楽天グループの概要
多くの方は、「楽天」という会社を一度は耳にしたことがあるかと思います。
その楽天は、果たしてどのような会社なのでしょうか。
この記事では、楽天の事業や就活難易度、インターン情報まで幅広く紹介します。
会社概要
楽天グループは、インターネットサービスを幅広く展開する企業です。
中心となるのは、日本最大級のオンラインショッピングモールである楽天市場で、多くの店舗が出店し、様々な商品を取り扱っています。
また、金融事業にも力を入れており、楽天カードや楽天銀行、楽天証券といったサービスを通じて、多くの人に利用されています。
さらに、楽天モバイルとして携帯電話事業も手掛けています。
その他にも、旅行予約サービスの楽天トラベルや、電子書籍サービスの楽天Koboなど、人々の生活に密着した多岐にわたるサービスを提供しています。
プロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」やプロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」の運営も行っており、スポーツを通じた社会貢献にも取り組んでいます。
これらのサービスを「楽天エコシステム」と呼び、ポイントを軸に様々なサービスを結びつけているのが特徴です。
事業内容
多くの方は、楽天モバイルや楽天ゴールデンイーグルスなどのサービスや事業は知っているかと思います。
しかしながら、その他の事業として、どのような事業が展開されているのでしょうか。
フィンテック事業
フィンテック事業は、楽天グループの成長を支える柱の一つです。
この分野では、クレジットカードの楽天カード、インターネット銀行の楽天銀行、オンライン証券サービスの楽天証券、さらに楽天生命保険や楽天損害保険といった保険サービスを提供しています。
決済サービスとしては、スマホアプリ決済の楽天ペイや電子マネーの楽天Edyなどがあり、これら金融サービスは「楽天ポイント」を軸に楽天市場などのコマース事業と深く連携しています。
これにより、ユーザーは日常の買い物から資産形成まで、様々な場面で楽天の金融サービスを利用し、ポイントを貯めたり使ったりすることができます。
コマース・広告事業
楽天グループの中核をなすのが、このコマース事業です。
日本最大級のオンラインショッピングモール楽天市場を中心に、多様なECサービスを展開しています。
書籍・DVD販売の楽天ブックス、日用品のRakuten 24、フリマアプリの楽天ラクマなどがあり、幅広い商品を扱っています。
また、旅行予約サービスの楽天トラベルや、ゴルフ場予約の楽天GORAもこの分野に含まれます。
広告事業としては、これらのサービスで得られるユーザーの購買データなどを活用した効果的な広告ソリューションを、出店者や広告主向けに提供しています。
モバイル事業
モバイル事業は、楽天モバイルとして携帯キャリアサービスを提供しています。
独自の基地局を整備し、第4世代移動通信システム（4G）や第5世代移動通信システム（5G）の通信サービスを展開しています。
シンプルで分かりやすい料金プランや、楽天グループの他のサービスと連携した特典が特徴です。
また、家庭用のWi-FiサービスであるRakuten Turboも提供しています。
このモバイル事業は、楽天エコシステムの重要な接点の一つとして位置づけられており、通信サービスを通じてより多くのユーザーをグループの経済圏に取り込む役割を担っています。
インターネットサービス事業
フィンテック、コマース、モバイル以外の多岐にわたるインターネットサービスも展開しています。
例えば、電子書籍の楽天Kobo、動画配信サービスのRakuten TV、世界中のユーザーと交流できるメッセージングアプリViberなどがあります。
また、市場調査やマーケティングリサーチを行う楽天インサイトもこの分野に含まれます。
これらのサービスは、ユーザーの様々な興味やニーズに応えることで、グループ全体の会員基盤を強化し、楽天エコシステムの拡大に貢献しています。
スポーツ事業
楽天グループは、プロスポーツチームの運営も行っています。
プロ野球球団の東北楽天ゴールデンイーグルスと、プロサッカークラブのヴィッセル神戸がその代表です。
これらのスポーツチームは、地域社会との結びつきを強めるとともに、ファンに感動やエンターテイメントを提供しています。
また、チームのファンを楽天グループのサービスに誘導することで、グループ全体のブランド価値向上や、エコシステムへのユーザー参加を促す役割も担っています。
