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- 透明企業とは
- 透明企業の特徴
- 透明企業の見分けるためのポイント
- 透明企業がどんな企業か知りたい人
- 透明企業に就職したい人
透明企業とは?
透明企業とは、企業が財務状況、経営戦略、意思決定のプロセスなどを顧客、社員、投資家などに公開できる状態にしている企業のことです。
しかしこのニュースによると単なる情報開示だけでなく従業員の働きやすさや人間関係、倫理観なども含めた広い概念であると考えられています。
引用:ブラック企業の次に来る「透明企業」の問題点 良い人ばかりの均質化された組織で失われつつあるもの
そんな透明企業とはどんな企業で、その企業の特徴などをみていきましょう。
ぜひ透明企業の特徴を理解して、就活に生かしてみてください。
透明性が求められる背景
なぜ透明性が現代の企業に求められるようになってきたのでしょうか?昔は企業が上の立場であり、顧客、利用者には逆らうことのできない上下関係が存在しました。
しかし現代ではSNSの普及などによって個人、利用者の私たちも発信することで力を対等にしつつあります。
もし企業になにか問題があった際に利用者、社員、投資家などからのバッシングは免れません。
そこでリスクを減らすためであったり、より顧客に信頼してもらえるようにするため”透明性”は重要なものになってきました。
現代の企業において透明性という指標は重要視されつつあります。
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透明企業の特徴
世の中には様々な業界で数えられないぐらいの企業が存在します。
その中でも、透明性の高く様々な良い点がある透明企業にみられる特徴を紹介していきます。
その特徴を知り、良い環境で働けるように参考にしてみてください。
- 情報開示の徹底
- 説明責任の明確化
- 高いコンプライアンス意識
- 労働環境
- 良好な人間関係
- サプライチェーンの透明性
情報開示の徹底
まず情報開示していることは透明性のある企業において一番重要な要素であると言えます。
ここで言っている情報開示とは、予算、給与などの財務状況や企業の課題、取り組みの共有、意思決定の根拠の提示、環境、ガバナンスについてなど顧客、社員、投資家などの利害関係者に対してオープンに公平に情報を開示していることです。
これらを開示することで利害関係者に対して真摯に向き合っている姿勢を示し、信頼関係の構築につながります。
また企業が抱えリスクについても開示することで投資家や利害関係者のリスク管理にもつながります。
説明責任の明確化
次に説明責任の明確化についてです。
企業は金融商品取引所の定める規程に従い、株主、投資家をはじめとするステークホルダーに対して、会社の財務内容や事業活動状況などの経営情報を、正確かつ適切に開示しなくてはいけません。
企業はその会社だけで成り立っているわけではなく、ステークホルダーの存在も重要なものになっています。
そのためステークホルダーに経営状況などを説明する責任が生まれます。
また何か問題が起きた際に世間に、社会にその内容を明確に説明できることも透明企業の特徴を言えます。
高いコンプライアンス意識
現代の企業において変化する社会に対応するためにコンプライアンスを遵守することは重要な課題となっています。
事業活動の根幹をなす非常に重要な要素であり、企業間取引のB to Bや企業と消費者の取引B to Cにおいて相手がいることで成り立つためこれを守ることは重要事項です。
企業において高いコンプライアンス意識を保つことは企業の持続的な成長と信頼性の向上には欠かせない要素になります。
また企業において労働力である社員はなくてはならない存在です。
企業内ではハラスメントなどに関するガバナンスを統治するなど、社員に対するコンプライアンス意識も高さの評価の一つになると思います。
労働環境
透明企業とは単に情報開示によって透明性が維持されている企業というわけではなく、働く社員に適切な労働環境を提供しているかも関係しています。
先ほども述べたように、企業において社員というのはなくてはならない存在であり、その労働環境を脅かすことは社員の環境を十分に整えられていないと言えます。
給与や適切な休暇、労働時間など企業はこのような条件も整備することで働く社員に対しての透明性を示すこともできます。
情報開示だけの透明性ではなく、このポイントも透明企業の特徴と言ってもよいのではないでしょうか。
良好な人間関係
先ほどの労働環境に似ている部分ですが、人間関係を良好なものにできていることも透明企業の特徴の一つです。
