はじめに
エントリーシートでは、たびたび短所を聞かれることがあります。
就職活動は希望する企業に入るため、自分が頑張ってきたことや長所をアピールするものです。
そんな中どうして短所が聞かれるのか、短所を聞かれた時にどのように答えるべきかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、エントリーシートで短所を聞かれた際の答え方について解説します。
これから就職活動を控えており、エントリーシートの書き方について学んでいる方はぜひお読みください。
【エントリーシートでの短所の書き方】短所で悩む学生は多い
短所で悩む学生の方は多いため「自分だけではない」ということを把握して、落ち着いて就活を進めましょう。
これまで、自己PRや長所など自分の強みについての分析はスムーズに行うことができた人が多いはずです。
しかし「弱みについては目を向けていなかった」もしくは「目を向けたくない」と思っている人は多いでしょう。
また、就活における短所は本来の短所とは異なり、強みともなり得るものにしなければならないため、より一層難しいものです。
こういった難しさがあるため、短所について悩んでいる学生の方は多いです。
「自分だけではない」と自分を責めずに、適切な対策を進めていくことを推奨します。
【エントリーシートでの短所の書き方】企業が短所を聞く理由
まずは、エントリーシートで企業が応募者の短所を聞く理由について考えてみましょう。
企業が短所を通して何を知ろうとしているかわからないと、ただ短所だけを書くだけで終わってしまいます。
しかし、実際には短所を書くだけでなくその短所をどのように改善しようとしているか、どのようにその短所と向き合っているかなどを書かなければいけません。
企業が短所を聞く理由を知り、短所を書いた後にどのようなフォロー文を書くか考えてみましょう。
自分の弱みをきちんと分析できているか
企業が短所を聞く理由のひとつは、自分の弱みをきちんと分析できているかチェックするためです。
これは、自己分析をきちんとできるかとも言い換えられます。
エントリーシートを書く前にやっておくべき2つの準備が、企業(業界)研究・自己分析です。
企業はこの2つの準備がしっかりできているか、エントリーシートと面接の質問で確かめようと考えます。
自己分析において、自分の弱点についても知っておくことは大切です。
自分の弱点がない、もしくはわからない方は、まだ自己分析が不足していると言えるでしょう。
企業が就活生にされると困ることのひとつが、入社後すぐに早期退職されてしまうことです。
自己分析ができておらず長所・短所を理解できていないと、入社後に「この仕事は自分に合わない」と感じ、やめてしまうリスクが高まります。
短所の改善に取り組む姿勢はあるか
企業が短所について尋ねる次の理由は、短所の改善に取り組む姿勢を持ち合わせているか確認するためです。
企業の業績が順調な中、すでにうまくいっている仕事を決められた手順でこなすのは多くの方ができるでしょう。
しかし、仕事において大切なのは、課題が見つかった時にそれをどう解決するか、それを乗り越えるかです。
自分の弱点を見つけ、それを改善しようとする姿勢は、仕事の課題解決能力に通じるところがあります。
弱点を自覚しているだけでなく、それを改善しようと努力している姿勢を見せることは重要です。
弱点がなるべく出ないようにカバーしたり、弱点を他の長所で補えるようにしたりと、その弱点が仕事で致命的にならないよう対策していることを伝えましょう。
仕事をする上で致命的な弱みを持っていないか
企業が短所について尋ねる理由として、その弱点が自社で仕事をする上で致命的なものではないか確かめることも考えられます。
就職面接で多くの企業は、その方の能力だけでなく、自社との相性も考えるでしょう。
企業の採用ページやパンフレットを見ると、多くの場合「当社が求める人材」といった形で、自社にどんな方が向いているか述べています。
たとえば事務的なミスが許されない仕事、たとえば書類の数字を間違えてはいけない経理などに携わる社員を募集する企業は、「ケアレスミスが多い」という弱点を持つ方を採用したいと考えないはずです。
しかし、デザインなど芸術的な仕事に従事する方なら、「ケアレスミスが多い」という弱点は事務系ほど大きなマイナスにならないと考えられます。
【エントリーシートでの短所の書き方】短所の見つけ方
次に、エントリーシートに書く短所を見つけるための方法を解説します。
自己分析前から自分の弱点をわかっている方も珍しくありませんが、それがエントリーシートに書ける弱点かどうかは話が別です。
