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・AI面接とは何か ・AI面接の特徴 ・AI面接の対策について
・AI面接を控えている人 ・AI面接について詳しく知りたい人 ・AI面接の正しい対策方法を知りたい人
メガベンチャーなどの選考を受け始めて初めてAI面接というものに行き当たり、戸惑っている人もいるでしょう。
先進的な社風の企業の中には、人と人の対面による面接でなくAI面接を取り入れているところもあります。
この記事では、主にAI面接でどのようなことを聞かれるのか、AI面接の質問内容にはどう対策すべきなのかについて解説しています。
AI面接ならではの特徴を押さえ、傾向や対策を知って選考を攻略していきましょう。
AI面接とは
AI面接は、通常の人と人同士の面接とは異なり、AIが面接官を務める面接です。
AIと応募者の質疑応答によって選考が終わるため、選考に人的リソースを割くのが難しい企業に重宝されています。
現在、400社以上で導入されている面接形式です。
近年では複数回ある面接のうち、一次面接をAI面接に置き換える形での利用が急増しています。
応答自体はAIが行いますが、内容の精査や判断は人間が行うため、時間だけを節約して効率良く選考を進められるのです。
録画型
国際的に主流なAI面接の一つは、応募者とAIのやり取りを録画してあとから人間が確認する録画型です。
とくによく用いられているのが、アメリカのHireVue社の提供するHireVue(ハイアーヴュー)になります。
日本国内での導入は少ないものの、AIの技術を活用し、主観によらない公平な視点から応募者を分析することが可能です。
マルチデバイスに対応しており、リアルタイムでのWEB面接にも活用できます。
面接のスケジュールを自動で調整したり、AIの機能で応募者の認知能力を把握したりと、最新の技術が利用されているプラットフォームです。
HireVueについて、詳しくはこちらからどうぞ。
録画面接との違い
録画面接は、単純にパソコンやスマートフォンのビデオチャットアプリを用いて行う面接です。
画面の向こうの面接官は生身の人間であり、応募者の評価にAIが介入することはありません。
録画型のAI面接の場合、最終的な判断こそ人間が行いますが、途中の分析にはAIの技術が用いられています。
そのため、人が持っている主観で判断するよりも公平性が高い評価を期待されているのです。
とは言え、細かな人物像の把握などの面ではいまだ対面に軍配が上がる場合もあります。
対話型
国内でもよく用いられているのは、対話型のAI面接です。
対話型AI面接で有名なのは、株式会社タレントアンドアセスメントが提供するSHaiNになります。
現在、国内でも導入企業が増えており、応募者の回答をもとに、AIによる最適な深掘り質問が可能です。
また、企業独自の質問をカスタマイズすることもできるため、簡単な対策で突破されたり、回答がどこでも聞けるようなものになってしまったりするのを防ぎます。
24時間365日、どこからでも利用できるのも利点です。
SHaiNについて、詳しくはこちらからどうぞ。
AI面接の特徴
続いて、AI面接が持つ一般的な特徴について見ていきましょう。
普段はAIによる面接を受ける機会はないため、どのようなものかわからないと不安に思う人も少なくありません。
対策を練るためには、まずどのような特徴があるのか知ってAI面接について理解する必要があります。
AI面接には、AI技術を用いたシステムならではの特徴があるため詳しく見ていきましょう。
AIが面接官をする
AI面接最大の特徴は、何と言っても面接官そのものがAIであることです。
人間の応募者に対してAIが質問を行い、回答を分析し、それに即して深掘り質問が行われる仕組みになっています。
実際に対面する人間の面接官がいないため、受けているうちにだんだんリラックスしていく人も少なくありません。
ただし、AI面接ではカメラによって学生の表情や視線の動きも評価されています。
人間の表情などを解析するプログラムが組まれており、回答の真偽や答えた際の心理状態などを分析しているのです。
そのため、最後まで気を抜かずに実際の対人面接と同じような振る舞いを意識したほうが良いでしょう。
また、録画された内容は人間の採用担当者が確認する可能性もあります。
日時や場所を問わず受験できる
AI面接は、人間の面接官が必要ないため企業側と応募者側のスケジュール調整が必要ありません。