社風
楽天グループの社風は、「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」という企業理念に基づいています。
年齢や国籍、性別を問わず多様な人材が集まっており、グローバルな環境で働くことを重視しています。
特に、社員一人ひとりが「アントレプレナーシップ」を持つことを大切にしており、積極的に新しいことに挑戦する姿勢が求められます。
創業以来続いている「楽天主義」という行動指針があり、社員全員が共有する価値観として浸透しています。
また、週に一度、部署関係なく全員で清掃を行う「クリーンアップ」も独自の文化として存在します。
これは、仕事に当事者意識を持つことや、チームとしての一体感を醸成することを目的としています。
このように、楽天は変化を恐れずに挑戦を続け、社員一人ひとりの成長を後押しする文化を持っています。
楽天グループの平均年収は？
楽天グループの平均年収は、800万～850万ほどといわれています。
同じ業界の企業と比べたらかなり高い水準にあります。
楽天グループの平均年収が高い理由は、どのような部分にあるのでしょうか。
初任給
楽天の初任給は、他の企業の初任給と比べて、かなり高い傾向があります。
学部卒であれば月給350,000円、院卒であれば月給360,000円を初任給として貰うことができます。
しかしながら、この月給には固定残業代が含まれているということに注意しましょう。
募集要項には、「月40時間分の固定残業代を含む。」と記載されています。
固定残業代は、あらかじめ給与に含まれた残業代のことで、その残業代分の時間を働かなくても貰えるものです。
他の企業と比べたらかなり高い水準
楽天が他の企業と比較して高い給与水準にある主な理由は、成果主義とグローバルな人材獲得戦略にあります。
年功序列ではなく、個人のパフォーマンスや貢献度を重視する評価制度を徹底しているため、高い成果を出した社員にはそれに見合った報酬が支払われます。
また、楽天は世界中の優秀な人材を惹きつけるため、グローバル市場における競争力のある報酬水準を設定しています。
特に、IT業界のエンジニアやデータサイエンティストといった専門性の高い職種では、世界基準の給与体系を導入することで、トップレベルの人材を確保しようとしています。
このような戦略的な給与設定は、社員のモチベーションを高め、企業の成長を加速させる原動力となっています。
子会社・グループ会社
楽天は、多くの子会社やグループ会社を持っています。
ここでは、特に有名な子会社やグループ会社を紹介します。
楽天カード株式会社
楽天カード株式会社は、楽天グループのフィンテック事業の中核を担う企業です。
クレジットカード「楽天カード」の発行・管理を中心に事業を展開しており、会員数は国内トップクラスを誇ります。
楽天カードの大きな特徴は、楽天市場をはじめとする楽天グループの様々なサービスと連携していることで、カード利用額に応じて「楽天ポイント」が貯まり、それをグループ内の多くのサービスで利用できる点にあります。
また、年会費永年無料や、CMでもおなじみの「2枚目の楽天カード」など、ユーザーの利便性を高めるサービスを積極的に提供しています。
これにより、多くのユーザーが日常的な買い物や生活の中で、楽天の経済圏に深く関わるきっかけとなっています。
楽天銀行株式会社
楽天銀行株式会社は、日本最大級のインターネット専業銀行です。
実店舗を持たず、インターネットやスマートフォンを通じて、預金、振込、為替、ローン、資産運用など、幅広い銀行サービスを提供しています。
その強みは、24時間365日、いつでもどこでも取引できる利便性の高さにあります。
また、楽天市場や楽天カードなど、楽天グループのサービスと連携した「ハッピープログラム」と呼ばれる独自の優遇制度も特徴の一つです。
これにより、楽天銀行の利用者は、他サービスとの連携によって楽天ポイントを貯めたり、振込手数料が優遇されたりといったメリットを享受できます。
楽天証券ホールディングス株式会社
楽天証券ホールディングス株式会社は、楽天グループにおける証券事業全体の戦略立案や管理を行う中間持株会社です。
傘下には、インターネット専業の証券会社である楽天証券株式会社を置いています。
フィンテック事業のさらなる成長を目的として、2022年に設立されました。
この体制により、証券事業の専門性を高めるとともに、楽天グループの他のフィンテック事業（銀行やカードなど）との連携をより一層強化していくことを目指しています。
