- 食品業界の自己PRについて
- 食品業界の主な職種
- 食品業界の自己PRで使える強み
- 食品業界に進みたいと思っている人
- 食品業界に興味がある人
- 食品魚介の業界研究をしている人
食品業界の企業に効果的な自己PR文を書くには、どのようなポイントに気をつければ良いかご存じですか。
今回は食品業界に応募する際に使える自己PR文のコツやポイント・例文を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
自己PRが聞かれる理由
まずは、企業が学生に自己PRを聞く理由について解説します。
自己PRを問わず、エントリーシートや企業で評価される答えを述べるには相手の質問の目的を知ることが大切です。
PRの内容が充実していても、企業が聞きたいことと合っていなければ評価されません。
企業が聞きたいことを理解し、それに沿った内容の自己PRができるようにしましょう。
学生の強みを理解するため
企業は自己PRを通して、就活生が自分の強みや得意分野をどのように理解しているか把握しようとしています。
就職活動の採用・不採用を決める大きな要素は、就活生が職務に貢献できるかどうかです。
自分の得意分野を理解していない応募者に対しては、なかなか入社後どのように貢献してくれそうかイメージできません。
「この人は良い営業成績を残してくれそう」「この人は周囲の方と協調して仕事ができそう」など、良いイメージを持ってもらえるよう自己PR文を作成しましょう。
「強み」は、採用担当者が応募者に抱くイメージと直結しやすい要素です。
印象に残らない方はほとんど次のステージに呼ばれないため、印象に残りやすい・わかりやすいPRを作成するようにしてください。
求めている人物像と合っているか
企業は自己PRを通して、企業が求めるスキル・価値観と就活生のマッチ度を測ろうとしています。
いくら優れた人材でも、企業が求める人物像と合わないと内定をもらえる可能性は高くありません。
自ら進んで積極的に、考えるより先にアクションを起こせる人材のほうが評価される企業は多いでしょう。
しかし慎重に物事を考えたり分析したりできるタイプの方が評価される企業では、積極性の高さがあまり良いアピールにならないことも考えられます。
まずは応募先企業が求める人物像・社風などを理解することが大切です。
企業研究・業界研究をしっかりしておけば、こういった部分で躓く可能性はあまりありません。
説明会に積極的に出席したり、インターンシップに参加したりするのがおすすめです。
自己分析ができているか
自己PRは、就活生がしっかり自己分析できているかをチェックするのに最適な質問です。
就職活動を進めるにあたって、自己分析は欠かせません。
自己分析をおこなうことにより、自分の強みや将来やりたい仕事の軸を定められるようになるためです。
逆に自己分析をおろそかにしていると、どうしても待遇が良さそうな会社・安定した会社などを選んでしまいやすくなります。
そうすると志望動機や入社してからやりたい仕事について踏み込んで質問されても、なかなか答えられません。
本当にうちの企業を志望しているのか疑問を持たれ、なかなか内定をもらえなくなる可能性が高いでしょう。
就職活動を何からスタートさせるか悩んでいる方は、まず自己分析から始めるのがおすすめです。
そもそも食品業界とは
食品業界の企業は、さまざま食品を製造し小売店などを通して消費者に販売しています。
たとえば菓子やレトルト食品・冷凍食品といった加工食品を作っている企業が代表例です。
しかし清涼飲料水やアルコール類といった飲料メーカー、調味料や小麦粉といった食品原料を製造する企業も食品業界に含まれます。
就業経験がない学生でも、食品業界なら多くの企業を知っているでしょう。
食品業界の動向
続いて、食品業界の近年の動向をご紹介します。
就職活動で後悔しないようにするには、今後業界がどのように進んでいくか知っておくことが大切です。
食品業界は決して成長著しい業界ではありませんが、人間が生きていくのに欠かせない「食」を提供するため、一気に衰退していくことは考えられません。
しかし将来に向けた課題も多いため、決して楽に生き残りやすい業界とも言えない状態です。
人口減少による市場の縮小
日本は少子高齢化社会であるため、消費者数はどうしても減少傾向にあります。
食品の需要も、当然徐々に縮小している最中です。
そのため、国内だけで商品を製造販売していてはどうしても売り上げが伸びにくくなっています。
