はじめに
現在では、会社の規模に関わらず大きな実績で注目を集めるベンチャー企業も多くなりました。
就職先の候補として視野に入れている学生や、転職先として考えている方も多いのではないのでしょうか。
しかし、中には福利厚生が整っていないのではないか、休みの全くないブラックな働き方をさせられるのではないかと不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、プライベートや家族との時間を大切にしたい、ライフワークバランスを充実させたいという方に向けて、ベンチャー企業の労働環境についてご紹介します。
ホワイトなベンチャー企業の見分け方を身につけて、納得のいく職場環境を手に入れましょう。
【ベンチャーのホワイト企業】そもそもホワイト企業とは
一般的に従業員への待遇や福利厚生が充実していて、働きやすい環境にある企業を指します。
まずは、残業時間の少ないことが第一にあげられます。
月平均20時間以内に残業がおさまる範囲であればホワイトであるといえるでしょう。
次に、離職率が低い職場もホワイト企業といえます。
長い期間勤めている社員が多いということは、それだけ労働環境に満足している人が多いということでもあるからです。
一方で、いつも求人票を出しているような会社は、ブラックである可能性が高いともいえるでしょう。
また、福利厚生の充実も労働環境に大きく関わっています。
たとえば、住宅・家賃手当、育児休暇、ほかにも宿泊施設やレジャー施設を利用できる制度などがあげられます。
これら福利厚生の充実は、労働に対するモチベーションアップにもつながるでしょう。
また、パワハラやモラハラなどと呼ばれるハラスメントがない職場であることも、ホワイト企業の特徴です。
理不尽な命令や必要以上の叱責がない、またそれらの被害を受けた際に内部に相談できる窓口があると大切です。
【ベンチャーのホワイト企業】なぜベンチャー企業はブラックなイメージがあるのか
どうしてベンチャー企業にはブラック企業のイメージがあるのでしょうか。
もちろん、ベンチャー企業の中にも、労働環境のよいホワイト企業もあります。
ただし、組織体制がしっかりしていないことや、事業基盤が安定していないことから、結果的にブラック企業が多く存在するのも事実です。
ここでは、ブラックなベンチャー企業でどのような事態が起こりうるのかを説明します。
働き方
ブラック企業の中には、月に80時間以上の残業を求められるところもあります。
長時間の残業が当たり前になってしまうと、過労によるストレスで心身のバランスを壊してしまうかもしれません。
さらに、ブラック企業の中には、みなし残業を多く設定しているところもあり注意が必要です。
みなし残業とは、あらかじめ残業代を想定して給料とあわせて支払うという仕組みですが、言いかえると実質の残業時間が考慮されにくいといえます。
あまりに多いみなし残業が設定されている場合には注意したほうがよいでしょう。
また、労働環境の改善に会社が取り組まないという会社もブラックである可能性が高くなります。
特に、設立されて間もないベンチャー企業の場合は、目先の売り上げが重要で労働環境の整備を後回しにするところも珍しくはありません。
社風
「夢」「やりがい」「成長」を謳い文句にしている会社もブラック企業である可能性も高く注意が必要です。
特に、経営者の言葉の中で、これらの言葉が必要以上に多用されている場合は、ブラック企業である可能性が高くなります。
なぜなら、このようなキラキラとした言葉を使って、事業の具体性をごまかそうとしているケースが多くあるからです。
また、不当な残業や給料の少なさをこれらの言葉で納得させようとする場合もあります。
「やりがい搾取」という言葉もありますが、このように理想を語るばかりで実態が見えない、夢ややりがいを言い訳に過度な労働を強いるという場合は、ブラック企業である可能性が高くなります。
福利厚生が整っていない
ベンチャー企業は大手企業に比べて、福利厚生(家賃補助、有給など)が不十分な場合も多くあります。
