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はじめに
就職活動における面接では、志望動機や自己PRのように事前に準備しやすい定番の質問に加えて、趣味や休日の過ごし方など、やや予想しづらい質問が突然投げかけられることがあります。
このような質問は一見すると雑談のように感じられるかもしれませんが、企業側はその回答の中から応募者の人柄や価値観、物事への取り組み方などを読み取ろうとしており、想像以上に注目されていることがあります。
特に学生側が準備を後回しにしがちな趣味に関する質問は、話し方や伝え方によって印象が大きく変わるため、事前に考えを整理しておきましょう。
趣味の答えは合否に影響するの?
面接において趣味そのものの内容が直接合否を左右することはほとんどありません。
だからといって無関心に答えてよい質問でもなく、むしろその人らしさや考え方が自然とにじみ出やすい場面であるからこそ、評価に影響を与える可能性があります。
どのような趣味であるかよりも、それにどう向き合ってきたか、どのような考えで取り組んでいるかといった姿勢の部分が重視されるため、気軽に話す中にも自分の言葉でしっかりと伝えたい要素を込める意識が必要になります。
面接で趣味を聞く理由とは
- 人柄や価値観を知るため
- 説明力や表現力を確認するため
- 会話のきっかけを作るため
- 社風や組織との相性を見るため
面接の中で趣味について質問されると、それが評価とどう結びつくのか疑問に感じることがありますが、企業側がこの質問をするのには明確な目的があります。
趣味というテーマは日常的な話題でありながら、話す内容や表現の仕方によって、応募者の価値観や考え方、そして人との関わり方までが自然と伝わってくるため、面接官はあえてこのような質問を通して人物像を多面的に理解しようとしています。
以下では、趣味の質問に込められている意図をいくつかの視点から整理していきます。
人柄や価値観を知るため
履歴書やエントリーシートでは表現しきれない部分を知るために、面接では会話を通じてその人の本質に触れようとする場面が多くあります。
趣味に関する話題は、興味関心の方向性や日常で大切にしていることが自然に表れやすく、回答の中にその人らしい価値観がにじみ出ることも少なくありません。
何にやりがいを感じるか、どのような工夫をして取り組んでいるかといった話の内容は、仕事への姿勢を想像する材料にもなり得るため、面接官はその人がどのような性格で、どのような行動パターンを持つのかを把握しようとしています。
説明力や表現力を確認するため
趣味の話は、自分にとって身近なテーマであるからこそ、準備が不十分なまま話し始めてしまうこともありますが、そうした場面でこそ、相手に分かりやすく伝える力や、会話の中での表現の工夫が見えやすくなります。
自分の好きなことをどのように言葉にするか、話の構成に無理がないか、話し手としての伝える力をさりげなく確認されているという意識を持つことが重要です。
とくに営業職や企画職など、対人コミュニケーションが重視される職種では、こうした質問から基本的な対話力を見極めようとしていることもあります。
会話のきっかけを作るため
緊張しやすい面接の場では、いきなり本題に入ってしまうと応募者が本来の力を発揮できないまま終わってしまうことがあるため、冒頭や途中で趣味について聞くことで、自然な会話の流れをつくろうとする意図があります。
話しやすいテーマから入ることで、言葉のやり取りが滑らかになり、応募者がリラックスして自分らしさを出しやすくなるため、結果的に面接全体の質を高めることにもつながります。
このように、趣味の話題は質問というよりも、良い面接を成立させるための導入や雰囲気づくりの一環として活用されることがあります。
社風や組織との相性を見るため
企業ごとに文化や雰囲気は異なり、それぞれの組織に合う人材を見極めるために、面接では言葉の端々から価値観や考え方の方向性を確認しようとすることがあります。
趣味についての話を聞くことで、その人がどのような場面で力を発揮するか、どのような環境に心地よさを感じるかが見えてくることもあり、自然な会話を通じて社風との相性を探る場面にもなっています。
応募者自身が企業文化と無理なく馴染めそうかどうかを判断する材料としても、趣味に関する会話は柔らかく、しかし実は重要な意味を持つ質問のひとつです。
趣味で落ちると不安になる理由
