【地元・Uターン・Iターン別の例文12選】市役所の志望動機で「響く」書き方とは?

【地元・Uターン・Iターン別の例文12選】市役所の志望動機で「響く」書き方とは?

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この記事を読んでわかること
  • 市役所の志望動機が重要視される理由
  • 地元/地元以外を志望する際の書き方の違いと工夫点
  • 職種別の具体的な志望動機例文(総務・企画・環境・福祉など)
  • 志望動機の完成度を上げる情報収集・準備のコツ
  • 面接や併願時に注意すべきポイント
この記事をおすすめしたい人
  • 市役所を第一志望にしている就活生
  • 志望動機の書き方や切り口に悩んでいる人
  • 他自治体との書き分けが難しいと感じている人
  • エントリーシートや面接でそのまま使える例文が欲しい人
  • 例文を見て作成時に参考にしたい人

目次目次を全て表示する

はじめに

就職活動において、市役所という進路は多くの人にとって魅力的な選択肢の一つです。

地域に根差し、住民の生活を支える公共性の高い職務であることから、安定した働き方を求める人や、社会貢献を志す人に人気があります。

しかし、公務員という肩書きだけで応募するのでは、他の受験者と差をつけることはできません。

選考を通過するためには、自分がなぜその市役所を目指すのかという動機を、論理的かつ具体的に伝える必要があります。

市役所の志望動機が重要な理由とは?

市役所の志望動機は、ただの熱意表明ではなく、自分の価値観と業務内容との整合性を示すものとして捉えられています。

行政職では数年ごとに異なる部署へ異動することが一般的で、担当業務も幅広く、市民対応から政策立案、地域振興まで多岐にわたります。

そのため、特定の仕事だけにこだわらず、柔軟に地域と関わる覚悟が求められます。

このような背景から、採用担当者は志望動機を通じて、応募者が仕事の全体像を理解しているか、長く働き続ける意志があるかを見極めようとします。

さらに、その地域の課題にどれほど関心を持っているか、どのように自分の経験やスキルを活かそうとしているかが明確であればあるほど、選考通過の可能性は高まります。

志望動機は、あなたがその市で働く意義を言語化するものです。

自分の言葉で地域と向き合う姿勢を表現することが、内定への第一歩となります。

【市役所の志望動機】市役所の志望動機は「どこ出身か」で変わる?

「どこ出身か」で変わる?
  • 地元出身者が有利になるポイント
  • ゆかりのない地域を志望する際の工夫

出身地であるかどうかは、あくまで一つの要素にすぎません。

重要なのは、その地域にどのような興味や関心を持ち、自分がどのように貢献したいのかを具体的に説明できるかどうかです。

選考では、志望する地域への理解や適性、そして長く働く意志があるかどうかが重視されます。

地元出身であれば自然とその地域へのつながりを示しやすい一方で、地元でないからこそ持てる外部視点や客観性も大きな強みになります。

大切なのは、「どこ出身か」よりも「どのように地域と向き合っているか」という姿勢です。

地元出身者が有利になるポイント

地元出身であることは、市役所の志望動機において自然な説得力を持ちます。

幼少期から地域の行事や制度に触れてきた経験は、行政への関心や地域貢献への意識を形づくる基盤になります。

また、住民目線で地域の課題や魅力を語ることができる点も評価されやすい要素です。

特に、地域の特色や身近な問題を具体的に挙げたうえで、自分がそれらにどのように関わっていきたいのかを示せれば、地域との深いつながりが伝わり、地元出身ならではのリアリティが増します。

単に、地元だから働きたいと述べるのではなく、自分の経験や感情を踏まえて具体的に語ることが、志望動機の質を高めるコツです。

ゆかりのない地域を志望する際の工夫

地元ではない地域を志望する場合は、その地域への興味や共感をどれだけ深めているかが鍵になります。

出身地でないこと自体が不利になるわけではありませんが、応募先への理解が浅いままだと志望理由が弱く映ってしまいます。

まずは、市の取り組みや地域課題、特色などを丁寧に調べ、自分が共感した点や貢献したい分野を明確にしましょう。

そして、なぜ他の自治体ではなくその市を選んだのかという理由を、志望動機の中で論理的に展開することが重要です。

また、外部から来るからこそ持てる新鮮な視点や、比較によって得た気づきを活かしたいという意欲も、説得力のあるアピールになります。

将来的にその地域に根を下ろす覚悟や意志があることも示せれば、地元出身者と同等以上に評価される可能性も十分にあります。

【市役所の志望動機】市役所の主な職種

市役所の業務は窓口対応だけでなく、技術職、専門職、事務職・行政職など、就活生の経験や能力を活かせる様々な仕事があります。

ここでは、これらの職務内容と、それぞれの持つ魅力ややりがいについて具体的にご紹介していきます。

事務系職種

事務職・行政職は、市役所の運営と市民生活をあらゆる側面から支える、まさに「行政のゼネラリスト」です。

戸籍や税金に関する窓口業務といった市民に最も身近なサービスから、市全体の予算編成、職員の人事管理、市の活動を伝える広報活動、さらには魅力あるまちづくりのための新たな計画立案や新規事業の企画まで、その業務範囲は非常に大きいです。

様々な部署を経験しながら、幅広い知識と視野を身につけ、市民生活の安定と向上に貢献します。

変化する社会のニーズを的確に捉え、市全体の将来を想像しながら、より良い行政サービスを追求していく、創造性と実行力が求められる職種です。

専門系職種

専門職は、福祉、保健、保育、心理、文化といった特定の分野で、高度な専門知識や資格を活かして市民一人ひとりの生活に深く関わり、直接的なサポートを提供する役割を担います。

例えば、子育てに悩む保護者への支援、高齢者や障害を持つ方々の生活相談、市民の健康増進のための企画運営、地域の文化振興など、その活動は多岐にわたります。

それぞれの分野のプロフェッショナルとして、市民の個別のニーズにきめ細かく応え、具体的なサービス提供や相談支援を通じて、生活の質の向上を目指します。

人々の心に寄り添い、専門的な立場から課題解決を支援することで、地域社会全体の幸福度を高めていく、非常に社会的意義の大きな仕事です。

技術系職種

技術職は、市民の皆さまが日々安全で快適に暮らせるための基盤づくりを担う、まさに「まちづくりのプロフェッショナル」です。

道路や橋、公園といった身近なインフラから、私たちの生活に欠かせない上下水道、そして学校や公民館などの公共施設まで、その計画、設計、工事の監督、さらには完成後の維持管理に至るまで一貫して携わります。

自身の持つ専門技術を駆使し、未来の街の姿を具体的に描き、それを形にしていくダイナミックな仕事です。

地図に残る仕事、そして人々の暮らしを豊かにする仕事に、大きなやりがいを感じられるでしょう。

地域の特性を理解し、長期的な視点を持って、より良いまちづくりを推進していく使命感あふれる職種です。

【市役所の志望動機】市役所の仕事と求められる人材像

市役所の仕事と求められる人材像
  • 市役所の主な仕事内容とは?
  • 公務員に求められる人物像とは?

