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・商社の年収が高い理由
・特に稼げる商社・職種
・商社の業務内容と特徴
・商社を検討している人
・若いうちから稼ぎたい人
・商社の選考対策をしたい人
はじめに
就職活動において、業界選びの重要な指標の1つに年収があります。
特に商社業界は、高年収というイメージが強く、多くの学生が憧れを抱く業界ではないでしょうか。
本記事では商社がなぜ高収入を実現できるのか、その理由や仕事内容、求められるスキルについて詳しく解説します。
この記事を通して、商社への理解を深め、自身のキャリアプランを考える一助としてください。
【商社は稼げる?】商社は本当に稼げるのか?
商社業界はしばしば高年収の代名詞として語られます。
実際、その報酬水準は日本の全業界の中でもトップクラスに位置しており、多くのビジネスパーソンにとって魅力的なキャリアの選択肢となっています。
しかし、なぜ商社はこれほどまでに高い給与水準を維持できるのでしょうか。
その背景には商社ならではのビジネスモデルやグローバルな事業展開が深く関係しています。
まずは商社業界の具体的な年収水準について一緒に確認しましょう。
平均年収は業界トップクラス
商社の年収水準を具体的に見てみると、その高さがよくわかります。
特に、三菱商事や三井物産をはじめとする五大総合商社の平均年収は軒並み1,500万円を超える水準にあります。
これは日本の平均給与をはるかに上回る金額です。
さらに注目すべきは、若手のうちから高い収入を得られる可能性が高い点です。
入社数年で年収1,000万円に到達するケースも珍しくなく、成果次第では20代のうちから大きな報酬を手にできます。
こうした経済的な魅力が優秀な人材を惹きつける大きな要因の1つとなっているのです。
【商社は稼げる?】高収入が実現しやすい理由
- 在庫を持たず投資型に特化した仕組み
- グローバル展開による豊富な手当・報酬
- 高難易度業務と成果連動型の報酬制度
商社が高収入を実現しやすい背景には、いくつかの明確な理由が存在します。
それはただ「売上が大きいから」というだけではありません。
商社特有のビジネスモデルや、グローバルに事業を展開するからこその報酬体系が高い給与水準を支えています。
ここでは商社で高収入が実現しやすい具体的な理由について、3つの側面から紹介します。
在庫を持たず投資型に特化した仕組み
商社で高収入が実現しやすい理由の1つは、そのユニークなビジネスモデルにあります。
多くのメーカーとは異なり、商社は原則として自社で工場や大規模な在庫を持ちません。
その代わりに、情報と資本を最大限に活用し、将来性のある事業や企業に投資することで利益を生み出します。
この「トレーディング」と「事業投資」を両輪とするビジネスモデルは少ない固定資産で大きな利益を上げられる可能性を秘めています。
リスクを管理しながら、的確な投資判断を下すことで莫大なリターンを生み出し、それが社員の高い報酬へと還元されるのです。
グローバル展開による豊富な手当・報酬
商社のビジネスは国内にとどまることなく、世界中を舞台に展開されます。
社員が海外で活躍することを前提とした企業では、手厚い報酬体系が整備されています。
海外駐在員には基本給に加えて高額な海外勤務手当やハードシップ手当が支給されるのです。
また、現地の住居費用や子どもの教育費なども、会社が負担するケースがほとんどです。
これらの手当が加わることで、年収が大幅に増加します。
グローバルな事業展開は社員に厳しい環境での勤務を求める一方でそれに見合うだけの報酬を用意しているのです。
高難易度業務と成果連動型の報酬制度
商社の仕事は数千億円規模のプロジェクトを動かすなど、その責任の重さや業務の難易度が非常に高いことで知られています。
複雑な国際情勢を読み解き、文化や言語の異なる相手とタフな交渉を重ね、巨大なビジネスを成功に導くには高度な専門知識とスキルが不可欠です。
そのため、多くの商社では個人の成果や貢献度が報酬に直接反映される「成果連動型」の給与体系を導入しています。
厳しい環境の中で高いパフォーマンスを発揮した社員にはそれ相応の報酬が支払われます。
この実力主義の文化が社員のモチベーションを高め、会社全体の収益力を押し上げる好循環を生んでいるのです。
