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エントリーシートを添削しないとどうなる?就活生が陥る落とし穴
エントリーシートを提出するとき、書いたら終わりではありません。
伝わりやすい内容になっているか、誤字脱字がないかなど、確認すべきポイントはたくさんあります。
そのため、エントリーシートを書き終えたあとの添削を行わないと、ミスや文章の不自然な点に気づかないまま提出することになりかねません。
以下では、エントリーシートの添削を行わなかった場合に陥りやすい事例を紹介します。
添削なしのESは「伝わらない文章」になりやすい理由
添削をしていないエントリーシートは、書き手である就活生本人にしか意図が伝わらない「独りよがりの文章」になりがちです。
自分が伝えたいことを一方的に書くだけで、読み手である採用担当者の視点が欠けているため、内容が整理されておらず、結果として何が言いたいのか伝わらない文章になってしまいます。
しかも採用担当者は、初対面であなたのことを何も知らない状態です。
そのため、文章の内容は簡潔かつ、初めてあなたのことを知る相手にもエピソードの状況やあなたの人間性が伝わるものでなければなりません。
また、第三者の客観的な視点が入らないことで、自分の強みやアピールポイントが本当に企業に響くものなのか、客観的な判断が難しくなります。
誤字脱字や構成ミスは評価を大きく下げる要因に
誤字脱字や構成のミスは、文章の内容以前に、あなたの「注意力」や「仕事への丁寧さ」を疑わせる大きなマイナス要因となります。
採用担当者は、ESの誤字脱字を「確認不足」や「志望度が低い」と判断することがあります。
また、結論が不明確な文章構成や、話が脱線している文章は、あなたの論理的な思考力や文章構成能力が低いと判断されることにつながります。
これは、社会人として必要不可欠な基本的な能力が欠けているとみなされ、どれだけ素晴らしい経験をしていても、評価を大きく下げてしまう要因となります。
文章がしっかりと考えられた構成で、正確であるほど、真剣さが相手に伝わるでしょう。
自己流のESが企業に響かない本当の理由とは
自己流で作成したESが企業に響かない本当の理由は、企業が求める人物像や採用基準を理解していないまま書かれているからです。
ESは、企業が求める人材像にあなたがどれだけ合っているかをアピールするためのツールです。
しかし、自己流のESでは、自分の経験をただ羅列するだけで、それが企業の事業や文化にどう貢献できるのか、という視点が欠けています。
結果として、企業のニーズとあなたの魅力がミスマッチを起こし、「良い経験をしているけれど、うちの会社には合わないな」と判断されてしまうのです。
第三者の添削を受けることで、企業視点に立った、より効果的なアピール方法を学ぶことができます。
エントリーシートを添削しない人でも受かる?通過者に共通する特徴
エントリーシートの添削は非常に重要ですが、その一方で、添削をしなくても選考を通過できる人もいます。
そして、そのような人のエントリーシートにはいくつかの共通点があります。
ここでは、添削しなくても選考を通過するエントリーシートの特徴を解説します。
もし、あなたがエントリーシートの添削をしている時間がなかったり、添削を頼める相手が周りにいない場合は参考にしてみてください。
自力で高品質なESを書く人が意識していること
添削なしでもエントリーシートを通過させる人は、徹底的に読み手の視点を意識して文章を書いています。
彼らは、採用担当者が何を知りたいのか、どんな情報に価値を感じるのかを深く理解しています。
そのため、単に自分の経験を羅列するのではなく、企業が求める人材像と自分の強みをどう結びつけるかを常に考えながら、論理的で説得力のある文章を作成します。
自分の言葉で表現しつつも、客観的な視点を取り入れることで、誰が読んでも内容が明確に伝わる高品質なESを自力で作り上げているのです。
結論ファーストや具体例の活用が鍵になる
高品質なESは、結論ファーストの原則を徹底して守っています。
最初に最も伝えたい結論を提示することで、読み手は文章全体の骨子を瞬時に理解でき、その後の詳細もスムーズに読み進められます。
さらに、その結論を裏付けるための具体的なエピソードや数字を豊富に盛り込むことで、説得力が飛躍的に向上します。
たとえば、「サークル活動でリーダーを務めた」という事実だけでなく、「リーダーとして〇〇という課題を解決し、結果として△△%の目標達成に貢献した」といった具体的な成果を示すことで、あなたの能力や貢献度を明確に伝えることができるのです。
ガクチカや志望動機に“深さ”があると添削なしでも通る?