エントリーシートは、あくまでビジネスに関する事柄を書くものなので、「体が硬い」「高いところが苦手」などの弱点は書いても意味がありません。
仕事に通じる弱点となると、なかなか思いつかない方も多いのではないでしょうか。
自分の短所がぱっと思いつかない方は、以下の見出しで解説する方法を試してみましょう。
短所一覧から探す
自分の弱点を見つけるおすすめの方法は、就活でよく使われる短所の中から自分に当てはまるものを探してみることです。
100%自分に当てはまるものではない場合、少し言い回しを変えても良いでしょう。
他の方と同じ弱点を書いたからといって、減点されることはありません。
以下に就活でよく使われる短所をまとめたので、自分に当てはまるものを探してみてください。
リストにはさまざまなタイプの弱点を集めており、中には「大雑把」「完璧主義」のように対照的なものも含まれています。
そのため、リストに書いてある事柄がまったく当てはまらないと言い切れる方はまずいないでしょう。
何を書けば良いかまったく思い浮かばないと感じる方は、まずこのリストを参照してはいかがでしょうか。
短所一覧
・優柔不断
・疑り深い
・慎重すぎる
・頑固
・融通がきかない
・マイペース
・せっかち
・無鉄砲
・大雑把
・飽きっぽい
・完璧主義
・ネガティブ
・計画性がない
・人見知り
・内向的
・緊張しやすい
・人前で話すのが苦手
・消極的
・出しゃばり
・目立ちたがり
・プライドが高い
・ケアレスミスが多い
・八方美人
・短気
・主体性がない
・すぐ人に頼る
・なんでも自分で解決しようとしてしまう
・冷めている
・感情表現が苦手
・何事にも熱中できない
・ひとつのことに集中できない
失敗経験から考える
次におすすめする方法は、過去の失敗経験から自分の弱点を考えてみることです。
自己分析では、自分の過去の経験を振り返ることも多いでしょう。
失敗について振り返ってみて、原因が自分にあった場合は、短所が浮かび上がってくることがあります。
たとえば大学の講義でレポートの提出が間に合わなかった時、その原因となりうる弱点はひとつではありません。
たとえば「計画性がない」という弱点が出てしまい、レポートに取り組む時間が取れなかったことが考えられるでしょう。
しかし、完璧主義で考えすぎてしまい、最後までレポートを書ききれず間に合わないパターンも考えられます。
失敗した経験を振り返る時は、その失敗がなぜ起こったのか、原因が自分の弱点かどうかなども考えてみましょう。
企業が求める力から逆算して考える
企業が求める力から逆算して短所を考えることも選択肢の1つです。
就活における長所と短所は表裏一体であり、自分の短所も捉え方次第では「長所」とも考えられるような言い方をしなければなりません。
したがって、短所をそのままネガティブなものとして書くのではなく、企業が求める資質やスキルと関連付けて表現し、短所をポジティブに捉えてもらうことを推奨します。
例えば、企業が主体的な行動力を重視している場合「1人で突っ走りがち」といった短所を述べつつ「自分の意見を強く持ちすぎてしまうことがあればあるが、それを活かして、積極的にリーダーシップを取ることができる」などと表現すれば、企業が求める行動力と結びつけることができます。
このようなアプローチを取るためにも、まず志望企業がどのような人物像を求めているのかをしっかりとリサーチすることを推奨します。
周りの人に聞いてみる
次に、家族や友人など自分のことをよく知っている方に、思い切って尋ねてみる方法をおすすめします。
弱点に関することに限らず、自己分析で他の方に話を聞いてみるのは効果的です。
多くの方は、自分の長所・短所について100%理解できていません。
他の方に聞いてみて初めて、自分でも気づいていなかった一面を知ることはよくあります。
複数の方から同じ弱点を指摘された場合、それが自分にとって一番よく目立つ弱点になっている可能性が高いです。
その弱点をどのようにカバーするか、どのように改善していくか考えることは、就職活動だけでなく社会人になってからの仕事にも役立つでしょう。
ぜひ就職活動の機会に、他の方から自分の弱点について教えてもらってください。
長所を裏返してみる
エントリーシートに書く長所を見つける際によく用いられるのが、短所を長所に言い換える方法です。
これは、長所と短所が表裏一体であることを利用したテクニックと言えるでしょう。
逆に考えれば、自分の長所を短所に言い換えて短所を見つけることも可能です。
自分の短所がなかなか見つけられない方は先に長所を見つけ、その長所の裏返しを考えてはいかがでしょうか。
以下に、長所から短所の言い換え例をリストにしてまとめました。