面接が終わったあとに、趣味についてうまく話せなかったという感覚が残ると、それが原因で評価を下げてしまったのではないかと考え、不安になることがあります。
とくに手応えが感じられなかったときや、面接官の反応が読み取れなかったときには、自分の発言の中でも準備が甘かった部分を思い返し、そこが合否に関わったのではないかという不安に変わることがあります。
趣味に関する質問は、本人の性格や価値観が自然に表れやすいため、事前にしっかり準備していないと、自信を持って話すことが難しい項目でもあります。
ここでは、趣味をうまく伝えられなかったときに不安を感じやすい主な理由を整理します。
- 趣味に自信が持てないから
- 答えが浅く説得力に欠けるから
- 他の学生と比べて不安を感じるから
趣味に自信が持てないから
自分の趣味が面接で話すに値する内容ではないのではないかと感じてしまうと、それを口にすること自体にためらいが生まれ、話している最中にも自信のなさがにじみ出てしまうことがあります。
趣味の種類や特別さが評価の対象になっているわけではありませんが、他の人と比べて地味だと感じたり、深く語れる経験が少ないと感じたりすると、その不安がそのまま面接中の表情や話し方に影響してしまうことがあります。
こうした気持ちは、面接が終わったあとも自分の中に残りやすく、不安を長引かせる原因になることがあります。
答えが浅く説得力に欠けるから
趣味の話を求められたときに、思いつくままに短く答えてしまったり、内容が具体性に欠けていたりすると、自分でも話の手応えが感じられず、伝えきれなかったという感覚が残りやすくなります。
十分に準備をしていなかった場合には、話にまとまりがなくなったり、ただの事実の羅列で終わってしまったりすることもあり、そのような話し方では自分の人柄や価値観を面接官にうまく伝えることができなかったのではないかという不安につながります。
言葉が表面的になればなるほど、自分の中でも説得力を持てず、不完全燃焼のまま面接を終えてしまうことになります。
他の学生と比べて不安を感じるから
就職活動の過程では、周囲の学生と情報を共有する機会が多くなり、自分が面接で話した内容と、他の学生が話した内容を比べてしまうことがあります。
自分よりも印象的な経験を持っているように感じたり、ユニークな趣味を語っているという話を聞いたりすると、自分の話が物足りなかったのではないかという不安が強まります。
趣味の話は主観的な要素が多く、他人と比べること自体にあまり意味はありませんが、他の人が堂々と話していたという情報だけでも、比較による不安を引き起こす要因になり得ます。
このような気持ちは、実際の評価とは無関係であっても、自信を持ちづらくする要因のひとつとなります。
面接でプラス評価につながる趣味の伝え方
趣味について問われたときに、ただ好きなことをそのまま話すだけでは、面接官の印象に残る回答にはなりづらく、むしろ回答の仕方によっては評価を下げてしまう可能性すらあります。
趣味そのものに特別な価値が求められているわけではありませんが、話の中にその人らしさや取り組む姿勢、考え方が自然に含まれていると、話の深みや人間性が伝わりやすくなり、結果的にプラス評価につながる可能性が高まります。
ここでは、趣味を効果的に伝えるために意識したい要素について順に整理していきます。
- 話す順序を整理して伝える
- 業界や企業に合わせた切り口を選ぶ
- 趣味から得た学びや工夫を盛り込む
- 継続力や努力のエピソードを交える
- チームワークや協調性に結びつける
- 人柄や仕事で活かせる力をアピールする
話す順序を整理して伝える
自分の趣味について話す際には、話の順序を意識して構成することで、相手にとって理解しやすく、印象に残りやすい話になります。
まず何に取り組んでいるのかという趣味の概要を簡潔に伝えたうえで、その趣味に関心を持つようになった背景や、続けていく中で感じたことを補足し、最後にそこから得た学びや考えを結びつける流れにすると、話全体がまとまりやすくなります。
順序を意識せず思いつくままに話してしまうと、伝えたい内容が整理されないまま終わってしまうことがあるため、あらかじめ自分の中で話の構成を描いておくことが重要です。
業界や企業に合わせた切り口を選ぶ
どのような趣味であっても、それを企業や業界の特徴に沿った切り口で伝えることができれば、面接官にとって共感しやすく、志望度の高さや理解の深さがより自然に伝わります。
