明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
- 福利厚生で企業を探すメリットとデメリット
- 志望動機で見られているポイント
- 志望動機に福利厚生をおすすめしない理由
- 福利厚生を使ったNGな例文と良い例文
- 福利厚生も大切にして就活を進めたい人
- 志望動機で見られているポイント
- 志望動機に福利厚生をおすすめしない理由
- 福利厚生を使ったNGな例文と良い例文
就活で採用担当者に刺さる志望動機を考えるのは、簡単なことではありません。
なかでも、福利厚生を含めるのは、仕事に対する意欲が低いことを疑われ私生活を優先的に考える印象を与えてしまう可能性があり、一般的に推奨できないです。
ただし、企業を選ぶ際に福利厚生を全く気にかけないのも適切ではなく、良い職場環境で長く勤めるために大切な要素です。
どうしても、福利厚生を含めて志望動機を書くのであれば、作成ステップや良い例文、NGな例文を参考にしてみてください。
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【福利厚生で志望動機】そもそも福利厚生で企業を探すのはOK?
福利厚生が充実している企業を探すことは就活生にとってはひとつのアプローチであるといえますが、それだけを理由にするのはおすすめはしません。
なぜなら、福利厚生だけが仕事や企業選びのすべてではないからです。
福利厚生がどんなに優れていても、実際の仕事内容や職場環境があわなければ長く働くことは難しいでしょう。
そのため、仕事のやりがいやメンバーと刺激しあいながら成長する機会、チームワークが良好な雰囲気こそ重要な要素です。
また、福利厚生が充実している企業には競争が激しい傾向があり、選考プロセスも厳しいことが多いです。
自分にあった企業を見つけるために、幅広い視野で企業を検討し、自身の価値観やキャリア目標に合致するかどうかを重視しましょう。
詳細なアドバイスや具体的な企業選びのポイントについては、以下のページで詳しく解説されていますので、ぜひ一度ご覧になってよりよい就職活動の参考にしてください。
【福利厚生で志望動機】福利厚生で企業を探すメリット
福利厚生を充実させる企業は、社員を大切にする姿勢が見て取れます。
ライフワークバランスを取りやすいため、やりがいのある仕事に取り組みたい一方で私生活も充実したいというニーズを満たせます。
さらに、様々な手当やキャリアアップ支援などがあると企業に応援されている雰囲気を感じモチベーションを高められます。
このような働きやすい環境が提供されていると、就職後も安心して働き続けられるでしょう。
ワークライフバランスを取ることができる
福利厚生の中には、ワークライフバランスを適切に取るための制度が多く存在します。
これらの福利厚生を重視して企業探しをすることで、私生活の時間を確保した上でやりがいを感じる仕事に専念できるようになります。
ライフワークバランスに関連する福利厚生は、働く場所や時間に関係する制度です。
代表的なものでは、有給休暇の取得奨励や産休・育休の奨励、子育て・介護支援など休暇に関することがあります。
そのほかにも働く時間や場所が選べるフレキシブルワークやリモートワークに取り組む企業も増えています。
このように近年重視されている、ワークライフバランスを意識した企業選びは非常に重要なポイントとなっています。
モチベーションややる気を高めることができる
福利厚生は社員が仕事で貢献するやる気や、モチベーションを高める目的も果たしています。
モチベーションに関する福利厚生には、金銭的な負担軽減に繋がる制度も多く含まれます。
例えば、研修制度やキャリアアップ支援制度は、社員の成長を促し企業の企業業績の成長に繋がります。
また、住宅手当や通勤手当、食事補助などの制度は社員の生活を金銭的に助けます。
他にも、健康支援制度や福利厚生施設などは豊かな生活を送ることを支援します。
これらの福利厚生が充実していることで、金銭的な不安を軽減して自己のスキル強化やキャリアアップに集中し取り組むことができます。
そのため、仕事に対するモチベーションの向上へと繋がるでしょう。
