はじめに
選考を進めていくと、必ず人事担当や役員との面接をしなければいけません。
直接志望する相手と話せる面接は、選考の中でもかなり重要な要素であることがわかります。
書類選考と通過した多くの志望者は、この段階で不採用になることがほとんどでしょう。
また面接は、企業側に聞いても不採用の理由がわからないことも多いのです。
そこで今回は面接で不採用になる理由や、その原因と対策などについて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
【面接で不採用の理由がわからない】面接の役割
面接で不採用になる原因を探る前に、面接の役割について知っておかないといけません。
企業が面接する理由は、理想とする人物像に近い人を採用するためです。
逆に言えば、不採用になる場合はその基準を満たしていないということになります。
面接にどのような役割があるか知ることは、企業が何を求めているか判断でき、結果的に不採用の理由を突き止めることができるのです。
次では、面接でどのような役割があるかを具体的に解説していきます。
一次面接
一次面接では社会人としてのマナーやコミュニケーション能力など、働くうえでの最低ラインを見極めます。
面接は多くの志望者が受けるので、一人ひとりの特徴や性格などをじっくり判別する時間がありません。
そこで、働くうえでの基礎ができているかの基準を設けることで、効率良く選考を行うことが可能となります。
入社後そのような基礎を1から教え込むのにもコストがかかるので、選考の段階で選別しておくのは合理的だと言えるでしょう。
具体的には、はっきり受け答えができているか、論理的な思考力を持っているかなどを、基礎的な質問から判断していきます。
このように一次面接には、志望者をある程度絞り込むための足切りとしての役割があることがわかります。
二次面接
二次面接は一次面接を突破した就活生に対して行われる面接です。
主に、企業とマッチした人材かを確かめるの役割を持っています。
志望度はもちろん、企業が求めるスキルを満たしているかなど、本格的な判断をしていきます。
一次面接は合格ラインがある選考なのに対して、二次面接は合格枠に限りがある選考と言えるでしょう。
そのため、選考基準は自分と同じ志望者となり、最終的な判断は志望者の中から比較して決められます。
能力が同じでも、性格や人柄を加味され、より一緒に働きたいと思われる人材が選ばれるでしょう。
役員やベテランが担当することが多く、一次面接より踏み込んだ質問することによって、細かく性格にその人の特徴を判断していくのです。
【面接で不採用の理由がわからない】面接官はどのポイントを見ている？
面接の役割が理解できたでしょう。
一次面接と二次面接では判断する基準が異なり、それにより質問内容も変わってくることがわかります。
では、面接官はどのような視点で基準点を満たしていることや他の志望者との差異を判断しているのでしょうか。
次では、面接官がどのポイントを見ているかを具体的に解説していきます。
一つひとつのポイントを押さえることで、差別化でき採用される確率が高まるので、しっかり理解しながら見ていくと良いでしょう。
ビジネスマナー
お互いに気持ち良く働くうえで、ビジネスマナーの有無は必須事項になります。
ビジネス上の関係として人間関係を構築するために、一定の距離感を保てるという役割もあります。
きちんとしたマナーがないと、会社の雰囲気も悪くなり、社内の規律や秩序が悪化してしまうことになるのです。
他の企業の人と関わる時も、ビジネスマナーができていないという印象を与えることで、企業のイメージダウンにもつながってしまいます。
またマナー自体難しいものではなく、意識していれば誰でもできるので、できていないと働くことへの意識が低いとみなされるでしょう。
このようにビジネスマナーは社会人として仕事をするうえで、最優先で判断しなければならないポイントだとわかります。
コミュニケーション能力
企業で働くということは、個人の能力だけでなく、社内の人との連携も必要になってきます。
どのような仕事でも、人と関わることがほとんどなので、コミュにケーション能力があるかどうかは、採用するうえで大きなポイントです。
端的に伝えることや質問の要点の理解、交渉力など、働くうえでコミュニケーション能力はどの職業でも基本となります。
仕事をするにあたって、信頼関係を築くためにも重要な能力の一つです。
これができていないと、伝達ミスや対人関係のトラブルなど、業務に直結するような問題に影響していきます。
一定のラインはあるものの、個人によって差が出る能力でもあります。
志望者が高いレベルでのコミュニケーション能力を有していると、企業にとって重宝される存在になるでしょう。
企業に対する熱意
企業に対する熱意は、内定後の辞退や早期退職と防ぐために判断されるポイントです。
企業は採用計画に沿って選考し採用します。
たとえば、いつまでにどのような人材が何人必要かを細かく計画していくのです。
