ガクチカに学校の成績を使ってもいい?伝えるときの構成やポイントを徹底解説

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はじめに

就職活動では必ずと言っていいほど、学生時代に力を入れたこと、通称「ガクチカ」を面接官から質問されます。

就活生はそれぞれ違う学生生活を送ってきているので、他人とまったく同じガクチカを面接で回答する人は少ないですが、ガクチカが似通ってしまうケースもあるのです。

中でも、学生の本業である「勉強」に力を入れたという人は多く存在します。

学生時代のガクチカをしっかりと面接官に伝わるようにするには、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。

【ガクチカに成績を用いるのはあり?】ガクチカに成績を用いるのはあり?

ガクチカに学校の成績を使おうとしたときに、そもそも「大学生が勉強をするのは当たり前なので、ガクチカに成績のことを用いることはありなのか」という素朴な疑問が浮かんできます。

結論から先に伝えると、ガクチカで学校の成績をアピールすることは悪いことではありません。

就活生の中には学業をおざなりにしてまで、ほかの課外活動やサークル活動を優先する人もいるので「当たり前のことをしっかりとこなせる」ことは非常に好印象です。

実際の面接でも、学校の成績をガクチカとして回答している人も存在します。

しかし一方では「学生の本業である勉強は熱心に取り組んでいて当たり前だ」という意見も大いに存在します。

ほかのエピソードを話す大学生に差をつけられないためにも、ありきたりなガクチカではなく、よりリアルなエピソードなどを交えて共感性の高いガクチカにすることが重要です。

【ガクチカに成績を用いるのはあり?】ガクチカに成績を用いる方法

では実際に、ガクチカで学校の成績を用いる際は、どのようなポイントを意識したら良いのでしょうか。

ここで大切なのは「大学生が勉強に力を入れる」ことは、あくまで大前提だということです。

そのうえで、自分がほかの人よりも勉強に力を入れていたということが、根拠と結果とともに伝わる内容にする必要があります。

より具体的なエピソードになるように、ゼミでの活動や勉強の努力が数字として反映されるGPAについて紹介するのが、非常におすすめです。

GPA

ガクチカで成績をアピールする際に、根拠を持って利用することができるのはGPAです。

GPAとは、大学での成績を数値化したもので、日本の大学の半数以上が取り入れている評価方法です。

GPAはいくつかのレベルに分けることができますが、3.5以上だとかなり優秀であるとされており、面接官にも大学での勉強に力を入れてきたということが伝わるでしょう。

一方で、大学や学部ごとにGPAの評価方法は若干異なるので、一概にGPAが高いからと言って、必ずしも優れている印象を与えることはないということもあります。

そこで重要なのは、GPAが高い理由について言及することです。

どのような学習方法や学習態度で講義に挑んだのか、課題への取り組み方での工夫点はどんな点かなど、実際に成績を上げるために行った行動に触れながら説明することで、ほかの学生よりも勉強に力を入れたということが面接官に伝わりやすくなるでしょう。

ゼミ活動

ガクチカで成績をアピールする際に、ほかの就活生と差別化しやすいのはゼミでの研究活動です。

どの大学のどの学生でもそのほとんどは、ゼミや研究室に所属し研究活動を行いますが、まったく同じ研究をしているゼミはほとんど存在しません。

仮に研究内容が似通っていたとしても、実際の研究活動がまったく同じということはそう多くないでしょう。

「自分がどういう基準でそのゼミを選び、実際にどんな活動や研究をしているのか」「ゼミでどのような功績を残し、それらの活動が一体どんなことに活かされているのか」といった実際に経験した具体的なエピソードを交えて話すと、より勉強に力を入れてきたことが伝わるでしょう。