安定して働き続けることができる
福利厚生が充実している企業は、社員を大切にし働きやすさに配慮しているといえます。
こうした文化があることで社員の離職率が低い特徴があります。
福利厚生により、ワークライフバランスが改善され仕事と私生活との両立にストレスを感じる機会が減り、金銭的な負担軽減は経済的な安心感も得られることになります。
これにより、社員の満足度は高まり企業への忠誠心が向上します。
さらに、福利厚生で自身のスキルとキャリアを成長させる機会に恵まれることで、長期的に企業にとどまる一因となります。
そのため、将来にわたり安定して同じ企業で働き続けたいと考えている方は、福利厚生を重視して企業を選ぶことが適しているでしょう。
【福利厚生で志望動機】福利厚生で企業を探すデメリット
福利厚生ばかりに目を奪われていると、仕事内容や企業文化を軽視してしまう可能性があります。
また、表面的には福利厚生がありよく思えても、現場の職場環境に反映されていなくて実際には利用が困難な企業も存在します。
さらに、福利厚生を提供するには確実にコストがかかり、そのコストは本来給与として得られるものが形を変えているだけの場合もあります。
これらのことから仕事が自分の価値観に合うかの視点が重要です。
仕事内容や企業文化に目が向かなくなる
福利厚生は、社員の生活をより豊かにしたりキャリアアップを支援したりするために整備されています。
しかし、企業研究の際に、その福利厚生の内容ばかりを見て肝心の企業文化や仕事内容を詳しく見ていなかったというケースが多々あります。
企業文化や仕事内容をしっかりと研究せずに選考に進んでしまうと、入社後に後悔する可能性があります。
例えば、仕事内容が自分のスキルセットに適合していない、企業文化が自分に合わない、キャリアアップに繋がらないといった要素を見逃すと、やりがいを感じて働き続けることが困難になります。
また、実際の業務が忙しかったり部署の雰囲気が厳しいと福利厚生を活用する暇がない場合も考えられます。
給与が低い可能性がある
福利厚生を充実させるためには、企業もコストを支払っています。
そのため、福利厚生の充実に力を入れている企業は、同業他社に比べて給与が低い可能性もあります。
これは、企業が事業活動から得た利益を社員に分配する際に、給与の一部をコストとして先に支払い残りを給与としているとも言えるからです。
福利厚生はキャリアアップをサポートしたり生活の質を向上するための具体的な制度であり魅力的ではあります。
しかし、その利用方法や範囲は企業により設定され、一方、給与という形であれば社員の意思で自由に使うことができます。
福利厚生の充実度ばかりに注目して他社より給与が低いと本末転倒なので、そのバランスにも注目しましょう。
企業の状況によって変更される可能性がある
福利厚生は、企業の業績や経営方針、業界のトレンド、法規制などの変更により改悪される可能性があります。
企業は、社員を大切にしスキルアップやキャリア形成を支援し競争力を保つために福利厚生を提供しています。
しかし、それらは保証されたものではなく時には削減されることもあります。
例えば、企業の業績が悪化した場合には福利厚生にかけるコストを削減する可能性があります。
他にも、企業が合併や買収された場合は、福利厚生が変更されることが考えられます。
特に、ベンチャー企業の場合は、合併や買収を繰り返し企業規模の拡大戦略を取る場合もあり企業の経営方針が変わる可能性は高いと言えるでしょう。
【福利厚生で志望動機】志望動機で見られているポイント
福利厚生のことを志望動機で書くべきではないのは、企業にとって良いアピールにならないためです。
では、採用担当者は学生のどのような点をチェックしているのでしょうか。
まずは、志望動機で見られているポイントについて詳しく見ていきましょう。
志望度の高さ
企業が志望動機で特に見ているポイントは、就活生がどれだけ自社を志望しているかです。
採用担当者は、志望度の高い学生なら内定を出しても辞退されず、そのまま入社してくれる可能性が高いと考えます。
もし内定後に辞退されたり入社後すぐ退職されたりしてしまうと、企業側としては戦力として期待していた人員を確保できず、その採用活動は失敗と言わざるを得ません。
