明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
目次[目次を全て表示する]
【グループディスカッションのコツを押さえる】グループディスカッションとは?
グループディスカッションとは、企業が学生に求める能力やスキルを評価するために実施する試験です。
グループごとに議論のテーマが与えられ、限られた時間で結論を出し、発表しなければいけません。
一人でスタンドプレイをせず、周囲と協力する姿勢を見せながら、取り組む必要がある試験です。
この記事を読んでわかること
・グループディスカッションの時間配分
・グループディスカッションのポイント
・グループディスカッションの注意点
この記事をおすすめしたい人
・これからグループディスカッションの試験を控えている人
・グループディスカッションの時間配分や注意点について知りたい人
【グループディスカッションのコツを押さえる】グループディスカッションの時間配分
グループディスカッションで大切なのは、時間配分です。
基本的な流れを理解し、スムーズに議事進行していくことで、時間内に結論を出せるようにしましょう。
今回は、一般的な実施時間である30~45分の前提で、グループディスカッションの時間配分を解説します。
自己紹介と役割分担
最初の1~2分で、名前・大学名・学部・学科などを簡単に自己紹介します。
司会・書記・発表者・タイムキーパーなどの役割も、スピーディーに決めましょう。
ここで時間を使うのは大変もったいないので、譲り合う精神が大切です。
司会などの役割を得てアピールしたい方も、候補者が複数いるときは、自分がその役割を得ることに固執しないほうが良いでしょう。
逆に立候補者がいなさそうな役職に立候補し、積極性や協調性をアピールするのも手です。
テーマの確認
自己紹介や役割の確認を終えたら、1~2分で与えられたテーマを全員が正しく理解できているか確認します。
この部分は、主に司会の方が担うことになるでしょう。
テーマの概要を説明したうえで、話し合わなければいけない論点を全員で共有します。
この役割を担う司会の方は、与えられたテーマから何が論点かを的確に理解・説明できることが大切です。
ここで「どのように話し合うのが良いでしょう」「何から話しましょうか」と周囲に問いかけるだけでは、議論を進める役割としてのアピールができません。
アイデア出し
テーマや話し合うべき論点を確認できたら、8~14分でアイデア出しをしていきます。
ここで大切なのは、グループの全員に発言の機会を与えることです。
司会の方は全員が公平に意見を述べられるよう配慮し、その他の方は自分だけが長く話しすぎないよう、適切な長さに話をまとめる必要があります。
後に、そのアイデアについてさらに踏み込んだ話をする必要があるため、各参加者がうまくメモを取ることも大切です。
対立する意見・補足する意見などの関係性も、図や矢印・表などでうまく表せるようにしておくと良いでしょう。
議論
18~24分ほど、出されたアイデアをもとに議論をしていきます。
大事なのは、最後にしっかりした結論を出すことです。
結論を出すために足りない情報はないか、必要な資料やデータはないか収集しつつ、話を進めていきましょう。
対立点をどのように解消するか、アイデアにデメリットやリスクがあるときは、それをどのようにカバーするかがカギです。
結論を出すのが難しいときは、誰かが現在の議論の争点はどこか・どこを解決すれば話が前に進むかをまとめることも必要でしょう。
まとめ
グループディスカッションの最後の2~3分は、まとめと発表の時間です。
議論で得られた結論をわかりやすく伝えられるよう、全員で発表者をサポートしましょう。
結論を話す際は、結論を裏付ける根拠を示すことも大切です。
発表者の方は、結論を最初に述べた後、なぜその結論に至ったかを論理的に述べられるよう努めてください。
手短にわかりやすく伝えるためには、話さなくても良い、重要性が低い不要な部分を削って話すことも大切です。
それまでの議論をしっかりメモし、どの情報の重要性が高いか把握できていなければなりません。
【グループディスカッションのコツを押さえる】グループディスカッションのポイント
グループディスカッションでは、じっくり時間をかけるべき部分・できるだけ時間を短縮したほうが良い部分がはっきりしています。
以下の見出しでどの部分に時間をかけるべきか、その理由はどうしてかを具体的に見ていきましょう。
自己紹介と役割分担を短時間で終わらせる
自己紹介や役割分担は、できるだけ短時間で終わらせるのが理想です。
面接官が一番見たいと思っているのは、アイデア出しや議論の部分で、評価対象外の部分で時間をかける必要はありません。
自己紹介は相手の名前がわかれば十分と考え、伝えるのは大学名・学部名ぐらいにしておきましょう。
役割分担は、複数の方が立候補したときに、少し時間がかかることがあります。
互いに譲りたくない場合、そこで時間をかけるはもったいないので、特別な理由がなければ公平にじゃんけんなどをするのがおすすめです。
アイデア出しと議論に時間をかける
アイデア出しと議論は、議論の内容を深いものにするため、一番多くの時間を割かなければいけない部分です。
まとめと発表にどれだけ時間をかけるか決めたら、残りの時間はすべてここに振り分けましょう。
ただし、時間をかけて良いとは言っても、グループディスカッションは短い時間内で結論を出す必要があります。
タイムキーパーの方や司会の方が協力し、何分までにアイデア出しを終えるか・いつ結論を1つに決めるかを、はっきり他の参加者に示さなければいけません。
まとめにしっかり時間をかける