市役所の仕事は、地域住民の生活に直結する幅広い行政サービスを担うことにあります。

職員一人ひとりが住民と密接に関わりながら、地域課題の解決に取り組む姿勢が求められます。

そのため、市役所で働くことを志望する場合には、業務の特性や公務員として必要とされる人物像をしっかり理解しておくことが重要です。

志望動機を考える際にも、仕事内容と自分の適性をどのように結びつけるかが問われます。

市役所の主な仕事内容とは?

市役所の業務は多岐にわたり、窓口対応から政策立案まで幅広い分野に及びます。

住民票や戸籍の発行、税金や福祉手続きなど、日常的な事務作業をはじめ、都市計画、子育て支援、環境保全、地域振興などの中長期的な施策も担います。

行政職では、庁内での調整業務や住民対応が中心となり、異動を通じてさまざまな分野に携わることが一般的です。

技術や医療、福祉などの専門職では、それぞれの分野に特化した知識と実務能力が求められます。

また、市民に安心と安全を届けるために、正確性や迅速な対応も重要な業務の一部です。

公務員に求められる人物像とは?

市役所職員には、業務を確実に遂行する能力とともに、市民の声に耳を傾ける姿勢や協働の意識が求められます。

多様な価値観や背景を持つ市民と接する機会が多いため、人間関係の構築力や課題への共感力も欠かせません。

また、法令や制度の変化、社会情勢の影響を受けやすい職種であることから、変化に応じて行動できる柔軟性も重要な要素となります。

コミュニケーション力

市役所の業務では、住民対応や他部署・関係機関との調整が日常的に発生します。

そのため、相手の立場を理解しながら、的確に情報を伝える力が欠かせません。

単に話す・聞くだけでなく、相手の意図や感情を汲み取って行動できる力が、信頼関係の構築に直結します。

市民一人ひとりの声に丁寧に向き合う姿勢が、行政サービスの質を高める鍵となります。

柔軟性・適応力

市役所の仕事は、部署ごとに業務内容が大きく異なり、数年ごとの異動も一般的です。

また、制度の改正や新たな課題の発生に伴い、これまでにない業務に対応することもあります。

こうした環境の中で活躍するためには、変化を前向きに受け入れ、迅速に対応できる柔軟性と適応力が求められます。

慣れない業務でも積極的に学び、前向きに取り組む姿勢が、組織内での信頼や成長につながります。

【市役所の志望動機】市役所の採用で重視される志望動機の特徴とは?

重視される志望動機の特徴とは?
  • 自治体への共感と貢献意欲
  • 公務員としての使命感・責任感
  • 自分の強みと職務のつながり

市役所の採用において、志望動機はその人の考え方や価値観を知る大切な判断材料とされます。

筆記試験や面接を通じて、スキルや知識だけでは測れない人となり、動機の深さを見極めようとするのが、公務員採用の特徴です。

特に市役所の場合、地域と密接に関わる業務が多いため、その土地への理解や、社会の一員として貢献したいという意志が強く求められます。

自治体への共感と貢献意欲

市役所の志望動機では、応募する自治体の政策やビジョンにどれだけ共感しているかが重要視されます。

地域の課題に対して具体的な関心を持ち、それに対して自分が何をしたいのかを述べられるかが評価の分かれ目になります。

少子高齢化や地域活性化、環境問題など、その市が直面している現実に目を向けた上で、どのように貢献していきたいかを語ることが説得力につながります。

また、他の自治体ではなく、なぜその市役所を選んだのかを明確にすることで、志望動機の深みが増します。

情報収集の量と質が反映される部分でもあり、丁寧な事前調査と問題意識が評価されます。

公務員としての使命感・責任感

市役所職員は、公的な立場から地域全体の利益を考え、持続可能なまちづくりに取り組む存在です。

そのため、個人の利益やキャリア志向だけでなく、公共に奉仕するという使命感や責任感を持っているかどうかが重視されます。

職務の特性上、華やかさよりも地道な業務が多くなる中で、淡々と取り組む誠実さや継続力も評価されるポイントです。

志望動機では、そうした価値観に共鳴していることや、公務員としての心構えを具体的に表すことが求められます。

自分の強みと職務のつながり

もう一つ大切なのが、自分の持つスキルや経験が市役所の業務にどう活かせるのかを明確にすることです。

単に「地域に貢献したい」と述べるだけではなく、どのような能力や視点を持ち、具体的にどのような場面で役立てられるのかを伝えることで、説得力のある志望動機になります。

志望動機においては、熱意とともに実行力のある人材であることを印象づける必要があります。

自分らしさを生かしながら、現場に即した貢献のあり方を具体的に描けることが、好印象につながります。

【市役所の志望動機】地元の市役所を志望する場合の書き方のコツ

地元の市役所を志望する場合
  • 地元での体験・課題意識をベースにする
  • 「地元愛」だけで終わらせない
  • 実現したいことを具体化する

地元の市役所を志望する場合は、土地への親しみや思い入れが伝えやすいという強みがあります。

ただし、単に「地元だから働きたい」というだけでは、説得力に欠けてしまう恐れがあります。

大切なのは、地元に対する感情を起点にしながらも、その地域でどのような貢献ができるのか、自分に何が求められるのかを踏まえて動機を展開することです。

地元での体験・課題意識をベースにする

説得力のある志望動機にするためには、自分が地元で実際に経験した出来事や、日常の中で感じた地域課題に着目することが効果的です。

地域のイベントに参加した経験や、高齢化や子育て支援の現場を見たことなど、自分の目線で地域を語ることで、リアリティのある志望理由になります。

また、そうした体験を通じて「自分がどう考えたか」「何を変えたいと思ったか」を丁寧に伝えることで、表面的な印象ではなく、内面からの動機であることを示すことができます。