そこで企業側は、能力が高いだけでなく、本当に自社に来たいと思っている方を採用したいと考えます。
自分が本当にその企業を志望していることをアピールするには、志望動機で入社後のビジョン・企業研究して感じたことなどを具体的に書くことが大切です。
入社したいと思ったきっかけ・理由だけを書くのでは、志望度の高さは示せません。
求める人物像に近いか
企業の社風や事業内容によって、求める人物像は大きく違います。
特に事業拡大を重視するベンチャー企業なら、新しいビジネスに積極的に挑戦できる方を求めるでしょう。
一方、お客様に対する誠実さを企業理念に掲げる企業なら、優先する人物像もそれに合わせて「誠実に仕事に取り組める人」などとしているでしょう。
志望動機の内容は、その方の人柄をある程度反映しています。
最終的に内定を出すかどうかは実際に面接をして決めることになるとはいえ、書類選考の時点であまりに求める人物像と合わないと思われてしまった方は、次のステップには進めません。
志望動機を書く前に、必ず応募する企業の求める人物像をチェックしておくようにしてください。
人柄が自社とマッチするか
人柄が自社の企業風土や現役で働いている社員たちとマッチするかも、企業はよくチェックしています。
人柄が良ければ配属先の部署でチームの和を乱さず働いてくれる可能性が高く、早期退職の心配も少ないでしょう。
そのため、すでにいる組織の人間と馴染めそうな人間かどうかは大切なポイントです。
もちろん、企業に所属している方が全員似た性格をしていることはありません。
いろいろな個性を持った方が1つの目的に向けてチームを組んで仕事をするのが、会社という組織です。
企業説明会やOB訪問で会った方が、自分と違うタイプの方だったからといって、自分の人柄がその企業にマッチしないというわけではありません。
性格・人柄については、「必ず企業に合わせないと」などとあまり深く悩まない方が良いでしょう。
【福利厚生で志望動機】福利厚生で志望動機を作って良いのか
福利厚生のことを中心に志望動機を書くのがおすすめできないのは、先述した「志望度の高さ」といったポイントにあてはまる内容にできないことが大きな理由です。
福利厚生の良さは、あくまで企業側が良い人材を採用するためにアピールすることです。
応募者が自分から履歴書やエントリーシートで「家賃補助が充実している点が魅力に感じました」とは書かないのがマナーなので、面接官に悪い印象を持たれることがないよう、事前に確認しておくようにしてください。
特にベンチャー企業ではNG
ベンチャー企業で福利厚生を志望動機に含めるべきでないのは、ベンチャー企業は自社に利益をもたらすために働いてくれる方、自分で成長できる方などを求めることが多いためです。
単に「会社が働きやすいから」という志望動機では、「自社に向いていないのではないか」と思われる可能性があります。
「自分を成長させたい」と述べるときも、「会社がそのような環境を提供してくれるから」といった言い方にならないよう気をつけましょう。
【福利厚生で志望動機】志望動機に福利厚生をおすすめしない理由
次に、志望動機に福利厚生を含めるのはおすすめできない直接的な理由について解説します。
福利厚生を企業の魅力と面接官に伝えるのなら、面接で企業の良いところを聞かれたときに「社員を大切にしている」などと少し触れる程度に留めるのがおすすめです。
福利厚生は変わるかもしれないから
福利厚生は、法定福利・法定外福利の2つに分けられます。
法定福利は健康保険や雇用保険などで、これはどの企業も社員に提供しなければならないことが法律で決まっています。
一方、法定外福利は企業が社員のために独自で導入しているものです。
たとえば、住宅手当や家族手当のほか、法律で定められているよりも長い育児休業期間などが挙げられます。
これらは業績が悪くなった場合や、制度の利用者が少なくなった場合などに、廃止される可能性があるため注意が必要です。
また、福利厚生を魅力に感じて志望する方の多くは、ユニークな福利厚生を提供している企業を選んでいるのではないでしょうか。
そうした先進的な福利厚生も、時代が変われば廃止される可能性があります。
