はじめに
ベンチャー企業へインターンに行きたい方もいらっしゃることでしょう。
インターンは正式な就職やアルバイトとは異なるものの面接がやはりあり、選考を通過しないことには始まりません。
インターンを許可されるために知っておきたい、面接を通過するためのポイントをここで徹底解説します。
【ベンチャー企業の面接の流れ】面接の流れを徹底解説
面接を通過するためには、当日の一連の流れを知っておくことが大切です。
何が行われるのかがわかっていれば事前にシミュレーションができ、実際に練習もできます。
そうすれば慣れない選考の場においても過度に緊張せず、落ち着いて対処できるでしょう。
また、面接の流れの中には押さえておきたい注意点がいくつかあります。
総合的には悪くない対応ができていても、重要なポイントを外してしまうと悪印象を与えかねません。
ベンチャー企業でのインターンの面接について、事前に知っておきたい基本的な流れと注意点をここで解説します。
受付
ベンチャー企業には中小企業が多く、社員数が比較的多くないため、訪問者の顔や姿はよく見えます。
面接前の受付の段階でも身だしなみや言動が注視されやすいので、十分に注意して対応してください。
まずは受付の方へ、氏名と大学名、約束の時間、訪問した目的を伝えるのが基本です。
受付にはさまざまな方が訪れるので、使命や目的しか伝えないと訪問者が何者なのかよくわかりません。
上記の内容は省略せず、大きな声でハキハキと伝えてください。
受付の一角や待合室などで少し待つように言われた場合、私語や長時間のスマホ操作は基本的に控え、静かに待機しましょう。
入室
面接室へと入るにあたって、まずは3回ノックし、どうぞと言われてから入るようにします。
ドアの開け閉めは静かに行うのがポイントであり、特に閉める時に大きな音を立てないように注意してください。
面接室へと入ると、慣れない状況に緊張して面接官とは別の方向に体が向くことがあります。
面接官にはしっかり向き合うように心がけつつ、「よろしくお願いいたします」と大きな声で挨拶しましょう。
なお、室内に用意されている椅子には着席を促されるまで座らないものなので、あわせて注意してください。
面接
面接が始まったら、相手の目を見てしっかりと話を聞くことが大事です。
もちろん常に目を合わせ続けるのはやや不自然とはいえ、視線が合わない相手は印象がよくありません。
自然な印象を与えられるように注意しつつ、基本的には相手の目を見ながら面接を受けましょう。
あわせて、声の大きさに気を付けることも大切です。
相手に聞こえる大きさで話すのは基本であり、頻繁に聞き返される小さな声はマイナス評価を受けやすいです。
特に感染症対策としてマスクをしていると声がこもって聞こえにくいので、意識して大きな声を出してください。
退室
面接が終わったら、まずは「ありがとうございました」とお礼を伝えます。
部屋を出るときも気は抜かず、背筋を伸ばして歩いてください。
そして、ドアの前でまた面接官のほうへと体を向け「失礼いたします」と言い、背中を向けないように注意しつつ、静かに退室してください。
入室時と同じように、ドアの開け閉めで大きな音を立てないことも重要です。
退室時は面接官の姿が見えなくなって気が抜けやすいので注意しましょう。
あわせて、面接が終わっても社内での私語や長時間のスマホの確認などは控えてください。
オンライン面接の場合も!
感染症対策や業務効率化のため、最近では面接がインターネット上で行われることもよくあります。
現地へ行く必要がないため、受付の方への対応が不要になるなど一部の違いはあるものの、基本的な流れは変わりません。
身だしなみや言葉遣いに気を付けつつ面接官へと丁寧に挨拶をし、画面越しでもしっかりと相手の目を見ながらハキハキと受け答えしましょう。
注意したいのは、面接の前に回線の状態を確認することです。
音声や映像が頻繁に途切れる不安定な回線は避けたうえで、実際に問題なく通話できているか、選考が始まる前に面接官にも確認してください。
面接が終わって通話ルームを退出する時には、自分が先にログアウトしないことにも注意が必要です。
面接官から促されない限り、相手が退室してから通話を終えましょう。
【ベンチャー企業の面接の流れ】対策すべき質問とその考え方5選
面接の流れや受け方を押さえたら、次は対面で質問されることへの対策をしましょう。
対面時のふるまいに問題はなくとも、受け答えの内容がいまひとつではやはり面接を通過しにくいからです。
質問事項は企業やインターンの内容によって異なるものの、志望理由のように定番の内容はあります。
回答を事前に準備できれば面接時に慌てることもないので、基本的な項目の答えはあらかじめ用意しておくと良いでしょう。
ここでは、面接時に聞かれやすい内容や見られていることのほか、志望理由の考え方なども解説します。
志望理由
たとえ一時的ではあっても、1人のスタッフとして働く以上、受け入れ先の企業としても相性の確認は欠かせません。
ミスマッチの人材を受け入れると業務がスムーズに進まず、事業が滞る原因にもなりかねないからです。
それゆえに、なぜインターンに応募したのか、なぜ自社を希望したのかなどが確認されるのです。
この質問により、自社のニーズと志望者の考えが合っているかどうかが見られます。
学生にとっても実りの多いインターンになるよう、自社と相性が良いと思われる志望者が選ばれやすいです。
志望理由の考え方
志望理由は、自分と受け入れ先の企業の接点を考えながら作りましょう。