また、オンラインで面接を実施するため、場所の制約もなく会場を押さえなくとも敢行できます。
そのため、応募者の都合に合わせて面接日時を選べ、就活中何かと忙しい学生にとっても便利なシステムです。
通常の面接であれば、面接のために会場と面接官のスケジュールを押さえ、さらに応募者にとって都合が良い日時を調整するといったように、1回の面接を実現するためにさまざまな手間がかかります。
WEB面接の場合はそのような手間は少なくなりますが、面接官が人間である以上スケジュールの調整は必要です。
AI面接であれば、そういった煩わしい手間をかけずに選考に移れます。
最終評価は人が行う
AI面接といえども、応募者に対する採否の判断のすべてをAIに任せているわけではありません。
回答内容や回答中の表情、視線などについて、AIは分析し評価を下しています。
しかし、最終的にその情報を踏まえて採否を判断しているのは人間です。
一次面接はAIが行っても、二次以降の面接は人間が行うという企業も少なくありません。
そのため、最終的な応募者に対する評価は人間の面接官が担当します。
AIでは拾いきれない心情の機微や、職場との相性を鑑みて正当に評価されるため、一定の基準を満たせなければバッサリ切られるというようなことはありません。
AI面接は、あくまでも企業側の人間が採用を行う際の補助的なツールの一つなのです。
回答に制限時間が設けられている
AI面接のうち、対話型面接には回答に制限時間が設けられています。
そのため、時間内にしっかり答えられないと自動的に面接が進んでしまい、不完全燃焼になったり適切な評価が行えなかったりする可能性が高いです。
人間相手の面接であれば多少想定された時間をオーバーしても待ってもらえる可能性はありますが、AIの場合はそうはいきません。
時間内に必要な回答を出し切れるよう、なるべく簡潔に答えられるようにしましょう。
実際の制限時間どおりにタイマーをセットして、アラームが鳴る前に答えきれるか面接対策でチェックしてみるのがおすすめです。
できなかった場合は話す内容を削る、話す速度を変えてみるなど、時間内に話し切るための工夫が必要になります。
企業がAI面接を実施する理由
続いて、企業がどうしてAI面接を導入しているのかをご紹介します。
AI面接の対策そのものに直接関係はないものの、なぜAI面接が利用されているかを知れば、よりAI面接がどのようなものなのかへの理解が深まるでしょう。
企業がAI面接のどのような点を評価して選考に採用しているのかチェックして、企業側の考え方を学ぶのもおすすめです。
評価基準が統一できるため
AIによる応募者の言動の分析を導入すれば、応募者に対する評価基準を統一できます。
人間が相手に評価を下す場合、どうしてもその人の経験や考え方に基づく主観的な評価が混じってしまい、判断が公平性を欠くケースも少なくありません。
その点、AIであればプログラムどおり判断するだけなので、勝手な主観が交じることはまずないです。
そのため、AI面接の導入は、結果的に人間の面接官の主観に応募者の評価が左右されるリスクを減らしていると言えるでしょう。
また、評価基準が統一され明確になることで、分析結果を確認した人が誰であれ基準を共有し、評価を理解しやすくなる効果もあります。
つまり「どうしてこのように評価されたのか」が可視化されるのです。
人的コストを削減できるため
AI面接を導入すると、企業側は人的コストを削減できます。
そもそも、複数回面接を行う企業の場合、一次面接は足切りの役割を担う場合が多いです。
そのため、まずはざっと選考書類と応募者の顔ぶれを確認し、社会的な常識があまりにもなさそうな人や、アピールしている内容があまりにも自社の実態とかけ離れている人をふるい落とすためだけに面接を行っている場合があります。
結局あとからより応募者について深掘りするための二次以降の面接が必要になるため、一次面接を行うだけ人的コストが無駄だと考える企業は少なくありません。
それをAI面接に置き換え、足切りのための分析などをAIに任せることで、企業側は人的コストを削減できるのです。
AI面接でされる質問の特徴
続いて、AI面接でされる質問の特徴について3つご紹介します。
AI面接の質問には、対面で人間の面接官が投げかけてくる質問とは異なる特徴がいくつかあるのです。
そのため、はじめは答え方に戸惑うこともあるかもしれません。