はい、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)や志望動機に“深さ”があれば、添削なしでも通過する可能性は十分にあります。
ここでいう深さとは、単なる経験や事実の羅列ではなく、その経験から何を学び、どう成長したか、そしてそれがなぜその企業で活かせると考えるのか、という一連の思考プロセスが明確に示されていることです。
自分の内面と真摯に向き合い、「なぜその行動をとったのか」「その経験から何を得て、どう変わったのか」という部分まで深く掘り下げて言語化できていれば、あなたの人間性や潜在能力が採用担当者に強く響き、添削なしでも十分な説得力を持たせることができるでしょう。
エントリーシートを添削しない場合に多いNGパターン5選
エントリーシートの添削をしない場合、構成や文章の内容が十分に洗練されていないままになってしまうことが起こりやすいです。
添削を怠った結果どのようなエントリーシートになってしまう可能性があるのか、以下で詳しく解説します。
添削はできるだけ第三者からのアドバイスも取り入れるべきですが、まずは以下で紹介するような残念なパターンになっていないか自分でも読み直してみましょう。
「結論がない」「話が飛ぶ」構成の欠陥
添削をしていないエントリーシートに多いのが、伝えたいことが明確でなく、話の構成に一貫性がないパターンです。
最初に結論が述べられていないため、採用担当者は文章を最後まで読まないと何が言いたいのか理解できません。
また、エピソードの途中で話が別の内容に飛んでしまうため、論理的なつながりが失われ、あなたの思考力や文章構成能力が低いと判断されてしまいます。
これは、社会人として求められる報告・連絡・相談の基礎が欠けているとみなされ、大きなマイナス評価につながります。
また、伝えようとしている内容が優れたものであったとしても、構成が崩れているだけで、相手には十分に伝わりません。
数字・実績がなく抽象的なアピールに終始している
「頑張りました」「努力しました」といった抽象的な表現ばかりで、具体的な数字や実績が書かれていないエントリーシートもNGパターンの一つです。
たとえば、「アルバイトで売上に貢献しました」と書くだけでは、どれほどの貢献だったのかが伝わりません。
「アルバイトで顧客のニーズを分析し、提案方法を改善した結果、店舗の売上を前年比120%に引き上げました」といったように、具体的な数字や成果を示すことで、あなたの貢献度や能力を客観的に証明できます。
抽象的な表現は、あなたの経験の価値を半減させてしまうため、具体的な事実を盛り込むことが不可欠です。
内容が企業の求める人物像とズレている
自己流で作成したエントリーシートは、企業が求める人物像を理解していないため、内容がズレてしまうことがあります。
たとえば、チームワークを重視する企業に対して、個人で成し遂げた実績ばかりを強調しても、その魅力は伝わりません。
企業は、自社の文化や事業にフィットし、貢献してくれる人材を求めています。
そのため、企業研究を徹底し、企業の事業内容や理念と、あなたの経験や強みをどう結びつけられるかを具体的に示す必要があります。
企業のニーズと合っていないアピールは、あなたの魅力を正しく伝えることができず、選考通過の可能性を下げてしまいます。
自己満足型の文章になってしまう
添削なしのエントリーシートは、書き手本人の「伝えたいこと」が優先され、読み手である採用担当者の視点が抜け落ちてしまいがちです。
これにより、専門用語を多用したり、状況説明が不十分だったりと、第三者には分かりづらい「自己満足型の文章」になってしまいます。
ESは、あなたの魅力を企業に伝えるためのプレゼンテーションの場です。
「この文章を読んだ人が、私のことをどう思うだろうか?」という客観的な視点を持つことが重要です。
友人や家族に読んでもらい、分かりづらい点がないか確認するだけでも、文章の質は大きく向上します。
また、採用担当者が選考においてあなたの何を知ろうと思っているのかを考慮した文章にすることで、より採用担当者に刺さる文章にすることができます。
誤字や読みづらさに気づかず提出してしまう
誤字脱字や句読点の使い方、文章の構成ミスなどは、添削なしのESで特に多く見られるミスです。
これらのミスは、内容以前に「丁寧さ」や「注意深さ」といった基本的なビジネススキルが欠けていると判断される大きな要因になります。
読みづらい文章は、採用担当者にストレスを与え、あなたの熱意を正しく伝えることができません。
提出前には、必ず複数回見直しを行い、可能であれば第三者に読んでもらうことで、自分では気づきにくいミスを発見し、評価を落とさないように注意することが重要です。
なぜ多くの就活生がエントリーシートを添削しないことに不安を感じるのか
多くの就活生はエントリーシートを添削しないまま提出することに不安を感じるでしょう。
ここでは、その理由、つまり添削することの重要性について具体的に解説します。
添削をすることで自分のエントリーシートがどのような観点からブラッシュアップされるのか知ることで、自分でエントリーシートを書いて、確認するときも意識することができます。
書類選考で落ちる原因の多くが「表現力」にある
多くの就活生がエントリーシートの添削に不安を感じる最大の理由は、書類選考で不合格になる原因が、自分の経験そのものよりも、それをどう伝えるかという「表現力」にあると無意識に気づいているからです。
学生時代にどれだけ素晴らしい経験をしていても、その価値を的確に言語化し、採用担当者に魅力的に伝えられなければ、評価につながりません。
特に、自分の強みや志望動機が抽象的な表現に終始してしまうと、他の応募者との差別化ができず、書類選考で埋もれてしまうことへの危機感があります。
この「表現の壁」を自力で乗り越えるのが難しいと感じているため、多くの学生が不安を抱えています。
他人の目線でチェックする重要性とは?
