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・看護系インターンの種類
・志望動機で見られるポイント
・志望動機のおすすめ構成
・看護系のインターンシップを目指す人
・志望動機がうまく書けない人
・基礎から志望動機について学びたい人
【看護のインターンシップ】はじめに
インターンシップへの参加を目指すにあたって、取り組んでおきたい対策はいくつか存在します。
特に力を入れるべき項目として、志望動機と自己PRが代表的です。
そこで今回はインターンシップの選考で企業の採用担当者に良い印象を与えられる志望動機作成のポイントやコツ、例文などを紹介します。
看護師を目指し、インターンシップに参加したい方は参考にしてみてください。
【看護のインターンシップ】インターンとは
インターンとは皆さんご存知の通り、在学中に企業や病院などで就業体験をすることです。
ただ病院で働く体験をするだけの場ではありません。
将来、自分がどのような看護師を目指すのか、どの職場が自分に合っているのかを見極める重要な時間です。
学内での実習では決められたカリキュラムに沿って看護技術で対応を学びますが、インターンでは病院ごとの雰囲気、看護師の方針、看護部の方針、先輩看護師との関わり方など、日々の業務の中で求められる細かな要素に触れることができます。
自分の性格や価値観が現場にどうフィットできるかを体験できるでしょう。
【看護のインターンシップ】種類
看護のインターンシップと言っても、大きく分けて3つのタイプが存在します。
これまではワンデーインターンと専門領域インターンがメインだったのですが、近年はオンラインでのインターンも実施されるようになってきました。
それぞれの種類を理解し、自分がどのインターンに参加するか検討してみてください。
- ワンデーインターン
- 専門領域インターン
- オンラインインターン
ワンデーインターン
ワンデーインターンとは文字通り、1日で完結する看護学生向けのインターンシップです。
主に病院の概要説明や看護師の方針、看護部の方針紹介や施設見学などがプログラムの中心になっており、看護業務に直接関わることは少ないものの、就活の第一歩として有効です。
時間の制約がある中でも、病院の雰囲気や人の印象、看護部の看護師の働き方を肌で感じられるため、自分にとって心地よい職場環境かどうかを判断する材料にもなります。
看護師長や現場スタッフの話を聞く機会を設けられることもあり、働くうえでの価値観ややりがいを感じるきっかけになるでしょう。
気軽に参加できるのが最も大きなメリットです。
専門領域インターン
専門領域インターンは特定の診療科や部門に焦点を当てたプログラムで、自分が興味を持つ分野により深く関わることができるのが特徴です。
小児科や手術室、救急救命センターなど、通常の実習であまり触れない分野であっても、インターンならば深く学べます。
そのため、将来の進路を検討するうえで、自分がどの専門領域に向いているのかを考える判断材料になるでしょう。
さらに、専門領域インターンではその分野特有の看護技術や判断力を求められる場面にも遭遇するため、看護師としての視野を広げる良い機会にもなります。
専門的な分野に対して漠然とした憧れを持っているだけでなく、その裏にある難しさや責任の重さを知ることで、自分に本当に合っているかどうかを冷静に見つめ直せるでしょう。
オンラインインターン
オンラインインターンは文字通りインターネットを通じて参加する形式のインターンで、地域や交通手段に関係なく多くの看護学生が参加できるのが魅力です。
遠方の病院のインターンにも気軽に応募できるため、視野を広げたいと考えている方には非常におすすめです。
プログラムの内容としては病院の説明、看護部の理念紹介、事例を使ったワークショップや質疑応答の時間などが組み込まれていることが多く、看護の現場を理解できます。
一方で、直接現場を見られないという制限もあるため、病院の空気感やスタッフの表情から得られる印象などはつかみにくい点もあります。
そのため、参加する際には目的意識を明確にし、積極的に説明や質問をするようにしましょう。
【看護のインターンシップ】実施する目的
看護のインターンシップはどのような目的で実施されるのでしょうか。
病院側の意図を理解しておけば、選考でも求められる立ち居振る舞いや回答ができるようになりますし、インターン中も意識すべきポイントが明確になります。
ぜひ理解しておきましょう。
実践力を高める
看護のインターンシップが実施される目的の1つとして、学生が実践力を身につけるための機会を得ることにあります。