まずはAI面接における応募者への質問の特徴や傾向を知り、適切な回答方法を考えてみましょう。
質問の最初は「はい」か「いいえ」で回答する
AI面接で質問をされる際、最初は特定の経験の有無を問われる場合が多いです。
人間相手の通常の面接では、経験の有無ではなくアピールポイントに付随する形でエピソードの中身そのものを聞かれます。
また、通常の面接であれば、仮に同じ質問がされたならば結論として有無を答えたあと、どのようなエピソードがその根拠になるかを話し始めるでしょう。
しかし、AI面接の場合はこれに答える際、内容を長々と喋るのではなく「はい」か「いいえ」を簡潔に答えるだけで良いのです。
主に過去の経験が問われる
AI面接の場合、その人が現在持っているビジョンや強みなどのアピールポイントよりも、過去の経験に関する質問をされる場合が多いです。
志望動機に関連するような質問より、比較的成功体験や失敗経験など過去の経験に関する質問が問われます。
これは、一般的な面接と異なりAI面接が応募者にとって「自分の魅力」をアピールする場に当たらないからだと考えられるでしょう。
自己分析版のSPI試験のようなものであり、過去の経験について明瞭に答えられるほどしっかり自己分析を行っているかを見られます。
そのため、質問されて言い淀む回数が多かったり、話し方に自信がなさげになってしまったりする場合は要注意です。
はっきり自信を持って過去の経験を回答できるよう、自己分析の上練習しておきましょう。
一つの質問に対する深掘りが多い
AI面接は、あらかじめプログラムされた質問だけを訥々と行うわけではありません。
AIはリアルタイムで応募者の発言や状況を分析しています。
従って、AIから聞かれた内容に関する自分の回答に対して、次々と深掘り質問がされるのです。
そのため、本来その質問の中で求められている回答よりも多くの内容を回答してしまうと、時間が押すだけでなく、あとの質問で回答が重複してしまうこともあります。
たとえば、AIから「あなたは、過去にリーダーシップを発揮した経験がありますか。」という質問をされた場合、本来なら「はい」か「いいえ」だけで答えれば十分です。
これに対し、実際のエピソードまで回答してしまうと、次に「どのような状況でリーダーシップを発揮しましたか。」と聞かれた場合に回答が重複してしまいます。
AI面接に向けた事前準備
続いて、AI面接を控えている場合、事前にどのような準備をしたら良いのかをご紹介します。
AI面接は通常の面接と勝手が異なる分、似て非なるアプローチが必要です。
通常の面接対策に加え、AI面接ならではの対策についても把握して入念に準備を行いましょう。
AI面接への対策を助けてくれるツールもあるため、活用をおすすめします。
@ 自分史を振り返る
AI面接を受ける前には、入念に自己分析をしておく必要があります。
とくにおすすめなのが、自分史の作成と振り返りです。
自分史は、年齢ごとに自分の行動をまとめ、自分の心境の変化などを付記していく自分についての年代記になります。
AI面接では、志望動機など現在から未来にかかる質問よりは学生の過去の経験に基づいた質問がされることが多いです。
そのため、自分の人生を振り返り、何があったか言語化できるようにしておく必要があります。
自分史を振り返ってどのような行動を取ったか、それがどのような性質や考えに基づくものだったかを把握しておけば「○○の経験はありますか。」という質問に対してスムーズに応えられる可能性が高まります。
A 想定質問を用意する
AI面接でスラスラと質問に答えるためには、あらかじめ想定される質問をリストアップして回答を用意しておくのがおすすめです。
過去にされたAI面接での質問を調査し、回答をあらかじめ用意しておくと良いでしょう。
AI面接では、通常の面接とは一風変わった質問がされることが多く、答え方もやや独特です。
実際に質問されて戸惑わないためにも、あらかじめどのような質問がされるのか、どう答えたら良いのかを考えて準備しておくと、万が一のときに困らなくて済みます。
はっきり回答する練習にも活用できるので、まずは質問のリストアップと自分ならどう答えるかの想定からはじめましょう。
似たような企業を受けてすでに内定をもらっている先輩や、働いているOBOGから情報を集めるのも効果的です。
B AI面接アプリを利用する
通常の面接であれば、家族や友人に頼んで面接官役をやってもらえば簡単な面接対策になります。
