はじめに
楽しい学生生活に欠かせないと、サークルを満喫する学生は多くいるでしょう。
この記事では、ベンチャーウケするガクチカとして、そんなサークルでの経験を用いる場合のポイントについて解説しています。
内容の構成や注意したい点、そして気になる例文を3つ紹介していきます。
大事なポイントは、ベンチャー企業がガクチカで何を知りたいかです。
ベンチャー企業の求める人材を知ることで、おのずとガクチカに必要なエッセンスが見えてくるでしょう。
【サークルのガクチカ】サークル経験をガクチカにするのはあり?
サークルでの経験をガクチカにするのはありです。
そもそもガクチカとは、学生時代に力を入れたことの略称で、エピソードの題材になるのはアルバイトや部活、ゼミでしょう。
そのなかの1つとなるのがサークルです。
サークルでは、他学年の生徒と交流があり、さらにメンバー全員が一致団結して1つの目的・目標に向かって活動をしています。
そうした集団で同じ方向を向いて、何かをやり遂げたという経験は、社会人として会社という組織で働く際の大きなアピール項目の1つとなるでしょう。
なお、重要となるのはエピソードそのものではありません。
自分が一番力を入れた経験について、わかりやすくアピールポイントと絡めてプレゼンテーションできるかが重要になるのです。
所属しているサークルの良し悪しはない
所属しているサークルによってガクチカが就活に有利・不利になることはなく、ガクチカとしてもきちんと使えます。
よく運動部系サークルに所属していると、ガクチカが有利という噂を耳にします。
運動部特有の気質が企業の求める人間性にマッチしているからというのが理由の1つですが、実際には運動部文化部に関係なくガクチカとしてアピール可能です。
ガクチカで取り上げるサークルの規模や活動内容は、さほど企業へのアピールに影響しません。
よくガクチカでサークル活動についてくわしく説明する人もいますが、企業が聞きたいことは活動内容ではありません。
企業にアピールするために、サークル活動でピックアップすべきことはほかにあるということを忘れないようにしましょう。
【サークルのガクチカ】ベンチャー企業がガクチカで見ているポイントとは
ベンチャー企業は特に、ガクチカで学生の人材的価値をみています。
そして、将来的に成長してくれそう、この会社の中核を担ってくれそうと思える人を採用します。
こういった部分は現状のスキルよりも、人柄や頑張った経験から見出すことができます。
これから3つのポイントに分けて詳しく紹介していきます。
自社にマッチしているか
面接官がガクチカで見ているポイントの一つ目は、自社にマッチしているかどうかです。
企業はそれぞれ独自の文化を持っています。
その文化は、そこで働く社員、歴史、未来といった要素から生まれていきます。
そのため、似たような事業を展開している企業同士でも企業文化は全く異なるものです。
企業文化がマッチしていると、定着率・モチベーション・人間関係といった部分に良い影響をもたらします。
これらの要素は気持ちよく働いてもらう大切な要素になるため、企業側は自社とマッチする人材かどうか判断しているのです。
モチベーションの源泉はどこにあるのか
2つ目のポイントはモチベーションの源泉がどこにあるのかです。
そもそもモチベーションの源泉とは何かですが、モチベーションの源泉とは「なぜそれを頑張ることができたのか」になります。
企業がモチベーションの源泉を知りたい理由は、「この学生がウチで頑張ってくれるか」「どういう価値観を持ち、大切にしているか」を見極めたいからです。
つまり、モチベーションの源泉を伝えることで、人柄のアピールにつながるのです。
人柄の把握は企業が採用活動をする上で重要な項目になるため、ガクチカには忘れずに入れておきましょう。
わかりやすく伝える能力があるか
3つ目のポイントはわかりやすく伝える能力があるのかです。
社会人になると、自社のサービスを紹介したり、相手が持つ課題を踏まえて提案したりと相手に理解してもらわなければならない場面が増えます。
また、相手が気心の知れた人ではないため、敬語でコミュニケーションをしなければなりません。
そのため、面接でもそういう力があるのかという部分を見極められるのです。
伝える際に重要なポイントは、結論ファーストで話す、専門用語を使わない、抽象的な言葉を避けるなどです。
