【例文8選】ES「想い・情熱」で差をつける！人事を惹きつけるエピソードの書き方

はじめに

就職活動のエントリーシート（ES）で頻繁に目にする「あなたが一番想いを持って取り組んだこと」という質問。

単なる経験の羅列ではなく、あなたの個性や潜在能力を企業に伝えるための重要な問いです。

この質問を通して、企業はあなたの価値観、行動原理、困難への向き合い方、そしてそこから得られた学びや成長を深く理解しようとしています。

なぜ企業がこの質問を重視するのか、そして、あなたの「想い」を最大限にアピールするためのポイントを、具体的な例文を交えながらご紹介します。

この記事を読んで、あなたの魅力が輝くESを作成し、選考突破に繋げましょう。

類似した質問

エントリーシートで「あなたが一番想いを持って取り組んだこと」と並んでよく聞かれるのが、「情熱を持って取り組んだこと」です。

一見同じような質問に思えますが、企業が知りたいのは「想い」と同様、あなたの内面的な原動力や行動の源泉です。

「なぜそれに情熱を注いだのか」「どんな困難があっても諦めずに取り組めたのはなぜか」といった、あなたのモチベーションの根源を深く掘り下げて伝えましょう。

具体的な行動や結果だけでなく、その背後にあるあなたの価値観や熱意を示すことで、企業はあなたが自社で働く際に、何に喜びを感じ、どのように貢献してくれるのかを具体的にイメージしやすくなります。

あなたが一番想いを持って取り組んだことを聞く意図

企業は、あなたが何に価値を感じ、何にモチベーションを見出すのかを知りたいと考えています。

エピソードを通して、あなたの主体性、課題解決能力、困難への粘り強さ、そして周囲を巻き込むリーダーシップや協調性といったポータブルスキルを確認しようとします。

また、あなたの価値観や思考プロセスを理解することで、自社の企業文化や職務内容にフィットし、入社後にどのように活躍してくれるかを具体的にイメージできるのです。

価値観とモチベーションの理解

企業は、あなたが何に情熱を感じ、何に価値を見出すのかを知りたいと考えています。

この質問への回答から、応募者の興味の対象、行動原理、そして何が原動力になるのかを読み取ることができます。

これは、自社の企業文化や事業内容とフィットするかどうかを判断する上で非常に重要です。

自律性と主体性の評価

「一番想いを持って取り組んだこと」は、誰かに言われたからではなく、あなた自身が自ら考えて行動した結果であることが多いでしょう。

企業は、与えられたタスクをこなすだけでなく、主体的に課題を見つけ、解決に向けて動ける人材を求めています。

この質問を通して、あなたの自律性やオーナーシップを確認しようとしています。

ストーリーと人間性の把握

具体的なエピソードを通して、あなたの思考プロセスや感情の動き、困難への向き合い方などを知ることができます。

単なるスキルや経験の羅列では見えてこない、あなたの人間性や個性を把握するための重要な手がかりとなります。

企業は、あなたがどのような人物で、どのような経験を通して成長してきたのかに興味を持っています

ポータブルスキルの確認

情熱を持って取り組んだ経験の中には、目標設定、計画立案、課題解決、周囲との協調、粘り強さなど、さまざまなポータブルスキル（業種や職種に関わらず応用できる能力）が隠されています。

企業は、その経験を通してあなたがどのようなスキルを身につけ、それをどのように活かせるのかを見極めようとしています。

入社後の活躍イメージ

あなたが過去に情熱を傾けた対象やその取り組み方を知ることで、入社後にどのような業務でモチベーション高く働けるか、どのような役割で貢献してくれるか、といった活躍イメージを具体的に描くことができます。

