はじめに
就職活動で最初に通る難関である書類選考には、志望動機を書くようになっています。
履歴書にも必ず「志望動機」を書く欄があり、ここでペンが止まってしまう方が多いようです。
企業に働く意欲をアピールする大事なプロセスなだけに、どうアピールするか、その書き方に悩まれる方がいます。
「文章は苦手だから、箇条書きにしたら書きやすそう」と思う方も多いでしょう。
しかし「そもそも志望動機を箇条書きで書いてもいいの?」と思ったことはありませんか。
そこで今回は、志望動機で箇条書きはアリか、そのメリットやデメリット、箇条書きの注意点を紹介します。
志望動機のポイントを抑えた書き方が知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考になさってみてください。
【志望動機を箇条書きはアリ?】志望動機を箇条書きで書くのはアリ?
結論からいいますと、志望動機を箇条書きで書くのはアリです。
ESも書き方に決まりがある訳ではありませんので、自由形式で大丈夫です。
企業側から「箇条書きNG」などの注意書きがある場合は、それに従って箇条書きにしないようにしましょう。
基本的には箇条書きでも問題はないので、書いていることに誤りがなければ特別この段階で注意を受けることはほぼありません。
箇条書きにすることで、企業側にとっても読みやすく印象に残りやすいので、むしろ大いに上手に活用すべきだと考えます。
【志望動機を箇条書きはアリ?】箇条書きを使うべきな人は?
志望動機を箇条書きにすることはOKです。
その中でも箇条書きを使うのに最適な人はどのような人を指すでしょうか。
箇条書きは、企業側に伝えたいことや強調したいことがある人に最適です。
志望動機は熱意や働く意欲の自己アピールになり、その特性を生かし箇条書きを上手く活用するということになるのです。
箇条書きは、書きやすさと読みやすさが利点ですが、それだけではありません。
では、伝えたいことを強調して箇条書きにする方法を解説していきます。
・伝えたい内容が3つ以上ある人
・強調したいことがある人
伝えたい内容が3つ以上ある人
まず企業側にどうしても伝えたい内容がある場合には、その内容が3つ以上ある人なら箇条書きを使うべきです。
伝えたい内容が2つまでなら文章でも書けますので、敢えて箇条書きにする意味はありません。
安易に箇条書きを使うと、かえって読みにくくなり結局何を伝えたいのかが分かりにくくなる可能性があります。
箇条書きというのは、特に伝えたい内容が多い場合に活用しやすい書き方といえるでしょう。
内容が多くても箇条書きにすることで、読む側も1つ1つ理解しやすくなります。
企業側は「どうしてうちの会社で働きたいと思ったのか」が知りたいので、そのポイントを抑える意味でも、箇条書きは有効な方法です。
しかし、箇条書きでも伝えたいポイントが多すぎるのは返って情報が読みにくくなります。伝えたいポイントが複数ある場合は、3個〜5個くらいがポイントも整理されるでしょう。
強調したいことがある人
伝えたいことがある場合、箇条書きにすることが有効な方法である理由の1つに「強調したいこと」が伝わりやすいというのがあります。
箇条書きにするだけで伝えたいポイントが整理され、より強調できるわけです。
そのためにも、箇条書きにする項目には「これだけは絶対にアピールしたい」と思うことを必ず抜き出しましょう。
せっかく伝えたいことが目立つように箇条書きにしても、「これだけは」と思うことが文章に埋もれてしまっては、本末転倒です。
箇条書きにはより重要である事柄をしっかり盛り込む書き方が重要になってきます。
この点を踏まえておけば、箇条書きを使う意味もあるというものです。
とはいえ、難しく考えることはありません。
あなたが「その会社に就労意欲を向けた理由」がきちんと書かれていれば、意欲は必ず伝わります。
【志望動機を箇条書きはアリ?】箇条書きで書くメリット
就活で必ず通る第一関門の「志望動機」は、箇条書きで伝えたいことを強調してアピールできることをお話してきました。
