はじめに
エントリーシートに記載ができない回答があるときに、空欄のまま提出していいのか不安になる方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではエントリーシートの設問に空欄のまま提出していい設問と回答できない時の対処方法について詳しく解説をします。
ESに空欄はあってもいい?
エントリーシートの質問に対して空欄のまま提出するのは好ましくありません。
企業はエントリーシートを通じて、応募者の意欲や自己PR、適性を判断しますのですべての質問に対して回答するのが望ましいです。
たとえば、資格やアルバイト経験など該当するものがない場合は、空欄よりも「特に経験がないため記入できません」と一言あるといいでしょう。
空欄を作らず、必ず何らかの形で自分を表現したほうが採用担当者への印象も変わってきます。
ESで空欄にしてもいい設問
エントリーシートに空欄にしてもいい設問は以下の4つあります。
- 連絡先
- 資格
- ゼミ・アルバイト経験・サークル活動
- 本人希望記入欄
該当するものがなければ無理に記載する必要はなく、マイナス評価される心配もありません。
それぞれについて、詳しく解説をします。
①連絡先
エントリーシートで空欄にしても問題ない設問として「連絡先」が挙げられます。
連絡先は基本的な情報であり、応募者が採用担当者から連絡を受け取るために必要です。
エントリーシートの連絡先欄はご自身のものとは別に、家族と別に暮らしている場合に限って、実家の住所や連絡先を記入するように求められますが、実家暮らしの場合、その欄は記入する必要はありません。
何も書いていないことが気になる方は、「同上」と記入してもいいでしょう。
②資格
エントリーシートで空欄にしても問題ないのが資格を記入する項目です。
資格欄は、自分の専門性やスキルをアピールする重要なポイントですが、すべての人が資格を持っているわけではありません。
資格を取得していない場合や自分が希望する職種に関係のない資格しかない場合、無理に記入する必要はありません。
空欄にしても評価への影響は少ないため、他の項目で自分の強みや経験をしっかりアピールしましょう。
ただし、取得した資格があれば積極的に記入するのをおすすめします。
③ゼミ・アルバイト経験・サークル活動
ゼミ・アルバイト経験・サークル活動も空欄のままにしても問題ありません。
採用担当者がこれらの活動を知りたいのは応募者の人間性やコミュニケーション能力を知りたいためです。
必ずしも全ての学生が経験をしているわけではありませんので、ゼミやアルバイト、サークル活動に参加していない場合は記入欄に「特になし」と記載しておくと記入漏れではないことを示せます。
なお、面接の際に「なぜアルバイトやサークル活動をしなかったのか」を聞かれる場合もあるので答えられるように考えておきましょう。
④本人希望記入欄
エントリーシートには本人希望記入欄が設けられている場合がありますが、記載内容がなければ空欄のままで構いません。
この欄は、希望する職種や勤務地、勤務条件などを自由に記入できるスペースですが、必ずしも記入しなければならないわけではありません。
特に、まだ具体的な希望がない場合や自己分析が不十分で明確な意思が固まっていない場合は、空欄にしても問題ないです。
むしろ、何も考えずに記入するよりもしっかりとした考えを持った上で記入する方が良いでしょう。
ESで空欄にしてはいけない設問
ここまで、エントリーシートで空欄にしてもいい設問を紹介してきましたが、一方でエントリーシートに空欄にしてはいけない設問が以下3つあります。
-
人柄を問う設問
-
志望動機を問う設問
-
自由記述欄
合否に関わる設問ばかりなので、必ず丁寧に設問に答えるようにしましょう。
それぞれについて、詳しく解説をします。
人柄を問う設問
人柄を問う設問では、志望動機や自分自身の強み、価値観について尋ねられることが多く、採用担当者はこの情報をもとに学生の人間性や適性を判断します。
この部分を空欄にしてしまうと、自分自身をアピールする機会を失い、他の応募者との差別化が難しくなります。
例えば、「あなたの趣味や特技は何ですか?」といった質問には、自分の個性や考え方を反映できるため、丁寧に考えて設問に回答していきましょう。
