はじめに
就職活動において、誰もが自分に合った理想の企業に就職できることを望んでいるでしょう。
しかし、何も考えずただ流されるままに就職活動を行っていても、理想の企業への就職は望めません。
まずは、自分という人間がどんな性格でどのような特徴があるのか、これを理解して見極めることが就職活動を成功に導く大きなポイントです。
今回は、就職活動において自己分析が必要な理由と、無料でもできるおすすめの自己分析診断ツールをご紹介します。
【就活用の自己分析診断ツールについて】自己分析が必要な理由
自己分析診断ツールはWeb上にもたくさん出回っていますが、どうしてここまで自己分析が求められるのか疑問に思う方もいるでしょう。
自分を理解することは、就職活動において重要な意味を持っているため、その理由を説明します。
自分に適した企業を見つけるため
自己分析は、自分に適した企業を見つけるために効果的です。
国内には数えきれないほどの企業があり、その中から自分に合った企業を見つけるのは非常に大変です。
もちろん正確な仕事内容などは、実際に就職してみないと分からない部分もありますが、自分の思想や性格面とマッチする企業であるのかは絞ることができます。
自己分析では、自分がただ考えている自身のイメージだけでなく、潜在的に持っている価値観なども明らかにしてくれるため、企業選びの良い参考にできるのです。
この自己分析をするとしないとでは、企業選びの正確さも大きく変わってしまいます。
入社してから、理想とはかけ離れた企業であったことを痛感させられるケースも少なくありません。
自分をわかりやすく伝えるため
就職活動では、エントリーシートや面接などで自分のことを企業の人事担当に知ってもらう場面があります。
もちろんこの時点では、相手は自分のことをまったく知りません。
相手が自分のことを知らない状況で、自分がどんな人物でどんな特徴を持っているか分かりやすく上手に説明できることは、相手に自分を印象付けるためにも重要です。
自己分析を行って、自分のことを理解している人とそうでない人では、自己PRの説得力や淀みない話し方などが大きく変わります。
いかに自信を持って選考に臨めているのかも、採用担当に見極められてしまうかもしれません。
自己分析で自分自身の心の奥まで理解しておくことで、分かりやすく自信を持った説明が可能となるでしょう。
【就活用の自己分析診断ツールについて】自己診断後のステップ
就職活動において、自己分析は重要な作業です。
しかし、どうすれば自分を客観的に把握できるのか、悩む就活生は少なくありません。
その際に手助けとなるのが自己分析診断ツールですが、診断結果は自分自身を知るための情報の一つに過ぎないことに注意が必要です。
就職活動に有効に活かせるかどうかは、その診断結果の扱い方にかかってきます。
ここでは、自己分析診断ツールで得られた結果を就職活動に最大限に活かすため、診断後にすべきことを押さえておきましょう。
自分の特徴を洗い出す
自己分析診断ツールでは、さまざまな側面から自分自身の特徴が判定されます。
まずは、その特徴を洗い出してみましょう。
そして、診断結果から気付いたことや、その結果を受けて自分自身の感じたことなど、思いつく限りを書き出してみるのです。
他の人たちと比べて自分がどのような点で優れているのか、または劣っているのかなども考えてみましょう。
自己分析診断ツールを活用するメリットには、自分ひとりで自己分析する場合には把握しづらい、自分自身の隠れた姿に気付けることも挙げられます。
診断結果から得られた特徴が、自覚していたものと違う場合もあるかもしれません。
当たらないと決めつけずに、まずはそのまま受け止めて深掘りしてみることが大切です。
具体例(エピソード)を用意する
特徴を洗い出したら、その特徴の根拠となるエピソードを用意しておきましょう。
これまでの経験を振り返ってみて、自分にその特徴があることが明確にわかる、わかりやすいエピソードを選ぶことが大切です。
自分自身の特徴を企業に伝える際には、自分の特徴をただ述べるより、その特徴の根拠となるようなエピソードを絡めるようにしましょう。
具体的な人物像をイメージしやすくなるので、印象にも残りやすくなります。
選考の目的は、応募者がどのような人物であるかを知ることです。
そのため、自分がどのような人物かをわかりやすく伝えられるようにしておくことは、就活準備において非常に重要になってきます。
長所・短所を問われた際や自己PRを求められた際など、用意したエピソードを交えることで、自分自身をわかりやすく、説得力を持たせて伝えられるでしょう。
自分の強みとして整理する
最後のステップとして、得られた自分の特徴を強みとして整理しておきましょう。
自分自身の特徴を伝えるためのエピソードを語ることで、自分の強みを同時にアピールできるようにするのです。