看護学生は日々の講義や演習、学内実習を通じて知識や基礎的な技術を学びますが、それらが臨床現場でどのように活用されるのかを体験することは学内では限界があります。
一方、インターンシップでは先輩看護師の働く姿を間近で見ながら、患者との接し方やチームでの連携、状況判断の重要性などを肌で感じることが可能です。
自分の経験やスキルがまだどの程度なのか、どこを伸ばす必要があるのかといった課題も明確になっていきます。
雰囲気を知る
もう1つの大きな目的は病院や施設の雰囲気を知ることです。
インターンは病院の理念や看護方針に触れるだけでなく、実際に働く職員の様子を間近で見ることができる数少ない機会です。
特に、将来を見据えるならば、指導体制や教育制度、スタッフ間のコミュニケーションの様子など、自分が働く姿をイメージすることが求められます。
座学では分からない人間関係や職場の雰囲気、スタッフの言葉遣いや対応の仕方に触れることで、その職場に自分が合っているかどうかを具体的に考えられるでしょう。
【看護のインターンシップ】見られるポイント
看護のインターンシップにおいて、どのような点を特にチェックされているのかについて理解しておきましょう。
以下の3点は選考時はもちろん、インターン中でも見られている可能性が高いポイントです。
良い印象を与え、本選考にもつなげられるよう、意識しながら取り組んでみてください。
- 業界理解
- 社風と合うか
- 熱意
業界理解
インターンシップ選考において、看護という職業に対する理解の深さは重要な評価基準の1つです。
病院側は応募者がどのような視点で看護の仕事をとらえているか、またどのような問題意識や関心を持っているかに注目しています。
医療現場では技術や知識だけでなく、命を預かる責任感や常に変化し続ける現場への柔軟な対応力が必要です。
したがって「人を助けたい」といった思いだけでなく、医療制度の変化や人手不足、高齢化社会など、看護に関わる社会的な課題にも目を向けていることが伝わると、より説得力が増します。
あなたが看護師としての役割をどのようにとらえ、将来どのように貢献したいと考えているかを伝えることが大切です。
病院の雰囲気と合うか
インターンの選考では応募者が病院の雰囲気や方針になじめるかどうかという点も大きな評価ポイントです。
病院ごとに掲げている理念や大切にしている文化は異なり、それに合った人材を求める傾向があります。
病院の特色に共感した理由や自分の考えとの一致点を具体的に伝えられれば、高く評価されやすいです。
さらに、協調性や責任感といった、人と関わるうえで重要な姿勢があるかどうかも見られるポイントです。
看護は1人で完結する仕事ではなく、患者や家族、医師、同僚など多くの人との関係のうえに成立しています。
チームの一員として周囲と信頼関係を築き、状況に応じた自分の役割を理解して誠実に対応できる人物かどうかが重要です。
熱意
志望動機で特に重視されるのが、その医療機関で働きたいという熱意です。
数ある病院の中からなぜその病院を選ぶのか、理由が具体的であればあるほど、説得力が増し、選考通過の可能性も高まります。
理念や診療方針、研修制度など、どこに惹かれたのかを自分なりに考え、熱意を伝える姿勢が求められます。
さらに、自分の将来像と病院の方向性が重なっていることを示せれば「目的意識を持って選んでいる」と評価されやすくなります。
また、熱意は言葉だけでなく、行動でも伝えることが大切です。
自主的に医療関連の勉強を続けてきたことや、課外活動に取り組んだ経験など、自分の意思で行動した実績があれば、発言にも信頼性が生まれます。
【看護のインターンシップ】構成
続いて、おすすめの志望動機の構成について紹介します。
この構成はどのような病院のインターンを受ける時にも活用できますし、むしろ一般企業のインターンにも応用できるものです。
看護師以外は選択肢に無い方はもちろん、一般企業への就職を視野に入れている方も参考にしてみてください。
- 結論
- 具体的な理由
- 学びたいこと
- 将来の展望
- 結論
結論
志望動機の冒頭では結論を最初に述べることが大切です。
最初に明確な結論を示すことで、読み手が内容を理解しやすくなり、全体の印象も引き締まったものになります。
この段階で意識すべきなのは、自分が惹かれたポイントを明確に示すことです。
「〇〇という理由で貴院を志望いたしました」と明確に語ることで、文章の方向性が定まり、以降の説明にも説得力が生まれます。
曖昧に説明すると結局何が言いたいかわからなくなってしまうため、まずは就活の基本である「結論ファースト」を意識しましょう。
