はじめに
就職活動においてOB訪問は非常に重要です。
なぜなら、現代ではネットからさまざまな情報を入手することができますが、現場の生きた声を聞くことも大きな参考になるからです。
特にOBという近い関係であれば、得られる情報も多いことでしょう。
現場での経験にもとづいた体験談であれば信憑性もあり、自身の進路を決める際の良い道標となります。
OB訪問を成功させるためには事前準備や持ち物が大切になります。
限られた時間を最大限に有効活用するためにも事前準備を怠ってはいけません。
【ベンチャーのOB訪問で必要な持ち物とは】OB訪問で必要な持ち物
OB訪問は仕事ではなく、ボランティア活動でもありません。
そのため、決まったルールなどは特にありません。
ただ、OB訪問での態度は、その企業の採用担当の耳にも入るでしょうし、対応してくれる先輩社員のモチベーションにも影響します。
先輩社員も人間ですから、しっかりと準備をしている学生であれば、しっかりと対応しようという気持ちになりますし、適当な態度であれば先輩社員も真剣になってくれません。
お互いに実りある時間にするためにも持ち物をしっかりと確認してから臨みましょう。
OBへの質問集
OB訪問の本来の目的は、学生がその企業の本質を知ることです。
そのため、自身の能力を売り込む場所ではありません。
自己PRの場ではないため、OB訪問では情報を聞き出すことに徹底しましょう。
多くの場合、OB訪問では学生からの質問を受け付ける時間を用意してくれています。
この時間に一つでも多くの質問をして、積極的に情報を聞き出してください。
ただ、企業の創業年数や基本的な業務内容などネットで調べればわかるようなことは聞いてはいけません。
その人の経歴だからこそ聞けることを聞くようにしましょう。
先輩社員も忙しい業務時間の間で対応してくれているため、悪印象を与えない質問選びも大切です。
また、頭の中で覚えているつもりであっても、その場になると忘れてしまうこともあります。
帰ってから、聞きそびれたことに気が付くことなどないように、事前に質問集を準備しておく必要があります。
スムーズに質問を進めるためにも、質問集を作成し、聞きたい情報を得る準備をしておきましょう。
記入済みのESや履歴書
エントリーシートや履歴書はOB訪問の持ち物として企業から提示されることはありませんが、持っていくメリットがあります。
なぜなら、実際に採用されている先輩社員に添削してもらえる可能性があるからです。
先輩社員が選考を通過した書き方と近い書き方をすることで採用の確率を高めることができます。
自分は良い表現だと感じていたとしても相手にとってはそのように感じないこともありますし、企業の風土から好ましくない表現の可能性もあるのです。
採用担当者に悪印象を与えないためにも、相手の企業の暗黙のルールに則ることが好ましいと言えます。
実際に働いている社員に添削してもらえる機会は非常に貴重であるため、しっかりと作り上げたものを確認してもらいましょう。
ノートと筆記用具
ノートと筆記用具は企業を訪問する際に必須であるとともに、社会人としての最低限のマナーとも言えます。
文房具はノートを取るのに必要であり、一生懸命ノートを取る姿勢は真剣な態度にもとられるでしょう。
一方で、文房具を何も持たない状態では話聞く気がないのかなと思われます。
OB訪問は選考ではありませんが、相手企業に悪印象を与えるのは好ましくありません。
忙しい本来業務の間を対応してくれている先輩社員に誠意を伝えるためにもノートと筆記用具を持っていきましょう。
スマートフォンやタブレットで録音、録画をすれば良いと考える方もいるかもしれませんが、それらだけでは対応できません。
なぜなら、企業は機密情報を多量に扱っているため電子機器の持ち込み自体がNGである可能性もあるからです。
企業情報が載っている資料
企業情報が記載されている資料を持っていくことで相手に誠意を伝えることができます。
上記の通り企業内では電子機器が使えない可能性もあるため、面倒であっても紙で持っていくのがベストです。
資料として持っていくと必要な時にすぐに見返すことができ、話を聞く際の理解の手がかりにもなります。
資料を持っていると伝えることで、OBも説明しやすくなるでしょう。
企業を知るためには最低限の知識を持たなくてはいけないため、事前にしっかりと学んできているというやる気のアピールにもなります。
また、事前に学んだ内容と先輩社員の話を比較すると、新たな発見や違った視線からの意見として受け入れることができます。
その後の就職活動にも活かせる可能性も高いため資料作成は必須です。
時計
腕時計を着けているだけで相手に与える印象は大きく異なります。
時間管理をしっかりとしている印象を与えるだけでなく、身だしなみとしても整います。
また、時間確認だけであればスマホで事足りるのではと思うかもしれませんが、時間確認とはいえスマホを見られると良い気はしない社会人も一定数存在するのです。
これらのことから腕時計を持っていくのが無難と言えます。
ただ、あまりに華美なものは返って悪印象を与えてしまうため好ましくありません。
当たり障りのない一般的なものを選ぶようにしましょう。
【ベンチャーのOB訪問で必要な持ち物とは】番外編 ほかと差をつけるために持っていくと良いもの
