グループディスカッションは、数ある選考の中でも特に就活生を悩ませる存在です。
書類審査や面接に自信がある方でも、グループディスカッションには苦手意識を持っている方は多いかもしれません。
しかし、就職活動の成功率を挙げるためには、グループディスカッションへの対策も重要です。
そこで今回は、グループディスカッションでうまく話せない方に向けて、対処法や話し方のコツを解説します。
練習法や注意点についても触れているので、不安な方はぜひ参考にしてください。
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【グループディスカッションで話せない】グループディスカッションとは
まずは、グループディスカッションがどういった選考なのかを確認しておきましょう。
グループディスカッションは4〜6人程度の就活生で1つのグループを作り、そこで特定の課題について話し合って答えを出す選考です。
すべての企業の選考で採用されているわけではありませんが、採用されている場合、特に選考フローの序盤で多く見られます。
グループディスカッションでは就活生のさまざまな側面が見られますが、特に重視されるのは協調性や積極性といった対人能力です。
多くの場合、企業での業務はチーム単位で進めるため、個人のスキルが飛び抜けていても対人能力が低ければ十分な成果は上げられません。
ほかの就活生との関わりの中で自己アピールを行うグループディスカッションは、面接とは異なる対策が必要になります。
【グループディスカッションで話せない】グループディスカッションで話せない原因と対処法
「グループディスカッションでうまく話せない」といってもその原因はさまざまなものが考えられます。
なぜグループディスカッションが苦手なのかを論理的に分析し、うまく話せない原因を把握することによって個別の対策が考えやすくなるでしょう。
ここからは、グループディスカッションで話せない方にありがちな4つの原因と、それぞれの対処法について解説します。
グループディスカッションでうまく話せない方は、自身の経験を振り返り、どの原因に当てはまるかを考えてみてください。
ディスカッションについていけない
1つ目の原因は、ディスカッションについていけないことです。
この「ついていけない」には、「スピードについていけない」と「内容についていけない」の2つが考えられるでしょう。
グループディスカッションは、メンバーの話し方や盛り上がり次第で議論がハイスピードで進む場合があります。
議論の移り変わりが激しいと、考えた内容を発言するタイミングを逃してしまい、結果的に何も話せなくなってしまうケースも少なくありません。
またテーマ次第では、自分が知識を持たない分野について議論しなければいけない場合もあるでしょう。
自分が知らない分野についてはほかのメンバーの発言を理解することも難しいため、なかなか適切な発言ができません。
対処法
グループディスカッションは、協調性などの対人能力を評価する選考です。
速く多く喋る参加者がいたとしても、無理にそれに合わせる必要はありません。
重要なのは、自身が発言すべきポイントで適切に発言し、議論における役割を果たすことです。
発言を頻繁に差し込めない場合でも、議論の流れについていくよう、こまめにメモを取っておきましょう。
議論が盛り上がって方向性がずれてしまった場合でも、しっかりメモを取って流れを把握しておけば、適切なタイミングで議論の方向修正を提案することも可能です。
知識がない分野については、知ったかぶりをせずにわからない点を聞くようにしましょう。
一般的なテーマでも、メンバーそれぞれの認識がずれているケースは多々あるため、メンバー間の共通認識を取ることは大切です。
意見が間違っているかもと不安
2つ目の原因は、自分の意見が間違っているかもと不安を感じ発言できないことです。
1つ目の原因として触れた「内容についていけない」ケースでは、こちらの原因も問題となっているケースが多いでしょう。
特にグループディスカッションに慣れていない場合は、自分の意見に自信が持てないと感じる方も少なくありません。
自分の意見に自信がないと発言が消極的になり、議論において存在感を示せなくなってしまいます。
また、不安を感じている状態で無理に発言をしても、内容がうまく相手に伝わらず、議論の中で良い評価を受けられない可能性があるでしょう。
議論の流れやほかのメンバーの意見を聞いたうえで適切な発言内容を考えることは大切ですが、その結果自信をなくして発言できなくなってしまっては意味がありません。
対処法
前提として、ほかのメンバーと異なる意見を発言することは、決して悪いことではありません。
もちろん議論のテーマから大幅にずれた発言や、客観的な事実と反する発言については注意が必要です。
しかし、個々人によってさまざまな解釈ができるポイントについては、自由に発言することをおすすめします。