具体的な理由
続いて述べるのが、その結論に至った具体的な理由です。
この部分では自分の経験や価値観とその病院の特徴がどのように結びついているのかを説明することが大切です。
理由をただ一言述べるだけでなく、それが自分の中でどのように形成されてきたか、どのような出来事や学びが背景にあるかを具体的に語ることで納得感が増します。
「〇〇に魅力を感じた」と書くだけでは弱いため、なぜそう感じたのかという動機を、自分の目指す看護と照らし合わせながら説明することを心がけましょう。
学びたいこと
インターンに参加する目的が明確であることは、受け入れる病院にとって非常に重要な要素です。
この部分ではインターンを通じて何を学びたいのか、どのようなスキルや知識を身につけたいのかを具体的に記述しましょう。
その際、学びたい内容が病院の特徴と一致していれば、説得力が一段と増します。
診療報酬や取り組みに興味を持ち、それを理解したうえで学習意欲があると示すことで、ただの体験目的ではないことが伝わります。
また、自分が今どのような課題を感じており、何を克服したいと考えているかを示すことも重要です。
目的意識の高さが伝わることで、インターンシップに対するモチベーションの高さが評価されやすくなるでしょう。
将来の展望
インターンでの経験を将来的にどのように看護師として活かしていきたいのか、というキャリアビジョンにつなげましょう。
ここでは「このような学びを通して、こういう看護師を目指したい」という明確な将来像を語ることが大切です。
病院側は「インターンをその後の成長にどうつなげていくか」までを見て評価しています。
したがって、自分なりに考えているキャリアの方向性や、どのような場面で貢献していきたいかといったビジョンをしっかりと示すことが求められます。
将来像とインターンの内容に関連性があると伝われば、熱意も伝わりやすくなるでしょう。
結論
最後の締めくくりでは、改めてインターン参加への熱意を言葉にして伝えましょう。
必ずしももう一度結論を述べる必要はありませんが、文字数に余裕があるならば、ぜひ盛り込んでください。
冒頭の結論と呼応する形で「以上の理由から、貴院のインターンシップに参加を希望いたします」などとまとめることで、全体の印象が整い、印象に残る内容となります。
ここでは冗長にならず、要点を端的に再提示することがポイントです。
【看護のインターンシップ】注意点
看護のインターンシップに参加するにあたって、覚えておきたい注意点は以下の4つです。
以下の注意点を意識せずに選考に臨んでしまったり、インターン本番に臨んだりすると、良い印象を与えられない可能性が非常に高いです。
インターンはそれ自体が学びになるのはもちろん、本選考にも影響を及ぼす可能性があるため、常に良い印象を与えられるよう、以下の注意点を意識しておいてください。
- どこの病院でも当てはまる
- 目的意識がない
- 一貫性がない
- 将来性がない
どこの病院でも当てはまる
志望動機を書く際に最も注意したい点の1つが、内容が汎用的になってしまうことです。
「地域医療に貢献したい」「患者様に寄り添った看護を学びたい」などの表現はありきたりすぎます。
このような表現では自分がその病院を選んだ理由が伝わらず、志望度の高さや意欲も評価されにくいでしょう。
重要なのは、その病院特有の特徴や取り組みに目を向け、それに対して自分がどのように魅力を感じたのか、なぜ他の病院ではなくそこを選んだのかを明確に示すことです。
そのためには公式サイトやパンフレット、公開されている研修制度や看護方針などを事前に調べ、自分なりの視点で惹かれた点を言語化する必要があります。
表面的な理由ではなく「個別具体的」な理解に基づいた志望理由が求められるのです。
目的意識がない
「学びたい」「経験を積みたい」といった漠然とした動機はインターンの参加理由としては不十分です。
目的意識が曖昧なままではインターンを通じてどのように成長したいのか、またその学びが将来にどう活かされるのかが伝わりません。
選考担当者は、応募者がどこまで具体的に将来を見据えて行動しているか見ています。
したがって、インターンで取り組みたい内容や学びたい技術、知識を明確に話しましょう。
また、それが病院の方針や教育体制と結びついていれば、説得力が増します。
自分が抱える課題や関心をもとに、具体的な学習目標を設定することが大切です。
一貫性がない
志望動機の中で一つひとつの内容は良くとも、それぞれがバラバラに語られていると、全体としての説得力に欠けます。