特に設立したばかりの会社であれば、資金不足であることも珍しくないので、福利厚生にまでお金をかけられないという場合が多くあるからです。
とはいえ、ベンチャーの中でもホワイト企業であれば、大企業にはないようなユニークな福利厚生を取り入れているところもあります。
たとえば、会社負担でマッサージを受けられるという制度、臨床心理カウンセラーとの面談ができる制度、在宅勤務制度、結婚記念日や誕生日に休みを取れるアニバーサリー制度などがあげられます。
このように、大手企業にはないような福利厚生があるのもベンチャー企業の特徴です。
【ベンチャーのホワイト企業】優良ベンチャーのメリット
ベンチャー企業で働くのは、デメリットばかりではありません。
ブラックな会社でなく、ホワイト企業を選べれば、大手企業では得られない大きなメリットを手に入れられるでしょう。
どんな仕事にも、メリット・デメリットはつきものです。
事前にしっかりとリサーチして納得して取り組むことが大切です。
裁量権を持って仕事ができる
設立すぐのベンチャー企業では人手不足なことも多く、自分の力量次第では色々な業務をこなせます。
自分で出したアイデアが実現できたり、会社の経営に影響を及ぼすような決断も任されたりするでしょう。
つまり、向上心のある人や、やりがいを持って仕事に取り組みたいという方にとっては、より仕事に熱中できる環境であるといえます。
また、若く経験が少ないという状態でも、やる気と実績次第では、大手企業よりも早いうちから役職に就ける可能性が高くなります。
これらには責任がともなうものの、転職の際に自分の市場価値を高めることにもつながるでしょう。
大手よりも成長速度が速い
上記であげたように、若手からでも大きな仕事を任せられるので、さまざまな経験ができ、必然的に成長速度が速くなります。
またベンチャー企業は、会社自身の成長速度が速いというのも特徴です。
1年間で売り上げが10倍になることも珍しくありません。
このように、大企業にはないスピード感を持って仕事を進められます。
また、規模の小さなベンチャー企業であれば、社長や役員との距離も近く、直接意見を交換したり、アドバイスをもらったりする機会が多くあります。
経営者のそばで仕事ができると、経営者目線の考え方を学ぶ絶好のチャンスとなるでしょう。
【ホワイトベンチャー】ホワイト企業の見極め方
ベンチャー企業の中でも、ホワイト企業を選ぶと、より実践的な仕事をすることでスキルが身につくというメリットがあります。
それでは、ホワイト企業を見極めるにはどうすればよいのでしょうか。
そのためには、事前にリサーチをし、しっかりと情報を集める必要があります。
まずは、その企業のビジネスモデルがどんなものであるかを知ることが大切です。
市場でどのような評価をされているか、ユーザーからはどういった評価を受けているのかなどを調べてみましょう。
また、離職率についても必ず考慮する必要があります。
これらは、ベンチャー企業を取り扱っているエージェントに聞いて情報を集めるのがよいでしょう。
さらに、経営者のバックグラウンドについて調べるという方法も有効です。
どのような職歴なのか、どういったビジョンを持っているのかについて、インターネットだけでなく、雑誌や本なども活用して情報を集めましょう。
ホワイト企業を見極めるためには、「ベンチャー 見極め方」の記事も参考にしてみてください。
まとめ
今回は、ベンチャーにおけるブラック企業とホワイト企業についてご紹介しました。
ブラック企業であるというイメージが強いベンチャーの企業の中にも、労働環境を重視したホワイト企業も多く存在します。
仕事も頑張りたいけれどプライベートの時間も充実させたい、ワークライフバランスを重視したいといった方にまさにぴったりです。
そんなホワイトなベンチャー企業を見つけるためには、事前に情報を得たり、エージェントの力を借りたりして、しっかりと事前にリサーチをすることが大切といえるでしょう。
ベンチャー企業では、大手企業では得られないような経験やスキルの獲得ができるという大きなメリットもあります。
この記事を参考にして、ぜひ自分の納得のいくような労働環境を手に入れてください。