これだけでも大きなメリットですが、具体的に箇条書きで書くメリットをもう少し細分化して紹介しましょう。
見やすくなる
差別化が図れる
採用担当者に伝わりやすくなる
見やすくなる
伝えたいことを箇条書きにすることで、確実に見やすくなります。
箇条書きにしてあるだけで自然とそちらに注目してもらえるよう視線を誘導することができるのです。
伝えたいポイントを強調した項目になるので、文章だけに比べて内容がきちんと整理されていて読みやすくなります。
これは、一度に多くの書類に目を通す必要のある採用担当者にとっては有難い書き方ともいえるでしょう。
しかもその書類全体にメリハリが出ますので、内容を理解しやすくなり結果、自分を覚えてもらいやすくなります。
箇条書きにすると見やすくなるということは、読みやすくなるということです。
書き手にとっても内容を頭の中で整理でき、読み手にとっても内容をしっかり理解できます。
差別化が図れる
箇条書きが見やすく読みやすくなることで、差別化を図れることにもつながります。
というのも、志望動機を箇条書きで書く人は少なく限られているからです。
志望動機を伝えようと思うと文章で書く人が多いため、その中に箇条書きで分かりやすくまとめられている書類があると、目に留まりやすく結果差別化が図れることになります。
ただ、これは書き方が悪くても目立つことになるので、アピールポイントを抑えてしっかり書く必要があるのです。
書き方次第でメリットがデメリットになることもあるので、念頭に置いておきましょう。
簡潔に伝えたいことがまとめられていれば大丈夫です。
例えば、箇条書き1項目には1行だけというふうにすれば、アピールしたいことも正しく伝えられるでしょう。
採用担当者に伝わりやすくなる
伝えたいアピールポイントを箇条書きにすることは、採用担当者に内容が伝わりやすくなります。
そのためには、正しく書くことが重要です。
文章の中に箇条書きにされた項目があると、それだけで全体にきちんと整理された読みやすい書類になります。
アピールポイントが簡潔にまとめられていると、自分の伝えたいことが正しく伝わると同時に、何か聞かれても説明もしやすくなるのです。
箇条書きにすることは、書いている段階から自分の中でも志望動機を再確認することにもつながりますので、要点を抑えたいときに有効な方法といえるでしょう。
文章で書こうとすると内容が説明的すぎて読みづらくなりがちですが、端的に箇条書きにすることで1項目見ただけでアピールポイントが伝わります。
【志望動機を箇条書きはアリ?】箇条書きで書くデメリット
箇条書きは要点を抑えて端的に書くことで、読み手の理解を深めることにつながります。
しかし、端的に書こうとするあまり箇条書きには思わぬデメリットになることもあるのです。
有効な方法であるはずの箇条書きが、デメリットになるのはどのようなときか解説します。
・内容が薄くなる
・入社意欲が低いと思われる場合がある
内容が薄くなる
箇条書きを使うときに注意したいことは、「内容が薄くなる」ことです。
箇条書きというとどうしても「短い文章で端的に」というイメージがあります。
箇条書きを複数の項目で書いても、それぞれの内容が薄いと結局何が言いたいのか分かりづらくなるのです。
こういった場合は、箇条書きのあとに詳しいエピソードを補足程度に文章で書いておくと伝わりやすくなるので試してみてください。
また企業によっては、志望動機を書く欄には文字数制限を設けている場合があります。
例えば100字〜200字程度などの指定がある際には、無理に箇条書きを使う必要はありません。
こういった場合は、箇条書きにはせずに文章だけで書く方が返って分かりやすいでしょう。
入社意欲が低いと思われる場合がある
内容が薄くなることと連動しますが、箇条書きには入社意欲が低いと思われる場合もあるのです。
「短く端的に」を意識した結果、シート全体に空白が多くなるケースがあります。
