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27卒のガクチカは2025年11月でもまだ間に合う|今の時期が重要な理由
2025年も終わりに近づき、「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)が何もない」と焦り始めている27卒の皆さんも多いかもしれません。
周囲がインターンや選考準備を進めているのを見ると、不安になりますよね。
しかし、結論から言えば、ガクチカは今からでもまったく遅くありません。
むしろ、この11月からの数ヶ月間が、ライバルと差をつけるための非常に重要な時期なのです。
多くの企業は、ガクチカの「結果の大きさ」そのものよりも、そこに至るまでの「プロセス」を重視しています。
今から意識的に行動し、それを言語化する準備をすれば、冬から春にかけての選考で自信を持って語れるエピソードは必ず作れます。
この時期の過ごし方が、あなたの就活を大きく左右することを理解し、今日から一歩を踏み出しましょう。
企業が重視するのは“実績の大きさ”より“思考・行動プロセス”
就活生がよく誤解しがちなのが、「ガクチカ=すごい実績」という思い込みです。
「部活で全国大会に行った」「サークルの代表だった」「長期インターンで大きな成果を出した」といった華やかな経験がないと、ガクチカとして語れないのではないかと不安になる気持ちは分かります。
しかし、企業の人事担当者が本当に知りたいのは、その実績の裏にあるあなたの「思考・行動プロセス」です。
なぜその目標に取り組もうと思ったのか(動機)、目標達成のためにどんな課題を見つけ、どう工夫したのか(試行錯誤)、そしてその経験から何を学び、どう成長したのか(再現性)。
この一連の流れこそが、あなたが社会に出てからも活躍できる人材かどうかを判断する重要な材料になります。
例えば、「アルバイト先の売上が10万円上がった」という結果(What)だけを語る学生より、「新人教育のマニュアルが分かりにくく離職率が高かった(課題)ため、図解入りのチェックリストを作成し、研修時間を2時間短縮できた(工夫・成果)」と語る学生の方が、よほど具体的に働く姿をイメージできます。
今の環境でできる小さな工夫や改善こそ、あなた独自の強みを示す最高のガクチカになるのです。
実績の大小に捉われず、自分の頭で考え行動したプロセスを大切にしましょう。
冬選考〜春選考に向けて今からの行動が一番差がつく
2025年11月というこの時期は、就活全体で見ても「行動の差」が「結果の差」に直結する、まさにゴールデンタイムと言えます。
多くの27卒生が「まだ本選考まで時間がある」と油断しがちな一方で、意識の高い層はすでに水面下で動き出しています。
特に、冬に開催される短期インターンや、一部の企業で始まる早期選考(冬選考)は、実質的な選考のスタートダッシュです。
ここで「語れるガクチカがない」という理由で参加を見送ってしまうと、春以降の本格的な選考シーズンで圧倒的に不利なスタートを切ることになります。
逆に、今からガクチカを意識した行動(例えば、アルバイト先での小さな改善活動)を始め、冬のインターンでそれを「試しに話してみる」という経験を積めば、本選考までにエピソードをブラッシュアップする十分な時間が確保できます。
選考は「慣れ」も重要です。
ライバルがのんびりしているこの時期に、一つでも多く「行動」と「振り返り」を経験しておくこと。
その小さな積み重ねが、春に大きな自信となって返ってくるのです。
27卒はまだ本選考が本格化していないタイミング
27卒の皆さんにとって、2025年11月は「まだ間に合う」最後のチャンスとも言える時期です。
経団連のルールに基づけば、本選考(面接などの選考活動)の解禁は大学4年生(2026年)の6月1日以降、採用内定は10月1日以降とされています。
もちろん、これはあくまで原則であり、実際にはインターンシップ経由の早期選考や、業界・企業によってはもっと早い時期から実質的な選考が始まっていることも事実です。
しかし、大多数の企業が本格的に採用活動を加速させるのは、年明けから春にかけてです。
つまり、今この瞬間は、エントリーシート(ES)や面接で語る「弾(タマ)」を仕込む絶好のタイミングなのです。
多くの学生がまだ具体的なエピソード作りに着手できていない今だからこそ、意識的に行動を起こせば、それは非常に目立つ強みとなります。
「まだ何もしていない」という焦りは、裏を返せば「今から始めればトップ集団に食い込める」という可能性の裏返しでもあります。
本選考のピークが来る前に、自分だけの武器を磨き上げる準備期間として、この時期を最大限に活用しましょう。
27卒が“今からでも作れる”ガクチカの作り方【最短ルート】
「今からガクチカを作る」と聞くと、何か新しい、特別なことを始めなければならないと身構えてしまうかもしれません。
しかし、その必要はまったくありません。
最短ルートで質の高いガクチカを作るコツは、「今ある環境」を最大限に活用することです。
アルバイト、サークル、ゼミ活動、あるいは日々の学習といった、あなたの日常の中にこそ、ガクチカの種は眠っています。
重要なのは、その日常の中で「小さな目標」を立て、「工夫」を加え、「振り返る」というサイクルを意識的に回すこと。
このシンプルな4つのステップを踏むだけで、ありふれた日常が、企業に響く「あなただけのストーリー」に変わります。