現在各企業が新たな市場を開拓しようと思えば、海外に展開するか、消費者の新たなニーズを掘り起こせる商品開発を強化しなければなりません。
しかし、食品業界の商品は「安全に食べられる」ことが大前提で、今までになかった斬新な商品・サービスを生み出すのは困難でしょう。
海外に進出するにしても、日本でヒットする商品が海外でも受け入れられるかはわかりません。
他の業界に比べると、メイン事業の範囲内で成長していくのが大変な業界と言えます。
健康志向への対応
現在食品業界は、健康志向へ対応を迫られています。
低糖質・低カロリーの商品やオーガニック食品の需要が増加しており、健康になんの配慮もなされていない商品は敬遠する方も珍しくありません。
かつては健康をあまり重視していなかったレトルト食品・インスタント食品・菓子といった商品を製造する業界も、現在は健康志向の商品を多く出しています。
就活生の皆さんも、こうした傾向を感じることは多いのではないでしょうか。
たとえば「カップヌードル」でおなじみの日清食品も、低糖質高たんぱくの新しいカップヌードルを出したり、栄養バランスが整ったインスタント食品を販売したりするようになっています。
これからもこの傾向がいきなり変わる可能性は低いでしょう。
原材料費の高騰
食品業界にとって近年非常に大きな課題となっているのは、原材料費の高騰です。
これは企業が努力しただけで、簡単に解決できる問題ではありません。
世界情勢が大きく動けば、思わぬ形で原材料費が高騰することもあります。
たとえば現在は原油価格が高騰しており、原油価格が上がれば輸送費も上がることは避けられません。
原材料の調達に輸送が必要ないことは考えにくいため、原油価格の高騰が原材料費にまったく影響していない企業はほとんどないでしょう。
もちろん、これをそのまま販売価格や内容量に反映させてしまうと、小売店や消費者が買い控えてしまう原因になりえます。
この課題をどのように解決していくかは、どの食品業界の企業も頭を悩ませているところです。
スマートファクトリー化
スマートファクトリーとは、AIやIoT技術などを駆使し、デジタルデータをもとに業務を管理する工場のことを指します。
食品業界でコストの多くを占めるのは、原材料費や人件費です。
原材料費を簡単に削減することは難しいですが、スマートファクトリー化を進めれば生産性を向上させ、少ない人件費で多くの商品を生み出せるようになります。
AIなどで最適な製造フローを実現できるようになれば、廃棄ロスなども減る可能性が高いでしょう。
スマートファクトリー化は企業の利益向上に役立つだけでなく、フードロスの削減など環境面でも食品企業がアピールできるポイントになっています。
今後も食品業界全体でスマートファクトリーの導入が加速し、食品製造のあり方が大きく変わっていくかもしれません。
食品業界の主な職種
続いて、食品業界の主な業種を4つ解説します。
もちろん、食品業界にもこれら以外の仕事に従事する方は大勢います。
人事・経理など、直接食品に関連しない仕事を担当する方も欠かせません。
しかし以下の見出しでご紹介するのは、食品業界ならではの業務に携わる仕事です。
食品業界に応募するなら、やはりこれらの仕事に興味があることをアピールし、志望度の高さを示すほうが好印象を持たれやすいでしょう。
企画
企画は、新商品の企画開発や市場調査をおこなう職種です。
消費者のニーズととらえた商品を企画し、売り上げを向上させるための戦略を立案する重要な役割を担います。
近年は食品業界に原材料費高騰などの逆風が吹いており、ヒット商品を持った企業でも廃業に追い込まれることは珍しくありません。
そのため、新しいヒット商品を生み出すことは多くの企業において至上命題です。
ヒット商品を作るためには良いコンセプトの商品を生産するだけではなく、消費者に買いたいと思わせる広報活動をおこなわなければいけません。
企画が成功すれば企画した商品の売り上げが伸び、その商品が定番・ロングセラーとして世の中で長く愛されるかもしれません。
非常にやりがいのある仕事と感じる方も多いのではないでしょうか。
生産・開発
生産・開発は、食品の製造プロセスを管理し、新しい製品の開発をおこなう仕事です。
高品質で安全な食品を生産するため、さまざまな技術を駆使して食品業界を支えています。
「ヘルシーな食品を製造している」「高級感がある」など、企業のイメージを損なわず優れた商品を生み出すには、試行錯誤が欠かせません。
何度も失敗してはやり直すことが求められる、根気が必要な仕事です。
社内のプレゼンでアピールする必要もあるため、プレゼン能力も求められます。
