【例文10選】困難を乗り越えた経験の答え方は?見つけ方やコツについても解説!

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること

 

・企業が困難を乗り越えた経験を聞く意図
・困難を乗り越えた経験の見つけ方
・困難を乗り越えた経験を作成する上でのコツ

この記事をおすすめしたい人

・これから困難を乗り越えた経験を作成する人
・困難を乗り越えた経験が思い浮かばない人
・例文を見て参考にしたい人

目次目次を全て表示する

はじめに

就職活動の面接では、バラエティに富んだ質問がなされます。

よく聞かれる質問の1つが「あなたが困難を乗り越えた経験について教えてください」というものです。

突然このように質問されると、答えに詰まってしまうかもしれません。

スムーズに答えるためには、事前に自己分析で、困難を乗り越えた経験を見つけておくのがおすすめです。

今回は、就職面接の頻出質問の1つ「困難を乗り越えた経験」の見つけ方・答え方について解説するので、ぜひご覧ください。

【困難を乗り越えた経験をアピール】困難を乗り越えた経験を聞く意図

最初に、企業がなぜ困難を乗り越えた経験を質問するのか考えてみましょう。

経験者採用と違い、新卒採用では、今まで社会人・正社員として仕事をしてきた経験に関する質問ができません。

そのため、企業は過去の業務経験で評価に差をつけることが不可能です。

必然的に、採用・不採用を決める要素の多くを、ポテンシャルが占めることになります。

応募者が業務上の課題を乗り越えられるポテンシャルを持っているか、確認するための主なポイントは、以下の見出しで解説する事柄です。

熱心に努力した経験を知りたい

企業が困難を乗り越えた経験の質問から汲み取ろうとしている最重要ポイントは、仕事に対して熱心に取り組めるかどうかです。

どの企業に採用されても、仕事を進めていくうちに数多くの困難にぶつかります。

困難のたびに逃げる姿勢では、会社が危機を乗り越えることも、社員が成長することも困難です。

仕事が順調に進んでいるときに与えられた仕事をこなすのは、多くの企業において、それほど難しいことではありません。

企業が本当にほしいのは、ピンチのときでも熱心に努力でき、困難を乗り越えられる力を持っている人材です。

この部分は、業種・職種で大きな差はありません。

どの企業を志望する場合でも、熱心に努力して困難に立ち向かえることは、大きなアピールポイントになります。

目標達成に向けて努力できるかを確認したい

次に企業が知りたがっているのは、目標の達成に向けて努力できるかどうかです。

業種や職種に関係なく、会社や部署ごとに必ず目指すべき目標は存在します。

目標やノルマが設定される代表的な職種といえば新規開拓営業ですが、それ以外の業務でも、目標なしで仕事にあたることはありません。

品質向上・締め切り厳守など、その仕事で目指すべき目標を自分で考え、行動する必要があります。

仕事で高いパフォーマンスを発揮して評価されるためには、目標達成のためにまっすぐ努力することが必要不可欠です。

この目標達成に向けた行動力があるかを見極めるのに、今まで困難を乗り越えた経験があるかという質問は、非常に適しています。

目標達成のために努力できることも、業種・職種問わず、どの企業でも高く評価されるでしょう。

困難に対しての対処法を確認したい

就活生が困難にどのように立ち向かうかも、企業が知りたいポイントの1つです。

仕事に対する考え方・個性は、困難に直面したときに表面化してきます。

ある方は、失敗してもめげずに何度もトライすることによって、困難を突破しようとするかもしれません。

しかし、考えなしにトライしても成功しない可能性が高いと考え、まずは計画を立ててから行動するのが大事と思う方も、多いのではないでしょうか。

もちろん、どちらの対処法のほうが正しい・良いとは一概にいえません。

企業は採用にあたって、自社の社風や業務内容と応募者の個性がマッチするかを重視して、就活生を評価します。