ゼロから何かを生み出すのではなく、今あるものを磨き上げるイメージで、今日から取り組んでみましょう。
| 時期 | やるべきこと(具体例) | ポイント(目的) |
|---|---|---|
| 今すぐ (2025年11月~12月) |
・ガクチカの「種」探し(日常の課題発見) ・冬の短期インターンを1社以上予約する ・アルバイト先での「小さな改善」を1つ決めて実行する ・自己分析(強み・弱みの棚卸し) |
まずは「行動の第一歩」を踏み出す時期。重い腰を上げ、小さなアクションを起こすことが最優先。 |
| 冬休み (12月下旬~1月上旬) |
・短期インターンに参加する(グループワーク体験) ・資格学習に集中する(例:2週間でITパスポート対策) ・ESの「ガクチカ」項目を試しに書いてみる ・業界研究・企業研究を始める |
まとまった時間が取れる貴重な時期。インターン参加や学習など、集中してインプット&アウトプットを行う。 |
| 冬~春 (2026年1月~3月) |
・ガクチカエピソードの言語化(STAR法+工夫) ・ES作成と添削(大学のキャリアセンターなど) ・(早期選考があれば)面接練習・参加 ・OB/OG訪問(可能であれば) |
「行動した経験」を「伝わるエピソード」に磨き上げる時期。本格化する選考に向けて実践的な準備を進める。 |
Step1|テーマ選定:今の生活で伸ばせるポイントを探す
ガクチカ作りの第一歩は、テーマ選定です。
しかし、ここで「新しいサークルを立ち上げる」や「長期インターンを始める」といった大きな決断をする必要はありません。
最短ルートを目指すなら、あなたの「今」の生活を見渡すことから始めましょう。
あなたは今、どんな環境に身を置いていますか? 飲食店のアルバイト、大学のゼミ、趣味のサークル、あるいは独学で続けているプログラミング学習かもしれません。
その中で、「もう少しこうしたら良くなるのに」と感じる不満や、「これを伸ばせたら面白そうだ」と思う興味はありませんか? 例えば、アルバイト先で「新人の教育が雑で、いつも辞めてしまう」なら、それがあなたのテーマです。
「ゼミの発表資料が毎回見づらい」なら、それも立派なテーマになります。
「課題発見」や「改善意識」こそが、ガクチカの出発点です。
特別な場所を探すのではなく、あなたの最も身近な場所、普段一番時間を使っている場所に、磨けば光る原石があるはずです。
まずは自分の日常を棚卸しし、小さな「引っかかり」を見つけることから始めましょう。
Step2|目標設定:2〜8週間で達成できる“小さな成果”を決める
テーマが決まったら、次に具体的な目標設定を行います。
ここでのポイントは、「短期間で達成可能な、小さな成果」に絞り込むことです。
「サークルの部員数を2倍にする」といった壮大な目標は、時間がかかりすぎる上に、達成のハードルも高く、途中で挫折してしまう可能性が高いです。
そうではなく、「1ヶ月後のイベントの参加申込者数を、前回比で10%増やす」「次のゼミ発表までに、教授から『分かりやすい』と評価される資料を作る」といった、具体的かつ測定可能な目標を立てましょう。
期間としては、2週間から長くても2ヶ月(8週間)程度で結果が出るものが理想です。
なぜなら、就活で語るエピソードとしては、短期間で集中して行動し、PDCA(計画・実行・評価・改善)を回した経験の方が、ダラダラと時間をかけた経験よりも「実行力」や「改善力」をアピールしやすいからです。
小さな成功体験を積み重ねることが、自信を持ってガクチカを語るための近道になります。
まずは、2ヶ月後のあなたが達成していたい「小さなゴール」を設定してみましょう。
Step3|行動量を増やす:工夫・改善・役割を意識して動く
目標が決まれば、あとは行動あるのみです。
ただし、やみくもに行動量を増やすだけでは、ガクチカとして語れるエピソードにはなりません。
重要なのは、「工夫・改善・役割」という3つの視点を常に意識して動くことです。
例えば、アルバイト先で「注文ミスを減らす」という目標を立てたとします。
単に「気をつける」だけでは工夫とは言えません。
「ミスが起きやすいのは新人が多い時間帯だ」と分析し、「よく間違えるメニューの写真をラミネートしてレジ横に貼る」という具体的な工夫を行うことが重要です。
また、サークル活動であれば、「自分が率先して議事録係を担当し、次のアクションを明確にする」といった「役割」を自ら引き受けることも、主体性のアピールにつながります。
ただ言われたことをやる「作業」ではなく、自ら課題を見つけ、どうすればもっと良くなるかを考え、主体的に動く「仕事」として取り組む。
この意識の違いが、あなたの行動を「語れるエピソード」へと昇華させます。
Step4|振り返り:STAR+課題・工夫でストーリーに落とし込む
行動したら、必ず「振り返り」を行ってください。
ガクチカ作りにおいて、行動と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが、この振り返りのステップです。
行動しっぱなしでは、それはただの「経験」に過ぎず、面接官に伝わる「エピソード」にはなりません。
振り返りの際は、「STAR(スター)法」というフレームワークを意識すると整理しやすくなります。
S(Situation:状況)、T(Task:課題・目標)、A(Action:行動)、R(Result:結果)の頭文字です。
しかし、ガクチカとして深みを出すためには、これだけでは不十分です。
