明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
・面接の具体的な練習方法
・おすすめの面接練習ツール
・効果的な面接練習のステップ
・これから面接に臨む人
・面接が苦手な人
・就活を始めたての人
目次[目次を全て表示する]
はじめに
面接は一発勝負ではありません。
事前に練習を重ねて、自分の魅力を正確かつわかりやすく伝えられるようになることが大切です。
練習不足のまま臨んでしまうと、伝えたいことがうまく言葉にできず、想定外の質問が来た時には焦ってしまうことでしょう。
そこで、面接前に話す力や受け答えの柔軟さを養っておくことが大切です。
この記事では面接練習がなぜ大切なのかについて詳しく解説し、練習方法やおすすめのツールなどについても詳しく紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
【面接練習方法】なぜ面接練習が必要なのか?
面接の練習が重要であるとはよく言われるものの、なぜ練習しなければならないのか、まだ納得できていない方も多いでしょう。
そこで、ここからは「なぜ面接練習が必要なのか」「練習をすることでどのような力を養えるのか」という点に焦点を当てて紹介します。
どのようなメリットがあるか納得できれば、面接練習にもより力が入ることでしょうから、ぜひ参考にしてみてください。
言語化する力を養うため
面接練習を行う大きな目的の1つとして、自分の考えや経験を的確に言語化する力を養うことが挙げられます。
就活ではこれまでの学生生活で得た経験や考えを相手に分かりやすく伝える必要がありますが、普段から意識していない限り、自分の強みや価値観を具体的に説明することは意外と難しいものです。
しかし、面接練習で自分が話した内容を録音して客観的に聞き直してみれば「論点がズレている」「曖昧な表現で、わかりにくい」といった課題に気づけるでしょう。
また、限られた時間内で要点をまとめる力や、相手の質問に対して的確に返答する力も、練習を重ねることで確実に向上します。
自信を持って話すため
面接で自信を持って話すためには事前の練習が欠かせません。
どれだけ準備をしていても緊張するのが面接というものであり、自分の頭の中では整理できていた内容も、本番となると出てこないことも少なくありません。
しかし、繰り返し面接練習をしていれば、自分の考えを話し慣れているため、緊張した状態でもある程度スムーズに言葉にできます。
何度も声に出して伝えることで、文章が自然と体に染み付き、構成も整った状態で言葉が出やすくなるからです。
また、話すうちに「この話し方は伝わりやすい」「この表現は避けた方が良いな」といった感覚も磨かれ、より洗練された表現に近づくことでしょう。
落ち着いて受け答えするため
面接の本番で落ち着いて受け答えをするためにも、事前の面接練習が大切です。
面接は緊張感のある特殊な空間で行われるため、準備不足のまま臨んでしまうと、予想外の質問や雰囲気に圧倒されてしまい、言いたいことが言えずに終わってしまうことも少なくありません。
しかし、事前に練習を重ねておけば、どのような質問が来るかのパターンが見えてくるため、動揺を最小限に抑えることが可能です。
さらに「声に出して回答する」という行為そのものに慣れておくことで、話すテンポや間の取り方にも余裕が生まれます。
緊張そのものを完全に取り除くことはできなくとも「この雰囲気は体験したことがあるな」という記憶があるだけで、心の落ち着き具合は全く異なります。
話し方や伝え方を磨くため
面接練習には内容だけでなく、伝え方そのものを磨く効果もあります。
どれだけ内容が良かったとしても、話すスピードが早すぎたり、声が小さくて聞き取りにくかったりすると、面接官にあなたの魅力が伝わりません。
また、語尾が曖昧だったり「えー」「あのー」などの不要なつなぎ言葉が多かったりすると、印象が悪くなってしまいます。
そこで、面接練習で実際に声に出して話して自分の話し方の癖や改善すべきポイントに気づくことが大切です。
練習を録音・録画して確認することで、普段は意識していなかったトーンの変化や表情の硬さにも気づきやすくなるでしょう。
回答を整理しやすくするため
面接練習を何度も行うことで、自分の中で考え方を論理的に整理できるようになり、質問に対する回答もスムーズになります。
就活の面接では自己PR、志望動機、入社後にやりたいことなど、ある程度パターンの決まった質問が多く出されます。
あらかじめ自分の言葉を準備していても、実際に口に出すとうまく構成できなかったり、論点がズレたりすることも珍しくありません。
練習を繰り返すことで、エピソードの順序や伝え方の流れが整理され自分なりの「型」が形成されていきます。
この「型」ができていれば、本番で予想外の質問が来た時にも自分の中にある情報を素早く整理して、落ち着いて答えることが可能です。
自分の弱点を客観的に知るため
面接練習の大きなメリットの1つとして、自分の話し方や回答内容の弱点を客観的に把握できることも挙げられます。
本番の面接では自分がどのように見られているのかを自分で確認することが不可欠です。
したがって、あらかじめ練習の段階で自分では気づけない癖や改善点を把握しておきましょう。
録音や録画を活用すれば、自分の話す姿や声を客観的に確認でき「話が冗長だ」「目線が泳いでいる」など、改善点に気付けます。
また、誰かと一緒に練習を行えば、自分では見えていなかった部分を指摘してもらえることもあるでしょう。
【面接練習方法】面接練習が特におすすめな人とは?
