はじめに
「志望する企業の最終面接を受けてからしばらく経つが、結果の通知が届かない」
就活生のなかには、最終面接の合否が分からず悩んでいる方もいるでしょう。
このような状況は「サイレントお祈り」とも呼ばれています。
今回は、多くの就活生を悩ませるサイレントお祈りの詳細や見分け方、合否の問い合わせ方法について解説します。
最終面接の合否が分からず悩んでいる方は、この記事を参考にこれからの動き方を検討してみてください。
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】サイレントお祈りとは
サイレントお祈りとは、合否の結果について通知がなく不合格となるケースを指します。
無言を意味するサイレントと、不合格通知で用いられるお祈りが掛け合わされた通称です。
お祈りは、不合格を通知するメールの末尾で「今後のご活躍をお祈り申し上げます」などの言葉が添えられることに由来します。
一般的に、採用面接を受けた後は合否の通知が届きます。
最終面接を受けた方であれば、合格していれば企業への内定が決まるため、首を長くして結果を待つ方が多いでしょう。
しかし、サイレントお祈りの場合は合否の結果が届きません。
合格か不合格かが分からなければ、他の企業の内定を受けるか否かなど就活全体に影響を与えるケースもあります。
サイレントお祈りは多くの就活生を悩ませる対応なのです。
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】一般的な結果通知期間
サイレントお祈りか否かを検討するために知っておくと良い情報は、一般的な合否結果の通知期間です。
一般的な期間を大幅に過ぎているのに通知が届いていなければ、サイレントお祈りである確率が高くなります。
逆をいえば、サイレントお祈りを疑うには早すぎるタイミングであれば、心配しすぎずに結果を待つのが良いでしょう。
ここでは一般的な合否結果の通知機関や参考となる情報をご紹介します。
こちらの情報を活用し、サイレントお祈りか否かの検討を進めてみてください。
1週間以内
一般的な合否結果の通知期間は、1週間以内といわれています。
判断のスピードが早い企業であれば、当日中に合否を通知する企業もあります。
一方、応募者の多い企業であるほど、結果が出るまでに時間がかかるケースもあるでしょう。
また、最終面接は内定を出すか否かの重要な局面であるため、他の面接よりも時間をかけて判断する可能性もあります。
これらを考慮し、目安としては1週間以内が一般的といわれているのです。
1週間以内の目安を大幅に過ぎているのに通知が届かなければ、サイレントお祈りである確率が高くなります。
最終面接から2~3日しか経っていない場合は、サイレントお祈りを疑うには早いタイミングといえるでしょう。
サイレントお祈りか否かのジャッジには、1週間以内を目安にしてみてください。
一次や二次面接の結果通知時期も参考に
一般的な合否結果の通知期間である1週間以内の他に、一次や二次面接の結果通知時期も参考になります。
一次や二次面接の結果通知時期から、全体的に通知を出すまでに時間がかかっている企業か否かが分かるのです。
たとえば、大手企業など応募者が多い企業であると、合否の判断や通知を全員に送るまでにどうしても時間がかかるケースがあります。
それ以外でも、じっくりと選考を進めている企業であると通知が遅い傾向にある可能性があります。
一般的な合否結果の通知期間である1週間以内もひとつの目安ですが、企業によって通知を出すタイミングが異なると念頭に置いておきましょう。
1週間以内や一次・二次面接の結果通知時期を大幅に過ぎていれば、サイレントお祈りである確率が高まります。
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】企業がサイレントお祈りをする理由
多くの就活生を悩ませるのがサイレントお祈りです。
就活生にとってはサイレントお祈りのデメリットは大きく「なぜ合否結果を通知してくれないのだろう」と疑問に思う方も多いでしょう。
サイレントお祈りを導入する理由は企業によって異なりますが、一般的にいくつかの理由が挙げられます。
ここでは、企業がサイレントお祈りをする理由を4つお伝えします。
理由を押さえておくと、企業へ合否結果を問い合わせる際にも役立ちますので、ぜひ参考にしてみてください。
手間を省くため
企業がサイレントお祈りを導入する理由の1つ目は、事務手続きの手間を省くためです。
応募者全員に通知を出す作業は、ある程度時間がかかります。