特にA(行動)の部分を、「なぜその行動を選んだのか(動機)」、「具体的にどんな工夫や改善をしたのか」という視点で深掘りすることが不可です。
「課題の特定」と「工夫した点」こそが、あなたの思考プロセスを示す最も重要な部分だからです。
「〇〇という課題があったので(T)、私は△△という工夫をしました(A)。
その結果、□□になりました(R)」というストーリーラインを明確にすること。
これが、あなたの行動を説得力のあるガクチカに変える最後の仕上げです。
27卒が今(2025年11月〜2026年3月)から作れるガクチカの具体例
「日常の中にヒントがあると言われても、具体的にイメージが湧かない」という方もいるでしょう。
ここからは、2025年11月から年度末(2026年3月)にかけての「今」だからこそ取り組みやすく、成果につながりやすいガクチカの具体例を紹介します。
ポイントは、季節性や短期間で成果が出やすいテーマを選ぶことです。
年末年始の繁忙期、サークルの新歓準備、ゼミの追い込みなど、この時期特有のイベントや課題は、ガクチカの宝庫です。
特別なことをゼロから始める必要はありません。
あなたの身近にある「ちょっとした頑張りどころ」に注目し、それをどう「エピソード化」できるかという視点で読んでみてください。
きっと、あなたにも当てはまるテーマが見つかるはずです。
アルバイト:年末繁忙期の売上・回転率・接客改善が成果に直結
多くの学生が経験しているアルバイトは、ガクチカの鉄板テーマです。
特にこれからの11月、12月は、飲食店や小売店にとって最大の繁忙期。
課題が山積みになるこの時期こそ、あなたの「改善力」や「主体性」をアピールする絶好のチャンスです。
例えば、飲食店なら「年末の予約客でオペレーションが回らない」という課題に対し、「予約客用の簡易メニュー表を作成して注文時間を短縮する」「新人でもすぐ動けるよう、ピーク時の役割分担表を提案する」といった工夫が考えられます。
小売店なら「クリスマスラッピングに時間がかかりすぎる」課題に対し、「事前に準備できる包装パターンを提案し、待ち時間を平均3分短縮した」など、具体的な数字で成果を示せると強力です。
重要なのは「言われたからやる」のではなく、「お店の売上(または効率)を上げるために、自分は何ができるか」という視点で動くこと。
短期間で明確な成果(数字)が出やすいため、今から取り組むガクチカとして非常におすすめです。
サークル:冬イベント運営・新歓準備で役割を持てる
サークル活動に所属しているなら、この時期は「イベント」と「代替わり」がキーワードになります。
クリスマスイベントや冬合宿、あるいは学園祭の反省会など、何かしらの行事があるサークルは多いでしょう。
そこで「参加者」で終わるのではなく、「運営側」として積極的に役割を引き受けることがガクチカにつながります。
例えば、「イベントの集客が悪い」という課題に対し、「SNSでの告知方法を見直し、過去の参加者の声を紹介する投稿を増やした結果、申込者数が20%増えた」といったストーリーです。
また、3年生が引退し、2年生中心の新体制がスタートする時期でもあります。
27卒(現在大学3年生)であれば、新体制の立ち上げや、来春の新歓準備で中心的な役割を担うチャンスです。
「新入生向けのサークル紹介資料が古かったため、活動内容が伝わる動画を作成し、説明会での反応率を上げた」など、後輩や新入生のために何ができるかを考え、行動に移してみましょう。
ゼミ・研究:卒論・研究発表における作業分担や資料作成がガクチカ化
大学生活の本分である学業、特にゼミや研究室での活動も、ガクチカの有力な候補です。
3年生の後半は、卒論のテーマ決めや中間発表、共同研究の追い込みなど、学業面での負荷が高まる時期です。
グループでの研究発表やプロジェクトがある場合、そこでのあなたの「貢献」がそのままガクチカになります。
例えば、「グループ内での進捗管理が曖昧だった」という課題に対し、「週1回の定例ミーティングと共有フォルダでのタスク管理を提案し、全員が期限内に作業を終えられる仕組みを作った」といったエピソードです。
あるいは、「発表資料が専門的すぎて伝わらない」という課題に対し、「専門用語を減らし、図解やグラフを多用することで、他学部の学生にも『分かりやすい』と評価される資料を作成した」といった工夫も良いでしょう。
学業という「本気で取り組むべきフィールド」での課題解決プロセスは、あなたの論理的思考力や真摯な姿勢を伝える上で非常に効果的です。
短期インターン:冬休みの1day/2dayで企画・改善提案を作る
「ガクチカが何もない」と焦るなら、いっそ「ガクチカ作りのためにインターンに参加する」というのも一つの手です。
特に冬休み(12月~2月)には、多くの企業が1dayや2dayの短期インターンシップを開催します。
これらのプログラムでは、グループワークで「新商品の企画立案」や「既存サービスの改善提案」といった課題に取り組むことがほとんどです。
このグループワークこそ、ガクチカの宝庫です。
例えば、「議論が発散してまとまらなかった」際、「自分から書記役を買って出て、出た意見をホワイトボードに整理し、論点を絞り込んだ」という行動。
あるいは、「最終発表で、ありきたりな提案で終わりそうだった」際、「ターゲット層である自分たちのリアルな視点を盛り込むことを提案し、企業担当者から『学生ならではの面白い視点だ』と評価された」といった成果。