困難に直面したときの対処法・思考法が社風とマッチしていれば、困難の際に、一緒にその困難を乗り越える仲間になってくれると思ってもらえる可能性が高いでしょう。

ストレス耐性を知りたい

ストレスがあっても簡単に辞めないかどうかも、企業が知ろうとするポイントの1つです。

社会人になると、学生ではあまり経験することがない、ストレスにさらされる場面が増えます。

代表的な原因は、残業や休日出勤を強いられるなど業務量が多いことですが、ストレスの原因はそれだけとは限りません。

特に若手社員の場合、年上の方から叱られる・周りの優秀な社員の仕事ぶりを見て自信を喪失するといった原因で、ストレスを感じてしまう場合もあります。

ストレスを理由に早期退職されてしまうのは、企業が避けたい採用失敗パターンの1つです。

そのため、企業は過去に困難を乗り越えた経験を尋ね、ストレスを感じても乗り越える力があるかどうか・ストレスで簡単につぶれない人材かどうかを知ろうとしています。

【困難を乗り越えた経験をアピール】困難を乗り越えた経験の種類

一口に困難といっても、その内容は千差万別です。

困難の種類を分類するなら、発生要因によって分けるのがシンプルな方法でしょう。

ある方は、自分のスキル不足が原因で、課題を乗り越えるのに苦労したかもしれません。

別の方が感じた困難の原因は、自分ではどうにもできない事故かもしれません。

そこで、以下の見出しでは、要因ごとの困難の特徴について解説します。

どのような種類の困難を乗り越えてきたかは、自分の性格・強みともリンクする事柄です。

能力不足的要因

困難が生じる代表的な理由の1つは、能力不足的要因です。

自分のスキルが足りず、目標達成に苦労することはよくあります。

たとえば、語学スキルが足りず、留学先でネイティブの方との会話に苦労する学生は、決して珍しくありません。

しかし、能力不足的要因を、就職面接で質問される「困難を乗り越えた経験」の答えにする場合は、注意してください。

容易に達成できる目標だと、採用担当者が知りたい「熱心に努力できるか」「ストレス耐性を持っているか」のアピールに結びつかない可能性があります。

挫折経験が自分にとって、人生のターニングポイントになっている場合などは、そのことが重大な困難だったと感じることもあるでしょう。

しかし、このタイプの困難を説明したい場合、乗り越えるのが難しい目標だったかも考えるようにしてください。

外部環境的要因

外部環境的要因も、代表的な困難・挫折の要因に挙げられます。

これは、アクシデントやトラブルにより、自分が定めた目標に到達するのが困難になるケースのことを指します。

具体的には、ケガや病気で予定通りの活動ができなくなったり、天候や災害などの理由で、必要な物資を入手できなかったりする場合が考えられるでしょう。

このような要因で困難が生じた場合、がむしゃらなチャレンジだけでは、なかなか困難を乗り越えられません。

創意工夫が必要になってくるため、どのように工夫したか・どのような代替手段を使ったかを説明することが大切です。

社会人の仕事でも、外部環境的要因で業務に支障が生じることは珍しくないため、外部環境的要因を乗り越えた経験はアピールになります。

人間関係的要因

もう1つの困難の代表的な要因は、コミュニケーションや人間関係です。

仕事においても、同僚や上司・顧客などとのつながりが発生します。

人間関係が良好な職場でも、コミュニケーションに起因する困難が発生する可能性が皆無とはいえません。

取引先とのコミュニケーションが原因でトラブルが起きたり、配属された部署でたまたま相性の悪い方と一緒になったりすることもあり得ます。

しかし、そのようなときに「気が合わないから」「コミュニケーションが取りにくいから」と逃げていては、仕事になりません。

過去に、人間関係的要因による困難を乗り越えた経験があれば、人間関係が難しいシーンでもコミュニケーションを改善し、業務を遂行できる人材であると期待してもらえるでしょう。