他人の目線でチェックすることの重要性は、自分の書いた文章を客観的に評価できる点にあります。
自分一人で書いた文章は、意図が伝わっているか、論理が飛躍していないか、誤字脱字はないかなど、書き手本人では気づきにくい欠陥が多く含まれています。
添削は、こうした「伝わらない文章」を「伝わる文章」に変えるためのプロセスです。
第三者に読んでもらうことで、自分が当然だと思っていた前提が実は伝わっていなかったり、より良い表現方法があることに気づけたりします。
この客観的なフィードバックこそが、ESの質を飛躍的に高めるために不可欠だと多くの就活生が理解しているのです。
添削によるフィードバックがESの質を飛躍的に高める
添削によるフィードバックは、ESの質を格段に向上させる力を持っています。
添削では、単に誤字脱字を直すだけでなく、文章の構成、結論の明確さ、具体性の有無など、内容全体に対する改善点が指摘されます。
たとえば、「〇〇という経験から得た学び」という部分が抽象的だと指摘された場合、そのフィードバックをもとに、具体的なエピソードや数字を盛り込むことで、説得力のある文章に書き換えることができます。
また、企業が求める人物像に合わせたアピール方法など、自分一人では気づけなかった視点を得られることも大きなメリットです。
こうした建設的なフィードバックを通じて、就活生はより効果的な文章作成スキルを身につけ、自信を持ってESを提出できるようになります。
エントリーシートを添削しない派におすすめのセルフチェック術
エントリーシートの添削の重要性を説明してきましたが、中にはエントリーシートを他人に添削されたくないという人や、時間がないという人もいるでしょう。
以下では、そのような人向けに、セルフチェックをする場合のポイントを紹介します。
第三者からの視点を取り入れない場合でも、以下の点を意識しながら、自分でエントリーシートを読み返すだけでもかなり洗練された文章にすることができるでしょう。
音読・印刷・第三者読みで客観視する
エントリーシートを添削しないと決めた場合、まず自分自身で客観的な視点を取り入れる工夫が必要です。
書いた文章を声に出して音読することで、不自然な言い回しや論理の飛躍に気づきやすくなります。
また、PC画面だけでなく、印刷して読むことで、画面上では見逃しがちな誤字脱字を発見しやすくなります。
音読などをする場合は、ただ音読するのではなく、指などで文章をなぞりながら音読をすることで、より間違いに気づきやすくなります。
そして最も効果的なのは、家族や友人に読んでもらい、第三者からの率直な意見をもらうことです。
自分では完璧だと思っていても、他の人には伝わらない部分や、より良い表現方法があることに気づけるため、文章の質を大きく高めることができます。
自己分析×企業分析で文章の軸を固める
添削なしでESを通過させるには、文章の土台となる「軸」を徹底的に固めることが重要です。
まずは、なぜその経験に力を入れたのか、そこから何を得て、どう成長したのかを深掘りする自己分析を徹底的に行いましょう。
軸が明確であれば、志望理由、自己PR、ガクチカなど、どの内容にも一貫性が生まれます。
次に、その企業がどのような事業を展開し、どんな人材を求めているのかを深く理解する企業分析を行います。
この二つの分析を組み合わせることで、「自分のこの強みは、この企業のこの事業で活かせる」という明確な論理構成が生まれます。
この強固な軸があれば、説得力のあるブレない文章を作成することができます。
最低限AIツールで論理や文法を確認しよう
添削を依頼しない場合でも、最低限の文章チェックは怠らないようにしましょう。
最近のAIツールや文法チェックツールは、誤字脱字や文法の誤りを自動で検出するだけでなく、文章の論理的なつながりや構成の不自然さを指摘してくれるものも多くあります。
これらのツールを活用すれば、自分一人では気づきにくい文章の欠陥を効率的に発見できます。
ただし、AIツールはあくまで補助的なものです。
自分の伝えたい熱意や個性を完全に表現することはできないため、最終的には自分の言葉で表現する部分を大切にしつつ、ツールの力を借りて文章の完成度を高めましょう。
結局、エントリーシートは添削したほうが良い?迷う人へのアドバイス
エントリーシートを添削するに越したことはないと言えますが、状況によっては添削をするか迷う人もいるかもしれません。
エントリーシートの添削をするか迷った場合は以下で解説するような点を押さえて、決めるといいでしょう。
