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・自分史とは
・自己分析における自分史の活用法
・自分史を行うメリット
・自分史の作り方
・自己分析をこれからする人
・自分史での自己分析が気になる人
・より良い志望動機、ガクチカを仕上げたい人
はじめに
就活の準備をするにあたって、自分史の作成は必ず行わなければなりません。
しかし一見すると自分史を作成することが就活で役に立つとは考えにくいです。
ですが、自分史は就活を有利に進めるために大いに役に立ちます。
また、今まで自分史を作成した経験がなく、いざ自分史を作ろうとしても、どう作れば良いのかわからないという人も多いかと思います。
ここでは、まず自分史を作ることにどのような意味があるのか、どのように自分史を作れば良いのか、そして自分史を作るうえで注意するポイントを説明していきます。
【自己分析での自分史】就活ですべき「自分史」とは?
就職活動において、自己分析は避けて通れない重要なプロセスです。
その中でも「自分史」の作成は、自分自身を深く理解し、企業に効果的にアピールするために非常に有効な手段となります。
では、就活で作成する「自分史」とは一体どのようなものなのでしょうか?
簡単に言うと、自分史とは 「自分の人生を振り返り、出来事を時系列にまとめたもの」 です。
幼少期の思い出から現在に至るまでの経験を、年表のように整理することで、自分自身の成長や変化、価値観の形成過程を客観的に見ることができます。
【自己分析での自分史】自分史を作成するメリットとは?
就職活動における自己分析では、自分史の作成が非常に有効です。
単なる履歴書とは異なり、自分自身の経験やそこから得られた学び、成長を深く掘り下げて記録することで、自己理解を深め、就職活動で効果的にアピールできる材料となります。
自己理解が深まる
自分史を作成する過程で、過去の経験をじっくり振り返ることで、自分自身の性格や価値観、強み、弱みなどを改めて認識することができます。
例えば、幼い頃の経験、学生時代の部活動、アルバイト経験など、様々な出来事を思い返す中で、「自分はどんな時に喜びを感じるか」「どんな時に困難に立ち向かうことができたのか」といった、自分自身の行動パターンや思考パターンが見えてきます。
このように、自分史を通して自己理解を深めることは、就職活動だけでなく、今後の人生を歩む上でも重要な指針となります。
過去の経験の整理ができる
自分史は、過去の経験を時系列で整理することで、点と点だった出来事を線で繋ぎ、全体像を把握するのに役立ちます。
それぞれの出来事が、どのように繋がり、現在の自分に影響を与えているのかを理解することで、自分自身の成長過程を明確に認識することができます。
また、過去の経験を整理する過程で、新たな発見があることもあります。
「あの時の経験があったからこそ、今の自分がある」 「あの時の失敗があったからこそ、成長できた」 など、過去の経験を新たな視点で見つめ直すことができます。
選考で説得力のある自己アピールができる
自分史に記載した具体的なエピソードは、エントリーシートや面接での自己PRをより説得力のあるものにします。
例えば、学生時代に力を入れたこと、アルバイト経験、ボランティア活動など、具体的なエピソードを交えながら、自分の強みや能力、経験をアピールすることができます。
面接官は、単にあなたの能力やスキルだけでなく、人柄や価値観、そして企業との適合性なども見極めようとしています。
自分史を通して自己理解を深め、過去の経験を整理しておくことで、面接官の質問に対して、より具体的で説得力のある回答をすることができるでしょう。
【自己分析の自分史】自分史の作り方
自分史は、ただ漠然と過去を振り返るのではなく、いくつかのポイントを押さえることで、より効果的に自己分析を進めることができます。
各年代別に自分のキャラクターを書く
幼少期、小学生時代、中学生時代、高校生時代、大学生時代…と、年代別に分けて、当時の自分を客観的に描写してみましょう。
例えば、「小学生時代は、クラスのムードメーカーで、いつも周りを笑わせていた」 「高校生時代は、部活動に熱中し、リーダーシップを発揮してチームを引っ張っていた」 「大学生時代は、様々なアルバイトに挑戦し、コミュニケーション能力を磨いた」 のように、具体的なエピソードを交えながら記述することで、より鮮明に当時の自分を思い出すことができます。