誰が合格で誰が不合格なのか、間違えなく正確に送る必要があるため、注意力のいる作業でもあります。
とくに大企業であると、何千人もエントリーしているため、全員に通知を出す作業は非常に煩雑です。
そのため不合格者への通知はおこなわず、合格者の次の選考や入社に向けたサポートに時間を費やしたいと考える企業もあります。
手間を省くためにサイレントお祈りをおこなっている企業であれば、合否の問い合わせをする際にも注意が必要です。
企業側に時間を割いてもらっていることへの配慮や簡潔に要件を伝える工夫などおこなえると良いでしょう。
内定辞退者が出た時の埋め合わせにするため
企業がサイレントお祈りを導入する理由の2つ目は、内定辞退者が出た時の埋め合わせにするためです。
最終面接を終えた後、企業は合格者に内定の通知を出します。
しかしすべての合格者が内定を受け入れるわけではなく、内定を辞退する方が現れるのが一般的です。
内定辞退者が出れば、企業では次に評価の高かった方に内定を出したいと考えます。
そのためにサイレントお祈りで、あえて連絡を保留にしているケースもあります。
サイレントお祈りで結果通知を保留の位置づけにし、内定辞退者が出たタイミングで合格通知を出す仕組みです。
この場合、自分が合格の候補者である可能性もあるため、合否の問い合わせ時には感情的になって失礼な問い合わせをしてしまわないよう注意しましょう。
合否判断に時間がかかっているため
企業がサイレントお祈りを導入する理由の3つ目は、合否判断に時間がかかっているためです。
通常、企業では複数の就活生のなかから合格者を決定します。
合格ライン上に何人も候補者がいる場合には、誰を合格にし誰を不合格にするか企業内で慎重に検討されます。
とくに、応募者の多い大企業であれば判断を下すまでに時間がかかるケースもあるでしょう。
さらに最終面接は入社してもらうメンバーを決めるための重要な局面です。
一次面接や二次面接と比較して、じっくりと時間をかけて判断する可能性もあります。
合否の問い合わせ時には、企業が慎重に検討していることへの配慮や自分が合格の候補者かもしれない可能性も考慮しながら対応できると良いでしょう。
対応業務発生を避けるため
企業がサイレントお祈りを導入する理由の4つ目は、対応業務発生を避けるためです。
不合格の通知を出すと、それに対する返信への対応に追われる可能性があります。
就活生としては次の選考に活かすために不合格の理由を知りたいなど、通知を受けてさらに質問をしたくなる方もいるでしょう。
しかし一般的に「なぜ不合格になったのか」と理由を問い合わせるのは良くありません。
企業内で使用している細かな評価基準は公表していないことが多いほか、不合格の理由を丁寧に説明するのは企業にとってもかなり負担のかかる業務です。
企業の選考案内にも不合格の理由は伝えない旨明記されている場合もあります。
サイレントお祈りで合否の結果が気になり問い合わせをする場合も、不合格の理由などは聞かないよう注意しましょう。
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】サイレントお祈りを見分ける方法
最終面接後に合否の結果がなかなか届かず不安に感じたら、サイレントお祈りを見分ける方法を参考にしてみましょう。
見分け方が分かれば、その後にとるべき行動も判断しやすくなります。
たとえば、合格している可能性もあるかもしれないと、他の企業の面接など疎かにしてしまうのは避けたい事態です。
サイレントお祈りを見分け方法を知っていれば、気持ちを切り替えて次の企業の面接にも挑みやすくなるでしょう。
ここではサイレントお祈りを見分ける方法を2つご紹介します。
2週間を目安にする
サイレントお祈りを見分ける方法として、最終面接から2週間を過ぎているか否かが挙げられます。
まず、一般的な合否結果の通知は1週間以内です。
一方でこれまでご紹介したとおり、企業によって通知までの期間は異なります。
これらを考慮すると、2週間を目安にサイレントお祈りか否かを見分けるのが良いでしょう。
2週間経っても企業から合否結果が通知されなければ、サイレントお祈りの確率が非常に高いです。
2週間の期間を待つなかで注意したいのが、他の選考を着実に進めることです。
志望度の高い企業であればあるほど合否結果が気になり、2週間の間他の企業の選考どころではないかもしれません。
しかし、不合格だった場合に備えて早くから他の選考も着実に進めておくことをおすすめします。
事前に結果通知時期を聞いておく
