【例文あり】介護職の志望動機の書き方は?業界のトレンドやポイントと合わせて解説!

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はじめに

介護職に興味があっても、志望動機をどのように書けば良いかわからず、悩んでいる就活生も多いのではないでしょうか。

多くの方が志望する業界であるため、ほかの人とどのように差別化を図るか悩んでしまうものです。

志望動機は就活生の第一印象に直結する要素であるため、時間をかけて良い文章を準備することが重要です。

今回は、介護職の特徴や主な職種・志望動機の作成方法を解説していきます。

志望動機について徹底的に解説している記事もあるので、ぜひこちらも参考にしてみてください。

【介護職の志望動機】介護職とは?

介護職は、高齢者や障がいがある方の介護をする仕事です。

直接介護をする方だけでなく、介護の相談を受ける仕事・運転などで間接的に介護を支える仕事も介護職に含まれます。

現在、高齢化が進行中の日本で、介護職はますます重要性が高まる仕事の1つです。

人材不足であるため、若い職員はどの職場でも歓迎される可能性が高いでしょう。

介護で培った経験や技術を、自分の両親の世話で役立てることも可能です。

やりがいがある仕事のため、興味がある方はぜひ企業説明会などに参加してみてください。

安定して働くことができる

介護職に対して、離職率が高い厳しい仕事というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

実際、離職率は高かったというデータがありますが、この数字は年々低くなっています。

2007年には離職率が21%だったところ、2020年には14%と3分の2まで離職率が下がってきました。

一方、介護職は技術の進歩などで、急になくなる仕事ではありません。
安定して需要がある仕事のため、一度スキルを身につければ安定して働けます。
働き方もさまざまで、結婚・出産後に短時間で仕事に復帰しやすい点も、介護職の魅力といえるでしょう。
年代・性別問わず、幅広い方が活躍している業界です。
長く安定して働ける業界に就職したい方は、介護業界にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

給与水準が向上している

介護職に対して、給与が低いというイメージを持っている方もいらっしゃいます。

しかし、厚生労働省では現在、介護職員の賃上げを目指しているところです。

人手が足りていないため、給与水準を上げて、少しでも多くの人材を介護業界に迎えたいと考えています。

行われている取り組みの例は、介護職員の賃上げを目的とする「介護職員処遇改善加算」や「介護職員等特定処遇改善加算」などです。

まだ決して給与水準の高い業界であるとはいえませんが、今後も給与水準が見直される可能性があります。もちろん、地域や職場・職種によっても給与は大きく異なるため「介護職に就職したいけれど、給与面が気になる」と考える方は、各職場の求人条件をしっかり確認することが大切です。

