はじめに
就活中の皆さんの中には、ガクチカに頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。
ガクチカで取り上げるエピソードとしては、サークル活動やアルバイトがあげられます。
大学生のアルバイトといえば、飲食店がすぐに思い浮かびます。
そのほかにも家庭教師や、塾講師などの教育に関係したアルバイトの経験がある人もいるはずです。
なかでも、家庭教師は成果がわかりやすいため、ガクチカ向きの経験といえるでしょう。
そこで今回は、家庭教師の経験から受かるガクチカを作るコツについて解説します。
【ベンチャーウケする家庭教師のガクチカを作るには】企業がガクチカを通して知りたいこととは?
なぜ多くの企業でガクチカについて聞かれるのでしょうか。
企業がガクチカに関する質問を通して見ている点は、大きく分けて2つあります。
それは「モチベーションの源泉」と「目標に対して、達成するために論理的な思考をして取り組めるかどうか」という点です。
モチベーションの源泉とは、あなたはどのような環境や状況に置かれたときに頑張れるのか、と言い換えても良いでしょう。
企業はこれらを通して、あなたが自社で活躍できる存在であるのか、自社にマッチしている存在なのかということを確かめています。
自社に合った人材を選ぶのは、その企業にとって大変重要な課題です。
特にベンチャーでは、社風に合っていることが採用の決め手となります。
なぜなら、その人のポテンシャルを見込んで決定する新卒採用は、かなりのコストとリスクがかかっているからです。
ミスマッチによる退社は、特に資本が少ないベンチャーにとっては大きな痛手になってしまいます。
そのため、少しでも採用前にミスマッチを減らさなければならないのです。
家庭教師でガクチカを書いてもいい?
家庭教師のエピソードは、ガクチカとして書いてもまったく問題ありません。
しかしながら、家庭教師は大学生にとっては定番といっても良いくらい、経験者が多いアルバイトです。
学生時代の経験としては大変一般的です。
そのため、ほかの就活生とエピソードがかぶりやすいというデメリットがあります。
家庭教師のアルバイトで珍しい経験をするチャンスはあまりないため、どうしても誰もが似たような経験ばかりになってしまうのです。
したがって、ガクチカで家庭教師のアルバイトについて書く場合は、構成や内容を工夫してオリジナリティのある内容にしなければなりません。
上記のガクチカで見られているポイントを盛り込んでおけば、ライバルと差をつけられるでしょう。
【ベンチャーウケする家庭教師のガクチカを作るには】家庭教師でガクチカを作る際のメリット
家庭教師のガクチカは、ほかの人とエピソードが被りやすいという心配はありますが、実は立派なメリットもあります。
ガクチカで紹介するエピソードは、具体的で誰の目にも明らかな成功例でなければなりません。
ただ「成功しました」と述べるだけでは、単なる自己満足だと思われてしまうおそれがあります。
そのため、内容に具体性をもたせなければならないのです。
その点、家庭教師であれば目に見える結果があるので、企業側に受けるガクチカを作りやすいといえるでしょう。
数字で表しやすい
家庭教師のアルバイト経験でガクチカを作るメリットは、成果を数字で表しやすい点です。
家庭教師の役割は生徒の成績を上げ、最終的に志望校に合格させることです。
生徒の成績は常に数値化されているため、「テストの点数を○点上げた」「通知表の成績が1段階上がった」などの成果が可視化されています。
したがって、あなたの取り組みの効果が人事にも伝わりやすいのです。
「生徒のやる気をアップさせました」では具体性がなく成果もよく伝わってきません。
しかし、数値化された結果があれば一目瞭然でしょう。
ベンチャー企業の多くは成果主義です。
取り組みの過程から、結果までを具体的に数値を使って説明されたガクチカであれば、その成果が人事側によく伝わります。
エピソードを見つけやすい
家庭教師のアルバイト経験でガクチカを作るメリットには、エピソードの見つけやすさもあげられます。
ガクチカは、自分がそのことに取り組む過程で見出した目標や課題に対して、どのように乗り越えたかを書いていくものです。
その点、家庭教師は生徒の成績を上げるために、さまざまな取り組みをしてきたことでしょう。
まさにトライアル・アンド・エラーの繰り返しだったはずです。
また、家庭教師は誰かからの指示だけではなく、実際に生徒を見てから、自分の裁量で動かなければならないことも多くあります。
生徒にも個性があり、しかもまだ子どもです。
「こうすればうまくいく」というような、マニュアル通りにはいかないことも多々あったことでしょう。
