はじめに
成長業界であるIT系の企業の中でも、近年日本で特に業績を伸ばしている企業の1つがサイバーエージェントでしょう。
ABEMAといったサービスなども提供しているので、身近な存在と感じている方も多いはずです。
勢いのある企業だけに、学生の就職先としても非常に人気があります。
サイバーエージェントの会社概要や就活のポイントを紹介しますので、IT業界に興味のある方はぜひ参考にしてください。
人気企業なので内定を得るのは難しく、早めに準備を進めていくことが大切です。
サイバーエージェントの会社概要
最初に、サイバーエージェントの概要について紹介します。
資本金などのくわしい数字まですべてを把握する必要はありませんが、事業内容や社風など基本的な事項は理解しておきましょう。
就職活動のにおいて必ず実施される面接では、企業について理解しているかを質問される機会も多いです。
企業のどこに魅力を感じたか・どんな仕事をしたいかといった質問に対して、明確に答えられなければ、面接をパスすることはできません。
これはサイバーエージェントに限らず、どの企業を志望する場合でも同じです。
| 社名 | 株式会社サイバーエージェント CyberAgent, Inc. |
|---|---|
| 代表取締役 | 藤田 晋 |
| 設立 | 1998年3月18日 |
| 資本金 | 7,369百万円(2023年9月末現在) |
| 所在地 | 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町40番1号 Abema Towers |
| TEL | Tel:03-5459-0202(代表) |
| 事業内容 |
|
| 企業HP | https://www.cyberagent.co.jp/ |
現在は日経平均株価を構成する銘柄にもなっており、日本を代表するIT企業と言えるでしょう。
創業者は現在も代表取締役社長である藤田晋さんです。
最初はバナー広告からインターネット広告事業に携わっており、そこからさまざまな事業を展開するようになりました。
特に2004年開始のブログサービス・Ameba(当時はアメーバピグ)や、2016年開局のインターネットテレビ「ABEMA」(当時はAbemaTV)といったサービスで有名です。
現在は「株式会社AbemaTV」「Cygames」といった多くの子会社によって、各種サービスが運営されています。
事業内容
サイバーエージェントの主な事業内容も見ていきましょう。
現在は以下の見出しで紹介する事業内容をメインにしていますが、サイバーエージェントのようなITベンチャーは新しいことに対する挑戦心の強さが特徴です。
今後、まったく違うジャンルの事業にチャレンジしても不思議ではありません。
これからサイバーエージェントに入社して活躍しようという方も、仕事ぶりが評価されれば、自分のアイデアを形にするチャンスがやってくる可能性もあります。
メディア事業
現在サイバーエージェントの中核となっているのはメディア事業です。
2016年から始まったインターネットテレビ「ABEMA」は5,000万ダウンロードを突破しており、今ではほとんどの人が一度は目にしたことがあるほどになりました。
無料で24時間さまざまなジャンルの配信を楽しめ、ドラマや恋愛リアリティーショーといったオリジナルコンテンツも充実しています。
格闘技・競輪オートレース・将棋・大相撲などの中継にも積極的に取り組んできました。
ブログサービス「Ameba」も国内最大規模を誇り、同社の中核事業となっています。
近年は幅広い分野のメディア事業展開が特徴的で、マッチングアプリ「タップル」・競輪「ウィンチケット」・音楽配信「AWA」などのサービスを提供中です。
インターネット広告事業
インターネット広告事業も、設立以来から行われてきたサイバーエージェントの基幹事業と言えます。
1998年当時はまだスマートフォンもなく、インターネットで動画をスムーズに再生させることもできない時代でした。
バナーが中心だった頃からインターネット広告を手掛けていたサイバーエージェントは、その後もネット広告の進化に対応して事業を成長させています。
大幅な成長率を見せたインターネット広告事業での成功が、他事業へ進出する足掛かりとなったと言えるでしょう。
現在は広告事業でAIを活用し、パフォーマンスをさらに高める取り組みも見せています。
あらゆるメディアに精通したサイバーエージェントだけに、今後新たなネット媒体が登場したときも、業界をリードしていく可能性が高いでしょう。
ソーシャルゲーム事業
サイバーエージェントの子会社、Cygamesではソーシャルゲームも開発してきました。
DeNAの「Mobage」向けアプリから長くアプリの開発をしており、ゲーム好きの方にはおなじみのタイトルも多いです。