詳細は後述しますが、グループディスカッションに慣れている学生や、対人能力が高い学生ほど相手の意見を否定しない傾向にあります。
仮に議論の流れと異なる発言をしたとしても、否定されたり一方的に攻撃されたりするケースは少ないでしょう。
また、そもそもグループディスカッションに参加しているのは自身と同じ立場の就活生なので、そこに上下関係はありません。
失敗や否定されることを恐れず、自由に発言することが大切です。
シャイである
3つ目の原因は、性格がシャイでありそもそも人前で話すことが苦手なケースです。
一対一の会話では問題なくとも、グループ内での発言は苦手な方もいるでしょう。
ディスカッションは、就活生と人事担当者の役割が明確に分かれている面接や、こちらが多数に対して語りかけるプレゼンテーションなどとは異なり、平等な関係での対話と議論が求められます。
そのため、面接では問題なくても、グループディスカッションではうまく発言できない方も多いかもしれません。
シャイな性格そのものは悪いものではなく、また自分の性格をすぐに変えることも困難です。
ただし、何らかの対策を考えておかないと、何も発言できないままグループディスカッションが終わってしまう可能性もあるため注意が必要です。
対処法
性格がシャイな方への対策を考える際は、どういったときに恥ずかしさを感じるのかをより詳しく分析することが大切です。
そもそも他人と話すのが苦手で人前だとうまく言葉が口に出せない方は、まず人に慣れることが重要です。
そのままの状態だと、面接の際に苦労する可能性があるため、後述する練習法なども駆使して少しずつ人前で会話ができるスキルを身につけていきましょう。
また、見知らぬ人との議論で変な発言をするのが恥ずかしいと考えている方もいるかもしれません。
そういった方におすすめなのは、一期一会の関係だと割り切ることです。
グループのメンバーの多くは初対面であり、基本的に友人のような親しい関係ではありません。
どれだけ恥をかいても関係ないと割り切ると、案外気楽に話せます。
自分の意見がない
4つ目の原因は、ディスカッションのテーマに対する自分の意見がないことです。
自分の意見がなければ、議論の中で発言のチャンスがあってもそれを活かすことができません。
意見を求められた際に回答ができないと主体性や積極性が欠けているように見えるため、単に議論のスピードについていけていない場合よりも悪印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。
特に、自分に知識がない話題について議論しなければならないケースでは、話を聞くだけで精一杯になってしまいやすいので注意が必要です。
また、ある程度知識がある分野がテーマになっている場合でも、決して油断してはなりません。
普段からグループディスカッションや議論に慣れておかないと、自分の意見をまとめられず議論が進んでしまう可能性があるので気をつけましょう。
対処法
グループディスカッションにおける意見は、完全にオリジナルなものである必要はありません。
むしろある程度議論の流れに沿って発言するのであれば、大なり小なり先に発言したメンバーの意見を取り入れるのが普通でしょう。
そのため、自分の意見がないためにうまく話せない方は、ほかの人の意見をもとに少し自分の意見を付け足すのがおすすめです。
先の発言者の意見に同意するだけではあまり主体性が感じられませんが、同意の意思を表明したうえでその理由を付け加えれば、それは立派な意見になります。
このような方法を実践する場合、先述した「メモを取る」「わからないことを尋ねる」などの努力が大切です。
また、ディスカッションの練習を重ね、自身の意見を持つことに慣れておくことも重要でしょう。
【グループディスカッションで話せない】グループディスカッションのコツ
次は、グループディスカッションをうまく進めるために役立つコツについて見ていきましょう。
これらのコツはグループディスカッションだけでなく、ほかの議論やプレゼンテーションなどさまざまな場で役立つ汎用的なものです。
うまく話せない原因がはっきりと特定できない方は、まずはこれらのコツを意識して議論に参加してみると良いでしょう。
なお、個別の対処法に比べ、さほど難易度が高くない単純なものが多いのも特徴のひとつです。
堂々と話す
1つ目のコツは、堂々と話すことです。
複数のメンバーが同時に発言する機会も多いグループディスカッションでは、堂々と話さないと相手に声が聞こえません。
弱々しく発言してしまうと、ほかのメンバーに勢いに飲まれてしまうケースもあるでしょう。
そのため、遠くにいるメンバーにも聞こえるよう、はっきりと話すことが大切です。
また、自信を持って発言することで、同じ内容でも説得力が増します。
