公務員の志望動機ってどうやって書くの?書く際のポイントや見つけ方を徹底解説

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること

・地方公務員の仕事内容
・向いている人の特徴
・志望動機の見つけ方

この記事をおすすめしたい人

・地方公務員の志望動機に悩んでいる人
・志望動機に何を入れれば良いかわからない人
・例文を参考にしたい人

はじめに

公務員試験には一般企業の採用試験と同様に、志望動機の提出を求められることがほとんどです。

そこで、今回は地方公務員の概要について紹介しつつ、志望動機に盛り込むべきポイントや書き方のNG例について紹介しつつ、仕事内容別の志望動機例文を紹介します。

地方公務員を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。

公務員には2種類ある

公務員と言っても2種類あり、国家公務員と地方公務員は大きく異なるものです。

この記事を開いてくれている時点でご存知の方も多いかもしれませんが、区別が曖昧な人も少なくありません。

そこで、それぞれの概要を紹介するため、参考にしてみてください。

国家公務員

国家公務員は立法、司法、行政の三権にわたる国の機関で働き、国家全体のために職務を遂行する職業です。

日本の政治や行政の根幹を支える役割を担い、国民全体の利益に貢献しています。

国家公務員には様々な職種があり、中央官庁で働く職員、裁判所で法の執行を担う裁判官、自衛隊で国防を担う自衛官などが代表的です。

法律の制定や改正、行政の運営、司法の執行など、国の仕組みを支える重要な任務に従事しており、また、国際関係や経済政策など、国家規模の課題にも対応するため、高い専門性と責任感が求められます。

さらに、国民に対して公平かつ中立なサービスを提供する義務があるため、法令遵守と公共の利益の追求が不可欠です。

国家公務員は単に行政を行うだけでなく、国の将来を見据えた政策の立案や、国際社会との関わりなど、広範な視野を持って活動することが求められています。

地方公務員

地方公務員は地域社会に密着した行政サービスを提供する職員で、地方自治体が雇用する公務員です。

地方公務員は住民の日常生活に直結する業務を行い、地域の課題解決や住民サービスの提供に携わっています。

具体的には市役所の職員や、地方警察官、学校の教職員、消防士などが地方公務員に該当します。

地域社会の安全と福祉を守るため、様々な業務を遂行しており、住民に最も身近な存在です。

地域ごとに異なる行政課題に対応し、その地域に即した政策やサービスを提供するのが主な役割と言えます。

例えば、少子高齢化が進む地域では福祉や医療に力を入れたり、観光資源が豊富な地域では観光振興に注力したりと、地域の特性に合わせた行政運営を行うことが仕事です。

また、地域の防災対策や環境保全、教育の充実など、地域住民の生活の質を向上させるための施策も推進しています。

地方公務員の役割は国家公務員と異なり「地域密着型のサービス」が求められ、そのためには住民との密なコミュニケーションや信頼関係の構築も不可欠です。

地方公務員の仕事内容

続いて、地方公務員の仕事内容についても紹介します。

それぞれの業務内容について理解を深め、自分がどの仕事が最も向いているのか検討してみてください。

市区町村の職員

市区町村の職員は地域住民に最も近い存在であり、市民の日常生活に直結する様々な業務を担当しています。

市役所や区役所などの行政機関で働き、住民の生活を支えるための窓口業務や、地域の公共施設の運営・管理を行っています。

特に窓口対応業務は種類が多く、住民票や戸籍の発行、税金の手続き、福祉サービスの案内など、多岐にわたります。

市民との直接の接点が多いため、迅速で丁寧な対応が重要であり、地域のニーズに即したサービス提供が重要です。

また、地域のイベントの企画や運営、地域活性化のためのプロジェクトの実施など、地域社会の発展に寄与する業務も担当します。

さらに、高齢化や子育て支援、環境保全といった地域特有の課題にも積極的に対応し、住民の生活の質の向上も目指します。

市区町村職員の役割は「行政サービスを最前線で行うこと」であり、地域の安全・安心な生活を守る重要な存在です。

都道府県庁職員

都道府県庁職員は市区町村と国の間に位置する行政機関で働き、広域的な視点から地域の発展を支える業務を担当しています。

市区町村職員と比べ、より大規模で広範囲にわたる公共事業や政策の立案・実施に関わることが多いです。

例えば、道路や橋の建設、交通網の整備、大規模な災害対策など、広域に影響を与えるインフラ事業を手がけます。

また、都道府県庁は教育や福祉、医療といった分野でも市区町村に対して助言や支援を行い、地域全体のバランスの取れた発展を目指します。

さらに、産業振興や観光開発、地域ブランドの推進など、地域経済の活性化に向けた政策を立案し、実行に移すのも仕事です。

都道府県庁職員は国の方針を、ただ何も考えずに地域に反映させるだけでなく、地域の特性に応じた独自の施策を展開しなければならないため、地域住民や企業、他の行政機関との連携が欠かせません。