「アイドルマスターシンデレラガールズ」「グランブルーファンタジー」といったタイトルが代表作にあげられます。
さらに、2021年には「ウマ娘 プリティーダービー」が大ヒットしました。
同年特に話題を呼んだゲームの1つと言えるでしょう。
ソーシャルゲームはヒットするかどうかリリースするまで読みにくいですが、ヒットするとかなりの収益を得られます。
毎年さまざまなゲームがリリースされてはサービスが終了しており、競争の激しい分野ですが、サイバーエージェントはその中でかなり安定してヒット作を作り続けてきました。
投資育成事業
サイバーエージェントには株式会社サイバーエージェントベンチャーズという子会社もあり、インターネット関連のベンチャー企業への投資育成事業も手掛けています。
ベンチャー企業への投資は、必ずしも成功するとは限りません。
しかし、投資先の事業が成功すれば大きな収益となるだけでなく、そのサービス・技術がサイバーエージェントの事業に役立つ可能性もあります。
新たな事業に挑戦し続けてきたことで爆発成長を遂げてきた企業だけに、今後もIT関連への投資・育成を続けていく可能性が高いです。
これまでサイバーエージェントは、かなり多くの子会社・関連会社を育ててきました。
プロレス団体の運営などにもチャレンジしており、IT関連以外の事業にも注目です。
社風
サイバーエージェントは、特に「ベンチャーらしい」気質の企業と言えます。
社員の平均年齢は30代前半で、若手が多く勢いのある企業です。
年功序列で昇進していくことはなく、実力主義で社員を評価してきました。
そのため、働く社員もその社風にマッチする人材がそろっていると言えます。
若手でも評価されれば、管理職やプロジェクトリーダーに抜てきされることを理解しているため、一生懸命仕事に打ち込もう・結果にこだわろうという熱意のある方が多いです。
過去には若手を子会社の社長にした例もあるため、若いうちから経営者になれる可能性もあります。
安定した給料さえもらえれば良い・ほどほどに頑張れば良いという意識の方が自然と淘汰されやすい環境と言えるでしょう。
独自の取り組み
サイバーエージェントでは、多くの独自の取り組みがされています。
ここでは、その独自の取り組みを詳しく解説します。
新卒社長
若手社員の抜擢と早期の経営者育成を目的とした独自の取り組みです。
入社数年以内の社員に子会社の社長を任せることで、実践を通して経営の意思決定、事業運営、組織マネジメントを経験させます。
この制度は、年齢や社歴に関わらず才能ある人材にチャンスを与え、次世代の経営者を輩出する重要な役割を担っています。
抜擢された新卒社長は、自社のリソースを活用しながらも、独立した事業責任者として成果を出すことが求められ、その成功体験は全社的なモチベーション向上にも繋がっています。
あした会議
藤田晋社長が議長を務め、幹部社員が参加する未来志向の経営会議です。
この会議の最大の特徴は、事前に議題を設定せず、参加者が持ち寄った「新規事業案」「既存事業の改善案」「組織課題」などを自由に議論する点にあります。
その場で即座にGOサインが出されることもあり、意思決定のスピードを大幅に向上させています。
また、役員だけでなく、若手社員も抜擢されて参加することがあり、風通しの良い組織文化を醸成し、全社員が会社を「自分ごと」として捉える意識を高める効果も生んでいます。
決算戦略説明会
投資家やメディア向けに行われる決算説明会とは一線を画し、全社員向けに開催される独自のイベントです。
社長自らが登壇し、会社の現状や今後の戦略、各事業の進捗状況などを詳細に説明します。
これにより、社員一人ひとりが会社の全体像を理解し、自身の業務が会社の成長にどのように貢献しているかを認識することができます。
また、社員からの質疑応答の時間も設けられており、経営陣と社員のコミュニケーションを促進する場としても機能しています。
CAKK制度
サイバーエージェント独自の福利厚生制度であり、「CA kankyo kaizen」(CA環境改善)の略称です。
社員がより快適に、より生産的に働けるようにするための制度で、社内環境の改善提案を社員自らが積極的に行うことができます。
例えば、オフィス家具の変更や新しい設備の導入など、提案が採用されると実際にそれが実現されます。
これにより、社員の主体性を育むだけでなく、会社全体で働きやすい環境を創り出す文化が根付いています。
CA PoCMOCK CONTEST
サイバーエージェント内の各事業や部署が、新たな技術やアイデアを検証するための「PoC(Proof of Concept)」を競い合う社内コンテストです。
単なるアイデア出しに留まらず、実際にプロトタイプを作成し、その有効性を発表する場となっています。