そのため、採用を決めたのに辞退された場合や入社後すぐに退職されると、その計画が狂うことになります。
これは会社運営に大きく関わってくるため、企業としてはこのような事態をなるべく防ぎたいのです。
企業に対する熱意が薄い人は、ほかに本命の企業があり滑り止めで志望していることやなんとなく面接を受けていることが多いでしょう。
企業で長く働いてくれそうな人材を選ぶために、志望に対して熱意を有していることは、重量な判断基準であることがわかります。
企業とのマッチしているか
企業は入社後に活躍できるような人材を求めています。
同じコストを使い採用するなら、より企業と相性が良い人材を選ぶのは当然と言えるでしょう。
そのため、企業が求めるスキルを満たしているか、企業の価値観とマッチしているかを見ています。
いくら優秀な人でも、やはり向き不向きはあります。
向いていない仕事をしていては、最大限の効率は引き出せず、効果的に利益を生み出せません。
また同じ職場で仕事をするうえで、同じ目線で働けるかが重要になってきます。
価値観が合っていないと、働く目的を見出せず、ストレスを感じてしまうこともあります。
その人がどのポジションで活躍できそうかが、具体的にイメージできることは、採用するにあたって重視されることでしょう。
ベンチャー企業が特に重視するポイント
就活をしている人の中には、ベンチャー企業を志望している人もいるでしょう。
ベンチャー企業は一般的な企業に比べ、社風や求められる人物像が大きく異なる場合があります。
具体的には、自由な社風の企業が多いため、堅いビジネスマナーは重視していないことが多いでしょう。
面接などでは、模範的な回答よりも、自分らしい柔軟性のある目線で答えると良いでしょう。
またマナーが重視されない反面、企業に対する熱意やマッチ度合いに関しては非常に重視される傾向にあります。
企業に入社して1から育てるというより、即戦力となりそうな人材が欲しいのです。
そのため、一緒に働きたいと思う人や、より企業に貢献してくれそうな人材が選ばれやすいという特徴があります。
【面接で不採用の理由がわからない】面接で不採用になる原因
面接官がどのようなポイントで、志望者を判断しているか理解できでしょう。
多くの学生を判断するために、あらゆる視点で見られていることがわかりました。
次では、面接で不採用になる原因を具体的に解説していきます。
実際に面接を受け不採用を言い渡された人は、この中に原因が当てはまる可能性があります。
一つひとつ、自身ができていたかどうかを振り返り確認することで、原因を突き止めることが可能になるので、参考にしてみてください。
身だしなみ
面接では第一印象が特に大事です。
人の第一印象を決める要因のうち、外見的な特徴は大きな割合を占めるでしょう。
採用において最も重要となる外見は、身だしなみがきちんとしているかです。
なぜなら、身だしなみの乱れでは悪い印象を与えることにつながるからです。
たとえば、ボサボサの髪型やシワのある服装など清潔感がない外見はだらしなく、物事に無頓着な印象を与えます。
そのため仕事にもこだわりがなく見え、入社しても貢献度が低くやる気がないのではないかと思われるでしょう。
また外見に気を配らないことで、自分にとってその場が重要ではないと示すことになります。
相手に悪い印象を与えないためにも、最低限清潔感のある身だしなみを心がけましょう。
表情
表情はその人の性格や個性など、人となりが表れます。
表情が暗い場合や自信がなさそうな表情は、第一印象が悪く映ってしまうおそれがあります。
緊張すると、どうしても顔がこわばることや表情が硬くなるものです。
自分なりのリラックス法を見つけることや入念な練習や場数をこなすことで慣れていくなどの対策が必要でしょう。
また面接官の中には、視線の動きやわずかな表情から嘘を見抜ける人もいます。
隠そうとすると余計怪しまれたり、ボロが出たりします。
そうならないためには、面接では嘘をつかず正直に自信を持って答えることが大切です。
自分がどんな表情をして、どのような印象を与えるかを鏡で見ることや他人にチェックしてもらうと良いでしょう。
マナー
入社して企業で働くためには、社会人なら最低限できておかなければならないマナーが存在します。
相手に失礼のない配慮は、社内で円満に人間関係を保つためや、他企業の人と関わるためにも必須になってきます。
挨拶や敬語、時間を守るなど基本的なマナーから、自分ができていたかどうか振り返ってみましょう。
面接中の振る舞いなど規定のマナーに沿った行動ができていないと、態度が悪く、いい加減で責任感がない人物と捉えられてしまいます。
どんなに能力が優れていても、マナーが悪ければ一緒に働きたくないと思われてしまい、採用されることはまずありません。
企業にとってマナーとは、それほど重要視され、当たり前にできてほしい項目になるのです。
対策不足
単純に面接の事前準備ができていないなどの対策不足が、不採用の原因であることは多いでしょう。