グループディスカッションは相手を言い負かす場ではありませんが、説得力のある発言で相手を納得させられた場合は好印象を与えられるでしょう。
自信の有無は面接においても重要視されるポイントなので、早い段階で堂々とした話し方を身につけておくことをおすすめします。
とりあえず話してみる
2つ目のコツは、とりあえず話してみることです。
自身の意見がテーマに合っているかわからない場合でも、完全に議論の流れを追えていない場合でも、とにかく発言することで自分の存在を印象付けることができます。
少しでも疑問に思ったことや伝えたいことがあれば、過度に考えすぎて黙るようなことはせずに発言してしまうと良いでしょう。
グループディスカッションでは意見が多いに越したことはないため、基本的に意見を出すことは歓迎されます。
後述するような注意点を意識するのは、ある程度話せるようになってからで構いません。
特に発言するべき意見がない場合でも、ほかのメンバーの発言に同意や否定の意を示すことで存在感をアピールできます。
多く話せば良いわけではありませんが、黙ることが多い人は、「まずは話す」ということを意識してみてください。
場数を踏む
3つ目のコツは、グループディスカッションの場数を踏むことです。
どれだけ社交的な人や議論に慣れている人でも、選考におけるグループディスカッションでは独特な緊張感のために全力を出せない可能性があります。
詳細は後述しますが、友達との練習やほかの企業の選考などで経験を積み、少しでもグループディスカッションに慣れておくと良いでしょう。
グループディスカッションの場数を踏めば、適切な議論の進め方や一般的なテーマに対する知識も深まります。
ハイスピードな議論についていくためにも、テーマについての明確な意見を持つためにも、場数を踏むことは大切です。
経験を積み、それをもとに改善点を考え、その改善点を次の場で実践するサイクルを作ることで、効率的にグループディスカッションのスキルが向上させられます。
絶対に発言する言葉を決めておく
グループディスカッションが初めてだと、なかなか何を言えば良いのかわからなくてつい無口になってしまう人もいるかもしれません。
そんな人ほど考えておいてほしいのが、あらかじめ絶対に発言する言葉を決めておくことです。
グループディスカッションは厳密にいうとさまざまなパターンがありますが、どんなパターンであろうと最初に口にする言葉は共通しています。
例えば、誰がどんな役割でグループディスカッションを進めるのかを決める必要があるため、誰かに言われる前に「では役割分担しましょう」と言うことを決めておくのも良いでしょう。
そうすれば、次の会話にスムーズに参加しやすくなります。
【グループディスカッションで話せない】おすすめの練習方法
グループディスカッションは、選考の中でも特殊な立ち位置にあり、独自の練習方法が必要になります。
1人でできる練習は少ないため、周囲の人間や環境を利用して積極的に練習を重ねる必要があるでしょう。
ここからは、グループディスカッションの代表的な練習法を解説していきます。
環境やタイミングによっては難しい方法もあるかもしれないので、自分にとってやりやすいものを選んでください。
可能であれば、複数の練習を並行して行うと良いでしょう。
授業やゼミの友達と練習する
1つ目の練習方法は、授業やゼミの友達に協力してもらうことです。
模擬的にでもグループディスカッションをしてみることで、自分がどの程度議論で話せるのか、どういった問題点があるのかが見えてきます。
よく知っている友人が相手でも、議論の場では普段とは異なる側面が見えてくるため、意外な課題に気づけるかもしれません。
友人なら見知らぬ人を相手に議論するより緊張感が少ないため、特に練習の初期段階におすすめです。
自分と同じように就職活動中の友達がいる場合は、お互いにとってメリットがあるため、練習に協力してもらいやすいでしょう。
教授やOBなど実際のグループディスカッションの流れを知っている監督者がいる場合は、より実践に近い練習ができます。
早期の選考を受ける
2つ目の練習方法は、早い段階からグループディスカッションを用いた選考を実施している企業を利用することです。
具体例を挙げると、サマーインターンの選考を始めている企業が活用しやすいでしょう。
模擬的なグループディスカッションはもちろん有効な練習のひとつですが、やはり経験を積む場として、実践に勝るものはありません。
実際に企業の選考に参加することで、初見の相手と議論する緊張感や、議論で発言する難しさなどが身をもって体験できます。
適した選考が開催されていなければできない練習方法であり、実際にエントリーして選考に参加しなければいけないので、ほかの練習方法に比べ難易度は高めです。
しかし、その分効果は大きいため、機会があれば挑戦してみると良いでしょう。
就活エージェントと議論をする
3つ目の方法は、就活エージェントを活用することです。