どのような人でも、いわゆる「ぶっつけ本番」では面接で100%のパフォーマンスを発揮できないでしょう。
しかし、その中でも特に入念な練習が必要なタイプの人もいます。
具体的に言うと、緊張しやすく、経験が少ない人や、なかなか面接を通過できない人です。
このような人は特にこの記事を参考にして、じっくりと面接練習を行っておいてください。
緊張しやすい・真面目すぎる人
面接練習は緊張しやすい人や真面目な性格の人にとっては特に重要です。
本番で緊張しすぎて頭が真っ白になったり、準備したことがうまく話せなかったりするのは就活では珍しくありません。
真面目な人ほど「完璧に話さなければ」と思い詰めてしまい、言葉が詰まったり、表情が硬くなってしまったりすることもあります。
面接練習を何度も行っておけば、面接という場に徐々に慣れていき「間違えても落ち着いて対応すれば良い」と気持ちに余裕が持てます。
また、話す内容や順序を何度も確認することで自信が生まれ、緊張していても自然に回答が口をついて出るようになるでしょう。
面接経験が少ない人
これは当然と言えるかもしれませんが、面接の経験が少ない人はぜひ練習を何度も行っておいてください。
面接そのものが未知の場であり、どのような質問が来るのか、どのような態度が正解なのかわからず、不安に思っていることでしょう。
このような人にとって、練習は面接の流れや雰囲気に慣れるための重要な対策です。
場の雰囲気に事前に触れておくことで、初めてのことに対する不安を大幅に軽減可能です。
また、面接では内容そのものだけでなく、表情や姿勢、話すタイミングなども評価に影響するため、練習を通じてそれらに意識を向けることを心がけましょう。
面接がうまくいかないと感じている人
何度も面接を受けているにもかかわらず、なかなか通過できない方は面接練習をして自分を見つめ直しましょう。
自省をしないと、なぜ評価されないのかが分からず、自己否定に陥りやすくなってしまうからです。
模擬面接や録画面練習を通じて、自分の話し方や表情、話す内容を客観的に見直せば、課題が明確になり、具体的な改善策を考えやすくなるでしょう。
「話が長すぎる」「要点が見えにくい」「声が小さい」「姿勢が落ち着かない」といった原因は、客観的に見なければ気づきにくいものです。
練習を重ねて自信を取り戻し、面接本番で本来の自分を表現しましょう。
【面接練習方法】面接当日の流れ
面接当日を成功させるためには、対面とWebそれぞれの流れを理解し、各段階で適切な準備と振る舞いをすることが非常に重要です。
本番の流れが頭に入っていれば、当日も慌てることなく、いつも通りの力を発揮することができます。
以下で、対面面接とWeb面接それぞれの流れを紹介します。
しかし、企業によって異なる場合もあるため、自分が志望する企業の形式を事前に確認しておきましょう。
対面面接の流れ
対面面接は、会場の雰囲気や面接官との物理的な距離感が重要です。
まずアイスブレイクで緊張を和らげ、面接官からの企業説明に耳を傾けます。
次に自己紹介・自己PRがあります。
ここは、自分の強みがどのようにその企業で活かされるかアピールする非常に重要なポイントです。
職務経歴、退職理由、志望動機などの質疑応答があり、PREP法を意識した論理的な回答が求められます。
面接終盤には逆質問の機会があり、入社意欲をアピールする絶好の機会です。
最後に選考スケジュールや今後の流れの説明があり、感謝を述べて終了となります。
最後まで礼儀正しく良い印象を残すことが大切です。
Web面接の流れ
Web面接は効率的ですが、通信環境や画面越しの印象に注意が必要です。
事前にWeb面接用のURLやツールの動作確認が必須です。
早めに接続してマイクやカメラのテストを済ませ、面接官の入室を待ちます。
入室したら「本日はよろしくお願いいたします」と丁寧に挨拶し、良い第一印象を与えます。
その後は対面面接と同様に自己紹介、職務経歴、退職理由、自己PR、志望動機と進みます。
回答時は普段より大きめの声と明確な表情・ジェスチャーを意識し、質疑応答の区切りで募集内容や条件を確認します。
逆質問で入社意欲をアピールし、締めの挨拶をしてから接続を切るまで礼儀正しい姿勢を保ちます。
【面接練習方法】回答するときに意識すること
面接練習する際、練習の段階から回答するときに意識すべきことを頭に入れておきましょう。
回答の内容が良かったとしても、答え方によってその伝わり方は大きく変わってしまいます。
自分の回答が十分に強みや熱意が伝わるものになっているかどうか、第三者にも協力してもらって確認するといいでしょう。
まずは、以下で紹介する意識すべきことを参考にしてみてください。
的確に答える
面接では的確に、かつ簡潔に答えることが非常に重要です。
面接官の時間は限られており、だらだらと話すことは、コミュニケーション能力の低さや論理性の欠如と見なされかねません。
特に、自己紹介は面接の導入であり、長くても1分程度であなたの概要と最も伝えたい強みをまとめ上げることが求められます。
その他の質問についても、面接官が質問の意図を見失わないよう、長くても2分程度で結論と根拠を明確に述べて終えるように訓練することが効果的です。
この時間制限を設けることで、回答の要点を絞り込み、論理的でわかりやすい話し方を身につけることができます。
まずは、面接官がその質問を通して何を知ろうとしているのか理解するところからはじめましょう。
仕事の成果は具体的に話す
これまでの仕事の成果を具体的に話すことを徹底してください。
単に頑張った、貢献したといった抽象的な表現では、あなたの能力や実績の説得力に欠けます。
面接官にあなたの実力を正確に理解してもらうためには、具体的なエピソードに加えて、その成果を裏付ける客観的なデータや数値を必ず盛り込む必要があります。
例えば、ある課題に対し、どのような対策を行い、可能であれば具体的な数値などとを示しつつ、どのような成果を残したのかといったように、行動と結果を数値で結びつけることで、あなたの貢献度と再現性の高いスキルを示すことができます。
自己PRはエピソードを入れる
あなたの強みやポテンシャルを伝える自己PRにおいても、具体的なエピソードを入れることが欠かせません。
抽象的な自分の強みが何かといった主張だけでは、面接官の心には響きません。
その強みがどのような状況で、どのように発揮され、どんな結果をもたらしたのかという一連のストーリーを語ることで、自己PRの説得力は格段に高まります。
