RE Tech/Prop Techとは?市場規模や今後の動向は?不動産×ITで課題解決をしているベンチャー企業も紹介

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はじめに

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不動産業界では、人手不足や取引情報の不透明さが問題視されています。

特に、長時間労働や有休が少ないといわれる不動産業界では、業務の効率化は重要な問題でしょう。

また、情報の不透明さが解決されなければ、今後の不動産テックの将来性は危ぶまれます。

不動産テックは、ARやVRなどのテクノロジーを駆使して、業務の効率化や安全性をはかる試みです。

今後導入が進んでいけば、企業にも顧客にもメリットが生まれる社会実現も可能でしょう。

不動産テックの市場拡大のためにも、まずは情報の透明化が必須です。

不動産業界で昨今注目されている「リーテック」「プロップテック」について、今回はご紹介します。

ぜひ、リーテック・プロップテックを活用して、不動産業界の問題点を解決してみましょう。

【RE Tech/Prop Techとは】RE Tech/Prop Techとは

不動産テックとして昨今注目を浴びているリーテックですが、詳しく内容までご存じの方は少ないでしょう。

リーテック(RETech)とは、不動産の意味があるReal Estateと、技術の意味があるTechnologyを組み合わせた造語です。

つまり、テクノロジーを組み込んだ不動産のサービスを指します。 ただ、普段使われるテクノロジーとは違い、リーテックのテクノロジーはITの最先端技術を指すのではありません。