就活エージェントには、グループディスカッションに関する情報やうまく議論に参加するためのノウハウが多く蓄積されています。
担当のアドバイザーと議論を重ねることで、より実践的なグループディスカッション対策が可能です。
また、グループディスカッションの模擬練習だけでなく、自身の欠点を分析し適切な対処法を考える場合にも役立つでしょう。
担当のアドバイザーからはエントリーシートの記入や面接に関するアドバイスが受けられるため、うまく活用することで就職活動全体をよりスムーズに進められるようになります。
効率的に就職活動を進めたい方は、ぜひ就活エージェントの利用を検討してみてください。
おすすめの就活エージェントはこちらです。
イベントに参加する
4つ目の練習方法は、イベントに参加することです。
近年はさまざまな企業によって、就活生を対象としたイベントが開かれています。
グループディスカッションを体験できるイベントに参加すれば、友人を相手にした場合よりも実践的な経験が積めるでしょう。
イベントによっては、グループディスカッションの内容をもとに人事担当者から具体的なフィードバックを受けられる場合もあります。
実践的な内容でありながら、あくまで就活生が経験を積むために開かれているイベントなので、実際の選考を活用するよりは気軽に参加できるのも大きなメリットでしょう。
ただし、適切なイベントが常に開催されているとは限らないので、なるべく広くアンテナを張り、イベントの情報を見逃さないようにすることが大切です。
SNSで参加する
5つ目は、SNSを活用した練習方法です。
近年、TwitterやLINEのオープンチャットを利用して、就活生同士でグループディスカッションを練習するコミュニティが形成されるようになりました。
そういった場を利用すれば、直接顔を合わせることなくグループディスカッションの練習が可能です。
SNSを活用した方法のメリットは、やはりその手軽さでしょう。
基本的に、家から出ることなくグループディスカッションの経験が積めます。
また、多くの場合は初対面の相手と議論することになります。
友達に協力してもらう場合よりも、比較的実践に近い形式での練習が可能です。
ただし、直接対面しないことなど実際の選考とは異なる点も多いので、ほかの練習方法と並行して実践すると良いでしょう。
【グループディスカッションで話せない】グループディスカッションの注意点
ここまで、グループディスカッションに苦手意識を持っている方に向けて、その原因と対処法、うまく話すコツについて解説しました。
しかし、なかにはうまく話せているつもりでも、思うように結果に結びついていない方もいるかもしれません。
そういった方は、自分でも気づかないうちに何らかの失敗をしている可能性があります。
「第一志望の企業の内定をもらいたい」と思っている方は、以下でご紹介する3つの点に注意したうえで、本番に臨むようにしてみてください。
意見を否定しない
1つ目の注意点は、議論において相手の意見を否定しないことです。
まれに勘違いされている方もいますが、グループディスカッションは自身の意見を押し通すための場ではありません。
重要なのは、メンバー同士で積極的に意見を出し合い、最良の結論を導き出すことです。
同じ意見ばかりが発言されるより、異なる意見が多く発言された方が、より議論が活発に進むケースも多いでしょう。
そのため、相手の意見を頭ごなしに否定するのは厳禁です。
たとえ自分と異なる意見が発言されたとしても、一度受け止めたうえで、あらためて自身の考えを述べましょう。
また、自分の意見が否定された場合も、ムキになって反論するのは好ましくありません。
相手の意見を否定しない、否定されても気にしないスタンスで議論するようにしてください。
黙らないようにする
2つ目の注意点は、議論の途中で黙ってしまわないことです。
もちろん、グループディスカッションにはある程度会話の流れや発言の順番があるため、常に喋っている状態を維持する必要はありません。
むしろほかのメンバーの発言を遮ってまで喋ってしまうと、「対人能力が低い」「悪目立ちしている」と判断されてしまう可能性があります。
しかし、何も発言せず黙ったままでいるのは、喋りすぎるよりもさらに問題です。
発言の量が少ないと人事担当者の印象に残らず、それだけで選考の通過率が下がってしまいます。
グループディスカッションでうまく話せない理由を分析したうえで、しっかりと対策を考えておきましょう。
口下手な方やシャイな方は、「とにかく発言してみる」ということを頭に入れておくようにしてください。
論点がずれないようにする
3つ目の注意点は、議論の本筋から論点がずれないようにすることです。
グループディスカッションにおいては、議論の盛り上がりとともに、発言内容がテーマからずれてしまうケースも少なくありません。