企業研究や自己分析が甘いと、深掘りされた質問をされた際に答えられなくなってしまいます。
これにより、事前準備が甘い人物と認定され、働くことへの意欲や志望に対しての熱意が低いと判断されることもあります。
また、エントリーシートの内容と齟齬があると、一貫性のなさが露呈してしまい、不採用の致命的な要因となる場合があるでしょう。
落ちた人は、質問の応答とエントリーシートの内容を比較したりして、具体的で一貫性がある受け答えができていたか確認しましょう。
入念な対策は採用の確率を上げるためには、必要不可欠なので怠らずにしっかり時間をかけて行うことが大切です。
コミュニケーション
昨今では、採用にコミュニケーション能力を重要視する企業はさらに増えているのです。
業務をするにあたって、同僚や先輩・上司、部署感などさまざまな立場の人とやりとりをしていきます。
その際に、正確な指示や情報を伝達したり、各々の意図を汲み取ったりする能力は、仕事の効率に影響してきます。
このように、働くこととコミュニケーション能力には、非常に関係性が深いと言えるでしょう。
面接でコミュニケーション能力が低いと判断されるような行動を、無意識のうちにやってしまっている人もいるでしょう。
たとえば、質問に対してのレスポンスが遅い場合や会話のキャッチボールができていないなどが挙げられます。
要点からずれることをだらだら話してしまうことも、マイナスな評価を与えてしまうでしょう。
【面接で不採用の理由がわからない】不採用の原因ごとの対策
面接で落とされる時の原因について、細かく理解できたでしょう。
自分がどれに当てはまっているか、今一度確認してみてください。
原因がわかれば、それを改善するための行動をしましょう。
次では、不採用の原因ごとの対策について解説していきます。
複数当てはまりそうな原因がある人も、一つひとつ正しい解決策をしていくことが大事です。
いまいちどのような対策がわからない人は、これを参考にして悪いところを強みに変えていきましょう。
外見の対策
ひと目見て、清潔感のある格好を目指せば、間違いないでしょう。
チェック項目としては、髪や爪が伸びていないか、髭が生えていないか、シャツやスーツがシワになっていないかなどです。
つま先から頭まで全身に気を配り、汚れや服装の乱れは直前にも確認しておくと良いでしょう。
またブランドの腕時計など、高価すぎるものを着用していくとかえって悪い印象を与えてしまうおそれがあるので、避けた方が無難です。
自分では気付きにくい、体臭や口臭などの匂いにも気を付けましょう。
特に汗をかきやすい人や夏場などは、面接会場での密室では匂いがこもるかもしれません。
自分でわからない人や聞きにくい時は、親しい友人や家族にチェックしてもらいましょう。
髪型
基本的には、黒髪で表情がしっかりわかる髪型にしましょう。
明るすぎる髪色は、遊んでいるなどの印象を持たれ、学生気分が抜けていないと判断される可能性があります。
長さは男性なら、耳と眉毛が見えるぐらいに調整しましょう。
耳が隠れていると清潔感がなく見え、眉毛や目が隠れていると表情がわかりません。
女性の場合は、髪は後ろで必ず結ぶようにしましょう。
清潔感があるように見え、知的な印象を演出できます。
お辞儀しても崩れないように、結ぶことが大切です。
また眉毛も適切に整えることで、良い印象を与えられる場合があります。
その時は細くなりすぎないように、うまくできない人は美容室などで、就活で印象が良くなるようにカットしてもらうと良いでしょう。
表情の対策
表情は自分で使い分けたりできると、面接においても非常に有効でしょう。
たとえば志望動機など真剣に伝えたい場合は、真顔で強く訴えたりできる表情が効果的です。
にこやかで柔らかい表情は、緊張がなく余裕があるような印象を与える効果があります。
このように表情の切り替えは、話に説得力を持たせるのに役立つのです。
どのような表情をしているかは、自分ではわからないものです。
一度面接練習している様子を動画に撮って、自分で確認することや人に見てもらうと良いでしょう。
表情に関しては、日頃から意識していないと難しいものになります。
改善点があれば、日常生活から意識して取り組み、訓練しておくことで本番に自然にできるようになるでしょう。
マナーの対策
時間を守るなど、人としてのマナーは必ず徹底しましょう。
チェックリストなどを作り、自分ができていないことを一つひとつ確認しておくことが大切です。
ビジネスマンとしてのマナーは知っていれば対策できるものになります。
インターネットなどで調べて、どんなマナーが良いとされるかを知り、実践するようにしましょう。
入室から退出までを具体的に想定することで、どんな行動が失礼にあたるかを判断することが可能です。
面接の練習を行う際は、より本格的に本番に近い形で行うと有意義でしょう。
また面接は、会場があるビルや建物に入ってから出るまでが面接です。
最初から最後まで気を抜かないよう、常に礼儀正しく接することを心がけて臨みましょう。
対策不足の対策
企業研究や自己分析を入念に行いましょう。