【介護職の志望動機】介護職の職種

次に、介護職の職種について見ていきましょう。

介護職は、居住系・通所系・訪問系の3つの業種に分けることが可能です。

さらに、その中でいくつかの職種に分かれているため、一口に介護職といっても、その仕事内容はかなり幅があります。

就職活動では、どうしてその職種を希望するか聞かれることもあるので、各職種の違いについて知っておくことが大切です。

それぞれの仕事に興味がある方は、短期インターンシップや企業説明会で、より詳しく話を聞いてみることをおすすめします。

居住系

居住系の職種は、介護施設に入居した方に対して、生活に必要な支援・サービスを提供します。

毎日、勤務する施設に通勤することになるため、比較的他業種の会社員に近い勤務形態になるでしょう。

ただし、多くの介護施設は365日稼働しているため、カレンダー通りに休みが取りにくい職場であることは、間違いありません。

介護施設によって、実施しているサービスはさまざまです。

入所・通所する方が、どの程度の介護が必要な状態かも異なります。

勤務する施設・自分が担当することになる要介護者によって、日々の仕事の厳しさは大きく変わるでしょう。

施設をどのような方が利用しているか・どのような雰囲気か・仕事の分担はどうなっているかなど、事前にリサーチしておくことが大切です。

介護職員

「介護職」という言葉で多くの方が思い浮かべる勤務形態が、通所系の介護職員でしょう。

施設の利用者に対して、生活援助などの日常生活をサポートしたり、食事介助や入浴介助・排泄介助といった身体介護も行ったりする職業です。

身体介護はスキルだけでなく、体力・忍耐力なども求められる大変な仕事で、介護職に使命感ややりがいを感じる方でないと難しいといえます。

介護職員初任者研修以上の資格が必要になるため、介護職員として就職するなら、早めに取得するように求められます。

介護職員は、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど、幅広い職場で活躍できるチャンスがある職種です。