最後のまとめは、発表前に「結論として何を一番主張したいのか」「その根拠は何か」を再度確認するステップです。
発表者にとって大きな助けとなり、全員の理解度を上げることで、より適切な説明がしやすくなることもあるでしょう。
そのため、発表前のまとめにもしっかり時間を割くべきです。
まとめに時間を割くためには、結論を出す時間を少し前倒しして考えなければいけません。
タイムキーパーの方・司会の方における、時間配分のうまさが問われる部分です。
【グループディスカッションのコツを押さえる】グループディスカッションの注意点
続いて、グループディスカッションで気をつけるべき注意点を5つ紹介します。
最低限何らかの結論を出せなければ、グループディスカッションでそのグループの方が合格できる可能性は低いです。
以下の見出しで紹介する注意点を知っておけば、時間内に話がまとまらない・結論を出せないといった事故を防げるでしょう。
①時間配分ができず、議論がまとまらない
時間配分は、タイムキーパーを担う方の技量が最も問われる部分です。
しかし、すべてをタイムキーパーに任せきりにするのは、リスクがあります。
最後に時間配分ができず、中途半端な終わり方をしても、それはタイムキーパー一人の責任をとはみなされません。
時間配分ができていないと、指摘しなかったチーム全体の失敗と評価されてしまうでしょう。
そのため、タイムキーパーではない方も、残り時間をしっかり気にしておく必要があります。
時間が足りないのではないかと感じた方が率先して、次のステップに進むための提案をしましょう。
また、一人ひとりが話をできるだけ短くまとめることも、時間配分のカギです。
次の人の発言を促すなど、話を前に進めるための態度を示すことにより、時間配分に気を遣っていることをアピールする方法もあります。
②司会役が進行を上手くコントロールできない
司会役はうまくチーム全体の意見をくみ取り、議論しやすいように意見をわかりやすくまとめる必要があります。
また、その中で自分の意見を適切に挟むことも大切です。
しかし、テーマが難しい・参加者の意見が半々に割れてしまうなど、長時間話し合っても議論がまとまりにくいことは往々にしてあります。
そういうときは、一度話の方向を変える・あえて新しい視点の意見を入れるなど、司会の腕の見せどころと言えるでしょう。
意見をあまり出せていない参加者がいると感じたときは、その方がどういう意見を持っているか尋ねてみるのも手です。
採用担当者に、チーム全体の意見をコントロールできているという印象を与えるためには、チームの誰かが突出して目立つ状態にならないようにするのが良いでしょう。
③自分の意見を述べず、他人任せになる
タイムキーパーや書記役の方が気をつけるべき注意点は、自分の役割だけをこなしているうちに、時間が過ぎてしまうことです。
議論に参加するより、記録・まとめが優先になってしまいがちな役割ですが、それでは自分のアピールができず本末転倒です。
人の意見を聞くこと、自分の意見を述べることのどちらもこなしたうえで、さらに自分の役割をこなせれば最上のアピールになるでしょう。
自分の意見を言う順番が最後になり、新しいアイデアを出せない場合でも、自分の意見を言う意味はあります。
他の方の意見を補足したり、その意見に同意する自分なりの理由を述べたりすることも、大切です。
先に出た意見の内容をしっかり理解し、その内容を踏まえた発言ができれば、書記やタイムキーパーの仕事をしながらでも議論に参加している印象を与えられます。
④他人の意見を否定したり、無視したりする
グループディスカッションでは意見が対立することもありますが、他の方の意見を100%否定する発言をしたり、無視したりするのは良くありません。
もちろん、自分の意見が相手の意見よりも良いと思うと述べることは可能です。
しかしその場合も、相手の意見を聞いて、その意見にもメリットや理屈があることを踏まえたうえで発言するべきでしょう。
「〇〇さんの意見はありえないと思います」ではなく、「〇〇さんの意見は~~の点でメリットがあり面白いと思いますが、××といった観点から実現が難しいように思いました。
そこで」といった形にすると、相手を完全否定することなく、自分の意見を述べられます。
また司会の方は、少数派の意見も無視しないことが大切です。
周りの賛成が少ない意見でも、その意見に至った理由などをしっかり聞くようにしましょう。
⑤結論をまとめることができない
結論やそれを裏付ける根拠をまとめられなければ、それまでどんなに良い議論ができても、すべてが無駄になってしまいます。
一番主張すべき結論は何か、次に述べるべき根拠は何かをしっかり決めましょう。
結論と根拠がしっかりしていれば、それを補足するもの(アイデアのメリット・解決すべき問題点・施策を具体的に実施する方法など)は、重要性の高いものだけを取り上げても十分良い発表になります。
議論が一通り落ち着いたら司会の方を中心に団結し、発表者の方がわかりやすい説明をできるよう、全員でサポートする気持ちを持ちましょう。
もちろん、発表者の方は議論の内容をしっかり頭に入れ、自分が話すべき内容を所要時間内にまとめる必要があります。
自分の意見を出すことに集中しすぎて、発表で話すときに何を話せば良いかわからないことがないようにしてください。
【グループディスカッションのコツを押さえる】まとめ
グループディスカッションは、自分一人の力だけでは合格を勝ち取れませんが、基本的な流れ・役割・時間配分などを理解していると有利に進められます。
周囲の参加者をライバルと考えず、一緒に合格できるよう、協力できる仲間と考えて試験に臨むことが大切です。