伝わっているか不安な方は、最低限これらを徹底してみましょう。
【サークルのガクチカ】サークルについて話すメリット
サークル活動は様々な就活生が使う題材なため、印象に残らずデメリットばかりなのではと考えるかもしれませんが、むしろメリットの方が多いのです。
また、印象に残らないのではという懸念点は工夫次第でどうにでもなります。
詳しくはこれから紹介する3つのメリットを見てください。
力を入れたことを本心で語ることができる
基本的にサークルに入るきっかけというのは、活動内容自体が面白そうだったり、すでに所属しているメンバーに魅力を感じ、入ることが多いと考えられます。
そのため、入ったきっかけ、力を入れた理由というものが見つけやすいのです。
さらに、本心から選んでいるため、深掘りされても十分対応することが可能です。
こういうわけで、自分が本当にやりたいことに取り組めた経験は、就活をする上で大きなメリットになるのです。
組織における役割や行動を語ることができる
サークルは複数人が集まって活動することが基本です。
そのため、組織内での自分の立ち位置や役割を踏まえて行動していると考えられます。
企業も複数の人が集まって組織されるため、サークル活動での役割や行動と照らし合わせながらアピールすることが可能なのです。
さらに、チームでの行動経験を別で問う企業も存在するため、サークルなどで経験した組織活動は重要視されていると考えられます。
人事もイメージがしやすい
そもそも、人事ないしは面接官も大学時代サークルに入っていたというケースは珍しくないです。
また、サークル活動は使われやすい題材でもあるため、面接官はサークルでの活動をイメージしやすいのです。
人間は誰しも一度も経験したことがないことをイメージすることは難しいですが、百聞は一見に如かずという言葉通り一度経験したことはイメージしやすくなります。
サークル活動は様々な就活生が使うネタでもありますが、伝えやすいという点でアドバンテージがあるのです。
伝える際には抑揚をつけたり、伝えたい内容を強調したりすることで、印象に残りやすいようにしましょう。
【サークルのガクチカ】受かるガクチカの構成
サークルに関するガクチカで、ベンチャーにアピールできる題材は大きく分けて2つです。
1つは周囲と協力した取り組みにおける経験、もう1つはリーダーシップやマネジメント能力を発揮した経験です。
ベンチャー企業は大手企業と比べても人材に限りがあります。
そのため、新卒採用の場面でも即戦力となりそうな学生を好んでいる傾向が強いといってよいでしょう。
そんなベンチャー企業が好む傾向をつかんでおくと、アピールできるポイントもより的を射たものとなります。
周囲と協力した取り組み
サークルにおける周囲と協力した取り組みは、ベンチャー企業の面接で積極的に伝えたいアピールポイントです。
会社での仕事はほとんど周囲と協力して行います。
基本的に個人で動いているような会社も、業績の点ではすべての社員同士が協力して売り上げを築き上げます。
事務であっても社内での業務が円滑に進むように全体を大きくサポートする役割があるのです。
つまり、会社において1人で仕事をこなすという場面は皆無に等しく、すべて周囲と手を取り合いながら業務を遂行しているのです。
また、学生にとってもサークルのガクチカで周囲と協力したエピソードは探しやすいでしょう。
なぜなら、サークルの取り組み内容そのものが周囲と協力することだからです。
リーダーシップ・マネジメント経験
サークルで経験した、リーダーシップやマネジメントについてもベンチャー企業の面接ではぜひ積極的にアピールしていきましょう。
これも理由は再三お伝えしているとおり、ベンチャー企業は基本的に人手の足りていないことが大きく関係しています。
新卒であっても入社して、ある程度の経験を積めれば、早い段階でリーダーを任されマネジメント業務に従事する人が出てきます。
また、役職がつかなくともサークルでは最上級生になることで、自らが主導して何かを進める経験はしやすいでしょう。
これは会社に入ってからも重宝される大きな経験です。
マネジメント業務に携わらなくとも、主体性をもった行動ができるとアピールできます。
そうした取り組みは業務におけるよい基本姿勢を連想させるので、ぜひアピールすべき経験といえるでしょう。
グリット力
サークル活動を通し、身につけたことで企業にアピールできることの1つがグリット力です。