資格を取得して経験を積めば、転職のチャンスを多く得やすいため、安定雇用を求める方に向いているともいえます。

介護補助

介護補助は、介護職員の業務をサポートする職種です。

資格を持つ介護職員と違って、できることがある程度限られてしまいますが、必要資格はないため未経験でも働けます。

通所系の介護職として就職する場合、まずは介護補助で身体介護以外の業務を行いながら、資格取得を目指すことになるでしょう。

その間は、先輩職員の仕事ぶりを見て、学ぶ期間ともいえます。

介護補助スタッフの仕事は、アルバイトでも募集されていることがあります。

少しでも早く経験を積みたい方は、アルバイトに応募するのもおすすめです。

介護職員初任者研修は講習をたくさん受ける必要がありますが、合格率は高く、難関資格試験ではありません。

働きながら通信講座を利用して学んでも、十分に合格を目指せます。

介護支援専門員

介護支援専門員は、施設の利用者が状況に応じた介護サービスを受けられるように、プランを作成する職種です。

ケアマネージャーとも呼ばれています。

施設利用者と直接コミュニケーションを取ることもありますが、介護職員や利用者の家族・医療従事者とも話し合いながら、プランを作っていく仕事です。

打ち合わせとデスクワークが中心で、介護職員とは異なり、主に日勤で働けます。

介護支援専門員の資格を取得しなければならず、こちらは介護職員初任者研修よりも、合格難易度が高めです。

施設で介護職員として働きつつ、時間をかけてこの資格を取得し、ステップアップを目指す方も少なくありません。

介護支援専門員は専門性が高く、多くの施設で必要とされており、給与アップも目指せます。

通所系

通所系は、自宅から施設に通所する高齢者やその家族に対して、必要な支援やサービスを提供する仕事です。

具体的な職種としては、生活相談員や介護ドライバーが挙げられます。

介護を必要とする方の希望するライフスタイルは、1つではありません。

老人ホームで生活したいと希望する方もいますが、普段は自宅で過ごし、必要なときだけ施設に通いたいと考える方もたくさんいらっしゃいます。

通所系の職種は、介護施設に通いながら、家族と一緒に過ごしたい方に必要な支援を届ける仕事です。

居住系の方は直接的な介護が業務の中心ですが、通所系の場合は利用者の生活に関わる仕事も増えてきます。

デイケアのような、介護よりもリハビリがメインの施設で働く可能性もあるでしょう。

生活相談員

生活相談員は、デイサービスや特別養護老人ホームで、利用者や家族と介護サービス利用に関する手続きや連絡を行う仕事です。

時には、地域の関連機関と連携しなければいけないこともあります。

施設内の生活に関する相談を受け、利用者がより良いサービスを受けられることが主な目標です。

ケアマネージャーの仕事に近いですが、生活相談員の方はケアプランの作成を行いません。

介護施設内で利用者や家族の相談に応じ、手続きや他職種との連携を図るのが主な仕事です。

似た仕事に支援相談員があり、こちらは施設を退所した方の生活支援をメインに行います。

しかし、支援相談員の方も生活相談員と同様に、相談対応や各種手続きといったサポート業務を行うことも多いです。

介護ドライバー

介護ドライバーは、介護施設と利用者の自宅間の送迎業務や、車に乗降する利用者のサポートを行う仕事です。

送迎のみを担当する方もいますが、介護職と兼任する方もたくさんいらっしゃいます。

介護ドライバーは、介護の資格がなくても、普通自動車第一種免許があれば就業可能です。

お客さんを乗せて車を運転する際、多くの場合は二種免許の取得を求められますが、介護ドライバーでは不要です。

介護の資格も基本的に不要ですが、車の乗り降りで介助を必要とする方もたくさんいらっしゃいます。

そのため、介護ドライバーでも介護系の資格を取っておくと、できる仕事の幅が大きく広がるでしょう。

また、二種免許を取得しておけば、介護タクシーの仕事にも就けます。

訪問系

ホームヘルパーなどの訪問系の方は、自宅で暮らす高齢者のもとを訪問し、必要な支援・サービスを提供する仕事に従事します。

サービスを利用する方は、普段自宅で過ごせる状態にあるため、通所系の方ほど多くの介護を必要としていないことが多いです。

自分で身の回りの掃除・洗濯などをある程度できる方も、たくさんいらっしゃいます。

一方、訪問系の方は、介護・介助だけでなく、利用者とのコミュニケーションを求められる機会が多いです。

介護サービスを受けるだけでなく、訪問系の職員の方と話せる・コミュニケーションを取れることを楽しみに、サービスを利用する高齢者の方も珍しくありません。