家庭教師自身が考えて、生徒のやる気を出させ、実際に成績を上げて合格させたのは立派な成功体験となります。
自分で考えて動き成果を出した経験はガクチカ向きのエピソードです。
家庭教師のアルバイトはガクチカを作るのにもってこいといえるでしょう。
【ベンチャーウケする家庭教師のガクチカを作るには】ガクチカを作る際のポイント
ガクチカを作る際に押さえておきたいポイントもあります。
ガクチカは、人事担当者にとってわかりやすいものでなければなりません。
あなたが何を考えて、どのような行動に出て、どのような成果が出たのかを明確に伝える必要があるのです。
企業は、あなたが目標達成のためにどう動く人物なのかを知りたがっているため、それを伝えなければなりません。
また、あなたにはどのような状況下で頑張れるポテンシャルが備わっているのかも、明確にするようにしましょう。
わかりやすい表現を用いる
ガクチカは面接官に読んでもらうものです。
そのため、わかりやすい表現を心掛けなければなりません。
面接官がガクチカを読む際に、状況がイメージできるような表現を選びましょう。
選ぶ単語にも細心の注意を払わなければなりませんが、数字を用いて表現するのも1つの手段です。
数字は具体的かつ明確な指標であり、数字で説明されれば結果がわかりやすく、成果に関しても納得してもらえるでしょう。
自分は成果を出したと思っていても、それがわかりにくければ相手に伝わりません。
その点、数字で説明すれば説得力が増します。
どんな言葉よりも数字が成果を雄弁に語るのです。
あなたの頑張りとその成果が面接官に伝わるように、数字を使ったわかりやすい表現になるよう心掛けてください。
動機を明確にする
面接官は、ガクチカからあなたのモチベーションの源泉を探ろうとしています。
だからこそ、あなたが家庭教師のアルバイトに真剣に取り組んだ動機を明確に伝えることが、非常に重要になってくるのです。
あなたがどんな状況下で頑張れるのかは、企業としても採用する前に知っておきたいでしょう。
仕事を進めていくうえで、きびしい状況に置かれることはたくさんあります。
そういった状況下では、どうやって立て直していくのかが重要です。
あなたは家庭教師のアルバイトで、どういったところにモチベーションを見出したのか、面接官へ伝わるように説明しましょう。
成果が出ないときはどのようにしてモチベーションを保ったのか、ということもはっきりさせておくことをおすすめします。
【ベンチャーウケする家庭教師のガクチカを作るには】ガクチカの構成
企業側にあなたの強みについてアピールできるガクチカを作るには、構成から考えなければなりません。
(1)結論→(2)動機→(3)目標や課題→(4)取り組み→(5)結果→(6)学び
以上の構成で作ると良いでしょう。
最初に述べるべきは結論です。
そのあとで動機について述べます。
どうしてあなたがアルバイトを頑張れたのか説明しましょう。
そして、その中で見つけた目標や課題について述べてください。
また、それに対しての取り組みについても述べなければなりません。
目標達成や課題の解決のために具体的に何をしたのか、そしてどのような結果が出たのかを数字で説明します。
最後に述べるのは、そこからどのような学びがあったか、それをどう活かしていくのか述べましょう。
【ベンチャーウケする家庭教師のガクチカを作るには】ガクチカの例文
勉強で悩んでいる後輩たちの手助けになれればと思い、入学と同時に始めました。
印象に残っているのは、大学受験を控えた高校生の担当をしたときのことです。
その生徒は本人なりに頑張って勉強していたにもかかわらず、志望大学には程遠い偏差値でした。
しかし、一番の問題はいくら勉強しても上がらない偏差値に、本人が自信を失いかけていたことだったのです。
そこで、私は毎日その生徒のために課題を作って解かせました。
苦手分野と得意分野を分析し、苦手分野を克服しつつ、得意分野を伸ばせるような課題の作成にはとても苦労しました。
しかし、課題を半年こなした結果、偏差値は15ほど伸び、模試でもA判定が出るようになったのです。
この経験から、課題の克服のためには現状分析が重要であり、努力は決して裏切らないということを学びました。
入社後もこの経験を活かし、マーケティング分野で貴社に貢献していきたいと思っています。」
まとめ
家庭教師のアルバイト経験は結果を数値で表せるため、ガクチカを作るにはぴったりです。
ただし、大学生としては決して珍しい経験ではないため、ライバルと差をつけなければなりません。
そのために必要なのは、結果を数字でわかりやすくすることと、動機をはっきりさせることです。
また、ガクチカの構成に関しても工夫の余地があります。
ガクチカはあなたの強みをアピールするのに大変重要な項目です。
あなたの良が企業に伝わるようなガクチカを作りましょう。