グループディスカッションに苦手意識を抱く就活生は少なくありません。
その理由は「評価の基準がわからない」「自分の意見を話すのが苦手」などさまざまです。
グループディスカッションで高評価を目指すためには、ディスカッションの流れや注意点を把握するなど事前に対策しておくことが重要です。
今回は、グループディスカッションの具体的な評価ポイントについて解説します。
また、グループディスカッションに必要な持ち物も紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
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【グループディスカッションの持ち物は?】グループディスカッションの目的
企業がグループディスカッションを開催する理由として、「一度に多くの学生を選考したい」というものが挙げられます。
「時間短縮」「コスト削減」などが主な目的と言えるでしょう。
また、面接では判断が難しい「集団の中でのコミュニケーション能力を見る」という目的もあります。
【グループディスカッションの持ち物は?】グループディスカッションの流れ
グループディスカッションは、ただ意見を言い合えば良いというものではありません。
時間制限がある中で、メンバー全員が納得のいく結論を出す必要があり、そのためには進め方が重要になります。
ここからは、グループディスカッションの流れについて詳しく解説していきます。
ルール説明・自己紹介
まずは、採用担当者からルール説明がなされます。
ここでは、メモを取りながらよく聞いておくことが重要です。
ここでルールを正しく理解できていなければ企業が意図しない方向に議論が進んでしまい、「理解力がない人」と判断されるおそれがあります。
そのため、メモを取りながら正しい理解を心がけましょう。
また、自己紹介することでメンバーとの距離が縮まり議論しやすくなります。
しかし、時間の使い過ぎには注意が必要です。
自己紹介が議論の時間に含まれるのかは企業によって異なりますが、「全員が自己紹介できなかった」「時間が押してしまい議論が中途半端になってしまった」などということがないように、名前と趣味などの簡単な自己紹介に留めましょう。
役割分担
ファシリテーターや書記、タイムキーパー、発表者などの役割分担を決めましょう。
なかでも、ファシリテーターはグループのまとめ役として最も目立つ役割です。
しかし、「ファシリテーターをしたから高評価をもらえる」というわけではありません。
どの役割に就いたとしても、その役割の仕事をこなせていなければ、また、積極的な発言がなければ高評価にはつながらないのです。
ここでも、時間の使い過ぎに注意し役割分担をしなければいけません。
役割分担の方法は立候補か指名ですが、基本的には立候補で決めていくとスムーズです。
なかなか決まらない場合は、指名しても良いかどうか、メンバーに確認してから指名しましょう。
事前に役割を理解し、自分に合ったものは何かを確認しておくことが重要です。
時間配分
グループディスカッションを進行していくうえで、時間管理はとても大切です。
まず、「議論の時間」「まとめに入る時間」「制作物を作る時間」「発表の時間」など、それぞれの時間配分を細かく決めておく必要があります。
そして、タイムキーパーが随時チェックしながら議論を進めていきますが、必ずしもスムーズに進むとは限りません。
そのため、ある程度ゆとりを持った時間配分をすることをおすすめします。
しかし、「余分な時間があるから」とのんきに考えず、決められた時間内で進めていくのが理想です。
スムーズに議論が進み、もし時間が余った場合は、議論の見直しに時間を活用すると良いでしょう。
ディスカッション
ディスカッションではファシリテーターが中心となって、お互いに積極的に意見を交わしていき、結論を形にしていきます。
まずは、テーマの状況に合わせて細かく分析していきます。
そして、「課題となる部分は何か」を話し合い、明確にしていきましょう。
ここを具体化することで、議論の途中で「話がかみ合わない」などの失態を防げ、メンバー全員の認識を一致できるのです。
課題が明確になれば、その課題に対しどのような施策を打つのか決めていきます。
ここでは積極的に意見を言い合うことが重要で、積極性やコミュニケーション能力が試される場面です。
多くの施策が出た場合は、「どの施策が一番現実的・効果的であるか」を決めておくとまとめやすくなります。
まとめ・制作
ディスカッションで出た意見をまとめて結論を出します。