介護職の中では、比較的お客さんを相手にするサービス業に近い感覚が求められます。

ホームヘルパー

ホームヘルパーの方は、利用者自身の力を活かしながら、自立支援をサポートする介護業務を行います。

料理・買い物などの生活援助を行う場合が多く、自分ではそうしたことができない方向けに、身体介助をすることも珍しくありません。

身体介助もできなければいけないため、ホームヘルパーとして働くためには、初任者研修以上の資格が必要です。

ホームヘルパーの多くは、自宅や事務所と利用者の家まで移動するのに、自分で車やバイクを運転しています。

マイカーで、直行直帰が認められていることも多いです。

ホームヘルパーとして働くなら、普通自動車免許を持っておくことをおすすめします。

しかし、近年は利用者の自宅ではなく、高齢者専用住宅やサービス付き高齢者住宅などの施設を訪問して、サービスを提供することも多いです。

サービス提供責任者

サービス提供責任者は、訪問介護サービスの責任者として、ホームヘルパーを管理・指導する職種です。

ホームヘルパーがケアプランに基づいて介護を行えるよう、利用者の状況に応じて訪問介護計画書を作成します。

利用希望者が多い場合、利用者申込みの調整なども行わなければいけません。

サービス提供責任者として働くためには、介護福祉士や実務者研修などの資格が必要です。

また、サービス提供責任者は事務所自体の管理者でもあるため、介護以外の実務を求められることがあります。

一般事務や経理・営業などの仕事も、幅広くこなせる方に向いている仕事です。

サービス提供責任者自らがホームヘルパーとしても働けるため、両方の仕事を兼務している方もいらっしゃいます。

【介護職の志望動機】介護職に向いている人

次に、介護職に向いているのがどのような方かを考えてみましょう。

介護職は、未経験から就職できるとはいえ、誰でも務まる仕事ではありません。

人と関わる仕事は、向き不向きがどうしてもはっきり出ます。

以下の見出しでは、介護職に向いている人の特徴を5つ解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

もちろん、向いていないからといって、介護職に就けないわけではありません。

自分の努力で弱点を克服したり、目立たないようにしたりして、介護の仕事を頑張っている方はたくさんいらっしゃいます。

コミュニケーションが得意な人

コミュニケーションが得意な方は、介護職に向いています。

日々の業務の中で、一緒に働く職員や利用者・その家族などと、コミュニケーションを取る機会が多くあるためです。

人との交流が好きな方・お話しするのが好きな方のほうが、やりがいを持って働きやすいでしょう。

しかし、介護職ではただおしゃべり・交流するだけで、コミュニケーションが成立するわけではありません。

特にケアマネージャーや管理職になっていくと、利用者だけでなく、家族や関係機関とコミュニケーションを取りながら、連絡・調整といった仕事をする必要があります。

人とコミュニケーションを取って、円滑に物事を進めるのが苦手な方は、学生のうちにさまざまな経験をして、苦手意識を減らしておくのが良いでしょう。

人に寄り添うことができる人

サービスを提供する仕事は、どの仕事でも人に寄り添う姿勢が求められますが、介護業界は特にその傾向が強いです。

相談を受け、利用者一人ひとりの事情に合わせたケアのプランを考えなければいけません。

介護の場合、利用者だけでなく、家族の希望もプランに盛り込んでいく必要があります。

そのため、人に尽くせる方・寄り添える方が必要です。

相談員に介護の相談を寄せる方は、なんとかして家族に質の高い介護サービスを受けてもらいたいと考えています。

まずは悩みを真摯に聞き、どのように家族や利用者が抱えている困難を解消できるか考えていくことが、信頼を寄せてもらえることにつながるでしょう。

コミュニケーション能力のうち、聞く力が特に強く求められる仕事です。

気持ちの切り替えができる人

介護職では、さまざまな利用者の方とふれあいます。

残念ながら、うまくコミュニケーションが取れないと感じる方もいらっしゃるでしょう。

高齢になっており、感情のコントロールが効きにくくなっている方・年下の方に対して高圧的な態度をとる方などもいます。

理不尽なクレーム・要求を受ける可能性も、否定できません。

サービス業全般にいえることですが、利用者からいやな言葉を投げかけられたときに、気持ちの切り替えが必要です。

いやな気持ちになったときでも、次の利用者にその気持ちを見せないようにしなくてはいけません。

自分なりのストレス解消法を持っていると、なお良いでしょう。

