ベンチャー企業の従業員数はどれくらい?従業員数によるベンチャーの成長具合も紹介!

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はじめに

ベンチャー企業は従業員数の少ない会社が多いです。

しかし、少ないことで得られるメリットも多くあります。

従業員が少なければ、一人ひとりがさまざまな分野にチャレンジできるのは魅力の1つでしょう。

また、ベンチャー企業では従業員数によってステージが決まっており、企業の規模を判断する目安となります。

従業員数から判断できる部分も数多くあるので、今回はベンチャーの定義やステージの種類などをご紹介します。

ぜひ、どんなメリットがあるのかなど参考にしてみてください。

【ベンチャーの従業員数は?】ベンチャー企業に明確な定義は存在しない

ベンチャーには明確な基準や定義はありません。

新しいサービスやビジネスを提供、または展開している企業のことを指します。

また、ベンチャー企業は、独自のアイディアや技術を駆使したサービスやビジネスを展開しており、新興企業と同義で使われることもあります。

最先端の技術や今までにないビジネスの開発に長けており、今まさに成長を続けている企業です。

また、ベンチャーキャピタルなどの投資機関からの資金援助を受けている企業もベンチャーと呼ばれます。

ベンチャー企業にも大手はありますが、ほとんどが小規模、もしくは中規模です。

ただ混同されやすいですが、中小企業=ベンチャー企業ではありません。

中小企業は従業員数や規模が関係し、中小企業の中にベンチャーが含まれるという立ち位置です。

ベンチャー企業の定義と従業員数は関係ない !

ベンチャー企業は10~1000人程度の従業員数の企業が多いといわれます。

ただ、ベンチャー企業は従業員数の定義がないため、中小企業になるか大手になるかの違いも明確ではありません。

たとえば、中小企業では、卸売業者であれば従業員数は100人以下、小売業であれば50人以下などが決められています。

明確な定義はありませんが、300人以上の従業員がいれば大手とされることが多いでしょう。

また資本金が3億以上であれば、ベンチャーでも大手と呼ばれます。

ベンチャーと大手や中小企業との境界は、従業員数と設立年数、資本金、年商などです。

これらを総合的に判断することで、ベンチャーか大手、または中小企業と呼ばれ、必ずしも従業員数では決められません。

1万人を超えると大手で上位50社に入る !