たとえば、協調性を示すために、「チーム内の意見の対立があった際、私が第三者として双方の意見を整理し、新しい提案をすることでプロジェクトを成功に導いた」といった具体的な行動と影響を示すエピソードを語ることで、あなたの主張に深みとリアリティが加わります。
【面接練習方法】面接練習のやり方まとめ
続いて、面接練習をどのように行うのか、おすすめの方法を4つ紹介します。
いずれも効果的であり、1つだけ取り組むのはもったいないですが、大切なのは自分に合った方法で取り組むことです。
可能であれば4つ取り組んでいただきたいところですが、難しい方は1つだけでも構わないので、自分に合った方法で何度も練習を繰り返しておいてください。
①1人で練習する方法
面接練習のスタートとして最も手軽なのが、1人で行う方法です。
このやり方の最も大きな利点は、やはり自分のペースで何度も繰り返し練習できることでしょう。
静かな場所で志望動機や自己PRを声に出して読むだけでも、内容の確認と同時に話すリズムや流れを確認できます。
また、スマホで自分の話す様子を録画・録音しておけば、話すスピードや声のトーン、表情といった細かい点までチェック可能です。
初めて面接練習を行う場合はまず頭の中の内容を声に出して整理する習慣を身につけると、後の実践的な練習にもつながります。
②家族や友人に協力してもらう方法
面接練習をより実践的なものにするためには他人に協力してもらうことが重要です。
家族や友人、大学のキャリアセンターのスタッフ、利用しているならば就活エージェントのアドバイザーなどにお願いしてみましょう。
質問に対して即興で答える力や、相手の表情や反応を意識しながら話すスキルも鍛えられます。
また、他の人からフィードバックをもらうことで、自分では気づかなかった伝わりにくい部分や印象のズレに気づくことができ、修正の方向性も明確になります。
話す内容だけでなく、目線や姿勢、間の取り方などについても指摘してもらえれば、より本番を想定した練習になるでしょう。
③ツールやアプリを活用する方法
近年はスマホやパソコンで利用できる面接対策のアプリやWebサービスが充実しており、活用することでより効率的な練習が可能です。
よくある質問への回答例や録画機能、AIによるフィードバック機能などが備わっているものもあり、客観的に自分の受け答えを確認できます。
また、音声認識や動画解析を通じて、話すスピード、声の大きさ、間の取り方などを自動で分析してくれるサービスも存在し、弱点の把握に役立ちます。
時間帯や場所にとらわれず、自分の都合に合わせて利用できる点も魅力です。
④キャリアセンター・専門家に頼る方法
より本格的なフィードバックや高度な指導をしてほしい方は大学のキャリアセンターや就活塾、面接対策講座など専門的なサポートを活用する方法がおすすめです。
大学のキャリアセンターでは担当職員が面接を想定した形式で模擬面接を実施してくれますし、回答内容だけでなく立ち振る舞いや印象表現についても詳細なアドバイスを受けられます。
就活塾や面接講座では企業に特化した実践的なアドバイスをもらえることもあり、競争が激しい業界や志望度の高い企業の対策に特に有効です。
【面接練習方法】1人で使える!おすすめ面接練習アプリ・ツール7選
続いて、1人で使えるおすすめの面接練習アプリやツールについて紹介します。
いずれも1人で練習できるだけでなく、判定結果が詳しく出るため、どのような点を改善すべきか、どのような点はすでに合格点に達しているかを判断できます。
1人で回答を分析するだけではなかなかブラッシュアップは難しいですから、以下のようなツールをぜひ活用してみてください。
AI面接チェック
まずご紹介するのは弊社が提供している「AI模擬面接」というツールです。
就活のプロが選定した問題に回答していただき、回答の内容を基にAIが評価を行います。
質問の内容も「志望動機」や「自己PR」だけでなく、イレギュラーな質問も含まれているので、どのような質問をされても回答するための練習ができます。
まずはあなたの総合的な面接力をAIを用いて測定し、どのような対策が必要かを探りましょう。
無料で利用できるため、ぜひ一度お試しで練習してみてください。
Steach(スティーチ)
Steachはあなたが話している様子を動画で撮影すると、回答の質はもちろん、話し方や目線、話すスピードなどを総合的に判断したうえでフィードバックをしてくれるツールです。
よくある質問に自撮りしながら答えるだけで、簡単に面接練習ができます。
良い点・悪い点を人事目線でフィードバックしてくれるため、自分1人でも課題を発見でき、面接力も格段に上がることでしょう。
練習した内容がテキスト化され、AIが伝わりやすさを解析し、復習やPR作成にも役立てられます。
運営元のジェイックは31年以上就活生のサポートを行っている老舗の企業であるため、質問の内容や判定の精度なども信頼性が高いです。
KnockKnock(ノックノック)
Hanasel(ハナセル)
面接練習アプリ-就活対策に最適&質問集としても使える-
面接練習アプリは皆さんも使ったことがあるかもしれませんが「就活タイムズ」という就活生向けのメディアを運営している企業が提供しているアプリです。
10万人以上が利用している就活メディアが監修しているため、面接のパッケージやカテゴリ分けされた豊富な質問に強みがあります。
一次面接・二次面接・最終面接を想定したデフォルトの面接パッケージが収録されており、質問数は50問以上で、自己PR・志望動機などにカテゴリ分けされています。
質問を読み上げる機能により、実際の面接の雰囲気を再現してくれるため、本番さながらの面接対策が可能です。
高性能なAI技術によって面接の受け答えが5つの項目で分析され、フィードバックコメントも表示されるため、今後の練習の方針も明確になります。
REALME
REALMEは非常に細かい分析がウリのAI面接ツールです。
20分から30分と非常に時間は長いですが、膨大なデータを活用してあなたのステータスを非常に細かく分析してくれます。
また「あなたが目指している企業の最終面接まで進んだ就活生と比較」することで、内定判定を分析結果として伝えてくれるため、現在の立ち位置を把握しやすいのも魅力です。
強みや弱みを客観的な視点で把握し、どのような業界・職種・企業がマッチしているかについても把握できます。
何度でも実施できるため、対策が進んだらどの程度自分が進歩したか、進捗や成長度合いを確認できるのも魅力です。
カチメン!
