりません。
正確で信頼性の高いデータをもとに進めることが重要であるため、現実的かつクリティカルな解決策を提案するためにも、情報収集をしっかり行う必要があるのです。
課題解決の提案
クライアント企業の課題を分析し、課題に関する情報を集められたら、最終的な目的である課題解決の提案を行います。
詳細な戦略計画や実行プランをまとめ、プレゼンテーション形式で報告するのが一般的です。
提案内容には目標の設定や具体的な施策、予算やタイムライン、リソースの配分など実行可能なプランを提案します。
また、提案はクライアントの経営陣が納得しやすいように、ビジュアルやデータを駆使して分かりやすく説明することが求められます。
例えば、業務効率化の提案では現状のプロセスフローと改善後のフローを比較する図を用いたり、予想されるコスト削減効果を具体的な数字で示したりするのです。
さらに、提案内容に対するクライアントのフィードバックを受けており、必要に応じて修正や追加の提案を行うことも重要です。
このように、コンサルタントはクライアントに対して実行可能で効果的な解決策を提供し、企業の成功や成長を支援します。
【コンサル業界】コンサル業界で働く魅力
コンサル業界の企業にはどのようなものがあるのか、業務内容は何であるのかについて理解を深められたかと思います。
概要が理解できたら、コンサル業界で働く魅力についても知っておきましょう。
どのような魅力が存在するのかについて把握することで、自分がコンサル業界で働くかどうかを決められますし、モチベーションを高めることもできます。
ぜひ以下の3点を確認してみてください。
企業経営に詳しくなれる
コンサル業界で働くことの大きなメリットの1つとして、企業の経営に詳しくなれることが挙げられます。
一般的な企業では経営に関わるポジションに着くまでは相当な時間と経験が必要ですが、コンサルタントは早い段階で経営の中枢に関わる機会を得られます。
例えば、クライアント企業の経営戦略の立案や業務改善プロジェクトに参画することで、実際の経営課題に対する解決策を考え、実行するプロセスを経験できるのです。
これにより、企業の財務分析やマーケティング戦略、人材管理など多岐にわたる経営知識を短期間で習得できます。
また、様々な企業の経営課題を解決する中で多角的な視点やアプローチを身につけることができ、これが将来的に自身のキャリアに大きな価値をもたらします。
経営について詳しくなることで、自分が会社を立ち上げる際に活用できるだけでなく、スタートアップ企業のサポートに携われるようにもなるため、仕事の幅が大幅に広がるのです。
様々な業界の人に出会える
様々な業界の人に出会えるのも、コンサル業界の大きな魅力の1つです。
人材業界と並んで、様々な業界と関わる機会が多い業界といえるでしょう。
コンサルタントはクライアント企業の業界や業種にかかわらず、多くの異なるプロジェクトに携わらなければなりません。
これにより、製造業や金融業、IT業やヘルスケアなど幅広い業界の専門家や経営者と交流する機会が得られます。
例えば、複数のプロジェクトを同時に進行する際は異なる業界のクライアントから学ぶことができ、その経験をもとに新しい視点やアイディアを取り入れることも可能です。
こうした異業種間のネットワーキングはコンサルタント自身の視野を広げ、創造的な問題解決能力を高めるだけでなく、キャリアにおける貴重な人脈を築くことにもつながります。
また、異なる業界のトレンドを知ることで、自分の専門性をさらに高めることもできます。
このように多様な業界の人々と出会うことは、コンサルタントとしての成長と成功に大きな影響を与えるといえるでしょう。
高収入を得られる
先ほどコンサル業界の平均年収が1,000万円を超えていると説明しましたが、高収入を得られることは不景気の現代において非常に大きな魅力の1つであるといえます。
これはコンサルタントが高度な専門知識とスキルを活かし、企業の課題解決に貢献することで得られる報酬です。
複雑な経営問題の解決や新規事業の立ち上げ支援など、高い責任とプレッシャーが伴う分、報酬が高く設定されているのです。
また、コンサルティング業界では成果主義が徹底されており、個人の成果が直接給与に反映される仕組みとなっています。
従って、優れた成果を上げることでボーナスや昇給が期待でき、企業によっては上限なく高収入を得ることも可能です。
これにより、やりがいのある仕事と高い報酬がリンクしているため、自己成長と経済的な成功を同時に追求することができる素晴らしい環境であるといえます。
【コンサル業界】コンサル業界に向いている人の特徴
