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・就活の軸の決め方
・実力主義の企業の探し方
・具体的な実力主義の企業
・就活の軸を今から定める人
・実力主義の企業を探している人
・新卒からアグレッシブに働きたい人
はじめに
就活の軸は早い段階で設けておきたいもので「実力主義」を軸にしようと考えている方もいるでしょう。
そこで今回は実力主義であることを就活の軸にしても良いのか、実力主義な企業の特徴や具体的な業界・職種などについて詳しく紹介しつつ、就活の軸のおすすめ構成や例文などについても詳しく紹介します。
就活の軸とは
就活の軸とは簡単に言うならば「就活を進める上で絶対に譲れない条件」のことです。
給与や労働条件、休みの多さ、スキルアップ制度、職場の雰囲気など、人によって様々でしょう。
2個から3個程度設けておくと、選択肢を広げすぎず狭めすぎず、自分に合った企業を選びやすくなります。
ESで聞かれることはそこまで多くありませんが、面接で聞かれることは比較的多く、しっかりと回答できるように準備しておくと安心です。
実力主義、年功序列なし、裁量権を就活の軸にしてもいいのか
結論として、これらの条件を就活の軸にすることは全く問題ありません。
むしろやる気に満ちており、結果を出すために全力を尽くす人物であると判断してもらえることでしょう。
特にベンチャー企業や成果報酬型の企業においては親和性が高いと判断してもらえます。
よって、基本的にはこれらの条件を就活の軸にしても良いでしょう。
しかし、雰囲気がゆるく「皆で和気あいあいと、のんびり仕事をしよう」というスタンスの企業の場合のみ、あまりマッチしていないと思われるかもしれません。
とはいえ、この記事を読んでくれている方のほとんどは「刺激的な環境で働きたい」と思っていることでしょうから、そこまで気にしなくて良いでしょう。
企業が就活の軸を聞く意図
企業は就活の軸について何か聞いてくることがありますが、どのような意図を持ってこの質問をしてくるのでしょうか。
採用担当者によって目的が多少異なることはありますが、以下の2点はほとんどと言っても良いほど確認されています。
深掘り質問をされずとも、以下の2点が自然と伝わってくるような回答を作成できるよう確認しておいてください。
応募者の価値観や適性を確認するため
企業が就活の場面で軸を尋ねる理由の1つとして、応募者が仕事に対してどのような価値観や方向性を大切にしているかを把握することが挙げられます。
就活の軸にはその人がこれまでの人生で何を重視して行動してきたかが反映されています。
そこで、表面的な言葉ではなく、過去の経験に裏打ちされた軸を聞くことで、その人の本質的な価値観や行動特性、人柄も見抜こうとしているのです。
また、企業が求めている人物像と応募者の軸がどれほど合っているかを確認することで、職場にどれだけ定着するか、活躍する可能性があるかも判断しています。
だからこそ、ありきたりの答えでなく、自分の経験をもとに本心から語られた軸であるかが評価に大きく影響すると言えるでしょう。
志望度の高さを測るため
企業が就活の軸を質問するもう1つの理由として、その応募者がどれほど自社に対して関心を持ち、長く働く意思があるかを見極めることも挙げられます。
企業にとって重要なのは、ただ優秀な人材を採用することではなく、価値観や方向性が一致し、同じ方向を向いて長く働いてくれる人を見つけることです。
したがって、応募者の就活の軸が企業の理念や文化と一致していれば「この人はうちで活躍してくれそうだ」という期待につながりやすくなります。
軸が自社の特徴と合っていれば、入社後の働き方に対しても一貫性があり、成長や定着の可能性が高いと判断されるのです。
反対に、軸が企業と無関係な内容であれば、他の企業でも通用する汎用的すぎる志望動機と受け取られ、志望度が低いとみなされることもあります。
自分の軸が企業の何と重なるかを明確に言語化して「この企業だからこそ応募している」という姿勢を伝えることが重要です。
実力主義な企業とは?