楽天証券株式会社
楽天証券株式会社は、インターネット専業の証券会社として、株式、投資信託、FXなど様々な金融商品の取引サービスを提供しています。
初心者でも手軽に始められるような少額投資サービスや、充実した投資情報ツールが特徴です。
特に、楽天ポイントを使って投資信託を購入できる「ポイント投資」は、他の楽天グループサービスとの連携を強みとしており、多くのユーザーに支持されています。
これにより、これまで投資に馴染みがなかった層にも、資産形成の機会を提供しています。
楽天生命保険株式会社
楽天生命保険株式会社は、楽天グループが展開する保険事業を担う企業です。
「シンプルでわかりやすい保険」をコンセプトに、生命保険、医療保険、がん保険など、多種多様な保険商品を提供しています。
インターネットを通じて簡単に加入手続きができる点が大きな特徴であり、多くの人に手軽に保険を検討・契約する機会を提供しています。
また、楽天ポイントとの連携も積極的に行っており、保険料の支払いでポイントが貯まるなど、他の楽天グループサービスとのシナジーを創出しています。
楽天損害保険株式会社
楽天損害保険株式会社は、火災保険、自動車保険、傷害保険など、様々な損害保険商品を取り扱っています。
特に、楽天グループが持つインターネットの強みを活かし、ウェブサイトを通じて手軽に保険の見積もりや契約ができるサービスを提供しています。
これにより、ユーザーは自分のライフスタイルに合わせて最適な保険を比較・検討することが可能です。
また、楽天グループの他のサービス、例えば楽天カードと連携した自動車保険など、グループシナジーを活かした商品開発も進めており、顧客の利便性向上に努めています。
楽天ペイメント株式会社
楽天ペイメント株式会社は、楽天グループの決済サービス事業を統括する企業です。
スマートフォン決済アプリ「楽天ペイ」や、電子マネー「楽天Edy」の運営などを担っています。
これにより、ユーザーは実店舗での買い物でも、手軽にキャッシュレス決済を利用することが可能です。
これらの決済サービスは、楽天ポイントと深く連携しており、利用することでポイントが貯まる、またはポイントを支払いに充当できる仕組みが構築されています。
これにより、ユーザーは日々の買い物を楽天経済圏の中で完結させやすくなります。
楽天Edy株式会社
楽天Edy株式会社は、チャージ式の電子マネー「楽天Edy」の運営を専門に行う企業です。
コンビニエンスストアやスーパー、レストランなど、全国の多くの店舗で利用できる決済手段を提供しています。
楽天Edyは、現金でのチャージだけでなく、クレジットカードやポイントからのチャージも可能であり、利便性が高いことが特徴です。
特に、楽天グループのサービスと連携することで、楽天Edyの利用でも楽天ポイントが貯まり、貯まったポイントをチャージに利用することもできます。
楽天トラベル株式会社
楽天トラベル株式会社は、オンライン旅行予約サイト「楽天トラベル」を運営しています。
国内外の宿泊施設、航空券、レンタカー、高速バスなどの予約サービスを幅広く提供しており、ユーザーは自分のニーズに合わせて自由に旅のプランを立てることができます。
また、独自の宿泊プランやキャンペーンを定期的に実施することで、ユーザーに多様な旅行体験を提供しています。
楽天ポイントが利用できる点や、予約に応じてポイントが貯まる仕組みも、多くのユーザーに支持されている理由の一つです。
楽天モバイル株式会社
楽天モバイル株式会社は、携帯電話事業を担う企業です。
第4世代移動通信システム（4G）や第5世代移動通信システム（5G）のサービスを自社の通信網で提供しています。
ユーザーは、シンプルで分かりやすい料金プランや、楽天グループのサービスとの連携特典などを享受できます。
また、家庭用のWi-Fiサービスである「Rakuten Turbo」も提供しており、幅広い通信ニーズに応えています。
楽天モバイルは、楽天エコシステムのエントリーポイントとして、多くのユーザーをグループのサービスへと誘導する重要な役割を担っています。
楽天コミュニケーションズ株式会社
楽天コミュニケーションズ株式会社は、法人向けの通信事業を展開しています。
固定電話サービスやクラウドサービス、データセンター事業など、企業の通信環境を支える多様なソリューションを提供しています。
また、MVNO（仮想移動体通信事業者）事業も手掛けており、法人向け格安SIMサービスなども提供しています。