いつでも変わる可能性があるものを志望動機にするのは、やはり適切とは言えません。
仕事への意欲がないと思われるから
福利厚生を志望動機にすると、採用担当者の目に「仕事への意欲がない」と映ってしまうおそれがあります。
環境が良いところで仕事をしたいだけで、「仕事内容にこだわりはないのでは?」と思われてしまうためです。
長く仕事を続けていくには、適切な報酬やオフの時間は必要ですが、仕事そのものに使命感・やりがいを感じていることも大切でしょう。
また、仕事よりも福利厚生を魅力的に感じている方は、仕事が合わずすぐに退職するリスクが高いと思われる可能性も高いです。
多くの企業は、自社を第一志望にしてくれるやる気に満ちた方や、仕事にやりがいを感じて働いてくれる方を求めています。
自分のやる気をしっかりアピールするためにも、志望動機に福利厚生のことを盛り込むのはやめておきましょう。
自分よがりの印象を与えてしまうから
福利厚生(法定外福利)は企業が社員に提供するものであるため、この部分を志望動機にすると、「自分の利益を第一に考える人物では?」と思われる可能性もあります。
企業は自社に利益をもたらしてくれる人材を欲しています。
逆に、自己中心的で企業に不利益を与える人は、採用担当者の目に留まることはありません。
志望動機では、自分が企業のために何ができるか、どのように貢献できるかを示す必要があります。
入社前の段階では、「こういった形で貢献できる」となかなか断言しにくいですが、少なくとも「貢献したい」「がんばりたい」など前向きな言葉で熱意を示しましょう。
「自分にはこのような長所があるので、XXの仕事で活躍できます」といった形でアピールするのもおすすめです。
人柄や強みが伝わらないから
面接官は、その人の人柄や強みを見ています。
面接で福利厚生を理由にした志望動機を伝えてしまうと面接官がその内容から深堀りすることが無くなってしまいます。
人柄や強みを知ることは、一緒に働きたいか、自社の社風とマッチしているかを見て合否を決める1つの要因になります。
面接官は自社とマッチしている人材を採用したいと考えており、それが結果的に長く活躍してくれるということに繋がります。
そのため強みや人柄が伝わる志望動機を作成するようにしましょう。
【福利厚生で志望動機】福利厚生を志望動機にするならこう書こう
ユニークな取り組みなどを魅力に感じ、「どうしても志望動機を福利厚生に書きたい」と思う方は、以下のような形で書くようにしましょう。
書き方を工夫しなければ、先述したように企業に悪いイメージを与えてしまう可能性が高くなってしまいます。
福利厚生だけを理由にしない
福利厚生を志望動機に入れるなら、それだけを理由にするのではなく、仕事への熱意や自分が向いていることを盛り込むようにしてください。
あくまでサブ的な理由で福利厚生のことを書き、仕事や企業そのものに対する理由をメインにすることが大切です。
たとえば、企業が提供する福利厚生を、企業の理念・社風に絡めて書くことができるでしょう。
福利厚生は、社員の生活を安定させるため、より働きやすい職場にするために企業が提供するものです。
その福利厚生があれば、自分がやる気を持って取り組めるということを書くようにしましょう。
特に休暇について書くときは、「休みが多いこと」だけで志望していないことを示すために、福利厚生が目立たないように意識して書くことが重要です。
制度ではなく会社にフォーカスする
福利厚生は、企業が社員のために設けているものなので、制度そのものではなくその制度を整えている企業を褒めるようにしましょう。
具体的には、社員を大切にしている、働きやすい環境が整っているといった書き方です。
しかし、これだけではまだ「自分の利益を志望理由にしている」と解釈されても仕方ありません。
書き方を福利厚生ではなく会社中心にすることは大切ですが、この書き方をする場合でも自分のやる気をしっかりアピールすることを忘れないようにしてください。
仕事をどのようにがんばりたいか、どのような分野で自分が活躍できそうかをしっかり書くようにしましょう。
自分が企業に貢献したいと思っている気持ちを伝えられるよう、書き方を工夫してみてください。
福利厚生を重要視する理由を明確にする