「カチメン!」は自分の好きなタイミングで何度でも面接練習を繰り返し行える便利なアプリです。
就活の専門家が監修している上に、表情を分析するAIが導入されているため、細かいアドバイスを受けられます。
また、就職のプロや表情分析のプロがあなた専用の具体的なアドバイスや改善点を提示してくれるのも魅力です。
さらに、自分専用のアドバイスに沿って繰り返し練習が行えるため、納得できるまで徹底的に対策できます。
また、24時間どこでも気を使わず練習できるため、生活リズムが友人やエージェントと合わず、なかなか面接練習ができないと悩んでいる方にもおすすめです。
SpeakViz(スピークビズ)
SpeakVizは声を出して面接練習を行えるように設計された斬新な面接対策アプリです。
音声をテキスト化して即座に復習でき、AIによる回答分析で改善点を見出せるのも魅力です。
プロがあなたの回答を踏まえて改善例や深掘り質問なども行ってくれますし、志望先や職種に応じてあなた専用の質問を用意してくれます。
一般企業だけでなく、受験や英語・公務員など様々なジャンルの面接に対応しているため、公務員と一般企業を併願している方にもおすすめできます。
ChatGPTなどのAIサービス活用法
ChatGPTなどのAIサービスを活用して練習を行うのもおすすめです。
リアルタイムかつ音声だけで会話することはできませんが、どのような設定の面接なのか指示を出せば、質の高い面接官役を担ってくれます。
最も使いやすいのはChatGPTではありますが、最近ではGeminiなどもアップデートされ、質が高くなってきているので、自分に合うサービスがどれか、試しにいくつか使ってみることもおすすめします。
「どのような点を改善すれば良いか」など、細かく分析してもらうことも可能です。
生身の人間ではないので、100%回答を鵜呑みにしてはいけませんが、参考になる回答が得られることでしょう。
【面接練習方法】効果的な面接練習のステップ
続いて、おすすめな面接練習のステップについて紹介します。
仕事においては「PDCAサイクルを高速で回すことが大切である」とよく言われますが、実は面接にもPDCAサイクルは活用できます。
どのように活用するのか、より詳しく紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
PLAN:想定質問と回答を準備する
面接練習をスムーズに進めるためには最初の段階でどのような質問がされるかを想定し、それに対する回答を準備することが不可欠です。
やみくもに話すだけでは練習の精度は上がらず、自分の強みや経験をどう伝えるべきかの整理も全くできません。
まずは志望動機や自己PR、ガクチカなど基本的な質問を洗い出し、それぞれに対して明確な答えを準備しましょう。
このときは内容だけでなく構成も意識して「結論→理由→エピソード→貢献」という構成にすることが大切です。
また、企業ごとに特徴的な質問がある場合はその質問の対策もしておき、実践に近い形で取り組んでおきましょう。
DO:模擬面接を実施・記録する
質問と回答が一通り準備できたら、次は模擬面接です。
実際に話してみることで、課題が浮き彫りになります。
まずは1人で行っても良いですが、可能であれば先ほど話したように他人に面接官役を頼むことで、より本番に近い緊張感を体験できます。
重要なのは模擬面接を「ただ行う」だけでなく、その様子を録音・録画して記録しておくことです。
記録を残しておくことで後から自分の話し方や表情、反応などを客観的に見直すことができ、改善のヒントを得られます。
このステップでは「話せるようになる」だけでなく「伝わるかどうか」を意識した練習が大切です。
CHECK:振り返り・改善点を分析する
模擬面接の後は必ず振り返りの時間を設けて、録音や録画した内容をチェックしてください。
「受け答えの内容が論理的に整理されていたか」「不自然な話し方ではなかったか」「表情や声は好印象だったか」といった視点から分析してください。
自分でチェックするだけでなく、面接練習に協力してくれた相手からフィードバックをもらえると、より客観的な改善ポイントも見えてきます。
また、アピールポイントが適切だったかを振り返れば、志望先に合わせた対応力も養えるでしょう。
この振り返りは練習の質を大きく左右する重要な段階であり、漫然と練習を繰り返すのではなく、次に向けた改善の視点を持つことで成長スピードが加速します。
ACTION:内容をブラッシュアップする
振り返りによって得られた改善点をもとに、回答内容や話し方をブラッシュアップする段階が「ACTION」です。
話が長すぎた場合は要点を絞り、言い回しに違和感がある場合は自然な表現に言い換えるなど、具体的な修正を加えましょう。
自分の言葉に磨きをかけると同時に、自信を持って話せる内容へと仕上げることが大切です。
また、話す順序や構成を見直すことで論理的かつわかりやすい受け答えができるようになります。
練習と振り返りを1セットとして、そこから得られた学びを次に反映させることで、毎回の練習がより実のあるものになり、着実なステップアップが可能となるでしょう。
【面接練習方法】面接練習でチェックすべきポイント
続いて、面接練習において意識しておかなければならないポイントについて紹介します。
以下の3点を全く意識せずに面接練習を繰り返すと、最大の効果を得られません。
まずは以下の3点を念頭に置いた上で取り組むようにしましょう。
基本マナーができているか
話す内容だけでなく、社会人としての基本的なマナーができているかも必ず確認すべきポイントです。
第一印象は入室の所作や姿勢、表情、声の出し方など、言葉以外の要素によって大きく左右されます。
また、椅子に腰掛けるタイミング、背筋の伸ばし方、目線の位置、相手の目を見て話すことができているかどうかといった部分まで、面接官はしっかり見ています。
身だしなみや服装、髪型も重要です。
自分では問題ないと思っていても、練習時に録画した映像を見直すと不自然な動きや表情、話し方、無意識の癖に気づくこともあります。
話し方だけでなく、立ち居振る舞いの確認と修正を繰り返すことで、好印象を与える振る舞いができます。
回答時間が適切か
質問に対する回答の長さも重要な評価ポイントの1つです。
長すぎる回答では聞き手の集中力を奪い、要点が伝わりにくいですが、かといって短すぎる回答ではあなたの魅力が伝わりません。