【商社は稼げる?】稼げる商社・職種ランキング
- 1位:三菱商事(総合職)
- 2位:三井物産(総合職)
- 3位:伊藤忠商事(総合職)
- 4位:丸紅(総合職)
- 5位:住友商事(総合職)
- 6位:豊田通商(総合職)
- 7位:双日(総合職)
- 8位:専門商社の海外駐在ポジション
- 9位:長瀬産業(化学系専門商社)
- 10位:兼松(専門商社)
実際に稼げる商社や職種はどこなのかを知ることで、無駄に選択肢を増やさず、絞り込んだ就活ができます。
どの商社・職種なら稼げるのか詳しく紹介するため、参考にしてください。
1位:三菱商事(総合職)
三菱商事の総合職は商社業界で最も高い収入を得られる職種の1つです。
三菱商事の平均年収は2025年3月期で約2,033万円に達しており、国内外の高年収ランキングの常連となっています。
なぜこれほど高収入かというと、三菱商事はエネルギー・金属・食品・機械など幅広い分野でグローバルに事業を展開し、大規模な取引や資源開発投資から莫大な利益を上げているためです。
また、総合職は若いうちから海外赴任や大型プロジェクトを任される機会が多く、成果に応じた報酬や手当が充実しています。
幅広い部署を経験し、世界中のビジネスに携わることでキャリアを積みながら、高収入を得られる点が魅力です。
2位:三井物産(総合職)
三井物産の総合職も、五大商社として三菱商事に次ぐ高収入で知られます。
2025年3月期の三井物産の平均年収は約1,996万円に達し、五大商社全体の平均約1,857万円の中でも上位に位置しています。
総合職として配属された社員は世界各地で資源プロジェクトの推進や大規模な貿易取引の管理などの業務を担い、早い段階から大きな裁量と手厚い報酬を得られる点が魅力です。
若手でも成果次第で高額のボーナスや海外勤務手当が期待でき、入社数年で年収1,000万円台に到達する例も珍しくありません。
3位:伊藤忠商事(総合職)
伊藤忠商事の総合職も、五大商社の一角として極めて高い年収水準を誇ります。
総合商社の平均年収ランキングでは伊藤忠商事が首位になる年もあり、近年でも平均年収は約1,805万円(2025年3月期)に達しています。
伊藤忠商事が高収益を実現できている理由は食料・繊維・エネルギーから金融・ITまで幅広い分野でビジネスを展開し、多角経営によって安定した利益基盤を築いているためです。
総合職社員は海外取引から国内大手企業との提携事業まで多彩な業務を担当し、若手から大きなビジネスを動かす経験を積めます。
4位:丸紅(総合職)
丸紅の総合職も五大商社の1つとして高年収が期待できるポジションです。
丸紅の平均年収は2025年3月期で約1,709万円となっており、五大商社の中では若干下位ながらも依然として1,000万円超えが当たり前の水準です。
この高収入を支えるのは丸紅がエネルギー資源開発、農産品のトレード、インフラ整備、金融ビジネスなど多岐にわたる事業をグローバルに展開していることによります。
総合職として入社した社員はこうした多彩な分野でプロジェクト推進や貿易取引の実務を担当し、成果に応じたボーナスや手当が支給されます。
幅広い事業領域で専門性を磨きつつ高収入を得られる点も魅力です。
5位:住友商事(総合職)
住友商事の総合職もまた、五大商社として高水準の年収を誇ります。
2025年3月期の住友商事の平均年収は約1,744万円に達しており、五大商社全てが年収1,000万円超という中でも上位クラスの待遇です。
住友商事は金属・鉱物資源やエネルギー、交通インフラ、メディア・不動産など多様な事業分野でグローバル展開しており、その幅広い収益源が高い給与水準を支えています。
近年、一時的な市況変動による減益を経験したこともありましたが、基盤事業の強化により業績を回復させ、社員への還元も安定しています。
総合職として入社すれば、資源開発プロジェクトの管理運営や鉄道・発電所などの大型インフラ案件のビジネス推進といった、多岐にわたる業務を経験できるでしょう。
6位:豊田通商(総合職)
豊田通商の総合職も高収入を狙えるポジションの1つです。
豊田通商は五大商社に次ぐ規模の総合商社で、2025年3月期の平均年収は約1,320万円に上ります。
五大商社よりは若干低いものの、それでも日本企業の中では極めて高い水準です。