意外と皆さんに注目されにくい要素であると思いますが、良好な人間関係は仕事の効率化にも影響する重要なポイントです。
良好な人間関係を築くためには、社員の声を平等に聞き、その意見を取り入れて環境の改善に努めることが必要になります。
現代の企業にこれから求められる、透明性のある企業には欠かせない要素の一つです。
サプライチェーンの透明性
サプライチェーンのプロセスに透明性を持たせることは消費者にとってとても重要な内容です。
情報開示のようなもので、ステークホルダーに対してそのサプライチェーンの透明性を持たせることは安心感を与え、継続的な関係の構築に寄与します。
しかし単に情報を開示するのではなく、その情報が適時性があり、アクセスしやすい形で提供されることが重要です。
これによって企業は自社のサプライチェーンにおけるリスクや課題を把握できるようになり、ステークホルダーは製品の背景を詳細に知り、その情報に基づいて責任のある選択をすることが可能になります。
透明企業を見分けるためのポイント
透明企業を見分けるためのポイントとはなんなのでしょうか?企業のHPに載っている情報や、説明会で聞く、企業の口コミサイトなど様々な方法で探ってみましょう。
しかし現在の状況では透明企業に対する浸透が浅いため情報開示する=透明企業になっているかと思います。
そのためこれからの参考にするために以下のポイントを見てみてください。
- 離職率
- 新入社員の研修制度
- 残業時間の平均
- 給与関係の公開
離職率
社員に対しても透明性をもって取り組んでいる企業の離職率は低い傾向にあります。
また高い離職率を隠蔽するのではなく、その要因を分析し、改善に向けて取り組んでいる企業は透明性のある企業になります。
しかし離職率は企業の規模、業種、地域、経済状況など様々な要因によっての変動があるため一概に透明性の高い企業が離職率が低いと言い切ることは難しいですが、見分けるためには参考になる点であると思います。
新入社員の研修制度
新入社員の研修の目的が明確で、参加者が学ぶ環境が整備されていて、サポート体制が整っていることも見分ける良いポイントです。
内容の具体性と、その後のキャリアにどう繋がっていくか明かされているかが明確に示されていることも特徴です。
そしてその研修で終わりではなく、新入社員の成長のサポートの環境が整っているかもポイントです。
採用情報や説明会で研修制度の詳細についての質問をすることも効果的です。
具体的なキャリアプランの設計のためにもぜひ確認してみましょう。
残業時間の平均
このポイントも先ほどの特徴にあったように労働環境を整備する企業側のコンプライアンスに問う視点です。
適切な労働時間かどうかみていくことで、どのような企業なのかがみえるきっかけになります。
現代では多くの人がワークライフバランスを重要視するようになってきました。
これは働く人々にとって大事な要素であると思います。
また、みなし残業という言葉もあるように、公開されている給料のなかに所定の残業時間が設定されている場合があります。
ぜひ口コミや、説明会などで聞くことができたら聞いてみましょう。
フレックタイム制を採用している企業ではより柔軟な働きが可能になり、残業時間に関する問題も減少します。
給与関係の公開
給与の支給額だけでなく、給与テーブルが明確になっていることが大事です。
職種、役職ごとにしっかりと明記されていることは透明性が高いと判断することができ、見分けるには良いポイントの一つです。
またどのような基準で評価され、その結果が給与に反映されるか理解できる仕組みがあれば、給与の仕組みが明確になり、労働者にとってはとても参考になる情報であると思います。
実際に企業で働く方々の口コミを参考にみてみてください。
透明企業のメリット
次に透明企業であることのメリットについてみていきたいと思います。
透明企業であることでどのような利点があるのでしょうか?企業からみた透明企業であることのメリットについてお伝えします。
- 信頼性の向上
- 企業価値の向上
- 組織の活性化
- リスク管理の強化
- 顧客との関係強化
信頼性の向上
透明性が高いことで信頼性が向上することは大きなメリットの一つです。
企業内部の透明性が高まることで、取引をする顧客、働く社員、企業に投資してくれる投資家など利害関係を生んでいる関係者、ステークホルダーに対して大きな安心感と信頼感を与えることができます。
信頼性の向上によって企業にとって継続した関係の維持に寄与し企業に大きなメリットをもたらします。
社内、社外だけの信頼性だけでなく、社会からの評価の向上も考えられます。
事業運営の社会への関わり方など積極的に開示することで優良企業のイメージが確立でき、優秀な人材の確保、消費者からのイメージにも関わります。
企業価値の向上