1つの質問に対して1分〜1分半程度で収められているかを基準に確認すると、ちょうど良いバランスで話す感覚が身につきます。
ただし、話している最中に時間を意識しすぎると内容が薄くなってしまうこともあるため、最初の段階では録音した後から時間を計ることをおすすめします。
また、内容が冗長になっていないか、同じ話を繰り返していないかなども見直すことで、より洗練された構成に仕上がることでしょう。
質問の意図を理解した回答になっているか
面接で問われた質問には必ず意図があり、それを汲み取って答える力が必要です。
質問の背景や意図を正確に理解していないと、いくら立派な内容を話していても、ズレた印象を与えてしまい、評価されません。
練習ではただ答えるだけでなく「この人は何を聞いているのか」を常に意識しながら取り組む必要があります。
模擬面接後に「なぜそのように答えたのか」を振り返り、面接官役にも意図とのズレがなかったかを確認すると、改善点が明確になります。
意図を理解する力が身につけば、想定外の質問にも落ち着いて対応できるようになるでしょう。
【面接練習方法】Web面接の面接練習
Web面接を成功させるためには、通常の対面面接の練習に加えて、オンライン特有の要素を組み込んだ準備が必要です。
Web面接は、対面面接と比べて、その場の空気感や面接官の雰囲気が掴みづらかったり、機材トラブルなどが起きるリスクがあったり、懸念すべき点がいくつかあります。
そのため、Web面接の予定があれば、対面面接と同じくらい、もしくはそれ以上に対策を行いましょう。
面接練習を録画する
Web面接の練習においては、面接の様子を必ず録画することが非常に有効な改善策となります。
スマートフォンやPCの録画機能を使って模擬面接の様子を記録し、その映像を客観的に見直すことで、自分では気づきにくい欠点を発見することができます。
特にWeb面接では、話し方の癖、目線がカメラではなく画面の別の場所に向いていないか、ジェスチャーの大きさは適切か、といった非言語的な要素が対面以上に印象を左右します。
録画を見返すことで、声のトーンやスピード、話す内容の論理構成、そして最も重要な画面越しの表情を確認し、次の練習で意識的に改善を試みることができます。
この自己フィードバックのプロセスを繰り返すことで、本番でのパフォーマンスを劇的に向上させることが可能になります。
本番と同じ場所で練習する
本番で最高のパフォーマンスを発揮するためには、本番と全く同じ場所で練習することが不可欠です。
面接当日になって初めて部屋の環境を整えようとすると、予期せぬトラブルや調整の遅れが生じかねません。
練習の段階で、実際にWeb面接に臨む部屋でカメラを立ち上げ、ご自身の顔映りを徹底的に確認しましょう。
このとき、部屋の照明が顔に均等に当たっているか、影ができていないかを確認し、必要であればリングライトなどを活用して調整します。
また、カメラの背景に余計なものが映り込んでいないか、プライバシーに関わるものが写っていないかなど、背景の設定も同時に行います。
落ち着きがあり、プロフェッショナルな印象を与える背景を整えることで、面接官があなたの話に集中できる環境を作り出すことができ、これが自信を持って本番に臨む土台となります。
【面接練習方法】面接練習はいつから始める?どれくらいやる?
面接練習はいつから始めると良いのでしょうか。
もちろん、時間に余裕がある方ならば「大学1年の頃から、空きコマや暇な時間に友人と取り組んでみてください」と言いたいところですが、そんなに時間が有り余っている人ばかりではないでしょう。
そこで、現実的な面接練習を開始するベストタイミングや頻度、期間などについて詳しく紹介します。
練習開始のベストタイミング
面接練習を始めるタイミングとして最も望ましいのはエントリーシートの提出や企業説明会が本格化する前の段階です。
多くの学生は面接対策を始めるのは選考が目前に迫った時期、もしくはESが通過した後ですが、それでは十分に練習を行えません。
志望動機や自己PRなどの回答を形にして話すには何度も言葉にして確認する時間が必要です。
回答の内容だけでなく表情や話し方、姿勢なども評価対象となるため、こうした要素を改善していくためには時間がかかります。
したがって、遅くても2〜3ヶ月前には基本的な質問への回答を準備し、実践的な練習に取り組めるようになっておきましょう。
練習の頻度と期間
面接練習は1回や2回で終わらせるのではなく、継続して取り組むことが重要です。
練習を始めたばかりのうちは週に1回程度の頻度で無理なく取り組み、志望動機や自己PRなど基本的な質問に対してスムーズに答えられるようになることを目指しましょう。
面接が近づいてきたら練習の頻度を上げて、毎日短時間でも声に出して話すことを習慣にしてください。
ただし、これはあくまで「2〜3ヶ月前から練習を始める」という前提です。
もう少し余裕がある場合は思い出した時に取り組むだけでも構いませんし、反対に、時間がない時はもう少しスパンを短くして取り組みましょう。
【面接練習方法】面接練習を成功させるコツ
続いて、面接練習を成功させるために覚えておいていただきたいコツについて紹介します。
以下の3点を意識している方とそうでない方では通過の確率が大きく変わってきます。
せっかく時間をかけて面接練習を行うのですから、より実のあるものにするためにも、ぜひ以下のコツは覚えておいてください。
暗記やテンプレに頼りすぎない
面接練習をする際に陥りがちな落とし穴の1つとして、テンプレートに頼り過ぎた回答の繰り返しが挙げられます。
回答をそのまま暗記して話すだけでは自分の熱意や個性は伝わりません。
相手は表面的な言葉よりも、あなたらしさや本音を見極めようとしており「見たことがあるような回答」にはすぐに気づいてしまいます。
練習でも自分自身の経験や価値観を「自分の言葉で話す」ことを重視しましょう。
内容を完全に暗記するのではなく、話す構成やキーワードだけを押さえておき、その場で自然に言葉が出るように何度も練習していくのがおすすめです。
話す長さを意識して調整する
面接練習の効果を高めるためにも、内容だけでなく話す長さやテンポにも注意を向ける必要があります。
話が長すぎると要点がぼやけ、面接官の集中力を削ぐ原因になりますし、短すぎると説得力がなく、準備不足の印象を与えてしまいます。