グリッドとは、アメリカの心理学者で、ペンシルヴァニア大学教授であるアンジェラ・リー・ダックワース氏が提唱した、成功する人に共通する特徴のことです。
闘志(ガッツ)・粘り強さ(レジリエンス)・自発(イニシアチブ)・執念(テナシティ)の頭文字を取ってグリットと呼ばれています。
グリットは生まれもった才能や能力ではなく、自分で身につけられる力です。
そのため、サークル活動にどれだけ熱意をもって取り組んだか、そして活動を通しどんなことが身についたのかアピールすることで、自分が仕事に熱心に取り組む姿勢があることを伝えられます。
【サークルのガクチカ】サークル経験でガクチカを作る際の注意点
サークルの経験はベンチャー企業の面接において、アピールできるポイントが豊富です。
サークルに所属していると学生はさまざまな経験をするため、面接官にあれもこれもと伝えたくなってしまいます。
しかし、熱が入りすぎてしまうために2点ほど注意しなければならないポイントがあります。
1つは活動内容の紹介だけになってしまう、もう1つは役職にこだわるあまりよいエピソードを作れないことです。
よいエピソードを語ろうとすればするほど陥りやすい注意点なので、回避方法もあわせてお伝えします。
活動内容の紹介にならないようにする
サークルの経験でガクチカを作るなら、活動内容の紹介だけになってしまわないように注意しましょう。
これはガクチカエピソードの事例のなかでも、さまざまな学生がやってしまいがちな失敗事例です。
面接におけるガクチカは、エピソードの内容を聞いているのではありません。
活動のなかでどういった考えをもってサークルに取り組み、目標や課題に対してどう取り組んだかを見られています。
たしかに学生生活のほとんどを捧げたサークルであれば、入った経緯やそのなかで感じたこと、経験したことなど話したいことは山積みともなるでしょう。
しかし、結論である自分のモチベーションやポテンシャルをきっちりとプレゼンテーションしなければならないのです。
活動内容をダラダラ話すことだけは決してやってはいけません。
役職にこだわらない
サークルの経験をガクチカにする際、ふと「自分は特に何かしらの役職を与えられていたわけではない」と途方に暮れる学生がいます。
なかにはエピソードに箔をつけるため、無理に役職をつけてしまうような人もいるでしょう。
しかし、役職がついていたからといって、ガクチカにおける信頼性や評価は一切上がりません。
大事なのは、物事の考え方と実際の行動、目標や課題に対する向き合い方です。
この手の失敗をしてしまう人は、ガクチカにおける成果や結果が輝かしいものでなければならないという考え方があるのでしょう。
もちろん、自分の取り組みで何かしらの成果があがることは非常に重要ですが、大事なのはあなた自身のポテンシャルを面接官に伝えることです。
自身の魅力をどうやって伝えるか考え方をシフトさせましょう。
重要なのはチームの中での立ち回り方
サークル経験で重要なのは、役職ではなくチーム内で自分がどう立ち回ったかという経験です。
企業側からすると、ガクチカで知りたいのは役職の有無ではありません。
もちろん役職についていることで、ほかの人ではできない経験をしているという点では有利な面もあります。
だからといって、役職についていないから何もできていない人というわけではありません。
役職についていなくても、チーム内で自分がどう立ち回りチームに貢献したかという経験があれば、大きな強みになります。
特にベンチャー企業では、役職についていない人のほうが多いです。
全員がフルコミットで事業に取り組む姿勢を求められるため、サークル活動で自分がどうチームに貢献できるか考えて行動していたという経験は、強いアピールになります。
思考のプロセスをしっかり入れる
サークルで頑張る際、なぜ自分が頑張ろうと思ったのかの思考を明示することが重要です。
「役職だから頑張った」「伝統だから頑張った」などという受け身の行動理由でなく、自分で課題を見つけ、主体的に頑張ったという主体性の理由が必要です。
何か問題や疑問と遭遇したとき、何を感じて、解決しようとどんな行動を起こしたのか、具体的に述べましょう。
ある1つの問題と遭遇したとしても、人によって考え方はさまざまであり、もちろん解決方法も異なります。
こういった思考のプロセスにあなたの人柄や考え方、素質が如実にあらわれるのです。