【困難を乗り越えた経験をアピール】困難を乗り越えた経験を答える際の構成

エントリーシートや面接で質問に答える際は、いつも概要・結論を最初に述べるよう心がけることが大切です。

次は、この概要・結論から最初に話す文章構成について、考えてみましょう。

ただ概要や結論を述べるだけでは、なかなか自分の強みや性格をうまくアピールできません。

概要や結論を述べたうえで、さらに説得力を持たせられるかが勝負です。

困難を乗り越えた経験を答える場合、入社後どのようにその経験や学びを活かすかまで述べると、良いアピールになるでしょう。

経験の概要

最初に答えるべき内容は、困難の内容ではなく、困難を乗り越えるためにどのような努力をしたかです。

経験の概要を一言でまとめられるように、準備しましょう。

もちろん、概要の中で、経験した困難の内容に一部触れなければいけない場合もあります。

「自分はアルバイトでXXしなければならなかったことがあり、そのために~~しました」といった形になるでしょう。

しかし、概要を最初に述べるのは、受け手がエピソードの内容をつかみやすくすることが目的です。

論理的な話し方ができること・プレゼン力が高いことをアピールする意味もあります。

概要が長くなってしまうと、これらの目的を果たせません。

できるだけ概要を簡潔にまとめ、相手に自分が話したいことの概要を理解してもらえるように努めましょう。

発生した困難

概要に続き、発生した困難についても簡潔に説明しましょう。

このパートは、先に述べた概要に、具体性と説得力を加えるための補足情報と考えてください。

困難を乗り越えた経験が自分の成長のきっかけとなったこと・それが仕事においても再現できる内容であることが伝わるように、工夫してみましょう。

発生した状況やその困難をどのように受け止めたかを伝えることも、困難について述べる際に重要なポイントです。

さらに、困難の原因が外部要因である場合、他者のせいにするような印象を与えないよう、注意してください。

他責的な内容のエピソードを述べてしまうと、仕事でも責任を他の人に押し付けるのではと思われる可能性があります。

仮に、他者に大きな原因があるエピソードを選ぶ場合、少しニュアンスを調整して話すのがおすすめです。

困難に対して取った行動

次に、困難を乗り越えたときの具体的な方法について説明します。

この部分は、採用担当者に企業が知りたい「困難にどう向き合うのか」「熱意を持って仕事に取り組めるか」といった点を伝えるのが大きな目的です。

この部分は、ほかの就活生との差別化を図れるポイントでもあるため、特に重点的に文章を推敲しましょう。

自分のスキルや強みを効果的にアピールするには、事前に困難を乗り越える際の具体的な行動や考え方を掘り下げておくことが大切です。

また、具体的にどのような努力をしたのか伝えると、採用担当者に入社後も同様の取り組みを行う姿勢を想像してもらいやすくなります。

当時どのように考えて行動したかについて振り返るため、自己分析にじっくり時間をかけてください。

行動した結果

自分が困難に打ち勝つためにとった行動によって得られた結果についても、ある程度の説明が必要です。

しかし、ここにおける重要な焦点は「どれだけすごい成果を上げたか」ではありません。

問われているのは、困難を乗り越えるために、自分がどのように考えたか・どのような努力をしたかです。

ただし、努力が結果につながったこと自体はアピールポイントになります。

簡潔かつ明快に、生じた結果について伝えてください。

たとえば、客観的な指標(アルバイトの売上金額や部活動での大会成績など)を使用するのは、エピソードに具体性を持たせるのに効果的です。

他者からの良い評価を受けた経験があれば、誰からどんな言葉をかけてもらったかを伝えても良いでしょう。

経験から学んだこと

困難を乗り越えた経験から何を学んだかも、エピソードの中に含めるようにしましょう。

自分が成長意欲の高い人間であることをアピールしたいなら、気づきや弱点の克服といった点を述べるのがおすすめです。

成長を求められる職場では、難しいタスクを乗り越えた後も、次のプロジェクトに取り組む必要があります。

優秀な方が集まり、キャリアアップしやすい職場ほど、難しい困難が次々に降りかかってくるのは宿命ともいえるでしょう。

過去の経験から学び、次に活かせることは、どの業界・職種でも重要なスキルといえます。

就職試験で良いアピールになりにくいのは、自己分析で振り返ってみて「ただ辛かっただけ」と感じるような経験です。

できるだけ、未来につながるエピソードを選んで伝えるようにしましょう。

学んだことを企業でどう活かすか

就職活動においては、過去の経験や自分の強みを、企業に入社してからも発揮できるかどうかを伝えることが重要です。

困難を乗り越えた経験についても同様で、エピソードの最後で入社後の展望について話すことによって、仕事へのモチベーションや熱意を示すことが求められます。

自分が本当にその企業を強く志望しており、そこで勤務する明確なビジョンを持っていると伝えることも大切です。

過去の経験を踏まえたうえで、仕事で高いハードルを乗り越えるべきときや、難しい課題に直面した際に、どのように努力するつもりかを具体的に説明しましょう。

単に「頑張る」だけでなく、優先順位をつけて取り組む方法や、周囲の協力を事前に得るといった具体的なアプローチを示すことが効果的です。

【困難を乗り越えた経験をアピール】困難を乗り越えた経験の見つけ方

ここからは、困難を乗り越えた経験の見つけ方について解説します。

人生では困難に直面することが多くありますが、就職活動ではその中からビジネスに関連づけられるものを選ぶ必要があります。

どれだけ文章の構成や話し方に工夫を凝らしても、適切なエピソードを選ばなければ良いアピールにはなりません。

多くの方が就職活動を始める際に自己分析から始めますが、その際は長所や性格に加えて、困難や挫折を感じた経験も振り返るようにしましょう。

自己分析を深める

まず自己分析を深めることが大切です。

自己分析を通じて、過去の経験やその時の感情、行動を丁寧に振り返ることで、当時は小さな出来事に思えたものでも、実は自分にとって重要な成長のきっかけだったことに気づくかもしれません。