練習では質問ごとにどのくらいの時間をかけて話すのかを確認し、時間感覚を身につけてください。
企業や質問の内容によって指定は異なりますが、目安としては1分から1分半程度に収めると良いでしょう。
本番に近い環境でシミュレーションする
面接本番を想定した練習を行うことで本番に近い緊張感や感覚を体験でき、より質の高い対策につながります。
自宅でカジュアルな服装のまま練習するのと、スーツを着て姿勢を正して練習するのとでは意識の集中度合いや緊張感が全く異なります。
本番さながらの環境で練習することで、動作や目線、話し方などの細かな点にも意識が向くようになり、改善点が見えやすくなるでしょう。
本番をイメージしながら取り組むことで心の準備も整いやすくなり、緊張に対する耐性も少しずつ高まっていきます。
入退出も含めて練習する
面接練習においては、質疑応答の内容だけでなく、入退出を含めた一連の流れを実践することが極めて重要です。
対面面接であれば、ドアをノックする回数、静かにドアを開ける動作と閉める動作、そして入室時と退室時のあいさつの仕方やお辞儀の角度など、細部にわたるマナーが、面接官に与える第一印象と最後の印象を決定づけます。
これらの非言語的な行動は、あなたの社会人としての常識や丁寧さを測る指標となりますので、練習相手に面接官役を依頼し、本番さながらの環境で繰り返しシミュレーションを行うべきです。
入室から着席、そして退室までの一連の動作をスムーズに行えるようにすることで、本番での自信につながり、落ち着いた態度で臨むことができます。
深堀りしてもらう
面接の核心となる質疑応答においては、深掘りされることを前提として練習する必要があります。
面接官は、あなたが話したことの表面的な内容だけでなく、その背景にある考え方や行動原理を深く理解したいと考えているため、ほとんどの質問は必ず深掘りされます。
したがって、面接練習においても、なぜそのように考えたのか?、他にはどのような選択肢があったか?、その経験から具体的に何を学んだのか?といったように、練習相手に意図的に深掘り質問を投げかけてもらうことが重要です。
これにより、自分の回答に対する論理的な詰めが甘い部分や、エピソードの準備が不十分な箇所を洗い出すことができます。
深掘り質問に冷静かつ具体的に答えられるように準備しておくことで、あなたの思考の深さや自己分析の正確さを面接官に効果的にアピールすることができます。
【面接練習方法】やりがちなNG練習法
就活生の方がついやってしまいがちなNGの面接練習方法について紹介します。
以下のような練習方法では10時間、100時間かけてもあまり効果は得られません。
正しい方法だけでなく、間違った方法も覚えておき、ついそちら側に流れてしまわないように意識しておきましょう。
丸暗記・台本を読むだけの練習
面接練習で最もやりがちなのが、用意した回答を丸暗記してしまい、それをそのまま読み上げるような形で練習をしてしまうことです。
安心感があり、効率が良いように見えますが、緊張や予想外の質問によって一部を忘れると、話全体が崩れてしまい、何も話せなくなる可能性があります。
また、暗記した文章をそのまま話そうとすると、感情や声の抑揚も乏しくなるので「この人、丸暗記して来たな」とバレる可能性が高いです。
構成やキーワードだけを頭に入れたうえで、経験や考えを「自分の言葉で」伝えましょう。
緊張感のない相手との形式だけの練習
家族や友人に面接官役をお願いして練習することはよくありますが、その際に注意しなければならないのが、馴染みのある相手だからこそ生まれてしまう緊張感のなさです。
気心の知れた相手との面接はどうしても気が緩み、ただ質問に答えるだけの形式的なやり取りで終わってしまいがちです。
本番のような緊張感を持たずに繰り返してしまうと、回答内容や話し方のチェックが甘くなり、練習の意味がありません。
また、相手が気を遣ってフィードバックしてくれない場合、改善点を見逃したまま本番を迎えてしまう可能性もあるでしょう。
そこで「今日は本番を想定した模擬面接にしてほしい」などと事前に伝え合い、練習の質を高めることが大切です。
【面接練習方法】質問に回答するときのポイント
面接では、質問に回答するときに気を付けるべきポイントがいくつもあります。
回答の内容が自分の強みやその企業への志望度を示すものでなければならない上に、相手にとって伝わりやすい構成でなければなりません。
また、面接官との対話を意識して、一方的に話し過ぎても印象はよくありません。
以下で紹介するポイントを意識して、繰り返し面接練習を行いましょう。
質問の意図を理解する
最も基本となるのは、質問の意図を正しく理解することです。
面接官の質問には、単なる事実確認だけでなく、あなたの思考プロセス、価値観、行動原理、あるいは特定のスキルを試す目的が隠されています。
質問を最後まで注意深く聞き、何を問われているのかを正確に把握しなければ、的外れな回答をしてしまい、コミュニケーション能力に疑問を持たれかねません。
もし質問の意図が不明瞭であれば、「恐れ入ります、〇〇についてのご質問でしょうか」といった形で確認を求める姿勢も、正確性を期す上で重要です。
大切なのは、詰まることなく話すことではなく、面接官が質問を通して何を知ろうとしているのかを的確に理解した上で、それに沿った回答をすることです。
結論から話す
回答する際は必ず結論から話すというルールを徹底してください。
これはPREP法でも強調される原則であり、「私の考えは〇〇です」と最初に要点を伝えることで、面接官は話の全体像を瞬時に把握しやすくなります。
結論を後回しにしてしまうと、話が冗長になり、何を伝えたいのかが不明確になるリスクがあります。
最初に結論を提示し、その後に理由や具体的なエピソードを続ける構成は、論理的で分かりやすい話し方として、あなたの明晰さを印象づけることに繋がります。
また、最初と最後に結論を示すことで、多少間の理由や具体例で簡潔でまとめられなくても、要点だけはしっかりと伝えることはできます。
客観的事実や数値を用いる
あなたの主張に重みと説得力を持たせるために、客観的事実や数値を用いることが非常に有効です。
単なる感想や主観的な意見ではなく、どのような課題に対して、どのような施策をとり、可能であれば数値などを示したうえで、どのような成果を挙げたかといった具体的なデータや客観的な事実を盛り込むことで、あなたの成果や貢献度が抽象論ではなく、明確な実績として際立ちます。