このコンテストを通じて、社員は自身の専門分野を超えた挑戦を行うことができ、イノベーションを促進する文化が醸成されています。
また、優秀なアイデアは実際に事業化される可能性もあり、全社員が会社の未来を創る一員であるという意識を高める効果があります。
子会社・グループ会社
サイバーエージェントには、多くの子会社やグループ会社が存在します。
ここでは、知名度が高いサイバーエージェント子会社やグループ会社を紹介します。
株式会社AbemaTV
株式会社AbemaTVは、サイバーエージェントとテレビ朝日の共同出資により設立された、インターネットテレビ局「ABEMA」を運営しています。
「新しい未来のテレビ」をコンセプトに、ニュース、ドラマ、アニメ、スポーツ、恋愛リアリティーショーなど、多彩なジャンルの番組を無料で提供しています。
24時間365日放送されるチャンネルと、オンデマンドで好きな時に視聴できるビデオ機能の両方を提供し、新しい視聴スタイルを確立しました。
特にスポーツの大型独占中継や、若年層に人気のオリジナル恋愛番組などで高い知名度を誇り、コネクテッドTVへの対応も進め、多様なデバイスでの視聴体験を提供しています。
株式会社Cygames
株式会社Cygamesは、「最高のコンテンツを作る会社」というビジョンのもと、数々のヒットタイトルを世に送り出しているゲーム開発・運営会社です。
代表作には、社会現象を巻き起こした「ウマ娘 プリティーダービー」をはじめ、「グランブルーファンタジー」「Shadowverse」「プリンセスコネクト!Re:Dive」などがあります。
モバイルゲームだけでなく、コンシューマーゲーム、アニメーション制作、漫画事業、ライツビジネスなど多角的に事業を展開し、IPを最大限に活用しています。
高い技術力とクリエイティブな発想で、国内外の多くのユーザーを魅了し、ゲーム業界のリーディングカンパニーとして確固たる地位を築いています。
株式会社CyberZ
株式会社CyberZは、スマートフォン広告に特化したインターネット広告代理事業を主軸としつつ、eスポーツ事業やIP創出事業など、多角的に展開している企業です。
スマートフォン広告の運用や効果検証から、交通広告、ウェブCM制作まで、幅広いマーケティング支援を提供しています。
特に、国内最大級のeスポーツイベント「RAGE」の企画・運営を通じて、eスポーツの普及と発展に大きく貢献しています。
また、eスポーツに特化した広告マーケティングを行う子会社CyberEも有しています。
時流を捉えた事業展開と、若年層へのリーチ力に強みを持ち、デジタルマーケティング業界やエンタメ業界で高い存在感を示しています。
AWA株式会社
AWA株式会社は、エイベックス・デジタルとサイバーエージェントの共同出資により設立された、定額制音楽ストリーミングサービス「AWA」の開発・運営を行っています。
「人生をドラマチックに」をビジョンに掲げ、多様なジャンルの楽曲を提供し、ユーザーのライフスタイルに合わせた音楽体験を提案しています。
プレイリスト機能や歌詞表示、ハイライト機能など、音楽をより深く楽しむための様々な機能が特徴です。
国内外のアーティストの楽曲を幅広く網羅しており、音楽ファンを中心に多くのユーザーに利用されています。
日本の音楽ストリーミング市場において主要なプレイヤーの一つとして、音楽文化の発展に貢献しています。
株式会社タップル
株式会社タップルは、スマートフォン向け恋活・婚活マッチングアプリ「タップル」を運営しています。
20代の男女を中心に幅広い層に支持されており、「趣味」や「行きたい場所・やりたいこと」といった共通の興味や関心をきっかけにマッチングを促す独自のアプローチが特徴です。
これにより、単なる条件だけでなく、内面や価値観が合うパートナーと出会いやすい環境を提供しています。
安心・安全なサービス運営にも力を入れており、本人確認の徹底やAIによる監視体制を構築しています。
マッチングアプリ市場の拡大と共に成長を遂げ、人々の出会いをサポートする主要なサービスとして高い知名度を誇っています。
株式会社CAM
株式会社CAMは、エンターテインメント、メディア、ライフスタイルを主軸に、多岐にわたるインターネットサービスを展開する企業です。
2000年の設立以来、モバイルコンテンツ事業で培ったノウハウを活かし、占いアプリ、女性向けライフスタイルメディア、Webマガジンなど、30以上のサービスを運営しています。
特に、「Be a Fanatic.」というコーポレートビジョンのもと、ユーザーが熱狂できるようなプロダクトの企画・運営に注力しています。
長年の実績と幅広いジャンルのコンテンツ提供を通じて、多くのユーザーに認知されており、サイバーエージェントグループの中でも長い歴史を持つメディア事業の中核を担っています。
