はじめに
自分にとっての就活が成功するか失敗に終わるかについては、自己分析が握っているといっても過言ではありません。
自己分析とは、自分で自分の行動や考え方を振り返り、自分自身を言い表す言葉を見つけることです。
自分という人間をわかりやすく他者に伝える際、やっておくと的確かつ正確に自身をPRできるでしょう。
そこで今回は、今後の就活に大いに役立つ自己分析について解説します。
就活を始める準備がしたい、何から始めれば良いかわからないという方はぜひご一読ください。
【自己分析はいつ始めるか】自己分析を行う意味
自己分析をいつ始めるかについては、明確にいつであると決まっているものではありません。
しかし、大抵の学生は就活が始まる大学3年生の秋ごろ、就活でやるべきことの1番最初のステップとして自己分析をやっています。
自己分析は、その名の通り自分自身を自分で分析するものであり、就活で欠かせない準備の一つです。
自己PRや長所や短所において、自分自身を的確に言い表すために行います。
これがしっかりできていると、効率良く就活が進められ、自分の志望通りの企業で働ける可能性が高まります。
まずは、自己分析を行う意義について見ていきましょう。
自己分析で就活が効率的に進む
自己分析を行う最大のメリットは、就活を効率良く進められるという点にあります。
たとえば、自己分析が自分の中で確立されていると、志望企業や職種を絞りやすくなります。
自分の長所や短所から向き不向きがわかり、考え方の特徴が掴めることでやりがいを感じる仕事がより明確になるからです。
自己分析をきちんとやっておくことが効率の良い就活にどう貢献するか、志望企業を絞る際とアピールに有効であるという2軸について見ていきましょう。
志望企業を絞るのに有効
自己分析をしっかりとやっておくと、自分自身の価値観や特性が明確になるので、理想の志望企業と出会いやすくなります。
仕事には、成果を収めるためにやるべき勉強や努力があるなどさまざまな側面があります。
自分が抱くイメージや直感、待遇といった条件だけで志望企業を絞ってしまうと、入社後に少なからずともギャップを感じてしまいます。
ギャップを感じるだけならまだしも、場合によっては早期離職につながってしまいキャリアに傷が付いてしまうかもしれません。
自分の理想とする志望企業をより明確にするには、自己分析で自分自身の仕事に関する考え方を掴んでおく必要があります。
ルーティンワークがしたいのか、案件によって一から勉強し直すような仕事が良いのかは人それぞれです。
ほかの誰でもない自分に合う企業を知るには、自己分析によって自分自身を正しく理解する必要があるのです。
企業にあなたをアピールするのに有効
自己分析をやる理由は、自分で自分の強みや弱みを徹底して把握することにあります。
長所が短所の裏返しであるように、自分自身という人間をより深く理解できていれば無駄なく的確に自分自身を表現できます。
選考時の面接や自己PRの場面で、自分が回答を用意していなかった質問が投げかけられた時でも焦らずに自分をアピールできるでしょう。
自分を表現するベースが整っていれば、どのような場面でも応用が利くのです。
たとえば、自分には長所としてリーダーシップがあると考えていたとしましょう。
この考えをもとにすれば、自分を動物に例えた場合はライオン、漢字で言い表すなら先という漢字が当てはまるとその場で考えられます。
こうした唐突かつ準備のできていない質問についても、自己分析ができていれば即答しやすくなるのです。
【自己分析はいつ始めるか】いつ始めるべきか
自己分析を始めるタイミングは、理想を言えば大学3年生の4月頃です。
就活をいつ始めるかは人によって違うものであり、自己分析をいつ始めるべきかについても明確な決まりはありません。
しかし、途中で考え方が変化することや回数を経るたびに精度が上がるという点を踏まえると、自己分析を始めるタイミングは早いにこしたことはないのです。
自己分析をいつ始めようか考えているという人は、まずは試しにやってみるという軽い認識でかまわないのでやってみてはいかがでしょうか。
3年の4月には始めておこう