スライドなどの制作物がある場合はそれも制作していきましょう。
議論を進めていくと、似ている意見や合わせるともっと良いアイデアになるものなど気づくことがあるかと思います。
そこで、意見を見直し整理することで「どれが一番効果的・現実的なのか」が見えてくるのです。
結論は、どのような質問をされても答えられるほど、根拠が具体的であることが重要です。
すべて完成し制作物の用意ができたら、発表の練習をしていきましょう。
「誰が聞いても理解できる説明になっているのか」「時間内に発表できているのか」細かい部分まで見直し、物足りない部分は付け足すなど最後まで時間を有効に活用しましょう。
発表
最後にディスカッションで出た結論を発表します。
まずはわかりやすいように結論を簡潔に伝え、その後根拠を説明していきましょう。
ここで回りくどい言い方をしてしまうと、理解しにくく説得力がなくなってしまいます。
「結局何が言いたいのかわからない」と感じさせないよう、結論は簡潔に、根拠は具体的に説明することを心がけましょう。
このとき、ただ単に結論と根拠を発表するだけではなく、「ほかにはどのような意見があったのか」「なぜそれを取り上げなかったのか」など議論の流れも説明できると、努力して取り組んだことが伝わるため好印象です。
特にスライドなどを手分けして制作した場合、スムーズに発表できるように事前に擦り合わせておくことが大切です。
【グループディスカッションの持ち物は?】評価ポイント
「グループディスカッションの評価ポイントがよくわからない」と悩む方も多いでしょう。
企業によって評価ポイントは異なりますが、共通してチェックされているポイントもあるので事前に把握しておきましょう。
ここからは、企業が見ている評価ポイントについて解説していきます。
協調性
1つ目は「協調性」です。
自分だけでなく周りにも気を配れているか、社会人としてのコミュニケーションが取れているのかが見られています。
グループディスカッションは、とにかく発言すれば良いというものではありません。
自分の意見も主張しつつ、メンバー全員の意見を聞き出し協力して1つの課題を解決へと導く必要があるのです。
なかには、「自信がない」「顔色ばかり伺ってしまう」などの理由で、自分の意見を主張するのが苦手な人もいるでしょう。
全員が自分の意見を気軽にアピールできるような環境を作ることも大切なので、積極的にコミュニケーションを取り、明るく前向きに発言しましょう。
もし誰かが発言した場合、姿勢を整えて相手の意見を聞きましょう。
積極性
2つ目は「積極性」です。
周りに埋もれず、積極的に意見を述べているのかを見ています。
しかし、ただ単に自分の意見を積極的に言えば高評価となるわけではありません。
思いのままに発言することは逆効果となってしまうので、注意しましょう。
自分の意見を主張することは大切ですが、「周りの意見を最後まで聞く」「否定せずに受け入れる」など、メンバー全員で議論しようとする姿勢も重要なのです。
また、聞いている全員が理解しやすいように、「結論ファースト」を心がけて説明しましょう。
このとき、声のボリューム・スピードにも気をつけて説明できると、メンバーも気持ち良く議論を進められるほか、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
リーダーシップ
3つ目は「リーダーシップ」です。
グループディスカッションは複数人で行うため、リーダーがまとめ役となり、方向性を決めて、周りを巻き込みながら進行していく必要があります。
リーダーシップのある人は責任感や行動力、コミュニケーション能力が優れている人が多く、面接官に評価されやすい傾向にあります。
ただし、リーダーをやっただけで高評価をもらえるわけではありません。
リーダーシップも大切なポイントですが、先述した「協調性」「積極性」なども大切です。
リーダーになれなかったからといってマイナスな評価になるわけではないので、リーダー争いはしないようにしましょう。
どのような役割でも、自分にできることを淡々と行える人は魅力的に映ります。
傾聴力
4つ目は「傾聴力」です。
誰か1人の意見だけではなく、メンバー全員の意見にしっかりと耳を傾けることが大切です。
これができないと、「協調性がない」と判断される可能性があるので注意しましょう。
傾聴力は、組織で動くうえで非常に大切な能力です。
周りの人の意見をうなずきながら聞いたり、メモを取りながら聞いたりすることで、「自分の意見をしっかりと聞いてもらえている」と好感を抱くようになります。