先ほど述べた、信頼性の向上によって企業価値の向上も見込めます。
透明性の高さは短期的な利益だけでなく、長期に渡る企業価値の向上に貢献します。
企業は相手がいて商売が成り立つためその相手からの信頼感の向上から、顧客、世間からの評価は良いものになります。
信頼性の高い企業イメージはブランドとしての価値を高めて、消費者の製品やサービスの選択の際に有利に働くようになります。
企業価値というものは簡単にはあがりません。
しかし信頼できる透明性が高い企業は徐々に業界でも信頼のできる優良企業へ成長していきます。
組織の活性化
最初に述べた透明企業の定義では組織の活性化も見込むことができます。
社員に対して労働環境の整備や、給与に関してなど誠意を持ってオープンな姿勢を示すことで会社全体の労働効率も高まり組織全体の活性化につながります。
組織内部のコミュニケーションの促進は風通しの良い組織体制につながりイノベーションの生まれやすい環境が整います。
リスク管理の強化
透明性の向上によって、情報をステークホルダーなどに開示するため事前にリスクを避けることが可能になります。
例えば、取引が締結する時に相手がまだ自分たちの企業についての情報開示が不十分でその取引がマイナスになってしまうことや、投資家への事業の説明が不十分であったため投資したお金がよくわからないものに使われていたなどの問題が考えられます。
しかし、利害関係の一致した相手への透明性を意識することでそのような問題は事前に避けることができるようになるのです。
顧客との関係強化
相手に自分たちの企業の情報を開示することで強い安心感と信頼感を与えます。
それは企業と顧客との関係を強固なものにし、関係の強化につながります。
事業拡大、規模の拡大など企業が続いていく上で欠かせないパートナーとの関係強化はなくてはならない要素です。
また透明性の高い企業へ、価値観や社会貢献活動の実態を知り、単に消費者としてだけでなく長期的な顧客へとなっていってくれることもあります。
透明企業のデメリット
透明性の追求には多くのメリットがあります。
その一方で企業に与える潜在的なデメリットも存在するのです。
ここでは透明企業のデメリットについて紹介します。
- 競争力低下の可能性
- 強制されている感覚
競争力低下の可能性
透明性の高い労働環境は、情報共有や評価明確化で社員の安心感とワークライフバランス向上に貢献します。
しかし、過剰な情報共有は情報過多を招き、評価の過度な透明化は心理的負担を増大させる可能性があります。
オープンなコミュニケーションの奨励は時間浪費に繋がり、情報公開に伴う事務作業増加も業務効率を圧迫します。
効率化とワークライフバランスを両立するには、情報の粒度と対象者の最適化、心理的に配慮した評価、効率的なコミュニケーションルールの策定が重要です。
テクノロジー活用による情報公開の効率化、目的意識を持った可視化も鍵となります。
賢い透明性の設計が、働きがいと生産性向上の両立に繋がります。
強制されている感覚
労働環境が整備されていたとしても、以下の記事では、実際に透明企業に働く人の意見として
強制されていてある種の同質性を帯びていく
と言っています。
引用:ブラック企業の次に来る「透明企業」の問題点 良い人ばかりの均質化された組織で失われつつあるもの
みんな同じような人になっていき自分らしさ、やりがいのようなものがなくなっていくように感じられます。
この方の意見が全てではないですが、透明性を向上させることにはこのようなことも付きまとうのかもしれません。
透明企業の事例
つぎに透明企業の例をあげていきたいと思います。
以下の企業は透明性を形成の重要な要素として捉え、積極的な情報開示やステークホルダーとの対話を実現しています。
- パタゴニア(Patagonia) アウトドア衣料品を中心とした企業で、環境保護活動に非常に積極的です。:透明性の高い理由:環境問題への取り組みと、サプライチェーンの透明性を積極的に公開している点です。
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セールスフォース・ジャパン(Selesforce Japan):顧客関係管理(CRM)ソフトウェアの世界的リーダーであるセールスフォース・ドットコムの日本法人です。透明性の高い理由:社会貢献活動を積極的に行い、その活動内容を公開している点と、従業員が働きやすい環境作りを積極的に行っている点です。
- IKEA:スウェーデン発祥の家具・生活用品小売企業です。SDGsへの取り組み状況を定期的に報告し、環境負荷低減への取り組みを積極的に行っている点です。
- 無印良品:生活用品全般を取り扱う日本の小売企業です。透明性の高い理由:製品の原材料や製造過程を公開し、消費者が安心して商品を選べるようにしている点です。