しかし、人間と対面で行うわけではないAI面接についてはその対策が難しいです。
そこで「steach」のような AI面接の練習ができるアプリを利用して、AI面接の環境に少しでも慣れておくと良いでしょう。
steachはスマートフォンの自撮り機能を用いて簡単に面接の練習ができ、AIによる診断もついてくるため非常に実際のAI面接に近い機能を利用できます。
練習で話した内容を自動で文字起こししてくれるため、あとから客観的に内容や話し方を振り返れて便利です。
このようなツールを用いて何度も練習しておけば、本番のAI面接でもスムーズに回答できるでしょう。
AI面接で回答する際のポイント
続いて、AI面接で回答する際のポイントについてご紹介します。
回答する際に心がけるポイントについては、通常の面接とそこまで変わりません。
ただし、AI面接ではより明確に、より簡潔に回答をまとめる必要があります。
最終的に内容を判断するのは生身の人間である採用担当者であるため、そのことをつねに意識しておきましょう。
結論ファーストで答える
AI面接において、質問に回答する際は結論ファーストを心がけましょう。
通常の面接でも、聞き手が情報を理解しやすくなるため結論から話すことを求められるケースがほとんどです。
AI面接の場合はそれに加え、AIが回答を認識しやすくする目的もあります。
まず質問に対する回答として結論を述べ、必要に応じてその後に理由や具体例を挙げましょう。
明確な結論ではなく曖昧な内容を答えると、AIから聞き直される可能性もあります。
また、質問の意図を読み取れていない、適切な回答ができていないと採用担当者から判断される場合も少なくありません。
その後の質疑応答や採用担当者からの評価をスムーズに済ませるためにも、結論ファーストを意識しておきましょう。
構造化された回答を心がける
AI面接で質問に答える際は、構造化された回答を心がけましょう。
あちこちに話が飛んでしまうと、AIは話題を認識できない可能性があります。
また、採用担当者からも話をまとめる能力がないとみなされる場合が多いです。
そこで、回答を論理的に構成し、明確な流れを持たせるようにしましょう。
一例として、STAR法の形式を用いるのがおすすめです。
SはSituationであり、対象となる状況の説明になります。
TはTaskであり、当時の自分の役割や抱えていた課題です。
AはActionであり、その課題に対して自分がどのような行動を取ったのかを指します。
RはResultであり、行動の結果、どのような変化や成果が得られたのかという部分です。
このような論法は、通常の面接でもよく用いられます。
具体的な数字を盛り込む
AI面接で回答する際は、なるべく回答に具体性を持たせましょう。
曖昧で抽象的な表現は、現状のAIでは理解が難しい場合が多いです。
そのため、より具体的に答えるよう何度も質問し直される可能性があります。
きちんと具体的な回答を行い、AIが解析しやすいよう配慮したほうが良いでしょう。
また、人間が回答の内容を確認する際も、成果や効果を数字で表現することで、回答に説得力を持たせられます。
数値は具体性と信憑性を提供するほか、AIだけでなく万人にわかりやすい変化の指標です。
最初の状況と変化後の状況を定量化し、具体的な回答に結びつけましょう。
数値化が困難な場合は、自分の性質がエピソードにどう反映されているかをメインに持ってくるのもおすすめです。
AI面接の想定質問10選
続いて、実際にAI面接で出される可能性がある質問例を10個ご紹介します。
ここに挙げたものが質問例のすべてではありませんが、比較的聞かれる機会が多い質問ばかりですので基礎的な対策になります。
それぞれの質問をよく確認し、自分ならどう答えるか、どういった構成にしたらAIにも理解しやすいかを考えてみましょう。
高い目標を掲げて努力した経験はありますか?
過去の経験の有無を尋ねる質問の一つです。
この質問では困難な目標に向かって向上心を持って努力し、継続的に努力できるかを見られています。
高い目標は、基本的に自分で設定するものであるため向上心の有無の指標です。
企業としては自分で目標や課題を見つけ、継続的に努力できる人材が欲しいと考えています。
そのため、過去にそのような経験や実績があるかどうかで振り分け、応募者の素質を振り分けているのです。
経験がないのに「向上心がある」「努力できる」と言っても、説得力はないでしょう。
リーダーシップを発揮した経験はありますか?