ゼミに関するガクチカをもっと詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。

【ガクチカに成績を用いるのはあり?】ガクチカに成績を用いる際の構成

ほかの就活生との差別化が難しい成績を用いたガクチカですが、実際のエピソードを交えながら話すことで、オリジナリティあふれる魅力的なガクチカにすることができます。

しかし、面接官の中には「大学生は勉強に対して熱心に取り組んで当たり前だ」と考えている人もそう少なくはありません。

そんな面接官に対して、いかに自分が学生時代に勉強へ力を注いだのかを伝えるためには、伝える順番や話の構成を熟考することが必要です。

より伝わりやすくするためには、以下の構成を意識してガクチカを話すようにしましょう。

結論

まず初めに述べることは「結論」です。

実際にあったことを順序立てて説明することは、具体的な時系列やエピソードを想像しやすくはなりますが、話全体が間延びしてしまいます。

その結果として、結論を聞く前に面接官に「この子は話の要点をまとめることができないのだ」という悪印象を与えてしまう可能性があります。

そのためにまずは、頑張った経験をもとに自分が感じたことや成長したと思える点を、簡潔に分かりやすく冒頭で述べることが大切です。

話の結論が分かっていると、話を聞く面接官も全体的な話の流れをイメージしやすくなるので、話を聞きやすくなります。

自分が面接官だった場合に、自分の話は興味を持って聞きたくなるような話の導入かということを意識しながら、話の構成を考えることも大切です。

理由

結論を伝えたら、その次に自然と知りたくなるのは「なぜその結論にたどり着いたのか」という理由です。

ゼミでの活動の何がガクチカなのか、GPAが高かったことの何がガクチカなのかといった説明は、結論を述べた後に行います。

ここでまた重要となるのは、その理由が簡潔であるか、明確であるかという点です。

どんなに頑張った理由を丁寧に説明しても、その説明が相手に伝わらなければ意味がありません。

「具体的にどんなことにどれほどの力を入れたのか、その結果冒頭に述べたような結論に至りました」といった、誰にでも理解できるくらい分かりやすい方法での説明が求められます。

このときに簡潔さばかりを意識するあまり、理由が薄くなりすぎないように注意することも必要です。

エピソード

次に必要なのは、結論とその理由を肉付けするような具体的なエピソードです。

説明の中にエピソードを加えることにより、結論や理由に説得力が増すだけでなく、より独自性を高めることができます。

エピソードは自分しか経験していない話ですので、ほかの人が簡単に真似することができません。

自分が勉強に力を入れていれば入れているほど、エピソードはたくさん出てくるはずですので、とくにほかの就活生と差をつけることができます。

せっかくのエピソードも、記憶が曖昧でうやむやに答えてしまうと、ウソをついているように勘違いされてしまうこともあります。

面接でガクチカを学生時代の勉強とする場合には、これまでの自分の学生生活を振り返って、どのような頑張ったエピソードがあったのかを今一度思い出して整理してみましょう。

再度結論

ガクチカはエピソードの最後の構成に、冒頭に述べた結論を再度持ってくる必要があります。

この場合は、冒頭と同じようにただ結論を話すだけではありません。

学生時代のガクチカである勉強から学んだことは一体どんなことか、その結論を持って今後の社会人生活にどのように活かすのか、という具体的な今後の展望まで話すと良いでしょう。