自己分析を行う際には、特に「なぜその経験が困難に感じられたのか」「どのようにしてその困難を乗り越えたのか」「その結果、自分はどのような成長を遂げたのか」といった視点で振り返ることが重要です。

例えば、学業や部活動、アルバイト、インターンシップなど、学生時代に取り組んだ活動の中で、困難に直面した経験を探してみましょう。

自分が何かしらの問題にぶつかり、それに対して行動を起こした経験があれば、それはアピールできる「困難を乗り越えた経験」となり得ます。

一生懸命努力した経験を探す

困難を乗り越えた経験を見つけるためには、まず過去の努力の経験を探しましょう。

部活、サークル、研究、ゼミ、アルバイト
インターン、ボランティア

満足できなかった結果のエピソードは、候補の中から除外するようにしてください。

これは、困難を乗り越えたというよりも、挫折経験に近いと捉えられるからです。

自分では挫折と感じていなくても、自己分析を通じて、客観的に再評価することが重要になってきます。

努力した経験は、学校以外の場面にも存在するでしょう。

特に新卒の方は業務経験がないため、部活動やサークル活動・アルバイトなどの経験を探すのも効果的です。

インターンシップの経験が自分にとって大きな財産になっていると感じるなら、入社後の仕事と関連づける意味でも、そのエピソードを選ぶことをおすすめします。

同じ業界のインターンシップであれば、その業界を強く志望しているアピールにもなるでしょう。

困難を乗り越えた経験を探す

努力した経験を振り返った後は、困難を乗り越えたとアピールできるものを厳選しましょう。

挫折経験は目標に向かう中で生まれますが、目標を乗り越えたときの喜びが大きい場合は、挫折と感じられないこともあります。

学業や日常生活で大きな障害とならなければ、目標に到達できなかった場合も、挫折と認識されていないかもしれません。

自分では挫折と感じていなくても、心から努力した経験があるかどうかを自分に問いかけてみましょう。

良いエピソードが見つからない場合、そのような「本当に努力と感じられた」経験を話すのも、1つの選択肢です。

ポジティブな性格で、困難を挫折と感じた経験が少ない方は、挫折に焦点を当てず、努力した経験を中心に振り返ってみてはいかがでしょうか。

困難の大きさよりも自身の強みのアピールが重要

就活で困難を乗り越えた経験をアピールする際、必ずしもその困難の大きさが重要なわけではありません。

むしろ、その困難にどのように立ち向かい、解決に至る過程で自分の強みがどのように発揮されたかを伝えることが大切です。

困難が大きければインパクトは強くなりますが、それ以上に、どのようにして問題を克服したか、その過程で学んだことや得た成長がアピールの鍵となります。

どのような状況でも冷静に対応できる力や柔軟に考える力、粘り強さといった強みが発揮された経験があれば、それが就活でのアピールポイントとなります。

例えば、アルバイト先でスタッフが不足している中、自分が率先して対応することで業務を乗り切った経験があれば、それは十分に「困難を乗り越えた経験」としてアピール可能です。

その際「自分がどのようにしてスムーズに業務を進めたのか」「どのようにチームメンバーを支えたのか」「その中でどのような強みを活かしたのか」を詳細に説明できれば、よりより印象を与えられるでしょう。