それにより意見交換が活発になり、すばらしい結果を生み出せるのです。
なお、傾聴力は多くの企業で重要視されています。
特に、営業や接客の仕事をする方は事前に身につけておくべきと言えるでしょう。
もちろん、事務やプログラマーなど個人作業が多い職種でも必要です。
論理的思考力
5つ目は「論理的思考力」です。
誰が聞いてもわかりやすいように、根拠を含め論理的に意見を伝える必要があります。
抽象的な表現で主張してしまうと、「自分では伝えたつもりでいても伝わっていない」というトラブルが発生する可能性が高くなるので注意しましょう。
社会人になれば、さまざまな場面で生じる複雑な課題をシンプルなものに整理していかなければいけません。
論理的思考力が身についている人であれば、そのような問題を効率良く整理し、スムーズに解決に導いていくことができるでしょう。
社会人にとって必須の能力である「論理的思考力」は、グループディスカッションはもちろんのこと、グループディスカッション通過後の個人面接でも重要視されています。
【グループディスカッションの持ち物は?】注意点
グループディスカッションで高評価を目指すために注意しておきたいポイントがあります。
この注意点を押さえることで、スムーズで質の良いグループディスカッションが叶います。
ここからは、その4つの注意点を詳しく解説していきますので、不安な方はぜひ参考にしてみてください。
意見は端的に述べる
まず、自分が意見する際は、端的に述べることを意識しましょう。
アピールしようと難しいことを言おうとすると、かえって伝わりにくくなってしまい、マイナスな評価につながってしまう可能性があります。
グループディスカッションは、相手にわかりやすく自分の意見を伝えることも大切なので、できるだけ端的に伝えることを心がける必要があるのです。
まずは、「自分が何を伝えたいのか」を明確にしましょう。
そして、結論・根拠の順に説明することで、無駄なくわかりやすい主張ができます。
また、専門用語など難しい言葉は避けて、誰が聞いても理解しやすい言葉を選び説明することも大切です。
「論理的思考力なし」と判断されてしまわないためにも、意見は端的に述べましょう。
相手を否定しないこと
グループディスカッションの中で、相手の意見を否定するのはNGです。
自分の意見を否定された人の多くは、その後に発言する勇気を失いがちです。
その結果、「単に出席しているだけの人」になってしまうことも少なくありません。
また、面接官に「協調性がない人」と判断されてしまう可能性もあります。
相手の意見を否定せず、最後までしっかりと話を聞くことが大切なのです。
しかし、相手の発言に間違いがあるときも少なくありません。
その場合でも、まずは最後までしっかりと話を聞き、そのうえで優しく間違っている点を伝えてあげましょう。
どんな意見も「貴重なアイデア」として受け入れ、メンバー全員が気持ち良くグループディスカッションを進めていけるよう、協力できると好印象です。
適度に発言すること
グループディスカッションでは、適度な発言を心がける必要があります。
グループディスカッションは自分の意見を話すことが大切であり、発言しなければ評価できません。
発言の内容は、ささいなことでも構いません。
「良い発言ができない」と消極的になる必要はなく、自信を持って発言することが大切です。
その際は、結論だけではなく根拠も併せて述べ、全員が理解できるように丁寧に説明しましょう。
反対に、発言のしすぎも好ましくありません。
発言しすぎていると感じた場合は、ほかの人に話を振るなど周りの人に配慮する行動を取りましょう。
グループディスカッションは、意見交換が重要です。
誰かの意見に頼るのではなく、全員の意見を共有していくことを意識しましょう。
タイムスケジュールを意識する
最後の注意点は、「タイムスケジュールを意識する」ことです。
時間の意識を持たないと、議論の結論をまとめる時間がなくなってしまうなど、グループディスカッション自体が中途半端なものに終わってしまう可能性があります。
それだけではなく、面接官に「時間の管理ができない」「課題解決能力がない」などとマイナスな印象を与えかねないので注意が必要です。
タイムスケジュールを意識することは、社会人として「できて当たり前」なこととされています。
これができなければ、「自社にふさわしくない人」と判断されてしまう可能性があります。
スムーズにグループディスカッションを進められるよう、また「時間の管理ができない人」と思われないよう、しっかりと意識しましょう。
【グループディスカッションの持ち物は?】持ち物確認リスト