志望する企業に「自分はこういう人間だ」と、きちんとアピールするためにも思考のプロセスを伝えることは欠かせません。
【サークルのガクチカ】ありがちなガクチカにならないよう注意
サークル経験を活かしてガクチカを作成する場合、ありがちな内容にならないよう工夫が必要です。
サークルで得た経験はガクチカに使いやすく、役職についてサークル全体の実力を上げた・練習を見直して優勝した・部員のコミット力をアップさせたなど、インターネットで検索するとテンプレも多く出ています。
似たようなガクチカを作成してしまうと、アピールとしては弱いものになってしまいがちです。
特にベンチャー企業が求めているのは、ありきたりで無難な人材ではありません。
新しい視点をもっていて、会社の中へ今までにない風を吹き込む人間です。
ベンチャー企業が求める個性をアピールできるような、オリジナリティのあるエピソードを選んでガクチカに使いましょう。
具体性を盛り込む
具体性をガクチカに盛り込むことも大切です。
どんなにオリジナリティのある話でも、具体的な話でなければ「ないことを盛っているのでは」と思われてしまうからです。
オリジナリティがあるというだけで、ほかの人よりも聞き手の興味を引くことはできますが、さらに強みを加えるために、数字を盛り込む・相手が想像しやすいよう具体的に書くことを心がけましょう。
自分ではおもしろいと思っても、文章にするとありきたりに感じられてしまうこともあります。
できれば作成したガクチカを第三者に読んでもらい、自分が伝えたいことをわかってもらえているかどうか、感想を聞いてみるのがおすすめです。
相手の心に届くガクチカを作成するためにも、具体的で誰にでもわかりやすい文章にするよう心がけましょう。
再現性をもたせる
ガクチカを単なる経験でなく、仕事でどう再現できるかを伝えることも重要です。
ガクチカで企業が知りたいことは「学生時代に頑張ったこと・身につけた強みをどのようにビジネスに活かせるか」です。
そのため学生時代に経験したことよりも、サークル活動で得たことをどうビジネスにつなげられるか、何で貢献してくれるかを企業側は重視します。
ガクチカでアピールする強みは一人ひとり違います。
さまざまなサークル活動があるように、そこで経験して得たこと・成長した部分はあなた自身にしかないものです。
その経験を企業でどう活かせるか、しっかりガクチカでアピールしましょう。
企業側でも想像しやすいガクチカであれば、貴重な人材だという認識をしやすくなります。
嘘を書かない
目を引くガクチカを書きたいからといって、嘘をつくのはやめましょう。
サークル活動で特別役職についていなかったり、あまり良い結果が残せていなかったとしても就活の際には問題ありません。
確かに、華々しい成績や役職があると個性にもなりアピールとなるのは事実です。
しかし、企業はガクチカにおいて成績などを重視していません。
ガクチカを見る目的は、学生の人柄や価値観を知り、自社にマッチしている人物であるかを判断することです。
また、ガクチカの書き方から論理的に伝える能力があるかを測っています。
仮に嘘をついて面接に辿り着いたとしても、面接の中でガクチカについて深掘りされた時にバレてしまいます。
嘘をつくメリットはないので、正直に書きましょう。
【サークルのガクチカ】受かるガクチカの構成
企業はガクチカの書き方を見て、自分の考えを論理的に伝える能力があるかを測っています。
そのため、採用に繋げるには構成作成がとても重要です。
基本的な構成は以下のとおりです。
(1)結論→(2)動機→(3)目標と課題→(4)行動→(5)結果→(6)学び
結論から学びまで一貫性を持たせてエピソードを簡潔に伝えます。
そして、構成を作るにあたって1番大切なのは、結論ファーストにして何を伝えたいのかを明確にすることです。
結論
ガクチカを書く際には、まず結論として学生時代に何に力を入れていたのかを伝えます。
結論を最初に述べることで、読んでいる採用担当者は今から何のことを話すのか簡単にイメージすることができます。
ポイントは、サークル活動の中で1番アピールしたいこと、具体的なエピソードが話せることを選んで書くことです。
また、結論を述べる際は、簡潔に要点をまとめて書くことも大切です。
採用担当者に興味を持たせようと、大袈裟にたくさん伝える必要はありません。