地元愛だけで終わらせない

地元への愛着や親しみは、市役所を志望する大きなきっかけになり得ますが、それだけでは動機として不十分です。

地元に対する感情にとどまらず、実際に市役所という職場を通じて何をしたいのか、どのように行動に移すつもりなのかまで踏み込んで考える必要があります。

また、地元であっても業務には客観性が求められる場面が多くあります。

住民全体の利益や公平性に配慮できる視点を持っていることも示すと、志望動機のバランスがより整います。

実現したいことを具体化する

志望動機の中で、自分が市役所でどのようなことを実現したいのかを明確に述べることで、この人は何を目指しているのかが伝わりやすくなります。

ここで重要なのは、ただ理想を語るのではなく、自分の経験やスキルと結びつけて、具体的な業務や取り組みの中でどのように力を発揮したいかを示すことです。

「どうしてその市なのか」「自分はその市で何を成し遂げたいのか」という点をはっきりさせることで、志望動機はより具体的で意志のあるものになります。

市役所という場所を通して自分が果たしたい役割を、明確に伝えることが求められます。

例文:地元市役所の場合

私は〇〇市で生まれ育ち、地域の祭りや清掃活動などを通じて、住民同士のつながりや支え合いの精神に触れてきました。

一方で、近年は高齢化や若者の地域離れといった課題が深刻化しており、そうした変化に対して何か力になりたいと強く思うようになりました。

大学では地域政策を学び、地域活性化をテーマにしたゼミ活動では、観光資源の発掘や情報発信の企画に携わりました。

この経験を活かし、地元〇〇市の魅力を再発見・発信する取り組みに参加したいと考えています。

将来的には、若者が地域に残りたいと思えるようなまちづくりを進め、地域全体の活力を高める一助となれるよう尽力したいです。

地元のことを誰よりも理解し、大切に思っているからこそ、その魅力と可能性を広げていく仕事に関わりたいと強く感じています。

【市役所の志望動機】地元以外の市役所を志望する場合の注意点

地元以外の市役所を志望する場合
  • なぜその自治体なのかを明確に
  • その地域に感じた魅力や課題意識を語る
  • 他地域出身の自分だからこそできる視点
  • 将来的な定住の意思表示

地元以外の市役所を志望する場合、「なぜこの自治体を選んだのか?」という問いに対する説得力が非常に重視されます。

地域に特別なゆかりがない場合でも、十分な情報収集と的確な動機の表現によって、地元出身者に劣らない志望動機を作ることは可能です。

重要なのは、志望する地域への理解と、他地域出身者ならではの視点をどれだけ活かせるかという点です。

こちらの記事もあわせてご覧ください。

なぜその自治体なのかを明確に

地元でない市役所を選んだ理由は、必ず論理的に説明できる必要があります。

単に募集があったから、あるいは通いやすいからという理由では不十分で、その自治体でなければならない理由を明確に示すことが求められます。

そのためには、自治体の公式サイトや広報誌、地域のニュースなどから、政策や地域課題、独自の取り組みなどを丁寧に調べておく必要があります。

そのうえで、自分が共感した取り組みや、その地域で果たしたい役割を具体的に示すことが、志望動機の信頼性を高める鍵となります。

その地域に感じた魅力や課題意識を語る

地元以外の市を志望する場合でも、その地域に魅力や可能性を感じたという素直な気持ちは大切です。

訪れた経験や地域の雰囲気、住民とのやりとりの中で感じたことなど、自分の感覚に基づいた動機を丁寧に伝えることで、共感力や誠実さが伝わります。

同時に、地域が抱えている課題や今後の可能性についても目を向けることが重要です。

人口減少や産業の再構築、観光資源の活用など、地域特有のテーマに対して自分なりの問題意識を持ち、そこにどのように関わっていきたいのかを語ることで、志望動機に深みを持たせることができます。

地元との安易な比較を避ける

地元以外の市役所を受ける際、伝え方には細心の注意が必要です。 

例えば、自分の地元にはない魅力がある、という表現は推奨されません。

場合によっては、自身の出身地を不必要に卑下していると受け取られる可能性があります。

地元との安易な比較ではなく、あくまでその自治体固有の魅力や政策に焦点を当てて語ることが重要です。 

貴市の〇〇という先進的な取り組みに深く感銘を受けた、など具体的な事実に基づき話しましょう。 

その地域だけを真摯に見つめている姿勢を示すことで、純粋な志望度の高さをアピールできます。 

なぜその市で働きたいのか、その熱意をまっすぐに伝える工夫が求められます。

他地域出身の自分だからこそできる視点

地元以外の出身者であることは、必ずしも不利ではありません。

むしろ、地域外の視点を持つことは、固定観念にとらわれない柔軟な発想や、新しい価値を地域に提案する力につながります。

また、多様な文化や価値観を受け入れる姿勢も、市役所職員として重要な資質の一つです。

自分がその地域にとって「外から来た存在」であることを前向きに捉え、そこにどのような意味や意義を持たせるかを意識することで、他地域出身者ならではの志望動機を魅力的に伝えることができます。