たとえ短期間であっても、その場で自分がどんな役割を果たし、チームの成果にどう貢献したかを具体的に語れれば、それは立派なガクチカになります。
資格・学習:2ヶ月で取れる資格やスキルもガクチカになる
アルバイトもサークルもピンとこない…という人は、「資格取得」や「スキル学習」をガクチカにする方法もあります。
ただし、単に「資格を取りました」ではアピールとして弱いです。
重要なのは、「なぜその資格を選んだのか(動機)」と「どうやって効率的に学習したのか(プロセス)」です。
例えば、「2ヶ月でTOEICのスコアを200点上げた」という目標を立てたとします。
そのために、「通学時間の往復1時間をリスニングに充て、週末に必ず模試を1回分解く」というルールを決め、「間違えた問題は単語帳アプリに登録して寝る前に復習する」といった工夫を重ねたプロセスを語ります。
結果としてスコアが上がれば、それは「目標達成能力」や「自己管理能力」の証明になります。
ITパスポートや簿記3級、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)など、比較的短期間(2〜3ヶ月)で取得可能な資格は、今から始めるテーマとして最適です。
目標設定、計画立案、実行、改善というサイクルを回した経験として、自信を持って語りましょう。
個人プロジェクト:SNS運用・ポートフォリオ制作・企画挑戦でもOK
組織に属さなくても、ガクチカは作れます。
「個人プロジェクト」として、自分の興味・関心をとことん追求するのも立派な活動です。
例えば、Webデザインに興味があるなら、自分の作品集(ポートフォリオ)サイトを立ち上げること自体がガクチカになります。
「単に作る」だけでなく、「見る人が使いやすいデザイン(UI/UX)を意識し、友人3人にレビューしてもらって改善した」といったプロセスを加えましょう。
また、SNS運用も良いテーマです。
「趣味のカフェ巡りのInstagramアカウントを立ち上げ、3ヶ月でフォロワー500人を目指す」と目標設定し、「投稿時間を平日の夜8時に統一し、ハッシュタグを分析して投稿内容を最適化した」などの工夫を語れば、マーケティング思考のアピールにもなります。
「ゼロからイチを生み出す力」や「主体的に物事を進める力」は、企業が今まさに求めているスキルです。
組織での経験がないことをコンプレックスに感じる必要はありません。
あなたの「好き」や「得意」を突き詰めた経験を、自信を持ってアピールしましょう。
「今すぐ始められるガクチカ探し」27卒向けチェックリスト
ガクチカの作り方は分かったけれど、自分に置き換えると何から手をつければいいか分からない…。
そんな27卒の皆さんのために、「今すぐ始められるガクチカの種」を見つけるためのチェックリストを用意しました。
これから挙げる5つの質問に、「はい」「いいえ」ではなく、具体的な場面を思い浮かべながら答えてみてください。
重要なのは、大きなことである必要はまったくいない、ということです。
あなたの日常にある「小さな引っかかり」や「ちょっとした意欲」こそが、企業に響くガクチカの第一歩になります。
このリストをヒントに、あなたの「今」を見つめ直し、行動のテーマを見つけてみましょう。
周囲に役立てる改善は何ができる?
あなたの身の回りで、「非効率だな」「もっとこうすれば良いのに」と感じることはありませんか? それは、ガクチカの絶好のスタート地点です。
例えば、アルバイト先で「備品の管理場所がバラバラで、探すのにいつも時間がかかる」と感じているなら、「整理整頓のマニュアルや配置図を作る」という行動が、周囲の役に立つ改善になります。
サークルで「連絡がいつもLINEで流れてしまい、重要な情報を見逃す人がいる」なら、「ノート機能やイベント機能を活用するルールを提案する」ことも立派な貢献です。
大切なのは、「誰かがやってくれるだろう」と傍観するのではなく、「自分がやることで、少しでも皆が楽になるなら」という当事者意識(フォロワーシップ)を持つことです。
大きな変革である必要はありません。
あなたの小さな「おせっかい」や「気遣い」が、チームの生産性を上げ、結果として企業が求める「主体性」や「課題解決力」のアピールにつながるのです。
まずは、あなたが所属するコミュニティで「不便」を見つけることから始めてみましょう。
小さくても“数字で書ける成果”は作れそう?
ガクチカを語る上で、「数字」は非常に強力な武器になります。
なぜなら、数字は客観的な事実であり、あなたの行動がどれだけのインパクトを与えたかを具体的に示すことができるからです。
とはいえ、いきなり「売上を2倍に」といった大きな数字を目指す必要はありません。
ごく小さな「数字の変化」を意識することから始めましょう。
例えば、アルバイトで「新人の研修時間を、マニュアル改善によって従来の5時間から4時間に短縮した(-1時間)」、「レジ横のポップを工夫して、特定の商品の購入率を先月比で5%上げた(+5%)」など、身近なところで測定できる数字を探します。
サークル活動なら「SNSの告知を工夫して、イベントの申込者数を10人増やした(+10人)」でも構いません。
「計測可能な目標」を立てることで、あなたの行動は具体的になり、振り返りもしやすくなります。
今から2ヶ月間、あなたの行動で「Before」と「After」を比較できる数字が何かないか、意識して探してみてください。
任せられている役割はある?