経験から「想いを持って取り組んだこと」を見つける3ステップ

面接で頻繁に聞かれるこの質問。

「すごい経験なんてしてないし、情熱を注いだことなんてない…」と頭を抱えていませんか？

しかし、安心してください。

人事担当者は、留学や起業といった「派手な経験」を求めているわけではありません。

彼らが見たいのは、あなたの「人柄」や「物事への向き合い方」です。

この記事では、ありふれた日常の経験から、あなただけの「特別なエピソード」を見つけ出すための具体的な3つのステップを、ワークシート形式で解説します。

この記事を読み終える頃には、面接官の心に響く、あなただけのストーリーが見つかっているはずです。

ステップ1：「感情」をフックに過去の経験を洗い出す

「想いを持って取り組んだこと」が見つからない時、まず試してほしいのが「感情」を起点に経験を洗い出す作業です。

人事担当者は、留学のような派手な経歴ではなく、あなたの「人柄」や「物事への向き合い方」を知りたがっています。

そのヒントは、心が大きく動いた瞬間に隠されています。

「最高に嬉しかった」「悔しくてたまらなかった」など、ポジティブ・ネガティブを問わず、感情が動いた出来事を思い出せるだけ書き出してみましょう。

サークルの勝利、アルバイトでの失敗、どんな些細なことでも構いません。

ここではエピソードの大小は気にせず、正直な気持ちで書き出すことが、あなただけの特別なストーリーを見つけるための第一歩となります。

ステップ2：「なぜ？」を5回繰り返し、行動の「動機」を深掘りする

次に、書き出した経験の中から特に印象的なものを一つ選び、「なぜ？」という問いを5回繰り返してみましょう。

この「なぜなぜ分析」は、出来事の表面的な事実の裏に隠された、あなたの本当の「価値観」や「行動原理」を明らかにするための強力な手法です。

例えば「アルバイト先の非効率さに腹が立った」という経験。

「なぜ？」を繰り返すことで、「お客様の時間を奪いたくない」「所属する組織を自分の力で良くしたい」といった、あなた自身の「想い」の核が見えてきます。

この自己分析こそが、ありふれた経験をあなただけの特別なエピソードに変えるための最も重要なプロセスです。

ステップ3：「学び」と「再現性」に繋げ、未来の活躍を描く

最後に、深掘りして見えてきた「想い」を、入社後の活躍イメージに繋げます。

企業は、あなたの強みが「入社後も発揮されるか（再現性）」を知りたいと考えています。

そこで、エピソードを「①課題・目標」「②想いと行動」「③結果と学び」の順で整理しましょう。

例えば、アルバイトの改善経験から「当事者意識を持って課題を解決する力」を学んだ、とまとめます。

そして最後に「この力を活かし、貴社でも現状をより良くするための改善提案を続け、事業の成長に貢献したい」と締めくくることで、単なる過去の経験談ではなく、あなたの強みと未来への貢献意欲が伝わる、説得力のあるストーリーが完成します。

アピールするときのポイント

「想い」や「情熱」を最大限に伝えるには、単に「何を頑張ったか」を羅列するだけでは不十分です。

あなたの個性や能力、そして入社後にどう活躍できるかを効果的に伝えるためには、いくつかの重要なポイントがあります。

まず、結論を最初に、具体的に記述することを心がけましょう。

STARメソッド（状況・課題・行動・結果）を活用し、特にあなたの具体的な行動と、それによって得られた定量的な成果を明確に示してください。

次に、なぜそのことに「想い」や「情熱」を傾けたのか、その動機を明確に伝えることが重要です。

あなたの価値観や原動力が垣間見えることで、人間性を深く理解してもらえます。

結論を最初に、具体的に書く（STARメソッドの活用）

どのような取り組みで、何を実現したのかを最初に簡潔に述べましょう。

その上で、以下のSTARメソッドを意識して具体的に掘り下げていきます。

なぜ「想い」や「情熱」を持ったのかを明確にする

この質問の肝は「なぜ」そのことに情熱を注いだのか、という点です。

単に頑張ったことではなく、あなたの価値観や原動力が垣間見えるように表現しましょう。

• 「〇〇という課題に直面し、強い問題意識を感じたから」
• 「仲間と協力して目標を達成することに喜びを感じたから」
• 「自身の成長に繋がると感じたから」

あなたの「強み」と「学び」を紐付ける

エピソードを通じて、あなたがどのような強み（例：課題解決能力、リーダーシップ、協調性、粘り強さなど）を発揮したのかを明確にしましょう。

そして、その経験から何を学び、どのように成長したのかも具体的に記述します。

• 「この経験を通じて、〇〇という課題解決能力を身につけました。」
• 「困難な状況でも諦めずに取り組む重要性を学びました。」

といった形で、単なる出来事の報告で終わらせず、自己成長に繋がったことをアピールします。

 入社後の活躍イメージに繋げる

最後に、その経験で培った能力や学びを、志望する企業でどのように活かせるのかを具体的に述べましょう。

これにより、採用担当者はあなたが企業で働くイメージを持ちやすくなります。

• 「この経験で培った課題解決能力を活かし、貴社の〇〇事業において貢献したいと考えております。」
• 「チームで目標達成に向けて努力することの重要性を学んだ経験は、貴社のチームで働く上で必ず活かせると確信しています。」

「想い」・「情熱」を掘り下げよう

このセクションでは、ESで差をつけるための「想い・情熱」の掘り下げ方を詳しく解説します。

単なる熱意だけでなく、なぜその情熱が生まれたのか、具体的なエピソードを交えて深掘りすることで、あなたの人柄や価値観、そして仕事への向き合い方を企業に明確に伝えられます。