続いて、コンサル業界に向いている人の特徴を3つ紹介します。
以下の特徴に当てはまる人は、就活本番までにさらにその能力を磨けるようにしてみてください。
そして、当てはまっていない人は1つでも就活本番までに当てはまるように取り組んでみましょう。
論理的思考力がある
コンサル業界で活躍するためには、論理的思考力は必須です。
企業の複雑な課題を解決するために論理的なアプローチをしなければならないからです。
例えば、問題の根本原因を特定し、その解決策を構築する際には、データをもとにした客観的な分析と論理的な推論が求められます。
論理的思考力を持つ人は情報を整理し、因果関係を明確にし、効率的かつ効果的な解決策を導き出すことができます。
また、クライアントに対する提案や報告書の作成においても、論理的な構成と明確な表現が必要です。
分かりやすい表現ができれば、提案内容をクライアントが理解しやすく、納得しやすいプレゼンテーションを作成できます。
さらに、プロジェクトの進行中に発生する新たな問題にも迅速に対応できるため、プロジェクトの成功率が高まります。
このように、論理的思考力はコンサルタントとしての基本的かつ最も重要なスキルの1つであると言えます。
精神的な忍耐力がある
精神的な忍耐力もコンサル業界で活躍するためには不可欠であるといえます。
コンサルタントの仕事は長時間の労働や、クライアント企業の命運を握っているという強いプレッシャーのもとで行われることが多く、精神的な強さが欠かせません。
例えば、クライアントからの高い期待や厳しいスケジュールの中でプロジェクトを遂行する際は、ストレスが蓄積されやすい環境に置かれます。
このような状況下で冷静に業務をこなし、集中力を維持するためには精神的な忍耐力が必要です。
また、クライアントやチームメンバーとの意見の相違やトラブルが発生することもありますが、これに対しても冷静に対処し、解決策を見いだす能力が求められます。
長期的な視野でプロジェクトを進める際にも、一時的な問題に屈せず、努力を続けることができる人こそ、成功しやすいのがコンサルティング業界です。
このように、精神的な忍耐力はコンサルティング業務において困難な状況を乗り越え、成果を出すために必要不可欠な能力であるといえるでしょう。
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力の高さも、コンサル業界において強く求められるものの1つです。
コンサルタントはクライアント企業の経営陣やスタッフ、さらには社内のチームメンバーと密接に連携して業務を遂行する必要があります。
特にクライアントとの対話においては、相手の意図を正確に汲み取り、その上で適切に理解して、それに応じた解決策を提示しなければなりません。
このためには、円滑で相手に伝わりやすいコミュニケーションを取る必要があります。
加えて、提案内容や分析結果をプレゼンテーションする際には、分かりやすく伝える力も重要です。
これによりクライアントが提案の価値を理解し、実行に移しやすくなります。
また、チーム内での意見交換や協力体制を築くためにも、円滑なコミュニケーションは欠かせません。
このように、高いコミュニケーション能力を持つ人は、コンサルタントとしての業務をうまく進め、クライアントとの良好な信頼関係を築けるのです。
【コンサル業界】コンサル業界に必要なスキル
続いて、コンサル業界に必要なスキルについても6つ紹介します。
全てを完璧に持ち合わせているという人はなかなかいないかもしれませんが、就活本番までに1つでも自信を持って紹介できるように磨いておきましょう。
傾聴力
コンサル業界で活躍するためには、傾聴力が非常に重要です。
傾聴力とは文字通り相手の言葉に耳を傾け、理解する能力のことを指します。
コンサルタントはクライアントとの対話を通じて相手が抱える課題やニーズを正確に理解することが重要です。
クライアントの要望や意図を汲み取るためには、単に話を聞くだけでなく、相手の言葉の背後にある本質や感情を読み取る能力が求められます。
例えば、クライアントがうまく言葉にできない課題や潜在的なニーズを引き出すためには、適切な質問を投げかけることも大切です。
これにより、クライアントが本当に求めている解決策を提供できるようになります。
傾聴力を発揮することでクライアントとの信頼関係が築かれ、円滑なコミュニケーションが実現できるのです。
課題分析力
先ほどコンサル業界の仕事には課題の分析が含まれると紹介した通り、課題を分析する力はコンサルタントに必要不可欠です。