自分に当てはまる長所があれば、ぜひこれらの言い換えを活用して書きやすい短所を見つけてください。
もちろん、短所を長所に言い換える形で活用しても構いません。
大切なのは長所・短所をどのように表現するか、その長所や短所とどのように向き合っているかを書くことです。
長所から短所の言い換え例
・気遣いができる→お節介
・慎重→優柔不断
・ポジティブ→大雑把・楽天的すぎる
・場を盛り上げるのが上手→騒がしい
・真面目→融通がきかない
・好奇心旺盛→飽きっぽい
・思考力がある→理屈っぽい・考えすぎる
・行動力がある→せっかち・無鉄砲・計画性がない
・リーダーシップがある→出しゃばり
・おおらか→マイペース
・適応能力が高い→周りに流されやすい
・堅実→大胆なチャレンジができない
・粘り強い→頑固
・細かいところに気がつく→神経質
【エントリーシートでの短所の書き方】構成
続いて、エントリーシートで短所を書く際の文章構成について解説します。
文章構成次第で、その文章を読んだ方の受け取り方は大きく変わるものです。
内容をわかりやすくまとめるためには、以下の見出しの順番(結論→具体例→分析→行動)にするのがおすすめです。
ガクチカや志望動機などについて書く際も、基本的にはこの順番を意識するのが良いでしょう。
各ポイントについて注意すべきことを解説するので、ぜひ参考にしてください。
結論
文章の冒頭で、自分の短所は何かをはっきり書いてしまうのがおすすめです。
続く文章でその弱点について詳しく補足するので、冒頭の結論部分はできるだけ端的に書きましょう。
「私の弱点は~~です」と、シンプルに言い切る形をおすすめします。
最初に結論を書くのは、そのほうが論理的でわかりやすい文章になるためです。
応募者の多い企業だと、採用担当者がすべてのエントリーシートをじっくり読む時間はないでしょう。
ほとんどのエントリーシートは、ある程度流し読みされてしまいます。
結論が最初に書いてあれば、ぱっと見ただけで採用担当者は「何が弱点か」というもっとも大切な部分を理解できます。
ぜひ、文章の最初を結論にするよう心がけてみてください。
具体例
次に、自分の短所に気づいたきっかけ、自分の短所が原因で失敗してしまった事例などを書きます。
具体例について書く必要があるのは、文章に説得力や具体性を持たせるためです。
弱点自体は、何を書いても誰か他の応募者と同じものになる可能性が高いので、ここで他の応募者と差別化を図りましょう。
採用担当者は応募者について何も知らない状態なので、ただ「自分の弱点は~~です」と書いただけでは、それが本当かどうかわかりません。
しかしどのような経験をしてきたか、どのような考え方をする人間かがエントリーシートに書いてあれば、その方の人間性が少しは見えてくるでしょう。
書類選考や筆記試験を通過すれば、面接で実際に会うことになりますが、その前に自分について好印象を持ってもらうのは大切です。
分析
次に、自分の短所をどのように受け止めているか、分析しているかなどを書きましょう。
企業は応募者が自分の短所とどのように向き合っているか、もしくは解決する姿勢を持っているかを見ようとしています。
そのため、短所を書く際は、ただ短所の内容を書くだけでは不十分です。
その短所をどのようにフォローしようとしているのか、少しでも改善させるために努力しているのかを書かなければいけません。
実際、短所は努力すれば絶対に治せるものではないでしょう。
人見知りといった性格面などはとくに、なかなか変わるものではありません。
そのような短所を書く場合、人見知りでも初対面の人と話さなければいけない時、どのように対処しているか述べるのがおすすめです。
その短所が仕事をする上で、決して致命的なものでないことを証明しやすくなります。
行動
もしも短所をなくすために何か行動している場合、その行動も書くのがおすすめです。
たとえば人と話すのが苦手なので、あえて人と話さなければいけないアルバイトに挑戦したといったことが考えられます。
このようなことを述べる際は、今も行動を続けているか、その行動によって短所がどの程度改善されたかも書きましょう。
現状について書くことにより、自分の短所がこれからも改善傾向にあることを示せます。
このような内容を書くのは、自分が成長意欲の高い人間であるとアピールすることにもつながるのでおすすめです。
就職活動においては、やる気や熱意といった要素も評価されます。
仕事に熱意があること、仕事のために自分を成長させる意欲があることをアピールしましょう。
【エントリーシートでの短所の書き方】ポイント
次に、エントリーシートの短所を書く際に注意すべきポイントを3つ解説します。