オンとオフを切り替え、休日にうまくリフレッシュして、仕事に臨める方のほうが向いています。

チーム行動ができる人

仕事を自分の「個」の力で成果を出すように求められるタイプと、チームワークが重視されるタイプに分類できます。

営業・企画・研究といった職業は、比較的個の力が求められる仕事といえるでしょう。

しかし、介護職はチームワークが強く求められる職業です。

職員同士が協力して身体介助を行うこともあれば、利用者の方にも円滑な介助のために、協力をお願いしなければいけないこともあります。

周囲の人と協力したり、連携を取ったりしながら働くのが好きな方は、介護職に向いている可能性が高いです。

チームスポーツを長くやってきた方・規模の大きな飲食店のホールなど、周囲の方と連携を取りながら働くアルバイトをしてきた方は、就職活動で良いアピールになります。

学習意欲がある人

介護の仕事は、日々新しい活動が追加されることがあります。

また、新たにたくさんの利用者と交流する機会も、珍しくありません。

新しい状況に臨機応変に対応でき、学習していく姿勢がある方のほうが向いています。

また介護職は、資格を得ないとなかなかキャリアアップができません。

介護補助から介護職員になるにも資格が求められ、利用者や家族の相談を受ける専門職になるにも勉強が必要です。

仕事をしながら資格の勉強をするのは大変ですが、将来のために若いうちからスキルアップを目指すようにしてください。

就職活動時期は、学業・就職活動・スキルアップ(語学の勉強など)・アルバイトなど、さまざまな活動を並行して行わなければなりません。

将来、就職してから仕事と勉強の両立をする予行演習と考え、うまく計画を立てられるように努力してみましょう。

【介護職の志望動機】志望動機のおすすめの構成

次に、介護職の企業に、志望動機を提出する際のおすすめの文章構成について解説します。

おすすめの文章構成は、結論から書き始めて、その後に具体的なエピソードを書いていく方法です。

また、その後に、自分がどのように企業に貢献できるかを書くようにしましょう。

以下の見出しで、それぞれの文章がどうして必要なのか・どのように書くのが良いのかを解説します。

この書き方は、志望動機以外(ガクチカなど)でも使えるので、ぜひマスターしておきましょう。

結論

結論部分は、数ある介護系企業のうち、どうしてその企業を志望したのか書くのがおすすめです。

なぜ介護職を志望したかではなく、なぜその企業を志望したか書くようにしてください。

もちろん、事前にしっかり企業研究をしておく必要があります。

最初に結論を述べるのは、そのほうが読む方にとって話の展開がつかみやすくなるためです。

論理的な文章という印象も与えられます。

生活相談員・ケアマネージャーなどの介護職は、相手に支援内容やその必要性についてわかりやすい説明をするのも仕事です。

そのため、簡潔でわかりやすい説明をするスキルも求められます。

結論ファーストのわかりやすい文章を書くことは、自分の日本語力・説明力のアピールにもつながるでしょう。

具体的なエピソード

次に、自分が介護職やその企業を志望するきっかけになった、具体的なエピソードを述べます。

ここで重要なのは、自慢できる武勇伝を書くことではありません。

結論と合わせて論理的に破綻しておらず、説得力があるか、自分が本当に介護の世界で頑張りたいと思っていると示せるかです。

そのため、エピソードの内容自体を深く吟味する必要はありません。

しかし、結論部分とうまくつなげて、説得力を持たせられる表現の仕方を考える必要があります。

限られた文字数で、わかりやすく自分の意欲を表現するのは簡単ではありません。

まずは、自分が素直に介護の世界にひかれたきっかけを自己分析し、それが自分のモチベーションになっていることをどのように書けるか考えてみましょう。

どう貢献できるか

最後に、自分が企業でどのように貢献できるか・貢献したいかを述べます。

わかりやすいのは「自分にはこのような強みがあるので、こういう仕事ができる」という書き方でしょう。

「自分はこのような分野の仕事に興味がある」「仕事をするうえで〇〇を意識しながら頑張りたい」といった書き方でも構いません。

介護の仕事では、協調性・コミュニケーション能力・気遣いといった長所が高く評価されます。

そのような点を自分の長所と考えている方は、うまくこの部分に絡めて書くのがおすすめです。

最後に企業への貢献について書くのは、自分の意欲の高さを示す目的もあります。

自分がその企業でどのような仕事をしたいかを明確に示し、本当にそこで働きたいと思っていることをわかってもらいましょう。

【介護職の志望動機】志望動機で見られるポイント