細かくあれもこれもと盛り込みすぎずに、アピールポイントを1つに絞って伝えます。
ガクチカは動機や目的、行動と順を追って説明するため、結論の段階では長くせずに端的に伝えましょう。
動機
学生時代に力を入れていたことを簡潔に伝えたら、次になぜその活動に力を入れようと思ったのか動機を書きます。
企業はガクチカの動機を聞くことで、どのようなことをモチベーションとして物事に臨む人間なのかを判断します。
仕事に臨む姿勢はどうか、興味のあることや価値観は自社に合っているかなど入社後の姿をイメージさせる項目です。
決してサークルの種類や内容を知りたいわけではないので、嘘をつかずに自分なりの考えや意見を真摯に伝えましょう。
動機はガクチカの導入に近い部分に当たります。
説得力のあるガクチカを作成するためにも、どうしてそのサークルを選んだのか、何がしたくて活動をしていたのかなど具体的にしっかり書きましょう。
目標と課題
続いて、その活動をおこなう途中でぶつかった課題や、課題解決のために掲げた目標を書きます。
目標は高く設定されていた方が評価されます。
そのため、課題がどれほど困難なものであったかや、設定した目標の高さを表すエピソードがあるとアピールに繋がります。
活動内容を知らない相手にも、あなたの努力が伝わるように書きましょう。
ポイントは、課題や目標に具体的な数字や順位を入れることです。
数値化して周囲との差を提示することで、相手がよりイメージしやすくなります。
また、目標設定の根拠を一緒に伝えることでさらに説得力が上がります。
課題に対して感じたこと、元の実績から考えた数値であることなど、目標設定に至るまでの過程もしっかり伝えましょう。
行動
目標と課題を書いたら、次に課題解決、目標達成のために起こした行動や取り組みを述べます。
目標を設定しても、実際に行動に移せない人は社会人でもたくさんいます。
目標に向けて忠実に行動できたこと、行動する中でさらに試行錯誤したことを具体的に伝えましょう。
課題解決についても同様です。
企業は課題を乗り越えるプロセスである行動の部分で、学生が簡単に諦めない人なのか、柔軟に対処できる人かを判断しています。
また、なぜその行動をとったのかについても考える必要があります。
結果に繋がらないような行動をしていても、意味がありません。
実際におこなった取り組みを細かく分けて、段階的にその行動をとった理由を考えてみましょう。
結果
次に、行動や取り組みをおこなってどのような結果が得られたのかを述べます。
結果は1〜2行程度で簡潔にまとめましょう。
もし結果が良いものにならなかったとしても、嘘をつく必要はありません。
企業は華々しい結果を求めているわけではなく、どのような考えで行動をして、過程や結果を踏まえてどのような学びを得たかを聞きたいのです。
そして、その経験を入社後にどう活かしてくれるのかを求めています。
良い結果でも、悪い結果でも、その後の考えやアクションの方が重要です。
また目標や課題と同様に、結果を書くときは、数字や順位を用いて伝えることで具体性が上がります。
活動内容を知らない相手でも分かるような伝え方を心掛けましょう。
学び
最後に、学生時代に力を入れた活動の経験から学んだことを書きます。
結果で終わらずに、そこから得た学びを述べることで、自分が経験から学び成長できる人材であることを企業に示しましょう。
そして、得た学びを志望企業の入社後にどのように活かすことができるのかを一緒に伝えます。
学んだことが、志望企業の求める人材条件に合っているとより好印象です。
志望企業に合っている人材だと思ってもらうためには、しっかりと企業研究をすることが大切です。
企業研究と自己分析から共通点や課題を抽出し、自分がアピールすべきポイントを探しましょう。
結論から学びまでアピールポイントに一貫性を持たせることで、説得力のあるガクチカを作ることができます。
【サークルのガクチカ】ベンチャーの人事に刺さるガクチカの構成
ベンチャーの人事にグッと刺さるガクチカの構成は6つの要素でできています。
主な構成6パートは以下のとおりです。
(1)結論→(2)動機→(3)目標や課題→(4)取り組み→(5)結果→(6)学び
結論ではまず、自分自身のアピールとなるポイントを簡潔に伝えます。
「私は○○においては誰にも負けません。」というように、ガクチカを通じて得た経験から言える長所を入れましょう。