予算規模も市区町村に比べて大きく、公共事業の企画・運営を通じて住民生活の向上や地域全体の課題解決に貢献しています。

警察・消防職員

警察・消防職員は地域の安全と安心を守るために欠かせない公務員であり、市民の生活に深く関わる職種です。

警察職員はみなさんご存知の通り、犯罪の予防や検挙、交通の取り締まり、地域の治安維持を主な任務とし、日々の交番勤務やパトロールなどで地域社会に密着した活動を行っています。

また、事件や事故が発生した際には迅速な対応が求められ、現場の最前線で市民を守る役割を担っています。

一方、消防職員は火災の消火活動や救急救命業務、災害時の救助活動を行い、市民の生命と、自宅などの財産を守ることが仕事です。

また、地域住民への防災教育や避難訓練の実施など、災害に強い街づくりをサポートする役割も担っています。

警察・消防職員ともに、市民の安全を守る使命感を持ち、迅速かつ的確な対応が求められる職業であり、地域社会にとって欠かせない存在です。

公務員に向いている人の特徴3選

続いて、公務員に向いている人の特徴を3つ紹介します。

以下の3つの特徴が当てはまる人は、公務員として活躍できる可能性が高いです。

以下の特徴が当てはまる際は志望動機に盛り込み、あまり当てはまらない場合は試験本番までに少しでも近づけるように努力することを推奨します。

コツコツまじめに仕事ができる

公務員には日々の業務において地道な作業が求められるため、コツコツと真面目に仕事をこなせる人が向いています。

特に地方公務員の場合、住民との対応や事務作業、資料の作成といった業務が多く、ルーティンワークに耐えられる必要があります。

例えば、住民票の発行や税金の手続き、福祉関連の申請書類の処理など、同じような手続きを繰り返し行うことが多いです。

細かな作業を正確に進める能力mお求められ、ミスを減らすために一つひとつの作業に集中する必要があります。

このような業務は一見地味に見えるかもしれませんが、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。

変化を好む人や、常に新しいことに挑戦したい人は物足りなさを感じることもあるかもしれません。

しかし、日々の積み重ねが地域社会の安定につながるため、誠実に仕事に取り組める人には大きなやりがいがあるでしょう。

地道な作業を粘り強く続けられる姿勢が地域社会の発展に欠かせない存在となるため「コツコツまじめに仕事ができること」は公務員にとっては非常に大切な資質です。

適応能力がある

公務員は異動が多く、新しい環境や業務内容に適応する力が求められます。

また、市役所や区役所の窓口業務などでは様々な年齢層や背景を持つ住民と接する機会が多く、それぞれの要望に応じた対応が必要です。

業務内容が変わることも多いため、新しい部署での業務を素早く理解し、適応する柔軟性が重要です。

例えば、福祉部門から環境部門へと異動する場合、全く異なる分野の知識やスキルが求められますが、適応能力があれば新しい業務もスムーズにこなせます。

さらに、住民の要望に応じた柔軟な対応が求められることも多く、突発的な問題やクレームにも冷静に対応できる力が必要です。

適応力の高い人はこうした変化や新しい課題に対して前向きに取り組むことができるため、公務員として様々なシーンで力を発揮できます。

変化を恐れずに、臨機応変に対応できる能力は地域社会に貢献する公務員にとって欠かせない資質です。

責任感があり、規則の厳守ができる

公務員は高い責任感をもって業務に取り組むことが求められます。

地方自治体の職員は市民にとって重要な情報を取り扱うため、たった1つのミスが大きな問題に発展することも往々にしてあるのです。

例えば、書類の誤記入やデータの入力ミスが発生すると、住民に不便をかけるだけでなく、信頼を損なう可能性すらあります。

また、公務員には厳格な規則があり、副業の禁止や情報の取扱いに関するルールなど、法律・ルールに基づいた行動が求められます。

公務員としての使命感を持ち、地域のために誠実に働く姿勢が必要です。