特に、達成した目標や解決した問題に関する具体的な数値を提示することは、あなたの能力と仕事への取り組み姿勢を強力に裏付けることになります。
表情と話し方に気をつける
Web面接、対面面接に関わらず、表情と話し方に細心の注意を払うことが、あなたの印象を決定づけます。
面接官は話の内容だけでなく、非言語的な情報からもあなたを評価しています。
常に笑顔を意識し、明るい声のトーンと適切な声の大きさで、ハキハキと元気よく話すことを心がけてください。
姿勢については、背筋を伸ばし、猫背にならないように意識することで、自信と意欲が伝わります。
また、可能な限りアイコンタクトを取りながら話すことで、面接官への敬意と真摯な態度を示すことができ、コミュニケーションを円滑に進めることができます。
【面接練習方法】面接の頻出質問
面接にはどの企業や業界でも必ずと言ってもいいほど聞かれる質問があります。
本来であれば、その業界や企業ごとにどのような質問がされる傾向があるかどうか調べた上で、対策すべきですが、時間がなかったり、調べても傾向が見つからなかったりする場合は、せめて頻出質問の対策だけでもするようにしましょう。
少しでも自信をもって答えることができる質問があれば、心に余裕をもって臨むことができます。
アイスブレイク
面接の冒頭に行われるアイスブレイクは、就活生の緊張を解きほぐす目的がありますが、同時に面接官はあなたの基礎的なコミュニケーション力や人柄、そして場の雰囲気に適応する能力をチェックしています。
「今日はここまでどうやって来ましたか?」や「緊張していますか?」といった軽い質問に対しては、笑顔でハキハキと答え、丁寧な言葉遣いを保ちながら、親しみやすい印象を与えることが大切です。
ここで過度に緊張したり、暗い態度を示したりすると、本題に入る前からマイナスイメージを与えかねません。
話し方や敬語への注意は必要ですが、面接が面接官との対話の場であることを、このアイスブレイクで再認識することで、そのあとのやり取りもスムーズに行くでしょう。
自己PR
自己PRは、あなた自身の魅力を凝縮して伝え、第一印象を決める大切な質問です。
「自己紹介をしてください」「自己PRを1分でお願いします」「長所と短所を教えて下さい」といった形で問われます。
ここで求められるのは、あなたの強みや過去の経験のハイライトを、応募企業が求める人物像に結びつけて簡潔に伝えることです。
特に短所を問われた際は、単なる欠点を述べるのではなく、それを改善するために現在取り組んでいる努力や、裏表一体の長所として捉えられる側面を合わせて伝えるなど、ポジティブな姿勢を示すことが重要です。
論理的に回答するために、最初と最後は結論だけを示す必要がありますが、理由や具体的な根拠ではその結論に説得力を持たせることができるようなものを述べましょう。
学生時代に力を入れたこと
通称ガクチカと呼ばれるこの質問は、あなたの人柄や物事への取り組み方、課題解決能力などを見るための核心的な質問です。
「挫折経験とそれを乗り越えた方法を教えて下さい」といった質問も含め、面接官はあなたがどのような目標を設定し、どのような困難に直面し、それをどう乗り越え、結果として何を学んだかという一連のプロセスを知りたいと考えています。
具体的なエピソードをPREP法で論理的に説明し、単なる活動内容ではなく、そこでのあなたの思考や行動を具体的に伝える必要があります。
この質問では、何をしたかが重要なのではなく、なぜ行動したか、どのように行動したかが重視されます。
特別大きなことを成し遂げたエピソードである必要はありません。
志望動機
志望動機は、あなたがなぜその業界を選び、数ある企業の中でなぜこの会社を選んだのかを明確に語る必要があります。
面接官は、あなたの価値観や人柄が会社や企業文化とマッチしているかどうかを見ています。
「志望動機を教えて下さい」という質問に対しては、企業の事業内容や理念を深く理解していることを示し、あなたの過去の経験や将来の目標と、その企業が提供する機会とがどのように一致しているのかを熱意をもって説明することが重要です。
説得力のある志望動機を述べるためには、まずは徹底した企業理解が必要です。
その情報をもとに、その企業でなければならない理由を述べましょう。
キャリアプラン
入社して10年後までのキャリアプランを尋ねる質問は、あなたが将来を見据えられているか、そして入社後に長期的に貢献する意欲があるかどうかを確認するために行われます。
具体的な職務や役職名だけでなく、その会社でどのようなスキルを習得し、どのように成長して組織に貢献したいのかという、意欲と現実的な展望を合わせて示すことが求められます。
企業の成長戦略とあなたの目標が一致していることを示せると、より高い評価を得られます。
しかし、入社後に独立したいというキャリアプランなどの場合は、その企業を決して踏み台としているように思われないように、その企業への貢献意欲も十分に示しましょう。
勤務条件
入社後のミスマッチがないように、勤務条件について確認されることがあります。
希望する部署に配属されなかったらどうするか、転勤についてはどう思うかといった質問は、あなたの柔軟性や企業へのコミットメントを測る意図もあります。
給与や待遇面だけでなく、会社の都合や方針にどこまで理解を示し、前向きに対応できるかという姿勢を伝えることが大切です。
基本的には会社の決定に従うというスタンスを示しつつ、自身の希望がある場合は、企業への貢献を前提とした形で伝えるのが適切です。
独特な質問(奇問)
「あなたを色に例えると何色ですか」や「100万円あったら何に使いますか」といった独特な質問(奇問)は、あなたの対応力や判断力、発想力、そして論理的な思考プロセスを把握するために用いられます。
これらの質問に正解は基本的にありません。
重要なのは、答えに窮する様子を見せず、冷静に質問を受け止め、その答えを選んだ理由を論理的かつユーモアを交えて説明することです。
あなたの個性や価値観が垣間見えるような、あなたらしい理由付けをすることが評価につながります。
【面接練習方法】業界別の頻出質問
面接では業界別の頻出問題が異なります。
そのため、自分が志望する業界で、どのような質問がよく聞かれるのか把握しておきましょう。