サイレントお祈りを見分ける方法としておすすめなのが、あらかじめ合否結果の通知がいつになるのかを聞いておくことです。
企業が出す通知の時期をもっとも良く知っているのは企業自身です。
就活生がいくらリサーチをおこなっても、企業の考えはなかなか分かりません。
そのため、最終面接の逆質問の時間などを活用し、あらかじめ通知時期を聞いておくと安心です。
正確な通知時期は教えてもらえなかったとしても「合否に関わらず〇日以内に通知します」「不合格の場合は通知が出ませんのでご了承ください」など有益な情報が聞ける可能性もあります。
合否が分かる時期がおおよそ分かっていれば、就活の計画も立てやすくなります。
もちろん合格を目指して最終面接に挑むはずですが、不合格と分かった後に焦らないよう計画性を持った就活が大切です。
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】気になれば問い合わせてみるのも良い
どうしても合否結果が気になる場合には問い合わせてみるのも良い方法です。
サイレントお祈りである可能性が高くても「サイレントお祈りか否か確信が持てない」「不合格だと通知がないと納得できない」など考える方も多いでしょう。
合否結果が気になり、他の企業の選考に影響を与えてしまうような状況であれば、問い合わせをしたほうが良いです。
一般的に、企業へ直接問い合わせをする行為自体はマナー違反ではないので安心してください。
問い合わせ方法は電話とメールの2種類が基本です。
電話
電話は、サイレントお祈りか否かの問い合わせ手段のひとつです。
選考を受けるなかで採用担当部署の電話番号が提示されるケースが一般的であるため、事前に企業側から提供されている電話番号を探しましょう。
電話での問い合わせのメリットは、直接その場で合否の結果を聞ける点です。
「なるべく早く結果を知りたい」「直接話がしたい」など考える方に向いてます。
一方、採用担当者が不在の場合には折り返しの電話を待つ時間が発生するケースもあるため注意が必要です。
また、こちらの都合で問い合わせをするため、企業の担当者が忙しいタイミングである可能性もあります。
相手の時間をいただいている意識を持って、配慮の言葉を伝えたり簡潔に要件を伝えたりする工夫をしましょう。
メール
サイレントお祈りか否かの問い合わせ手段には、メールの活用も挙げられます。
メールであれば落ち着いて文章を推敲して送信できるため、電話で臨機応変に応対するのが苦手な方には向いている手段です。
企業からの返信も文面で残るため、記録の役割も担います。
また電話であると、採用担当者が忙しいタイミングでないかなど考慮する必要がありますが、メールであればその心配は少ないでしょう。
企業としても、採用担当者のタイミングで連絡を返せるため、メリットが大きいといえます。
一方、メールは採用担当者の都合で返信が送られてくるため、結果を得るまでに時間を要するケースもあります。
「メールが返ってこないが再度メールを送っても良いものか」など別の悩みが発生する可能性にも留意が必要です。
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】問い合わせ時の例文
合否結果の問い合わせを決めたら、どのような文章で要件を伝えるのかを事前に検討しましょう。
企業側も理由があってサイレントお祈りを導入しているケースが一般的なため、企業側の事情に配慮した連絡ができるとベストです。
しかしサイレントお祈りをされた就活生は、決して気分が良いわけではありません。
「なぜ通知をしてくれないのだ」と不満を感じている方もいるでしょう。
そういった負の感情を問い合わせで出してしまわないためにも、事前に伝える内容を決めておくと安心です。
電話
自分(就活生):
お世話になっております。
就活大学の就活学部に所属している就活太郎と申します。
先日御社で受けさせていただいた採用選考の結果に関してお電話させていただきました。
恐れ入りますが、採用ご担当の〇〇様にお取り次ぎ願えますか?
お電話口の方:
確認いたしますので、そのままお待ちくださいませ。
採用担当者:
お電話代わりました。
採用担当の〇〇でございます。
自分(就活生):
お世話になっております。
就活大学の就活学部に所属している就活太郎です。
先日は最終面接にて貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
お忙しいところ誠に恐れ入りますが、選考結果のご連絡の時期を教えていただけないでしょうか?