責任感の強い人は自分の行動が地域社会にどのような影響を与えるかを常に意識し、慎重に業務を遂行できます。

また、日常業務においても時間厳守や報告義務の徹底など、規則に基づいた行動が求められるため、規律を守り、自己管理ができる人が向いています。

志望動機に盛り込むべきポイント

続いて、公務員を目指す人が志望動機に盛り込むべきポイントについても紹介します。

以下のポイントを踏まえた上で志望動機を作成することで、より良い印象を与えられるはずです。

なぜ地方公務員を選んだのか

なぜ地方公務員という職種を選んだのかを具体的に記述すること欠かせません。

その役割や職務に共感した具体的なきっかけやエピソードを通じて、自身の価値観や思いを明確に示すことが求められます。

民間企業との違いを明確にし「地方公務員でなければならない理由」を述べることで、説得力のある志望動機となります。

例えば「地域住民に直接貢献できる業務内容に魅力を感じた」「住民サービスの提供を通じて地域の課題解決に携わりたい」といった理由は、具体的で印象も良いです。

ただ単に「安定しているから」や「働きやすいから」といった理由では説得力が欠けるため、自身が「地方公務員」という職種に魅力を感じた理由を深掘りして表現する必要があります。

「それならば、一般企業でも良いのでは?」と思われないような志望動機を述べましょう。

なぜそこの地域を選んだのか

なぜ特定の地域を選んだのかを明確に述べることも、モチベーションを示すうえで非常に重要です。

日本には数多くの市区町村がありますが、その中でなぜ特定の地域を選択したのかを論理的に説明することで、志望動機に説得力が増します。

単に「ずっと住んでいたから」や「馴染みがあるから」といった理由ではありきたりであるため、地域の特性や課題に対して自分がどのように貢献できるのかを具体的に考えましょう。

例えば「地域の少子高齢化」「観光資源の活用」といった具体的な課題を挙げ、それに対する自分の意欲や役立てられるスキルを示すことで、熱意が伝わります。

また、その地域が持つ魅力や今後の発展に対する期待感を示し、地域の未来に貢献したいという思いを強調することで、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。

地域への愛着と共に、その地域を選んだ理由をしっかりと掘り下げ、自分自身の思いやビジョンを具体的に述べることが重要です。

自分の強み

志望動機において、自分の強みをどのように仕事に活かせるかを明確に伝えることは非常に重要です。

自分が採用された際のメリットを具体的に示すことで、他の応募者との差別化を図ることができます。

強みについて触れる際は「単に自分の得意なこと」を挙げるだけではなく「仕事にどう応用できるのか」を考えて表現することが大切です。

例えば「コミュニケーション能力が高い」という強みを持つ場合は「住民との窓口対応や地域の意見を取りまとめる際に活躍したい」といった具体例を挙げると説得力が増します。

また、問題解決能力や企画力、チームワークの良さなど、自分の特性を活かせる業務を想定し、その強みがどのように貢献できるのかをわかりやすく述べることが必要です。

さらに、過去の経験や具体的なエピソードを交えて自分の強みをアピールすることで、応募者の実力や適性が明確に伝わります。

自身の強みを最大限に活かし、採用後にどのような形で貢献できるかを具体的に示すことで、採用担当者に強い印象を与えることができます。

業務を行う上での目標

業務を行う上での目標をしっかりと設定し、それを伝えることも、採用担当者に応募者の意欲や将来のビジョンを理解してもらうために重要です。

単に「地方公務員として働きたい」という意志を示すだけでなく、その中でどのような人間になりたいのか、具体的な目標やキャリアビジョンを描くことが求められます。

例えば「地域の課題解決に取り組み、住民の生活をより良くすることを目指す」や「地域の魅力を発信し、観光振興に貢献したい」といった具体的な目標を掲げることで、採用担当者にモチベーションの高さが伝わります。