業界の特徴が反映された質問に的確に回答することができれば、業界理解や企業理解が深いことのアピールにもなります。
以下で紹介する業界ごとの質問をもとに実践的な面接練習を進めましょう。
旅行
旅行業界の面接では、あなたのホスピタリティ精神、企画力、観察力を測るために、「旅行で一番印象に残っている体験を教えてください」といった個人的な経験に関する質問がよく聞かれます。
この質問では、単に楽しかった思い出を語るだけでなく、その経験から何を学び、どのように他者をもてなすことに繋がるのかを具体的に説明することが求められます。
また、「外国人旅行者の増加に対して、必要だと考えることはなんですか」という質問では、業界への深い関心度、現状の課題に対する認識、そしてそれらの問題に対する具体的な解決策を提案する視点が問われます。
国際的な視点から、どのようなサービスやインフラが必要かを論理的に説明できるかが評価のポイントとなります。
総合商社
総合商社の面接では、幅広い分野への関心と社会情勢への理解度を測るために、「最近気になったニュースはなんですか」といった質問が出されます。
ここでは、単にニュースを挙げるだけでなく、そのニュースが社会や経済にどのような影響を与えるか、そしてそれが総合商社のビジネスとどのように関連するかを考察し、自分の意見を述べることが重要です。
さらに、「なぜ総合商社がいいのか教えてください」という質問では、総合商社の多岐にわたるビジネスモデルやダイナミックな事業展開への深い理解を基に、あなたのキャリア志向や将来の目標が、その企業でどのように実現できるのかを論理的に説明する必要があります。
運輸
運輸業界の面接では、企業への関心度と顧客視点での分析力を測るために、「当社の飛行機(電車)に乗った感想を教えてください」といった質問が聞かれます。
この質問では、単なる感想ではなく、サービス、安全性、快適性など、具体的な視点から企業の良い点や改善点を述べ、顧客としての洞察力を示すことが求められます。
また、「クレームに対するあなたの考えについて教えてください」という質問を通じては、危機管理能力、冷静な対応力、そして顧客への誠実な姿勢が確認されます。
クレームを単なる問題として捉えるのではなく、改善の機会としてどのように対応し、解決に導くかを具体例を交えて説明できると良いでしょう。
広告、出版、マスコミ
クリエイティブな業界である広告、出版、マスコミの面接では、あなたの感性やトレンドへの理解、表現の分析力を試すために、「好きなCMはなんですか」といった質問が出されます。
この質問では、好きな理由だけでなく、そのCMがどのようなターゲットに、どのようなメッセージを、どのように伝えているのかを分析し、自身のクリエイティブな視点を示すことが重要です。
さらに、「報道において最も大切なことはなんだと思いますか」という質問からは、その職務に対する倫理観や使命感が問われます。
情報伝達の責任や社会への影響を深く理解し、自身の考えを明確に述べることが求められます。
メーカー
メーカーの面接では、企業への関心度と製品への理解を確認するために、「弊社の製品を使ったことがありますか」という質問が聞かれます。
ここでは、製品の使用経験を具体的に述べ、その製品に対する深い理解と、企業への熱意を示すことが重要です。
さらに、「当社の製品を一つ選び、セールスポイントを説明してください」といった質問は、あなたの論理的なプレゼンテーション能力や市場分析力を測る実務的な質問です。
製品の強みや競合との差別化ポイントを明確に説明し、それが顧客にとってどのような価値をもたらすのかを具体的に語れるかが評価の対象となります。
金融
金融業界の面接では、業界や社会における金融機関の意義についての深い理解と、あなたの社会貢献への意識が問われる「銀行の存在理由や役割はなんだと思いますか」といった質問が出されます。
この質問では、金融が社会に果たす役割を多角的に捉え、自身の考えを具体的に説明することが求められます。
また、「対人交渉の経験はありますか」という質問は、顧客の資産を扱う上で不可欠なコミュニケーション能力や信頼構築力を確認するものです。
具体的な交渉経験を挙げ、どのように相手の信頼を得て、目標を達成したのかを説明できると良いでしょう。
公官庁、公社、団体
公的な機関の面接では、「なぜ民間企業ではないのですか」「なぜ公務員を志望しているのですか」といった質問で、公共の利益への奉仕精神や明確な志望動機が問われます。
安定性だけを理由にするのではなく、社会貢献への強い意志や、公務員としてどのように地域や社会に貢献したいのかを具体的な根拠を立てて説明することが重要です。
公務員の仕事は税金を給料にもらって働くことに対して、責任をもって行わなければなりません。
自分がそれにいかにふさわしいかを示しましょう。
通信
通信業界の面接では、企業への関心度を確認するために「弊社の製品を使ったことがありますか」といった質問が聞かれます。
製品やサービスへの具体的な言及を通じて、企業への理解度と熱意を示しましょう。
さらに、「ITを使って解決したい課題はなんですか」という質問を通じては、テクノロジーへの関心と、それを活用した社会貢献へのビジョンを持っているかが問われます。
具体的な社会課題を挙げ、IT技術を用いてどのように解決できるかを提案できると、高い評価に繋がります。
サービス、インフラ
サービス業やインフラ業の面接では、「ホスピタリティを発揮した経験はありますか」といった質問を通じて、顧客や利用者の立場に立って行動できる共感性や質の高いサービスを提供する能力が求められます。
単なる親切心ではなく、相手のニーズを先読みして行動した具体的なエピソードを語るべきです。
どのような状況で、どのように相手を思いやり、どのような結果に繋がったのかを具体的に説明できると良いでしょう。
まとめ
今回は面接の練習方法について、1人で行う方法やおすすめのツールなどについて紹介しつつ、いつ始めるべきか、どのような点を意識しなければならないのかなどについても詳しく紹介しました。
面接は就活において最も重要かつ難易度の高い関門の1つであるため、十分な準備をして万全の状態で臨む必要があります。
ぜひこの記事を参考に、入念に練習を行い、第一志望の企業の面接官があなたに惚れ込むような回答を提供してください。