採用担当者:
現在選考を進めている段階でして、〇日頃にはご連絡できる見込みです。
自分(就活生):
承知いたしました。
お忙しいなか、ご対応のお時間をいただきありがとうございます。
ご連絡をお待ちしております。
メール
件名:
○月○日の最終面接の結果につきまして/就活大学就活学部就活太郎
本文:
お世話になっております。
就活大学就活学部の就活太郎と申します。
先日は最終面接にて貴重なお時間をいただきまして、誠にありがとうございました。
本日は採用選考の結果に関してご連絡させていただきました。
恐れ入りますが、選考結果のご連絡の時期を教えていただくことは可能でしょうか。
面接時にこちらからの確認を失念しており、このようなメールを差し上げる運びとなりましたこと、誠に申し訳ございません。
ご多用の折お手数おかけしますが、ご確認の程よろしくお願いいたします。
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就活 太郎(しゅうかつ・たろう)
就活大学就活学部3年
携帯電話:
メール:
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】サイレントお祈りに関する注意点
最終面接を受けた企業からサイレントお祈りをされた場合に、いくつかの注意点があります。
サイレントお祈りは就活生にとってはデメリットが大きく、企業への不信感や苛立ちにつながるケースも多くあります。
しかし、その不信感や苛立ちを表に出してしまうと思わぬトラブルにつながる可能性もあるため注意が必要です。
就活生自身のストレスを増やさないためにも、サイレントお祈りだと分かったら気持ちを切り替えて他の企業の選考に進めると良いでしょう。
電話連絡はお勧めしない
サイレントお祈りに関する注意点として、メールでの連絡が適している点が挙げられます。
電話での連絡も手段のひとつですが、直接のやり取りであるとついつい感情的になってしまう恐れがあるためです。
また、採用担当者が不在の場合には折り返しの電話を待つ時間が発生し、ストレスを感じる方もいるでしょう。
そのような状況下でも、企業の担当者が忙しい時間を割いて対応してくれることへの配慮をおこなう必要があります。
一方メールであれば、落ち着いて文章を推敲して送信できるため、送信前に感情的な文章になっていないかなどチェックできます。
早く合否が知りたいと電話をしたくなる方も多くいますが、できるだけメールでのやり取りがおすすめです。
仕返しの行動は避ける
サイレントお祈りに不満を感じたとしても、感情的になり仕返しのような行動を起こす事態は避けましょう。
たとえば、SNSや掲示板に悪口を書き込んだり企業に嫌がらせをしたりする行為です。
企業の悪評が業界全体に広がり、企業の採用活動の妨害につながる恐れがあります。
そもそもこのような仕返しの行動は社会的にマナー違反です。
あまりにもひどい仕返しの行動をしてしまった場合、企業が警察などに依頼し仕返しをしてきた本人を特定しようとする可能性もあります。
そうなれば、他の企業で内定が決まっていたとしても、晴れ晴れと入社するのは厳しい状況になるでしょう。
一度は熱意を持って選考に挑んだ企業や自分自身のためにも、仕返しをするような行為は避けるよう注意が必要です。
【最終面接でサイレントお祈りされたかも】面接に不安がある人は
最終面接でサイレントお祈りを受けると、自信を無くしてしまい、他の企業の面接に不安を感じる方も多いでしょう。
企業の面接に不安を感じたら、就活エージェントを活用することをおすすめします。
就活エージェントを活用すれば、専属のアドバイザーから面接対策や自分に合った業界・企業の紹介を受けられます。
くわえて、自己PRの添削や自己分析方法のサポート、優良企業の紹介、入社準備など就活に関わる一連の流れをサポートしてくれるのがメリットです。
サイレントお祈りで面接に不安を感じたり悩んだりしている方は、まずは就活のプロである就活エージェントをぜひ活用してみてください。
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おわりに
企業の最終面接で、合否結果の通知なしに不合格となってしまうのがサイレントお祈りです。
就活生にとってはデメリットが大きく、ストレスに感じてしまう方もいるでしょう。
また合格している可能性もあるかもしれないと、他の企業の選考をセーブしてしまうなど悪影響も与えかねません。
サイレントお祈りか否か迷ったら、今回ご紹介した見分ける方法や合否の問い合わせ方法を参考にしてみてください。
合否の問い合わせをする際は、企業がサイレントお祈りを導入する理由があると理解した上で、配慮ある連絡ができるよう注意しましょう。