企業が抱える通信コストの削減や業務効率化といった課題に対し、楽天グループの技術力とネットワークを活かした最適なソリューションを提案しています。
株式会社楽天野球団
株式会社楽天野球団は、プロ野球球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」の運営を担っています。
2005年の新規参入以来、地域密着を掲げ、東北地方の活性化に貢献することを目指しています。
チームの試合運営だけでなく、球場でのイベント開催や、ファンサービスの充実にも力を入れています。
また、楽天グループの他のサービス、例えば楽天モバイルや楽天カードなどとの連携によるファン向けの特典も展開しており、スポーツを通じてグループ全体のブランドイメージ向上や、楽天エコシステムへの関与を深める役割も果たしています。
楽天ヴィッセル神戸株式会社
楽天ヴィッセル神戸株式会社は、プロサッカークラブ「ヴィッセル神戸」の運営を担っています。
日本プロサッカーリーグ（Jリーグ）に所属しており、日本を代表する選手や世界的スター選手が多数在籍することで知られています。
神戸市をホームタウンとして、地域社会との連携を深め、サッカーを通じた地域活性化にも貢献しています。
プロ野球と同様に、楽天グループのサービスと連携したファン向けのキャンペーンや特典も積極的に展開しており、スポーツエンターテイメントを通じて楽天経済圏の拡大に貢献しています。
楽天インサイト株式会社
楽天インサイト株式会社は、市場調査やマーケティングリサーチサービスを提供する企業です。
楽天グループが保有する膨大な会員基盤を活用し、消費者動向や商品に対する意見など、企業のマーケティング活動に必要なデータを収集・分析しています。
これにより、企業はより効果的な商品開発や広告戦略を立てることが可能となります。
アンケートモニターを通じて、一般消費者も手軽に調査に参加でき、その対価として楽天ポイントを受け取れる仕組みも特徴です。
楽天の就職難易度
楽天グループへの就職は極めて難易度が高いと言えます。
東洋経済オンラインが発表した「入社が難しい有名企業ランキング」では上位に位置しており、具体的な入社難易度スコアもトップクラスの企業群に属します。
公式な採用倍率は公表されていませんが、大手就職サイトのプレエントリー数が数万人に達する一方、採用人数は数百名規模であることから、実際の競争率は数十倍から百倍以上と推定され、極めて狭き門です。
採用実績のある大学を見ると、早稲田大学や慶應義塾大学をはじめとする難関私立大学や、旧帝大などのトップクラスの国公立大学が名を連ねており、優秀な学生が数多く応募していることがうかがえます。
さらに、ビジネス職ではTOEICスコア800点以上が応募の目安となるなど、高い英語力が求められる点も、入社難易度を押し上げる大きな要因となっています。
楽天の採用大学ランキング
2位： 東京大学（34人）
3位： 慶應義塾大学（29人）
4位： 上智大学（18人）
5位： 東京工業大学（16人）
6位： 京都大学（12人）
7位： 大阪大学（11人）
7位： 青山学院大学（11人）
9位： 東北大学（9人）
9位： 名古屋大学（9人）
9位： 中央大学（9人）
12位： 北海道大学（8人）
13位： 九州大学（7人）
14位： 法政大学（6人）
14位： 明治大学（6人）
14位： 立教大学（6人）
14位： 立命館大学（6人）
18位： 東京理科大学（5人）
18位： 同志社大学（5人）
20位： 神戸大学（4人）
20位： 学習院大学（4人）
20位： 駒澤大学（4人）
20位： 関西学院大学（4人）
以上のように、有名大学が楽天の採用ランキングにランクインしています。
しかしながら、明確な学歴フィルターがあるわけではありません。
採用実績がある大学一覧
以上のように幅広い大学の採用実績があります。
国内の大学だけではなく、海外の大学から採用していという点も覚えてきましょう。
学歴フィルターはあるの？
特定の大学名だけで合否を決める明確な学歴フィルターは存在しないと考えられます。
同社はダイバーシティを重視し、多様なバックグラウンドを持つ人材の採用を公言しています。
しかし、結果として採用者の多くは早稲田大学、慶應義塾大学や旧帝国大学といった、いわゆる難関大学の出身者が占めているのが実情です。
これは、選考過程のハードルが非常に高いことに起因します。
例えば、ビジネス職ではTOEICスコア800点以上という高い英語力が求められるほか、論理的思考力や主体性を問う厳しい面接が複数回行われます。
