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・就活の軸を作り直す際のコツと注意点
・就活の軸を作り直すメリット
・自分に合う就活の軸の見つけ方
・就活の軸がしっくりきていない人
・就活の軸をかなり前に作った人
・なぜか就活がうまく進まない人
はじめに
はじめから、完璧な就活の軸が出来上がるとは限りません。
就活を始めた当初に定めた軸に徐々に違和感を覚え、「この軸で就活をして良いのだろうか」「この軸は正直、あまり重要ではない気がしてきた」と感じている方も多いでしょう。
そこで今回は就活の軸がブレブレな方、もしくは作り直したい方のために今からやるべき5つの対策を紹介します。
落ち着いて取り組めば、今から就活の軸を作り直しても問題はないため、安心してこの記事を読みながら作り直してください。
就活をやり直したい人・就活の軸がブレブレで不安な人へ
就活を進める中で自分の考えや目標が揺らいでしまうことは決して珍しいことではありません。
情報収集を重ねるほど目移りしてしまう、自分では納得していたつもりの軸が、他人の意見に左右されてしまうなど、理由は様々です。
ですが、それ自体は悪いことではなく、むしろ自分を深く見つめ直すチャンスです。
大切なのは「自分の価値観が少し変わった」と思った時に、そのままにせず、一度立ち止まって整理し直すことです。
自分に合った就活の軸を定めれば、企業選び・ES作成・面接での受け答えにも一貫性が生まれ、ミスマッチなく働ける会社を見つけやすくなります。
その積み重ねが、最終的に自分の納得できるキャリアへの第一歩につながっていくでしょう。
そもそも就活の軸とは?
「だいぶ前に就活の軸を作ったから、就活の軸の定義についての認識が薄れてしまっている」という人も多いでしょう。
そこで簡単におさらいすると、就活の軸とは、自分がどのような企業を選び、どのように働いていきたいかを判断するための譲れない条件や価値観のことです。
仕事内容のやりがい、社会貢献性を重視する人もいれば、働く環境、人間関係、福利厚生の充実を重視する人もいます。
このように「自分が働く企業は、このような条件を絶対に満たしておいてほしい」というものが就活の軸と言えるでしょう。
明確な軸がないまま就活を進めてしまうと、企業選びの基準が曖昧になり、自分に合わない企業を受けてしまう可能性があるため、明確に定めておく必要があるのです。
就活の軸は作り直してもいいの?
「就活の軸は一度決めたら絶対に変えてはいけないものだ」と思い込んでいる人もいるかもしれません。
しかし、就活の軸は途中で変えてしまっても全く問題ありません。
むしろ、自分自身の理解が深まった結果として、軸が変化するのはごく自然なことと言えるでしょう。
就活を進める中で、様々な企業や職種に出会い、多様な社会の一面を知ることになります。
その過程で、自分の興味関心や価値観が変わるのは当然と言えば当然です。
企業研究やOB訪問を通じて、最初は重視していなかった働く環境や人間関係の重要性に気づくこともあれば、成長環境や裁量の大きさといった軸が新たに加わることもあるでしょう。
就活の軸は自分の意思を見つめ直すための「物差し」のようなものです。
その物差しを持ち替えることは、現在の自分にとって本当に適した企業を選ぶための大切な見直し作業です。
就活の軸を作り直すメリット
就活の軸を作り直すのは全く問題ないことは、先ほど解説しました。
では、就活の軸を作り直すことでどのようなメリットが得られるのかについても考えてみましょう。
就活の軸を作り直して、自分により合ったものに設定し直すことで、以下のようなメリットが享受できるはずです。
今まで知らなかった価値観に気づける
就活の軸を見直すことで、自分自身の新たな価値観や適性に気づけます。
最初に軸を決めた段階では自分の経験や知識に限界があり、まだ見えていない部分が多いものです。
しかし、就活を進める中で企業の説明会に参加したり、働いている人の話を聞いたりすることで、自分が重視したいと思うことが少しずつ明確になっていきます。
そうした過程を経て見直された就活の軸には、今の自分だからこそ気づけた視点が映されているものです。
この変化に気づき、それを元に軸を作り直すことで、より本質的な企業選びが可能になるでしょう。
業界・企業選びの判断基準が明確になる
現在の自分に合った就活の軸を再構築していくことで、企業選びにおける判断基準がよりはっきりしてきます。
何を大切にして働きたいのか、どのような環境や企業文化が自分に合っているのかが言語化されていれば、業界・企業選びの判断基準が明確になるでしょう。