株式会社マクアケ
株式会社マクアケは、日本最大級の応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」を運営しています。
このプラットフォームは、新しい製品やサービス、ユニークなプロジェクトを世に送り出したい実行者と、それを応援したい支援者をつなぐ場を提供しています。
実行者はプロジェクトを通じて資金調達を行うだけでなく、製品のテストマーケティングやブランディング、ファン獲得も可能です。
支援者は、一般販売に先駆けて特別なリターンを受け取ることができます。
革新的なアイデアや社会貢献性の高いプロジェクトが多く集まり、クラウドファンディングという新しい購買体験を広く浸透させたことで、高い知名度を獲得しています。
サイバーエージェントの就活難易度
サイバーエージェントの就職難易度は非常に高いと言えます。
東洋経済オンラインの「入社が難しい有名企業ランキング」で上位にランクインしており、採用倍率も100倍を超えるとの見方もあります。
人気の要因は、インターネット広告、ゲーム、メディアといった成長産業で常に新しい挑戦を続ける企業文化、若手にも大きな裁量権を与える風土、そして大ヒットコンテンツを生み出すクリエイティブな環境にあります。
学歴フィルターはないとされていますが、早慶やMARCH、旧帝大など、高学歴層からの応募が多数を占めるのが実情です。
選考は、早期から始まるインターンシップやグループディスカッション、複数回の面接など多段階で行われ、徹底した自己分析と企業理解、そして「素直で良い人」「野心や想いがある人」「事業を創りたい人」といった企業が求める人物像に合致するかが厳しく問われます。
サイバーエージェントの採用大学ランキング
2位: 早稲田大学 (18名)
3位: 同志社大学 (14名)
4位: 青山学院大学 (12名)
5位: 東京大学 (11名)
6位: 筑波大学 (10名)
6位: 法政大学 (10名)
8位: 立教大学 (9名)
9位: 明治大学 (8名)
9位: 立命館大学 (8名)
9位: 関西学院大学 (8名)
12位: 大阪大学 (7名)
12位: 中央大学 (7名)
14位: 東北大学 (6名)
14位: 九州大学 (6名)
16位: 横浜国立大学 (5名)
17位: 名古屋大学 (4名)
17位: 和歌山大学 (4名)
17位: 上智大学 (4名)
17位: 東京理科大学 (4名)
17位: 愛知工業大学 (4名)
17位: 関西大学 (4名)
サイバーエージェントの採用大学ランキングは以上のようになっています。
知名度が高い大学からの採用が多いことが分かります。
採用大学一覧
以上がサイバーエージェントでの採用実績がある大学になります。
就職難易度は高いですが、幅広い大学からの採用実績があるということを覚えてきましょう。
子会社やグループ会社の選考も受けてみよう
サイバーエージェントの子会社やグループ会社への就職は、非常に魅力的な選択肢です。
親会社と同様に「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンを共有しつつも、各子会社はそれぞれ特定の事業領域に特化しており、より専門性の高い経験を積むことができます。
例えば、Cygamesでゲーム開発の最前線を経験したり、AbemaTVで新しいメディアの創造に携わったりと、自分の興味やスキルに合致する環境を見つけやすいでしょう。
また、ベンチャーマインドを持ちながらも、サイバーエージェントグループの安定した基盤やノウハウ、福利厚生の恩恵を受けられる点も大きなメリットです。
若手にも早期から裁量を与える文化は共通しており、事業を自ら創り上げていく「野心」や「素直さ」、そして「変化対応力」を持つ人材が求められます。
サイバーエージェントの採用コース

【出典:https://www.artworkstudio.co.jp/】
続いて、サイバーエージェントの採用コースについて紹介します。
IT業界の企業なので、営業など一般的な仕事に携わる方以外にも、専門スキルを備えたエキスパートも需要が高いです。
新卒採用においては、「ビジネスコース」「エンジニアコース」「クリエイターコース」という3つの枠が用意されています。
もちろん通年でキャリア採用も募集しており、能力の高い方であれば、中途でサイバーエージェントに採用される可能性もあるでしょう。
以下の見出しで3つの新卒採用枠に関して簡単に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ビジネスコース
文系学生の多くは、広告戦略立案・マーケティング・人事・経理など企業の統括管理を行う役職(総合職)に就くことになります。