つまり、大学名で機械的に判断されるわけではありませんが、この高い選考基準を突破できる能力を持つ学生が、結果的に難関大学に多く集まっていると言えるでしょう。
出身大学に関わらず、個人の能力そのものが厳しく評価されるのが楽天の採用の特徴です。
楽天の子会社・グループ会社も同時に狙おう
楽天カードや楽天銀行、楽天モバイルといった主要な子会社は、それぞれが業界のトッププレーヤーであり、独自の採用活動を行っています。
本社とは求める人物像や専門性が微妙に異なるため、一方ではご縁がなくても、もう一方では自分のスキルや経験が高く評価される可能性があります。
例えば、金融分野でのキャリアを志すなら楽天カード、通信の未来を創りたいなら楽天モバイルを直接志望することで、より熱意と専門性をアピールできます。
事業内容は違えど「楽天主義」という価値観は共有しており、グループの一員であることに変わりはありません。
視野を広げてグループ全体でチャンスを探すことが、楽天への扉を開く重要な鍵となるでしょう。
楽天グループの採用コース
楽天では、多くの採用コースが設けられています。
ここでは、その採用コースを詳しく解説します。
ビジネス総合コース
このコースは、楽天グループの多岐にわたる事業を横断的に経験したいと考える人向けの採用コースです。
入社後、インターネットサービス、フィンテック、モバイル、スポーツ事業など、約70以上のサービスの中から、コンサルティング営業、企画、マーケティング、クリエイティブ、コーポレート（人事、法務、経理など）といった様々な職種に配属される可能性があります。
特定の専門分野に限定せず、幅広いキャリアを積んでいきたいと考える人にとって、多くの可能性が開かれているのが特徴です。
部門・職種別コース
ビジネス職の中には、初期配属や専門分野が確約されたコースも複数用意されています。
例えば、「FinTechコース」は、楽天カードや楽天銀行といった金融事業に特化したキャリアを積むことができます。
「コーポレートコース（財務経理）」は、経営に直結する財務や経理部門で専門性を高めていきたい人に向けたコースです。
「デザインコース」や「マーケティングコース」では、それぞれデザインやUX、マーケティング部門への配属が確約されており、入社時から専門性を発揮したい人に適しています。
エンジニア職
エンジニア職では、技術分野に特化した採用を行っています。
具体的には、アプリケーション開発を担当する「アプリケーションエンジニア」、インフラの設計・構築・運用を行う「インフラエンジニア」、データを分析・活用する「データサイエンティスト」など、専門分野ごとに細かくコースが分かれています。
このコースでは、世界中の優秀なエンジニアと協力しながら、楽天グループのグローバルなサービス開発に貢献することが求められます。
専門性を追求し、技術を通じて社会にインパクトを与えたい人に向けた採用体系です。
その他（グローバル採用など）
楽天はグローバルな事業展開を進めており、海外の大学・大学院を卒業した学生向けの採用や、外国籍の学生を積極的に受け入れるグローバル採用も行っています。
多様な国籍の社員が働く環境で、世界を舞台に活躍したいと考える人材を求めています。
また、キャリア採用（中途採用）も常時行っており、ビジネス職からエンジニア職まで、幅広い職種で専門性の高い経験者を募集しています。
楽天グループの就活の特徴
楽天グループの就職活動には、いくつかの特徴があります。
ここでは、その特徴を徹底的に解説します。
独自の企業文化「楽天主義」
楽天グループの採用活動では、「楽天主義」という独自の企業文化や行動指針への共感が重視されます。
これは、挑戦を恐れずに新しい価値を創造する「アントレプレナーシップ（起業家精神）」や、プロフェッショナルとしてやり抜く「Get Things Done」といった価値観で構成されています。
面接では、学生時代に困難な課題に直面し、それを乗り越えた経験などを通じて、この「楽天主義」に合致する人物かどうかを深く見極めようとします。
グローバルな環境への適応力
楽天グループは、社内公用語を英語としており、多様な国籍の社員が働くグローバルな環境です。
そのため、就職活動においても、英語力や異文化への適応力が重視されることがあります。
入社時までにTOEICで一定のスコア取得が推奨されるなど、グローバルな環境で働く意欲と能力があるかどうかが選考のポイントの一つとなります。