また、企業の文化や求める人材像に合った答えをすると、面接へのステップにつなげるチャンスも広がります。
したがって、人柄を問う設問にはしっかりとした内容を記入し、自分の魅力を最大限に伝えていきましょう。
志望動機を問う設問
志望動機もエントリーシートで空欄にしてはいけない設問です。
企業はこの質問を通じて、応募者がどれほど自社や業界に対して理解を深め、関心を持っているのかを見極めます。
志望動機は、単に「御社に興味があります」というだけでは不十分で、具体的な理由や自分の経験を踏まえた内容を伝えることが求められます。
この設問を空欄にするのは、自分の志望意欲を伝える大きなチャンスを逃すことになります。
しっかりとした志望動機を書くと、企業の求める人材像とのマッチングをアピールできるため、選考において大きなアドバンテージとなります。
したがって、志望動機の設問は必ず記入し、自分の言葉で具体的な理由を伝えられるようにしましょう。
自由記述欄
自由記述欄は自己アピールや志望動機、または具体的な経験について自由に記述できる欄です。
空欄にしてしまうと、自分の考えを企業に伝える機会を逃してしまいます。
自由記述欄では、自己の強みや過去の経験を自己PRやガクチカで書けなかったことを具体的に記載していきます。
たとえば、特定のプロジェクトやアルバイト、サークル活動など、自己の成長や学びを通じて得たスキルや価値観をアピールしてみるといいでしょう。
このように、自由記述欄に自分の経験を具体的に記述できると企業に対して強い印象を与えられます。
独自の視点で応募者としての個性をアピールしましょう。
そのため、自由記述欄は絶対に空欄にせず、しっかりと自分の言葉で埋めていきます。
ESに空欄・空白ができてしまったときの対処法
エントリーシートは基本的に全て埋めるようにしていきましょう。
しかし、どうしても埋められなく空欄、空白になってしまいそうなときもあります。
そこで、ここからはエントリーシートに空欄・空白ができてしまったときの対処法を以下6つを紹介します。
- 文字の大きさ・行間を調整する
- 常体から敬体に変える
- 自己分析をやり直す
- 選考通過者のESを参考にする
- OB・OGに相談する
- 就活エージェントを利用する
それぞれ、詳しく解説していきます。
文字の大きさ・行間を調整する
エントリーシートで空欄や空白ができてしまった場合、調整方法として「文字の大きさや行間を調整してみましょう。
空白ができると応募者としての印象が悪化し、十分な情報が伝わらない恐れがあります。
そのため、必要に応じて文字の大きさや行間を見直すことで文章を効果的に配置し、空欄を埋めます。
たとえば、文字の大きさを小さくすることで文章がより多く収まります。
また、行間を調整すると、視覚的に文章が詰まって見えて空白が目立たなくなる効果があります。
ただし、あまりにも文字を小さくしすぎると読みづらくなってしまうため注意が必要です。
それでも、空欄・空白ができてしまう場合は再度内容を見直しましょう。
空欄の原因が情報不足であれば、追加情報を入れて完成度の高いエントリシートになるように目指しましょう。
常体から敬体に変える
常体から敬体に変更するのもエントリーシートに空欄や空白ができてしまった場合の対処方法の1つです。
常体(普通の言葉遣い)を使用していると、文字数が少なくなり空白が目立ちやすくなりますが、敬体(丁寧な言葉遣い)に変更することで、文章がより一貫性を持ち、読みやすくなります。
敬体を用いると、相手に対して丁寧・誠実な印象を与えられます。
特に、自己PRや志望動機などの重要な部分においては、敬体を使用するとより良い評価につながるでしょう。
ただし、常体から敬体に変える際は全体の統一感を意識しましょう。
部分的に常体と敬体が混在してしまうと、逆に読みづらさを生む可能性があるからです。
文全体を見直し、一貫性を持った言葉遣いで自分の考えをしっかり伝えられるよう工夫しましょう。
自己分析をやり直す
自己分析が不十分だと自分の強みや具体的なエピソードがうまく浮かばず、記入する内容が乏しくなり、記入欄が埋まらずに空欄・空白が目立ってしまいます。