【困難を乗り越えた経験をアピール】避けたほうが良い内容

次に、就職活動で困難を乗り越えた経験を話す際に、避けたほうが良い内容について解説します。

選ぶエピソードは、部活動やアルバイト・学業などでも構いませんが、内容によっては質問の意図に沿っていても、マイナス評価につながることがあります。

たとえば、「挫折」に焦点があたりすぎる内容は避けましょう。

これでは、採用担当者から評価されやすい「創意工夫」や「成長意欲」といったポイントについて、十分にアピールできなくなる可能性が高いためです。

個人的過ぎる内容

困難を乗り越えた経験を語る際は、あまりに個人的な内容は避けるべきです。

家族間の人間関係や恋愛の悩みなどは、ビジネスに直結することが少ないため、就職活動の場では適切ではありません。

就職活動では、人柄も重要な評価ポイントになりますが、プライベートな部分は評価対象にならないため、注意が必要です。

趣味や特技に関する質問に答える際も、このことに留意しましょう。

また、ビジネスの場でプライベートな話をすることは、仕事と私生活の線引きができていないとみなされるリスクもあります。

仕事と関連づけやすいアルバイトや学業・部活などのエピソードは、就職活動の場で話すのにおすすめです。

ほかの質問に答える際も、就職活動がビジネスシーンであることを意識して対応しましょう。

レベルが低い困難

レベルが低い困難に関するエピソードも、話すのを避けるべきです。

内容が浅いものや、誰でも簡単に達成できるのではと思われるものだと、仕事をこなす能力に疑問を持たれる可能性があります。

たとえば、TOEICの点数を上げるために苦労し、結果的に留学で困らないレベルに到達したのであれば、良いアピールにつながります。

海外赴任の可能性がある企業などに応募するなら、そのエピソードが間接的に自分の語学スキルのアピールになるかもしれません。

しかし、英語が苦手で大学の単位取得に苦労したという話では、良い評価を得るのは難しいでしょう。

困難を乗り越えた経験を探す際は、努力だけでは容易に達成できない目標や、最初は達成が困難だと感じた目標の中から選んでください。

身内の不幸話

身内の不幸話も、就職活動で避けるべきエピソードの1つです。

困難を乗り越えた経験では、自分の成長や努力の過程などが話の中心でなければいけません。

身内の不幸に関するインパクトが強すぎると、そういった本来アピールすべき内容が目立ちにくくなってしまう可能性が高いです。

採用担当者が反応に困ってしまうことも考えられます。

「外部環境的要因」の困難を話す際は、それが不幸話と感じられないかどうかチェックしてみてください。

ほかの人に強く責任を押し付ける内容になっていないかも、注意が必要です。

そのような内容に感じられるおそれがある場合、自分の能力不足が原因の困難・コミュニケーションの改善で乗り越えられた困難がないか、もう一度振り返ってみましょう。

挫折経験のエピソードのみ

話の中身が、挫折経験のエピソードのみで終わってしまうことも避けましょう。

就職活動で自分の経験や強みを話す際は、自分のことを知らない相手に対して説得力を持たせるために、具体性を持たせる必要があります。

しかし、具体的にすることを重視しすぎて、エピソードだけの内容になってしまうと、高評価を得られません。

挫折したことが強く心に残っており、その気持ちを伝えようとしてしまう場合も、この失敗をしてしまうことがあります。

エピソードを述べるだけでなく、その経験をしっかり分析できていること・仕事へのモチベーションと結びつけることを意識しましょう。

未来へと話を展開させられれば、入社後に活躍してくれそうなイメージを持ってもらいやすくなります。

特にないと答える

就活において「困難を乗り越えた経験はありますか?」と質問された際に「特にありません」と答えるのは絶対にやめましょう。

企業はあなたがどのように問題解決に取り組むかや、逆境に立たされたときの行動力や思考力、そして成長する姿勢を確認したいと考えています。

また、質問されているのに「特に何も」などと答える時点で、やる気がないと思われてしまいます。

その場で一生懸命考えた上で「すみません、特に思いつきません」と言うのはまだマシですが「ありません」と無愛想に即答してしまったら、その時点でアウトでしょう。

【困難を乗り越えた経験をアピール】困難を乗り越えた経験の例文

続いて、困難を乗り越えた経験を就職活動で述べる場合の例文を5パターン掲載します。

この例文に共通しているのは、最初に概要を述べていること・最後にそこから得られた経験や、入社後の意気込みについても触れていることです。

これらのポイントは、どのような経験を述べる場合でも有効なので、ぜひ意識しましょう。

うまく文章が書けているか不安な場合、ほかの人に読んでもらうのもおすすめです。

自分が伝えたい内容がしっかり伝わっているか、よく確認してください。

部活

私は、所属している〇〇部でレギュラー落ちしてしまい、レギュラー復帰のために努力した経験があります。

大きな理由は、2年の夏に肩のケガでトレーニングができず、筋力が落ちてしまったことです。最初は、元のポジションでのレギュラー復帰を目指していました。しかし、チーム全体のバランスを考えても、自分が別ポジションに移るほうがチーム力が上がると考え、別のポジションにチャレンジすることにしました。別のポジションを経験すると、そのポジションの重要性を知り、より自分のプレイスタイルに幅が出たように感じます。結果的に、3年の夏でレギュラーに復帰し、今年は大会で練習の成果を発揮する機会を得られました。