企業の抱える問題を正確に特定し、その根本原因を明らかにするためには詳細な分析が求められます。
データの収集や統計解析、業務プロセスのレビューなどをしなければなりません。
例えば、売上が下がっている場合はその原因が市場の変化なのか、商品の品質が悪化したことなのか、販売戦略が間違っていることなのか、どこにあるのかを明確にする必要があります。
課題分析力が高いコンサルタントは複雑なデータを整理し、論理的に解釈することで効果的な解決策を提案できます。
正確な分析を行うことで、クライアントは具体的で実行可能な戦略を手に入れることができ、ビジネスの改善に大いに役立つのです。
プレゼンテーション能力
プレゼンテーション能力はコンサルタントがクライアントに提案を行う際に必須のスキルです。
課題解決のための提案をただ行うのではなく、分かりやすいプレゼンテーションを作成し、視覚的に伝える必要があるからです。
論理的に構成された内容を視覚的に分かりやすくするためのスライド作成や効果的な話し方なども求められます。
例えば、データを用いた説明や実例を用いた具体的な提案を行うことで、クライアントの理解と共感を獲得できます。
ただ自分が思いついた解決策を難しい専門用語を用いて説明することならば誰にでもできますが、相手が理解できる言葉で1回で納得できるように説明する能力が重要です。
提案の価値を的確に伝え、クライアントの意思決定を促すためにも、プレゼンテーション能力を身につけられるように工夫しましょう。
高い忍耐力
コンサルティング業界で成功するためには、忍耐力が不可欠であるといえます。
コンサルタントはしばしば長時間労働を強いられるだけでなく、企業が売上を伸ばすか伸ばせないかを左右するというとてつもないプレッシャーのもとで働かなければなりません。
プロジェクトの締め切りが迫る中で業務に明け暮れ、クライアントからの高い期待に応えなければならないというプレッシャーはいざ働いてみないと理解できないものです。
肉体的にはもちろん、精神的にもタフでなければコンサルタントとしては活躍できないでしょう。
このような環境においても常に冷静さを保ち、一定のパフォーマンスを発揮するためには強い忍耐力が必要です。
忍耐力を持つことで困難な状況でも目標を達成し、クライアントに対し一貫した価値を提供できます。
向上心が強い
コンサルタントとして活躍するためには、向上心も非常に重要です。
コンサルタントは常に新しい知識やスキルを習得し、自身の能力を高めることが求められます。
業界やトレンド、最新のビジネスモデル、技術革新に対する理解を深めることで、クライアントに対してより高い付加価値を提供できます。
例えば、IT系のコンサルタントとして働くならば、最新のIT技術やデータ解析手法を学ぶことが不可欠です。
このように向上心を持ち続け、自己成長を続けることでプロフェッショナルとしての信頼性を高める必要があります。
厳しいコンサル業界で勝ち抜くためには成長意欲は欠かせないものであり、それを支えるのが向上心です。
高い人間力
コンサル業界で活躍するためには、ただスキルがあるだけでは務まりません。
人間力も重要といえます。
ここでの人間力とは、他者からの信頼を得るための人としての魅力のことを指しています。
コンサルタントはクライアント企業の内部に深く関わり、チームメンバーと緊密に共同しなければならないため、人間性が大きな影響を及ぼすのです。
例えば、誠実さや共感力、リーダーシップなどが重要です。
魅力的な人間性を持つコンサルタントはクライアントやチームメンバーとの信頼関係を築きやすく、より効果的に、ともに働けます。
これによりプロジェクトが円滑に進行し、成功の確率も高まるといえます。
また、人間力は困難な状況においてもポジティブな影響を与え、チームのモチベーションを高める役割も果たすものです。
人間力を高めることはコンサルタントとしてのプロフェッショナリズムを高めるために重要な要素であるといえます。
【コンサル業界】コンサル業界で実際に働くには
ここまでコンサル業界の概要や向いている人の特徴、求められる能力など様々な側面から紹介してはきましたが、実際にコンサル業界で働くためには就活を勝ち抜く必要があります。
志望動機や自己PRなど、魅力的なESの作成や面接対策など、様々な対策が求められますが、全ての就活対策に活用できる基礎的な準備は以下の4つです。
ぜひ全てに時間をかけてしっかりと取り組み、多くのコンサル企業から求められるような魅力的な人材への成長を目指しましょう。
自己分析
これはコンサル業界を目指す人に限ったことではありませんが、就活を始めるにあたってはまずはしっかりと自己分析を行う必要があります。