企業が求める人物像や仕事のスタイルを踏まえたうえで、共通点や接点のある要素に焦点を当てることで、自分の趣味を単なる私的な活動としてではなく、仕事に通じる考えや習慣として伝えることが可能になります。
そのためには、企業研究を通じて価値観や方向性をつかんでおくことが前提となり、面接準備の中でそれを反映させる意識が必要です。
趣味から得た学びや工夫を盛り込む
どんなに日常的な趣味であっても、その中に自分なりの工夫や気づきがある場合には、それを言葉にして伝えることで、自分自身を深く理解しながら行動している人物であることを示すことができます。
取り組みを続けていく中で考えたことや、自分なりに改善しようとした経験があれば、それを話に織り交ぜることで、趣味が単なる娯楽ではなく、成長や発見の場であることを伝えられます。
このような視点を持っているかどうかは、仕事においても物事に主体的に関わる姿勢の有無として評価されるため、積極的に取り入れておくと効果的です。
継続力や努力のエピソードを交える
趣味を長く続けているという事実には、継続力や粘り強さといった強みが自然と含まれているため、それをうまく伝えることができれば、人物評価の向上に繋がる可能性があります。
困難を乗り越えて続けてきた経験や、自分なりに課題を乗り越えた話があれば、それを具体的に語ることで、自分の姿勢や行動に対する信頼感が生まれやすくなります。
継続や努力を軸にした話は、どの職種でも活かせる力として評価される場面が多いため、無理なく自然に盛り込めるように準備しておくと安心です。
チームワークや協調性に結びつける
複数人で関わる趣味や、他者と協力することが求められる活動に取り組んでいる場合には、その中でどのように役割を果たし、周囲と関わってきたかを伝えることで、協調性やチームワークの力をアピールすることができます。
自分がどのような立場で動いたか、周囲との関係性の中で何を意識していたかを補足することで、ただの経験談にとどまらず、仕事でも再現性のある行動として伝えることが可能になります。
特に組織での働き方を重視する企業では、こうした姿勢が評価の対象になるため、積極的に伝える姿勢が求められます。
人柄や仕事で活かせる力をアピールする
最終的には、趣味というテーマを通じて自分の人柄や仕事に活かせる特性を相手に伝えることが、面接における回答の目的となります。
自分がどのような場面で力を発揮するか、何に価値を感じて行動するかといった視点を踏まえて話すことで、面接官が応募者の働く姿を具体的に想像しやすくなり、印象にも残りやすくなります。
話し手としては無理に取り繕うのではなく、これまで積み重ねてきた経験の延長線上で、自分の考えを整理しながら話すことによって、自然で説得力のある伝え方が可能になります。
面接で逆効果になりやすい趣味の答え方
趣味についての質問は、答え方によっては評価を高める大きなチャンスになりますが、伝え方を誤ると、逆に印象を悪くしてしまうリスクもあります。
趣味そのものが評価の対象になるわけではないとはいえ、話し方や内容によって、面接官に違和感や不信感を与えてしまうケースもあるため、無意識のうちに評価を下げてしまうような話し方になっていないかを確認しておくことが大切です。
ここでは、面接で趣味を話す際に避けたい伝え方や注意点について整理します。
- 一言で終わらせてしまう
- 本当でない趣味を作ってしまう
- 仕事との関連が全く見えない
- 面接官の印象を下げる趣味を答えてしまう
一言で終わらせてしまう
趣味を聞かれたときに、「特にありません」や「音楽を聴きます」といったように一言だけで答えてしまうと、それ以上の会話が広がらず、印象が薄くなってしまう可能性があります。
短い回答では人柄や価値観が伝わらず、面接官も話を広げることが難しくなるため、評価のチャンスを自ら手放してしまう結果になりかねません。
面接の場では、どのような趣味であっても、具体的なエピソードや自分なりの考えを添えることで、回答に深みが出て印象が大きく変わってきます。
本当でない趣味を作ってしまう
面接で印象を良くしようとするあまり、自分が実際には取り組んでいない趣味を話してしまうと、深掘りされたときに話が続かず、信頼性を損なってしまうおそれがあります。
経験のない分野について無理に話を合わせようとすると、具体的な話ができず、会話の中で不自然さが目立ってしまうことがあり、結果的に面接官に不信感を抱かせてしまうことにつながります。