自動車関連ビジネスを起点に発展してきましたが、最近は金属、機械・エネルギー、化学品、食品、アフリカ事業など多岐の分野で事業を展開しています。
総合職として就職した場合、親会社であるトヨタ自動車の海外プロジェクト支援から新興国でのインフラ案件、資源ビジネスまで幅広いプロジェクトに携われるでしょう。
7位:双日(総合職)
双日の総合職も高収入を狙える環境が整っています。
双日は2004年に日商岩井とニチメンが合併して誕生した総合商社で、規模は五大商社に次ぎますが平均年収は約1,274万円(2025年3月期)と非常に高水準です。
双日はエネルギー・資源、航空機・輸送、機械、化学品、農業・食品など様々なビジネスを展開し、近年は新興国市場や新エネルギー分野にも積極的に取り組んでいます。
規模が比較的コンパクトな分、一人ひとりの担当範囲が大きく、若手でも主要プロジェクトを任され、場数を踏める点が魅力です。
8位:専門商社の海外駐在ポジション
専門商社における海外駐在ポジションは高水準の手当によって総合商社の総合職以上の年収を得るケースも見られます。
専門商社でも一定数の社員が海外赴任しており、赴任者には「海外赴任手当」や「ハードシップ手当」などの補助が支給されます。
住宅や生活費も会社が負担するケースが多く、手取り額が大きく増えるのが特徴です。
国内勤務時の1.5倍、手取りベースで1.7〜1.8倍になることもあり、日本で年収800万円の社員が、赴任中は1,200万円程度を受け取ることも十分にあります。
勤務地によっては現地の物価や治安に応じてさらに手当が上乗せされるため、生活コストを抑えながら高収入を実現できます。
9位:長瀬産業(化学系専門商社)
長瀬産業は化学系の専門商社として高い収益性を誇り、その高利益体質が社員の年収を押し上げています。
平均年収は2023年度で約1,095万円に達しており、化学業界の中でも突出した水準です。1832年創業という長い歴史を持ち、染料、化学品、合成樹脂、電子材料、化粧品、医薬中間体など幅広い分野の商材を扱っています。
グループ内に研究開発・製造拠点を持ち、顧客ニーズに合わせた製品開発も行える点が強みで、付加価値の高いビジネスモデルが特徴です。
このため利益率が高く、単体社員数約960名という少数精鋭で安定して高収益を上げており、それが給与水準の高さに反映されています。
10位:兼松(専門商社)
兼松は老舗の独立系専門商社で、分野特化の戦略により高い利益体質を築いており、それが社員の年収を押し上げています。
2025年3月期の兼松の平均年収は約1,143万円(平均年齢38.2歳)で、1,000万円超えの高待遇企業です。
兼松は「電子・IT」「食料、鉄鋼・プラント」「車両・航空」の3本柱の事業領域に強みを持ち、資源権益への投資は行わない堅実経営を貫いています。
このリスク管理の徹底により安定した収益を上げており、近年は資源価格高騰局面での恩恵も受けつつ利益を伸ばしました。
規模は五大商社に及ばないものの、少数精鋭で効率的な経営を行うことで高収益を確保し、それが給与水準の高さにつながっています。
【商社は稼げる?】仕事の特徴
- グローバル規模のビジネスを動かすダイナミックな業務
- 仲介から投資・事業運営まで広範な業務領域
- 調整力・交渉力・分析力が高度に求められる職種
商社には世界を舞台に巨大なビジネスを動かし、社会に大きな影響を与える仕事には他業種では味わえないやりがいと厳しさがあります。
商社の仕事は、ただ「モノを右から左へ流す」だけではありません。
ここではその具体的な仕事の特徴について、3つの観点から紹介するため、一緒に確認しましょう。
グローバル規模のビジネスを動かすダイナミックな業務
商社の仕事の最大の特徴はその圧倒的なスケールの大きさにあります。
扱う金額は時に数百億円、数千億円にものぼり、1つのプロジェクトが国の経済や人々の生活基盤を大きく変えることも珍しくありません。
新興国で大規模な発電所を建設したり、海底油田の開発プロジェクトを主導したりと、文字通り「地球規模のビジネス」に携わります。
世界中の資源、食料、インフラなど、人々の生活に欠かせないあらゆるものを扱い、グローバルなサプライチェーンを構築・維持することが使命です。
こうした業務は大きな責任とプレッシャーが伴いますが、世界を動かしているという実感と、社会に貢献しているという強いやりがいを得られるでしょう。