また、その目標を達成するために必要なスキルや経験を逆算して考え、自分がどのように成長していきたいかを明確に示すことも効果的です。

目標設定がしっかりとしている人は、将来的にどのように活躍できるのかが見えやすく、組織にとっても貴重な人材であると判断されやすくなります。

具体的な目標を掲げ、その達成に向けてのプロセスや意欲を志望動機の中でしっかりと表現することが、採用において大きなアピールポイントとなるでしょう。

志望動機の書き方

基本的に、公務員を目指す方も一般企業を受ける方も、志望動機の書き方は「PREP法が良い」と言えるでしょう。

PREP法とは、Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論)という流れで書く手法で、最初と最後に結論を述べることで簡潔に志望動機の説明ができます。

下記の記事では、PREP法を用いた書き方だけでなく、志望動機において、面接官がどのような点を重視して確認しているのかについても解説しています。

志望動機の内容をより深めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

志望動機の見つけ方

続いて、公務員を目指す人が志望動機を見つけるにあたって取り組むべき対策についても紹介します。

以下の対策を行うことで、今はまだ輪郭を帯びていない志望動機が明確になり、採用試験の際も自信を持って述べられるようになるはずです。

自己分析

志望動機を見つけるための第一歩は徹底的な自己分析です。

自己分析ではまず自分のこれまでの人生を振り返り、どのような価値観や信念を持っているのかを明確にしましょう。

自分の強みや弱み、好きなことや苦手なことを把握することで、公務員としての自分の適性を確認し、志望動機に結びつけることができます。

幼少期の経験や学生時代の活動を振り返り、なぜその活動に打ち込んだのか、何を学んだのかを深掘りすることで、自分が大切にしている価値観が見えてくるでしょう。

また、家族や友人に自分の印象や長所を尋ねるのも有効な方法です。

自分自身では気づかない一面を指摘されることがあり、それが志望動機のヒントになることも多々あります。

自己分析の結果を踏まえ、自分が公務員としてどのように貢献できるのか、何を実現したいのかを具体的に考えることで、説得力のある志望動機を作り上げることができます。

兎にも角にも、まずは自己分析から始めましょう。

地域のホームページなどで情報を集める

働きたい地域について理解を深めることも、志望動機を見つける上で欠かせないステップです。

志望する市区町村の公式サイトを利用して、その地域の特徴や施策、課題についての情報を集めることを推奨します。

地域の公式サイトにはその地域が目指す将来像や現在取り組んでいるプロジェクト、地域特有の課題などが詳しく掲載されています。

これらの情報をもとに、自分の強みや経験がどのようにその地域の課題解決に役立つのかを考えることで、具体的な志望動機を構築できるでしょう。

また、地域の歴史や文化、経済状況など「地域独自の背景」を理解することで、その地域に対する理解がさらに深まります。

公式サイトから得た情報を元に、自分が公務員としてその地域で何をしたいのか、どのように貢献できるのかを明確にすることが、他の志望者との差別化にもつながるのです。

その地域に行ってみる

志望する地域に実際に足を運んでみることも、理解を深め、志望動機に説得力を持たせるための有効な手段です。

実際に現地を訪れることでその地域の雰囲気や生活スタイル、地域が抱える課題や魅力を肌で感じることができます。

公式サイトや書籍などの情報だけでは得られない、現地ならではの発見は志望動機に新たな視点を加えることにもつながるはずです。

地域の商店街を歩いてみたり、地元のイベントに参加してみたりすることで、地域の人々の活気や生活のリアルな側面に触れることができるでしょう。

実際に訪れた際に感じたことや、地域の魅力を自分なりに解釈し、それを志望動機に盛り込むことで、他の志望者との差別化が可能になります。

さらに、現地での体験を通じて「この地域のためにこそ、自分は働きたいのだ」という強い思いを持つことができれば、それが面接やエントリーシートでも自信を持って伝えられる強力なメッセージとなります。

地方公務員の志望動機を書く際のNG例

続いて、地方公務員を目指す方が志望動機を記述する際に意識しなければならないNGのポイントを紹介します。

以下の要素が当てはまっていると、マイナスな印象を与えてしまう可能性が高いため、志望動機が完成した後もう一度以下の例と照らし合わせてみることを推奨します。

条件面だけが志望理由

地方公務員の志望動機として、給料の安定や残業が少ないといった条件面を強調するのは避けるべきです。

確かに「安定した収入」「ワークライフバランスの良さ」は公務員として働くことの最大の魅力の1つです。

しかし、これを志望理由の中心に据えてしまうと、採用担当者に「条件面だけで選んでいるのではないか」と感じさせてしまい、志望度が低く見られる可能性が高いでしょう。

公務員は地域社会に貢献し、住民の生活を支える重要な役割を担っているため「労働条件の良さを求めるだけの人物」では務まりません。

「公務員って受かるまでが大変で、あとは毎日定時に帰れるんでしょ?」と偏見で言う方もいますが、国民に「税金」という「給料」を支払ってもらっている立場の職種が暇なわけがありません。