企業選びに迷う時間が減り、軸に合った企業に集中してアプローチすることもできます。
また、企業の情報に対しても深く考察できるようになるため、入念な選考準備がしやすくなるのも大きな利点です。
入社後のミスマッチを防げる
就活の軸を古いままにしておくと、もはや自分にとって重要ではなくなった条件や価値観に基づいて企業を選んでしまう可能性が高いです。
その結果として、入社後に「自分が思っていた働き方と違った」「企業文化に違和感がある」といったギャップを感じることになり、早期離職の可能性も高まります。
これを避けるためには自分の価値観や働き方に対する考え方が変化していないかを定期的に見直すことが欠かせません。
軸を作り直すことで、今の自分にとって本当に大切な条件に基づいて企業を選ぶことができ、入社後も納得して働き続けやすくなります。
一貫性が生まれて選考通過率が上がる
就活の軸を自分の中で整理し直しておくことで、面接などの選考過程での発言に一貫性を持たせやすくなります。
軸が曖昧なままだと、志望動機や自己PRが場当たり的になり、企業側から見ると「志望度が低い」「考えが浅い」と受け取られてしまう可能性があります。
一方で、自分の価値観や志向性をしっかりと理解し、それに基づいて企業を選んでいると伝えることができれば、説得力のある回答になるでしょう。
選考では多くの質問を受けますが、それぞれの答えが同じ価値観に裏付けられていれば、自然と整合性も生まれます。
就活の軸を作り直す5つの方法で価値観を見つめなおそう
就活の軸を作り直す方法は大きく分けて5つ存在します。
以下の5つの対策を丁寧に一つひとつ行えば、あなたに合った、納得できる就活の軸が見つかることでしょう。
少し時間はかかるかもしれませんが、自分に最適な就活の軸を定めれば、その後の対策は驚くほどスムーズに進んでいきますから、入念に取り組んでみてください。
1.自己分析で価値観を洗い出す
まずは自己分析が欠かせません。
過去の原体験から自分のやりがいやモチベーションの源泉、興味関心や強み・弱みなどを明確にすることで、価値観が浮かび上がってくるはずです。
自己分析には様々な方法がありますが「就活の軸を作り直すための自己分析」という観点で考えると、以下の3つの対策がおすすめです。
昔から自分が好きなものを書き出す
自己分析の第一歩として、自分が昔から好きだったものを洗い出すことは非常におすすめです。
これは将来的にやりがいや満足感を感じやすい仕事を選ぶうえでの重要な手がかりになります。
趣味や休日の過ごし方、楽しんで続けてきたことなど、得意なことでなくても問題ないので、改めて意識して掘り下げてみてください。
子供の頃から今に至るまでの行動や興味には一貫性があることが多く、そこに気づければ自分にとって本質的に重要な価値観を発見するヒントにもなるでしょう。
無理に職業と直結させる必要はありませんが、自分が興味を抱く対象や時間を費やしてきた分野を明文化しておくと、軸作りの土台として活用できます。
自分が得意なものを書き出す
好きなことだけでなく、自分が得意だと感じることも忘れずに書き出すことが大切です。
自分では意識していなくても、周囲から褒められたり頼りにされたりした経験の中に自分の強みが隠れていることは少なくありません。
部活動での役割、サークルやアルバイトで任されてきたことなどを思い返すことで、自分が無理なく、そしてうまくできること、成果を出せることが見えてきます。
こうした得意なことは自信を持って発信できる要素であり、企業選びや志望動機にも一貫性を持たせやすくなります。
他人と比較する必要はなく、自分自身の中で得意だと思えることを把握することが軸を構築するうえで重要です。
理想の将来像をイメージする
作り直す際には自分の理想とする将来像を明確にイメージすることも不可欠です。
数年後や十数年後にどのような生活をしていきたいのか、自由に思い描いてみましょう。
まずは「自分で事業を立ち上げたい」「家族との時間を大切にしたい」など、どのような内容でも構いません。
この将来像を具体的に描けるようになると、その理想を実現するために必要な環境や経験がはっきりしてきます。
どのような業界に身を置くべきか、どのような働き方が向いているのかといった判断にもつながり、今選ぶべき道が見えてくるはずです。
理想の人生設計を通じて、将来後悔しないキャリアを選ぶ視点が得られ、説得力を持たせられるでしょう。
2.他己分析で客観的に自分を知る
見直す際には、自分自身のことを客観的に理解することが非常に重要です。