生産・開発部門が考えるのは、食品そのものだけとは限りません。
消費者が使いやすいパッケージなどを考案することにより、商品の売り上げが劇的に伸びる可能性もあります。
製造ラインがより効率的になる新しい機械技術を生み出すことも、企業の利益に直結するでしょう。
営業・販売
営業・販売は、商品を市場に流通させるための営業活動や販売戦略を担当します。
いくら良い商品を製造しても、その商品を小売店に買ってもらえなければ企業の利益は上がりません。
商品の魅力を伝えることにより、売り上げを拡大するのが営業の大きな役割です。
しかし新製品を店頭に並べてほしい場合、小売店はその商品が売れそうかどうか簡単には判断できないでしょう。
営業活動が成功するかどうかは商品の良さが伝わるかどうかだけでは決まらず、むしろこれまでの信頼関係が構築されているかどうかが重要です。
そのため、営業・販売の方が小売店にさまざまな形で協力することも多いです。
食品業界の営業マンは売り場の改善や販促キャンペーンなどに精力的に取り組み、小売店から信頼してもらえるようになる必要があります。
管理
食品業界では、生産や販売の現場を支える管理業務をおこなう方も非常に重要です。
労務管理・品質管理・在庫管理など、管理業務をこなす方が考えなければいけないことはたくさんあります。
とくに食品の品質管理がしっかりなされていないと、大きな不祥事が起きてしまうかもしれません。
異物混入・食中毒・賞味期限偽装といった問題は、消費者から非常に厳しい目を向けられてしまいます。
万が一何か問題が発生した時はその問題を隠蔽せず、速やかに商品回収などの手を打たなければいけません。
管理業務は企業の利益向上に直接貢献するのは難しいですが、企業全体の運営が円滑に進むようサポートする大切な役割です。
強い責任感を持ち、業務に誠実に向き合える人材が求められます。
食品業界の自己PRで使える強み一覧
次に、食品業界に提出する自己PRで使える「強み」をいくつかご紹介します。
食品業界の特徴は、消費者のニーズを強く意識しなければいけないこと、安全を重視しなければいけないことなどです。
こうした食品業界の特徴にマッチする強みをアピールできれば、内定をもらいやすくなります。
自分に当てはまっている資質があれば、それをどのようにアピールできるか考えてみましょう。
チャレンジ精神
食品業界は、常に新しいトレンドや消費者のニーズの変化に対応することが求められる業界です。
消費者のニーズは数年で大きく変わることもあり、現在主流のニーズから外れた商品が思わぬヒットにつながることも珍しくありません。
新しい商品やサービスを開発するための革新的なアイデアを持ち、それを実現するための挑戦心が高く評価される可能性は高いです。
ただし、いくら良いアイデアを生み出す能力があるチャレンジ精神旺盛な方でも、それを社内に認めてもらわなければ意味がありません。
社内でGOサインが出て、はじめて商品のプロジェクトが具体的に動き出します。
チャレンジ精神がある方は、それを企業の利益につなげられることをプレゼンできる能力も併せ持つことが大切です。
柔軟性
食品業界はトレンドが急に変わることがあり、今まで消費者に支持されていた商品が急に売れなくなることも考えられます。
たとえば近年は食に「時短」を求める方が少なくありません。
しかし、あえてひと手間かけて、自分が本当に好きなもの、おいしいものを味わいたいと考える「プロパ(プロセスパフォーマンス)」といった考え方が台頭しつつあります。
そのため、食品業界で企画や商品開発に携わる方は、新しい技術や市場の変化に柔軟に対応できるかが重要です。
とくに商品開発は何度も失敗しながら1つの良い商品を作り出す仕事のため、失敗してもすぐ次のテストに気持ちを切り替えられるメンタルが求められます。
柔軟に考えられ、失敗を次の仕事にすぐ活かせる人材のほうが食品業界で成功しやすいでしょう。
課題解決力
食品業界では、市場動向や顧客のフィードバックを分析し、課題解決策を見つける能力も求められます。
食品業界は、ほとんどの市場でライバルと競争がおこなわれる業界です。
代表的なのは、キリンやアサヒを中心にした「ビール戦争」でしょう。
新商品が出ることにより、大企業のトップシェアが簡単に覆されてしまうことがあります。
他の業界でもシェア争いは常に繰り広げられており、現在トップシェアの企業が何年もその座を維持できるとは限らない状況です。
業界の中で競争力を維持するためには、データ分析やロジカルシンキングをもとに現状の課題を見つけ解決していくことが欠かせません。