続いて、介護職の企業は、志望動機でどのようなことをチェックしているかを解説します。

エントリーシートや面接の質問はそれぞれ目的があるので、その質問がどうしてなされるかを知っていると、文章を書きやすくなるでしょう。

志望動機を言葉通りに解釈すると、その企業を志望した理由なのですが、企業が知りたいのはそれだけではありません。

実際には、応募者を選別するために、もっといろいろなポイントをチェックしています。

具体的には、応募者の志望度の高さや人柄です。

志望度の高さ

企業が志望動機から志望度の高さをチェックする大きな理由は、モチベーションが高く、ある程度長く働いてくれる方に来てもらわないと困るためです。

志望動機を書く際は、自分の志望度・熱意が伝わるように書きましょう。

採用活動で企業が最も恐れる失敗は、せっかく内定を出した方が内定辞退する・早期退職することです。

複数人の辞退・早期退職があると、人員計画に狂いが出て、事業が思い通りに展開できなくなることも考えられます。

そのうえ、企業が採用活動にかける時間とコストは、決して少ないものではありません。

もう一度採用活動をしなければいけなくなるのは、企業にとって大きな損失です。

そのため、採用する方にはしっかり戦力になってもらいたいと考えています。

応募者の人柄

応募者の人柄は介護職に限らず、多くの企業で重視される要素です。

ほとんどの職場では、同僚・上司・顧客(サービス利用者)とコミュニケーションを取りながら、仕事をしなければいけません。

介護職の場合、利用者に信用してもらえる・好いてもらえることも求められます。

そのため、志望動機の中で、介護職に向いた人柄であることを示せると好印象です。

たとえば、盛り込むエピソードの中で「自分は気遣いができる人間である」「人の気持ちに寄り添って考えられる」と伝われば、良いアピールになります。

もちろん、人柄はエントリーシートだけで、簡単に伝わるものではありません。

主に人柄をチェックされるのはその後の面接なので、面接でしっかり自分の人柄を伝えられるように、練習しておきましょう。

【介護職の志望動機】志望動機作成のポイント

次に、介護職の志望動機を作成する際の4つのポイントを解説します。

せっかく良い文章を作ったのに、ちょっとしたポイントを押さえていないために、減点されてしまうのは避けましょう。

自分の文章に自信がない方は、書いた文章を誰かに読んでもらうのがおすすめです。

できれば志望動機の添削経験がある、大学のキャリアセンターの職員や就活エージェントの方などに依頼しましょう。

自分の意図が伝わりやすい文章かどうか・論理的におかしい部分がないかなどを指摘してもらえます。

適切な長さにまとめる

志望動機は長すぎても短すぎても良くないので、適切な長さにまとめられるよう努めましょう。

目安は、1分程度で読める300字ほどです。

これよりあまりに短すぎると、熱意が足りないと受け取られる可能性があります。

一方、長すぎると要点はどこか・何を伝えたいのかわかりにくくなってしまい、文章力が低い印象を与える可能性が高いです。

8割(240字)程度埋められれば、文章が短く熱意が低いとみなされることはないといえます。

介護職を志望したエピソードを盛り込む場合、むしろ文章が長くなってしまうことで悩む方のほうが多いでしょう。

言い回しを変える・不要な部分をできるだけ省くといった工夫をして、文章をできるだけすっきり見せるようにしてください。

なぜ介護業界なのかを明確にする

多くの人があまり意識せず志望動機に書いてしまうのが「なぜ介護業界なのか」が明確に伝わらない理由です。

たとえば「人の助けになる仕事がしたい」だけだと、介護業界以外のさまざまな仕事に当てはまってしまいます。

健康を支える医療・薬品関係の仕事・インフラを支える仕事・児童福祉など介護以外の福祉事業も、社会でとても重要な人の助けになる仕事です。

「高齢者の方の助けになりたい」でも、地域センターなど、介護以外の仕事がたくさんあります。

もう一歩踏み込んで、介護業界でなければいけないことを伝えられるようにすることが大切です。

そのためには、しっかり自己分析や業界研究ができていなければなりません。

うまく理由を書けない方は、自己分析をやり直してみるのもおすすめです。

企業の求める人物像を把握する

同じ介護業界でも、求める人物像が違っていることも考えられます。

企業のホームページを見ると、企業理念や掲げるコンセプトが違っていることがわかるでしょう。

介護業界だと、できるだけ最新の方法や技術を取り入れることを重視している企業がたくさんあります。