そこで有効なのは家族や友人、アルバイト先の同僚や先輩など、身近な友人や知り合いに自分の印象を聞いてみる「他己分析」です。
自分では当たり前だと感じている行動や性格でも、他人から見ればそれが特徴的な長所に映ることは少なくありません。
「人と話すのが好きなだけだ」と思っていても、他人からは「場の空気を和ませる力がある」と受け止められていることもあるでしょう。
このようなフィードバックを複数の立場から得ることで、共通する評価や自分では見えていなかった新たな一面が浮かび上がります。
そこから自分が大切にしている価値観や得意な行動スタイルを見つけることができ、就活の軸として言語化するヒントにもなります。
自己分析に限界を感じている人こそ、他己分析の手法を取り入れて視野を広げてみると良いでしょう。
3.志望業界・企業で魅力を感じる点を書き出す
就活を進める中で、志望業界や企業が絞りきれず軸が定まらないと感じる人も少なくありません。
そのような場合には、まずは興味を持った業界や企業ごとに自分が魅力を感じた点を1つずつ書き出してみると良いでしょう。
「成長性がある」「理念に共感した」「福利厚生が充実している」など、理由は一旦、自由で構いません。
こうして複数の企業について書き出してみると、共通する項目が見つかることが多いです。
その共通点こそがあなたの希望条件であり、再構築するベースとなるでしょう。
頭の中で漠然と思っていることを文字にして整理する作業は、思考を深めて一貫性のある軸を作るうえで非常に有効です。
4.OBOG訪問をする
OBOG訪問は企業で働いている社会人の生の声を聞ける貴重な機会です。
就活サイトや企業の説明会だけでは知り得ない社内の雰囲気や具体的な業務の進め方、キャリアパスの選択肢などについて率直な意見を得ることが可能です。
また、話を聞く中で自分が魅力を感じる働き方や、自分には向いていないと感じるポイントなどが明確になるケースも多く、こうした気づきは考え直すうえで非常に重要な材料になります。
仮にそれまで興味を持っていた企業や業界だったとしても、OBOGの話を聞いて「自分の価値観と合わないかもしれない」と感じたならば、軸を見直すきっかけにもなります。
一方で「やはりこの環境で働きたい」と確信が深まることもあるでしょう。
自分だけの視点では限界があるからこそ、実際に働いている人から話を聞いて多角的に理解を深めていくことが大切です。
5.インターンやオープンカンパニーに参加する
再構築するために、企業の現場に触れる機会を積極的に活用することは非常に有効です。
インターンシップやオープンカンパニーに参加すれば、企業の雰囲気や社員の考え方、仕事の進め方を具体的に知れます。
説明会やWebサイトだけでは理解できないような働く現場の空気感を体感できるのが最大のメリットです。
参加することで「活発なコミュニケーションがある方が自分に合うな」「1人で黙々と仕事する方が気が楽だな」といった価値観や希望が明確になっていくはずです。
さらに、自分がどのような場面でモチベーションを感じるか、どのような業務に魅力を感じるのかを確認する機会にもなるため、就活の軸に具体性と現実味が生まれます。
自分に合う就活の軸に作り直すためのポイント
自分に合う就活の軸に作り直すためにはどのような対策をすれば良いのかについても詳しく紹介します。
以下の3つのポイントを意識しながら作り直せば、自然と自分に合った軸が定まっているはずです。
「主観」と「客観」の両方を取り入れる
自分に合った軸を見つけ直すには「主観」と「客観」のバランスが非常に重要です。
自己分析だけをしていると、自分の性格や価値観について主観的に考える時間が多くなりますが、それだけでは思い込みに捉えられやすくなってしまいます。
そこで、他人からの評価や行動履歴、過去の実績など客観的な情報も合わせて取り入れることが必要です。
周囲からどのような点を評価されてきたのか、どのような時に最もモチベーションが高まったのかといった事実を振り返ってみてください。
これらの情報一つひとつを紐解いていくことで、自己認識とのズレを修正しながら、より本質的に自分に合った軸が見つかります。
ありきたりな表現を自分なりに言い換える
見直すにあたっては、自分の価値観を言葉にする作業が欠かせません。
しかし、いざ言語化しようとすると「人の役に立ちたい」「成長できる環境が良い」といったよくあるフレーズに落ち着いてしまうことも多いです。
こうした表現は非常にわかりやすいのですが、個性は伝わりづらく、面接官に印象を残しにくいです。
そこで、自分がそう感じるに至った具体的な背景や経験を振り返り、そのうえで自分の言葉で再び言い換えてみることがおすすめです。
