はじめに
就活していると、「OB訪問」といって実際にOBに話を聞きに行く機会があります。
Webもありますが対面で話を聞ける場合もあり、どちらも就活のなかではとても重要です。
しかし、誰かを訪問すること自体はじめてという人も多いでしょう。
訪問のマナーの1つに手土産の持参があります。
はたしてOB訪問に手土産は必要なのでしょうか。
また持参するならどのようなものがよいのでしょうか。
今回は、そんなOB訪問についての疑問にお答えします。
【ベンチャー企業のOB訪問に手土産は必要?】OB訪問に手土産を持っていくべきか
ベンチャー企業のOB訪問では、必ずしも手土産は必要ありませんが、渡すことによるメリットは大きいです。
ただ、手土産を渡すのであれば、「何か有利になるように」という気持ちで渡してはいけません。
あくまで貴重な時間を割いてもらっているお礼という気持ちで渡すようにしましょう。
社会人にとって時間は何よりも貴重なものです。
それをわざわざ自分のために使ってもらうのだと考えれば、自然とお礼をしたくなるのではないでしょうか。
【ベンチャー企業のOB訪問に手土産は必要?】手土産を渡すメリット
それでは、OB訪問で手土産を渡す具体的なメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
メリットはいくつかありますが、手土産を持参すればOBから注目してもらえる可能性が高くなります。
なんとかOBの印象に残るようにしましょう。
気が利く人と思ってもらえる
ビジネスパートナーのもとを訪問するときは、手土産を持参するのがマナーとされています。
しかし、学生だとまだそのようなマナーを知らずに手ぶらでOB訪問してしまう人も多いでしょう。
もちろんそれ自体に問題はありませんが、手土産を用意しておけば、細やかな心配りのできる気が利く人というよい印象を相手に与えられます。
相手を思いやった細やかな心配りは、業務を円滑に進めていくうえで大変重要なので、よい自己アピールになるはずです。
ほかの社員を紹介してもらいやすくなる
普通の人であれば手土産をもらったら、自然とそれに応えなくてはという気持ちになります。
まだ働いていない学生に気を使わせてしまったらなおさらのことです。
手土産を渡せば、訪問先のOBも「目の前にいる学生の気持ちに応え、就活に協力してあげたい」という気持ちにさせられます。
そうすれば、ほかの社員を紹介してもらいやすくなるでしょう。
OB訪問でさらに多くの社員から話を聞きたいと思っても、自分から申し出るのはなかなか難しいかもしれません。
しかし、手土産で相手の心をほぐしておけば、ずっとお願いしやすくなります。
就活では、なるべく多くの社員さんから話を聞いて、就職後の自分の姿を具体的にイメージできるようにしましょう。
ほかの学生との差別化になる
OB訪問時の手土産は、すべての学生が渡しているとは考えられません。
手土産など頭にない学生もたくさんいるのではないでしょうか。
そこで、手土産を持参して訪問すれば、OBはいい意味で驚くでしょう。
それだけでOBの印象に残り、ほかの学生と差別化できる可能性があります。
手土産は、OBに名前と顔を覚えてもらうよいチャンスなのです。
ぜひ、手土産を持参してほかの学生との差別化を図り、その後の採用選考を有利に進めていきましょう。
【ベンチャー企業のOB訪問に手土産は必要?】おすすめの手土産の選び方
手土産を渡すメリットについて紹介してきましたが、手土産のチョイスによっては、かえって悪いイメージを植えつけてしまう場合もあります。
もらっても困るような手土産を渡されても、訪問先のOBは困ってしまうだけです。
相手に手土産を喜んでもらえないばかりか、かえって「気の利かない人」というレッテルを貼られてしまうおそれさえあるのです。
ここでは手土産の上手な選び方を紹介するので、OBを困らせないような手土産の用意をしましょう。
比較的安価なもの
OB訪問で渡す手土産は、1,000円程度のお菓子(ようかん・マドレーヌ・クッキー・せんべいなど)をおすすめします。
あまり高価すぎると、かえって相手に気をつかわせてしまうからです。
まだ仕事をしていない学生さんからの手土産とあってはなおさらでしょう。
時間を取ってもらったお礼につもりで渡した手土産なのに、相手を困らせてしまったら本末転倒です。
1,000円程度であれば、OB側としてもあまり気をつかわずに受け取れるので助かるはずです。
贈答用のお菓子の詰め合わせでも、1,000円程度で買えるものはたくさんあります。
いろいろなお店で手土産用のお菓子の詰め合わせを販売しているので、OB訪問当日になる前に一度見て回っておいてもよいかもしれません。
持ち運びしやすいもの
手土産は小さなサイズで保存しやすいものをおすすめします。
もらった人が持って帰るのに困るような大きな菓子折りや、量が多いものは避けましょう。
あまりに大きなパッケージは職場へ持ち帰っても邪魔になりますし、量が多すぎると食べきれなくて相手を困らせてしまうおそれもあるからです。
