明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
・人事から評価される志望動機を作成するための具体的なステップ
・自身の経験や強みを効果的にアピールする方法
・すぐに使える職種別・強み別の例文
・ホテル業界への就職に興味があり、インターンシップへの参加を検討している人
・志望動機の書き方が分からず、不安を感じている人
・例文を見て参考にしたい人
目次[目次を全て表示する]
なぜホテルのインターンで志望動機が重要なのか
ホテルのインターンシップにおいて、志望動機は単なる選考書類の一部ではありません。
それは、あなたの熱意とホテルへの理解度を測るための、最も重要な指標です。
ホテル側は、インターンシップを未来の優秀な人材を発掘する貴重な機会と捉えています。
そのため、あなたがなぜ数ある業界の中からホテルを選び、さらに多くのホテルの中から自社を志望したのか、その理由を深く知りたいと考えています。
志望動機を通して、あなたが持つホスピタリティへの価値観や潜在能力、そして企業の理念や文化とどれだけ合致しているかを見極めています。
魅力的な志望動機は準備が9割!書き始める前の3つのステップ
採用担当者の心に響く、魅力的な志望動機は、文章を書き始める前の準備段階でその質がほぼ決まります。
多くの学生が陥りがちな、ありきたりで抽象的な内容を避けるためには、体系的な準備が不可欠です。
- 徹底的な「自己分析」でなぜを深掘りする
- 視野を広げる「業界研究」でトレンドを掴む
- 熱意が伝わる「企業研究」で"そのホテルでなければならない理由"を見つける
ステップ1:徹底的な「自己分析」でなぜを深掘りする
魅力的な志望動機の土台を築く最初のステップは、徹底的な自己分析です。
これは、自分自身の過去の経験や価値観を深く掘り下げ、「なぜ自分はホテル業界に惹かれるのか」という問いの答えを見つけ出す作業です。
例えば、旅行先で受けた感動的なサービス、アルバイトでの接客経験、あるいは文化祭などのイベントで人を喜ばせた達成感など、具体的な原体験を思い出してみましょう。
自分のどのような強みや特性が、その経験の中で活かされたのかを言語化していくことが重要です。
この「なぜ」の探求を繰り返すことで、あなただけのユニークなストーリーが生まれ、志望動機に揺るぎない核を形成します。
表面的な憧れではなく、自己の経験に根差した志望理由は、採用担当者にあなたの人間性そのものを伝える力を持つのです。
ステップ2:視野を広げる「業界研究」でトレンドを掴む
自己分析で明らかになった自身の興味や価値観を、より客観的で説得力のあるものにするためには、ホテル業界全体を俯瞰する視点が不可欠です。
業界研究は、あなたの志望動機に深みとリアリティを与える重要なステップです。
インバウンド需要の回復やそれに伴う人材不足、富裕層向けサービスの多様化、DX化による業務効率の向上、サステナビリティへの取り組みといった、現在のホテル業界が直面しているトレンドや課題を理解しましょう。
こうしたマクロな視点を持つことで、なぜ今、自分がホテル業界で働くことに意義を感じるのかを、より説得力を持って語ることができます。
また、業界の将来性や求められる人材像を把握することは、インターンシップで何を学び、将来どのように貢献したいかというビジョンを具体化する上でも大いに役立ちます。
ステップ3:熱意が伝わる「企業研究」でそのホテルでなければならない理由を見つける
自己分析と業界研究を経て、最後に行うべきは、志望するホテルへの理解を極限まで深める企業研究です。
これが、「なぜ他のホテルではなく、このホテルなのか」という問いに対する明確な答えとなり、あなたの熱意を伝える上で最も重要な要素となります。
そのホテルの公式ウェブサイトやニュースリリースを読み込むだけでなく、経営理念や歴史、顧客からどのような評価を受けているのかをSNSや口コミサイトで多角的に調査しましょう。
可能であれば、実際に施設を訪れてその雰囲気を肌で感じることも極めて有効です。
その上で、ホテルの持つ独自の価値観やサービス、取り組みが、自身の経験や価値観とどのように共鳴するのか、具体的な接点を見つけ出してください。
この「あなただけの特別な理由」こそが、志望動機に魂を吹き込み、採用担当者の心を動かすのです。
人事から評価される志望動機の基本的な構成
採用担当者から高く評価される志望動機には、情報を分かりやすく、かつ論理的に伝えるための普遍的な型が存在します。
この構成を意識することで、あなたの考えがスムーズに伝わり、説得力が格段に増します。