大手企業では、従業員数が一万人を超えると多い方に分類されます。

大企業の従業員数に関する定義は300人以上とされ、一万人を超える企業なら上位50社に入ることも可能でしょう。

大手企業は中小企業以外の会社を指す言葉で、中小企業を名乗るためには「中小企業基本法」の定義を満たす必要があります。

一方、大手の定義に明確な定義はないものの、従業員数以外にも資本金が影響します。

企業の中でも大手企業の割合は低く、全体の1割にも満たないのが現状です。

だからこそ、1万人以上の従業員がいる企業なら上位に食い込むのが簡単な側面もあります。

もし、ベンチャー企業が1万人以上もの大企業に成長させるためには大変な努力が必要です。

また、大手企業=上場企業とは限らない点には注意が必要です。

【ベンチャーの従業員数は?】従業員数でステージがおおよそ変わる

ベンチャー企業では、おおよそではありますが従業員数で企業の成長段階がわかります。

なぜなら、企業の財政状況で雇える人数が変わるからです。

ベンチャー企業では、成長段階や従業員数によって4つのステージに分かれています。

それぞれ、「シード」「アーリー」「エクスパンション」「レーター」と呼ばれます。

ステージが上がれば、市場規模も拡大し、従業員も売り上げも増えていくでしょう。

また、ステージは業績にも直結するため、ステージが上がるごとに事業の安定性も増します。

ただ、企業が安定していくことは必ずしもよいことだといえません。

新しいサービスを創造するベンチャーとしての特性が失われる可能性もあるからです。

ステージに明確な定義はありませんが、判断基準にできるでしょう。

~10人程度

従業員の数が10人程度以下のシードステージでは、商業事業がまだ立ち上がっていません。

研究開発や製品開発を継続している状態にあたります。

新しいビジネスのアイディアやコンセプトを固める時期にあたり、植物でいえば種をまいている段階です。

アイディアが固まると市場調査が実施され、事業計画を立てた後、ビジネスプランをまとめる時期でもあります。

シードステージにいるベンチャー企業に大切なのは、資金調達の方法です。

多くのベンチャーでは、シードステージの段階では自己資金に頼ります。

事業内容によっては融資が必要です。

しかし、創業から間もないと民間の金融機関からの資金調達は難しいでしょう。

そのため、シードステージでの資金調達には日本政策金融公庫がよく使われます。

シードステージは、創業後間もない時期なので、まずは当座の資金が必要です。

10~100程度

従業員の数が10~100程度のアーリーステージでは、製品開発や事業をはじめた企業が位置します。

まだ発展途上の段階なため、創業直後は多くの企業がアーリーステージにいるでしょう。

ただ、売り上げがあったとしても、赤字が続く段階であることも多く、民間の金融機関からの資金調達は難しい側面もあります。

そのため、廃業するベンチャー企業が多く属するのもアーリーステージです。

アーリーステージでも日本政策金融金庫から資金調達をする企業は多く、中にはエンジェル投資家から資金を調達するケースもあります。

もし売上高が1億円を超える企業であれば、ベンチャーキャピタルを利用するケースもあるでしょう。

ただ、ベンチャーキャピタルは、ハイリスクハイリターンなため注意が必要です。

100~500程度

従業員の数が100~500程度のエクスパンションステージでは、生産および出荷をはじめる時期です。

販売量が増加しつつある企業が位置します。

エクスパンションステージはミドルステージとも呼ばれます。

急成長をしている時期、または事業が急激に伸びている時期だといえるでしょう。

売り上げがアップし、知名度も上がる一方で、人材確保や人件費のバランスに頭を悩ませる時期です。

エクスパンションステージでは、売上高が5億円を超える、従業員数が20名を超えるなど、世間の認知度も上がった状態だからです。

シードやアーリーとは違い、売り上げの実績によっては、民間の金融機関からの資金調達も可能となります。

特に、ベンチャーキャピタルでの増資では、経営権の影響もあり、民間の金融機関の資金調達が優先される時期です。

500~1000人程度

従業員の数が500~1000人程度のレーターステージでは、持続的なキャッシュフローがあり財政も安定している状況です。

具体的には、上場直前の時期ともいえるでしょう。

商品やサービスの種類も増え、広告にかける費用が上がる時期でもあります。

レーターステージに至るには、売上高が30億円越え、または従業員数も500~1000名ほどが基準です。

社会的な信用も高くなる時期なので、民間の金融機関からも融資を受けやすくなるでしょう。

資金力も十分なため、ソーシャルレンディングを行う企業も多くなります。

クラウドファンディングを利用すれば、短期間に高額の資金調達が可能となり、資金調達法もバリエーションが増えていくでしょう。

ビジネスにスピードを求められる時期なので、おくれをとらないように注意が必要です。

1000人以上

従業員数が1000人を超えてくると、いわゆるメガベンチャーに分類されます。

メガベンチャーといえば「DeNA」や「サイバーエージェント」などが有名でしょう。

ベンチャーから急成長を遂げた企業が、大企業となったのがメガベンチャーです。