もらったあと相手がどうするのかを想像しながら選ぶとよいでしょう。
ピンと来ない場合は売り場の人に事情を説明して、相談してみてもよいかもしれません。
【ベンチャー企業のOB訪問に手土産は必要?】渡す際に避けるべき手土産の特徴
手土産の選び方によっては、かえって相手の迷惑になってしまうこともあります。
そういったものを手土産として渡すと、あまりよい印象をもってもらえません。
OB訪問で手土産の選び方に失敗すると、せっかくの手土産なのにかえってマイナス評価になってしまうおそれもあるのです。
手土産を渡すのであれば、もらった側の気持ちや状況も考慮しなければならないのです。
ここでは、一般的に避けるべきといわれている手土産の特徴を説明します。
悪くなりやすいもの
アイスやケーキなどの悪くなりやすいものは、OB訪問時の手土産にはおすすめできません。
美味しくてぜひ食べてもらいたいようなおすすめの品があったとしても、悪くなりやすかったり賞味期限が短かったりする食べ物はやめておくべきです。
冷蔵庫で保管しようとしても、職場に冷蔵庫がない場合もありますし、あっても入れるスペースがない場合もあります。
傷まないうちにすぐに食べなければならないとなると、もらった側としてはかえって困ってしまう可能性が高いのです。
以上の理由から、手土産には冷蔵が必要なものを避け、冷蔵庫に入れなくてもよいものを選びましょう。
常温保存可能で賞味期限が長ければ、職場のメンバーで分けるのも簡単で助かります。
切り分けが必要なもの
ホールのバームクーヘンなども、OB訪問の手土産としてはおすすめできません。
切り分けて食べる必要があるものは職場で配りにくく、そもそも切り分けるための包丁やまな板がない場合もあります。
そうなると、手土産をもらったOBOGが自宅に持ち帰ることになります。
1人では消費しきれない可能性もあるでしょう。
特にOB訪問の対象となる若手社員だと一人暮らしの場合もあり、ホールのケーキなどは持て余してしまい、かえって困らせてしまうのです。
また、切り分けが必要なものは型崩れのおそれもあり、持ち運びだけでも相手に気をつかわせてしまうかもしれません。
OB訪問時の手土産は1つずつ個別包装されているものを選ぶとよいでしょう。
【ベンチャー企業のOB訪問に手土産は必要?】手土産を渡すべきタイミング
OB訪問や手土産を渡すこと自体に慣れていないと、いつ手土産を渡せばよいのか、そのタイミングで迷うこともあるかもしれません。
しかし、手土産を渡すタイミングが気になって話に集中できないような事態は避けたいところです。
おかしなタイミングで手土産を渡してしまっても、話の腰を折ることにもなりかねません。
OB訪問で手土産を渡すのであれば、開始直後に渡すのがおすすめです。
OB訪問開始時はどうしても緊張した空気になりがちですが、手土産を渡すことで張り詰めた空気をほぐせます。
また、地方出身者であれば、地元のお菓子を渡すと一気に会話の糸口になるでしょう。
OB訪問といっても、最初は簡単な世間話程度の会話から始まります。
しかし、どう会話を切り出せばよいのかわからない方も多いでしょう。
そんなとき、ご当地のお菓子は場を和ませ、会話をはずませる役割があります。
なお、この手法は社会人でもよく使うので、覚えてもおいても損はないかもしれません。
【ベンチャー企業のOB訪問に手土産は必要?】受け取ってもらえないときは
せっかく用意した手土産ですが、当然断られる場合もあります。
そういうときは、一度断られてもう一度すすめても断られたのであれば、無理に渡そうとせず引くべきです。
向こうから断ってきたのであれば、手土産を渡せなくてもなんの問題もありません。
訪問先のOBも、手土産を持ってきた気持ち自体はうれしく思っているはずです。
手土産を受け取ってもらえなくても、手土産を用意したことは評価されますし、その気持ちに応えたいとも思ってくれるでしょう。
あまりしつこく渡そうとすると、かえってあまりよい印象を与えません。
また、公務員や官僚などの仕事の場合、外部の人間から手土産をもらってしまうと、そのつもりはなくても収賄罪に問われる可能性があります。
このように、職種業種・会社に方針で受け取ってもらえない場合があることも頭に入れておきましょう。
そういった場合も無理に渡そうとすると、かえって相手を困らせてしまいます。
断られたら素直に引くようにしてください。
まとめ
OB訪問時、手土産は必要でありません。
しかし、持参したことへの評価はあるはずです。
手土産は比較的安価で持ち運びやすいお菓子にしましょう。
悪くなりやすかったり切り分けが必要だったりするものはおすすめできません。
かえって先方に迷惑をかけてしまうおそれもあります。
実際に渡すタイミングは、開始直後がよいでしょう。
緊張した空気をほぐし、会話のきっかけになります。
また、相手によっては手土産を受け取れない場合もあるので注意しましょう。