仲介から投資・事業運営まで広範な業務領域
かつて商社の主な役割は異なる国の間で商品を行き来させるトレーディングでした。
しかし、現代の商社の業務領域はそれだけではありません。
トレーディングで培った知見やネットワークを活かし、将来性のある企業や事業に投資する事業投資が大きな柱となっています。
さらに、投資先の経営に深く関与し、企業価値を高める事業運営まで手がけます。
海外で現地法人を設立したり、M&Aを通じて新たな事業領域に進出したりと、ビジネスの主体者となって事業を創り、育てていくのです。
このように、商社の仕事は仲介者から投資家、そして経営者まで非常に広範な役割を担うことが求められます。
調整力・交渉力・分析力が高度に求められる職種
商社のスケールの大きな仕事は1人の力で完結することはありません。
国籍や文化、価値観の異なる様々な人々を巻き込み、1つの目標に向かってプロジェクトを進めていく必要があります。
そのためには複雑に絡み合った利害関係を解きほぐし、関係者全員が納得する着地点を見出す高度な調整力が不可欠です。
また、自社の利益を最大化するために、厳しい条件の中で粘り強く相手と渡り合う交渉力も常に求められます。
さらに、市場の動向や地政学リスク、投資先の財務状況などを正確に読み解き、事業の将来性を見極める冷静な分析力も欠かせません。
【商社は稼げる?】商社業界の福利厚生・評価制度
- 業績連動型ボーナスが基本
- 海外赴任で生活水準が大幅UP
- グローバルでのスキル開発支援
商社の高い年収は基本給だけでなく、独自の評価制度や充実した福利厚生によって支えられています。
特に、会社の業績や個人の成果が報酬に大きく反映される仕組みは社員のモチベーションを高める重要な要素です。
ここでは商社業界の福利厚生と評価制度の特徴について紹介します。
業績連動型ボーナスが基本
多くの商社では年収におけるボーナスの割合が非常に大きいという特徴があります。
そして、その賞与額は会社全体の業績に大きく連動する仕組みです。
資源価格が高騰し、会社が過去最高の利益を上げた年度には社員に支給されるボーナスも大幅に増加します。
個人の基本給が同じであっても、業績次第で年収が数百万円単位で変動することも珍しくありません。
厳しいビジネス環境の中で会社一丸となって成果を追求し、分かち合うという文化が商社の強みの1つです。
海外赴任で生活水準が大幅UP
商社社員にとって海外赴任はキャリアにおける重要なステップであり、収入面でも大きなメリットがあります。
海外で働く社員には生活の基盤を支えるための非常に手厚い福利厚生が用意されています。
最も代表的なものが家賃補助です。
赴任先の都市にもよりますが、物価が安い国ならば、日本では考えられないような高級マンションやプール付きの一軒家が会社負担で提供されるケースも少なくありません。
また、安全確保のために運転手付きの社用車が支給されたり、子どもの教育費を会社が負担してくれたりすることもあります。
グローバルでのスキル開発支援
商社は社員を「最大の資産」と考え、その成長を後押しするための投資を惜しみません。
特に、グローバルな舞台で活躍するために不可欠なスキル開発支援制度は非常に充実しています。
語学力向上のための研修はもちろん、海外のビジネススクールへの留学制度を設けている企業も多くあります。
留学期間中の学費や生活費は会社が負担し、社員は給与を受け取りながら世界のトップレベルのビジネス教育を受けられるのです。
その他にも、財務や法務、特定分野の専門知識を深めるための各種研修プログラムが用意されており、社員は常に市場価値を高め続けることが可能です。
【商社は稼げる?】必要なスキル・志向
- 交渉力と語学力
- ロジカル思考と高リスク耐性
- 卓越したストレス耐性と自己成長意欲
商社で高い成果を上げ、高収入を実現するためには特別なスキルと強い意志が求められます。
世界中の猛者たちと渡り合い、巨大なビジネスを成功に導く仕事は決して生半可な覚悟で務まるものではありません。
ここでは商社で活躍するために必要なスキルや志向について紹介します。
交渉力と語学力
商社のビジネスは交渉の連続です。
資源の売買契約、事業投資の条件交渉、現地政府との折衝など、あらゆる場面で自社の利益を最大化するためのタフな交渉が求められます。