そうした方を募集するのが「ビジネスコース」で、2024年度に関する案内をホームページで確認したところ採用枠は「約100名」と記載がありました。
人気企業だけあって、倍率はかなり高いです。
もちろん、ベンチャー企業は入社できればそれだけで一生安泰というわけではありません。
入社後も努力を続け、能力を示さなければならず、常に成長を目指して努力できる方でなければ、同社で働き続けることはできないでしょう。
その反面、実力主義の競争が激しい環境で頑張りたい方・自分が一番成長しやすい環境で働きたい方には魅力的な職場と言えます。
エンジニアコース
エンジニアコースは、メディア事業・ゲーム事業などの研究開発に携わるエンジニアを募集するコースです。
工学系の学部を卒業する方などは、こちらを志望することが多いでしょう。
ビジネスコースにも言えることですが、社員が挑戦できる・成長できるための取り組みを数多く強調しています。
エンジニアとしてスキルアップしたい方にとっては、非常にやりがいのある職場と言えるでしょう。
求める人物像については、サイバーエージェントのホームページで「事業視点・ユーザー視点・組織視点を持てる方」と記載がありました。
マーケティング・広報といった立場の社員だけでなく、エンジニアにもユーザー視点で新しいサービスを作ってほしいと考えていることがわかります。
クリエイターコース
最後に紹介するクリエイターコースは、グラフィック・映像などのスキルがある方を採用するためのコースです。
こちらは入社前からある程度スキルを持っていなければならないので、一般的な四大卒学生の多くはビジネスコース・エンジニアコースから選ぶことになるでしょう。
クリエイターコースでは「就業型イラストレーターインターンシップ」といったユニークな取り組みをしており、企業についてしっかり理解してもらったうえで採用を進めています。
現在はツールが進歩しており、スキルがなくても誰でも簡単に、ある程度きれいな映像などを作れるようになってきました。
しかしサイバーエージェントのようなトップ企業では、プロのクリエイターとして妥協のない作品が求められます。
サイバーエージェントの就活の特徴
サイバーエージェントの就活の特徴として、どのようなポイントが挙げられるでしょうか。
ここでは、サイバーエージェントの就活の特徴を徹底的に解説します。
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通年採用を実施している
サイバーエージェントは、一般的な企業が定める春の一括採用だけでなく、一年を通して応募を受け付ける通年採用を導入しています。
これは、多様な経験や能力を持つ人材を時期にとらわれず確保するための戦略です。
例えば、海外の大学を卒業する学生や留学帰りの学生、あるいは自身の研究やプロジェクトに一区切りついたタイミングで就職活動を始めたい学生など、個々の事情やキャリアプランに柔軟に対応できます。
この採用形式は、変化の速いインターネット業界において、常に新しい才能やアイデアを求める企業の姿勢を反映したものです。
学生にとっては、自身のベストなタイミングで挑戦できるというメリットがあり、企業側にとっては、画一的な採用スケジュールでは出会えなかった優秀な人材と接点を持つ機会が生まれます。
個人の挑戦を尊重し、多様性を重視する同社の企業文化が、この採用制度の根幹にあると言えるでしょう。
職種別の採用コースが豊富
同社の採用は、総合職として一括で募集するのではなく、ビジネス、エンジニア、クリエイターといった具体的な職種ごとに非常に多くの採用コースを設けているのが大きな特徴です。
ビジネスコースの中には広告事業やメディア事業、ゲーム事業などがあり、エンジニアコースもAIやデータサイエンス、iOSやAndroidなど専門分野で細分化されています。
これにより、学生は自らが持つ専門知識やスキル、そして将来のキャリアビジョンに最も合致するコースを選んで応募することが可能です。
選考の段階から専門性を問われるため、自身の強みを明確にアピールできます。
この方式は、入社後の業務内容を具体的にイメージしやすくするため、学生と企業の間のミスマッチを効果的に防ぐ役割も果たします。
専門性の高い人材を早期から見出し、それぞれの分野で即戦力として活躍してもらうことを期待する、企業の明確な育成方針の表れです。
オンラインでの選考プロセスが充実している
サイバーエージェントは、地理的な制約なく誰もが挑戦できる環境を整えるため、オンラインでの選考プロセスを非常に高い水準で構築しています。
会社説明会やインターンシップの説明会はもちろん、面接やグループディスカッションといった選考の主要なステップの多くがオンラインで完結するよう設計されています。