福利厚生を重視する理由を明確にして書くことで、熱意を持たせることも可能です。
「仕事とプライベートではっきり分けたい」や「その福利厚生がモチベーション」などといった表現であれば、意欲がないと思われることもないです。
そのため自己分析をしっかりして、どうして福利厚生を重視する理由を明確にするようにしましょう。
自分と企業の相性がいいことを伝える
志望動機を伝える際には、自分と企業の相性がいいことを強調することがなによりも大切です。
まず、企業の文化や価値観を研究し、自分の価値観と合致したと思ったことをアピールしましょう。
このように相性がいいと感じる理由を具体的に説明することで、自分が企業に適していることを示せます。
また、末長く働けることを強調するとなおよく、それにより長期的なキャリアビジョンをもっていることが伝わります。
企業は将来にわたって貢献できる人材を求めていますので、企業にとって価値のあるスキルや経験をもっていることをアピールすることが重要です。
さらに、自分の能力や経験が企業にとってどのような価値をもたらすかを具体的に説明し、なぜ企業が自分を採用すべきだという理由を示しましょう。
熱意をアピール
志望動機を福利厚生とするときには、どうしても熱意が欠けていると思われがちで、それよりも企業に貢献したい熱意を強調しなければなりません。
まず、自分が応募する企業の特徴や文化について深く理解するためにも、企業のウェブサイトや関連する報道記事があればそれを調査し、その企業のどの部分に魅力を感じるのかを明確にしておきましょう。
それを踏まえたうえで、福利厚生制度は素晴らしいと思っているが、それだけが志望動機ではないとしっかり伝えなければなりません。
>福利厚生よりもミッションやビジョンに共感し、その一環として貢献したいと考えていることをアピールしましょう。
自分のスキルや経験を活かし会社の成長に寄与したいという熱意がある、成功に貢献することに情熱を傾けたいと考えていることを交えるといいでしょう。
【福利厚生で志望動機】福利厚生を志望動機にする際のポイント
福利厚生を志望動機にしたい場合、良い印象を持たれない可能性があるということを解説しました。
では志望動機にどのように福利厚生を組み込んだら良い評価をもらえるでしょうか?
ここでは、伝え方や考え方の工夫の仕方を解説します。
企業理念を志望動機にする
企業理念や社風を志望動機の中心として、そこに福利厚生を付け加える形で志望動機にするという形にしてみると良いでしょう。
例えば、企業理念から「従業員を大切にする」という考えが伝わってきた場合は、そこから派生して従業員を大切にするから充実した研修制度や社員寮があるなどの福利厚生につなげると良い評価を得られます。
社風に関する志望動機の書き方を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみましょう。
企業の仕事環境をほめる
直接的に福利厚生を褒めるのではなく、企業の環境を褒めることで福利厚生に関する考え方を伝える方法もあります。
例えば、「仮眠スペースがあるため、疲れても効率よく仕事をすることができる」や「業務に集中することができる環境が整っている」といった仕事環境がある場合、これらを褒めることで自然と福利厚生を志望動機に取り入れることができます。
この方法を活用する場合は、あらかじめどのような企業なのかをしっかりと調べておく必要があります。
【福利厚生で志望動機】志望動機の作成ステップ
次に、志望動機を作成する際のステップについて解説します。
志望動機は、いざ書き始めようと思っても、いきなり良い文章が書けるものではありません。
しっかりステップを踏んで、頭の中を整理してから書くことが必要です。
①自己分析をする
自分の興味・関心・価値観・長所などをチェックするところから、志望動機の作成は始まります。
自分が何をしたいか、どのような仕事に向いている長所を備えているかを理解することで、その企業を選んだ理由を導き出しやすくなるでしょう。
自己分析の手法には、自分史の作成などさまざまな方法があります。
一人でもできますが、自分自身について気づいていなかった思わぬ長所・短所を知るために、一度ほかの人に話を聞いてみてはいかがでしょうか。