例文:地元以外の市役所の場合

私は〇〇市の地域づくりに深く関心を持ち、市役所職員として携わりたいと考えています。

大学時代に地方創生を学ぶ中で、〇〇市が進めている移住支援策や空き家活用の取り組みを知り、地域の課題に真剣に向き合う姿勢に強く共感しました。

私は〇〇県出身で、これまで自分の地元とは異なる地域に目を向ける機会を多く持ってきました。

他地域出身者だからこそ見える課題や可能性があり、それを生かして新しい視点から〇〇市の魅力を引き出す役割を担いたいと考えています。

また、大学で地域振興のフィールドワークを通じて、市民との対話を大切にしながらプロジェクトを進める重要性を学びました。

この経験を活かし、住民の声を丁寧に汲み取りながら、より良いまちづくりに貢献したいと考えています。

地元でなくても地域に根ざし、長くその土地に関わる覚悟を持っていることを、行動と言葉で示すことが、市役所職員としての信頼へとつながると信じています。

将来的な定住の意思表示

地元以外の応募者に対し、採用側は一つの懸念を抱きます。 

それは、採用してもすぐに辞めてしまうのではないかという点です。 

特に縁もゆかりもない地域であれば、その心配は大きくなります。 

そのため、将来にわたってその地域に根差す覚悟があることを明確に伝える必要があります。 

単なる勤務先としてではなく、生活の基盤としてその市を選んだと示しましょう。 

腰を据えて長く働きたいという強い意思を示すことで、採用担当者に熱意と本気度が伝わります。

地域コミュニティの一員になる覚悟も併せてアピールできると尚良いでしょう。

【市役所の志望動機】新卒ならではの強みを志望動機に活かす方法

強みを志望動機に活かす方法
  • 柔軟性・学習意欲・地域貢献への熱意
  • 若手だからこそ担える役割を意識する

市役所の採用では、社会人経験がない新卒の応募者に対しても、しっかりと意欲と可能性を見て評価が行われます。

実務経験がないからといって不利になるわけではなく、新卒だからこそ持てる視点やエネルギーがあることを、志望動機の中でどう伝えるかが大切です。

特に、変化の激しい時代においては、固定観念にとらわれない柔軟さや成長意欲が強みとして捉えられます。

柔軟性・学習意欲・地域貢献への熱意

新卒の応募者には、経験に代わるものとして、吸収力や変化に対応する力が期待されています。

市役所の仕事は、法制度の改正や住民ニーズの変化に応じて、柔軟に対応しなければならない場面が多くあります。

そうした中で、新しいことを前向きに学ぶ姿勢や、指導を素直に受け入れて成長しようとする姿勢は、高く評価される要素です。

また、地域社会への貢献意欲を素直に表現することも、新卒の志望動機としては有効です。

過去の経験が少ない分、自分の価値観や理想をどのように実現したいと考えているのかを伝えることで、熱意や将来性を感じてもらいやすくなります。

若手だからこそ担える役割を意識する

市役所にはさまざまな年代の職員が在籍していますが、その中で若手が果たすべき役割も少なくありません。

特に、デジタル技術の活用やSNSなどの情報発信、新しい働き方や柔軟な発想を求められる場面においては、若手ならではの視点や行動力が重宝されます。

そのため、志望動機の中で「若手としてどのような価値を提供できるか」「年齢に関係なく積極的に提案していきたい」など、主体的な姿勢を示すことができれば、評価につながりやすくなります。

新卒としての自分を必要以上に過小評価せず、今の自分だからこそできることや、今後どのように貢献していきたいかを具体的に伝えることで、誠実さと将来性を印象づけることができます。

【市役所の志望動機】使ってはいけないNG志望理由

NG志望理由
  • 安定しているから
  • こだわりの強い実現したいこと
  • 抽象的な動機
  • 指示待ちの姿勢が見える動機
  • 配属先を過度に限定する希望

市役所を志望する理由として、多くの人が抱きがちな動機の中には、選考でマイナスに働いてしまうものもあります。

熱意があっても、伝え方や内容によっては「誤解を招く」「視野が狭い」と判断されてしまうことがあるため注意が必要です。

ここでは、避けるべき代表的な志望理由を取り上げ、それがなぜNGなのかを解説します。

安定しているから

公務員の仕事に対して「安定している」というイメージを持つこと自体は自然なことですが、それをそのまま志望理由として伝えるのは避けたほうが良いとされています。

というのも、安定性を理由にすることで、働く目的が自分のためだけに偏っている印象を与えてしまうからです。

市役所の仕事は、地域の住民に対して継続的かつ誠実なサービスを提供することが求められます。

そのため、利己的な理由よりも「地域に貢献したい」「住民の声を政策に反映させたい」といった公共性のある動機が重視されます。

安定性に魅力を感じていても、それは内面のきっかけにとどめ、志望動機として表現する際には地域や業務への関心を前面に出すことが重要です。

こだわりの強い実現したいこと

「○○の業務がやりたい」「絶対に企画部門に配属されたい」など、特定の業務に対するこだわりが強すぎる志望動機も注意が必要です。

市役所では原則として配属先を選ぶことができず、異動も定期的に行われます。

そのため、特定の仕事に強く執着していると、他の部署ではモチベーションが続かないのではないかと懸念される可能性があります。

もちろん、自分の関心やスキルを活かしたいという思いを持つこと自体は悪くありませんが、それを志望動機の中心に置くのではなく、どのような部署でも地域のために貢献する姿勢を持っていることを伝えるようにしましょう。

特定の業務への関心は補足的に盛り込み、全体として柔軟性と汎用性を感じさせる内容に仕上げることが望ましいです。

抽象的な動機

社会に貢献したい、あるいは人の役に立ちたいといった動機は、それ自体は立派です。 

しかし、志望動機としては具体性に欠けるため評価されにくいでしょう。 

その内容は、どの自治体や、どの企業にも当てはまるからです。 

なぜ公務員なのか、そして数ある自治体の中でなぜその市でなければならないのかが伝わりません。 

まずは市の総合計画などを読み込み、独自の取り組みや課題を深く理解しましょう。 

その上で、「〇〇という課題に対し、自分の△△という強みを活かして貢献したい」と具体的に述べることが不可欠です。 

自分ならではの視点で志望動機を構築してください。

指示待ちの姿勢が見える動機

与えられた仕事を頑張りたい、市民のために働きたい、といった表現は注意が必要です。 

一見すると熱意があるように聞こえますが、受け身で主体性がない印象を与えがちです。 

現在の公務員には、前例踏襲や指示待ちの姿勢は求められていません。 

自ら地域の課題を発見し、解決に向けて能動的に行動する積極性が不可欠です。 

志望動機では、その市が抱える〇〇という課題を解決したい、と具体的に言及しましょう。

さらに、そのために自分の強みを活かして△△を提案したい、と能動的な意欲を示すことが大切です。

攻めの姿勢で、貢献への強い意志をアピールしてください。

配属先を過度に限定する希望

特定の部署や業務への強いこだわりを見せることも、かえってマイナス評価に繋がる恐れがあります。 

「〇〇課でなければ嫌だ」、という過度な希望は、柔軟性や協調性に欠けると判断されるリスクがあるからです。 

市役所の業務は多岐にわたり、数年単位でのジョブローテーションが基本となっています。 

様々な部署を経験し、ゼネラリストとしての視点を養うことが期待されています。 

もちろん、特定の分野への興味や専門性を示すこと自体は問題ありません。 

まずはどの部署でも市民のために貢献したいという姿勢を見せることが重要です。 

その上で、「将来的には〇〇の分野で専門性を高めたい」といった柔軟な伝え方を工夫しましょう。

【市役所の志望動機】他の公務員(県庁・国家公務員)との違いを意識する

他の公務員との違いを意識する
  • 地域密着性が強い市役所
  • 行政規模と職務範囲の違い
  • 市役所だからこそできる仕事とは?