企業や業界について深く知るために、企業HPを調べることやインターンや説明会に参加していくことが重要です。
自身の性格や特徴、強みや短所を簡潔に伝えられるようにもしておきましょう。
面接では、エントリーシートに書いた内容が、そのまま質問されることはほとんどありません。
多くの場合が、エントリーシートの内容をさらに深掘りするような形で質問していきます。
そのため、内容をきちんと把握し違う回答をしないことはもちろん、深く聞かれてもいいように根拠や自分の意見をしっかり言えるようにしておきましょう。
面接前に自問自答を繰り返すことで、あらかじめされそうな質問を想定しておくことが可能になります。
コミュニケーションの対策
対人のコミュニケーション能力の向上は、一朝一夕で身につくものではありません。
そのため、根本的な改善のためには日頃の積み重ねが重要になってきます。
しかし、面接に対して真摯な姿勢で臨むと、自然と反応については薄くならないでしょう。
こういった意識を変えるだけでも、面接官に与える印象を違ったものになります。
またやりとりをする際の技術やコツを押さえておけば、伝わりやすい話し方ができるでしょう。
具体的には、質問の回答や主張したい時に、結論から先に述べることによって、倫理的で簡潔な伝え方が可能になります。
日頃から自分の伝え方が相手にどういう印象を与えているか考えることや相手の意図を常に汲み取る練習をしておくと良いでしょう。
【面接で不採用の理由がわからない】面接の練習方法
面接で不採用になる原因の対策法について解説しました。
マナーや服装などは気を付けていればすぐに改善できるものなので、直前には必ずチェックするようにしましょう。
どのような原因があるにせよ、対策に一番有効なのは面接の練習をすることでしょう。
次では、どのようにして練習したら良いか、面接の練習方法について解説します。
練習方法がわからない人や、効率的に練習するにはどうしたら良いか困っている人は、参考になる内容となっています。
面接動画を撮る
自分が話している動画を撮って見返すことは、最初は勇気がいるでしょう。
しかし、動画に撮って確認することは、面接の練習法としてかなり有効な手段なのです。
なぜなら、改善点を見つけるためには、客観的な視点が必要になってくるからです。
話す速度は速くないか、聞き取りやすい発声や声量で話せているのか細かく分析することが可能になります。
特に自分が無意識でやっている仕草や口癖などから、マイナスな印象を与えることがあるので、それらを知るためにもこの方法は効果的です。
慣れると、動画に撮らなくても他人からどう見られているのかを意識でき、より理想とする姿を実現できるでしょう。
面接官に良い印象を与えるためには、まず自分から見て良い印象になるよう練習しましょう。
家族や友人と面接練習をする
家族や友人に面接官役をしてもらい、ロールプレイング形式で練習する方法です。
この方法だと、入退室まで一貫して行うことができ、より本番に近い環境で練習することが可能になります。
全体を通して練習することにより、本番でも焦らずスムーズに面接を進めることができるでしょう。
一連の流れを体に覚えさせ、自然な動作になるように、何回も繰り返し練習することが大切です。
また、就活が終わった先輩を練習相手にするのも、良い手段と言えるでしょう。
なぜなら、直前まで就活をしていたので、就活目線での意見や実践的なアドバイスを貰える可能性があるからです。
それに、家族や友人などと違い、より客観的な意見を貰いやすいのもメリットでしょう。
就活エージェントを使う
就活エージェントを使い、面接練習をすることで適切なアドバイスを貰うことができます。
こちらの方法は、プロの意見を聞けることで、採用に直結するような直接的なアドバイスが貰えることです。
数々の就活生を見てきているので、経験も豊富なため、より的を射た意見になります。
また自分が志望する企業の特徴に合わせて、どのような受け答えが効果的も知ることができます。
本格的に面接練習はしたい人は、就活エージェントを用いて、直にプロの意見を聞くと採用に近づけるでしょう。
しかし、多くのサービスがあるので、どれを選べば良いかわからない人もいるでしょう。
そこでおすすめの就活エージェントを紹介しますので、迷っている人はこちらを利用してみると良いです。
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おわりに
面接で不採用になる理由がわからない人向けに、その原因と対策方法について主に解説してきました。
面接では特に第一印象が重要なので、失礼のないようにマナーや身だしなみには十分に気を付けましょう。
対策については、何度も言うように繰り返し練習することが大切です。
また質問で掘り下げられもいいように、企業研究には時間をかけて取り組んでおきましょう。
一人でやるのが不安な場合は、家族や友人などに協力してもらうことや就活エージェントに頼るもの有効な手段になります。