ベンチャー企業は少数精鋭で業務をこなしていることが多いため手土産を用意するのもおすすめです。
手土産は必須ではありませんが、自分のために時間を使ってくれているため、心遣いとして持っていくのが無難でしょう。
この時、あまりにも高額なものを持っていってしまうと返って悪印象を与えてしまう場合があるので注意が必要です。
クッキー程度(1,000円前後)の軽いお菓子を手土産に持っていくことで、気が利く人だと思ってもらえることもあるうえ、ほかの就活生より印象に残ります。
さらに、社員数などを調べたうえで持っていけば、しっかりと事前学習をしていることも印象付けられるでしょう。
ただし、評価のためという気持ちではなく、あくまで感謝の気持ちで渡すことを忘れてはいけません。
自分のために時間を使ってくれていることに対する感謝として持参してください。
【ベンチャーのOB訪問で必要な持ち物とは】OB訪問でやっておきたい事前準備
大手企業に対するOB訪問とベンチャー企業に対するOB訪問はどちらも内容に大きな差はないため基本的な準備は変わりありません。
しかし、大企業とベンチャー企業では、相手にする就活生の数や企業の担当人員に大きな差があるためベンチャー企業のOB訪問のほうが一人の就活生として認知されやすいと言えます。
社員数が少ないことからOBからの意見もベンチャー企業のほうが通りやすいと言えます。
一個人として認知してもらえる確率が高い以上、それなりの準備もしなくてはならないためミスのないようにしましょう。
業界・企業・業務の研究
自分のことを知ってもらうためには、まずは相手のことをしっかりと知っておく必要があります。
その企業だけでなく、業界や業務まで、できる限り自身で学びましょう。
OB訪問の時間は限られているため、自分で調べればわかることに時間を使うことはできません。
自身で学んだ内容とOBの話を比較することもでき、その差から新たな気付きも生まれてくるでしょう。
また、業界や企業、業務の理解が深いとOBにも志望度の高さが伝わり、好印象を持ってもらえます。
しっかりと勉強してきている学生とそうでない学生では相手に与える印象に大きな差が生まれます。
大企業と比較してベンチャー企業のほうが社員数が少ないため、OBからの印象が企業からの印象となることも珍しくありません。
OB訪問は就活生が企業について学ぶ場所であるものの、少人数で業務をこなしているベンチャー企業では大きなアピールの場所にもなるのです。
さらに、一つの企業について学んだことであっても、ほかの企業に活かすことができます。
情報の比較や業界研究は無駄にならないためしっかりと取り組みましょう。
リマインドメールを送る
ベンチャー企業のOB訪問ではリマインドメールを送ることが望ましいと言えます。
なぜなら、大企業であれば就活生を相手にする専門の部署があるのに対し、ベンチャー企業では一人が複数の業務をこなしている場合があるのです。
就活生対応を専門に行っているわけではないため、日程を忘れてしまっている場合やほかの業務とバッティングしてしまっている可能性もあります。
ベンチャー企業はスケジュール管理がハードな場合もあるため、事前確認が大切なのです。
事前確認を行っておくことで、お互いの時間を無駄にせずOB訪問が実施できるだけでなく、時間管理がしっかりとできていると好印象を与えることもできます。
リマインドメールは催促のように感じてしまう方もいるかもしれませんが、ビジネスの場において非常に重要なことなのです。
当日の場所までの行き方を調べる
特に都内などの場合、一つの駅であっても出口がいくつも存在することやビルが乱立している中の1フロアを事務所としていることも珍しくありません。
そのため、当日までの行き方を事前に調べておきましょう。
待ち合わせ時間に遅れることは社会人として絶対にあってはいけません。
当日道に迷わなくて済むよう、家を出てから当日の面会場所までの行き方をシミュレーションしておく必要があります。
当日着る服を決めておく
身だしなみは印象に大きな影響を与えるため、当日どのような服装で行くかは非常に重要です。
着ようと思っていた服にシワが寄っていたり、サイズが合わなくなっていたりすることもあるので、前もって着る服は確認しておきましょう。
OB訪問当日は朝から活動しなくてはならないため、当日の朝に服を用意していたのではタイムロスになってしまいます。
万が一のトラブルにも対応しにくいため事前準備が必要です。
服装はリクルートスーツが一般的であるものの、訪問企業の雰囲気に合わせることも必要です。
特にベンチャー企業の場合はラフな格好で仕事をしていることも多いため、かっちりとしすぎた服装では返って堅苦しい印象を与えてしまうかもしれません。
まとめ
OB訪問はその企業の内情を知ることができる絶好の機会です。
ネットだけの情報ではわからない情報も入手できるでしょう。
新しい情報は自身の視野拡大にもつながり、新たな価値観を目覚めさせてくれます。
また、OB訪問をうまく活用することで自身のPRにもつながるでしょう。
入社を希望した際にOB訪問をしているという事実は残っているため大きなアドバンテージとすることもできます。
OB訪問を成功させ、その後の就職活動にも活かしましょう。