自分が人からどう思われているか、どんなときに頼られているかを知ると、将来の姿をイメージしやすくなります。
自己分析をする際は、家族や友人に自分の性格や長所・短所について質問してみましょう。
②企業研究をする
自己分析と並行して進めておきたいのが、企業研究です。
企業研究が不足していると、なぜその企業を魅力的に思ったのか書けず、「なぜ志望しているのか」という部分の説得力が弱くなってしまいます。
また、企業研究は面接時にも合否を左右するポイントになる可能性が高いです。
面接では、最後に「何か聞きたいことはありませんか」と逆質問をされることが多いです。
そのときに良い質問ができるかどうかは、その企業の志望度・本気度を測るチェックポイントにされます。
そのため、企業の未来像や今後の経営戦略、関連事業を含めた業務内容や企業が求める人物像などは一度チェックしておきましょう。
なお、その中から志望動機に絡めて書ける要素が見つかる可能性も高いため、企業研究は必ず済ませておくようにしてください。
③実際に書き始める
自己分析・企業研究を済ませた後は、実際に志望動機を書いていきます。
このとき、PREP法というテクニックを使って書いていくことをおすすめします。
PREP法の具体的な書き方については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
結論
志望動機の書き始めは、必ず結論から書くようにしましょう。
結論から書くことで、端的に話したい内容が伝わります。
採用担当者は数多くの学生の採用を担当しているため、採用担当者の目に留まるようにはじめに結論を書いておかなければなりません。
それだけではなく、結論をはじめに書くことで、そのあとの話の展開を予想することができ話の内容がはいってきやすいというメリットがあります。
これらの理由から結論をはじめに書くことが得策であるといえます。
理由
結論を具体的に理解することができるような理由を書くようにしましょう。
理由を書く際、結論と関係性があるかをしっかりと確認することが大切です。
理由の部分は1文から2文に抑え、内容を書きすぎないことがポイントです。
具体的なエピソード
理由を書き終えたら、具体的なエピソードを書くようにしましょう。
具体的なエピソードは、志望動機の構成の中で大きなウエイトを占めるため、重要な部分であるといえます。
具体的なエピソードは、考え方や経験、行動をもとに詳しく書くようにしましょう。
具体的なエピソードを自分だけの内容にして、周りと差別化を図るようにしましょう。
入社後の貢献
最後の結論では、入社後にどのように貢献するのかを志望動機の内容や仕事内容と照らし合わせて書くようにしましょう。
具体的に伝えるためには、企業研究をしてその企業が何を行っているかを理解していなければなりません。
そのため企業研究を入念にして、どのような形で貢献することが出来そうなのか話すようにしましょう。
【福利厚生で志望動機】NGポイント例
福利厚生は志望動機の一部としてあげることはかまいませんが、それを唯一の理由としないように心がけましょう。
たしかに福利厚生は重要ですが、それだけを追求することは企業文化や共感性を考慮しない印象を与えかねません。
企業は求職者に自分のビジョンや目標に共感してほしいと考えており、福利厚生だけに焦点を当てることは、その企業で本当に成長して貢献したいという情熱が欠けているように映ることもあるでしょう。
そのほかにも考えられるマイナス点を以下に示しますので、ひとつずつ確認してみてください。
仕事への意欲の低さが伝わること
まず、福利厚生が唯一の志望動機として提示されると、仕事への本当の意欲や情熱が不足しているような印象を与えてしまいます。
企業は熱心で真剣な仕事への取り組みを求めており、ただ手当や休暇だけが目的であるような志望動機は職業への情熱を見せていないと受け取られかねません。
さらに、企業は一緒に働きたいと感じる候補者を選びたいと考えています。
そのため、ただ福利厚生のために応募する志望者は、仲間との協力やチームワークを重視する企業文化には適していないと判断されるかもしれません。
それによって、応募者の選考結果が不利になる可能性が高まります。