自分らしさを伝えることが目的である面接において、事実に基づかない話をすることは、かえってマイナス評価につながる要因になります。
仕事との関連が全く見えない
趣味は必ずしも仕事に直接結びついている必要はありませんが、面接の場で語る以上、少しでも自分の性格や行動スタイル、仕事への向き合い方が伝わるような要素を含めることが望まれます。
話の中に工夫や学び、継続してきた経験などが含まれていないと、単なる私的な活動にしか聞こえず、面接官の印象に残りづらくなります。
内容自体を変える必要はありませんが、話す切り口を工夫することで、仕事にも通じる考え方や姿勢を自然に伝えることができます。
面接官の印象を下げる趣味を答えてしまう
話す趣味の内容によっては、面接官に対して誤解を与えたり、マイナスの印象を与えてしまったりすることがあるため、趣味の選び方にも一定の配慮が必要です。
とくにモラルに反する行為や、公序良俗に触れる内容を含むもの、またギャンブルや過度な飲酒といったテーマは、聞き手に不安や不快感を与えるおそれがあるため、面接の場では避けるのが無難です。
さらに、宗教や政治といった価値観の分かれる話題も、誤解や緊張を招く可能性があるため、趣味として言及することは控えるようにしたほうが安心です。
面接で好印象な趣味の回答例10選
趣味について話すときは、自分の好きなことをただ紹介するのではなく、そこにどのような工夫や継続があり、どのような考えで取り組んでいるのかを伝えることで、人柄や価値観に好印象を持ってもらいやすくなります。
以下では、面接で話す際に前向きな印象につながりやすい趣味と、その伝え方のポイントを紹介します。
読書
日常的に読書に取り組む中で、自分の考えを深めたり、知らなかった分野に触れることを楽しんでいます。
特にテーマや作者の背景を意識しながら読むことで、物事を一面的に捉えないよう心がけるようになりました。
継続的な読書を通じて得た視野の広さや、物事に対する理解力は、仕事でも冷静な判断や対話に活かせると考えています。
ランニング
毎朝のランニングを習慣にしており、継続することで体調管理だけでなく、精神的なリズムを整える効果も感じています。
天候や忙しさに左右されずに走り続けることで、自分の中に責任感や継続力が育ってきた実感があります。
日々の習慣を大切にしながら、自分自身を律する姿勢を保つよう意識しています。
料理
日常的に料理をしており、限られた食材の中で工夫しながら献立を考えることに楽しさを感じています。
手順を組み立てて効率よく調理する中で、段取りを考える力や集中力が自然と身についたと感じています。
また、完成したものを誰かに喜んでもらえることが、モチベーションにもなっており、人のために行動する充実感を得られる時間でもあります。
音楽鑑賞
時間があるときにはさまざまなジャンルの音楽を聴いており、音の構成や歌詞の背景を意識しながら楽しんでいます。
音楽を通じて心が落ち着いたり、気分を切り替えられたりすることが多く、自分にとって大切なリフレッシュの方法になっています。
忙しい中でも感性を保ち続けるための手段として、日常的に取り入れています。
スポーツ観戦
学生時代から続けているスポーツ観戦では、試合中のチームの動きや選手の連携を観察することに面白さを感じています。
戦略や流れを読み取る中で、組織として動くことの大切さや、個々の役割の重みを意識するようになりました。
観戦を通じて、自分自身もチームの一員として周囲と連携する意識が自然と高まったと感じています。
ボランティア活動
地域の清掃活動やイベント運営などに継続的に参加しており、自分が関わることで少しでも役に立てるという実感を持つことができています。
活動を通して年代や立場の異なる人と接する機会が多く、対話の中で相手の立場に立って考える力が養われました。
社会とのつながりを意識しながら、積極的に関わることの大切さを学んでいます。
旅行
時間があるときには国内外を問わず旅に出ることが多く、初めての土地で人や文化に触れることに刺激を受けています。
事前に調べて計画を立てつつ、現地での状況に柔軟に対応する経験を重ねる中で、対応力や判断力が鍛えられたと感じています。
新しい環境に身を置くことで得られる気づきや学びが、自分自身を成長させる原動力になっています。
映画鑑賞
映画を通してさまざまな国の文化や価値観に触れることができ、ストーリーや登場人物の背景を考えながら観るようにしています。