続いて、実力主義な企業とはどのようなものなのか、特徴や見つけ方、そして向いている人の特徴について紹介します。
実力主義企業とは、勤続年数・年齢に関係なく、社員個人の成果や実績の評価を基にした昇格や報酬への反映を行う企業のことです。
いくら実力主義な企業を目指していても見つからなければ意味がありませんし、実はあなたに向いていないという可能性もあります。
以下の2点を真っ先にチェックした上で、問題ないと判断できれば、次の項目である成果主義で年功序列がない業界や業種について読み進めてください。
実力主義の企業の特徴・見つけ方
実力主義の企業では年齢や入社年次にかかわらず、成果を上げれば評価され、重要な仕事やポジションを任される環境が整っています。
また、評価制度も曖昧ではなく、目標の達成度や行動の質に基づいて評価がなされる明確な仕組みが用意されているケースが多いです。
ただし、こうした特徴は求人票や企業サイトの情報だけでは読み取りにくいことも少なくありません。
したがって、企業説明会に参加したり、OBOG訪問に参加したりして、若手社員の裁量の大きさや評価基準の具体性に着目して質問などを行うことが重要です。
「若手で管理職に登用された人がいるか」「キャリア事例にどのような多様性があるか」などが見極めのポイントになります。
実力主義な企業に向いている人
実力主義の企業に向いている人は、自分の努力と成果によって評価されることにやりがいを感じるタイプです。
年次に関係なく成果で勝負できる環境では行動力や責任感、そして何より粘り強さが求められます。
目標に向かって考え、計画し、行動できる人は、失敗を恐れず挑戦を続ける中で、実力主義の環境でも成長しやすいでしょう。
また、こうした企業では明確な成果指標が設けられていることが多いため、自分の働きぶりが数字や結果として現れることにプレッシャーを感じることなく、それをモチベーションに変えられる性格の方が働きやすいです。
加えて、結果が出なかった時に言い訳をせず、何が足りなかったのかを冷静に分析して次に活かす姿勢を持てる人は信頼を得やすいでしょう。
成果主義で年功序列がない業界・業種
続いて、成果主義で年功序列がない業界や業種について紹介します。
以下の5つの業界や業種は多くの場合、年功序列ではなく、実力を出した人が評価されるスタイルです。
ぜひ気になるものがあれば、応募の選択肢に含めてみてください。
新規開拓営業
新規開拓営業は企業や個人との取引関係をゼロから構築していく仕事です。
したがって、成果主義が非常に色濃く反映される職種と言えるでしょう。
扱う商品やサービスにかかわらず、自分から行動を起こし商談を成立させる力が重視されるため、年次や役職に関係なく結果が数字として評価されます。
電話営業や飛び込み営業など手法は多岐にわたりますが、共通して求められるのは「成果を出せるか」という点です。
成果を出した分だけインセンティブや昇格に反映される企業も多く、実力が評価に直結する環境と言えます。
営業の中でも難易度が高く、断られることも多いですが、その分、成功した時の見返りや達成感も大きく、やりがいにもつながります。
不動産業界
不動産業界は扱う商品が高額であることから1件あたりの売上のインパクトが大きく、実力主義が浸透している業界です。
賃貸や売買、仲介、管理といった業務においても成果が明確な数字として表れやすく、その成績がダイレクトに報酬や評価に反映されることが多いです。
特に営業職では個人の成績によってインセンティブが設定されているケースも多く、年齢や経験年数に関係なく収入が大きく変動します。
また、若手でも結果を出せば責任あるポジションに早期で登用されることもあり、スピーディーにキャリアアップを目指せる環境が整っています。
年功序列で昇進が決まる仕組みではなく、自分の努力と成果がそのまま形になることを望む人にとって、不動産業界は最高のフィールドと言えるでしょう。
銀行・証券業界
銀行や証券といった金融業界では個人の営業目標や成果指標が非常に重視され、キャリアの評価に直結します。
特に証券会社では顧客に提案する商品が多岐にわたるため、提案力やコミュニケーション能力が成果に大きく結びつきます。
銀行もかつての年功序列型の組織から徐々に変化しつつあり、若手であっても成果を上げれば大きな案件を任せる場面が増えてきました。
形のない商品を扱うため、それぞれの営業スタイルや人間関係構築力が問われ、売上や契約数といった数字が個人の働きぶりを測る指標となるでしょう。
これにより、実力主義的な評価制度が根付きつつあり、実績によってスピード昇進できるケースも見られます。
生命保険業界
生命保険業界は特に個人営業を中心とした職種において成果主義が徹底されている業界です。
取り扱う保険商品は形がないものであり、顧客一人ひとりとの信頼関係やニーズの深掘りが不可欠となるため、販売成績や契約件数が個人の努力に比例して現れやすくなっています。