また、志望している会社へ入社した際にはどのように活かすのかといった、より具体的な話であればあるほど面接官の印象は良くなります。

このような面接方法を「コンピテンシー面接」と言います。

過去の失敗や成功の際にどのように対処したかということを、今後入社した際にどのような行動を取れるかの指標にしている会社も多いです。

就活でガクチカを話す際は、自分が学生時代にどのような経験をしたのかをよく思い出して、どんなことを質問されても良いように準備しておきましょう。

【ガクチカに成績を用いるのはあり?】成績をガクチカとして伝える際のポイント

ここまでは、就活の面接のガクチカで、学校の成績をピックアップする際の伝え方の構成に関して解説をしてきました。

ガクチカを伝える際に大切なこととして、構成はもちろんですが、それ以外にもいくつか意識すべきポイントがあります。

これらのポイントを意識しながら伝えることで、より面接官が引き込まれるようなガクチカとなるので、しっかりとポイントを押さえておきましょう。

ほかの就活生と内容が被ってしまいがちな「学校の成績」をガクチカで話す場合は、とくにこのポイントを押さえることが重要になってきます。

過程に注目する

ガクチカで学校の成績のことを話す際、実際のGPAの高さやゼミでの表彰履歴などの「結果」をついつい話したくなりますが、重要なのは「過程」です。

面接を行う企業は「どのような結果を残したのか」ではなく「そのような行動や過程を経てその結果にたどり着いた」ということを最も重視しています。

結果がどうであれ、そのときに取った行動は、会社の入社後も活きてくることが考えられるからです。

例えば、高いGPAを獲得するために何度も繰り返し、トライアンドエラーしながら学習した結果、高いGPAを獲得したとします。

この場合に重要なのは、高いGPAを獲得したことではなく、何度もトライアンドエラーをして目標に近づいたことです。

会社は学生のこのエピソードから、忍耐強く目標達成に向かって努力をすることができる人材であるということを判断します。

これは合否にもつながる重要な判断材料になるので、しっかりと過程を説明することは忘れてはいけません。

短く話すことを意識する

2つ目のポイントは、できるだけ短く簡潔に話すことを意識することです。

話したいことがたくさんあると、ついつい細かなところまで説明したくなってしまうので、説明が長くなってしまいがちです。

しかし、ダラダラと長いだけの話は、面接官を飽きさせてしまいます。

そのためせっかく良いエピソードを話していても、途中から面接官の耳に内容が入っていないという可能性もあります。

できるだけ短く、伝えたいことが端的にまとまっているかどうかを確認しながら、面接練習をしておきましょう。

自分だけで練習すると分かりにくいので、誰かに聞いてもらいながら話すとアドバイスがもらえて良いかもしれません。

簡潔に答えたうえで、面接官がもっと聞きたいと思ったことは深掘りの質問が飛んできます。

その際に、詳細をしっかり答えられる練習も忘れずに行いましょう。

独自性を出す

3つ目の大事なポイントは、自分ならではのオリジナリティを出すことです。

どれだけ頑張ったエピソードでも、ほかの就活生が話せそうなことや同じ内容になってしまうと、面接官の印象には残りません。

ここで重要なのは、いかに「自分らしさ」を出せるかという点です。

自分だからこそできたことや、とくに自分なりに頑張ったポイントなどは、積極的に面接官へ伝えるようにしましょう。

ほかの人とは違うエピソードを話すことで面接官の印象にも残りますし、非常に面白い魅力的な学生だと判断されることでしょう。

意識的にどんなことを実践していたのか振り返りながら、エピソードを構成しましょう。

また独自性を出すことで、ウソではないことを証明することもできます。

学校の成績をガクチカにする場合は、とくにほかの就活生との差がつけにくいので、自分らしさを十分に盛り込んだアピールをすることが大切です。

【ガクチカに成績を用いるのはあり?】ガクチカに成績を用いた例文

私の強みは、粘り強く最後まで考え抜く力です。
これまでどんな困難に直面しても、必ず状況を冷静に分析し、最善の対処法は何かを考え続けた結果、それらが自分の成功や自信に大きく結びついたという経験が多くあるからです。
その1つに、学生時代のゼミ活動での経験があります。
私の所属していたゼミでは、心理学を専攻しておりました。
ゼミメンバー数名と論文を書き、その論文をもとに他大学の学生と討論する機会があったのですが、その際に他大学の学生や教授から指摘することがないと言われるほど、良い論文を書き上げたことがあります。
これは直接的に何かの賞を獲得したわけではありませんが、研究に関する内容が岩手県の一般社団法人に取り上げられて紹介までされました。
実際に仮説を立てて、アンケートによる検証を何度も重ねる非常に地道な研究でしたが、納得のいく検証結果が出るまでに何度も仮説と検証を繰り返した結果が生んだ、努力の賜物だと考えております。
社会人になってもこのトライアンドエラーの精神を忘れずに、どんな困難に直面したとしても、常に目標を定め努力し続けられるよう努力を重ねていきたいです。

おわりに

ガクチカに学校の成績を用いることは、いかに自分らしさを出しながら、ほかの就活生と差をつけるかがポイントになってきます。

そのためには、面接官がイメージしやすいような具体的なエピソードを交えたり、分かりやすく簡潔に面接で伝えたりすることがとても大切です。

正直に自分の努力を話せば、その努力は必ず面接官に伝わります。

ありきたりで誰にでも話せるようなガクチカにならないように、自分自身の学生時代の経験をよく思い出してしっかりと準備をして面接に挑むようにしましょう。

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