短所を書く際は、どうしても内容がネガティブになってしまうため、慎重に言葉を選ぶ必要があります。
あまりに卑屈になりすぎると、自分に自信がないのかと思われてしまうでしょう。
エントリーシートはあくまで、自分をアピールするための書類です。
自分が能力の高い人間である、または企業に採用してもらえれば利益を生む人間であると、自信を持って伝えられる中身にするべきです。
言い回しに気をつける
短所は自分の悪い点を伝える欄なので、少しでも相手に悪い印象を与えないよう言い回しに気をつけましょう。
言い回しを少し変えるだけでも、相手が受ける印象が変わります。
たとえば、「ミスをしやすい」という内容を書くだけでも、いろいろな表現があります。
「私の短所は適当なところです」や「私はとてもズボラな性格です」、「私は注意力がなくすぐミスをしてしまいます」だと、性格が不真面目で良くない印象を受けるでしょう。
しかし「私の短所はケアレスミスが多いところです」、「私はたまにうっかりして書き間違いなどのミスをしてしまいます」ならどうでしょうか。
こういった表現にすると、性格が適当ではなく、真面目に仕事に取り組める人間であると伝えられます。
社会人として致命的な短所は避ける
次に、社会人として致命的な短所を避けるように気をつけましょう。
基本的なコミュニケーション能力や常識は、どの業界でも求められます。
そのため就職活動でとくに悪印象を与えやすい短所は、「時間が守れない」「人の話を聞けない」といった内容です。
これらのことは社会人としてできて当たり前で、どのように表現してもマイナス評価になってしまいます。
もちろん、このようなことに苦手意識を持っており、短所だと思っている方もいるでしょう。
そのような場合でも、これらのことをエントリーシートで短所に挙げるのは控えてください。
社会人として当たり前のことができるようになるよう努力しつつ、エントリーシートではもう少し悪印象を持たれにくい短所を書きましょう。
改善についての記載を忘れない
短所を伝えるだけで終わり、改善について何も書いていない文章もよくありません。
採用担当者がその文章を読んでも、短所とどう向き合っているか、どのような改善の努力をしているかがわからないためです。
企業は短所の欄を通して、自分の弱点とその課題をどう改善するか、どのように解決するかの姿勢を見ています。
とくに課題解決能力を重視している企業では、こうした記載がないと大きなマイナス評価につながる可能性が高いでしょう。
たとえば営業やコンサルタント、マーケティングといった職種は、常に課題と向き合い解決策を考えることが求められます。
これらの職種で働くことが前提の企業に応募する方は、自分の弱点と常に向き合い改善の努力をしていることを示してください。
【エントリーシートでの短所の書き方】例文
続いて、エントリーシートで短所を書く際の例文を6つ見ていきましょう。
言い回しや文章構成などを参考にしてください。
他の短所で文を書く時も、基本的な文章構成は真似できます。
どの例文でも共通しているのは、結論から書き始めていること、短所を書くだけにとどまらず改善の努力をしていると示していることです。
まずは、こうした基本的なポイントを守れる文章を書けるようになり、その後で細かい言い回しなどをブラッシュアップしていきましょう。
例文1: 優柔不断
複数の選択肢があると、どうしても選ぶのに時間がかかってしまいます。
この短所をとくに痛感したのは、昨年冬に友人たちと旅行に行く際幹事を担当した際です。
車で遠出することと日程は決まっていましたが、目的地と宿泊地は一任されていました。
しかし、私が旅行の目的地をなかなか決められなかったために宿の予約が間に合わず、結果車中泊になってしまったのが大きな失敗です。
疲れもあって翌日の雰囲気が良くならず、もっと良い旅行にできたのではと非常に反省しています。
この経験から、それ以降は物事に優先順位をつけること、期限を明確にするよう心がけるようになりました。
今後も仕事をしていて迷うことはあると思うので、この意識を常に忘れないようにしたいと思います。
例文2: 緊張しやすい
大学生活ではゼミの発表や部活の大会といった場面で緊張してしまい、自分が思うようなパフォーマンスを見せられないことがありました。
そこで現在は、大舞台の前に自分がこれまでやってきたことを見直すようにしています。
また事前準備を入念にすることで、「自分はこれだけ努力や準備をしてきたから大丈夫」と自信を持って本番に臨むよう心がけるようになりました。
最近もうひとつ心がけているのは、お気に入りの音楽を聴くなど、自分で緊張をほぐす方法を発見することです。