企業によっては固定給が低めに設定されており、インセンティブや歩合給によって年収が大きく変わる制度を採用している場合もあります。
つまり「成果を出した分だけ正当に報われる環境が整っている」ということです。
実力がそのまま評価と報酬につながる構造であるため、自分の営業力や行動量に自信がある人、努力の成果をすぐに実感したい人に向いている環境です。
ベンチャー企業
ベンチャー企業は実力主義の企業の代表例であると言えるでしょう。
柔軟な働き方や評価制度が特徴で、年功序列ではなく成果を重視する企業が多く存在します。
少人数の組織であればあるほど一人ひとりに与えられる裁量が大きく、提案したことがそのまま業務に反映されるスピード感も魅力の1つです。
年齢や経験にとらわれず、新しいアイディアやチャレンジ精神を重視する風土が根付いており、実力や行動が評価される文化が形成されています。
したがって、入社数年でマネジメントを任されたり、事業責任者として抜擢されたりすることも珍しくありません。
若いうちから大きな責任を背負うことになる分、プレッシャーも伴いますが、それを糧に成長したいと考えている人にとってはまさに最高の環境です。
就活の軸を実力主義にした場合の注意点
「就活の軸を実力主義にすることは全く問題ない」と先ほど紹介しましたが、2点だけ覚えておいていただきたい注意点を紹介します。
ただ「実力主義の企業を探しています」と述べるだけでは、あなたの魅力が伝わらないこともありますので、ぜひ以下の2点を意識した上で回答を組み立てるようにしましょう。
多くの企業に当てはまる内容は避ける
実力主義であることを軸に据えることは悪いことではありませんが、その言葉だけでは十分な説得力を持たせることができません。
「実力主義」という条件だけで企業を探すならば数えきれないほどあり、それだけでは他社との差別化にならないからです。
だからこそ、どのような実力主義の中でもどのような制度に魅力を感じるのか、その企業におけるどの制度や方針が自分の志向と一致しているのかを具体的に掘り下げて伝える必要があります。
漠然と「実力が正当に評価される会社に惹かれる」といった表現だけでは「そんな条件の企業なんて、無限にあるじゃないか」と突っ込まれてしまいます。
実力主義の会社で働ける胆力・粘り強さを伝える
実力主義の企業で働きたいと言っているにもかかわらず「粘り強さがなさそうで、すぐ辞めてしまいそうな人」と思われてしまえば、採用は遠のくでしょう。
どれだけあなたが努力をしても、外部要因などにより成果を出せない時期も当然ながら訪れます。
そのような時期に簡単に諦めて仕事のやる気を失ったり辞めたりしてしまう人を企業は求めていません。
そこで「たとえスランプに陥っても、乗り越えられるか」という点にも触れる必要があります。
苦しい状況を乗り越えた具体的なエピソードなどを交えてアピールし、胆力があることを強調しましょう。
就活の軸を実力主義にする際に意識するべきポイント
先ほど紹介した注意点は、どちらかというと「マイナスな印象を避けるために工夫すべき」点です。
今から紹介する2つのポイントは「より良い印象を与えるために意識したいポイント」と言えます。
以下の2点を意識した話をすれば、よりあなたの魅力が伝わりやすいでしょう。
実力主義の会社で働きたい理由を明確にする
まず1つ目に、あなたが実力主義の会社で働きたいと思った理由を明確に伝えましょう。
成果で評価される環境に魅力を感じる理由があまりにも漠然としていると、面接官に伝わりにくく、他の就活生に差をつけられません。
そこで、自分が成果を出した経験や、努力が認められたことに喜びを感じたエピソードなどを振り返ってみて、自分の軸がどこから生まれたのかを確認しましょう。
その経験が達成感や承認欲求の充足とどう結びついていたかを言葉にすれば、実力主義の企業で働きたい理由に説得力が増し、より熱く軸について語れます。
実力主義の環境でどう活躍できるかのビジョンを深める
2つ目に、実力主義の環境で、強みを活かしてどのように活躍できるかをイメージしましょう。
実力主義の企業は年功序列の企業よりもさらに「活躍できるかどうか」という点を重視して採用活動を行っています。
したがって、自分の強みや適性を深く理解し、それをどのように発揮していくのかを考えておくことが不可欠です。
自分がどのような仕事で力を発揮し、どのようなプロセスで成果を出せるのかを具体的に説明できるよう、準備しておきましょう。
厳しい環境でも成果を出し続けるための精神的なタフさや粘り強く努力を積み重ねる姿勢があることを自分の経験をもとに伝えられると、説得力が増します。
就活の軸を答える際におすすめの構成
続いて、就活の軸について聞かれた際にどのように回答すれば良いか、おすすめの構成を紹介します。
以下の構成に沿って回答すれば伝わりやすく、面接官も1回で理解できる回答に仕上がることでしょう。