グループディスカッションでは、以下のようなものを持参する必要があります。
・筆記用具
・腕時計
・大きめのメモ用紙
・バッグ
・携帯電話
・クリアファイル
・現金、交通系IC
・ハンカチ、ティッシュ
これらは、持っていて当たり前なもので、持っていなければ「だらしない人」「入社意欲が低い人」と思われてしまう可能性があります。
たとえば、メモ用紙や筆記用具は、ディスカッションの中で参加者の意見をまとめる際に使います。
また、「企業に向かう途中で電車が遅延する」などといったトラブルが発生する可能性もあるので、現金は多めに持ち、そして携帯電話には企業の連絡先を登録するなどの対策が必要と言えるでしょう。
【グループディスカッションの持ち物は?】当日までにやっておくべき対策
グループディスカッションに持っていくべき持ち物やディスカッションの流れが把握できたからといって、質の良い議論ができるわけではありません。
ここからは、当日までにやっておくべき対策について詳しく解説していきます。
テーマやお題を調べておく
就活サイトや口コミなどで、過去出題されたテーマやお題などを調べられます。
なかにはわからないケースもありますが、念のため確認しておきましょう。
過去に出たテーマの内容がわかれば、本番でどのようなテーマが出るかイメージしやすくなるでしょう。
また、そのテーマやお題を用いて、実際に議論してみるのもおすすめです。
4〜5人で30分ほど練習できれば、本番の流れや議論のコツがつかめるでしょう。
練習を重ねることで「コミュニケーション能力」や「論理的思考力」が身につけられるので、グループディスカッションで高評価を目指すためにも、しっかりと対策していきましょう。
なお、1人で練習する方は、「問題解決のための意見を紙に書き出す」のが有効です。
進め方を理解しておく
前述しましたが、一般的なグループディスカッションの進め方を理解しておくことが重要です。
進め方を理解できていればスムーズに議論を進められます。
一方、理解できていなければスムーズに進められないことはもちろん、浅い議論しか行えず、企業が求める議論とは違うものになるおそれもあります。
また、グループディスカッションについて「何も対策してこなかった」とマイナスな印象を与えかねないため注意が必要です。
熱意をアピールするためにも事前に進め方を理解し、本番に挑むことが大切なのです。
なお、グループディスカッションの進め方は企業によって少々異なるため、当日のルール説明をきちんと聞いて間違った解釈をしないようにしましょう。
役割を理解しておく
グループディスカッションにはどのような役割があり、どのように動けば良いのかを理解しておくことも大切です。
グループディスカッションの主な役割は、「ファシリテーター」「書記」「タイムキーパー」です。
「ファシリテーター」は、グループの進行役として議論を進めていき、メンバー全員から平等に意見を引き出し、課題解決を導きます。
「書記」は、メンバー全員の意見を聞き逃さずにメモしなければいけません。
そのためには、何を言いたいのか素早く理解する能力が必要です。
「タイムキーパー」は、タイムスケジュールを細部まで把握し、決められた時間内に議論が終わるよう、時間管理をしながら議論に参加します。
それぞれの役割について正しく理解しておけば、自分に合った役割に立候補できるほか、向いていない役割になるのを避けることができます。
【グループディスカッションの持ち物は?】就活エージェントに相談する
グループディスカッションに苦手意識がある方は、就活エージェントに相談するのもひとつの手です。
就活エージェントに所属するアドバイザーは、自分に合う企業を紹介してくれるほか、自分では気づいていない強みなどを引き出してくれます。
また、書類添削や模擬面接など、あなたの就活を全面的にバックアップしてくれます。
もちろん、グループディスカッションの評価ポイントなども細かく教えてくれるでしょう。
なお、就活エージェントは基本的に無料で利用できます。
特におすすめの就活エージェントはこちらなので、気になる方はぜひアクセスしてみてください。
まとめ
今回は、グループディスカッションの主な流れ、具体的な対策法・持ち物などを紹介しました。
スムーズで質の良いグループディスカッションを行うには、適時発言しつつ周りの意見を聞くことが重要です。
また、事前に必要な持ち物を確認しておくと、グループディスカッション当日に慌てずに済みます。
最終的なゴールである内定を勝ち取るためにも、しっかり対策して本番を迎えましょう。