- JAL:財務情報だけでなく、非財務情報も積極的に開示しています。安全管理の取り組みや、提供する食品の安全性など、顧客が安心して利用できる情報を公開しています。透明性の高い理由:財務情報と非財務情報の両方を統合したレポートを定期的に発行し、企業活動の透明性を高めています。
透明企業の将来性について
この現代において、透明企業というのは求めらる基準も高いのはもちろんですが世の中のためになる企業になってきます。
透明企業の将来性はどのようになるのでしょうか?透明企業はこれからも成長していく企業であると考えられます。
- ESC投資による評価向上
- 人材の獲得
ESC投資による評価向上
透明性の高い企業は、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の拡大という潮流の中で、投資家からの評価を高め、資金流入を促進します。
ESG投資家は、環境への取り組み、労働慣行、倫理的な経営体制などの情報を詳細に分析し、透明性の高い企業を信頼できる投資対象と見なします。
リスク管理能力の高さを示す情報開示は投資判断の重要な要素となり、長期的な企業価値向上への期待感も高まります。
国際的な評価基準に準拠した透明性の高い情報開示は、海外投資家からの評価にも繋がり、資金調達の円滑化に貢献します。
透明性は、持続可能な成長を目指す企業にとって、ESG投資という新たな資金の流れを呼び込むための不可欠な要素となるでしょう。
透明性の高い企業は持続可能な社会に貢献するとして、ESG投資の重要性の観点から企業としての評価が高まっていく可能性があります。
人材の獲得
価値観を重視する若い世代を中心に、企業選びにおいて透明性は重要な要素となっています。
透明性の高い企業は社員にとって働きやすい環境、オープンなコミュ二ケーションの場を提供しています。
経営理念や事業活動、働き方、評価制度などをオープンにすることで、求職者の共感を呼び、信頼感を生み出します。
働きがいのある環境への期待や公正な評価への信頼は、優秀な人材の応募を促進し、定着率の向上にも繋がります。
成長機会の明確さや企業の社会貢献への姿勢も、人材にとって魅力的な要素です。
透明性は、激化する人材獲得競争において、企業が優秀な人材を引きつけ、長期的な成長を支えるための強力な武器となるでしょう。
就活対策
ここまで透明企業についてみてきましたが、実際就活するにあたってどのような対策をしておけば良いのでしょうか?ここではやっておいた方がいい対策について紹介します。
- 業界研究・企業研究
- インターンシップに参加する
- エージェントを利用しよう!
業界研究・企業研究
業界研究を行うことで、その業界の現状や将来性、特徴、業界全体の雰囲気を知ることができます。
これを基に自身の価値観ややりたいことと照らし合わせて業界を絞っていきます。
また企業研究を行うことで、行きたい企業の特徴や事業内容、福利厚生、働いている人の特徴などが分かります。
また企業研究を行うことで、志望理由を書く際に大いに役に立ちます。
以下の記事を参考に業界・企業研究を行なってみましょう!
インターンシップに参加する
透明企業への就職を目指すなら、インターンシップは単なる業務体験を超えた、未来を拓くための重要なステップとなります。
実際にその企業の一員として働くことで、表面的な情報だけでは見えない企業文化や価値観、社員の働き方を肌で感じることができます。
例えば、情報開示がオープンな企業では、インターンシップにおいても戦略立案の会議に参加したり、経営層との意見交換の機会が設けられたりするかもしれません。
社員が積極的に情報共有し、フラットなコミュニケーションが重視される環境であれば、インターンシップ生も部署の垣根を超えた交流や、自身の意見を発信する機会を得られるでしょう。
インターンシップを通して、その企業の透明性の「質」を直接見極めることは、入社後のミスマッチを防ぐ上で非常に重要です。
情報がオープンであるだけでなく、その情報が正確で理解しやすく、社員一人ひとりに浸透しているか。
疑問や意見を率直に言える雰囲気があるか。
そうした肌感覚こそ、自分に本当に合う企業かどうかを判断する上で、何よりも貴重な情報となるはずです。
以下の記事はインターンシップについて紹介しています。
興味ある人はぜひ参考にしてみてください!
エージェントを利用しよう!
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まとめ
ここまで透明企業について話してきましたが、透明企業という存在を就活生のみなさんに知っていただきたいです。
ぜひこの記事を参考にして就活を進めてみてください!