流れに沿って志望動機を組み立てることで、熱意と思考の深さが伝わる、一貫性のあるメッセージが完成します。
- 結論
- 理由・原体験
- 貢献・アピール
- 将来像
【結論】なぜそのホテルのインターンを志望するのか
志望動機を伝える際、最も重要なのは、冒頭で志望理由の核心を簡潔に述べることです。
採用担当者は多くの応募書類に目を通すため、最初に要点が明確に示されていると、その後の内容を理解しやすくなります。
「貴ホテルが掲げる『〇〇』という理念に深く共感し、お客様一人ひとりに寄り添った最高のおもてなしを最前線で体感したいと考え、インターンシップを志望いたしました。」
このように、まず結論を明確に提示しましょう。
この一文で、あなたが企業の何を理解し、どこに魅力を感じているのかが瞬時に伝わります。
曖昧な表現は避け、その企業ならではのキーワードや理念を盛り込むことで、企業研究をしっかり行っているという真摯な姿勢を示すことができます。
この力強い導入が、採用担当者の関心を引きつけ、続く具体的なエピソードへの期待感を高めるのです。
【理由・原体験】そう考えるに至った具体的なエピソード
結論として述べた志望理由に、揺るぎない説得力とあなただけのオリジナリティを与えるのが、具体的な原体験です。
なぜそのように考えるに至ったのか、その根拠となるエピソードを鮮明に語ることで、あなたの言葉に血が通い始めます。
例えば、過去の旅行で訪れた際の感動的な出来事や、アルバイトでお客様から直接感謝の言葉をいただいた経験など、あなた自身の感情が動いた瞬間を具体的に描写しましょう。
その出来事を通して何を学び、何を感じ、それがどのようにして「このホテルで働きたい」という思いに繋がったのかを論理的に結びつけます。
数字や固有名詞、その時の会話などを交えながら、情景が目に浮かぶように語ることで、あなたの価値観や人柄が自然と伝わり、志望動機に深みとリアリティが生まれるのです。
【貢献・アピール】自身の強みをどう活かせるか
ホテル側がインターンシップで知りたいのは、あなたが「何を学びたいか」だけではありません。
それ以上に、「自社にどう貢献してくれるのか」という視点を重視しています。
ここで、自己分析で見つけ出した自身の強みを具体的に提示し、インターンシップにおいてどのように活かせるかをアピールすることが重要です。
例えば、「大学で培った〇〇語の語学力を活かし、海外からのお客様にも安心してお過ごしいただけるような、きめ細やかなコミュニケーションで貢献したいです」といった形で、自分のスキルとホテルの業務を結びつけて説明します。
「学びたい」という受け身の姿勢から一歩踏み出し、自らホテルの一員として価値を提供しようとする能動的な姿勢を示すことで、あなたは単なる学生ではなく、共に働く仲間としてのポテンシャルを秘めた人材として評価されるでしょう。
【将来像】インターンシップで何を学び、どうなりたいか
志望動機の締めくくりとして、インターンシップという経験を通じて、自身がどのように成長したいのか、そしてその経験を将来のキャリアにどう繋げていきたいのかという明確なビジョンを示すことが重要です。
これは、あなたの成長意欲と長期的な視点をアピールする絶好の機会となります。
単に「接客スキルを向上させたい」といった漠然とした目標ではなく、「お客様の期待を超える感動を生み出すための観察力と提案力を、〇〇の業務を通して実践的に学び、将来的にはあらゆる状況に的確に対応できるホテリエになりたい」のように、具体的で高い目標を掲げましょう。
このインターンシップを、自身のキャリアにおける重要なステップとして真剣に捉えている姿勢は、採用担当者に好印象を与え、入社後も継続的に成長し、活躍してくれる人材であるという強い期待感を抱かせます。
採用担当者が志望動機で知りたいポイント3選
採用担当者は、あなたの志望動機の中から、いくつかの重要なポイントを読み取ろうとしています。
これらを的確に理解し、自身の言葉で表現することが、選考を突破する鍵となります。
ポイントを意識して志望動機を構築することで、採用担当者の疑問に的確に答え、強い印象を残すことができるのです。
- なぜ数ある業界の中でホテルなのか
- なぜ他のホテルではなく、うちのホテルなのか
- あなたの「人柄」と「ポテンシャル」
なぜ数ある業界の中でホテルなのか
採用担当者がまず知りたいのは、あなたがなぜ数あるサービス業の中から、特にホテル業界を選んだのかという点です。
お客様に喜びを提供する仕事は、飲食、旅行、小売など多岐にわたります。
その中でホテルを志望する理由を明確に語ることは、あなたのホスピタリティに対する本気度と理解の深さを示す上で不可欠です。