したがって、福利厚生以外の動機や価値観を強調し、一緒に働きたいと思ってもらえる印象をアピールすることが重要です。
自己利益の優先が伝わること
企業は従業員には利益を提供する一方で、その従業員が企業の成長と成功に貢献することを期待しています。
福利厚生は大切な要素ですが、それが唯一の動機であると思われると、個人の利益が組織の利益よりも優先されていると受け取られかねません。
そのほか企業は組織としての利益を追求していますので、成長するために戦略的なビジョンや目標をもち、それを実現するために力を尽くす人材を必要とします。
福利厚生は従業員の働きやすさや生活の質を向上させるために提供されますが、それだけが企業にとって重要な要素ではありません。
企業が成功するためには、従業員が組織の使命や価値観に共感し、それに貢献する姿勢が求められます。
したがって、就活生の志望動機としては福利厚生に限らず、企業のビジョンに共感し、その実現に向けて自分の能力や情熱を活かす意欲を強調するといいでしょう。
自分らしさが伝わらないこと
福利厚生だけを強調すると、自分の個性や価値が十分に伝わりにくくなることも避けるべき理由のひとつです。
企業は応募した学生がもつ経験や強みに興味を示しますので、その企業にどれだけ貢献できるか、それが伝わるかどうかが重要なポイントなのです。
福利厚生はもちろん重要ですが、それをアピールの中心に置かず、あくまでもサブ的なポイントとして考えるべきでしょう。
それよりも自分の仕事に対する情熱や意欲、過去の成果やプロジェクトでの貢献など、キャリアに関連する要素を強調することが望ましいです。
福利厚生は魅力的な要素ではありますが、それだけでは他の応募者との差別化が難しいです。
したがって、自分の個性や強みを前面に出し、企業に対してどれだけ貢献できるかをアピールすることが、成功するための近道といえます。
【福利厚生で志望動機】福利厚生を使ったNGな例文
次に、具体的な例文を見てみましょう。
まず、福利厚生を志望動機の中に入れたNGな例文を紹介します。
志望動機を書くときは、以下のように福利厚生が目立つ文章・働きやすさだけを強調した文章にならないように気をつけてください。
住宅手当にフォーカスした例文
私は地方の大学で日々勉強やアルバイトなどに努めていますが、社会人になった後に上京する可能性があるため、一度東京の家賃を調べてみることにしました。
正直なところ、基本給だけでは厳しいと感じるほどの家賃になっているアパートやマンションが多かったという印象を持ちました。
しかし、私は仕事をがんばるためには安定した生活基盤が必要だと考えています。
そこで、貴社の住宅手当制度があれば生活がしやすく、さらに通勤も便利になるのではないかと考えました。
社員のために安定した生活を送れるようにしてくれている貴社のため、日々の仕事に取り組んでいきたいと思います。
休日が多いことにフォーカスした例文
私は、仕事に励みつつもワークライフバランスをしっかり維持することが、人生において非常に大切ではないかと考えています。
貴社は週に2日の休みに加え、リフレッシュ休暇などの制度を整えており、さらに説明会でも「オフの日はただ休むだけでなく、仕事にハリを与えられるように時間を使ってほしい」とおっしゃっていました。
このような環境であれば、オフの日に資格の勉強をしたり、旅行で見聞を広めたりすることで、ビジネスパーソンとしてより成長できるのではないかと考えています。
貴社に入社後は、オンとオフの切り替えをしっかりと行い、貴社の売り上げに貢献できる社員になれるよう努めていきます。
【福利厚生で志望動機】福利厚生を使った良い例文
次に、福利厚生を志望動機に絡めていながらも、特に悪い印象を与えない可能性が高い例文を紹介します。
福利厚生について書くときは、以下の例文を参考に書き方を工夫しましょう。
自分中心の理由になっていないか、十分にたしかめることが大切です。
社風にフォーカスした例文
私の家庭では、両親が◯◯のサービスをよく利用していました。
そのため、日々の生活を豊かにするためにもっと多くの人に知ってもらいたい、利用してもらいたいと考えるようになっていきました。