そこで、志望理由においては条件面以外の動機をしっかりと伝えることが求められます。

「地域の課題を解決したい」「自身の経験やスキルを活かして〇〇の業務に貢献したい」という思いを中心に据えると、説得力が増します。

条件面だけに依存せず、地方公務員としての使命感や社会的な役割を意識した志望動機を構築することが大切です。

どの地域にも共通する内容

志望動機でよくある間違いの1つが、どの地域にも当てはまるような一般的な内容になってしまうことです。

「地域に役立ちたい」や「高齢者支援に興味がある」といった言葉は、どの市区町村にも共通するため、他の自治体でも通用する理由に見えてしまいます。

このような志望動機では、その地域を特別に選んだ理由が伝わりにくく「どこでも良かったのではないか?」と思われてしまう危険性があります。

志望理由には「その地域だからこそ実現できる、具体的な目標や貢献の方法」を盛り込むことが重要です。

地域の特性や課題を理解し、その中で自分がどのように貢献できるかを具体的に述べることで、志望動機に説得力が生まれます。

また、地域の施策や現状に即した具体的なエピソードを加えることで「この地域で働きたい」という思いがより伝わりやすくなります。

他の地域と差別化された、唯一無二の志望動機を作るためには、具体的で深い地域理解が欠かせません。

地域への思いだけをアピールしている

「地元が好きだから」「この地域が好きだから」といった志望動機は一見魅力的に思えるかもしれませんが、それだけでは他の志望者との差別化が難しくなります。

地域愛は公務員にとって大切な要素ではありますが、それだけを理由にしてしまうと、強い志望理由とは捉えられません。

採用担当者は地域に対する思いだけでなく、その思いをどのように公務員としての仕事に活かすかを求めています。

「地域のために何ができるのか」「具体的にどのような貢献をしたいのか」を述べることで、志望理由に深みを持たせましょう。

例えば、地域の課題に対して自分がどのようにアプローチできるか、過去の経験やスキルをどう活かせるのかを具体的に説明すると、採用担当者により強い印象を与えられる可能性が高いです。

「単なる地域愛」ではなく、それを実際の行動にどう結びつけるかをしっかりと示すことが、説得力のある志望動機を作るポイントです。

やりたい仕事にこだわり過ぎている

自分のやりたい仕事を強調することは重要ですし、仕事に対する意欲の高さのアピールにもつながります。

しかし、特定の業務にこだわり過ぎると逆効果になることも忘れてはなりません。

地方公務員は幅広い業務を担当する可能性があり、自分が希望する部署や仕事内容に必ずしも配属されるとは限りません。

例えば「福祉に携わりたい」という強い思いがあったとしても、環境部門や財政課に配属されることもあり得ます。

特定の業務にこだわり過ぎる志望動機だと、他の部署での業務に対する意欲がわかりにくく、適応力や柔軟性が欠けているように映ってしまいます。

公務員として求められるのは、様々な業務に対応し、地域全体の発展に貢献する姿勢です。

やりたいことだけに固執するのではなく、多様な業務に対応できる柔軟な姿勢や、どの部署に配属されても地域のために全力を尽くす覚悟を示すことが重要です。

仕事内容別の志望動機例文

続いて、仕事内容別の志望動機の例文を紹介します。

市区町村の職員、都道府県庁職員、警察職員、消防隊員のそれぞれに分けて志望動機を作成したため、目指す職種別に参考にしてみてください。

また、いずれもPREP法を用いて作成しているため、時間に余裕があれば他の職種の例文も参考にしてみることを推奨します。

市区町村の職員

地域社会に密着し、住民一人ひとりの生活を支える市区町村の職員として、直接的に貢献できる点に魅力を感じました。私は学生時代、地域のボランティア活動に積極的に参加し、住民の声に耳を傾けながら課題解決に取り組む経験を積みました。この経験を通じて、地域に根ざした仕事が自分に合っていると感じ、公務員としてさらに広く住民を支える仕事に就きたいと考えました。この市の職員として働くことで、地域特有の課題に対して柔軟に対応し、住民の生活向上に直接関与できるため、私の強みを最大限に活かすことができると考えています。将来的には、住民との対話を大切にしながら、地域の発展に貢献できる政策提案やサービス改善を実現することで、大きく貢献したいと考えています。