市役所を志望する際は、ほかの公務員職との違いをしっかりと理解し、それを志望動機の中でどう表現するかが大切です。

国家公務員や県庁職員も同じ「公務員」という立場ではありますが、それぞれに担う役割や求められる視点には明確な違いがあります。

市役所を選んだ理由を問われたとき、的確に答えられるかどうかで、志望の本気度や理解度が伝わります。

地域密着性が強い市役所

市役所の最大の特徴は、住民との距離が非常に近いことです。

窓口業務や相談対応など、日常的に市民と直接関わる機会が多く、顔の見える関係の中で仕事を進める場面が多々あります。

そうした現場では、制度や数字の知識だけではなく、目の前の一人ひとりの声に耳を傾ける姿勢が求められます。

国家公務員や県庁職員が制度の設計や広域行政を担当するのに対して、市役所職員はその仕組みを現場でどう運用するか、どのように住民に届けるかという実務を担っています。

そのため、地域への愛着や日常生活に寄り添う気持ちが志望動機として重要になります。

行政規模と職務範囲の違い

国家公務員や県庁職員は、国全体あるいは県全体という広い視点での政策立案や調整を行います。

業務のスケールが大きく、法制度に関わるような仕事や各市町村を取りまとめる立場になることも多いです。

一方、市役所はあくまで一つの自治体に根ざし、地域の実情を踏まえた施策の実施や運営を担います。

現場レベルの細かな課題に対して臨機応変に対応することが求められ、業務の幅も非常に広くなります。

志望動機を述べる際には、こうした行政のスケールや役割の違いを理解したうえで、自分がどのレベルで地域に貢献したいかを明確にすることが重要です。

市役所だからこそできる仕事とは?

市役所の職員として働く魅力のひとつは、住民の暮らしと直結した仕事に関われることです。

保育や福祉、道路整備、防災、まちづくりなど、地域社会を支えるさまざまな分野に携わることができます。

自分の仕事の成果が市民の生活に直接影響を与えるため、やりがいや責任感も大きくなります。

また、特定の分野に限定されず、数年ごとの異動を通じて多様な業務に触れられる点も市役所ならではの特徴です。

その中で自分の適性を広げながら、地域課題に柔軟に対応していく力が養われます。

こうした特性を踏まえ、志望動機では「市役所という現場で働きたい理由」を明確にすることがポイントです。

広域よりも足元の課題に向き合いたいという思いや、住民と直接つながる仕事に魅力を感じていることを伝えることで、市役所志望としての納得感のある動機を伝えることができます。

【市役所の志望動機】志望動機の完成度を上げるための準備・情報収集リスト

準備・情報収集リスト
  • 自治体の公式サイト・施策・広報誌
  • 地域の人口動向・産業・課題
  • 地域訪問や説明会の活用法

説得力のある志望動機を作るには、十分な事前準備と情報収集が欠かせません。

とくに市役所の仕事は地域密着型であるため、その自治体への理解の深さがそのまま志望動機の完成度に直結します。

漠然とした思いを具体的な言葉に変えるためには、自治体に関する情報を広く・深く集め、自分の関心や経験とどう結びつくかを明確にしていく必要があります。

自治体の公式サイト・施策・広報誌

まず最初に確認すべき情報源は、自治体の公式ホームページです。

基本的な行政情報に加え、市が進めている重点施策や総合計画、予算編成方針なども掲載されているため、その市がどんな方向性を持っているのかを具体的に把握できます。

また、広報誌や市長メッセージなどを読むことで、政策の背景や住民への思いを知ることができます。

そうした情報を元に志望動機を組み立てると、単なる一般論ではない、自分ならではの視点を加えた動機に仕上がります。

地域の人口動向・産業・課題

志望する市の基本的な地域特性についても、あらかじめ調べておくことが大切です。

人口の増減、高齢化の進行度、主要産業や観光資源、抱えている地域課題などに目を向けることで、「なぜこの市に関心を持ったのか」「どこに課題を感じているのか」といった視点を整理しやすくなります。

たとえば、人口減少が課題の市であれば、地域活性化や移住定住促進への関心を示すことができますし、観光資源が豊富な地域であれば、その魅力をどう活かしたいかという具体的な提案につなげることもできます。

地域訪問や説明会の活用法

実際にその地域を訪れてみることも、志望動機の説得力を高めるうえで非常に有効です。

現地の雰囲気や人々の様子に触れることで、ウェブや資料だけでは得られない肌感覚を持つことができます。

まちを歩いた経験や、現地の空気感から感じたことを志望動機に反映させることで、言葉にリアリティが生まれます。

また、自治体が開催する採用説明会や職場見学の機会があれば、積極的に参加することをおすすめします。

実際の職員の話を聞くことで、業務の具体像が明確になるだけでなく、自分がその組織に合っているかどうかを見極める助けにもなります。

説明会で得た情報をもとに志望動機を書くことで、「調べてきた」だけではない、「関わろうとしている」姿勢を伝えることができます。

【市役所の志望動機】市役所の志望動機の書き方

市役所の志望動機の書き方
  • 結論:なぜこの市役所か
  • 根拠:過去の体験・気づき
  • 展望:入庁後に実現したいこと

市役所の志望動機を作成する際には、読み手にとって伝わりやすい構成が欠かせません。

どれだけ熱意があっても、話の筋道が曖昧であれば、印象に残りにくくなってしまいます。

志望動機を効果的に伝えるためには、「結論→根拠→展望」という順序を意識して書くことが大切です。

この構成によって、自分の思いを論理的に、かつ自然に伝えることができます。

① 結論:なぜこの市役所か

冒頭では、志望動機の結論を明確に伝えます。

「〇〇市役所で働きたい理由は〜だからです」といったように、志望の核心部分を端的に述べましょう。

このとき重要なのは、「公務員になりたい」ではなく、「なぜその市なのか」という視点です。

特定の地域課題に関心がある、施策に共感した、地域に訪れた経験から魅力を感じたなど、その市を選んだ理由を具体的に示すことが大切です。

読み手に「なぜ数ある自治体の中でここなのか」が伝わるようにしましょう。

② 根拠:過去の体験・気づき

次に、その結論に至った理由や背景を説明します。

ここでは、自分自身の体験や関心、学びなどを交えながら、志望理由を裏付けるエピソードを具体的に紹介します。

大学での学び、ボランティア、地域活動など、どのような経験を通じて市役所の仕事に魅力を感じたのかを掘り下げて伝えましょう。

この部分が抽象的だと説得力が弱くなるため、自分の言葉で語れるようなエピソードを選ぶことがポイントです。

また、過去の経験がその市の取り組みや特徴とどうつながるかを示すことで、動機に一貫性が生まれます。

③ 展望:入庁後に実現したいこと

最後に、自分が市役所職員としてどのように地域に貢献していきたいかを述べます。

具体的な部署や業務を挙げる必要はありませんが、志望する自治体の方向性と自分の思いを照らし合わせながら、「将来こうありたい」というビジョンを示すことが求められます。