空白が多いと、「書くことがなかったのか」「あまり入社意欲が高くないのか」と感じさせてしまうのです。
この原因は、書きやすさや読みやすさを重視するあまり、箇条書きに頼ってしまった結果ではないかと考えられます。
箇条書きというのは、文章を簡単に書く方法ではありません。
志望動機の中で、特に伝えたいことや強調したいことを目立たせる方法です。
あとは、補足として文章でこの項目にまつわるエピソードを付け足して書くことで「なるほど」と理解してもらえるでしょう。
【志望動機を箇条書きはアリ?】効果的な書き方
箇条書きの本来の意味や使い方を理解していないと、どの分野で書類を作成するにおいても思わぬ失敗を招きかねません。
ここでは、箇条書きの効果的な書き方をまとめてみましたので解説していきます。
・最もアピールしたい部分にのみ使う
・書き方を統一する
・視覚的にアクセントを加える
・最適な文字数を心がける
最もアピールしたい部分にのみ使う
箇条書きの効果的な使い方ともいうべきなのが、この「最もアピールしたい部分にのみ使う」ということです。
箇条書きの意味にもなりますので、書き方に迷ったら是非この一文を思い出してみてください。
特に就活生が最もアピールしたい部分が「志望動機」ではないでしょうか。
最もアピールしたい部分であるから、書き方にも悩まれるのだと思います。
そうなると、箇条書きを使う部分は「志望動機」にのみ使うことで効果的な使い方になります。
むやみにシートのあちこちに箇条書きがあると、せっかく最も伝えたいことを書いてもその部分が埋もれてしまいます。
そのような勿体ないことにならないよう、就活の場合に使う箇条書きは「志望動機」だけでいいでしょう。
書き方を統一する
箇条書きが複数ある場合に使われやすい表記があります。
それは「・」や【】などの表記です。
最も多く使われるのは「・」ではないでしょうか。
例えば志望動機の欄での使い方です。
・企業理念への共感
・社員の方たちのチームワークの良さ
・事業内容への興味
このように「・が統一されていると、見た目にもすっきりとまとまっていて読みやすいでしょう。
しかし、この「・」の部分が統一されていなかったらどうなるか。
1.企業理念への共感
・社員の方たちのチームワークの良さ
【事業内容への興味】
いかがでしょうか。
端的な文章でも表記が統一されていないだけで、1つ1つの項目が頭に入ってこなくなります。
これを防ぐためにも、表記は1つに統一するようにしましょう。
視覚的にアクセントを加える
箇条書きをさらに一工夫して、「視覚的にアクセントを加える」ともっと箇条書きのメリットを引き出せます。
アクセントを加えるとは、最も伝えたい項目の一文にアンダーラインや太字にするということです。
これで、さらにアピールしたいことが強調されます。
上記で例にあげた志望動機で、アクセントを加えるとどうなるか見てみましょう。
・企業理念への共感
・社員の方たちのチームワークの良さ
・事業内容への興味
これは太字とアンダーライン両方を使っていますが、どちらか1つにしてもかまいません。むしろ1つにした方が、見た目にもしつこくなくて良いでしょう。
要はアピールしたい部分を視覚的にアピールするということです。
こうすることで、伝えたいポイントが伝わりやすくなります。
最適な文字数を心掛ける
実は箇条書きには、「最適な文字数」というのがあります。
決まっている訳ではありませんが、このくらいの文字数が最適ですよということです。
箇条書きの最適な文字数は、9字〜15字になります。
これも必ず9字〜15字にしなければいけない訳ではなく、大体このくらいが妥当な数ということです。
上記の3つの志望動機の1つ1つの文字数は、こうなります。
社員の方たちのチームワークの良さ→16字
事業内容への興味→8字
このくらいの文字数の方が、読みやすいですし読まなくても見ただけで内容が理解できるのではないでしょうか。
この最適な文字数にするには、箇条書き自体も上記のように簡潔に短めの文章にする必要があります。
是非、この文字数を心がけてみてください。