企業側から見て何らかの接点が見出せるほうが、相性の良い人材だと判断されるからです。
企業の事業内容や社風、取り組みなどの中に、自分の過去の活動や将来の希望と重なる部分がないかチェックし、接点があればぜひ活用してください。
あわせて、自分がしたいことの明確化も大切です。
したいことが曖昧では、働きたい場所や体験したい仕事も総じて決まりにくいからです。
したいことが明確になれば希望内容が自ずと固まり、志望理由も決まるでしょう。
学生時代に頑張ったこと
いわゆるガクチカと呼ばれる内容は、インターンの面接で聞かれることも多いです。
とはいえ、目を引くような活動や経歴を期待して聞かれるのではありません。
質問者が注目しているのは、あくまで学生の考え方や人間性などです。
外見からはわからない内面が知りたくて聞いているとも言えます。
そのため、学生時代の諸々の活動の中での経験や挫折を乗り越えた体験などが聞かれるのです。
人目を引く経験が期待されているわけではなく、学生時代の武勇伝を羅列するのみでは高い評価が受けられないので注意しましょう。
学生時代に頑張ったことの考え方
多少のコツはあるとはいえ、ガクチカはその名の通り、これまでのところで力を入れてきた活動を話すのが基本です。
そのほうが話しやすく、面接官へのアピールもしやすいでしょう。
内容は特に問われないので、定番であるサークル活動やゼミのほか、勉強やスポーツ、参加したそのほかのインターンなどをテーマとしても構いません。
ただ、先述の通り見られているのは特定の経験ではなく、そこから読み取れる本人の考え方などである点には注意してください。
自分の内面が伝わるよう、テーマとした分野で経験した挫折とそれを乗り越えた方法などもあわせて考えておくことも大切です。
長所と短所
人は誰しも得手不得手があるもので、多くの人と協力して仕事をするにあたり、長所を活かして短所はカバーすることが大切です。
そのためには、まずは自分の長所と短所を理解していないといけません。
仕事のためにも必要な、自分自身への理解度を確かめるため、長所と短所が聞かれるのです。
あわせて、人間性が社風に合っているかどうかも見られます。
社風との相性が良く、長所が活かしやすくて短所はカバーしやすい人材がやはり理想です。
入社後の仕事ぶりを予想する目的でも長所や短所が聞かれます。
長所と短所の考え方
自分の特徴を押さえるには、自己分析が欠かせません。
勉強やアルバイト、普段の友達付き合いなどの場面を思い浮かべ、自分の長所や短所は何かを考えてみましょう。
たとえば、どのような場面でも輪の中心にいて周りを引っ張ることが多いなら、リーダーシップがあると判断できます。
一方、人の話を最後まで聞かずに動いて問題になることがしばしばあれば、落ち着きがないのが短所だと言えます。
いつでもできるこのような自己分析に加え、他己分析をするのも有効です。
親や友人など尋ねやすい相手に自分の特徴を答えてもらうと、より客観性の高い回答を準備できます。
どのように成長したいか
インターンの面接では、今回の就業体験での学習目的や自身の希望する将来像などもよく聞かれます。
一時的な就業といえども、スタッフとして実際に働いてもらう以上は意欲的な学生を選びたいと多くの企業が考えているからです。
意欲は仕事をするうえで実際に重要であり、成果や職場の雰囲気などに影響します。
しかし、見た目でわかるものではないので、ガクチカの例と同じく別の質問を通して判断されます。
そこで、就業体験の中での学習目的や自身の思い描く将来像などが聞かれるのです。
どのように成長したいかの考え方
まずはインターンで学びたいこと、してみたいことなどを具体的にしてください。
最初の段階では自由に希望をリストアップするだけで構いませんが、インターン先で体験できないことを挙げると印象が良くありません。
受け入れ先の企業との相性にも注意しつつ、してみたいことを具体的にまとめてください。
あわせて、自分の強みを活かす方法など、入社後のビジョンを想定しておくことも大切です。
このようにインターンに採用された後のイメージを作っておくと、成長の方向性などが明確になりやすいです。
会社にどう貢献するか
ビジネスでは利益に貢献する働きが求められるので、インターンの面接時にも会社に寄与できることが聞かれます。
この質問を通して見られているのは、入社後の働き方です。
会社としては利益にしっかりと貢献してくれる人材のほうがやはり魅力的です。
学生にとって自分の成長は大事ですが、会社は学校ではなく、各スタッフは自身の成長のために通っているわけではないことをよく押さえておく必要があります。
会社への貢献方法は学生にはなかなか答えにくい質問ですが、インターンとしての経験を得るためにも忘れずに回答を用意しておきましょう。
会社にどう貢献するかの考え方
会社への貢献方法を考える基本的な軸は自分のスキルです。
自分にできることを使って会社に貢献するのが基本なので、まずは自身のスキルを振り返ってみましょう。
インターン先の企業の事業内容に関連するスキルがあれば、自分の強みとして面接時に活用できます。
あわせて、企業をしっかり研究することも大切です。
相手の事業内容や社風、今後の展望などが曖昧では、何をすれば貢献になるのかがわかりにくいものです。
貢献方法を考えるためにも、まずは受け入れ先の企業がどのような相手なのか、改めてよく確認してみてください。
【ベンチャー企業の面接の流れ】ベンチャー企業の面接の服装は?