例えば、ホテルが提供するのは単なる商品やサービスではなく、「お客様の滞在」という時間と空間そのものであるという特性に言及し、お客様の人生の特別な一コマに深く寄り添えることに魅力を感じる、といった説明が考えられます。
他の業界との比較を通してホテルの持つ独自性を語り、それが自身の価値観や目標とどのように合致するのかを具体的に示すことで、あなたの志望動機はより説得力を増すでしょう。
なぜ他のホテルではなく、うちのホテルなのか
これは、採用担当者が最も重視するポイントであり、あなたの熱意が最も問われる部分です。
「お客様を笑顔にしたい」という思いは、どのホテルでも実現可能です。
そこで重要になるのが、「なぜ、このホテルでなければならないのか」という強い理由です。
そのためには、徹底した企業研究が欠かせません。
そのホテルの経営理念、歴史、独自のサービス、ターゲットとする顧客層、そして社風などを深く理解する必要があります。
その上で、例えば「貴社が特に力を入れている〇〇という地域文化と連携した取り組みは、大学で〇〇を専攻した私の知見を活かせると確信しています」のように、そのホテルならではの特性と自身の経験や価値観を具体的に結びつけましょう。
この「自分だけの特別な接点」を明確に語ることこそが、他の応募者との決定的な差別化に繋がるのです。
あなたの「人柄」と「ポテンシャル」
スキルや経験以上に、採用担当者はあなたの「人柄」と将来の「ポテンシャル」に注目しています。
特にホスピタリティ業界では、お客様や仲間と信頼関係を築ける誠実さや、チームワークを重んじる協調性が不可欠です。
志望動機に盛り込まれた原体験のエピソードは、あなたがどのような状況で喜びを感じ、困難にどう向き合う人物なのかを伝える貴重な材料となります。
また、インターンシップは完成された人材を求める場ではありません。
現時点での能力もさることながら、新しいことを素直に吸収しようとする学習意欲や、失敗を恐れず挑戦する姿勢といった「伸びしろ」も高く評価されます。
背伸びをする必要はありません。
誠実な言葉で自身の経験と考えを語り、ひたむきに成長したいという意欲を示すことが、あなたの魅力を最大限に伝えることに繋がります。
【例文6選】パターン別で分かる!ホテルインターン志望動機の書き方
ホテルのインターンシップ選考を突破するためには、あなた自身の魅力と、そのホテルで働きたいという強い熱意を伝える志望動機が不可欠です。
しかし、どのように書けば想いが伝わるのか、悩む方も多いでしょう。ここでは、アピールしたい自身の「強み」と、志望する「ホテルのタイプ」という2つの切り口から、合計6パターンの具体的な志望動機の例文をご紹介します。
アピールしたい強み別例文
自己分析を通して見つけ出した自身の強みを、ホテルの業務と具体的に結びつけてアピールすることは、志望動機に説得力を持たせる上で非常に有効な手法です。
その能力を発揮した具体的なエピソードを交え、インターンシップでどのように貢献できるかを明確に示しましょう。自身の経験と照らし合わせながら、効果的なアピール方法を学んでいきましょう。
コミュニケーション能力
語学力
課題解決能力
志望するホテルタイプ別例文
ホテルと一言で言っても、その種類は多岐にわたります。
ホテルの種類によって求められるサービスや人材像が異なります。
そのため、志望動機の作成にあたっては、それぞれのホテルの特性を深く理解し、それに合わせたアピールをすることが重要です。
ここでは、3つのホテルタイプ別に、それぞれの特徴を踏まえた志望動機の例文を紹介します。
ラグジュアリーホテル
ビジネスホテル
リゾートホテル
これは避けたい!ありがちな志望動機のNG例文
熱意を持って書いたつもりの志望動機でも、知らず知らずのうちに採用担当者からの評価を下げてしまう「NGパターン」に陥っていることがあります。
ここでは、そうした典型的なNG例文を、改善の方向性や具体的な改善の方向性とあわせて紹介します。自身の作成した志望動機がこれらのパターンに当てはまっていないか、客観的な視点で見直してみましょう。
「学びたい」姿勢だけをアピールしてしまう
抽象的で具体性に欠ける
木下恵利

「コミュニケーション能力」や「素晴らしいおもてなし」といった抽象的な言葉を、具体的なエピソードで補強することが不可欠です。
どのような経験からその能力が培われたのか、また、どのようなおもてなしの何に感動したのかを、情景が目に浮かぶように描写しましょう。
どのホテルにも当てはまる内容になっている
木下恵利

「なぜ、このホテルでなければならないのか」という問いに答えることが改善の鍵です。