現在はあまり緊張しなくなり、前回の部活の大会では自分の力を100%発揮できました。
これからも自分の弱点を自覚した上で、少しでも緊張しないよう工夫を続けるつもりです。
例文3: 周りに流されやすい
学生生活で何か話し合う際は、周りに流され自分の意見をなかなか言えないことがありました。
たとえば3年次にサークル長を任された当初、今まで自分の意見を発表したり、人をまとめてきた経験がなかったりしたために、組織をうまく動かせていなかったと感じます。
自分が責任を持つ覚悟で物事を決めていれば、何かを進めるのにこれほど時間がかからなかっただろうと反省しました。
それ以降リーダーシップが必要な場面では、自分の意思や意見をまず相手に伝えてから、相手の話を聞くように心がけています。
貴社の業務でも、周りの意見を聞くだけでは解決できない場面があると思うので、これからも自分の意見を大切にする姿勢を忘れずに仕事をしていくつもりです。
例文4:業務過多になりがち
何事も責任を持って最後までやり遂げたいという思いから、つい多くの業務を引き受けてしまう傾向があります。
大学のゼミ活動で複数のプロジェクトを同時進行で担当していた際、資料作成やプレゼン準備に追われ、自分1人で抱え込みすぎてしまい、提出期限を過ぎてしまった経験があります。
そこで、自分の限界を理解し、業務の優先順位を明確にすることを心掛けました。
また、タスク管理アプリを利用して業務の進捗を可視化し、周囲と情報を共有することで、業務の取捨選択ができるようになり、無理なく効率的にタスクを消化できています。
この経験を活かし、今後も自分のキャパシティを見極めながら、組織の一員としてパフォーマンスを発揮していきたいと考えています。
例文5:せっかち
物事を早く進めたいという気持ちが強く、時に冷静さを欠いてしまうことがあります。
大学時代のグループワークでは結論を急ぐあまり、メンバーの意見を十分に聞かずに進めてしまい、全員の納得を得られないままプロジェクトを進行してしまいました。
このせっかちな性格を改善するため、意識的に相手の意見を聞く時間を設け、物事を冷静に分析することを心掛けるようにしています。
また、タスク管理においても、スケジュールを組む際に余裕を持たせることで焦らずに進めることができるようになりました。
現在では、ゼミやサークルでの協働においても落ち着いて判断できるようになり、より良い成果を生み出せるようになっています。
この改善を継続し、冷静で柔軟な対応力をさらに磨いていきたいと考えています。
例文6:心配性
例えば、大学のサークル活動でイベントの企画を担当した際、予期せぬトラブルを防ごうと、必要以上に準備や確認作業に時間を割いてしまい、他のタスクに手が回らず、全体の進行に遅れが出てしまいました。
過度に心配する癖を改善するために、まずは問題を優先順位ごとに整理し、本当に対処すべきリスクは何かを見極めるように心掛けました。
現在では必要以上に準備に時間を割くことなく、適切なタイミングで行動に移せるようになりつつあります。
この改善を続けることで、心配性をコントロールしながらも、緻密な計画力を活かしていけるよう努めていきたいです。
【エントリーシートでの短所の書き方】NG例文
続いて、エントリーシートで短所について聞かれた際に「このような書き方はしてはならない」というNG例文について解説とともに紹介します。
解説をしっかりと読み込み、自分の文章と共通してしまっている部分はないか確認しながら、適宜修正を行うことを推奨します。
例文1:自己否定的すぎる
初対面の人と話すのが非常に苦手で、いつも緊張してしまいます。
この短所が原因で大学でのグループプロジェクトや発表会では、自分の意見をうまく伝えられず、チームメンバーや観客に迷惑をかけてしまうことが多くありました。
緊張しすぎて声が震えてしまい、周りの人に不安や困惑を与えることも少なくありませんでした。
この性格が今後改善されるとは思えず、ずっとこのままでいるしかないのではないかと感じてしまいます。
このような自分を変える努力をしても、どうしても克服できず、将来が不安です。
解説
この例文の問題点は「自己否定的な態度が強調されていること」です。
短所について述べる際に重要なのは、その短所に対してどのように向き合い、改善の努力をしているかを示すことです。
この例文では「改善できない」「将来が不安」といったネガティブな感情が強調され、短所に対する前向きな取り組みや改善策が全く示されていません。
自己改善の意識が欠けていると「成長の可能性がない」と受け取られ、印象が悪くなってしまうでしょう。
例文2:改善のしようがない短所
生まれつき心臓に持病があり、頻繁に体調を崩してしまいます。