何を大切にしていて、なぜそれが自分にとって重要なのかを深掘りすることで、言葉に説得力が生まれます。
その結果、表現がありきたりなものから一段階、輪郭を帯びたものになるでしょう。
自分の想いと具体的な経験を結び付ける
考え直す際には「こうしたい」という願望や理想だけでは不十分です。
自分の想いが本物かどうかを確かめるためには、それに対応する具体的な経験があるかを振り返る必要があります。
「誰かの役に立つ仕事がしたい」と感じたならば、過去に誰かのために行動して達成感を覚えた場面があるか、自分が主体的に動いた経験があるかを見直してみてください。
そのエピソードが見つかれば、自分の想いが経験に根ざしていることが確認でき、信頼性の高い軸になります。
一方、経験が何も思い浮かばない場合は、それは理想像や憧れにすぎない可能性もあるため、見直してみましょう。
自分の想いと過去の行動が一致しているかどうかを見極めることで、説得力のある就活の軸が完成し、志望動機や自己PRにも一貫性を持たせられます。
再度就活の軸を作り直す際の注意点
就活の軸を作り直す際には、いくつか注意点が存在します。
以下の3つを全く意識せずに作り直してしまうと「むしろ、最初の軸の方が良かった」という事態にも陥りかねません。
必ず、以下の3点を意識しながら作り直してください。
思い込みだけで価値観や希望する条件を決めない
注意すべき点の1つとして、自分の思い込みだけで価値観や条件を設定してしまうことが挙げられます。
就活が長引く中で焦りを感じたり、周囲に流されて「自分もこうあるべきだ」という感情に引っ張られたりしてしまうことはあります。
しかし、そのような状態で決めた軸には、後になって違和感を覚えることが少なくありません。
自分が本当に何を大切にしているのかを知るためには、過去の経験を振り返ってどのような時に充実感や達成感を得られたかを深掘りすることが大切です。
軸はあくまで「自分の内面」に根ざしたものであるべきであり、無理に世間の基準に合わせようとすると、就活が進むにつれて迷いが生まれてしまいます。
企業の社風や求める人物像に合わせすぎない
就活を進める中で、志望企業に評価されたいという思いから、その企業の価値観や方針に無理に自分を当てはめようとしてしまう人もいます。
しかし、こうした考えで作られた軸は本来の考えとズレが生じやすく、入社後にギャップを感じてしまう可能性が高いです。
企業に良い印象を与えようとする気持ちは痛いほどわかります。
しかし、自分が本当にどのような環境で力を発揮できるか、どのような働き方が合っているのかといった視点を忘れてはいけません。
軸を作り直すときは、まず自分の価値観や希望を明確にし、次にその内容が企業とどのように一致するかを見極めることが大切です。
嘘の内容は避ける
好印象を与えたいという気持ちから、実際にはそう思っていない内容や自分の価値観とは異なる条件を盛り込んでしまう人も少なくありません。
しかし、それは本来の自分と企業との関係性を見誤る原因になり、入社後のミスマッチに直結します。
働きやすさ、給料の高さといった要素は多くの人にとって大切な条件です。
正直に伝えるのは失礼だと思い込んで、無理に立派に見える価値観を創作してしまうと、他の回答との矛盾が生じやすくなります。
本当に大切にしている軸があるならば、それを自分の経験と結び付けて、納得できる言葉で説明できるよう整理することが大切です。
嘘のない軸ならば自信を持って語ることができ、誠実な印象を与えられますし、深掘り質問をされても答えに詰まってしまうこともありません。
困ったら就活エージェントに相談しよう
ここまで就活の軸を作り直す方法について詳しく紹介しましたが「方法を理解していること」と、「自分1人で完結できること」は全く異なります。
いざやってみると、なかなかうまくいかない人も多いでしょう。
そんな時は就活エージェントに相談してみてください。
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今回は就活の軸を作り直すことは問題ないのか、作り直す場合はどのようなポイントを意識し、何に注意しなければならないのかについて詳しく紹介しました。
就活の軸に基づいて就活を進めてきた方は、作り直して良いのか悩むことも多いでしょう。
しかし、より自分に合った軸が見つかれば、自分に向いている企業が見つかり、ES作成や面接対策もよりスムーズに進むはずです。
ぜひこの記事を参考に、よりあなたに合った就活の軸を作れるよう取り組んでみてください。