相手の立場や文化を理解した上でこちらの主張を論理的に伝え、粘り強く合意形成を図る高度な交渉力は商社パーソンにとって最も重要な武器の1つです。
そして、その交渉力を支える基盤となるのが語学力、特に英語力です。
ビジネスの世界では英語が共通言語です。
自分の考えを正確に、かつ説得力を持って伝えることができる流暢な英語力なくして、グローバルな舞台で対等に渡り合うことはできません。
ロジカル思考と高リスク耐性
商社が手がけるプロジェクトは極めて複雑で多岐にわたる要素が絡み合っています。
市場の需要予測、投資先の財務分析、地政学的なリスクなど膨大な情報を整理し、問題の本質を見抜くロジカル思考が不可欠です。
物事を構造的に捉え、筋道を立てて最適な解決策を導き出す能力がなければ巨大なビジネスの舵取りはできません。
また、商社の仕事は常に大きなリスクと隣り合わせです。
1つの意思決定が会社に莫大な利益をもたらすこともあれば逆に大きな損失を生む可能性もあります。
そのプレッシャーの中で冷静に状況を分析し、覚悟を持って大胆な決断を下せる強いリスク耐性も、欠かせない資質と言えるでしょう。
卓越したストレス耐性と自己成長意欲
世界を舞台に働く商社パーソンの毎日は厳しい交渉、慣れない海外での生活、そして常に付きまとう結果への責任などなど、プレッシャーの連続です。
こうした極度の緊張感の中で心身のバランスを保ち、安定して高いパフォーマンスを発揮し続けるためにはストレス耐性が必要です。
困難な状況を乗り越える精神的なタフさがなければ長く活躍し続けることは難しいでしょう。
加えて、現状に満足することなく、常に自分自身をアップデートし続ける自己成長意欲も不可欠です。
急速に変化する情勢に対応するため、新しい知識やスキルを貪欲に学び続ける姿勢が自らの市場価値を高め、より大きな仕事へとつながるでしょう。
【商社は稼げる?】向いていない人の特徴
- 安定収入重視・変動を嫌う人
- 国内限定・単一分野志向の人
- 協調より自立志向が強い人
高収入でダイナミックな仕事が魅力の商社ですが、その特殊な環境ゆえにすべての人に向いているわけではありません。
むしろ、その働き方や文化が合わないと感じる人も少なくないでしょう。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、どのような人が商社に向いていないのかを理解しておくことは非常に重要です。
安定収入重視・変動を嫌う人
商社の年収は会社の業績に大きく左右される変動型の報酬体系が特徴です。
会社の利益が上がれば賞与も増え、年収は青天井に上がっていく可能性がありますが、市況が悪化し業績が落ち込めば、年収が前年より大幅に下がるリスクもあります。
そのため、収入が安定していることを最優先に考える人には向いていないかもしれません。
「景気に左右されず、毎年決まった額の収入を安定的に得たい」という人には他の業界の方が合っている可能性があります。
国内限定・単一分野志向の人
商社のキャリアはグローバルな舞台での活躍と、数年ごとのジョブローテーションが基本です。
いつ海外転勤を命じられてもおかしくありませんし、アフリカの資源開発からアジアの食品事業まで、全く異なる分野のビジネスを担当する可能性もあります。
そのため「日本国内で働き続けたい」「特定の国や地域から離れたくない」という強い希望を持つ人には商社の働き方は大きな制約と感じられるでしょう。
また、特定の分野に強いこだわりを持ち、専門性を深めていきたいと考える人にとっても、商社のジョブローテーション制度はキャリアプランと合わないかもしれません。
協調より自立志向が強い人
商社の仕事は個人の高い能力が求められますが、その本質はチームプレーにあります。
1つの巨大なプロジェクトを成功させるためには営業、法務、財務、物流など、様々な部署の専門家が連携し、それぞれの役割を果たすことが不可欠です。
また、社外のパートナー企業や現地政府、コンサルタントなど、数多くの関係者を巻き込みながら仕事を進めていく必要があります。
そのため、自分のやり方や考えに固執し、周囲と協力して物事を進めるのが苦手な人、協調性よりも自立した働き方を強く好む人には、商社の仕事はなじみにくいかもしれません。
【商社は稼げる?】商社に入るには?