作品ごとに異なる世界観や人間関係に触れることで、物事を多角的に捉える意識が自然と身につきました。
自分と異なる考えに対して理解を深める機会として、映画の時間を大切にしています。
写真撮影
身の回りの風景や日常の一瞬を切り取ることに魅力を感じ、休日などにはカメラを持って出かけることが習慣になっています。
どのような視点で対象を見るかによって印象が大きく変わることを実感し、物事の見方を柔軟にするきっかけにもなっています。
細部に目を向ける集中力や、感覚を大切にする姿勢は、他者との関わりにも良い影響を与えていると感じています。
ゲーム
ゲームに取り組む中で、複雑な課題に対して粘り強く取り組む姿勢や、瞬時の判断力を磨くことができていると感じています。
また、オンライン上での協力プレイなどを通じて、相手の動きを考えながら役割を果たす力や、状況に応じて柔軟に行動する力も自然と身についてきました。
楽しみながらも、意識的に取り組むことで得られる学びがあると考えています。
趣味がないときの対処法
面接で趣味を尋ねられたときに、「特にない」と感じてしまう人は少なくありません。
実際に明確な趣味と呼べるものがないと不安になるかもしれませんが、趣味というのは日々の過ごし方や関心のあることから自然に見つかるものであり、無理に特別な活動を話そうとする必要はありません。
ここでは、趣味がないと感じたときに、どのような視点で自分のことを振り返り、答えを準備していくかのヒントを紹介します。
- 学生生活の取り組みを趣味として伝える
- 心から楽しいと思えることを探す
- 最近興味を持ち始めたことを話題にする
- 休日の過ごし方をヒントにする
- ネットや情報からきっかけを見つける
学生生活の取り組みを趣味として伝える
部活動やサークル、ゼミでの研究やアルバイトなど、学生生活の中で継続的に取り組んでいる活動がある場合には、それ自体を趣味に近い形で伝えることができます。
取り組みの中で自分がどのような工夫をしていたか、どのようなやりがいを感じていたかといった視点を加えることで、趣味の質問に対しても自然に話を広げることができ、個性や人柄も伝わりやすくなります。
心から楽しいと思えることを探す
趣味がないと感じる背景には、自分が楽しいと感じていることを趣味と認識していない場合があります。
日常の中で夢中になれることや、時間を忘れて取り組めることがあるかを振り返ってみると、意外と継続的に行っている行動が見つかることがあります。
趣味という言葉にとらわれすぎず、自分らしく過ごせる時間や、心がリフレッシュする瞬間をヒントにしてみることが大切です。
最近興味を持ち始めたことを話題にする
今まさに興味を持ち始めたことがある場合には、それを趣味として伝えても問題はありません。
始めたばかりであっても、どうして関心を持つようになったのか、これからどのように取り組んでいきたいと考えているのかといった点を交えて話すことで、成長意欲や好奇心を自然に伝えることができます。
完璧な実績や深い経験がなくても、自分の関心に正直に向き合っている姿勢が評価されることがあります。
休日の過ごし方をヒントにする
特別な趣味がないと感じている場合でも、休日や空いた時間をどのように過ごしているかを思い出すことで、話せる内容が見つかることがあります。
自分にとってリラックスできる過ごし方や、気持ちを切り替えるために大切にしている習慣があれば、それを軸にして会話を組み立てることができます。
面接官はその人がどのように時間を使い、何に価値を感じているかを知ろうとしているため、素直に話すことが好印象につながります。
ネットや情報からきっかけを見つける
SNSや動画サイト、記事やコラムなど、さまざまな情報に触れる中で、自分の関心が向く方向性を探ることも有効な方法です。
ふとした興味がきっかけで、新しいことに挑戦してみようという気持ちになることもあり、そうした姿勢はポジティブな印象につながります。
面接のために無理に何かを始める必要はありませんが、自分自身が少しでも面白いと感じたものがあれば、その気持ちを大切にして言葉にしてみることが第一歩になります。
趣味以外が原因で落ちるケースもある
面接後に結果が思わしくなかったとき、趣味の話し方が悪かったのではないかと気にする人は少なくありませんが、実際には他の要素が影響していることも多くあります。
面接全体の中で趣味の質問が占める割合はそれほど大きくなく、評価の中心はあくまで志望動機や自己PR、態度や熱意といった基本的な項目です。