論点がずれてしまうと議論そのものが的外れになり、「メンバー全員が良い評価を受けられない」という非常に悪い状況になってしまう可能性があるため注意が必要です。
また、自分が得意なテーマや思い入れのあるテーマについては、発言に熱が入り気づかないうちに論点がずれてしまう場合もあります。
そのため、議論が白熱してきた場合でもある程度冷静な部分を残すなど、客観的に状況を俯瞰できるようにしておきましょう。
なお、論点がずれてきたと感じた場合は一度議論を仕切り直し、メンバー同士で論点についての共通認識を確認することも大切です。
【グループディスカッションで話せない】グループディスカッションにおいて見られているポイント
先述したように、グループディスカッションでは「対人能力」が見られていることが多いです。
そのため、この対人能力とは具体的にどのような能力なのか、具体的に考えることが重要です。
一見するとぼんやりとしたイメージのある対人能力という言葉ですが、個別のポイントに分割することによって、自分の得意な点や苦手な点が見えてきます。
以下の内容をチェックし、自分に足りないものがあればぜひ練習して身につけるようにしてください。
積極性
積極性は、社会人にとって重要な能力のひとつです。
自主的に仕事に取り組み、与えられた目標を達成しようとする積極性がなければ、会社においては高い成果が上げられません。
また貪欲に学んでいく姿勢がなければ、成長もすぐに止まってしまいます。
グループディスカッションにおける積極性は、基本的に発言量を指標にして判断されると考えて良いでしょう。
そのため、なるべく多く発言するように心がけるだけで、積極性についてはある程度の評価が得られます。
積極性の有無は入社意欲や熱意の有無を判断する際の基準にもなるので、グループディスカッション対策をどこから始めれば良いか悩んでいる方は、まず積極性のアピールを意識するのがおすすめです。
議論についていけていない場合でも疑問点について質問するなどして、積極的に議論に参加しましょう。
多く話すことが高評価?
グループディスカッションにおいて、さまざまな意見を話すことは非常に大切です。
なぜなら、積極的に意見を出していかないと、評価してもらえるポイントが少なくなってしまうからです。
ただし、だからといってたくさん話すことが良い評価につながるのかというと、決してそんなことはありません。
グループディスカッションでは自分の意見を伝えるだけではなく、周りとの協調性も意識しながらコミュニケーションを取っていくことも重要になります。
そのため、自分でも積極的に話しつつ、周りの人の意見にもしっかり耳を傾けるようにしてください。
論理性
論理性とは、物事を筋道立てて考え適切な結論を導き出す能力です。
グループディスカッションにおいては、議論テーマや論点に即した発言ができているかどうかで判断されるケースが多いでしょう。
グループディスカッションはさまざまな意見を出し合い活発に議論することが目的なので、特定の意見を表明したからといって、論理性がないと判断されることは基本的にありません。
ただし、その理由付けが支離滅裂で、論理の飛躍がある場合は悪い印象を与えてしまいます。
論理性の高さをアピールするためには、それまでの議論の流れやほかのメンバーの発言をしっかり把握しておくことが大切です。
また、自己PRやガクチカを述べる際にも論理性は重要になるので、ぜひ身につけておきましょう。
斬新なアイデアを出さなければいけない?
グループディスカッションでは、何を伝える際にも論理的な話し方を心がけなければいけません。
しかし、そこに対して必ず斬新なアイデアが含まれている必要はないため、あまり難しく考える必要はないでしょう。
もちろん他の人が思いつかないような意外な意見を言うことで、新しい流れを作ることができたり、その結果評価につながったりすることもあります。
とはいえ、そのことを意識しすぎたあまり発言回数が減ってしまう可能性もありますので、そこまで考えすぎなくても特に問題ありません。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、対人関係に役立つ能力全般を指す言葉です。
あまり明確な定義はない言葉ですが、グループディスカッションにおいては、協調性や議論の場全体を把握する能力と考えて良いでしょう。
協調性とは、異なる立場の人間とも協力し、お互いを尊重し合って行動できる能力です。
グループディスカッションでは、自分だけが発言するのではなく、相手の話に耳を傾ける協調性も重要になってきます。
また、議論の場でうまく発言できていないメンバーを把握し適切なタイミングで意見を求めることも、高いコミュニケーション能力をアピールできる行動のひとつです。
なかなか難しい行動ではありますが、うまくできれば高評価につながる可能性が高いので、機会があれば一度チャレンジしてみることをおすすめします。
話せない人におすすめの役職は?