添削することが目的ではなく、添削を通して、よりよいエントリーシートにすることが目的であることを念頭に置いて考えてみてください。
添削は“過剰に頼る”のではなく“活用”するもの
エントリーシートの添削は、誰かに全て任せてしまう「依存」ではなく、あなたの文章をより良くするための「活用」と捉えることが大切です。
添削をしないと不安に感じるのは自然なことですが、過剰に頼りすぎると、あなた自身の言葉や考えが薄れてしまい、企業の求める「あなたらしさ」が伝わりにくくなります。
添削は、あくまで客観的な視点を取り入れ、文章の論理構成や表現を磨くためのツールです。
自分の考えをしっかりと固めた上で、第三者からのフィードバックを上手に取り入れることで、あなたの魅力が最大限に伝わるエントリーシートに仕上げることができます。
無料で使える添削サービス・ツールまとめ
エントリーシートの添削には、お金をかけなくても利用できるサービスやツールがたくさんあります。
就職活動をサポートしてくれる大学のキャリアセンターでは、専門のスタッフが一人ひとりに丁寧なアドバイスをしてくれます。
また、就活生向けのイベントや交流会では、人事担当者や社会人から直接フィードバックをもらえる機会もあります。
オンラインでは、AIによる文章校正ツールや、就活生同士で互いに添削し合うコミュニティサイトなども存在します。
これらの無料サービスを賢く活用することで、コストをかけずに質の高い添削を受けることが可能です。
自分のレベルに合った添削方法を選ぼう
添削のやり方は、あなたのエントリーシートの完成度や、就活の進捗状況によって最適なものが異なります。
もしあなたがまだ文章の構成や自己分析に自信がない段階なら、大学のキャリアセンターや就活エージェントといった専門家から、丁寧なアドバイスをもらうのがおすすめです。
すでに基本的な文章構成はできていて、より魅力的な表現方法を探している場合は、友人や先輩に読んでもらい、客観的な意見をもらうのが効果的でしょう。
また、提出前の最終チェックには、AI校正ツールを使って誤字脱字や文法ミスを最終確認するのが効率的です。
自分のレベルや目的に合わせて、最適な添削方法を選ぶことが、エントリーシートの完成度を高める鍵となります。
まとめ|エントリーシートを添削しない選択が通用するのは一部だけ
この記事では添削の重要性と同時に、添削をしないという選択をした場合の対応についても解説しました。
しかし、添削をしなかったエントリーシートが選考を通過することは簡単ではありません。
特に倍率が高い企業などでは、応募者それぞれが力を入れ、添削によって質の高いエントリーシートを用意してきます。
そのため、エントリーシートを添削しないまま提出しても通用する場合は一部だけであることは理解しておきましょう。
添削で磨かれるのは「文章」だけでなく「伝える力」
エントリーシートの添削は、単に誤字脱字を修正したり、文章をより読みやすくしたりするだけのものではありません。
それは、あなたが何を伝えたいのか、その意図が読み手に正しく伝わっているかを確認し、改善していくプロセスです。
添削を通じて、「なぜその結論に至ったのか」「その経験から何を学んだのか」といった思考の深さや、それを論理的に表現する力が磨かれます。
つまり、添削はあなたの「伝える力」そのものを向上させるための重要なトレーニングであり、面接など次のステップでも活かせるスキルを身につける機会なのです。
自信を持って提出するためにも、添削は武器に変わる
添削されたエントリーシートは、あなたの就職活動における強力な「武器」に変わります。
第三者からの客観的な視点を取り入れることで、文章の弱点がなくなり、あなたの魅力が最大限に引き出された状態になります。
この過程を経ることで、「これで本当に伝わるだろうか」という不安が解消され、自信を持って企業に提出することができます。
自信は、その後の面接でも堂々とした態度や熱意に繋がり、選考全体を有利に進めるための大きな力となります。
後悔しない就活のために「第三者の目」をうまく使おう
就職活動は、将来を左右する大切な選択です。
その中で、「あのとき、もっと良いESを書いていれば…」と後悔しないためにも、「第三者の目」をうまく使うことが大切です。
添削を依頼する相手は、キャリアセンターの専門家や、就活を終えた先輩、あるいは家族や友人など、誰でも構いません。
重要なのは、自分だけでは気づけない客観的な視点を得ることです。
添削を上手に活用し、自分自身の魅力を最大限に引き出したエントリーシートを作成することで、後悔のない就職活動を成功させましょう。