メガベンチャーは大企業とベンチャーの両方のメリットをもつのが特徴で、中には上場を果たす企業もあります。

ただ、上場すると特定の株主に対しての責任が発生するので、制約やルールに縛られるのは欠点です。

また、新しいサービス開発を続けるベンチャーの特性が大企業になると薄れてしまい、保守に変換する企業も多いです。

急成長を遂げるのはプラス面ですが、一方で新たな制約に縛られ、ベンチャーのよさが消えてしまうのはデメリットといえるでしょう。

【ベンチャーの従業員数は?】従業員が少ないメリット

ベンチャー企業の多くは、中小企業に内包されるため、従業員数が少ないのも特徴です。

ただ、従業員数が少ないからこそ生まれるメリットもあります。

たとえば、裁量権の広がりや決定スピードの速さ、仕事の範囲が増えるなどです。

従業員が少ないと、どんなメリットが生まれるのかをみていきましょう。

1人の裁量権が広がる

ベンチャーでは、従業員数が少ない分、1人の裁量権が広がるのはメリットです。

ベンチャー企業では、とにかくスピードが求められ、少人数で業務をこなしていきます。

そのため、一人ひとりの裁量権は広がり、新入社員にも決定権がまわってくることも少なくありません。

自主性を重んじるベンチャー企業では、若くても役員に就ける可能性が高いのは大きなメリットでしょう。

さまざまな分野にチャレンジができ、同じ業務をこなすのであれば、報酬アップにもつながるベンチャー企業は魅力的です。

大企業の場合、社内規定に縛られがちですが、ベンチャー企業はそれもある程度避けられます。

また自分の裁量が反映されるので、働きがいのある仕事ともなります。

自分に課せられた役割が強く影響するのは、ベンチャーならではのメリットです。

事業の決定までの速度が速い

ベンチャーには柔軟性があるため、意思決定が早いのも大きなメリットです。

意思決定のスピードが上がることで、プロジェクトの進捗もスピードアップし、おくれをとる可能性は低くなります。

ただ、必ずしも成功するとは限らないため、確実性をもたせた業務が必要です。

意思決定のスピードを速くしつつ、成功するように判断するスキルは、ほかの業務でも必須の能力です。

もしベンチャー企業でスキルを身につければ、ほかの職業にも応用できるでしょう。

ほかの企業にありがちな判断の遅さや決定がなかなか決まらないという問題も、ベンチャー企業であれば解消できます。

個々のスキルを活かしつつ、仕事のスピードを上げたいなら、ベンチャー企業はうってつけの職業といえます。

1人の仕事の幅が増える

ベンチャー企業の多くは、人数が少ないため、1人がやるべき仕事の幅が広がるのも特徴の1つです。

従業員が少ないということは役割分担があまりなく、1人が受けもつ仕事の範囲は当然広くなります。

人事や総務、経理などのバックオフィスの仕事をはじめ、商品の開発などにも関われるのはベンチャー企業ならではのメリットといえるでしょう。

新入社員であっても、能力があれば新しい部署を任せられる可能性もあります。

また、技術職が営業を担当するケースもあるでしょう。

幅広い仕事の経験はそのまま従業員のスキルアップにつながり、新たに強みやスキルを手に入れるチャンスです。

仕事の幅が広がるのは大変な面もある一方で、好奇心が旺盛な人には向く仕事ともいえます。

【ベンチャーの従業員数は?】従業員数でブラック企業を見分けられる ?

ベンチャー企業では、従業員数に着目することでブラック企業を見分けられることもあります。

たとえば、従業員数が少なすぎれば、何か問題が起きた時に止める人がいないので逆に問題です。

また人数が多すぎる、もしくは頻繁に従業員が入れ替わるような企業にも注意しましょう。

離職率の高い職場が働きやすいことはまずありません。

そのため、面接後すぐに内定されるような企業は、ベンチャーに限らず避けた方が無難です。

人数が多すぎるベンチャーは注意 !

ベンチャー企業の中でも、メガベンチャーと呼ばれる企業ならば大手なので問題ありません。

ただ、それ以外で従業員数が多すぎる企業は、人海戦術を使うベンチャーです。

ブラック企業の可能性が高いといえます。

また、従業員を大量採用しているベンチャー企業も要注意で、規模によってはブラックの可能性大です。

たとえば、社員が300名しかいないのに、採用社員を100名以上募る企業には気をつけましょう。

ブラック企業は、新入社員が1年ほどで離職するケースもあり、労働環境が悪い証拠です。

まず社員の人数を把握し、1割を超える大量採用がある企業には注意しましょう。

ただ、中には事業の拡大のために大量採用をするケースもあるので、事業内容を事前に確認することも大切です。

【ベンチャーの従業員数は?】まとめ

ベンチャーの従業員の定義や従業員数で変わるステージの内容、従業員が少ないことで得られるメリットなどご紹介してみました。

ベンチャー企業には明確な従業員数の定義はありません。

ただ、一応の目安があり、それが中小企業と大手の境界を分けています。

また、ベンチャー企業では、従業員数に応じてステージが決まっており、どの属性にあるかで企業の規模も決まります。

ぜひ、ベンチャー企業の従業員数をチェックして、ブラック企業を見極めてください。

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