多岐にわたる事業への理解
楽天グループは、コマース、フィンテック、モバイルなど多岐にわたる事業を展開しています。
そのため、単に一つの事業に関心があるだけでなく、グループ全体が形成する「楽天エコシステム」への理解と、その中でどのように貢献したいかという明確なビジョンを持っているかが問われます。
幅広い事業領域があるからこそ、自分のキャリアをどのように築いていきたいかを具体的に語ることが重要となります。
内定者の特徴
楽天グループの内定者の特徴として、どのような点が挙げられるのでしょうか。
ここでは、楽天グループから内定を貰っている内定者の特徴を詳しく解説します。
実行力がある
内定者は、与えられた指示を待つのではなく、自ら課題を見つけて解決しようとする強いオーナーシップを持っています。
例えば、サークル活動やアルバイト、学業などで、現状に満足せず「もっと良くしたい」と考え、具体的な行動を起こしてきた経験を持つ人が多いです。
その際、困難に直面しても粘り強く取り組み、最後までやり遂げる実行力も兼ね備えています。
彼らは、自ら考えて動くことで、組織や周囲に良い影響を与えることに喜びを感じるタイプです。
高いコミュニケーション能力
楽天グループの仕事は、チームや顧客との連携が不可欠です。
そのため、内定者は高いコミュニケーション能力を持っています。
相手の意見をしっかりと聞き、自分の考えを論理的に分かりやすく伝えることができます。
また、単に話すのが得意なだけでなく、多様な価値観を持つ人々と円滑な人間関係を築く力も持ち合わせています。
面接では、一方的に話すのではなく、面接官との対話を通じて、自身の考えを深めていく姿勢も評価されます。
ミッションへの共感
楽天グループのミッションに深く共感していることも、内定者の重要な特徴です。
彼らは、単に「成長している企業だから」という理由ではなく、楽天グループの事業が社会にどのような価値を提供しているのかを深く理解しています。
そして、そのミッションを達成するために、自分自身がどのような役割を担い、貢献できるかを具体的にイメージできています。
このような貢献意欲は、入社後の高いモチベーションにつながると考えられています。
高い成長意欲
楽天グループの内定者は、現状に満足せず、常に自分自身を成長させたいという高い成長意欲を持っています。
新しい知識やスキルを積極的に学び、それを実際の業務に活かそうとする姿勢が評価されます。
特に、IT業界は変化が速いため、未知の分野でも臆することなく挑戦し、素早くキャッチアップできる学習能力は不可欠です。
彼らは、学生時代から自主的にプログラミングを学んだり、資格取得に励んだりするなど、自律的に学ぶ習慣を身につけています。
論理的思考力
事業の課題を正確に捉え、最適な解決策を導き出すために、論理的思考力は必須です。
内定者は、複雑な情報を整理し、筋道を立てて考えることができます。
面接では、「なぜそう思うのか」という問いに対し、明確な根拠や理由を添えて説明する力が求められます。
また、単に論理的に考えるだけでなく、その思考をもとに、具体的なアクションプランを立てる課題解決能力も兼ね備えています。
彼らは、問題の本質を見抜き、効果的な解決策を導き出すことで、事業成長に貢献できる人材として期待されています。
楽天の選考フロー
楽天の選考フローは、一般的な企業の選考フローと非常に似ています。
そのため、大きな不安を抱えることなく選考を進めることができることが多いです。
ここでは、楽天の選考フローに関して詳しく解説します。
エントリーと書類選考
楽天の選考は、まず公式採用サイトからのエントリーで始まります。
その後、エントリーシートの提出が求められます。
ここでは志望動機や学生時代に力を入れたことといった一般的な質問に加え、楽天という企業への理解度が問われます。
特に、同社が掲げる価値観である楽天主義に共感し、自身の経験と結びつけて語れるかが重要です。
なぜ数ある企業の中から楽天を選んだのか、そして入社後に自らの力で何を成し遂げたいのか、その熱意と主体性を明確に示すことが最初の関門を突破する鍵となります。
多くの応募者の中から、次のステップへ進む候補者を選抜する重要な段階です。
適性検査
書類選考を通過すると、次に行われるのがWebテスト形式の適性検査です。
楽天では多くの企業が採用するSPIなどとは異なり、eF-1Gという独自の検査が用いられることが多いのが特徴です。
このテストは、計算や読解といった基礎的な知的能力だけでなく、個人の性格や価値観、ストレス耐性といった内面的な特性まで多角的に測定します。