展望を明確にすることで、入庁後の姿が想像できる志望動機になります。

【市役所の志望動機】強み別志望動機の例文

ここでは、今までの記事を踏まえて、就活生一人ひとりの強みを活かせる多彩な志望動機例文をご紹介します。ご自身に合う例文を見つけ、効果的な志望動機の作成にお役立てください。

コミュニケーション能力

例文

私が貴市を志望いたしましたのは、市民一人ひとりに寄り添い、多様なニーズに応えようとする貴市の姿勢に深く共感したためです。

私は大学時代のグループワークや地域活動において、常に相手の立場や考えを丁寧に聞き、自分の意見を分かりやすく伝えることを心掛けてまいりました。

この経験で培ったコミュニケーション能力を活かし、窓口業務では市民の方々の不安や疑問を的確に把握し、安心感を与える対応をしたいと考えております。

また、将来的には様々な部署の方々と円滑に連携を取りながら、市民サービスの向上に貢献していきたいです。

柔軟性

例文

貴市が推進する、時代の変化に対応した新たなまちづくりに魅力を感じ、志望いたしました。

私はこれまでの経験の中で、予期せぬ状況の変化や多様な意見に対し、固定観念にとらわれず最善策を模索する柔軟性を培ってまいりました。

例えば、アルバイト先で新しいシステムが導入された際も、いち早く操作方法を習得し、他のスタッフにも共有することで業務効率化に貢献しました。

この柔軟性を活かし、貴市においても様々な課題や市民ニーズの変化に対し、臨機応変かつ前向きに対応することで、地域社会の発展に貢献したいと考えております。

協調性

例文

市民一人ひとりと向き合い、多様な主体と協働してまちづくりを進める貴市の姿勢に深く共感し、志望いたしました。

私は学生時代のサークル活動で培った「協調性」に自信があります。イベントの企画方針を巡ってメンバーの意見が対立した際、私は双方の意見を丁寧にヒアリングし、議論が感情的にならないよう調整役を務めました。

対話を通じて互いの理解を深め、最終的には全員が納得できる形で目標を一つにまとめることができました。

市役所の業務は、市民の方々はもちろん、部署内外の多くの職員との連携が不可欠だと考えます。

この経験で培った協調性を活かし、どのような立場の方とも信頼関係を築き、チームとして最大の成果を上げることで、貴市の発展に貢献してまいります。

適応力

例文

市民生活の質の向上を目指し、多岐にわたる分野で先進的な取り組みをされている貴市の一員として貢献したいと考え、志望いたしました。

私は新しい環境や未知の課題に対しても臆することなく飛び込み、状況を素早く理解して対応する適応力に自信があります。

大学では新しい分野のゼミに所属し、専門外の知識も積極的に吸収することで成果を上げることができました。

この適応力を活かし、貴市職員として配属されるどの部署においても、一日も早く業務を習得し、即戦力として市民の皆様のお役に立てるよう尽力いたします。

責任感

例文

市民のためにという強い使命感を持って行政運営に取り組む貴市の姿勢に感銘を受け、志望いたしました。

私は学生時代、サークルの会計責任者として、予算管理から報告まで一切の業務を任され、その責任を最後まで全うすることの重要性を学びました。

どのような小さな仕事であっても、任されたことには誠実に取り組み、期待以上の成果を出すことを常に意識しております。

この責任感を貴市の業務においても発揮し、市民の皆様の信頼に応えられるよう、一つひとつの職務を確実に遂行することで地域社会に貢献してまいります。

使命感・熱意

例文

貴市が掲げる未来を拓く、活力あふれるまちづくりというビジョンに、私が持つ挑戦への熱意と地域活性化への強い想いが重なり、志望いたしました。

私は大学で地域経済学を専攻し、フィールドワークを通じて様々な地域の活性化事例を学ぶ中で、その土地ならではの魅力を最大限に引き出し、そこに住む人々が誇りを持てるような街づくりに携わりたいという熱意を育んでまいりました。

特に、貴市が力を入れている観光振興について深く学び、その推進に貢献できるアイデアを自分なりに温めております。

この熱意を原動力とし、前例にとらわれない柔軟な発想と行動力で、貴市の更なる発展と魅力向上に情熱を注ぎたいと考えております。

学習意欲

例文

幅広い分野において専門性を高め、質の高い行政サービスを提供されている貴市で、自身の成長を通じて貢献したいと考え志望いたしました。

私は常に新しい知識やスキルを学ぶことに喜びを感じ、知的好奇心を持って積極的に取り組む学習意欲があります。

大学では専攻分野に加え、英語検定の資格を取得するなど、自己研鑽に励んでまいりました。

貴市に入庁後も、日々の業務はもちろんのこと、変化する社会情勢や法制度についても自主的に学び続け、常に最新の知識をもって市民サービスの向上に貢献できる職員を目指します。

忍耐力

例文

貴市が長期的な視点に立ち、持続可能なまちづくりを着実に推進されている点に強く惹かれ、志望いたしました。

私は目標達成のために困難な状況でも諦めずに粘り強く努力を継続する忍耐力があります。大学時代の研究活動では、思うような結果が出ない時期もありましたが、試行錯誤を繰り返しながら最後までやり遂げ、目標を達成することができました。

この忍耐力を活かし、貴市の職員として、解決に時間がかかるような複雑な課題に対しても、粘り強く取り組み、市民生活の向上と地域社会の発展に貢献していきたいと考えております。