徹底した企業研究に基づき、そのホテル独自の経営理念やサービス、地域貢献活動といった「ならでは」の魅力に具体的に言及しましょう。
ライバルと差をつけるために準備すること
魅力的な志望動機を作成することは非常に重要ですが、選考はそれだけで完結しません。
ライバルと差をつけ、内定を確実なものにするためには、書類選考のその先、特に面接を見据えた準備が不可欠です。
志望動機書に書いた内容に深みを持たせ、一貫性のあるアピールをするためのプラスアルファの準備を行いましょう。
これらの準備は、あなたが単にインターンシップに参加したいだけでなく、入社後まで見据えて真剣に企業と向き合っているという、高いプロ意識の表れとして評価されます。
- 逆質問で「深掘り」と「熱意」をアピールできるようにする
- インターンシップで経験したい職種を具体的に考えておく
逆質問で「深掘り」と「熱意」をアピールできるようにする
面接の終盤に設けられる「何か質問はありますか」という逆質問の時間は、受け身になりがちな面接の中で、唯一あなたが主導権を握れる絶好のアピールの機会です。
ここで「特にありません」と答えたり、調べればすぐに分かるような質問をしたりするのは絶対に避けましょう。
企業研究を徹底的に行ったからこそ生まれる、鋭く、深い質問を準備しておくことが重要です。
例えば、「ウェブサイトで拝見した〇〇という新しいサービスについて、導入後のお客様からの反響や、現場で感じていらっしゃる手応えについてお伺いしたいです」といった質問は、あなたが企業の動向をしっかり追っていること、そして入社後の活躍に意欲的であることの力強い証明となり、他の応募者と大きな差をつけることができます。
インターンシップで経験したい職種を具体的に考えておく
「配属された部署で何でも頑張ります」という姿勢も意欲的ですが、一歩進んで、インターンシップで具体的にどの職種の業務を経験したいかを考えておくと、より目的意識の高さが伝わります。
ホテルにはフロント、ベル、コンシェルジュ、レストランサービス、セールスなど多様な職種が存在します。
それぞれの仕事内容を事前に研究し、自分のどの強みがどの職種で活かせそうか、また、どの業務を通して何を学びたいのかを具体的に語れるように準備しておきましょう。
「お客様と直接向き合うフロント業務で自身の語学力を試し、多様なニーズに瞬時に応える対応力を磨きたい」などと述べれば、あなたが働くことを具体的にイメージできていることが伝わります。
これは、あなたの仕事に対する解像度の高さを示すことにも繋がり、好印象を与えるでしょう。
就活に困ったら就活エージェントに相談しよう
自己分析や企業研究、志望動機の作成などを一人で進めることに限界や不安を感じたら、就活エージェントに相談するのも非常に有効な手段です。
就活エージェントは、数多くの学生を支援してきた就職活動のプロフェッショナルです。
客観的な視点からあなたの強みや適性を引き出す手伝いをしてくれたり、エントリーシートの添削や面接対策をマンツーマンで行ってくれたりします。
特にホテル業界に特化したエージェントであれば、業界の最新動向や各ホテルの社風といった、個人では得にくい詳細な情報を提供してくれることもあります。
また、一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえる可能性も広がります。
一人で抱え込まず、専門家の力を借りることで、新たな視点が得られ、効率的かつ戦略的に就職活動を進めることができるでしょう。
まとめ
ホテルのインターンシップにおける志望動機は、あなたの熱意とポテンシャルを採用担当者に伝えるための、最も重要なコミュニケーションツールです。
徹底した「自己分析」で自身の核を見つけ、「業界・企業研究」で社会と志望企業への理解を深め、それらを論理的に結びつける知的なプロセスです。
評価される志望動機は、結論から述べる分かりやすい構成と、具体的なエピソードに裏付けられた説得力を持ち合わせています。
そして何よりも、「なぜこのホテルでなければならないのか」という、あなただけの特別な理由が熱意の源泉となります。
「学びたい」という受け身の姿勢から脱却し、自分がホテルにどう貢献できるかという主体的な視点を持つこと。
この準備と意識が、あなたの志望動機を唯一無二のものにし、採用担当者の心を動かすのです。

木下恵利
受け身の「学びたい」という姿勢から脱却し、まず自身の強みを活かしてホテルにどう貢献できるかを具体的に示すことが重要です。
アルバイト経験などで培ったスキルを提示し、それによってお客様やホテルにどのような価値を提供できるかを述べましょう。