営業・販売といった職種の方も、営業がうまくいかなかった時に問題点を自ら考え、次の営業活動に活かすことが求められます。
誠実さ
食品業界は商品の安全性・品質が消費者からの評価に直結します。
そのため、小さなリスクも見逃さない誠実さ、責任感が重視される傾向が強いです。
とくに生産管理に携わる方は、何か問題が発生した時にそれを包み隠さず報告できる誠実さ・まじめさが求められます。
営業も、小売店に対して誠実に対応する必要がある職種です。
商品の魅力をただ伝えるだけでなく、商品のデメリットなどを質問された際は正直に答えることが相手から信頼を勝ち取ることにつながります。
誠実であること・必要なことをしっかり連絡・相談できることは、社会人の基本です。
就職活動のアピールポイントで誠実さ以外のポイントを掲げる方も、社会人として誠実であるよう努めることは欠かせません。
リーダーシップ
商品開発や企画広報など、食品業界の仕事の多くはチーム単位のプロジェクトで動いていきます。
そのため、チーム内で協力できる協調性やリーダーシップも必要です。
チーム全体の目標達成に向け、チーム内で目標を共有し役割分担をしていく必要があります。
経験を積み責任のある立場につくようになれば、後進への指導力も重要です。
そのため、学生時代にリーダーシップを発揮して良い成果を出せた経験があれば、そのエピソードが大きなアピールにつながります。
ただリーダーに就任したことをアピールするのではなく、リーダーとしてどんな仕事を成し遂げたか、何を意識しながらリーダーの役割をこなしてきたかをアピールしましょう。
リーダーの経験から何か学べたことがあれば、それを述べるのもおすすめです。
食品業界における自己PRの構成
続いて、自己PRの構成について簡単に解説します。
この構成は面接の話し言葉でもエントリーシートの文章でも使えるものになっているため、ぜひマスターしておきましょう。
もちろん、食品業界以外に自己PRを述べる際もこの構成は役立ちます。
結論から伝える書き方・話し方を常に意識すると、書類選考や面接を通過しやすくなるでしょう。
結論
まずは、過去の経験を通して培われた自分の強みを簡潔に述べましょう。
「私の強みは〇〇です」と、自信を持って言い切ることが大切です。
最初に結論を述べると、面接官はその後の話をストレスなく理解しやすくなります。
逆に最初に理由から述べて最後に結論を話す方法は、面接官が最後まで話の要点が何か理解できません。
自分が一番主張したい内容がぼけてしまう可能性があり、論理的な話ができるという印象を持ってもらいにくくなってしまいます。
概要
採用担当者は、就活生の人柄を知らない状態で書類を読んだり面接に臨んだりします。
「私の強みは〇〇です」と書いても、それが本当のことであると納得してもらわなければ意味がありません。
結論に続いて、その強みを裏付ける証拠を簡単に述べましょう。
まずは証拠の概要を述べます。
たとえば「私はこの強みを活かしてアルバイトで~~という成果を上げることができました」といった説明です。
概要まで含めて、最初に述べる「結論」と考えることもできるでしょう。
課題
食品業界では課題解決力が高く評価されるため、強みを発揮したエピソードを述べる際にはどのような課題をどうやって解決したか示すことが大切です。
まずは説明したいエピソードで、解決すべき課題が何だったかを述べましょう。
この課題を述べる際は、数字など定量的なデータを用いれば説得力が増すのでおすすめです。
たとえば「部活でチームが2回戦の壁を越えられなかった」「文化祭の模擬店で〇万円の売り上げを目指すことになった」といった説明が考えられます。
行動
次に、課題を解決するためにどのような行動を起こしたか述べる必要があります。
その課題をクリアするプロセスで、自分がどのような役割を果たしたかわかりやすく述べましょう。
リーダーシップをアピールしたい方も「リーダーとして〇〇を成功に導きました」だけでは何をしたのかまったくわかりません。
その際は、自分が「どのように考えたか」「どうしてその行動を起こそうと思ったのか」も述べるのがおすすめです。
自分が仕事に対してどのような考え方をする方なのかも、面接官に知ってもらえます。
結果
エピソードの最後は、その行動を起こした結果課題を解決できたか、どのような成果を得られたかで締めましょう。
こちらも数字など定量的なデータを示すと説得力が増します。
ここで重要なのは、どれだけ成果を上げられたかではありません。
そこから何を学んだか、自分がその経験をもとにどのように変われたかといった要素のほうが重要です。