そのためもう一度、丁寧に自己分析を行い、自分の過去の経験や実績を深く掘り下げていきましょう。
たとえば、大学での活動やアルバイト、ボランティアなど過去の行動を整理すると、エントリーシートに書く内容が思い浮かぶようになるはずです。
また、自分がどう成長してきたか、何を大切にしているかを明確にすると、エントリーシートで埋まらなかった材料が見つかるかもしれません。
自己分析を改めて行うと自信を持って書ける内容が見つかり、より魅力的なエントリーシートが作成できるでしょう。
選考通過者のESを参考にする
自己分析をしてもエントリーシートに空欄や空白が出てしまう場合は、選考通過者のエントリーシートを参考にしてみましょう。
企業の選考を通過した人のエントリシートは、どのような内容が評価され、どのような構成で書かれているかが具体的にわかります。
インターネットや就活支援サイトなどで実際に通過したエントリーシートを参考にできる場合があります。
これらを参考に今まで気づかなかった自分のアピールポイントが明確になり、エントリーシートの空欄部分を埋めるためのヒントが得られるでしょう。
ただし、参考にする際は、単に模倣するのではなく自分自身の経験や考えを軸に書いていきます。
OB・OGに相談する
エントリーシートに空欄や空白ができてしまう場合は、OB・OGに相談するのも手段のひとつです。
就職活動を成功させた先輩たちは、実際にどのような内容でエントリーシートを書き、どのように空欄を埋めて自分をアピールしたのかを知っています。
OB・OGの経験をもとに具体的な相談をすると、自分の強みやエピソードを見つけるヒントをもらえるでしょう。
同じ企業や業界で働いているOB・OGに相談すれば、その企業が求める人材像や評価ポイントもわかるかもしれません。
就活の成功例をもとに、自分自身のアピールポイントを再確認し、エントリーシートの内容を充実させるために積極的に相談を活用しましょう。
就活エージェントを利用する
エントリーシートに空欄や空白ができてしまった場合、就活エージェントを利用するのも有効な対処法です。
エージェントは就職活動に関する専門知識を持ち、企業の採用ニーズやエントリーシートの作成ポイントを熟知しています。
自分一人では気づかない考えやアピールポイントを見つけ出してくれるため、空欄を埋めるだけでなく、より完成度の高い内容になるでしょう。
エージェントは過去の成功事例や選考に通過したエントリーシートの具体例を提供してくれるので、具体的なアドバイスが得られます。
時間がない場合や悩んでいるときは、エージェントに頼ってみましょう。
ジョブコミットを利用しよう
ジョブコミットは株式会社HRteamが運営する就活エージェントサービスです。
利用料金は一切かからずに、エントリーシートの添削や面接練習を受けられます。
ジョブコミットは以下の就活支援関連で1位を獲得しています。
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ジョブコミットがどのようなサービスであるのかを確認し、自分の就活に役立てていきましょう。
ESで空欄を埋める際の注意点
エントリーシートの空欄を埋める際には以下4つの注意が必要です。
- 「特になし」と記載しない
- 中途半端な文字を埋めない
- 嘘をつかない
- 無理に埋めようとしない
採用担当者は、エントリーシートから選考を通過する学生を決めます。
その際、ルールが守られていなかったり、内容が薄いものだったりすると、選考を通過するのは難しくなります。
それぞれ、詳しく解説をします。
「特になし」と記載しない
エントリーシートの空欄を埋めるのに、「特になし」と記載するのはやめましょう。
この表現は採用担当者側に対して、やる気や関心がないと受け取られる可能性があります。
エントリーシートは自己アピールの大切な場であり、どの質問も自分の強みや経験を伝えるチャンスです。
たとえ関連する経験がない場合でも、「特になし」と書くのではなく、興味や今後の意欲を示すようにしましょう。
たとえば「今後挑戦したい分野」として回答するなど、ポジティブな印象を与える工夫が必要です。