貴社の魅力は、社員一人ひとりの営業力で利益を伸ばしている点だと捉えています。
自分もその中で働き、より◯◯の存在を身近なものにしていきたいと思い、貴社を志望するに至りました。
また、社員の営業力を上げるための取り組み(長年のノウハウが蓄積された研修制度・充実した福利厚生)で、社員全員が自分の持てる力を発揮できるようにしている社風にも魅力を感じます。
なお、私は過去に開かれた学内のプレゼンテーション大会で一位を取ったことがありますので、貴社に入社後は持ち前のトークスキルを活かし、営業利益を上げられるよう目の前にある仕事に取り組んでいきたいと考えています。
福利厚生をサブにした例文
貴社の◯◯やXXといったサービスは、業界でもほかに実現できるところがなく、貴社の柔軟で挑戦的な社風が色濃く反映されていると捉えています。
私はよく人からアイデアが個性的と言われることがあり、自分でもそのように感じてきました。
たとえば、私が所属していたバスケ部では、あまり人が使わないテクニックを磨いてきました。
その結果レギュラーの座を掴むことができ、個性的なアイデアを出して実践できるのは私の長所だと捉えています。
また貴社の説明会では、個性的なアイデアを出すためには、休日に頭を切り替えることが大切ということをおっしゃっていました。休日を他社より多く設けるといった取り組みに力を入れており、その点も魅力的だと感じています。
私は、個性的なアイデアで勝負してきた貴社で、ITに関してしっかり基本的な知識やスキルを身につけつつ、貴社の売上に貢献していきたいと考えています。
女性の活躍にフォーカスした例文
その由は、数多くある不動産企業の中で、貴社が女性が活躍できる環境を整備していることに強い関心を抱いたからです。
とくに貴社の企業理念が男性社会の不動産業界を変革し、女性の活躍を促進することを目指している点に魅力を感じました。
女性の活躍に力を入れる姿勢は、実際の社員からの評判にも反映されています。
産後も復職しやすい環境が整備されており、これは私が将来的に家庭と仕事を両立させたいと考えている点と一致しています。
出産後も長期的に貴社で働き続けられる保証があることは、私にとって非常に重要です。
そのため、女性が活躍できる環境と福利厚生の充実が、私の志望動機に大きく関わっているのです。
研修制度にフォーカスした例文
お客様が求める商品を詳しく正確にお伝えするためのコミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキル、その際のマナーなどの知識をも研修していただくことができ、さまざまな業務に対応可能となると感じました。
具体的には、実際に現場で活躍している社員による実践的な指導をしてもらえる点に、特に私の心を惹かれました。
それに加えて成長をしたいと考えている私は、一人一人のキャリアステップのために、業務に関係する資格支援が手厚いという点にも心を惹かれました。
貴社での研修や資格支援を通じて、私自身の成長はもちろん、チームの一員として会社全体の発展に寄与できる存在となりたいと考えています。
【福利厚生で志望動機】就活エージェントに相談してみよう
志望動機に関して悩んだときは、就活エージェントに相談してみるのがおすすめです。
特におすすめなのはジョブコミットで、プロのアドバイザーがさまざまな相談に乗ってくれます。
具体的には、志望動機の添削・面接対策・自己分析のサポート・希望に合う企業とのマッチングなどです。
内定を得るまでアドバイザーが真摯にサポートしてくれますので、就活の終盤戦まで頼りになるでしょう。
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まとめ
志望度の高さや仕事への熱意を示すためには、志望動機に福利厚生のことを盛り込むのはあまりおすすめできません。
仕事そのものに対するやる気や、会社が非常に魅力的であることを書くことを考えましょう。
企業の福利厚生について興味を持ったのなら、その企業についてほかの観点からも研究してみてはいかがでしょうか。
社風や今後の戦略など、福利厚生よりも書きやすい企業の魅力を発見できる可能性がありますので、ぜひ取り組んでみてください。