あなたは今、所属するコミュニティ(ゼミ、サークル、アルバイトなど)で、何かしらの「役割」を任されていますか? 「ゼミの発表グループのリーダー」や「サークルの会計係」といった明確な役職でなくても構いません。
「いつもなんとなく議事録を取っている」「新人の教育係をよく頼まれる」「イベントの会場手配はいつも自分がやっている」…。
そうした「暗黙の役割」こそが、あなたの強みを示しています。
なぜ、あなたは周りからその役割を期待されるのでしょうか? それは、あなたの「丁寧さ」「責任感」「調整力」などが信頼されている証拠です。
ガクチカでは、その役割を「ただこなした」のではなく、「どう工夫して全うしたか」を語ることが重要です。
例えば、「新人の教育係を任された際、ただ教えるだけでなく、質問しやすい雰囲気を作るために、あえて自分の失敗談を先に話すようにした」といった工夫。
任されている役割を「面倒なこと」と捉えず、「自分の強みを活かすチャンス」と捉え直してみましょう。
最近取り組んでいる習慣に成長はある?
組織での活動にこだわらなくても、あなたが「個人として」継続している習慣もガクチカになります。
例えば、「毎朝1時間、英語の勉強をしている」「週に3回、ジムでトレーニングをしている」「毎日、プログラミングの学習サイトで1つコードを書いている」など、コツコツと続けていることはありませんか? 就活でアピールするためには、ただ「続けている」だけでは弱いです。
そこに「成長」の視点を加えましょう。
例えば、「英語学習を始めた当初はTOEIC400点だったが、学習方法を改善(例:シャドーイングを取り入れる)し、半年で600点まで上げた」という具体的な成果。
あるいは、「プログラミング学習で、最初は見本コードの写経しかできなかったが、3ヶ月後には自分で簡単なWebアプリを企画し、実装できるようになった」というスキルの向上。
継続力は、それ自体が社会で高く評価される能力です。
その継続プロセスの中で、どんな目標を持ち、どう工夫して成長してきたのかを整理してみましょう。
今の環境で“ちょっと頑張れること”は何?
ガクチカは、「ものすごく頑張ったこと」である必要はありません。
「ちょっとだけ頑張ったこと」で十分です。
むしろ、等身大のあなたが、背伸びせずに行動した経験の方が、リアルで説得力を持つことも多いです。
例えば、「人前で話すのが苦手だったが、ゼミの発表で自ら手を挙げ、入念に準備して質疑応答までやり遂げた」という経験。
これは「苦手克服」という立派な成長ストーリーです。
「サークルの集まりにいつも遅刻する友人がいたので、角が立たないように『一緒に準備しよう』と声をかけ、巻き込むようにした」という行動。
これは「協調性」や「気配り」のアピールになります。
大切なのは、あなたの「Will(意志)」です。
「やらされ感」ではなく、「自分から動いた」という小さな一歩。
今のあなたの環境(アルバイト、ゼミ、サークル、日常生活)を見渡して、「これなら自分でもできそうだ」「ちょっとだけ背伸びしてみよう」と思えることは何ですか? その小さな挑戦が、あなたの就活を支える大きな自信になります。
27卒が2025年11月からやるべき行動リスト
ガクチカの種が見つかったら、次はいよいよ行動に移す番です。
しかし、「何から始めればいいか…」と迷って、結局何もしないまま時間が過ぎてしまうのが一番もったいないことです。
そこで、27卒の皆さんがこの2025年11月から「今すぐ」「具体的に」取り組める行動リストを作成しました。
これらはすべて、前述した「ガクチカの作り方」に直結するアクションです。
すべてを一度にやる必要はありません。
この中から「これなら自分でもできそうだ」と思うものを最低でも1つ選び、今日から始めてみてください。
大切なのは、完璧を目指すことではなく、とにかく「最初の一歩」を踏み出すことです。
アルバイトで改善点を1つ決めて行動する
今、あなたがアルバイトをしているなら、それが一番手っ取り早い行動の舞台です。
まずは「たった1つの改善」にフォーカスしてみましょう。
壮大な改革は必要ありません。
「いつも汚れているバックヤードの特定の棚を整理する」「注文ミスの多いメニューの略語を統一するよう店長に提案する」「お客様に『ありがとう』と言われる回数を増やすために、プラスαの声かけ(例:『雨なのでお足元お気をつけください』)を実践する」など、本当に小さなことで構いません。
重要なのは、「課題を見つける(例:棚が汚い)」「改善策を考える(例:整理する)」「実行する(例:実際に片付ける)」というプロセスを、あなた自身の意志で完結させることです。
その行動によって、周りのスタッフが少しでも働きやすくなったり、お客様が喜んでくれたりすれば、それは立派な「成果」です。
まずは明日、アルバイト先に行ったら、何か一つ「不便だな」と思う点を探し、それを改善する行動を起こしてみましょう。
冬の短期インターンを1つ予約する
ガクチカ作りの「ネタ」と「練習の場」を同時に手に入れる最も効率的な方法が、短期インターンへの参加です。
2025年11月は、まさに冬休み(12月~2月)に開催されるインターンのエントリーが本格化する時期です。
志望業界がまだ固まっていなくても構いません。
「何となく面白そう」「聞いたことがある企業だ」くらいの動機で十分です。