グループディスカッションと聞いて、どうしても苦手意識が強くなってしまう人も少なくないはずです。
居慣れない場所で知らない人といきなりコミュニケーションを取るのは、なかなか難しいと感じてしまうでしょう。
そんな人でも、うまくグループディスカッションに参加するためにおすすめなのが「書記」と「タイムキーパー」と呼ばれる、2つの役職です。
書記
まず書記とは、グループディスカッションで出てくるさまざまな意見を書き留める役割になります。
そのため、基本的に自分から何か意見を出すよりも、人の意見を集中して聞くことの方が、圧倒的に多くなるでしょう。
これならあまり話せないタイプの人でも、スムーズにこなせる可能性があります。
ただし、最後まで黙々と記録するだけで済むことは、ほとんどありません。
例えば意見があまり出なくなった際には、これまでの意見を書記がまとめて整理する必要性も出てくるでしょう。
また、グループディスカッション終盤でも実際に書き留めた内容をうまくまとめて発言することになるため、そのことも意識しておかなければいけません。
タイムキーパー
タイムキーパーはディスカッション全体の時間管理を行う役割です。
フェーズごとに時間で迫ったタイミングで残り時間を言ったり、時間管理をしているからこそ指示を出すことができます。
例えば、話し合いの時間が迫ったときに「そろそろ時間が迫っていますが、今のところ○○という考えを主軸にする方向性が良いかなと思います。
これならあまり話せないタイプの人でも、スムーズにこなせる可能性があります。
ただし、ただ時間を伝えるだけでは選考突破はできません。
ある程度は発言する必要があることを注意しましょう。
グルディスで出される例題を紹介
グループディスカッションにおいて、実際にどのような例題を出されることが多いのかを事前に知っておくことも大切です。
本番でも同じようなテーマについて話す機会が出てくる可能性があるため、ここでよくあるテーマを4つに絞って紹介します。
ぜひ友人と一緒に、あらかじめグループディスカッションの練習をしておいてください。
働くことについてのテーマ
就活でよくあるグループディスカッションのテーマといえば、欠かせないのが「働くこと」についてです。
これから誰もが社会に出て毎日のように働くことになるからこそ、どの企業も働くことに関するさまざまなテーマを用意する傾向があります。
例えば「社員のやる気を高める方法」や「ブラック企業にならないための働き方」のようなテーマで、グループディスカッションをすることは多々出てくるでしょう。
課題解決型のテーマ
グループディスカッションでは、何か1つの課題を設定して、それに対してどのようにすれば解決に導けるのかを議論するように求められる場合もあります。
特にこれから仕事をしていく上で、会社の売上を上げることに誰もが貢献することになるため、課題解決力も採用基準における1つの指標になりやすいといえるでしょう。
例えば「牛丼屋さんの売上を上げる方法」や「人材不足の問題を解消する方法」のようなテーマを決められることが多いので、よく覚えておいてください。
発想力を試すテーマ
人材採用において、1人1人の発想力を試すためのテーマを、グループディスカッションに設定することも珍しくありません。
これは他のテーマと違って明確な正解を導き出せるものではないため、いかに自分なりの面白い意見や結論を出していけるのかがカギとなります。
例えば「男性と女性はどっちが生きる上で有利なのか?」や「幸せとは一体何なのか?」のようなテーマになりがちですので、今のうちに個性的かつ魅力的だと思ってもらえそうな意見を用意しておくと良いでしょう。
時事問題を取り扱うテーマ
グループディスカッションでは、時事問題をテーマした議題を出されることもあります。
だからこそ、普段からさまざまな媒体でニュースを読んでおくことが、話し合いをスムーズに進める上で必要不可欠になるでしょう。
例えば「AIの発達による弊害とは?」や「未成年者にスマートフォンは本当に必要なのか?」のようなテーマが、よくあるパターンです。
おわりに
グループディスカッションは、面接やエントリーシートの記入と比較すると、少々特殊な立ち位置の選考といわれています。
人事担当者ではなくほかの学生とのやり取りによって進行するため、より臨機応変な対応が求められます。
グループディスカッションが苦手な方は、なぜうまくいかないのか、ネックとなっている部分を正しく分析し、繰り返し練習しましょう。
また、グループディスカッションでは積極性・論理性・コミュニケーション能力といった対人能力が重要になります。
「積極的に発言をする」「メンバーの意見を真摯に聞く」などのアクションを取るのが有効なので、ぜひ実践してみてください。