そのためには、その経験から何を得たか、またそれを入社後にどう活かそうと考えているのかを伝えられるものでなければなりません。
企業は、入社後の活躍が期待できる人物を採用したいと考えるので、その経験から得られたものは、入社後の企業で活かせるものである必要があります。
丁寧に企業研究を行い、企業がどのような人物を求めているかを把握したうえで、入社後に再現性のあるものになっているかに注意しながら、情報を整理しておきましょう。
自分では弱みだと思っている特徴でも、強みとして伝えられないかと堀下げてみることも大切です。
【就活用の自己分析診断ツールについて】無料でできる診断テストを紹介
就活に向けて自己分析を行いたい方向けに、Webにて無料で実施できる自己分析診断ツールをご紹介します。
それぞれのツールが持つ特徴もあわせて紹介するので、自身に適したツールを選んで、一度無料診断を受けてみてはいかがでしょうか。
16Personalities
スイスの精神科医で心理学者でもある、カール・グスタフ・ユングが提唱した「ユング心理学」をもとに作成された性格診断ツールです。
個人の持つ思考、感情、直感から、その人の性格を詳しく客観視できるとして、16Personalitiesを選考に取り入れる企業も増えています。
次々に提示される特徴に、自分がどの程度当てはまっているかを答えることで、16のパーソナリティに分類されます。
12分以内で答えることが提唱されていますが、よほど考え込むようなことがなければ、診断結果を得られるまでの所要時間は5分ほどです。
登録をしなくてもすぐに診断をはじめられるため、手軽に行えるのが最大のメリットでしょう。
診断は無料で行えますが、さらに詳しく知りたい場合には、診断されたタイプ別の詳しい性格概要を有料でダウンロードすることも可能です
キャリアチケットスカウト(career ticket)
就活エージェントのキャリアチケットが提供する自己分析ツールです。
提示される5つの質問に対して、選択肢の中から最もあてはまるものを選択して回答すると、自身が働くうえで大切にしたい価値観が何なのかを分析してくれます。
また、その分析で出た自己分析の結果に対して「こういう価値観の人を探していた」と共感できる企業側から、オファーをもらえるのがこのツールの特徴です。
企業によってオファーの内容も異なりますが、中には書類審査免除などといった待遇を出してくれる企業もあります。
自分の性格や特徴に合っているのはこういう企業なのだと、参考として理解できます。
所要時間は約1分で、スマートフォンでも回答できるため気軽に自己分析を受けられるツールです。
リクナビ診断(リクルート)
大手就活サービスのリクナビが提供する自己分析ツールです。
用意されている約100問の質問事項の中には、日常的な行動や思考面を問うものが多く、これらを回答することで自身の特徴や向いている仕事を診断してくれます。
質問の回答は、それに自分があてはまるかあてはまらないかに近いポイントをマークする形式です。
問題数は多いですが簡単に回答できるため、所要時間も5分程度あれば終えられます。
企業がたびたび選考で行う適性検査の枠組みをもとに作られた12個の特徴から、自身の向いている仕事のタイプを3つ割り出してくれるという、仕事に特化した自己分析ができるのが特徴です。
リクナビへ会員登録すればすぐ利用可能なため、気になる方は試してみてください。
適性診断MATCH plus(マイナビ)
就職情報サイトのマイナビが提供する、自己分析や今後の方向性をあらゆる角度で分析できるツールです。
Webテストでもお馴染みのCABや玉手箱を作成したSHL社がロジックを作成したツールで、個人の強みや弱みなど12の項目に分けられた社会人基礎力などを判定してくれます。
さらに、向いている業界については48個、職種については95個という多数の中から、適合度をランキング形式で表してくれます。
ジャンルにとらわれず仕事という枠組み全体で考えてみたい方には、この可視化は効果的です。
また、分析結果は他の就活生と比較できるようになっているのも特徴です。
問題数は選択形式ですが162問と少し多く、所要時間は30分程度かかると考えておきましょう。
性格適性診断(就活の教科書公式LINE)
有名就活メディア、就活の教科書が提供する無料診断サービスです。
LINEを利用して診断するため、スマートフォンから手軽にサービスを受けられます。
内容は、就活で自分がとるべき対策が分かる就活力診断や、ESと企業面接で使える自分のアピールポイントを発掘できる長所診断など、幅広い診断を受けられるのが特徴です。
自分に似ている動物や向いている職業を分析してくれる動物性格診断サービスは、質問5つに回答するだけですぐに診断結果が分かります。
多様な角度から自己分析できる診断ツールはもちろん、公式LINEを友だち登録することによって、就活で使えるお得な情報を集めた特典も入手できます。