そのため、一夜漬けのような対策は難しく、候補者の本質的な資質が見られます。
自己分析を深く行い、自分自身の強みや個性を正直に表現することが、この段階を通過するために不可欠な準備となります。
複数回の面接
Webテストを通過すると、いよいよ選考の核となる複数回の面接が始まります。
面接は通常二回から三回ほど行われ、段階的に評価が深まっていきます。
一次面接では、主に人事担当者や若手社員が面接官となり、人柄やコミュニケーション能力、基本的な志望動機などが確認されます。
二次面接以降は、現場の管理職や部長クラスが登場し、過去の経験の深掘りを通じて、論理的思考力や問題解決能力、そして楽天のカルチャーに合う人材かどうかが厳しく見極められます。
最終面接は役員が担当し、入社への強い意志と将来性が評価されます。
内定
全ての面接を通過すると、内定の運びとなります。
この選考フロー全体を通して一貫して重要視されるのが英語力です。
楽天は社内公用語が英語であり、グローバルな事業展開を背景に、社員には高い語学力が求められます。
例えば、新卒のビジネス職ではTOEICスコア800点以上が応募の目安とされており、これは選考を受けるための前提条件とも言えます。
選考の過程で英語での面接が実施されることも珍しくありません。
そのため、専門的なスキルや経験に加え、世界中の同僚と円滑に意思疎通ができる実践的な英語力が、内定を勝ち取るための必須要素となっています。
楽天の福利厚生
楽天の福利厚生は、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、楽天の福利厚生に関してを詳しく解説します。
仕事と育児・介護の両立支援
楽天では、従業員が仕事と家庭生活を両立できるよう、様々なサポートを提供しています。
例えば、産前産後休業や育児休業、介護休業といった法律に基づいた制度はもちろん、妊娠中の通院休暇や配偶者の出産休暇も取得可能です。
さらに、育児や介護のための短時間勤務制度や、在宅勤務制度も導入しており、個々の状況に応じた柔軟な働き方をサポートしています。
女性の活躍を後押しするためのワーキングペアレンツネットワークの構築や、卵子凍結支援も行っており、ライフステージの変化に対応できる環境を整えています。
食事補助
楽天のオフィスにはカフェテリアが併設されており、朝・昼・晩の3食が基本的に無料で提供されます。
日替わりで様々なメニューが用意され、ハラルやインドベジタリアンにも対応しているカフェテリアもあります。
厨房を持たない小規模オフィスでは、ケータリングや食事券による昼食補助が受けられるため、どの拠点で働く従業員も食事の心配なく業務に集中できる環境です。
ストックオプション・従業員持ち株会
楽天グループは、従業員のモチベーション向上と資産形成を支援するために、ストックオプションプログラムと従業員持株会を導入しています。
ストックオプションプログラムでは、業績や評価に応じて、自社株を優待価格で購入できる権利が付与されることがあります。
また、従業員持ち株会では、給与から天引きして定期的に自社株を購入できるため、中長期的な視点での資産形成を計画的に行うことが可能です。
これにより、従業員は会社の成長を自らの利益として実感できます。
クラブ活動
「Rakuten Official Club」という制度のもと、役職や雇用形態に関わらず、従業員が自由にクラブ活動を行うことができます。
現在、約50のクラブがあり、会社から活動費の一部補助も受けられるため、スポーツや文化活動を通じて部署やチームの垣根を越えたコミュニケーションを活発化させています。
これにより、従業員同士の親睦が深まり、リフレッシュを図る場としても機能しています。
楽天クリムゾンハウスサービス施設
本社である楽天クリムゾンハウス内には、従業員の利便性を高める様々な施設が完備されています。
具体的には、カフェテリアや託児所に加え、ヘアサロンやネイルサロン、フィットネスジム、鍼灸マッサージ、クリーニング店などがあり、いずれも優待価格で利用できます。
これにより、従業員は仕事の合間や出社前後に、日々の生活に必要なサービスを社内で済ませることができ、効率的に時間を使うことが可能です。
社員寮
楽天では、主に新卒入社者を対象とした社員寮が提供されています。
社員寮は、食事や団欒を楽しめるダイニングラウンジや、大人数で使える広々としたキッチン、ランドリーといった共有スペースが充実しています。