まずは就活情報サイトを開き、興味のある企業のインターンに「1つだけ」応募(予約)してみましょう。
1dayや2dayのプログラムであれば、学業との両立も難しくありません。
インターンに参加する目的は「内定を取ること」ではなく、「ガクチカの素材(グループワーク経験)を得ること」そして「自分のガクチカを試しに話してみる場」と割り切ってください。
他大学の学生と交流することで刺激にもなりますし、「就活の雰囲気」を肌で感じることもできます。
まずは「応募ボタンを押す」という行動から始めましょう。
資格・スキル学習を今から2ヶ月だけ集中する
アルバイトもインターンも気が進まない…という方は、個人で完結する「学習」に集中するのも賢い選択です。
ポイントは、ダラダラと続けるのではなく、「期間を区切って」集中すること。
例えば、「年内(12月末まで)にITパスポートの試験に合格する」「冬休みが終わる(1月末)までに、簿記3級のテキストを1冊終わらせる」「2ヶ月後のTOEICで600点取る」など、明確な期限と達成目標をセットで決めましょう。
この行動リストの中で、最も「計画性」と「自己管理能力」をアピールしやすいテーマです。
「目標達成のために、1日2時間の学習時間を確保し、スマートフォンを別の部屋に置くことで集中力を維持した」といった工夫や、「過去問を解いて間違えた箇所を分析し、苦手分野の克服に重点を置いた」といった改善プロセスを、後で語れるように記録しておきましょう。
2ヶ月後、あなたの手元には「成果(資格やスコア)」と「成長ストーリー(学習プロセス)」の両方が残るはずです。
個人プロジェクト(SNS・動画・企画)を週1で更新する
あなたの「好き」や「得意」をアピールしたいなら、個人プロジェクトを立ち上げましょう。
テーマは、あなたの興味があることなら何でも構いません。
「地元のカフェを紹介するInstagramアカウント」「大学生活のVlogを編集するYouTubeチャンネル」「友人と読書会を企画し、オンラインで運営する」など。
ここでのポイントは、「継続的なアウトプット」を意識することです。
作りっぱなし、企画しっぱなしでは評価されません。
「週に1回、必ず更新する」というルールを自分に課し、それを実行しましょう。
さらに、「フォロワーからのコメントに返信する」「アナリティクスを見て、伸びた投稿の理由を分析する」といった「改善行動」を加えることができれば完璧です。
この経験は、クリエイティブ職やマーケティング職を志望する学生にとっては、強力なガクチカ(ポートフォリオ)になります。
まずは「アカウント作成」や「第1回目の投稿(企画)」という最初の一歩を踏み出してみましょう。
毎週1回“ガクチカ振り返りメモ”を作る
ここまで挙げた行動は、すべて「やりっぱなし」では意味がありません。
ガクチカとして完成させるためには、「振り返り」が不可欠です。
そこでおすすめしたいのが、「週に1回、ガクチカ振り返りメモを作る」という習慣です。
難しく考える必要はありません。
スマートフォンのメモ帳や大学ノートに、毎週日曜日の夜など時間を決めて、「今週、自分がガクチカを意識して行動したこと」「その結果どうだったか」「次はどう改善できそうか」を箇条書きでメモするだけです。
例えば、「アルバイトでマニュアル改善を提案した→店長に『いいね』と言われた→来週、具体案を作る」といった簡単なもので構いません。
この「小さな振り返り」の蓄積が、数ヶ月後、ESや面接で語る際の「具体的なエピソード」の宝庫となります。
記憶はすぐに薄れてしまいます。
あなたの「工夫」や「成長」の瞬間を、忘れないうちに言語化しておきましょう。
27卒がやりがちなガクチカの失敗と回避策
ガクチカを作ろうと意気込むあまり、かえってアピールポイントがぼやけてしまったり、面接官に響かない内容になったりするケースは、非常によく見られます。
特に、この11月から焦って作り始めると、「すごい実績」を追い求めすぎて空回りしてしまう危険性があります。
企業がガクチカを通して何を見ているのか、その本質を理解していないと、せっかくの行動も評価につながりません。
ここでは、27卒の皆さんが陥りやすい「ガクチカの典型的な失敗」を4つ挙げ、それぞれの回避策を具体的にお伝えします。
これらの落とし穴を事前に知っておくことで、あなたのガクチカ作りはより効率的で、的を射たものになるはずです。
“すごい実績づくり”を目指して動けなくなる
最も多い失敗がこれです。
「ガクチカがない」と焦るあまり、「今からでもサークルを立ち上げようか」「長期インターンで圧倒的な成果を出さなければ」と、ハードルを上げすぎてしまうケースです。
もちろん、それらの行動力自体は素晴らしいのですが、多くの場合、「すごい実績」を作ることばかりに気を取られ、結局「何から手をつければいいか分からない」と動けなくなってしまいます。
また、運良く大きな成果が出たとしても、それが「たまたま」や「周りのおかげ」であった場合、面接で「なぜそれができたの?」と深掘りされたときに、自分の「思考プロセス」として語ることができず、詰まってしまいます。
回避策は、「小さな成果」に焦点を当てることです。
何度もお伝えしている通り、企業が見たいのは結果の大きさではなく、課題に対するあなたの「向き合い方」です。