こちらも過去の経験の有無について聞かれている質問です。
リーダーシップがあるか、すなわちチームを導き、影響を与え、結果を出す能力があるかを見られています。
メガベンチャーのように先進的な企業風土が特徴の現場では、役職がない場合でも自ら動き、周囲を巻き込んで動かしていくだけの力が求められる場合が多いです。
リーダーシップはそれが端的に表れる性質となるため、発揮した経験があるかどうかは現場での積極性の有無に関わると捉えられます。
チームワークを発揮した経験はありますか?
この質問では、過去の経験を通して応募者がチームの一員としてどんな役割を担い、貢献できるのかを見られています。
多くの企業では、一つの仕事を成し遂げるのに何人もの人が関わる場合がほとんどです。
メガベンチャーのような組織では1人で仕事をこなさなければならない場合ももちろんありますが、一般的な企業同様チームで活動することも少なくありません。
そのようなときに周りと協力できず、チームの和を乱す人物がいると全員のモチベーションに関わります。
そのため、チームワークを発揮できるかどうかを確認されているのです。
最も困難だった経験はありますか?
この質問では「どのような困難に遭ったか」という困難そのものにスポットライトを当てているのではなく、応募者がどのように困難な状況を乗り越え、問題を解決したかという、向上心や課題解決力を見られています。
そのため、困難だった状況の描写に時間を割いてしまうと、本来伝えるべきだった情報を伝え漏らしてしまう可能性が高いです。
困難な状況の説明は最小限に留め、自分がどのように考えて課題解決に動き、どのような性質が役立ったかに主軸を置いてみましょう。
人をマネジメントした経験はありますか?
この質問では、これまでの人生で後輩やチームメイトを指導した経験があるか、そしてメンバーのモチベーションを高めることができたかを見られています。
マネジメントできたか、という聞かれ方をすると大仰に感じるかもしれませんが、先輩やチームをまとめる立場としての指導なども十分なマネジメント経験です。
メガベンチャーの現場では、新人であってもチームのマネジメントを行わなければならない状況もあり得ます。
部活での経験などを思い返し、そのような状況になったことがあるかチェックしてみましょう。
トラブルに対応した経験はありますか?
この質問では、予期せぬ問題やトラブルに応募者がどのような対処をするか見られています。
トラブルが起きても冷静さを失わずにいられるか、解決に向けて動ける柔軟性や迅速な判断力があるかをチェックされているのです。
社会に出て仕事をはじめると、思ったよりトラブルの連続に行き当たります。
メガベンチャーのように新規事業に対して意欲的な企業はとくに手探りで仕事を進めることも多く、一般的な企業よりもトラブルにぶつかりやすいです。
そのような状況でいちいち取り乱していては話にならないため、ある程度の胆力が求められます。
自身の弱みはありますか?
この質問をされたとき、弱みがあること自体がマイナスなイメージになるのではと考え、とっさに「いいえ」と答えてしまう人がいます。
しかし、実際に聞かれているのは応募者が自分の弱点を認識できているか、それを改善するためにどのような努力をしているかという点です。
そもそもまったく弱みがない人物はいないため、基本的に自分がどのような弱みを抱えているのか把握している人のほうが客観性はあり、高く評価されます。
なおかつその弱みを放置するのではなく、しっかり改善のための行動に移せているのかが重要なのです。
自身の強みを発揮した経験はありますか?
弱みとは反対に、自身が持っている強みについても聞かれる場合があります。
通常の面接と異なり、AI面接でこのような質問をされる場合は魅力としての強みアピールの側面は弱いです。
客観性の担保にされている場合が多く、自分の強みを理解し、それを発揮できているかが見られています。
とは言え、基本的にはなるべく志望企業で必要とされている強みが良いでしょう。
企業が求める人材像などを参考に、回答に適した強みがあるかチェックするのがおすすめです。
チームの衝突を回避した経験はありますか?
リーダーシップを発揮したかどうかの質問やコンサル経験の質問と似て非なるものに、チームの衝突を回避した経験があるか聞かれる場合もあります。
この質問では、応募者がチーム内の対立や問題をどのように解決・管理するかがチェックされているのです。
社会に出て上の立場に行けば行くほど、チーム内の揉め事を仲裁する機会は多くなります。
メガベンチャーの場合は若くして責任ある立場になることも少なくないため、よりその機会は多いでしょう。
チーム内の人間関係をどれだけ円滑に回せるかは、意外とベンチャー企業でも重要なのです。
あなたがこの企業を選んだ理由は何ですか?