都道府県庁職員

広域的な視点で地域の発展に関与し、より大きなスケールで社会に貢献できる都道府県庁職員の仕事に魅力を感じ、県庁職員を志望しました。学生時代に学んだ地域経済学のゼミでは、地方創生に関する研究を通じて、地域資源を活用した産業振興策の重要性を学び、広範な地域に影響を与える政策立案に携わりたいと思い、都道府県庁での業務に興味を持ちました。地域全体の課題を俯瞰し、具体的な解決策を提案する場が豊富にあるため、私の知識と情熱を活かせると考えています。将来的には地域の持続的な発展に向けた政策立案を担当し、地域経済の活性化や住民の生活の質向上に貢献できる職員として成長していきたいと考えています。

警察職員

私が警察職員を目指す理由は、地域の安全と安心を直接守る警察官の仕事に強い責任感と使命感を感じたからです。私は学生時代、地域の交通安全ボランティアに参加し、事故防止のための啓発活動を行いました。この活動を通じて、地域の安全を守ることの重要性を実感し、警察官として地域社会に貢献したいと強く思うようになりました。警察職員であれば、地域に密着しながら住民の信頼を得る活動ができるため、自分の経験を活かしつつ、さらに成長できると考えています。将来的には、現場で培った経験を基に、犯罪抑止や交通安全対策など「起こってしまった事件・自己を解決する」のではなく「未然に防ぐ」ことで、住民が安心できる地域社会の実現に貢献していきたいと考えています。

消防職員

消防職員を目指す理由は、人命を守る最前線で活動し、災害時に迅速な対応が求められる消防士の職務に強く惹かれたからです。学生時代、地域の防災訓練に参加し、災害時における迅速な判断力やチームワークの重要性を学びました。この経験を通じて、住民の生命と財産を守ることに直結する消防士の仕事に大きなやりがいを感じました。消防職員として働き、火災が発生した場合などの緊急時に人命を救助することはもちろんのこと、地域住民と直接関わりながら、安心できる環境づくりに貢献できると考えています。将来的には火災や災害の現場だけでなく、地域住民への防災教育や啓発活動を積極的に行い、地域の安全意識の向上にも貢献したいと考えています。

志望動機で悩んだら就職エージェントを利用しよう

ここまで志望動機を作成する方法などについて詳しく紹介してきましたが、1人で完璧な志望動機を作成できる人はごくわずかであり、ほとんどの人はなかなか自信を持って提出できないものです。

そこで、おすすめなのが就職エージェントを利用することです。

基本的には一般企業への就職を目指す方向けのサービスではありますが、公務員を目指す人が利用してはならないというルールは存在しません。

志望動機や自己PR、ガクチカなど、一般企業の試験はもちろん、公務員の選考においても聞かれることが多い項目の添削を行ってくれます。

特にジョブコミットは完全無料で利用でき、面接対策などのサポートも行っています。

また、おすすめの一般企業の求人も複数紹介できるため、もし公務員試験を通過できなかった時のための保険を用意することも可能です。

「公務員試験に落ちたら就職できない」という気持ちで臨むよりも、「もし落ちても、良さげな求人を紹介してもらえそうだ」という、余裕のある状態で臨む方が試験本番のパフォーマンスも上がるものです。

志望動機のクオリティを上げたい方はもちろん、心に余裕を持って就活をしたい方にもおすすめできるサービスです。

気になる方はぜひ以下のリンクから登録してみてください。

まとめ

今回は地方公務員を目指す方のために、志望動機を作成する方法や地方公務員の業務内容などについて詳しく紹介しました。

地方公務員を目指す場合も、一般企業を受ける場合と同様に、質の高い志望動機を作成し、モチベーションの高さや業務への深い理解を伝えることが重要です。

ぜひ本記事で学んだ内容を踏まえた上で、質の高い志望動機を作成し、地方公務員への就職を叶えてください。

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