社会人になって仕事をするうえでも、思わぬアクシデントで挫折を経験することはあると思います。その際に、自分がチームのために何ができるか意識することを常に忘れず、行動したいです。

サークル

私は〇〇サークルで部長を務めており、部員をまとめるのに尽力した経験があります。

部長になった当初は、別学年の方と交流が深くなかったこともあり、強固な信頼関係ができていませんでした。そのため、練習態度などについて注意する際、どうしてもカドが立ってしまうことが多くありました。私がこの困難を乗り越えるために重要だと考えたのは、自分がサークルを良くしたいと思っていることを知ってもらうことです。そのため、部員一人ひとりと積極的に話をするよう努めました。部員が私の言うことを信頼して聞き、一体感を持って練習に取り組めるようになった結果、前回の学内大会では3位入賞の結果を残しています。

私はこの経験から、周囲の方と協調する重要さを学んだので、社会人になってからも周囲の方と強い信頼関係を作ることを重視して、仕事に励むつもりです。

ゼミ

私はゼミにおいて、うまくプレゼンするために試行錯誤を繰り返した経験があります。

私が専攻している〇〇は、専門性の高い話をする際に、口頭の説明だけでは伝わりにくいことが多いです。そのため、プレゼン資料をわかりやすく作ることが求められます。文字中心の資料を作っていた最初の頃は、なかなかうまく自分の伝えたいことを伝えられませんでした。そこで自分が考えたのは、特技のイラストを活かし、大事な部分をできるだけ視覚的に伝えることです。イラストつきで説明している部分が重要であると理解してもらったことで、周りの方に要点と補足部分の差をわかってもらいやすくなりました。

貴社で企画の仕事をする際も、プレゼン能力が求められることは多いと思うので、学生時代に試行錯誤して得られた経験を仕事に活かしたいと思います。

アルバイト

私は家庭教師のアルバイトで、生徒の成績を上げるために苦労してきた経験があります。

大きな原因は、なかなか生徒のやる気を引き出せないことでした。そこで、自分は生徒に「頑張れ」と言うのではなく、自分も生徒の成績を上げるために頑張っていることをわかってもらうようにしました。熱意を押し付けるのではなく、自分の姿を見て一緒に頑張ってもらうほうが、生徒の性格に合っていると思ったためです。中学2年の1学期末テストから結果が伴ってきて、家庭教師になる前と比べて、5教科合計50点成績を伸ばせました。このことから得られた学びは、人の行動を変えるには、自分も頑張っていることを知ってもらうのが有効なときもあるということです。

貴社で営業の仕事をする際も、自分が本当に顧客のためを思って仕事をしていることを理解してもらえるよう努めることで、顧客の心をつかみ、売り上げアップにつなげたいと思います。

インターン

私はインターンシップで営業の仕事を経験した際、契約を取るのに苦戦したことがありました。

社員の方と一緒に営業活動をする際は自信を持って話せても、自分一人になると萎縮してしまうことが大きな原因だったと思います。私は少しでも自信を持てるようになるため、勧めるサービスの長所やよくある質問について徹底的に調べました。どんな質問をされても答えられる自信をつけることで、はきはきと話せるようになり、インターン最終日になんとか契約を取れたことは大きな喜びです。私は営業をトーク力だけで勝負する仕事と思っていましたが、この経験を通して、地道な努力や勉強も大事であると学びました。

貴社で営業職として働けることになった際は、自信を持ってクライアントにプレゼンできるよう、自社の商品やサービスについて誰よりも詳しくなることを目指したいです。

留学

私が直面した困難は、留学で英語がほとんど聞き取れなかったことです。
実際に現地に着いてみると、想像以上に英語が理解できず、特にホストファミリーとの会話で苦労しました。
会話が成立しないもどかしさから、孤立感も感じるようになり、このままではせっかくの留学経験が十分に活かせないと強く感じました。
そこでまずリスニング力の強化に集中しました。
ホストファミリーにも協力をお願いし、毎日決まった時間にニュース番組を一緒に観たり、彼らが話す内容をゆっくりと再度説明してもらったりしました。
その結果、2ヶ月後には日常会話をスムーズに理解できるようになり、ホストファミリーや現地の友人との交流が増え、留学生活が充実しました。
この経験から、困難に対して諦めず、粘り強く努力することで必ず改善できることを学びました。
貴社でも、困難な課題や新しい環境に直面した際に、周囲のサポートを活用しながら解決策を見出し、積極的に行動する姿勢で貢献したいと考えています。