志望理由、学びたいこと、将来のビジョンが一貫したストーリーとしてつながっているかを意識することが大切です。
それぞれが矛盾していると、信頼性が薄れてしまいます。
それぞれの回答を独立して考えるのではなく、最初に立てた志望理由を軸に据え「学びたいこと」「将来像」へと繋げることで内容に整合性が生まれます。
もちろん、志望動機だけでなく、自己PRやガクチカなど、他に聞かれた質問の回答でも、一貫性を心がけましょう。
将来性がない
インターンの志望動機を書く際には将来の目標とのつながりを明確にすることが大切です。
どのような看護師を目指しているのか、そしてその目標に向けて今どのような学びが必要なのかを、自分の言葉で具体的に伝える必要があります。
志望する病院の研修体制や教育方針が自身の成長課題と一致していれば、志望動機に一貫性が生まれます。
将来像を起点に動機を組み立てれば、目的意識の強さが伝わり、意欲が高い人物と思ってもらえるでしょう。
将来的な展望を持ち、それに向けて今できる学びを明確にしているかどうかが、志望動機の説得力を大きく左右します。
【看護のインターンシップ】志望病院別例文
ここまで紹介してきた内容を踏まえたうえで作成した、5つの例文を紹介します。
目指している病院別に作成されているため、まずはあなたが参加を検討している病院に最もタイプが近い例文を読んでみてください。
そして、もし時間に余裕があれば他の例文も読んでみて、この記事のおさらいをしつつ「自分ならどう書くか」を考えてみると良いでしょう。
- 特定機能病院
- 地域医療支援病院
- 回復期リハビリテーション病院
- 療養型病院
- 専門病院
特定機能病院
地域医療支援病院
回復期リハビリテーション病院
療養型病院
専門病院
【看護のインターンシップ】よくある質問
看護のインターンシップに参加するにあたって、多くの看護学生の皆さんが抱くであろう疑問に回答いたします。
この記事を読んでくれているあなたも気になっている項目があるでしょうから、ぜひ疑問を解消し、すっきりした気持ちで対策に臨んでください。
選考に落ちたら本選考も不利になる?
「インターンの選考に落ちたことが本選考にマイナスの影響を与えるのでは?」と心配する方もいます。
しかし、基本的にはインターンの選考が直接本選考に影響を及ぼすことはありません。
インターンと本選考は選考基準や目的が異なるため、どちらか一方での結果が他方の評価に直結することは少ないのです。
インターンでは成績や経験よりも、学ぼうとする意欲や姿勢が重視される傾向にあります。
実習や講義を通じて得た知識や気づきをどれだけ深めようとしているか、看護職への関心をどれだけ具体的に語れるかが評価の中心です。
よって、インターン選考で不合格になっても、次の選考に向けて内容を磨き直せば、本番で不利になることはありません。
まだ明確な将来を考えてないけどいける?
「看護師としての将来像が明確に描けていないから、インターンに応募してはいけないのではないか?」と思う人もいます。
しかし、インターンの目的の1つに「進路選択の判断材料を得ること」があります。
現段階で完璧な将来像が描けていなかったとしても「自分の適性を確かめたい」という前向きな姿勢があれば、インターンに参加して問題ありません。
選考で重視されるのは「将来を真剣に考えようとしているかどうか」であり、未完成な考えであること自体は問題にならないのです。
したがって「自分が今どのようなことに関心を持ち、どのような看護師になりたいのか模索している」と説明しましょう。
他の病院と同じになってしまう
「志望動機がありがちなものになる」という悩みは多くの応募者が抱えるものです。
「地域医療に貢献したい」「患者様に寄り添いたい」などの目標は看護職を志す人にとって共通の思いであるため、病院ごとの違いが伝わりにくくなるのが課題です。
そこで病院の特色や理念、教育方針、専門性などを調べ、自分がどのような点に共感して、なぜその病院が自分に合っていると感じたのか掘り下げてみると良いでしょう。
「ここがいい」と感じた理由が明確であれば、動機にも独自性が出てきます。
【看護のインターンシップ】おわりに
今回は看護系のインターンに参加したいと思っている方のために、どのようなタイプのインターンがあるのかについて紹介し、その後、志望動機作成のコツや注意点、例文などを紹介しました。
志望動機は本選考と同様に、インターンの選考においても、自己PRと並んで最も重要視される項目の1つです。
「他の病院ではなく、この病院だからこそ参加したい」と思っている気持ちが伝わるような、質の高い志望動機を作成できるよう取り組んでみてください。