結論ファーストであることは大前提として、どのように組み立てていけばよいか、ぜひこの記事でしっかりと身につけてください。
結論
就活の軸を伝える際は最初に一言で要点を明示することが大切です。
面接は限られた時間の中で自分をアピールしなければならないため、冒頭で就活の軸をまず一言、明確に伝えることで、話の方向性が分かりやすくなり、聞き手の理解も深まります。
抽象的な表現や回りくどい説明を避けて、自分が大切にしている価値観は簡潔に述べることで、面接に好印象を与えられるでしょう。
この時、流行や一般的な価値観に追従するだけでなく、自分がなぜその軸を大切にしているかを見つめ直した上で、可能な限り自分の言葉で表現するように心がけましょう。
具体的なエピソード
就活の軸を主張するだけでは印象に残りにくいです。
そこで、実力主義を重視する自分の価値観がどのような経験を通じて形成されたのかを伝える具体的なエピソードを伝えましょう。
また、どのような環境や状況でその考えが生まれたのかを具体的に描写することにより、読み手や聞き手に自分の背景を理解してもらいやすくなるでしょう。
過去の原体験から、最終的な成果や結果に至るまでの過程をしっかり伝えることで、表面的ではない、あなたのタフさや根性が表れ、本質的な価値観が伝わります。
無理に背伸びしたり都合よく作り込んだりするのではなく、自分が心から納得して語れる、深掘り質問をされても堂々と答えられることを話しましょう。
企業との共通点
軸が志望する企業と無関係では、説得力がありません。
そこで、自分の軸と志望企業の理念・制度・風土・評価体制などのどの部分が一致しているのかを具体的に伝えましょう。
企業の公式サイトや説明会などで得た情報を元に、どのような点に共感したのか、自分の価値観とどのように合致しているのかを言葉にして伝えてください。
軸と企業の親和性が伝われば応募理由にも説得力が生まれ、採用後の活躍を期待してもらいやすいでしょう。
入社後の貢献
最後に、将来的にどのように企業に貢献したいかを話して締めましょう。
特に実力主義の企業では自ら考えて動ける人材や結果を出すために努力を惜しまない姿勢が重視されます。
したがって、自分がどのような能力を活かし、どの場面で力を発揮していきたいのかを、具体的な行動や視点で語ることが大切です。
また、どのように成長していきたいか、どのような存在を目指しているのかも述べることで、長期的な視野を持って企業と向き合っていることが伝わります。
「役に立ちたい」「頑張りたい」といった抽象的な言葉ではなく、これまでの経験、そして企業研究の結果を踏まえた上で、自分がその企業にどのように価値をもたらせるのかを説明しましょう。
実力主義を就活の軸にする際の例文
ここまで紹介してきた内容を踏まえた上で「実力主義」を就活の軸にするにあたっての例文を2つ作成しました。
どのように回答すれば良い印象を与えられるのか、この記事で紹介したポイントを思い出しながら読んでみてください。
自分ならどう答えるか考えながら読むと、回答の下書きも出来上がることでしょう。
1. 実力主義の企業で成長したい
大学時代、個人で学外のビジネスコンテストに挑戦しました。
知識や経験が足りず最初は苦戦しましたが、課題解決に向けて日々情報収集と仮説検証を繰り返すことで、最終選考まで進むことができました。
この経験から、誰かに任されるのを待つのではなく、自ら行動する力が成果につながると実感しました。
努力次第でチャンスが広がる環境こそ、自分の成長を後押ししてくれると確信しています。
貴社は若手にも成果に応じて責任ある仕事を任せる風土があると伺っており、主体性を重視する社風にも強く共感しています。
入社後は自らの工夫や行動で成果を上げ、信頼される人材を目指します。
2. 若手からの裁量権の大きさ
大学3年次、インキュベーション施設の運営メンバーとして活動し、ベンチャー企業のイベント企画を一任されました。
集客や広報、当日の運営までを主体的に進めたことで、自分で考えて動く責任と面白さを実感しました。
この経験から、若いうちに大きな裁量を持ち、挑戦できる環境で働きたいという思いが強まりました。
貴社は成果や提案の内容を重視し、若手にも裁量を与える文化が根付いていると伺っており、強く共感しています。
入社後は与えられた裁量を活かし、自ら考え行動しながら早期に戦力として活躍できる人材を目指します。
まとめ
今回は実力主義の企業に就職したいと考えている方のために、実力主義の傾向にある業界や、面接で質問された際どのように回答すれば良いかについて詳しく紹介しました。
安定している業界や職種を目指す人も増えている中で「就活の軸は実力主義です」と前のめりな姿勢をアピールできれば、他の就活生と大きく差をつけられることでしょう。
ぜひあなたのモチベーションの高さが伝わるような質の高い回答を提供できるよう、この記事を参考に入念に準備を進めていってください。