自己分析を通じて自分の強みや弱み、価値観、最終的なキャリアにおける目標を明確にすることで、自分に最適な企業や職種を選ぶ基礎となります。
例えば、自分がどのような環境で最も高いパフォーマンスを発揮できるのか、どのような業務にやりがいを感じるのかを理解することが重要です。
自己分析が不十分だとミスマッチによる早期離職やモチベーションの低下につながる可能性が高いです。
過去の経験や成功体験について振り返り、そこで得られたスキルややりがいを感じた瞬間などをリストアップしてみましょう。
また、友人や家族、キャリアカウンセラーからフィードバックを受け、自分では気づかない視点を得ることも大切です。
自己分析をしっかり行い、自分に合った企業や職種を見つけ、就職活動を成功させるための足がかりとしましょう。
業界分析
自己分析をしっかりと行い、強みや弱み、アピールしたいエピソード、そして自分が本当にコンサル業界に向いているのかを確認できたら、業界の分析を行います。
コンサル業界の全体の現状や課題、将来性を理解しましょう。
例えば、現在のコンサル市場の動向や有名な企業、成長著しい分野などについての知識を深めることが重要です。
業界分析を行うことで自分がどのような仕事において活躍できるのか、どのようなスキルが求められているのかについて把握できます。
これにより、就職活動において他の就活生との差別化を図ることもでき、効果的な戦略を立てられるのです。
面接においても、業界に関する話題が振られることが多いため、予測していないコンサル業界に関する話が出たとしても、スムーズに答えられるようになります。
企業分析
自分を分析し、業界についての分析も終わったら、最後はあなたが目指す企業に関する分析を行います。
コンサル業界では特に企業ごとに扱う分野や社風が大きく異なるため、自分に合った企業を見つけることが大切です。
企業のミッションやビジョン、事業内容、企業の文化、働き方などを詳細に調べましょう。
例えば、戦略系コンサルティングファームとIT系コンサルティングファームでは求められるスキルや仕事の内容が大きく異なります。
また、企業の財務状況や成長戦略を理解することで、その企業が将来的に安定して成長し続けられるかどうかも判断できます。
公式サイトや採用ページ、IRレポートを確認し、余裕があれば就職説明会などにも参加して、その企業について様々な知見を深めておきましょう。
インターン参加
企業分析を通じて働きたい企業や興味を持った企業をリストアップできたら、その中から最も入りたい企業を選び、インターンに参加しましょう。
インターンに参加することでその企業の実践業務内容や職場の雰囲気を体験し、自分に合っているかを確認できます。
また、インターンシップを通じて得た経験や知識は就職活動において大きなアドバンテージとなります。
例えば、インターンシップで実際に行った業務や学んだことを面接やESでアピールすることも可能です。
また、インターンシップで築いた人脈や得た評価は内定獲得にも直結する可能性があります。
企業にとってもインターンシップを通じて候補者の適性や能力を評価することができるため、採用活動において重要な位置を占めています。
可能であれば入りたい企業のインターン、不可能であれば、入りたい企業と業種が近い企業のインターンに参加し、その経験を自己PRなどで積極的にアピールするようにしましょう。
【コンサル業界】コンサル業界についてもっと詳しく知りたいなら
ここまでコンサル業界について様々な側面から紹介しました。
本記事を読んでコンサル業界に強い魅力を感じ、ぜひ就職したいと感じている人も多いでしょう。
そこでおすすめしたいのは、無料の就活エージェントであるジョブコミットを利用することです。
就活相談はもちろん、ESの添削や面接練習なども徹底的にサポートしているため、非常に信頼性が高いサービスの1つです。
また、優良なコンサル企業の紹介もしてもらえるため、内定獲得にも近づきます。
ぜひ、興味のある方は以下のリンクから登録してみてください。
まとめ
今回はコンサル業界について、どのような仕事を行うのかはもちろん、どのような種類があるのか、代表的な企業は何があるのかについて紹介しつつ、向いている人の特徴や就活対策について紹介しました。
コンサル業界はハードなことも多いですが、その分高い年収とやりがいを得られる魅力的な業界です。
ベンチャー就活ナビでは、コンサル業界の志望動機の作成方法や自己PRのコツなどについても紹介しているため、就活をスムーズに進めたい方はぜひ併せて参考にしてみてください。