体調が優れないため、定期的な通院が必要で、急な体調不良で仕事や勉強に支障をきたすこともあります。
これまでも体調が悪化しては周囲に迷惑をかけてしまうことが多く、改善するための手段も限られているため、この状態がずっと続くのではないかと心配しています。
持病に関しては、どう頑張っても改善の余地がないため、常にこの短所と向き合っていくしかないと感じています。
解説
持病は身体的な制約であり、個人の努力や成長によって改善することが難しいです。
短所は基本的に「改善できる物事に対して、自分なりにどのように向き合っているのか」を話すことが評価対象となります。
したがって「どうあがいても改善ができないもの」については述べるべきではありません。
また、このように特別な配慮が必要な場合は、あらかじめ、応募する際のメール本文などに添えておくべきです。
【エントリーシートでの短所の書き方】よくある質問に回答
続いて、エントリーシートの短所の書き方について多くの就活生の方からいただく質問に回答します。
以下の3点はこの記事を読んでくれている方のほとんどが気になることでしょうから、ぜひ参考にしてみてください。
どの程度正直に書くべきですか
短所を記入する際、正直さは重要ですが、書き方には十分な注意が必要です。
自己開示は人間性を表現する良い機会であり、面接官にも好印象を与えることも少なくありません。
しかし、短所をただそのまま述べるだけでは、ネガティブな印象を与えてしまう可能性が高いです。
したがって、短所を記載する際にはポジティブな視点を取り入れることが重要です。
自分の短所を述べる際には、その短所がどのように自分の成長などに影響を与えているのかを説明すると良いでしょう。
また、その短所に対してどのような努力や改善策を講じているのかを併せて記載することで、前向きな姿勢を示すこともできます。
短所の絞り方がわかりません
短所をエントリーシートに記載する際、どの短所を選ぶべきか迷ってしまうことも多いでしょう。
複数の短所がある場合は「志望する企業にとって最も障壁になりにくいもの」あるいは「求められる能力や特性と一致するもの」を選ぶと良いでしょう。
企業はそれぞれの職務に求められるスキルや特性に基づいて人材を評価しています。
したがって、短所が志望する企業の求める人物とどのように関連しているかを考慮することが重要です。
例えば、チャレンジ精神を重視する企業に応募する場合は「飽きっぽい」や「業務過多になりやすい」といった短所を選ぶと良いでしょう。
この伝え方をすると「業務の過負荷や変化への適応に苦しむことがある」という側面を示しつつ「新しいことに挑戦する姿勢を持っていること」も示せます。
このように、短所を選ぶ際には「その短所が企業の求める特性やスキルとどう関連しているか」を考え、その企業の文化や価値観に合ったものを選ぶことが大切です。
短所が見つからない場合は書かなくてもいいですか
短所が見つからない場合でも、エントリーシートには何かしら必ず記載しなければなりません。
短所を記載しないと「自己分析が不十分である」と判断される可能性が高く、ネガティブな印象を与えることにつながってしまいます。
短所についての回答は自己理解の深さを示す重要な要素であり、どれほど小さなものであったとしても、うまく説明することで自分自身の成長や改善に向けた意識を示すことは可能です。
短所を記載しないと「自分自身の欠点を把握していない」「自己改善に対する意識が不足している」とみなされてしまうでしょう。
短所が見つからない場合は、過去の経験やフィードバックを振り返り、自分自身の改善点や成長の余地がある部分を考えることを心がけてみてください。
就活エージェントに添削してもらおう
エントリーシートの文章が完成したら、他の方に読んでもらうのがおすすめです。
基本的なミスがないか、わかりやすい文章になっているかアドバイスをもらいましょう。
とくに文章を読んでもらう相手としておすすめなのが、就活エージェントです。
短所に関するエントリーシートの文章添削だけでなく、キャリアプランの相談や自分に合った企業とのマッチング、面接対策など、幅広く就職活動のサポートをしてくれます。
まとめ
エントリーシートの短所欄を、どのように書けば良いか悩む方は多いです。
しかし、企業がどのような目的で短所を書かせるか理解しておくと、効果的なアピールの場になるでしょう。
企業の意図に応じた文章を作成し、他の就活生と差をつけましょう。
また、結論から書き始めるなどの基本的な文章構成を守り、できるだけわかりやすい文章にすることも大切です。
自分の文章力に自信がない方は、就活エージェントなどに書いた文章を添削してもらうのがおすすめです。