結果だけを強調して自慢のように聞こえてしまうと、かえってマイナスアピールになってしまう可能性もあるので注意しましょう。
貢献
最後に、もう一度結論を述べます。
しかしここでは、冒頭の結論を同じ文を繰り返すのではなく言い方を変えましょう。
自分の強みを入社後どのように活かしたいか、活かせると考えているかを伝えるようにしてください。
たとえば「入社してからも〇〇を活かし、〇〇の分野で活躍したいです」などと伝えられます。
このように締めることは自分の主張を繰り返すことによって結論を強調する効果があるだけでなく、志望度が高いことをアピールするのにも有効です。
食品業界の自己PRを作成する際のポイント
次に、食品業界の自己PRを作成する際のポイントを4点解説します。
自己PRは他の就活生と差をつけやすいポイントであるため、できるだけしっかり作り込みましょう。
ポイントを押さえた自己PRを作るためには、自己分析が欠かせません。
なかなか良い自己PRが作れないと感じる方は、自己分析をやり直してみるのもおすすめです。
オリジナリティが大事
自己PRを考える上では、オリジナリティが非常に大切です。
自分にしかないエピソードを盛り込み、それが自分が志望する業界・企業に適しているとアピールできれば、内定をもらえる可能性が高くなります。
しかし「強み」自体でオリジナリティを出すことは難しいでしょう。
強み自体は「リーダーシップがある」など他の方とかぶってしまっても構わないので、その強みを示す根拠でオリジナリティを出すよう心がけてください。
同じ課題に取り組んだ経験でも、人によってどう取り組んだかには差が出るはずです。
部活で好成績を出すのに毎日コツコツ練習することを重視する方もいれば、やり方を創意工夫して練習の効率を上げるようにしてきたことが功を奏する方もいます。
具体的なエピソードを盛り込む
自己PRでは、説得力を高めるために具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。
具体的なエピソードがあれば、採用担当者が「この方は〇〇をして剣道で全国大会に出場した人」など就活生に対する解像度を高めるのにも役立つでしょう。
ただし、このエピソードを作る際は「正直に」「盛りすぎない」ように書くことが大切です。
大切なのはエピソードがどれだけすごいかではありません。
そのエピソードを通して、その方の強みがどれだけわかりやすく見えるかのほうがはるかに大切です。
「全国大会優勝」など、誰でも聞いただけですごいと思うようなエピソードを述べられる方はそれほど多くありません。
あまり良いエピソードがない・インパクトが強いエピソードがないと悩みすぎず、自分の良さを正直に伝えられるように工夫してみましょう。
企業のニーズに合わせる
就職活動は企業と学生のマッチングなので、自己PRを企業のニーズに合わせていくことも大切です。
自分は企業が求める人物像とマッチする人物である、食品業界に向いている人物であるとアピールしましょう。
もちろん、このポイントを押さえるためには企業研究・業界研究が欠かせません。
説明会への出席やIR情報を読み、企業がどのような人材を求めているかを理解してから書類を書いたり、面接の受け答えを準備したりしてください。
志望度の高い企業は、それ以上の研究をするのがおすすめです。
たとえばインターンシップを受けたりOB訪問を申し込んだりすれば、現役社員の方と直接話をする機会を得られるでしょう。
しっかり企業研究していると示すことは、志望度の高さをアピールすることにもつながります。
食に対する思い入れを伝える
可能であれば、自己PRの中で食に対する思い入れを伝えるようにしましょう。
食を通して他者に大きな影響を与えた経験があれば、それを盛り込むのがおすすめです。
ただし、学生時代に誰もが「食」で印象に残るような経験ができるとは限りません。
飲食店のアルバイトをしておらず料理が趣味でない方などは、このようなエピソードを書けないこともあるでしょう。
しかし、自己PRで述べられる文章量や面接の回答時間は限られています。
食に対する思い入れがなかなか思い浮かばないことは、強みをアピールすること、その強みをわかりやすく説明することに集中してください。
食品業界を強く志望していることをアピールするチャンスは、自己PR以外にもたくさんあります。
【強み別】食品業界で評価される自己PR例文
続いて、食品業界で評価されやすい自己PRの例文を5パターンご紹介します。
先述した食品業界で評価される可能性が高い「強み」と、食品業界の代表的な職種を組み合わせました。