また似た言葉に「プロップテック(Prop Tech)」もありますが、意味はほぼ同じです。

不動産テックの市場規模

不動産テックの市場規模は、知名度が上がったことに比例して拡大の傾向にあります。

矢野経済研究所の調査結果によれば、2017年度の市場規模は3,818億円と推定されましたが、2020年には6,110億円と拡大しました。

また、2025年には20年度の2倍以上に拡大をするとの予測もあります。

中でも、BtoC領域のマッチングサービス市場や、BtoB領域の仲介・管理業務支援、もしくは価格査定系市場は大幅に拡大していくでしょう。

特に、マッチングサービス市場では、中古住宅流通市場としての成長が見込まれています。

マッチングサービス市場は、住宅市場でも数少ない成長市場として注目を浴びているからです。

テクノロジーを活用すれば、効率的なマッチングが可能となるのは大きなメリットでしょう。

不動産テックの将来性

現在不動産業界では、さまざまな問題を抱えています。

たとえば、人口の減少問題、生産緑地問題、人材不足、IT化が遅れているなどです。

これらの問題の解決手段として、昨今不動産テックが注目されています。

また、アメリカでも不動産テックは注目されていますが、現状は日本と同じでIT化が遅れている傾向にあります。

日本の不動産テックが遅れている理由は、物件情報が不透明だからです。

不動産業界が将来的に拡大するためには、グローバル化が必須です。

グローバル化が進んでいけば、アメリカの不動産テックの情報にもアクセスできるようになり、透明性も確保できるでしょう。

もし将来性を考えるなら、物件情報の透明化は早急に対処が必要です。

【RE Tech/Prop Techとは】不動産テックが注目される背景とは

昨今、不動産テックが注目されている背景には、テクノロジーの利便性向上以外にも、大きな理由があるのです。

不動産テックの展開領域は、取り引き、評価、業務に分けられており、それぞれ違う取り組みがされています。

たとえば、取り引きの分野では、動産情報を低コストでマッチングさせるサービスが導入されているのです。

また評価の分野では、AIによるビッグデータの解析が進み、業務の分野では、業務フローの効率化、生産性向上を上げる取り組みがあります。

不動産テックが注目されるのは、問題解決手段としての期待が大きいからでしょう。

不動産取引の不透明生

不動産仲介業は、属人的で、かつ専門的なサービスです。

そのため、取引内容の透明性の低さが問題となり、取り引きしたい人が気軽に利用しにくい側面があります。

不透明さがなくなれば、市場規模も拡大可能となりうるため、不動産テックでの解決が期待されています。

不透明さは今までも問題視されていましたが、海外と比べても日本の透明度は低いでしょう。

海外では、日本のように契約時や決済時に集まって取り引きをする習慣はありません。

その代わりに、プロキシ―と呼ばれる代理者の介在する仕組みが完成しています。

日本には不動産鑑定士などがいるものの、評価する仕組みはまだ出来上がっていません。

もし不動産テックの市場拡大を狙うなら、まず取り引きプロセスの透明化が必要です。

不動産業者の人手不足

不動産テックが注目されるようになった背景には、人手不足もあります。

現在の不動産仲介業のシステムでは、不動産仲介業者の業務は非常に多く、業務の効率化が求められているからです。

人手不足の問題は1つだけではなく、長時間労働、有休が取りにくい、売り上げのノルマがある、体育会気質の営業が多いなどがあります。

ただでさえ業務内容が多い仕事でありながら、これらの問題が発生することで新たな人材が育つのを妨げているのが現状です。

不動産業界の人材不足は深刻で、9割を超える企業が問題を抱えています。

2020年にはコロナの影響で、一時的に冷え込みも見られましたが、今も人手不足は解消されていません。

もし人手不足を解消したいなら、まず長時間労働などの負担を減らす必要があるでしょう。

【RE Tech/Prop Techとは】不動産テックで活用が期待されているテクノロジー

不動産テックは、不動産業界にテクノロジーを合わせた方法ですが、3種類に大別されます。

価格の可視や査定系の分野、マッチング系の分野、物件情報やメディア系の分野です。

これらの分野は、それぞれ物件の価格情報の可視化、物件と顧客のマッチング、メディアに載せるための物件情報などに分かれます。

透明化を実現させるためにも、それぞれの分野であらゆるテクノロジーが必要です。

現在では、3分野をさらに12種類に分けたものが活用されており、問題解決の糸口となることが期待されています。

AR/VRの活用

ARやVRは、新しい映像体験ができると注目されている分野です。

物件に足を運ばなくても内見ができれば、文章や写真で伝わりにくい情報にもすぐにアクセスできるでしょう。

また、ARやVRを活用すれば、顧客にとっても交通費や移動時間の節約などメリットも大きくなります。

ARやVRを活用している企業も多くあり、3Dモデリングデータ、360度で展開される写真や動画などが注目を集めています。

特にVRでは、不動産物件を探すときなど、室内画像の取り込みがあれば、視覚的に内見を体感できるのは強みでしょう。

一方、ARではスマートフォンなどの端末を介して、実物大のAR家具を配置するなどのサービスがあります。

今後ARやVRの普及が進めば、技術力も認知され端末の低コスト化も実現できるでしょう。

マッチング

不動産テックの活躍の場は、マッチング市場にもあります。

マッチングは、大きく以下の3分野があります。

・空き部屋や空きスペースをシェアするスペースシェアリング