実際のエピソードを時系列で多く書き出す
各年代のキャラクターを記述するだけでなく、具体的なエピソードを時系列で書き出すことも重要です。
成功体験、失敗体験、挫折経験、感動体験など、様々なエピソードを書き出すことで、自分自身の行動パターンや思考パターン、価値観の形成過程などを分析することができます。
例えば、「中学時代、テニス部でレギュラーから外れてしまい、挫折を味わった。
しかし、その経験から努力の大切さを学び、その後、勉強に励んで学年トップの成績を収めることができた」 のように、具体的なエピソードを記述することで、自己分析を深めることができます。
当時のモチベーションをグラフにする
モチベーションの推移をグラフ化することで、自分がどんな時にやる気を出すのか、どんな時にモチベーションが下がるのかを客観的に把握することができます。
横軸に時間を、縦軸にモチベーションの高さをとって、過去の出来事をプロットしていきましょう。
モチベーションが高かった出来事、低かった出来事を分析することで、自分のモチベーションの源泉を理解し、今後のキャリアプランを考える上で役立てることができます。
当時の心境をなるべく多く書き出す
出来事を記述するだけでなく、当時の自分の心境を詳しく書き出すことも重要です。
「嬉しかった」「悲しかった」「悔しかった」「楽しかった」など、様々な感情を表現することで、自己分析を深めることができます。
また、心境を書き出すことで、自分自身の価値観や考え方、行動の動機などを理解することができます。
振り返って学びになったことを書き出す
過去の経験を振り返り、そこからどんなことを学び、どのように成長したのかを書き出しましょう。
成功体験だけでなく、失敗体験や挫折経験からも学ぶことは多くあります。
失敗から何を学び、どのように改善したのかを記述することで、自己成長をアピールすることができます。
共通点や特徴をまとめる
書き出したエピソードや心境を分析し、共通点や特徴をまとめましょう。
例えば、「私は、困難な状況に直面した時でも、諦めずに努力を続けることができる」 「私は、周囲の人と協力して、目標を達成することに喜びを感じる」 など、自分自身の強みや特徴を明確にしましょう。
【自己分析の自分史】自分史を書く時の注意点
自分史を作成することは、自己分析において非常に有効な手段ですが、いくつかの注意点があります。
自分史を書くことより分析をする
自分史を作成する目的は、あくまでも自己分析を深めることです。
過去の出来事を羅列するだけでは、自己理解には繋がりません。
それぞれの出来事に対して、「なぜその出来事が起こったのか」「その出来事から何を学び、どのように成長したのか」「現在の自分にどんな影響を与えているのか」などを深く分析することが重要です。
「なぜ」を追求する
自分史を書く際には、「なぜ」を意識することが大切です。
「なぜそのように感じたのか」「なぜ始めたのか」「なぜ辞めたのか」など、自分自身の行動や思考の背景にある理由を深く掘り下げることで、自己理解を深めることができます。
なるべく多くの要素を書き出す
自分史には、良い出来事だけでなく、失敗談やネガティブな感情なども含めて、なるべく多くの要素を書き出すようにしましょう。
ネガティブな経験を分析することで、自分の弱みや課題を認識し、克服するための方法を考えることができます。
また、様々な要素を書き出すことで、多角的な視点から自分自身を分析することができます。
事実を書き出す
自分史は、あくまでも事実を基に作成する必要があります。
過去の出来事を美化したり、都合の良いように解釈したりするのではなく、ありのままの自分を書き出すことが大切です。
事実を基に分析することで、客観的な自己理解に繋がり、就職活動においても効果的にアピールすることができます。
他者にも意見を聞いてみる
自分史を書き終えたら、信頼できる人に読んでもらい、客観的な意見を聞いてみましょう。
家族や友人、先生、先輩など、自分をよく知る人に意見を聞くことで、新たな発見があるかもしれません。
他者の意見を参考に、自分史を修正したり、加筆したりすることで、より客観的な自己分析を行うことができます。
【自己分析の自分史】自分史を就活に活かす
時間をかけて丁寧に作成した自分史は、就職活動の様々な場面で役立ちます。
自己分析の結果を効果的に活用し、内定を勝ち取るために、具体的にどのように自分史を活かせば良いのでしょうか?