これは、入社間もない新入社員が安心して生活を始められるよう、住環境をサポートするための制度です。
その他
上記に加えて、楽天では従業員が安心して働けるよう、包括的な福利厚生を提供しています。
具体的には、福利厚生サービス「リロクラブ」への加入、健康相談サービス、入社時のビザ取得・更新サポート、転居支援、引越しサービスや語学学習サービスの社員割引などが挙げられます。
これらのサービスは、従業員一人ひとりが働きやすく、充実したキャリアを築けるようにとの配慮に基づいています。
楽天グループの就活のポイント
最後に、楽天グループを志望する場合の就職活動におけるポイントを紹介します。
第一印象が良くなるよう気をつける・質問に結論ファーストで簡潔に答えるなど、基本的な点は他社を受ける場合と同じです。
その他に注意するべきポイントやコツを紹介します。
徹底的に自己分析する
楽天グループの就職活動では、自身の強みや興味を深く掘り下げた自己分析が不可欠です。
なぜ楽天グループで働きたいのか、数ある職種の中でなぜその職種を志望するのか、入社後にどのようなキャリアを築きたいのかを明確に言語化する必要があります。
漠然とした志望動機や、会社名だけで志望する姿勢では、採用担当者の心を掴むことはできません。
自身の過去の経験と、楽天グループで成し遂げたいことを結びつけ、説得力のあるストーリーを構築することが重要です。
また、自身のスキルや経験が、志望職種でどのように活かせるのか具体的に説明できるよう準備しておくことがポイントです。
職種に応じた専門スキルをアピールする
楽天グループでは、職種別採用が基本であるため、応募する職種で求められる専門スキルや実績を具体的にアピールすることが重要です。
データ分析やマーケティングの知識、ビジネスコンテストでの実績など、スキルや経験を示す具体的なエピソードを用意しておくことが有効です。
単なる熱意だけでなく、それを裏付けるスキルや実績を提示することで、即戦力として活躍できる可能性をアピールできます。
企業文化への理解を伝える
楽天グループの企業理念への深い理解と共感を示すことが、選考突破の重要な鍵となります。
面接では、楽天グループのサービスについて、なぜこの機能が素晴らしいと思うのか、どうすればもっと良くなると思うのかなど、ユーザー視点に立った考察を求められることがあります。
単に「ユーザーのため」と語るだけでなく、ユーザーが本当に求めているものは何か、そのために自身が何を貢献できるのかを具体的に示すことが重要です。
サービスの改善点や新規アイデアを提案することで、ユーザーへの強い関心と、企業理念への共感度をアピールすることができます。
コミュニケーション能力をアピールする
楽天グループは、多様なバックグラウンドを持つ社員がチームで協業してサービスを創出しています。
そのため、円滑なコミュニケーション能力とチームワークを重視します。
面接やグループワークでは、自分の意見を明確に伝える力だけでなく、他者の意見に耳を傾け、チーム全体として最善の答えを導き出す協調性や傾聴力が評価されます。
学生時代のアルバイトやサークル活動、研究室での活動などで、チームで目標を達成した経験を具体的に説明できるよう準備しておくことが有効です。
チームの中で自身がどのような役割を果たし、どのように貢献したのかを具体的に語ることで、入社後の活躍をイメージさせることができます。
インターンシップに参加する
楽天グループは、インターンシップを積極的に実施しており、本選考への足がかりとして非常に有効です。
インターンシップに参加することで、社員との交流を通じて企業の文化や働き方を肌で感じることができます。
また、実際の業務に近い課題に取り組むことで、自身のスキルを試すことができ、企業への適性を判断する良い機会となります。
インターンシップで高い評価を得れば、早期選考の案内を受けられる可能性もあります。
選考を有利に進めるためにも、関心のある職種のインターンシップには積極的に参加し、そこで成果を出すことを目指しましょう。
まとめ
楽天グループは非常に高い倍率の就職試験を突破しなければなりませんが、多くの方に魅力的なチャレンジ環境を提供しています。
入社後に成長できる職場を志望する方は、ぜひ採用情報をチェックしてみましょう。
仮に内定を得られなくてもトライアウトやインターンまで進めば、その後の就職活動でも参加経験が活きてくるでしょう。
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