アルバイト先の「在庫管理の方法を改善した」という小さな行動の方が、「サークルを立ち上げた(けど、特に何もしていない)」という肩書きよりも、よほど具体的にあなたの強みを伝えてくれます。
作業説明だけになってアピールが弱くなる
次によくあるのが、ガクチカを「活動報告」や「作業説明」で終えてしまうパターンです。
例えば、「私はカフェのアルバイトで、レジ打ちとドリンク作り、清掃を担当していました。
ピーク時は忙しいですが、ミスなく迅速に対応することを心がけていました」といった説明。
これは、あなたが「何をやったか(What)」を説明しているに過ぎず、あなたの「人となり」や「強み」がまったく伝わってきません。
面接官が知りたいのは「作業内容」ではなく、その作業の中で「どんな課題意識を持っていたか」「どう工夫したか」です。
回避策は、必ず「課題」と「工夫」をセットで語ることです。
「ピーク時にドリンクの提供遅れが課題でした(課題)。
そこで、注文が入りやすいメニューの仕込み量を時間帯ごとに調整することを提案し、実行しました(工夫)。
その結果、提供遅れを平均2分短縮できました(成果)」ここまで語って、初めてガクチカになります。
成果だけ語って“工夫・改善”が抜ける
先ほどの「作業説明」とは逆に、「成果」だけを誇張して語ってしまうのも失敗例です。
「私がサークルのリーダーになった結果、新入生が30人から50人に増えました」といったアピール。
結果自体は素晴らしいのですが、面接官は「それで、あなたは何をしたの?」と疑問に思います。
その成果が、あなた一人の力によるものなのか、それともたまたま外的要因(例:大学の学生数が増えた)によるものなのか、判断がつかないからです。
成果に至るまでの「プロセス」が抜け落ちていると、あなたの能力を評価することができません。
回避策は、「なぜその成果が出たのか」という因果関係を明確に説明することです。
「新入生の入会率が低かった(課題)原因を分析したところ、SNSでの情報発信が不足していると仮説を立てました。
そこで、既存のTwitterに加え、新入生がよく見るInstagramで活動風景の動画(リール)を週3回投稿する施策を実行しました(工夫)。
その結果、SNS経由の体験参加者が増え、入会者数が50人に達しました」このように、「課題→仮説→行動(工夫)→結果」というストーリーを意識しましょう。
役職や肩書きに頼りすぎる
「サークルの代表でした」「ゼミ長でした」「アルバイトリーダーでした」。
これらの「役職」や「肩書き」は、それ自体がガクチカになるわけではありません。
役職に就いていたことをアピールする学生は多いですが、「その役職で、具体的に何をしたのか」が語れなければ、評価はゼロに等しいです。
むしろ、「リーダーだったのに、チームのために何も主体的に動いていない」と判断されれば、マイナス評価になることさえあります。
回避策は、役職名をアピールするのではなく、その役職としての「役割」をどう果たしたかを具体的に語ることです。
「代表として、メンバー間の意見対立を調整するために、月1回の1on1ミーティングを実施し、個々の不満を吸い上げる仕組みを作った」「会計係として、単にお金を集めるだけでなく、予算の無駄を洗い出し、次年度の活動費を5%削減する提案をした」など。
肩書きではなく、あなたの「行動」と「貢献」こそが、アピールすべき本質なのです。
企業が本当に見ているのは“成長ストーリー”
ここまでガクチカの作り方や失敗例についてお話ししてきましたが、結局のところ、企業が知りたいのはたった一つのことです。
それは、あなたが「入社後も成長し、活躍してくれる人材か」どうか。
新卒採用はポテンシャル(潜在能力)採用です。
現時点でのスキルや実績の大きさよりも、あなたがこれまでの学生生活で、どんな壁にぶつかり、それをどう乗り越え、何を学んできたのか。
その「成長の軌跡(ストーリー)」にこそ、あなたの未来の可能性が詰まっています。
ガクチカは、その「成長ストーリー」を面接官に伝えるための、最も分かりやすい具体例に過ぎません。
だからこそ、今からでも遅くないのです。
なぜその行動を選んだか?の理由が評価される
ガクチカのストーリーにおいて、行動(Action)や結果(Result)と同じくらい重要なのが、その行動を起こした「動機(Why)」です。
「なぜ、あなたはサークルの代表に立候補したのですか?」「なぜ、アルバイト先の売上を上げようと思ったのですか?」この問いに、あなた自身の「価値観」や「信念」を乗せて答えられるかが評価の分かれ目です。
例えば、「代表になって目立ちたかったから」ではなく、「前年度の運営を見ていて、もっとメンバー全員が主役になれるサークルにしたいという課題意識があったから」と答えれば、あなたの「組織貢献意欲」や「課題発見能力」が伝わります。
その行動を選んだ「理由」にこそ、あなたの「主体性」が表れます。
「なんとなく」や「周りに言われて」始めたことではなく、たとえ小さなきっかけでも、「自分はこう考えたから、こう動いた」という明確な意志を示すことが重要です。
今からガクチカを作る際も、「なぜ自分は今、これに取り組むのか」という動機を自問自答し、言語化しておくようにしましょう。
短期間での工夫と成長が最も伝わりやすい
「3年間、部活動をコツコツ続けました」という継続力のアピールも大切ですが、それだけでは「成長ストーリー」としては弱い場合があります。