これにより、地方や海外に在住している学生も、交通費や移動時間の負担を感じることなく、他の学生と平等な条件で選考に臨むことが可能です。
単にオフラインの代替手段としてオンラインを活用するのではなく、オンラインならではの円滑なコミュニケーションを促すためのツール導入や運営上の工夫が凝らされており、学生がストレスなく選考に集中できるような配慮が見られます。
これは、インターネットを事業領域とする企業としての技術力と、多様な人材に門戸を開こうとする先進的な姿勢を示しています。
実践的なスキルを評価するユニークな選考がある
同社の選考プロセスには、従来のESや面接だけでは評価しきれない、個人の実践的な能力や潜在能力を見極めるためのユニークなプログラムが組み込まれています。
その代表的な例が、特定の職種、特にエンジニア職やクリエイター職で実施される選考キャンプです。
このキャンプでは、参加者は数日間にわたりチームを組み、与えられたテーマに沿って実際にサービスやプロダクトの企画開発を行います。
この共同作業を通じて、個人の技術力や課題解決能力はもちろんのこと、チーム内でのコミュニケーション能力、リーダーシップ、そしてプレッシャーのかかる状況下で成果を出す力といった、ビジネスの現場で求められる総合的な能力が評価されます。
知識の量だけでなく、それをどう活用し、仲間と協力して価値を生み出せるかを重視する、同社の「ものづくり」に対する文化を色濃く反映した選考方法です。
若手社員との交流イベントが多い
サイバーエージェントの就職活動においては、学生が社員と直接コミュニケーションを取れる機会が数多く提供されている点が際立っています。
特に、入社数年目の若手社員が参加する座談会や個別の面談が頻繁に開催されます。
これは、学生に企業文化や社内の雰囲気を肌で感じてもらい、入社後の働き方について具体的なイメージを持ってもらうことを目的としています。
学生は、仕事のやりがいから苦労話、プライベートとの両立まで、ウェブサイトや説明会だけでは得られないリアルな情報を直接聞くことができます。
これにより、自身の価値観やキャリアプランが会社と合っているかを深く見極めることが可能になります。
企業側にとっては、自社の魅力を誠実に伝えることで学生の志望度を高め、入社後のミスマッチを減らすという狙いがあります。
社員が積極的に採用活動に協力するオープンな社風の表れでもあります。
内定者の特徴・求める人材

【出典:https://www.artworkstudio.co.jp/】
何百倍になるサイバーエージェントの就職試験を勝ち抜き、内定をもらえた方にはどのような特徴があるでしょうか。
ここからの見出しでは、サイバーエージェント内定者の特徴について紹介します。
もちろん、かなり高いスキル・将来性を備えていることが前提条件です。
それに加え、サイバーエージェントの社風・求める人物像にマッチしていることが求められます。
今後サイバーエージェントはもちろん、同じIT系ベンチャーを中心に志望予定の方はぜひ参考にしてください。
素直
倍率の高さからかなり高いスキルが求められるとはいえ、サイバーエージェントは「就活生の技能・スキルを重視して採用を行っていない」と案内しています。
ホームページなどで就活生に向けられたメッセージを見ていくと「一緒に働きたい人材である」と思えるかどうかを重視して採用していることがわかるでしょう。
また、将来成長する可能性が高い人材も積極的に採用しています。
就活生の将来性を100%予見することはできませんが、将来性をはかる指針の1つが「素直であるかどうか」です。
素直な方は、学生時代は平凡な成績・経歴であっても、良い先輩の指導を受け入れることで、大きく成長できます。
サイバーエージェントは優れた社員が在籍しており、人材育成のノウハウもそろっているため、指導を素直に受け入れられる方を高く評価する傾向が強いです。
また、サイバーエージェントがIT業界の企業であることも、素直さが有利に働く理由となります。
IT業界は常に技術や常識が変化しており、変化に適応しやすい素直さは大きな長所です。
以下のように、サイバーエージェントというキーワードを盛り込みながら見出しを執筆しました。
インターネットという産業で自ら挑戦したい人
サイバーエージェントは、インターネットという急成長する産業で、自ら挑戦し続ける意欲を持った人材を求めています。
この業界で自ら課題を見つけ、未来を切り開く力を持つ人が、サイバーエージェントで大きな成長を遂げることができます。
野心や想いがある人
サイバーエージェントでは、ただ業務をこなすのではなく、強い野心や自分なりのビジョンを持ち、結果にコミットできる人材を歓迎しています。
新しい挑戦に情熱を注ぎ、困難な目標に果敢に挑む姿勢が、同社のカルチャーにフィットします。