以下の例文に共通しているのは、結論から書き始めていること、企業に入社できた時の貢献についても触れていることです。
これらの例文を参考に、オリジナルの自己PR文を作成してみましょう。
①チャレンジ精神×企画職
大学時代にこのチャレンジ精神を活かし、今までまったく経験がない〇〇部に入部し、県大会まで進むことができました。
周囲の対戦相手とは、どうしても経験値の差があります。
そこで私は相手がどうしたら嫌がるかを研究し、XXや■■を重点的に練習することにより自分の土俵で戦えるようにすることを意識しました。
食品業界でも消費者のニーズを研究すること、常に新しいことにチャレンジすることは、新しいヒット商品を生み出すのに欠かせないと考えています。
もし御社で働かせていただけることになったなら、私はこのチャレンジ精神と常に研究する気持ちを忘れずに仕事に取り組み、良い企画を生み出せるよう努力していくつもりです。
②柔軟性×企画職
現在私はアルバイトで家庭教師をしています。
そこで最初に立ちはだかった壁は、生徒がなかなか宿題に前向きに取り組んでくれないことでした。
私は最初、生徒に宿題が難しすぎるか、量が多すぎるかしてやる気がなくなってしまうのかと考え、宿題を簡単なものにしましたがうまくいきません。
そこで生徒とよく話をして考え方を変えた結果「いつ宿題をやるか」「どのように宿題を進めるか」のアドバイスをして、宿題をやりやすくするほうが良いのではと考えました。
そのアドバイスに合わせて宿題を出すようになってからは、生徒が宿題をしっかりやるようになっています。
社会人になってからもこの柔軟に思考する強みを活かし、御社の企画職として活躍したいです。
③課題解決力×生産・開発職
この解決力は、現在専攻している〇〇の研究でよりいっそう磨かれました。
〇〇の研究は、仮説がそのまま結論になることはほとんどありません。
実験の最中に思わぬことが起こり、次はそれを前提に新たな仮説を立てることの繰り返しです。
私は少しでも試行錯誤のプロセスを減らせるよう、常に一手先を考えて「XXが起こったら次はこうする」「XXだけでなく△△の可能性も考えておこう」と思考するようにしています。
その結果夏に提出したレポートが学内で高く評価され、■■という賞をもらうことができました。
御社で生産開発の仕事を任せてもらえるようになった際も、この課題解決力を活かして仕事をしたいと思います。
④誠実さ×営業・販売職
現在私はテレアポのアルバイトをしており、そこでクレーム対応を受けることが少なくありません。
その際に相手の意見を聞き、誠実に対応してきたことがアルバイト先で評価されました。
私が常に心がけているのは、こちら側に責任がない場合でも「対応できない」と突き放すだけでなく、どうしたらその課題を解決できるか話すように努めることです。
たとえば問い合わせ先が違う場合はその問い合わせ先を案内し、無償で対応できない場合はなぜその費用が必要かを丁寧に説明しています。
御社で営業の仕事をする際も、常に誠実さを忘れず仕事をすることによって相手から信頼してもらえるよう頑張りたいです。
⑤リーダーシップ×管理職
部長を務めている〇〇サークルでは、メンバー同士の人間関係が良くなるよう、いろいろなコミュニケーションを取る機会を用意するよう努めています。
学年やポジションが違うと話す機会が減るメンバーもいるので、チームワークを高めるにはとにかく相互理解を深めることが大切だと考えました。
具体的には、定期的な食事会でメンバーの席が仲良しのメンバーだけで固まらないようくじ引きにする、仕事を割り振る際にいつも同じメンバーにならないように考えています。
社会人になってからもリーダーシップが必要な場面は多いはずです。
御社でも工場の生産管理で従業員のチームワークを取らなければいけないことが多いと思うので、私はメンバー同士が話しやすい関係を保てる職場づくりを通して貴社に貢献できればと考えています。
自己PRの作成に困ったらジョブコミットを利用しよう
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まとめ
自分が食品業界に向いた人材であること、食品業界を強く志望していることを示すには、自己PRで差をつけるのがおすすめです。
自己PRでは自分の強みに関する説明に説得力を持たせることが大事なので、しっかり自己分析をして具体的なエピソードを話せるようにしておきましょう。
困った時は、就活エージェントなどに相談して、他の方の意見を聞きながら自己分析をやり直してみるのもおすすめです。