そのため、結果に納得がいかないときは、趣味の答えだけでなく、全体の受け答えや伝え方を総合的に振り返ることが大切です。
- 志望動機や自己PRの弱さ
- 表情や話し方といった印象面
- 面接全体で熱意が伝わらない
志望動機や自己PRの弱さ
企業が最も重視しているのは、その人がどれだけ自社に関心を持ち、入社後に活躍できそうかという点であり、その判断材料となるのが志望動機や自己PRの内容です。
これらが曖昧だったり、他社でも通用しそうな一般的な表現にとどまっていたりすると、意欲が十分に伝わらず、印象に残らないまま終わってしまうことがあります。
いくら趣味の話で良い印象を与えても、肝心の軸が弱ければ全体の評価に影響を及ぼす可能性があります。
表情や話し方といった印象面
話の内容がどれだけしっかりしていても、表情が硬かったり声が小さかったりすると、聞き手に伝わる印象が弱くなってしまうことがあります。
特に面接は対面の場であるため、言葉以外の非言語的な要素が想像以上に評価に関わってきます。
笑顔や相手の目を見る姿勢、はっきりとした声や落ち着いた話し方など、全体を通じた印象が総合評価に影響する場面も多いため、内容だけでなく伝え方にも意識を向けることが重要です。
面接全体で熱意が伝わらない
どれだけ正しい受け答えをしていても、そこに気持ちや熱意がこもっていなければ、面接官の心に残ることは難しくなります。
企業としては、スキルや実績以上に、どれだけ真剣にその会社で働きたいと感じているかを重視しており、意欲が伝わらないと評価に結びつきにくくなります。
受け答えの言葉の中に自分らしい考えや想いが込められているか、面接全体の空気に前向きさが感じられるかが、最終的な印象を大きく左右します。
よくある質問
面接における趣味の話は自由度が高い分、何をどう話すべきか悩むことが多く、不安を感じる人も少なくありません。
ここでは、学生からよく寄せられる趣味に関する質問に対して、考え方のポイントや面接官の見方を踏まえて解説します。
Q1. 趣味がゲームやアニメでも選考に不利?
ゲームやアニメといった趣味は、面接で話す内容として避けた方がよいと考えられがちですが、内容そのものが評価を下げる原因になることは少なく、それよりもどのように語るかが重要です。
趣味として真剣に取り組んでいる姿勢や、そこから得た学びや気づきを自分の言葉で丁寧に伝えることができれば、決してネガティブな印象を与えるものではありません。
大切なのは、趣味の表面的な説明に終始するのではなく、自分の人柄や行動の背景まで伝わるように工夫する姿勢です。
Q2. 読書と答えるのは無難すぎる?
読書という趣味は非常に一般的であり、面接でよく聞かれる答えでもありますが、それがすぐに無難すぎると判断されるわけではありません。
重要なのは、読書の中でどのようなテーマに関心を持ち、何を感じ、どのように自分の中で考えを深めているかという点であり、そこに個性があれば、他の人と重なる回答であっても十分に評価の対象になります。
読書を通して得た価値観や姿勢を具体的に伝えることができれば、面接官の印象に残る話に仕上げることが可能です。
Q3. 嘘の趣味を言っても大丈夫?
本来の自分をよく見せたいという思いから、実際には行っていない趣味を答えようとする人もいますが、面接では予想以上に深く掘り下げられることが多く、内容に一貫性がなければすぐに見抜かれてしまう可能性があります。
話の途中で矛盾が生じたり、具体的な説明ができなかったりすると、信頼性が下がってしまい、それまでの評価にも影響することがあります。
自信が持てない趣味であっても、正直に話す中で自分らしさを伝える方が、結果的に好印象につながる傾向があります。
まとめ
面接で趣味について聞かれたときには、内容の派手さや特別さではなく、日常の中で何に関心を持ち、どのように取り組んでいるかを自分の言葉で丁寧に伝えることが最も大切です。
どんな趣味であっても、その中に継続や工夫、学びがあれば、話を通して人柄や考え方が伝わり、十分に評価される可能性があります。
一方で、話し方が曖昧だったり、表面的な説明にとどまってしまうと、自分の魅力をうまく伝えることができずに終わってしまうこともあるため、準備の段階で、自分らしい切り口をしっかりと見つけておくことが重要です。
趣味という問いを、面接官との対話のきっかけとして前向きに捉え、自分の個性や価値観を伝えるチャンスに変えていく姿勢が、結果に大きく影響していきます。