事業を創りたい人
サイバーエージェントでは、既存の枠にとらわれず、自ら新しい事業を創造し、インターネット業界に新たな価値を提供したいという情熱を持つ人を強く求めています。
事業を立ち上げ、成功に導く力が、サイバーエージェントでのキャリア形成において重要な要素となります。
【出典:四季報】
サイバーエージェントの就活のポイント
最後に、サイバーエージェントを志望する場合の就職活動におけるポイントを紹介します。
第一印象が良くなるよう気をつける・質問に結論ファーストで簡潔に答えるなど、基本的な点は他社を受ける場合と同じです。
それに加え、サイバーエージェントの社風に合っていることをアピールすることも求められます。
サイバーエージェントの就職活動は、国内企業の中でもかなり早くから選考が始まる点も特徴です。
四大卒の場合最低でも学部2年生のうちから、早めに準備を進めておく必要があります。
熱意を示す
サイバーエージェントの就活のポイントは「一緒に働きたいと思われること」です。
同社の採用案内でも、求める人物像にはっきりとその旨が案内されています。
一緒に働きたいと思われるためのポイントは、入社の熱意が強いか・一生懸命働きたいという意思が伝わるかどうかです。
仕事への熱意を前面に出し「どんなことでも吸収して自分の成長につなげる意欲がある」とアピールしましょう。
学生時代の「全力エピソード」があれば、そのことを示すのも効果的です。
苦しいことがあっても、最後まで自分の目標に全力で取り組んだ経験を述べれば「仕事にも全力で取り組んでくれるのでは」と考えてもらえるでしょう。
ビジネスに全力で取り組める適性があるかを問われるので、単なる趣味ではなく、部活などの経験をアピールするのがおすすめです。
インターンに参加する
サイバーエージェントでは、インターンシップの経験も内定に大きな影響を与えます。
参加するためには、まず選考フロー前半の1dayジョブなどを突破しなければなりません。
そのあとで、入社後のミスマッチを減らすためインターンで就活生の適性がチェックされます。
採用案内では「インターンの結果で内定を決めることはない」としていますが、インターンからどれだけの学びを得たかは、そのあとに行われる面接での受け答えに大きく影響するでしょう。
全力でインターンに臨み、インターンだけでも成長できたこと・入社したらサイバーエージェントでやりたいと思ったことなどをしっかり発表できるようにしてください。
ちなみにビジネスコースではインターンが必須、そのほかのコースでもインターン経由で入社する方は多いです。
以下のように内容をまとめました。
サイバーエージェントのインターン優遇内容
サイバーエージェントのインターンに参加することで、優遇を受ける可能性があります。
ビジネスコースでは、複数日のインターンや早期選考に案内されるチャンスが提供されます。
1dayインターン「1dayジョブ」参加者のうち、複数日のインターンに進むのは約2割、早期選考に進むのは約3割となっており、5割の参加者は不合格となる結果です。
複数日のインターンや早期選考の優遇を得るためには、サイバーエージェントが求める人物像に近づくことが重要です。
同社は「能力の高さより、一緒に働きたい人」を重視しており、チームでの成果や常に挑戦しようとする姿勢が大切です。
インターンでは、チームのために議論を進め、積極的に発言する姿勢が求められます。
身だしなみを整える
サイバーエージェントは、新入社員向けの研修として、身だしなみのマナー講座を開催しています。
どの企業も身だしなみのなっていない方を採用することはありませんが、特にサイバーエージェントは身だしなみにきびしい企業だと思ってください。
代表取締役社長の藤田晋氏自身、たびたびメディアに登場しており、顔が知られています。
藤田氏がメディアに出演している様子を見て、スーツの仕立てなどが非常に洗練されていると感じた方も多いのではないでしょうか。
サイバーエージェント社は就活の服装が自由な企業です。
しかし多くの学生はスーツで参加しており、奇をてらった服装をする必要はありません。
就職活動の雰囲気に合った、自分らしいスーツを選んでおくのがおすすめです。
面接などで企業を訪れる際は、事前に駅のトイレなどで身だしなみの最終チェックしましょう。
服の汚れやしわ、髪型の乱れなどは、サイバーエージェントを受ける際にかなり致命的です。
就活を早めに始める
サイバーエージェントは選考フローが非常に多く、何度も面接などを経てようやく内定をもらえます。
ビジネスコースは、夏選考・冬選考と2回の選考チャンスが用意されているのも特徴です。
冬選考は夏選考で落ちた方も再チャレンジ可能で、夏選考で落ちてしまった場合は、もう一度内定を勝ち取るための準備を進めましょう。