続いて、動機についてですが、ここは長くなりすぎないように注意します。
どうしてサークルに入ったか、目標や課題に至るまでの経緯を伝えますが、こちらも長くなりすぎると活動内容の紹介になってしまいます。
目標や課題は結論とリンクするような内容だと説得力が増すでしょう。
取り組み、結果については成果を数値で表すことができると、より相手にわかりやすく内容が伝わります。
最後の学びは、単なる感想になってしまわないよう注意が必要です。
ここでつぎに活かせる学びと最初に伝えた結論での長所がリンクしていると、エピソードに一貫性をもたせることができます。
【サークルのガクチカ】サークルをエピソードにしたガクチカの例文3選
サークルでの経験が題材となったガクチカエピソード例文3つを紹介します。
いずれも何かしら役職がついていたわけでも、大きな成功体験が得られたようなガクチカエピソードでもありません。
むしろエピソードの内容としては普通の内容でしょう。
しかし、自分1人が頑張ったのではなく、サークルのメンバーと何かしら一緒になって成果を収めたという話です。
自分はサークルで大きな成果をあげていない、ガクチカで話せる話が何もないから不安という人はぜひ参考にしてみてください。
リーダーシップをアピール
私には、周囲を巻き込みながら目標に向かって集団を動かすリーダーシップがあります。
大学の野球サークルで、私のチームは交流試合での負けが続きました。
何かチームの役に立ちたいと、進んで他チームの練習メニューを分析し、部長や副部長など幹部にかけあって練習メニューの改善を提案してきました。
人によって苦手とするプレーや、強化すべきポイントが違うので、メンバーを割り振り、個人に適した練習法を導入するようにしたのです。
その結果、チームは地域リーグのなかで2勝することができました。
成果が出たことは、メンバーのなかでも納得感があったようで、今では全員が積極的に新しい練習メニューについて考えを巡らせるようになりました。
御社に入ったあともこのリーダーシップを活かし、チームが一丸となって仕事に取り組めるよう貢献していきます。
協調性をアピール
私には、集団の団結力を深められる協調性があります。
大学のサッカーサークルに所属していましたが、毎年、新勧がうまくいかないという悩みがありました。
なぜなら、毎年4月は就活で4回生が抜けてしまい、サークルの運営がおろそかになるからです。
私はそんな状況に危機感をもったので、私はメンバーとのミーティングを開くことにしました。
その結果、場所取りやブースへの長時間滞在がメンバーの負担になっていたことがわかります。
そこでメンバーが無理なく新歓に参加できるよう、従来のやり方から大きく参加方法を変えました。
みんな自分の分担ができたことで責任感が芽生え、新勧は大成功し、新入生を8人勧誘することに成功したのです。
この経験から私は御社に入ったあとも、メンバーの協調性を高めることに尽力し、仕事の成果や職場の雰囲気をよくすることに徹したいと考えています。
忍耐強さをアピール
私には、粘り強く物事を進められる忍耐強さがあります。
大学の演劇サークルでは毎年9月にOB・OGをはじめ、たくさんの人を招いて開催する公演会があります。
しかし、新型コロナウイルスの感染が懸念されたこともあり、昨年度の公演は中止となってしまいました。
そこで私はリモートで公演をより多くの人に見てもらえるよう、歴代の幹部から了解を得るために走り、会場の手配やメンバーの練習を指揮しました。
公演の進め方を知らないメンバーしかいませんでしたが、全員で協力し、結果的に100名ほどの視聴者に私たちの公演を見てもらえたのです。
この経験から、私は入社しても仕事と真剣に向き合い、困難に直面してもあきらめず業務の遂行に励み、会社に貢献します。
まとめ
ベンチャー企業の面接で、サークルについてのガクチカで気をつけたいアピールポイントや、気になる例文を3つ紹介しました。
サークルでの経験に限らず、ガクチカはすべてエピソードの概要や成果が重要なのではありません。
大事なのはあなたの持もつポテンシャルをガクチカの題材としてアピールすることです。
面接官は話を通じて学生のモチベーションのコントロールや、目標に対する行動や考え方を知りたいので、そこに意識を向けましょう。
特にベンチャーで好まれる気質をエピソードに盛り込むことで、より内定に一歩近づくことができます。