むしろ、「2ヶ月間、集中的に取り組んで、これだけの変化を生み出した」というエピソードの方が、面接官の印象に残りやすいことも事実です。
「2ヶ月前は〇〇が課題だった(Before)→△△という工夫をした(Action)→その結果、□□という状態になった(After)」。
このBefore/Afterが明確なストーリーは、非常に分かりやすく、あなたの「課題解決能力」や「実行力」を端的に示します。
特に、この2025年11月から本選考が本格化する春までの数ヶ月間は、「短期間での成長」をアピールするのに最適な期間です。
今から意識的に目標を立て、工夫を凝らして行動し、そのプロセスと結果を記録しておくこと。
それこそが、ライバルには真似できない、あなただけの強力な「成長ストーリー」になるのです。
“再現性”がある学生はどの業界でも評価が高い
企業があなたの「成長ストーリー」を聞きたがる最大の理由は、そこに「再現性」があるかどうかを見極めたいからです。
「再現性」とは、「学生時代に発揮した強みや問題解決能力が、入社後、当社の仕事でも発揮されるか」ということです。
例えば、あなたが「サークル活動で、SNS運用を工夫して新入生を増やした」経験を語ったとします。
企業が見ているのは「SNS運用スキル」そのものよりも、「新入生が増えない(課題)→原因はSNS発信の不足だ(仮説)→投稿内容を工夫する(実行)→入会者が増えた(成果)」という「課題解決の型(プロセス)」です。
このプロセスを経験した学生なら、「入社後、営業先で売上が伸び悩んだ時も、きっと自分で課題を見つけ、工夫して行動してくれるだろう」と期待できます。
どの業界、どの職種であっても、仕事は「課題発見と解決」の連続です。
あなたのガクチカが、学生時代だけの特殊な成功体験ではなく、社会に出てからも通用する「再現性のある能力」の証明であることを、自信を持って伝えましょう。
まとめ|27卒のガクチカは2025年11月からでも十分作れる
2025年11月、「ガクチカがない」と焦っている27卒の皆さん。
ここまで読んでいただき、いかがだったでしょうか。
結論は変わりません。
ガクチカは今からでも、まったく遅くありません。
むしろ、就活本番を直前に控えたこの時期だからこそ、密度の濃い、企業に響くエピソードを作ることが可能です。
大切なのは、「すごい実績」を作ろうと焦ることではなく、あなたの「日常」の中にある課題に目を向け、それを改善するために「行動」し、「振り返る」ことです。
そのプロセスこそが、企業が本当に知りたいあなたの「成長ストーリー」であり、「再現性のある能力」の証明となります。
小さな成果でも評価されやすい時代
今の新卒採用は、一昔前のように「体育会系の部長」や「留学経験者」だけが有利な時代ではありません。
むしろ、多様な価値観が重視される中で、あなた「個人」が何を考え、どう行動したかが厳しく見られています。
アルバイト先での「業務効率化」や、ゼミでの「資料作成の工夫」といった、一見地味に見える「小さな成果」でも、そこにあなたの「思考プロセス」と「主体性」が伴っていれば、面接官は高く評価します。
なぜなら、日々の小さな改善を積み重ねられる人材こそが、入社後も着実に成長し、組織に貢献してくれると期待できるからです。
「自分には大した経験がない」と卑下する必要はまったくありません。
あなたの身近にある「小さな成果」の種を見つけ、それを丁寧に言語化することに全力を注ぎましょう。
行動量+振り返りで強いガクチカになる
今から最強のガクチカを作るための公式はシンプルです。
それは「(意識的な)行動量」と「(徹底的な)振り返り」の掛け算です。
ただやみくもに行動するだけでは、それは「経験」にしかなりません。
一方で、頭の中だけで考えて行動が伴わなければ、それは「机上の空論」です。
この11月から、アルバイトでもインターンでも学習でも何でも構いません、まずは「テーマ」を1つ決め、目標達成のために「行動」を起こしましょう。
そして、その行動を「やりっぱなし」にせず、必ず「振り返る」習慣をつけてください。
「なぜうまくいったのか?」「次はどうすればもっと良くなるか?」を自問自答し、メモに残すのです。
この「行動→振り返り→改善」というPDCAサイクルを短期間で回した経験こそが、あなたの「成長ストーリー」となり、面接官を納得させる説得力を持ちます。
冬〜春の動きが内定率を大きく左右する
27卒の就職活動は、まさにこれからが本番です。
特に、年明けから春にかけては、冬のインターンシップ参加、ESの作成、そして早期選考と、一気にスケジュールが過密になります。
その時になって「ガクチカがない」と慌てていては、満足のいくESも書けず、面接で自信を持って話すこともできません。
勝負は「今、この瞬間」から始まっています。
多くのライバルがまだ本格的にエンジンをかけていないこの2025年11月から、意識的に「ガクチカ作り」という名の「自己成長プロジェクト」をスタートできるかどうか。
この冬から春にかけての動きが、あなたの1年後の内定率、そして納得のいくキャリアのスタートを大きく左右すると言っても過言ではありません。
この記事を読んだ「今」が、あなたのスタートラインです。
今日から、小さな一歩を踏み出しましょう。