基本的にAI面接で志望動機を聞かれることはあまりありませんが、プラットフォームに搭載された機能を利用して企業側は自由に質問を決められます。
そのため、一概に志望動機は除外され、過去の経験だけが問われるとは言い切れません。
この質問では、企業に対してどれだけの熱意があるかを見られています。
とくにベンチャー企業の場合は、従業員1人ひとりの熱量を重要視しており、自社に大きく貢献してくれる人材を求める傾向が強いです。
そのため、この手の質問が来てもしっかり回答できるよう準備しておくことをおすすめします。
AI面接にまつわるQ&A
続いて、AI面接について就活生から寄せられることが多い質問をご紹介します。
AI面接はあまり馴染みがないシステムなため、通常の面接と比べてどこが異なるのか、どう対処したら良いのか判断がつかなくて困っている人も多いでしょう。
今回はそのような人からの質問4つに回答しています。
AI面接を受ける際は、ぜひ参考にしてください。
回答がすぐに思い浮かばなかったらどうすればいい?
回答時間がはじまってから反射的に答える必要はないため、思い浮かぶまで考えて構いません。
AI面接における回答時間は限られているものの、設けられた時間の中で自分なりの回答が答えられれば問題ないでしょう。
多くの場合、回答時間は60秒程度です。
ギリギリまで悩んで結局回答できなかった、となるのはあまり良くないものの、焦って思っても見ない回答を繰り出すのも芳しくありません。
回答の際は、すぐに思い浮かばなくても焦らないことが重要です。
回答で「いいえ」を答えても良い?
AI面接の質問に「いいえ」で答えるのは、極力避けたほうが良いです。
理由は、AI質問で確認されている内容の本質にあります。
過去の経験について、自今分析によって人生をしっかりと振り返れていれば何かしらのエピソードはあるはずです。
迂闊に「そんな経験はない」と答えてしまうと、自分のことをしっかり振り返れていない客観性の低い人物だと思われる可能性もあります。
最終的に評価対象となる回答数も減ってしまうため、あらかじめ自己分析をして話せるエピソードを用意しておきましょう。
回答のやり直しはできる?
AI面接でうっかり回答を間違えた場合、回答のやり直しはできません。
AI面接に限らず、面接はそもそもやり直しが利かないため基本的には間違えないように準備して臨む必要があります。
その上でAI面接の場合、回答に使える時間が限られており、前の回答のことを引きずっているとほかの回答にも影響が出てしまう可能性が高いです。
そのため、思うように回答ができなくても、気持ちを切り替えて次の質問に臨むことが大切になります。
服装はどうすればいい?
AI面接を受ける際の服装については、応募企業の面接ガイダンスに記載されている可能性があります。
そのため、当日までにガイダンスをよく読み込んで指定の服を用意しておきましょう。
もしとくに規定が見当たらなければ、通常の面接同様スーツを着用するのが無難です。
オンラインでAI相手といえども、選考を受けている自覚を持って失礼にならない服装を心がけましょう。
映像を録画している場合はあとで面接官が見る可能性が高いため、適当な服装は推奨されません。
面接対策ならエージェントを利用しよう
どうしても自力でAI面接の対策をするのが難しいと感じたら、就活のプロである就活エージェントの利用がおすすめです。
就活エージェントを利用すれば、面談を通じてあなただけの自己PRを作成できます。
また、AI面接の実例についても話が聞けるため、より対策を講じやすくなるでしょう。
「ジョブコミット」では、自己PRの作成以外にも、面接対策や企業情報の提供など、さまざまな面から内定獲得までのサポートを行っています。
ジョブコミットへの登録は、こちらからどうぞ。
まとめ
AI面接は、極力企業側の負担を減らし、公平に応募者の性質を判断するために効果的な選考システムです。
国内での実績は企業の全体数に比べれば少ないものの、メガベンチャーであれば取り入れている企業は相当数あります。
通常の面接とは聞かれる内容や答え方が異なる場合があるため、実際の面接で戸惑わないためにも事前の準備が重要です。
質問に対して具体的な回答を返すこと、時間内に回答できるようにすることなどを中心に対策し、本番に備えましょう。