自己分析を通じて、自身の根源的な動機や喜びを見つけるステップをお教えします。

多様な経験から生まれる「情熱」の掘り下げ方

学生時代の経験をESに書く際、学業や部活、サークル活動だけでなく、留学、長期インターンシップ、個人で始めたプロジェクト、高校時代から継続している趣味など、複数の種類のエピソードを含めることで、あなたの人柄を多角的に示し、企業へのマッチングの可能性を高められます。

例えば、イノベーションへの情熱は、メーカーやテクノロジー系の企業（パナソニック、富士通、日立、三菱電機など）が求めるエンジニアリングやソリューション開発への関心を示します。

また、販売や接客、コミュニケーションを通じて感じたやりがいは、商社、不動産、広告、通信といった営業やマーケティング職で活かせる実績です。

これらのエピソードを語るうえでは、「なぜその活動を選んだのか」というきっかけから、「どのような目的を持ち、どのような過程で進めたのか」までを具体例を挙げて話すことが重要です。

失敗から何を学び、どのように変化したのかという経験も、あなたの柔軟性や課題解決能力を伝える良い機会となります。

人事が「情熱」の裏に見るものと、よくあるNG例

ESは、あなたの「情熱」を面接官に伝えるための書類です。

文字数制限があるため、いかに効果的に表現するかがカギとなります。

当社（応募先企業）で働く自分自身を想像してもらい、企業が求める人材像にあなたの「情熱」がどのようにマッチするのかを明確に示しましょう。

多くの学生が抱く不安の一つに、「自分の情熱が本当に企業に評価されるのかわからない」というものがあります。

面談やイベント、内定者との交流会などを活用し、部署ごとの働き方や社内の雰囲気を聞いておくことは、企業研究としても非常に役立つでしょう。

また、面接官は、あなたが学業と部活（またはサークル）を両立した努力の裏にどのような「情熱」があったのか、深く掘り下げて聞いてきます。

就職活動は人生における大きなステップであり、あなた自身の価値観や考え方を見つめ直す機会でもあります。

入社後、長く働き続けることを考えた際に、その「情熱」が継続できるものなのか、面接官は厳しく評価します。

「情熱」を効果的に伝えるための準備と戦略

ESを提出する前には、事前に企業研究を行い、応募先の会社（例：富士フイルム、日立、パナソニック、三菱電機、大和ハウス工業など）の特徴やポリシー、部署の業務内容をしっかりと理解しておくことが不可欠です。

特に総合職や専門職（SE、エンジニア、マーケティングなど）では、それぞれに求める「情熱」の種類が異なります。

企業のウェブサイトやSNS、動画、採用サイトなどを使用して情報収集を行うことはもちろん、インターンシップに参加し、実際に働いている従業員の方々から話を聞いて、自分自身の「情熱」がその企業でどのように活かせるかを想像することも重要です。

短期インターンシップだけでなく、長期インターンシップに参加することも、深く企業を知る良い機会となります。

東京や九州といった地方の支社、あるいはホールディングス全体の方針も含めて調査することで、あなたの「情熱」が全社的なビジョンにどのように貢献できるのかを具体的に伝えるチャンスとなります。

あなたが一番想いを持って取り組んだことの例文

あなたの「想い」が伝わる具体的なエピソードは、ESで差をつける重要な要素です。

ここでは、部活動、大学での活動、インターン、アルバイトの4つの異なるシチュエーションを例に、300字程度でまとめた例文をご紹介します。

これらの例文を参考に、あなたの個性と情熱が伝わるオリジナルなストーリーを作成してみてください。

部活動

大学

インターン

アルバイト

あなたが一番情熱を持って取り組んだことの例文

あなたの「情熱」が伝わる具体的なエピソードは、ESで差をつける重要な要素です。

ここでは、部活動、大学での活動、インターン、アルバイトの4つの異なるシチュエーションを例に、300字程度でまとめた例文をご紹介します。

これらの例文を参考に、あなたの個性と情熱が伝わるオリジナルなストーリーを作成してみてください。

部活動

大学

インターン

アルバイト

「想い」と「情熱」が伝わるエントリーシートを書こう

エントリーシートで「あなたが一番想いを持って取り組んだこと」や「情熱を持って取り組んだこと」を問われるのは、企業があなたの潜在能力や人間性を深く理解したいと考えているからです。

単なる経験談ではなく、その取り組みに至った「想い」の源泉、直面した困難への向き合い方、そしてそこから得られた具体的な学びと成長を明確に伝えることが重要です。

アピールの際は、STARメソッドなどを用いて具体的な行動と成果を明確にし、あなたの強みや価値観が伝わるように表現しましょう。

そして、その経験で培った能力が、志望する企業でどのように活かせるのかまで言及することで、入社後の活躍イメージを採用担当者に抱かせることができます。

あなたの熱意と個性が伝わるエピソードは、ES突破の強力な武器となります。

この記事で紹介したポイントを参考に、自信を持ってあなたの「想い」と「情熱」を企業に届けましょう。