理想的かつ円滑に就活を進めるなら、自己分析は大学3年生になったタイミングで始めましょう。
就活中は、就職活動と並行して学業やアルバイトをやらなければならないなど、とにかく時間がありません。
業界研究や企業研究、OB・OG訪問などあれこれやり始めればきりがないでしょう。
エントリーが始まった後は、合同説明会やインターンへの参加、適性検査対策などやるべきことは盛りだくさんです。
焦ってまともな自己分析ができないようでは本末転倒なので、3年生の年明け2月までとは言わず、自己分析はなるべく早い段階で始めましょう。
早く始めている学生もいる
自己分析は大学の1年生や2年生で始めてもかまいません。
むしろ、探求心がありじっくりと時間をかけて自己分析を行いたいのであれば、時間に余裕を持って大学3年生を待たずに自己分析を始めましょう。
自己分析のやり方は、ネットで検索することや就職課で聞けば簡単に知れます。
また、やればやるほど考え方にも磨きがかかるので、自己分析の結果を残していくことで考え方がどう変化したかも見てとれます。
就活は、大学を卒業した後、人生に大きな影響を及ぼすものです。
できる限りの時間をかけ、自己分析は丁寧にやった方が良いので、1年生や2年生でも積極的にやってみることをおすすめします。
【自己分析はいつ始めるか】自己分析にかかる期間
自己分析にかかる期間は人によって差があります。
ただ、具体的にどの程度の期間がかかるかについては、エントリーを始めて履歴書を送るまでが第一フェーズで面接が始まり出してからが第二フェーズと言えます。
つまり、早ければ数週間から1ヶ月程度で自己分析が完結する場合もあれば、3ヶ月から半年程度の時間がかかる場合もあるのです。
自己分析は自分自身を振り返る時間です。
自分の理想とする働き方や在り方、行動や振る舞いを考えるなら就活が終わった後でも継続できるでしょう。
自己分析にかかる期間は個人差がある
前述の通り、自己分析にかかる期間には個人差があります。
ただ、個人差が生まれる要因を見ていると、自分自身をどれだけ把握できているかや性分が関係していると言えます。
たとえば、心配性な人や探求心が強い人は自己分析を何度も繰り返すこととなるでしょう。
「本当にこれでいいのか？」や「もっと違う一面があるのではないか。」と考えて自己分析を繰り返します。
対して、楽観的な人は一度出た結論に納得して受け止めやすい傾向にあるため自己分析が短期間で終わります。
考え方にもよりますが、理想を言えばエントリー開始までに自己分析はひと段落させておくのがベストです。
自己分析は繰り返し行おう
自己分析は時間が許す限り繰り返し行うことをおすすめします。
就活の期間には個人差がありますが、短い人で半年、長い人であれば1年くらいの時間をかけることになります。
面接や就活関連のワークを受けていると、仕事に対する考え方や自分自身の考え方が変わることはよくあるのです。
その都度、自己分析をやって自分自身を見つめ直せば、自分が望む職場環境や働き方が明確になるでしょう。
自己分析は繰り返すことによって精度がどんどん上がっていきます。
無駄を省きながら誰が聞いても納得感のある主張ができるようになるので、可能な限り回数を重ねていきましょう。
【自己分析はいつ始めるか】自己分析のやり方
自己分析をやってみようと思っている、興味があるという方は、あれこれ考える前に着手してしまいましょう。
実は、自己分析にはこれといって決まったやり方はありませんが、大きく3つのやり方があると言われています。
1つ目は自分で作った質問に自分で答えていく、2つ目は自分史を書く、3つ目はモチベーショングラフを書くことです。
どれも簡単にできるものであり、やればやるほど自己分析にも慣れて精度も上がっていきます。
やり方がわからないからと手が止まってしまうようなら、以下のやり方を参考にしてみてください。
質問に答えていく
自己分析の簡単なやり方の一つに、自分で作った質問に答えていくというものがあります。
質問集を活用して、自分が面接官になったつもりで設問を作っていきましょう。
面接官の気持ちになることで、どのような回答が望ましいかも感覚的に掴めるようになります。