提案力

例文

常に市民目線に立ち、前例にとらわれず新たな行政課題に挑戦する貴市の姿勢に魅力を感じ、志望いたしました。

私は現状を分析し、主体的に改善策を考える「提案力」が自身の強みです。

アルバイト先の飲食店で、情報共有の不足から業務ミスが多いという課題がありました。

私はその原因を分析し、スタッフ間の連携を円滑にするための共有アプリの導入と、引継ぎ事項の共通フォーマット化を店長に提案しました。

その際、具体的な運用方法まで示すことで工夫し、結果としてミスが大幅に減り業務効率の改善に貢献できました。

入庁後も、この提案力を活かし、常に「もっと良くするためにはどうすれば良いか」を考え、現状に満足することなく業務改善に取り組みたいです。

市民の皆様のニーズを的確に捉え、効果的な施策を企画・立案することで、貴市の発展に貢献してまいります。

【市役所の志望動機】職種別志望動機の例文

市役所の業務は多岐にわたり、職種によって求められる視点や役割が異なります。

志望動機を書く際には、職種ごとの特性に合わせて、どのように自分の経験や思いを活かせるかを明確にすることが重要です。

以下では、主な職種別に「地元」と「地元以外」のパターンに分けて例文を紹介します。

総務職

地元の例文

私は〇〇市で生まれ育ち、地域活動を通じて市民同士のつながりの大切さや、市役所の存在の大きさを実感してきました。

大学では行政学を学び、特に組織運営や人材管理、財政運営に関心を持ちました。

中でも、〇〇市が進める業務効率化やDX化への取り組みを知り、自分も組織全体の基盤を支える立場として市民サービスの質向上に貢献したいと考えるようになりました。

私はゼミ活動でプロジェクトの進行管理を担当し、限られたリソースの中で成果を出すための調整や文書管理を徹底しました。

この経験を市役所の総務業務に活かし、各部署が安心して市民対応に集中できる環境づくりに努めたいと考えています。

地元の人々の暮らしを支える裏方として、誠実に職務を遂行してまいります。

地元以外の例文

私は〇〇市が進める庁内のDX推進や職員の働き方改革に強い関心を持ち、総務職としてこれらの取り組みに関わりたいと考え志望しました。

大学では公共マネジメントを専攻し、自治体の業務効率化について研究する中で、〇〇市のオープンデータ活用や人材育成に積極的な姿勢に魅力を感じました。

地元ではありませんが、行政職の根幹を支える業務に従事しながら、より効率的で風通しのよい組織づくりを支援していきたいと考えています。

私はアルバイトで店舗の業務マニュアルの見直しを任され、全体の業務改善に貢献した経験があります。

その経験を活かし、〇〇市の庁内連携や人材支援に貢献できるよう取り組んでまいります。

企画職

地元の例文

私は〇〇市で育ち、まちの変化や課題に触れる中で、「住み続けたいと思える地域づくり」に携わりたいと考えるようになりました。

大学では地域政策を専攻し、地方創生に関するゼミ活動では、商店街の再生プロジェクトに参加し、地域住民や事業者の声を聞きながら提案書を作成しました。

〇〇市は空き家対策や観光資源の活用など多くの地域課題に対し、積極的に企画施策を展開しており、私もその一員として柔軟な発想と実行力で貢献したいと考えています。

特に、若者や子育て世代が定住しやすい仕組みづくりに関心があり、自身の経験や学びを活かして、地域全体の活力向上に取り組みたいです。

企画職として、〇〇市の未来を形づくる施策立案に携わりたいと強く願っています。

地元以外の例文

私は大学で地域活性化をテーマに学ぶ中で、〇〇市の「市民参加型まちづくり」や「空き家再活用モデル」に大きな関心を抱きました。

現地を訪問し、実際に商店街のにぎわい創出の取り組みを目にした際に、地域の魅力を引き出す企画の力に感銘を受け、ぜひこのまちの企画部門で働きたいと強く思うようになりました。

地元ではありませんが、他地域で得た知見や柔軟な発想を活かし、外部視点からの提案や橋渡し役を担いたいと考えています。

大学で携わった産官学連携プロジェクトでは、地域団体との交渉や企画立案を担当し、課題の発見から実行までを一貫して経験しました。

〇〇市に新しい風を吹き込みながら、地域に根差したまちづくりを支えていきたいと考えています。

地域振興/商品開発

地元の例文

私は〇〇市で育ち、地元の特産品や観光資源に触れる中で、地域の可能性と魅力を再発見してきました。

大学ではマーケティングを専攻し、地域資源を活かした商品開発に関するゼミ活動では、農業法人と連携して地元野菜を使った加工品の開発プロジェクトに携わりました。

消費者目線と生産者の声をつなげる企画の重要性を学び、〇〇市においても地場産品のブランディングや地域イベントの活性化を通じて、市内外への発信力を高める取り組みに貢献したいと考えています。

地元出身だからこそ分かる地域の魅力と課題を見つめ直し、住民・事業者・行政が協働できる仕組みづくりを支える職員を目指したいです。

地元以外の例文

大学で地域マーケティングを学び、地方都市の魅力を外部視点から分析する中で、〇〇市の地域資源に大きな可能性を感じ、ぜひ地域振興・商品開発の分野で関わりたいと志望しました。

特に〇〇市が行っている地元企業との連携による特産品開発や、地域ブランドの育成施策に共感し、自分の学びや企画力を活かしたいと考えています。

ゼミ活動では他県の農村地域で6次産業化の支援を行い、実際に販路開拓のためのプロモーション提案を経験しました。

〇〇市に対しては、外部出身だからこそ見える魅力や課題があると考えており、地域内の多様な声を丁寧に汲み取りながら、継続的な地域活性化に取り組む職員として尽力していきたいです。

環境行政

地元の例文

私は〇〇市の自然環境の中で育ち、身近な川や公園で過ごした体験を通じて、地域の環境を守ることの大切さを実感してきました。

大学では環境科学を学び、ゼミでは都市部における気候変動対策と地域防災の関係を研究しました。

〇〇市が推進する再生可能エネルギーの導入や、ごみ分別・リサイクルの市民参加型の取り組みには強く共感しており、自分もその施策を現場で支える一員になりたいと考えています。

地元だからこそ、市民の意識や課題への反応を肌で理解できる強みがあると自負しており、行政と住民をつなぐ実行力ある職員として、持続可能なまちづくりに貢献したいです。

地元以外の例文

私は大学で環境政策を専攻し、地方自治体の気候変動対策に関心を持つ中で、〇〇市の「市民協働による環境保全活動」や「ゼロカーボンシティ宣言」の取り組みに魅力を感じ、環境行政に携わりたいと考えました。