・リフォームやリノベーション業者とのマッチング
・賃貸案件と大家などのマッチング

従来は、会社間で紹介されるケースや人間関係だけにマッチングされていました。

ただ、昨今ではIT化により、スマートフォンのアプリやサイトを通じての業務効率化が進んでいます。

なぜ不動産テックでマッチングが重要視されるかといえば、多くの物件や業者にリサーチをかけられるようになったためです。

物件の選択肢が広がることで、顧客にとってベストな条件を提供できるのが大きなメリットでしょう。

IoT

不動産テックでは、loTが活躍する場も広いといわれます。

たとえば、スマートロック、開閉センサー、スマートスピーカー、スマートリモコンなどはIT化が進んだ今だからこそ可能な技術です。

キーレスで入退室が可能なスマートロックでは、システム管理の遠隔操作も可能になりました。

また、開閉センサーは、スマートフォンの普及が影響し、防犯以外の機能でも役立つと人気です。

たとえば、センサーの利用で家族の在宅状況の把握や不動産のステータス管理も実現し、ただの防犯からは一線を画しています。

ほかにも、スピーカーやリモコンのスマート化により、スマートフォンが活躍できる場も広がりました。

どちらもまだ嗜好品と認識されていますが、不動産の利便性を上げるためには欠かせない設備といえるでしょう。

【RE Tech/Prop Techとは】不動産テックの代表的なベンチャー企業例

不動産テックは、従来の不動産システムに革命を起こしたともいわれています。

そのため、新しいビジネスモデルとして、不動産テックには多くのベンチャー企業が参入をしており、その数はこれからも増えていくでしょう。

不動産テックの代表的なベンチャー企業には「Speee株式会社」「GA technologies株式会社」「リノべる株式会社」などがあります。

以下に、それぞれの企業の特徴やサービス内容などご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

Speee株式会社

「Speee株式会社」は、「事業開発の連鎖で社会の課題を解決する」をビジョンとした、不動産テックのベンチャー企業です。

商材には、マーケティングDXやリアル産業DX、ビジネスR&Dなどのサービスなどがあります。

マーケティングDXでは、膨大なデータの処理に関するアルゴリズムの開発や戦略設計からPDCAをまわすまでのサービスを展開中です。

リアル産業DXでは、情報流通が未発達な分野で効率化をはかるサービスで、テクノロジーを浸透させるためのサービスといえます。

ビジネスR&Dでは、イノベーションの連鎖化をはかり、チームを組んで事業創成に取り組むサービスです。

どれも不動産テックには欠かせないサービスであり、今後もサービスは更新されていくでしょう。

GA technologies株式会社

「GA technologies株式会社」は、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」をビジョンに掲げているベンチャー企業です。

個人向けと法人向けにそれぞれサービスが提供されています。

個人向けのサービスには、効率的な体験ができる「RENOSY」、不動産オーナーの管理に役立つ「OWNR by RENOSY」、セルフ内見型のサイト「OHEYAGO」などがあります。 法人向けサービスとしては、間取り図からCADデータ作成ができる「BLUEPRINT by RENOSY」、住宅ローンのプラットフォームの「MORTGAGE GATEWAY by RENOSY」などがあります。

どれも物件情報の確認手段として人気です。

また、GA technologies株式会社の経営陣は、不動産や金融、テクノロジーのスペシャリストが揃っているため、問題が起きたときも安心でしょう。

リノべる株式会社

「リノべる株式会社」は、「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に」をビジョンに掲げ、リノベーションを主に扱う企業です。

顧客・社会・産業の3つの切り口を活用し、新たな価値を創造しています。

サービスには、以下のようなものがあります。

・個人住宅向けのプラットフォームを中心とした「住宅リノベーション事業」
・リノベーション関連のサポートをする「オープンプラットフォーム事業」
・ヒューマンスケールの設計やデザインをする「都市創造事業」

それぞれが顧客に対する約束、社会に対する約束、産業に対する約束などをテーマにして提供され、企業自体の信頼度も高いといえるでしょう。

リノベーションによる不動産テックとして、今後の成長も期待されています。

まとめ

リーテック(RETech)の意味や市場規模、リーテックが注目されるようになった背景、抱える問題点などご紹介しました。

リーテックが注目されるようになった背景には、人材不足や物件情報の不透明さなどがあります。

また、不動産業界でも問題視されている、増えすぎた業務内容の解決にもリーテックは活躍してくれるでしょう。

ベンチャー企業も多く参入しているリーテックでは、問題解決だけでなく、新しい創造の分野でも期待されています。

ただ、市場規模も拡大傾向にあるリーテックですが、まだまだIT化は遅れているのが現状です。 ARやVRなどのテクノロジーを使えば、企業にも顧客にもメリットが生まれ、誰でもが納得できる情報の配信も可能です。

ぜひ、リーテックの技術や知識を動員し、さまざまな問題解決の手段としてください。

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