大学受験

私が経験した困難は、高校3年生最初の模試でE判定を受けたことです。
それからは毎日5時に起床し、登校前の3時間を受験勉強に充てる生活を続けました。
特に、苦手だった英語と数学の基礎を徹底的に固め、復習にも時間をかけることで理解を深めました。
また、試験本番に強くなるため、模試でも緊張せず実力を発揮できるよう、集中力を鍛える工夫も取り入れました。
その結果、最終模試ではA判定を獲得し、本番の試験でも落ち着いて問題に取り組み、無事に合格することができました。
この経験から、目標達成のために自分に厳しく計画を立て、粘り強く努力することの重要性を学びました。
貴社においても、同じ姿勢で目標に向けて尽力し、困難な課題に直面した際も諦めずに解決策を追求していくことで貢献していきたいと考えています。

資格取得

私が直面した困難は、宅建資格取得の際、民法の理解が非常に難しかったことです。
民法は条文が多く、文章も複雑で、最初は読むこと自体に抵抗がありました。
そこで、まずは条文を暗記することから始め、毎日少しずつ条文の意味を理解しながら例題に取り組むようにしました。
単に暗記するのではなく、実際の事例に照らし合わせて条文を理解することで、少しずつ応用問題にも対応できるようになり、試験本番では民法の得点で他の苦手分野をカバーすることができ、無事に合格を果たしました。
この経験を通して、苦手なものでも諦めずに取り組むことで、得意分野に変えることができるという自信を得ました。
貴社でもこの粘り強さと克服力を活かし、困難な業務に対しても計画的に取り組み、成果を上げ、貢献する所存です。

趣味

趣味のイラスト制作を続ける中で、周囲からの理解不足に苦労したことがありました。
特に、高校時代には「オタク」や「絵なんて描いても仕事にできないのに」と揶揄されることが多く、周りの偏見に傷つくこともありました。
しかし、私はその批判に負けず、10年間毎日イラストを描き続けました。
この努力を積み重ねた結果、技術が向上し、先日は貴社のインターンシップで広告デザインを任せていただけるまでになりました。
この経験から、自分の信じる道を貫くことで他者に価値を提供できると学びました。
貴社に入社後も、忍耐力と技術を活かして顧客に貢献し、周囲に良い影響を与える存在になりたいと考えています。

ボランティア活動

私が経験した困難は、ボランティア活動で参加者が集まらなかったことです。
地域の清掃活動を企画し、ゴミ拾いを行うことで地域を綺麗にしたいと考えたものの、参加者がほとんど集まらず、1人でゴミ拾いをすることが続きました。
そこで、SNSで活動の様子を発信し、地域の人々に活動を知ってもらう努力を続けました。
その結果、徐々に共感してくれる人が増え、今では毎週100人以上が参加する大きな活動となりました。
また、地域全体にゴミ捨て防止の意識が広がり、活動が地域社会にも好影響を与えるようになりました。
この経験から、信念を持って行動を継続することで結果が出ることを学びました。
貴社においても粘り強く目標に取り組み、周囲に良い影響を与えられるよう、成果を上げていきたいと考えています。

【困難を乗り越えた経験をアピール】就活エージェントを利用しよう

完成したアピール文に自信がない方・今後の就職活動に不安がある方は、ぜひ就活エージェントの活用をご検討ください。

就活エージェントサービスとは、就活のプロが就活生を内定まで、さまざまな形でサポートしてくれるサービスです。

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まとめ

就職活動では、多くの企業で困難を乗り越えた経験について、聞かれることがあります。

業種や職種を問わず、アピールになる経験を見つけられれば、就職活動を有利に進められる可能性が高いでしょう。

高評価を得やすいアピール材料を見つけるためには、自己分析が欠かせません。

まずは自分の学生生活を振り返り、挫折した経験・熱心に努力した経験を探してみましょう。

文章作りで困った際は、就活エージェントなど、ほかの方に作った文章を読んでもらうのがおすすめです。

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