【志望動機を箇条書きはアリ?】箇条書きで気を付けるポイント
箇条書きは、書きやすく分かりやすい方法でさらに書いている段階でも自分の頭の中を整理でき、考え方の再確認ができるとても有益な方法です。
しかし、箇条書きには気を付けるポイントがありますので紹介しましょう。
・箇条書きだけにならない
・3つ以上は書かない
・無理に箇条書きをしない
箇条書きだけにならない
志望動機を書く場合、アピールしたいと思うあまり箇条書きだけになる傾向があります。
箇条書きは読みやすく伝わりやすい方法ではありますが、箇条書きだけというのは良い方法ではありません。
箇条書きは文字数が少ないので、その分伝えたいことがうまく伝わらないこともあります。この場合の有効な方法は、補足文章を付け足すことです。
これまでにもお話しましたが、箇条書きは特に伝えたい、アピールしたいことのみを書きます。
しかしこれだけに留まってしまうと、「それで?」となってしまう可能性があるのです。
これを回避するには、補足する意味でも箇条書きで書いた事柄の詳しいエピソードを文章で書くことをおすすめします。
この補足部分に説得力のある内容が書かれていると、箇条書き部分の端的な文章もよく理解できるでしょう。
3つ以上は書かない
先にもお話しましたが、箇条書きは伝えたいことが複数ある場合に有効な方法です。
しかし、あまり箇条書きにする項目が多いのも返って内容が伝わりにくくなります。
箇条書きが多いとどうしても内容が薄くなってしまい、伝えたいことをアピールするつもりが、まったく逆効果になってしまうのです。
箇条書きが多いと、その後にエピソードを書いても「結局、何が言いたいのか分からない」と判断されてしまいます。
文章をうまくまとめられていない場合、最も伝えたいと思ったことが伝わらないというリスクがあるので、注意しましょう。
伝えたいことが3つ以上ある場合は、「企業が求める人物像と自分が合っている部分」「業務の中で生かせる自分の特技や資格」を箇条書き部分にこれらのことを集約させてみるとすっきりまとめられます。
無理に箇条書きをしない
箇条書きは、見た目にもすっきりと文章がまとめられているように見え、アピールしたいことが伝わりやすくなります。
しかし、企業によっては文字数を指定していることが多々あり、その文字数によっては箇条書きが適切ではない場合があるのです。
例えば、文字数が「100字程度」と指示がある場合、箇条書きにするとその後の詳しいエピソードを書く文字数が足らなくなります。
そのため、内容が薄くなってしまい志望動機としては弱い印象になってしまうのです。
この場合は無理に箇条書きをせず、文章で端的にまとめましょう。
文字数を「300字〜500字」と指示がある場合は箇条書きにした方が、文章にもメリハリがついて分かりやすい文章となります。
【志望動機を箇条書きはアリ?】就活エージェントを利用するのもおすすめ
「この会社で働きたい」という意思を、どう説明していけばいいか悩む就活生は多いです。
そのようなときは、ES添削をしてくれる「就活エージェント/ジョブコミット」がおすすめです。
就活エージェントの特徴は、エージェントが専属で就活をサポートします。
さらに、面接対策を内定するまで、しっかり考えてくれるのです。
1.000社以上の企業の実績があるのも、心強いです。
気になる方は、こちらを参考にしてみてください。
まとめ
志望動機に箇条書きを使うのはアリか?について、箇条書きを使うことはアリであること、どのような場合に使うべきか、箇条書きのメリットデメリット、注意点などを紹介してきました。
箇条書きは、端的にアピールしたいことを強調できるので有効な方法です。
しかし、文字数制限やアピールポイントが多すぎて、うまく箇条書きを使いこなせない人がいます。
「自分で何度も読み返す」「周りの人に読んでもらう」「就活エージェントを活用する」など、無理をせず納得のいくESに仕上げましょう。
ぜひ、この記事を参考に就活を成功に向けて頑張ってください。