空欄があると、準備不足や自己分析の欠如と見なされるため、しっかりと内容を埋める意識でエントリーシートを作成していきます。
中途半端に文字を埋めない
内容が薄かったり、表現方法がわかっているだけなど中途半端に文字数を埋めるのは避けるべきです。
応募者の意欲を評価するためにエントリーシートをチェックしていますが、内容が薄く、形式的に埋められた文章はマイナスの印象を与える可能性があります。
無理に文字数を増やしても、伝えたいことが伝わらず、逆に自信のなさや準備不足と受け取られてしまうからです。
空欄を埋める際は、丁寧に自己分析を行い、自分の経験や強みをしっかりと伝えられる具体的な内容にしましょう。
採用担当者側が知りたいポイントを意識し、真剣に考えた内容で文字数を埋めることが大切です。
嘘をつかない
エントリーシートに空欄ができてしまうからといって嘘の記載をするのはやめましょう。
わからないだろうと思っていても採用担当者は学生が嘘をついているのを見抜いてしまいます。
面接などでエントリーシートの内容について深掘りされた際に、回答内容に矛盾が生じると嘘だとばれてしまい、それだけで印象が悪くなり、内定を逃してしまいます。
応募者の誠実さや信頼性を重視しているなかで、虚偽の情報は信頼を大きく損ねます。
エントリーシートは自分の強みや経験を正直に伝える場です。
自分を過大に見せることなく、ありのままの経験を誠実に表現し、真摯な姿勢で採用担当者にアピールしましょう。
無理に埋めようとしない
エントリーシートで空欄を埋めるときは、無理に埋めようとしないようにしましょう。
設問に対して経験やアピールポイントがない場合、無理に書こうとすると内容が薄くなり、かえって印象が悪くなります。
曖昧な情報を記載するよりも、自分が自信を持って伝えられる強みや経験をしっかりと伝えるべきです。
設問に関連する経験やスキルが本当にない場合は、その部分は今後の考えている内容を記載するか、他の強みをしっかりとアピールしましょう。
記入できることが少ないと感じた場合は、改めて自己分析をして内容を深めたり、自分の経験を見直してから埋めるようにすると、より説得力のあるエントリーシートになります。
ESの空欄に関するよくある質問
エントリーシートに空欄がある場合、どの設問を空けてもよいか、どこをしっかり埋めるべきかはよくある疑問です。
特に、資格やゼミ、アルバイト経験などが空欄になることに不安を感じる方も多いでしょう。
ここからは、エントリーシートの空欄に関してよくある質問を紹介していきます。
他の設問と似たような内容を書いても良いですか?
エントリーシートで他の設問と似たような内容を書くのは避けるべきです。
重複した内容は、採用担当者にアピールできるポイントが少ない印象を与えてしまいます。
エントリーシートは、異なる質問ごとにあなたの能力や強みを示すためのものです。
そのため、同じエピソードを用いる場合は、角度や具体的なポイントを変えて記述をしましょう。
例えば、同じアルバイト経験でも、一つはリーダーシップ、もう一つは接客対応といった異なる視点で書くと、自分の魅力をしっかり伝えられます。
自由記述欄には、どんなことを書けばいいですか?
自由記述欄は、エントリーシートで自分をよりアピールできる場所です。
具体的に何を書けばよいか悩む方も多いですが、まずは自己PRや志望動機に含まれなかったエピソードや経験を記載してみましょう。
これまでに培ったスキルや価値観、チャレンジした経験、趣味や特技などを通じて、自分らしさを伝えてみます。
また、その企業でどのように貢献したいか、企業が重視する価値観に合わせた内容を入れると、志望意欲を強くアピールできます。
短くても、具体的なエピソードを書くと採用担当者に印象を与えられるでしょう。
まとめ
「エントリーシートに空欄があったら次の選考に進めない」「空欄をどうしても埋められない」などと不安を抱えている就活生も多いでしょう。
エントリーシートは、自分を採用担当者に知ってもらうために詳しく伝えるためのものです。
志望動機や自己PRなど、自分の価値観や考えなどを伝える項目は特に重要で、空欄を作らずしっかり埋めておきたいところです。
「こんな内容でいいのか心配」という就活生は、一度ジョブコミットにご相談ください。