一方、その企業ならではの手法・方針をできるだけ守り、あえて変えないことによって、利用者に安心感を与えようと考える企業も珍しくありません。

そのような企業の方針によって、求める人物像は変わってきます。

企業研究の際に、各企業のホームページや求める人物像を確認し、どのような特徴があるかを把握したうえで、志望動機を書くようにしてください。

志望度が高い企業の企業説明会に出席し、社員の話を聞いておくことも大切です。

エピソードは抽象的すぎず専門的すぎないように

志望動機の中で書くエピソードが抽象的すぎると、志望動機の説得力が落ちてしまいます。

しかし、具体的すぎると、相手に伝わらないことがあります。

たとえば、部活のスポーツで「〇〇を修得するために努力しました」と書こうとする際、その「〇〇」に長い説明が必要なら、志望動機のアピールとしては良くありません。

専門的な言葉を使う場合、短くわかりやすい説明ができるかを考慮しましょう。

エピソードがわかりやすいかどうかは、ほかの方に文章を読んで判断してもらうのがおすすめです。

自分ではわかりやすいと思った表現が、はじめて文章を読む他人にわかりにくいと思われてしまうことは、少なくありません。

特に志望動機を読む採用担当者は、応募者のことを何も知らない状態なので、人柄を知ってもらうためには、特にわかりやすさを重視する必要があります。

【介護職の志望動機】介護職の志望動機例文

続いて、介護職の企業に提出する志望動機の例文をご紹介します。

介護経験がある方・ない方の2通りの例文を掲載しますが、どちらも基本的な文章構成は変わりません。

最初に結論を述べ、その後に具体的なエピソード・企業への貢献とつなげています。

下記の志望動機例文を参考にしながら、自身のエピソードや企業の求める人物像を考慮して、伝わりやすい志望動機を作成してみましょう。

例文: 介護経験がある

私はもともと介護業界に興味があり、生涯にわたってこの業界に貢献したいと考えたため、貴社を志望しました。
貴社はさまざまな形態の施設を運営しており、他社に先駆けた先進的な取り組みを行っています。
私は将来、日本の介護業界をリードしていく現場で仕事をしていきたいと考え、介護業界の中でも貴社を第一志望に選びました。
現在、有料老人ホームでアルバイトをしており、現在は初任者研修取得を目指しているところです。
仕事をするうえでは、特に先輩社員の方と連携を取り、大事なことを1点1点確認することを重視してきました。
社会人になってからもこの意識を忘れずに仕事をし、利用者の方に満足していただける介護サービスを提供したいと考えています。

例文: 介護経験がない

私が貴社を志望したのは、高齢者の方がもっと安心して老後を過ごせるようになってほしいと考えたためです。
現在、私は自宅の近くにある住宅街の喫茶店でアルバイトをしています。
昔ながらの喫茶店で地域の高齢者が集う交流の場になっていて、そこではお客さんが感じている介護に関する不安なども、たくさん聞く機会がありました。
介護業界に興味を持ったのは、そうした高齢の方が不安を感じず、もっと元気に過ごしてほしいと考えたからです。
貴社は利用者だけでなく、家族に対しても手厚い相談・ケア体制を敷いており、利用者や家族の不安を取り除くことを重視しているのが、魅力だと思いました。
私もその点に強く共感を覚えたので、入社できたら自分の強みである聞く力を活かし、利用者に寄り添った相談員になることを目指したいと思います。

就活エージェントを利用してみよう

志望動機の作成に自信がない方は、就活エージェントを活用するのがおすすめです。

就活エージェントとは、就活のプロがさまざまなサービスを提供してくれるサービスです。

志望動機など応募書類の添削だけでなく、キャリアプランの相談・模擬面接なども行っています。

おすすめの就活エージェントサービスは、ジョブコミットです。

内定を得て就活を終えるまで、最後まで就活生の活動をサポートしてくれます。

無料で利用できるため、ぜひどのようなサービスを受けられるか確認してみてください。

まとめ

今回は、介護職の特徴や志望動機の作成方法について、解説してきました。

介護職の特徴や志望動機でチェックされるポイントを理解できた方は、疑問や不安が減ったのではないでしょうか。

ぜひこの記事を参考に、自分の強みや熱意が伝わる志望動機を作成しましょう。

特に介護業界は、人柄・志望度が就職試験の合否に直結します。

志望動機の段階から、しっかり文章の内容をブラッシュアップしていくことが大切です。

ほかの人に文章を読んでもらい、その意見を参考にしながら、良い文章を作り上げていきましょう。

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