- 学歴・英語・ロジカル力を武器にする
- インターン・OB訪問で業界理解を深める
- 成果実績・資源系知識をESでアピール
これまで見てきたように、商社は高い報酬と引き換えに非常に高度な能力と強い精神力が求められる業界です。
そのため、採用選考も極めて難易度が高く、毎年多くの優秀な学生が挑戦しては涙をのんでいます。
しかし、しっかりと準備をすれば内定を勝ち取ることは決して不可能ではありません。
ここでは狭き門である商社に入るために、どのような準備をすればよいのかについて紹介します。
学歴・英語・ロジカル力を武器にする
商社の選考を突破するためには、まず基礎能力の高さを示すことが大前提となります。
多くの商社では依然として学歴が一定の評価基準となっている側面は否定できません。
これは難関大学に合格するという目標を達成した「やり抜く力」や「地頭の良さ」を評価しているためです。
しかし、学歴だけで内定が決まるわけでは決してありません。
グローバルなビジネスの現場で通用する高度な英語力も重要です。
TOEICのスコアはもちろん、自分の考えを論理的かつ説得力を持って伝えられる実践的なスピーキング能力が求められます。
そして、複雑な課題を構造的に理解し、解決策を導き出すロジカル思考力も、面接やグループディスカッションを通じて厳しく評価されるでしょう。
インターン・OB訪問で業界理解を深める
商社と一言で言っても、三菱商事、三井物産といった総合商社から、特定の分野に強みを持つ専門商社までその事業内容や企業文化は様々です。
そのため、インターネットや書籍で得られる情報だけでなく、自らの足で情報を集め、業界や企業に対する解像度を高める努力が不可欠です。
夏や冬に開催されるインターンシップに参加することは商社のビジネスを肌で感じ、社員の方々と交流する絶好の機会となります。
また、大学のキャリアセンターなどを通じてOB・OG訪問を積極的に行い、現場で働く社員の生の声を聞くことも極めて重要です。
リアルな情報を得ることで、志望動機に深みと説得力を持たせられます。
成果実績・資源系知識をESでアピール
ESや面接ではあなたが「なぜ商社でなければならないのか」「入社して何を成し遂げたいのか」を具体的に示す必要があります。
この際、抽象的な言葉を並べるだけでは他の候補者との差別化は図れません。
学生時代の経験の中で困難な目標に対してチームで協力して取り組み、具体的な成果を上げたエピソードを盛り込むことが重要です。
また、商社が扱う主要な商材である資源や食料、インフラといった分野に関する自分なりの問題意識や知識を示すことも、熱意をアピールする上で有効です。
新聞や専門誌を読み込み、世界のエネルギー情勢や食料問題について自分なりの考えを語れるように準備しておけば、他の候補者より一歩リードできるでしょう。
まとめ
本記事では商社が高収入である理由や、その仕事内容、求められるスキルなどについて詳しく解説しました。
商社への就職は狭き門ですがそのダイナミックな仕事と、成果に見合った報酬は、挑戦する価値のある魅力的なキャリアと言えるでしょう。
ぜひこの記事で得た知識を基に自身の適性やキャリアプランと照らし合わせ、後悔のない選択をしてください。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。