自己PRに活かす
自分史に記載した具体的なエピソードは、自己PRで自分の強みや能力をアピールする際に、説得力のある材料となります。
具体的なエピソードを交えながら自己PRすることで、面接官に強い印象を与えることができます。
高校時代、テニス部でレギュラーから外れてしまい、挫折を味わいましたが、諦めずに練習を続け、最終的にはレギュラーに復帰することができました。
この経験から、努力を継続することの大切さを学びました。
志望動機に活かす
自分史を振り返ることで、自分がどんな価値観を大切にしてきたのか、どんな経験から影響を受けたのかを理解することができます。
その理解を基に、企業の理念やビジョン、事業内容と、自分の価値観や経験との共通点を見つけることで、より説得力のある志望動機を作成することができます。
自分史と企業の理念を結びつけることで、志望動機に深みを持たせることができます。
大学時代には、ボランティア活動に積極的に参加し、地域社会に貢献してきました。
貴社は、社会貢献を重視した事業を展開しており、私の価値観と合致していると感じ、志望しました。
企業選びの軸を決める
自分史を通して、自分がどんな仕事にやりがいを感じるか、どんな働き方をしたいのか、どんな企業文化に馴染みやすいかなどを分析することで、企業選びの軸を明確にすることができます。
自分がどんな時にやる気を出すのか、どんな時にモチベーションが下がるのかを把握することができます。
この分析結果を仕事に置き換えることで、自分に合った仕事内容や働き方、企業文化などを考えることができます。
例えば、自分史の中で、目標達成に向けて努力している時や、周囲の人から感謝された時にモチベーションが高まっていることに気づいたとします。
その場合、目標設定が明確で、成果が評価されやすい仕事や、顧客と直接関わる仕事を選ぶことで、高いモチベーションを維持しながら働くことができるかもしれません。
面接での質問に備える
面接では、過去の経験や考え方について質問されることが多くあります。
自分史を作成しておくことで、これらの質問に対して、事前に回答を準備しておくことができます。
例えば、「学生時代に最も力を入れたことは何ですか?」「失敗から学んだことは何ですか?」「あなたの強みと弱みは何ですか?」といった質問に対して、自分史に記載した具体的なエピソードを交えながら、スムーズに回答することができます。
面接官は、あなたの経験や能力だけでなく、人柄や価値観、そして企業との適合性なども見極めようとしています。
就活の進捗を気にしすぎないで取り組もう
自分史作成で大切なのは、就活の進捗を気にしすぎないことです。
特に進捗状況を周りと比較することは避けるべきです。
周りがエントリーシートを出し始めた時期に、自分だけエントリーシートを作らずに自分史の作成に取り組んでいると、どうしてもそのような余裕があるのかと不安になってしまいます。
自分史は自分と向き合うために作るものです。
しかし、自分の進捗の心配をしてしまうと、焦りから気が散ってしまい、自分とうまく向き合うことが難しくなってしまいます。
就活で役に立つ自分史を作るために、自分の就活の進捗状況はあまり気にせずに、自分史の時間を十分に確保しましょう。
まとめ
ここまで、自分史を作る意味と、作る時のポイントを解説していきました。
自分史の作成は自分自身を理解することにつながるほか、エントリーシートや面接でも大いに役立ちます。
そのため、就活をするうえで、特にベンチャー企業への就職を考えている人は、必ず自分史を作り、完璧な自己分析を行う必要があります。
自分史の作成に行き詰まったら、家族や友人にあなたについて聞くようにしましょう。
自分で考えるだけでは得られない、他者の視点から見たあなたについての意見が得られるかもしれません。
自分と向き合うために、周囲との進捗状況の差に気を取られることなく、しっかりと時間を確保して自分史を作りましょう。