夏選考は1~4タームに分かれており、早いタームだと3年生になる前から選考フローがスタートします。
早期から選考に参加することは、他の学生より早く就職活動の心構えができる・自律性や行動力の高さをアピールできるといったメリットも多いです。
早めに就職活動の準備を進め、できるだけ早いタームから選考へ参加できるようにしておくことをおすすめします。
成長意欲と変化対応力を示す
サイバーエージェントの選考では、過去にどのような挑戦をしてきたかが重視されます。
これは、同社が事業展開するインターネット業界が常に変化しており、未知の領域へ果敢に挑む姿勢が不可欠だからです。
面接などでは、単に挑戦したという事実だけでなく、その挑戦の動機、直面した課題や困難、それを乗り越えるために自ら考え行動したプロセス、そして結果として何を得てどう成長したのかを具体的に語ることが求められます。
成功体験はもちろん、失敗から学びを得た経験も高く評価されます。
過去の経験を通じて、自分が変化を恐れずに楽しみ、困難な状況でも主体的に考えて行動できる人材であることを一貫して示すことが重要です。
この姿勢は、入社後に新しい事業や困難なミッションにアサインされた際にも活躍できるポテンシャルとして評価されるでしょう。
入社後の明確なビジョンを伝える
同社は職種別採用を基本としているため、自分が希望する職種に対して深い理解と高い専門性、そして強い情熱を持っていることを示す必要があります。
なぜその職種を志望するのか、そのために学生時代にどのような学習、研究、あるいは個人的な活動を通じてスキルを磨いてきたのかを、具体的な成果物やエピソードを交えて説明することが求められます。
さらに重要なのは、その専門性を活かして入社後に何を成し遂げたいかという明確なビジョンです。
サイバーエージェントのどの事業領域で、どのように貢献し、将来的にはどのようなプロフェッショナルへと成長していきたいのかを具体的に描けているかどうかが問われます。
これは、単なる憧れではなく、企業と自身の成長を本気で考えているという熱意と主体性の証明となります。
協調性をアピールする
サイバーエージェントでは、多くの仕事がチーム単位で進められます。
そのため、個人のスキルが高いだけでなく、チームの一員として他者と協力し、より大きな成果を生み出す能力が極めて重要視されます。
特にエンジニア職やクリエイター職で見られる選考キャンプなどでは、この能力が直接的に評価されます。
自身の専門性をチームの目標達成のためにどう活かしたか、意見が対立した際にどのように調整役を担ったか、他のメンバーの意見を尊重しながら自分の考えをどう伝えたか、といった具体的なエピソードを通じて協調性をアピールすることが大切です。
独力で完結する能力以上に、周囲のメンバーを巻き込み、相乗効果を生み出しながらプロジェクトを推進できる人材であることが、高く評価されるポイントになります。
素直に学ぶ姿勢を見せる
若いうちから大きな裁量権が与えられることで知られています。
その環境で成果を出すためには、与えられた仕事や目の前の課題を他人事ではなく「自分事」として捉え、強い責任感を持って最後までやり遂げる当事者意識が不可欠です。
学生時代の経験の中から、誰かの指示を待つのではなく、自ら課題を発見し、周囲を巻き込みながら解決へと導いた経験を語ることで、この姿勢をアピールできます。
また、急成長を続ける組織で活躍するには、自身の未熟さや間違いを認め、上司や同僚からのフィードバックを素直に受け入れて成長の糧にする謙虚さも同時に求められます。
面接での対話などを通じて、この「当事者意識」と「素直さ」という、成長に不可欠な二つの資質を兼ね備えていることを示すことが大切です。
就活エージェントに相談する
サイバーエージェントの就職難易度はとても高いです。
そのためサイバーエージェントから内定を貰いたいと考えている方は、しっかりとエントリーシートの対策や本番を想定した面接対策をしていく必要があります。
就活エージェントを活用し、効率的に選考対策を進めることをおすすめします。
登録やサービスの利用は無料なので、積極的に活用しましょう。
まとめ
サイバーエージェントは非常に高い倍率の就職試験を突破しなければなりませんが、多くの方に魅力的なチャレンジ環境を提供しています。
入社後に成長できる職場を志望する方は、ぜひ採用情報をチェックしてみましょう。
また、サイバーエージェントの選考は、その過程の中でインターンや1dayジョブといった貴重な経験をできる機会があるのも特徴です。
仮に内定を得られなくてもトライアウトやインターンまで進めば、その後の就職活動でも参加経験が活きてくるでしょう。
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