LINEを利用している方は、手軽に診断や情報を入手できる当ツールを利用してみてはいかがでしょうか。
キミスカ適性検査(キミスカ)
就活生をスカウトする逆求人型サービスとして有名な、キミスカが提供する診断サービスです。
自己分析診断のための質問は全部で150問用意されており、複数ある回答欄の中から最もあてはまるものを一つ選ぶ回答方式です。
あまり熟考せずに素早く回答することが求められますが、それでも所要時間は10分程度かかると思っておきましょう。
性格や意欲の動向、思考力の傾向からストレス耐性まであらゆる要素を結果から読み取れるようになっており、幅広い角度から自分の特徴や価値観を分析してくれます。
問題数が多いぶん、より的確に細かく自己分析を行ってくれる診断ツールであるため、時間に余裕がある方はサービスに登録して診断を受けてみましょう。
キャリアパーク自己分析シート
国内大手のキャリア情報プラットフォームである、キャリアパークが提供する自己分析用のシートです。
36の質問に対して、自身の考えに最もあてはまる選択肢を選んでチェックを入れる方式です。
結果によって技術者タイプやクリエイタータイプなど自分が適するタイプを診断してくれて、自分の強みや興味に近い仕事を分析します。
就活生はこれら分析結果を活かして、志望動機や自己PRを作るヒントを得られます。
キャリアパークに登録すれば、公式サイトより無料でダウンロードすることが可能です。
データをプリントアウトして、自分の手を動かしながら自己分析をしたい方にはおすすめのツールです。
シート自体はチェックを入れるのみなので、36の質問でも5分程度の時間があれば回答が完了します。
【就活用の自己分析診断ツールについて】無料版と有料版どっちが良いのか
前述の通り、無料でできる自己診断ツールはたくさんありますが、中には有料のツールもあります。
ツールの内容は各企業によっても異なるため、有料の分析ツールが一概に良いとは言えませんが、比較的無料のツールよりも自己分析の精度が高い作りとなっているものが多いです。
しかしながら、就職活動のために役立てるのであれば、無料のツールでも十分に自己分析は可能です。
就職活動には何かとお金もかかるため、自己分析にお金をかけたくない人は無料のツールでも事足ります。
ただ、得られた結果を受け止めてそれをどう活かすのかは、無料も有料もツールは関係ありません。
どんなツールであれ、分析結果をいかに就職活動に反映させるのかが最も重要なポイントです。
【就活用の自己分析診断ツールについて】就活エージェントもおすすめ
就職活動においてはツールの利用だけでも事足りると説明しましたが「さらに自己分析を深めたい」「自分のことをもっと知りたい」という方は、転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントは、就活のプロであるエージェントが各ユーザーに専任としてつくケースが多く、面接対策やES添削、適した企業の紹介など幅広くサポートしてくれます。
サービスによってはエージェントが自己分析についても深くレクチャーしてくれるため、活用してみてはいかがでしょうか。
【就活用の自己分析診断ツールについて】ベンチャー企業でも自己分析は必要
新しい技術に目を向けてビジネスを展開し、設立数年で成長過程にある企業をベンチャー企業と呼びます。
ベンチャー企業への就職や転職にも、自己分析は必要です。
ベンチャー企業は新しい技術やビジネスを扱うその特性上、即戦力になるスキルの高さも評価されますが、仕事における熱意を持っているかどうかも一般的な企業より重視されているケースがほとんどです。
そのため、面接で志望動機を聞かれた際は、この会社に入りたいという気持ちや、自分がこの仕事に向いていると感じる理由を深掘りして的確に説明できなければなりません。
自分のことをしっかり把握したうえで行動ができる人の言葉は説得力も感じられますし、何より信頼感にもつながります。
自己分析をしっかりと行って、ベンチャー企業の選考に臨みましょう。
ジョブコミット
転職エージェントを利用するなら、ジョブコミットがおすすめです。
年間1000名以上をサポートするプロのアドバイザーが専属となって、あなたの就活をサポートします。
効果的な自己分析のやり方も教えてくれるため、興味がある方はぜひ下記サイトをご覧ください。
まとめ
就活における自己分析の重要性と、おすすめの無料診断ツールについてご紹介しました。
自己分析は、知っているようで知らなかった自分の内面や価値観を的確に分析するために効果的なツールです。
自分に合った仕事探しは、このまだ見ぬ一面を理解しておくことで、選択肢をより適性のあるものへ絞ることができるのです。
初対面の相手にも、自分のことを分かりやすく伝えられるため、自己分析を積極的に実施してみましょう。
今回の記事で紹介した診断ツールも、興味があるものはぜひご活用ください。