出身は他県ですが、環境問題は地域ごとの特性を理解することが重要であるため、〇〇市を実際に訪れ、現場の活動にも参加しました。

その中で、行政と市民が協力して課題に向き合っている姿勢に強く惹かれました。

私は大学で、地域の再生可能エネルギー導入計画に関するフィールドワークを経験し、調査・提案まで一貫して行った経験があります。

その学びと行動力を活かし、〇〇市の環境施策を推進する担い手として貢献していきたいです。

健康・福祉分野

地元の例文

私は〇〇市で育ち、祖母の介護を家族で支えた経験から、高齢者福祉や地域医療の大切さを実感しました。

大学では福祉学を専攻し、地域包括ケアの事例研究やボランティア活動を通じて、住民一人ひとりの生活に寄り添う支援の在り方を学びました。

〇〇市が進めている在宅医療・介護連携や認知症支援事業には特に共感しており、自分もその一員として地域の安心づくりに携わりたいと考えています。

高齢化が進む地元だからこそ、住民と顔が見える関係性を築き、信頼される行政職員として福祉サービスの充実に尽力してまいります。

地元以外の例文

私は大学で社会福祉を学び、地域福祉の実践を通じて「地域に根ざした支援」の必要性を強く感じるようになりました。

中でも〇〇市が推進する「住民参加型の福祉施策」や「地域ケア会議の運用体制」に関心を持ち、出身地ではありませんが、このまちで福祉行政に携わりたいと考えるようになりました。

大学では子ども食堂の支援活動に携わり、地域の孤立や情報格差の問題を肌で感じる経験をしました。

その経験を踏まえ、〇〇市においても「支援の届きにくい人」にこそ届く仕組みづくりを行いたいと考えています。

他地域出身だからこそ持てる客観的な視点と柔軟な発想で、福祉の現場に貢献できる職員を目指します。

【市役所の志望動機】使ってはいけない志望動機のNG例文

公務員、とくに市役所への就職を考える際、志望動機は非常に重要です。

しかし、実は多くの人が使ってしまいがちなNG例があります。

今回は、避けるべき志望動機の例と、それぞれの改善点について解説します。

安定しているから

市役所は安定しているため、将来への不安なく働けると思い志望いたしました。
これまでの職歴では、非正規雇用やベンチャー企業での勤務が多く、給与や雇用形態が不安定で常に先の見えない不安を抱えていました。
その経験から、長く腰を据えて働ける環境を強く求めています。
市役所であれば、充実した福利厚生や退職金制度なども整っており、安心して業務に集中できると考えております。
このような安定した基盤の上で、市民の方々のために貢献したいという気持ちもございます。

木下恵利

キャリアアドバイザー

安定性を求める気持ちは理解できますが、それを前面に出すと「仕事への意欲が低い」と判断されかねません。市役所の仕事は市民生活を支える重要な役割であり、安定性は結果として得られるものです。「安定性」ではなく、「市民のために貢献したい」という意欲や、これまでの経験を活かしてどのように貢献できるかを具体的に述べるようにしましょう。

こだわりの強い実現したいこと

私は〇〇に関する深い専門知識と情熱を持っており、市役所で〇〇の政策を実現したいと考えております。
これまでの実務経験や研究を通して、〇〇分野における課題と可能性について深く探求してまいりました。
具体的には、〇〇のような画期的なプロジェクトを立ち上げ、市民の生活の質を劇的に向上させたいと考えています。
私の独自の視点と行動力で、必ずや市を全国に知られる存在にし、他の自治体の模範となるような成功事例を作り出すことができると確信しております。

木下恵利

キャリアアドバイザー

強い意欲や専門性は素晴らしいですが、市役所の仕事は多岐にわたり、個人のこだわりが強すぎると協調性がないと見なされる可能性があります。特定の分野への貢献意欲を示すだけでなく、市役所の他の業務にも柔軟に対応できる姿勢を示すことが重要です。また、「独自の視点」だけでなく、チームで協力し、市民のニーズに応える姿勢をアピールしましょう。

Q&A|市役所志望動機でよくある質問

市役所の採用試験では、志望動機が非常に重視される分野です。

そのため、受験生の多くが「これで大丈夫なのか」「他の人と差がつけられるのか」と不安を抱えるものです。

ここでは、特に多く寄せられる3つの質問に答える形で、志望動機作成・面接時の対応ポイントを解説します。

地元以外だと不利になる?

結論から言えば、地元出身でなくても不利にはなりません。

実際に多くの自治体が、全国から幅広く人材を募集しており、地元にゆかりがないことを理由にマイナス評価することは基本的にありません。

重要なのは、「なぜこの自治体を選んだのか」を明確に説明できるかどうかです。

地域の政策や取り組みに共感した、自分の経験やスキルを活かせると感じた、などの納得感ある理由があれば、地元出身者と同等以上の評価を得ることも可能です。

また、外部からの視点で新しい提案ができる、という点をプラスに捉えてくれるケースもあります。

複数自治体の併願はどう書き分ける?

複数の自治体を併願するのは珍しいことではありません。

しかし、志望動機はそれぞれの自治体に合わせて書き分けることが絶対条件です。

書き分けのポイントは、次の2点です。

自治体ごとの特徴・施策を把握すること
各市の基本計画や重点施策を調べて、自分が関心を持ったものを取り上げましょう。

自分の経験や価値観と結びつけて書くこと
同じ「まちづくり」でも、なぜA市ではこのような貢献をしたいと思ったのか、B市ではなぜ違う角度から関わりたいのか、を言語化することが大切です。

手間はかかりますが、このひと手間が志望動機の完成度を大きく左右します。

面接で志望動機を深掘りされたら?

面接では、志望動機の背景や考え方について詳しく質問されることがよくあります。

想定されるのは、

「なぜ他の自治体ではなく、当市なのか?」
「実際にどんな業務に関わりたいと思っているか?」
「地域のどんな課題に興味があるか?」

といった問いです。

これに対しては、表面的な答えではなく、自分の言葉で語れる具体的なエピソードや体験を用意しておくことが大切です。

また、志望動機とリンクした入庁後の展望や役割意識を語れると、より印象が良くなります。

深掘り質問に対しては、準備次第で大きなアピールのチャンスになります。

自分の価値観や考えを言葉にしておくことで、自然体で答えられるようになります。

まとめ

市役所の志望動機は、単なる「就職先の希望」ではなく、自分自身の価値観や経験を通して、どれだけその地域に関心を持ち、どのように貢献したいと考えているのかを伝える重要な要素です。

特に市役所という地域に根ざした行政機関では、地元出身か否かにかかわらず、その自治体への理解と共感、そして現実的な展望を持っていることが問われます。

自治体ごとに求められる視点やアプローチは異なりますが、どの市役所でも共通して求められるのは「地域に向き合う真摯な姿勢」と「行動に移す覚悟」です。

あなたの思いや経験が、地域の未来につながる力として伝わるよう、丁寧に志望動機を仕上げていきましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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