なぜそう考えたか、どうしてその答えが出たのかを考えていけると、自分自身に対して深堀ができます。
自分史を書く
自己分析に行き詰まったら、自分史を書いてみるのもおすすめです。
自分史とは、自分の生い立ちから人生のターニングポイントを可視化する歴史年表のようなものです。
幼少期から今までどういった出来事があったかを書き出していきます。
ここでポイントとなるのは、出来事に絡めて自分自身の気持ちがどうであったかを書くことです。
嬉しかったこと、嫌だったこと、衝撃を受けたこと、悔しかったことなどがあると、自分の行動指針を実体験を交えて把握することができます。
モチベーショングラフ
自己分析では、仕事するうえでのやりがいを見出すためにモチベーショングラフというものを作るのも一つの手です。
モチベーショングラフとは、今までの経験を踏まえて自分がどういった出来事によってモチベーションが変化するのかを可視化するものです。
先ほど紹介した自分史と絡められると、より明確に自分が何にテンションが上がって下がるのかを理解できます。
モチベーションは仕事のやりがいに直結する部分です。
なるべく楽しく働けるよう、モチベーションの遷移するさまをグラフにしてしっかりと把握しましょう。
他己分析を頼んでみるのも手
自己分析をやるのがどうしても難しいという場合は、他己分析をやってみましょう。
他己分析とは、自分ではない他人に自分という人はどのような人間であるかを聞くようなものです。
身近な人、たとえば親や友達、長く付き合っている就職課の職員がいる場合はぜひ相談してみてください。
印象や強みは、自分で把握しているものと人が感じているものが違う場合があります。
客観的な視点と意見を知るきっかけにもなるので、自己分析に行き詰まってしまったという人はぜひ他己分析もやってみてください。
【自己分析はいつ始めるか】注意点
最後に、的確な自己分析を進めるための注意点について解説します。
まず、じっくり丁寧な自己分析をしたい気持ちはわかりますが、自己分析には必要以上の時間をかけてはいけません。
人によっては考えすぎてドツボにハマってしまう人がいるからです。
次に、客観的な視点も忘れてはいけません。
就活を円滑に進める、就活成功のカギと聞くと、自己分析に対して身構えてしまう人もいるでしょう。
しかし、自己分析はあくまでも手段であり目的ではありません。
注意点を押さえてやりすぎない自己分析を心がけてください。
自己分析に時間をかけすぎない
自己分析の注意点1つ目は、期間を決めることやゴールを決めるなどして、とにかく必要以上の時間をかけすぎないよう意識してください。
就活中はエントリーシートの記入や履歴書の準備、面接対策やSPIの勉強などとにかくやることがたくさんあります。
自分自身を振り返る自己分析は、下手をするとドツボにハマって考えが巡り、結論が出ない場合があります。
しっかりやりたい人ほど、時間を決めて必要以上にやり込んでしまわないよう注意してください。
客観的な視点を持とう
自己分析を行う際は、客観的な視点も忘れてはなりません。
たとえば、自分への評価が厳しすぎる人は、せっかくある長所や魅力を見落としてマイナスばかりを見る自己分析になってしまいます。
逆に、自己評価が高すぎてもキャパシティ以上の過剰なアピールにつながるため良くありません。
大事なのは、客観的な視点をフル活用して誰が聞いても納得感のある自己分析を進めることです。
先ほど解説した他己分析を活用して、親や友達に自分自身の分析を依頼するのも一つの手です。
まとめ
就活を円滑に進めてくれる、成功のカギとも言える自己分析についてまとめました。
自己分析は、やればやるほど深く自分を知れます。
いつ始めなければならないという明確な決まりもないので、興味があるという方は1年生でも2年生でもやってみましょう。
ただ、就活が始まってからだとどうしても十分な時間が取れない場合があります。
大学3年生になったタイミングを一つのポイントとして、まずは一度やってみるところから始めてみてください。
悩みすぎる・考えすぎてしまうという人は、時間を決めてやるようにしましょう。