面接時の服装について、スーツ着用などと決まっていれば指定に則って対応してください。
しかし、募集対象がインターンであり、さらに受け入れ先がベンチャー企業だと、特に指定がないこともよくあります。
服装の規定がない時はスーツで行く必要はなく、私服で面接を受けても問題はありません。
ただ、服装は面接時の評価に影響しやすいので、私服で行く時はカジュアルスタイル、いわゆる「オフィスカジュアル」にするのが無難です。
オフィスカジュアルとは、職場にいても違和感の出にくい服装のことです。
たとえば、男性なら襟のあるシャツにジャケット、スラックス、革靴などを合わせます。
女性は選択肢が多くて少し難しいものの、ブラウスやカットソーにやはりジャケット、ボトムスにはスカートやパンツ、靴にはパンプスなどを合わせます。
Tシャツにジーンズといったラフな格好は避けたほうが無難なので注意してください。
【ベンチャー企業の面接の流れ】面接の前に準備すべきこと
ここまでご紹介してきた内容は、インターンの面接にあたって押さえておきたい基本ですが、準備のすべてではありません。
面接日が近づいてきた際にあわせて準備しておきたいことはほかにもあります。
先述の内容とあわせて押さえておくと、インターン生に選ばれる確率を少しでも上げられます。
後述するようにインターンは狭き門であり、就職活動の本番のような入念な準備や熱意が必要です。
応募する以上は良い結果が得られるよう、下記にご紹介するポイントも忘れずに押さえておくと良いでしょう。
企業への逆質問
面接時には相手から質問をされるだけではなく、学生側からも知りたいことを尋ねられます。
「何か聞いておきたいことはありますか?」といった形で相手から尋ねられることもよくあるので、個人的な質問内容はぜひ準備しておきましょう。
とはいえ、質問の準備にそれほど手間はかかりません。
インターンの面接前には入念に企業研究をするのが大前提であり、その過程でなんらかの疑問は生じるものだからです。
その疑問を面接時に確認しておくと不安が減り、自信を持ってインターンへと臨めます。
また、学生側からも積極的に質問をしたほうが熱意も伝わりやすく、面接時の評価も高まりやすいです。
このように学生から質問をするメリットは多いので、企業研究の中で生まれた疑問はしっかりメモしておき、面接時に活用してください。
諦めない気持ち
面接を受けるにあたり、諦めない強い気持ちを作っておくことも大切な準備です。
長期インターンは採用率が5~20%ほどの狭き門であり、望む結果が得られないこともよくあります。
落ちることも多いのだと最初から理解したうえで、強い気持ちを持って臨まないと、心が折れてしまいかねません。
一度の不合格で諦めてしまい、本来ならできたはずの貴重な経験ができないのはもったいないことです。
インターンに応募すると決めた以上は最後までやり遂げることが大切であり、そのためには諦めない強い気持ちが欠かせません。
先述の通りインターンは元から狭き門だとしっかり確認したうえで、選考に粘り強く挑戦してください。
自己分析や企業研究も並行してしっかり続けていれば、いずれ採用を勝ち取れることでしょう。
【経験者が語る】内定を勝ち取る極意
長期インターンの面接は合計10社受けており、不採用と内定を何度も経験しています。
そこで学んだことは、収入を目当てに応募している学生を企業は求めていないことです。
給与はあくまで対価として支払われており、その企業への何らかの貢献があって初めて発生するものです。
企業が自社にメリットのない相手を雇うわけもなく、収入ばかり求めている学生は採用を見送られるものだとよくわかりました。
内定を勝ち取るためには、結局は相手の立場に立って考えられているかどうかが大切です。
企業にとってメリットの大きい相手だとうまくアピールできれば、内定は出ます。
自分の魅力をうまく伝えるためには、企業が今求めている人物像を知ることが必要です。
相手に響く自己アピールをするためにも企業研究はしっかり行い、相手の求めていることを常に念頭に置いて面接に臨みましょう。
まとめ
ベンチャー企業でインターンをするための面接は簡単ではないものの、入念な準備をすれば受かる可能性が高まります。
面接の流れや良く聞かれること、回答を準備する際の考え方など、ご紹介した内容を踏まえれば的確な準備ができるでしょう。
必要に応じて何度でも確認して万全の準備を整え、自信を持って面接に臨んでください。