はじめに
就職活動でのエントリーシート(ES)には、「苦労したこと」という質問がよく設けられています。
本記事では、「苦労したこと」を効果的に回答する方法や、質問の意図、使えるエピソードの例、回答の際のポイントなどについて詳しく解説していきます。
【ESで苦労したこと】ESで「苦労したこと」はよく聞かれる
エントリーシートで「苦労したこと」が質問されるのは、業界や企業を問わず一般的です。
この設問は、就活生がどのような困難に向き合い、どのようにして乗り越えてきたかを知るために設定されています。
苦労への対処方法はその人の人間性や価値観を表し、企業はここから就活生の適性や社風との相性を見極めます。
企業の質問意図やポイントを押さえ、効果的な回答を作りましょう。
【ESで苦労したこと】苦労したことを質問する理由
就職活動におけるエントリーシート(ES)では、応募者の「苦労したこと」を問う設問がある場合があります。
この質問には、単に困難な状況を知りたいというだけでなく、企業が応募者の価値観や成長のプロセスを知ることで、その人材が組織に適合するか、また職務を遂行できる力が備わっているかを見極める意図があります。
苦労したエピソードを通じて、物事に対する姿勢、問題解決力、そしてその経験から得た成長が表れるため、この質問は企業にとって重要な指標となります。
以下に、具体的な観点を深掘りして解説します。
何を苦労と感じるかを知りたい
まず企業が知りたいのは、「応募者がどのような状況を苦労と感じるか」という点です。
これは応募者の価値観や考え方、ストレス耐性などを把握するための指標になります。
たとえば、難易度が高い仕事や新しい環境に苦労を感じる人もいれば、人間関係や細やかなタスク管理に対して苦労を覚える人もいます。
人によって「苦労」の基準は異なるため、この質問はその人の感じ方や価値観、どのような場面でストレスを感じやすいかといった個人の特性を知るための重要な手がかりになります。
また、「何を苦労と感じるか」を知ることで、企業側は社風や仕事の内容と応募者の価値観がマッチするかどうかを見極めることができます。
たとえば、チームでの協力が重視される会社であれば、チームワークにおいて苦労しつつも成長を見せたエピソードが評価されるでしょう。
一方で、個人のスキル向上や自己管理が求められる職種であれば、その方面における困難や努力の経験が重視される傾向にあります。
要するに、応募者が何に苦労を感じるかは、その人材の「適応力」を知る手段として企業にとって重要なのです。
苦労の捉え方を知りたいため
企業が「苦労したこと」を尋ねる際、応募者が「苦労をどう捉えるか」も重要視しています。
ここでは、苦労をただ「大変なこと」としてネガティブに捉えるのか、あるいは「成長の機会」として前向きに捉えられるのかが問われます。
困難をポジティブなものとして受け入れ、自己成長の一環として活用できる人材は、将来的に組織に貢献する可能性が高く、企業はそうした前向きな姿勢を評価する傾向があります。
例えば、「ミスをしたことで大きな恥をかいた」経験に対して、その失敗を糧に「次回はどうすればミスを防げるか」と改善策を模索し、学びを得られた人と、「もうあんな経験はしたくない」と単に避けようとする人では、企業側の評価は異なります。
前者は成長意欲や改善力を持つと判断され、組織内での将来の活躍が期待されるでしょう。
苦労に対しての乗り越え方を知りたい
次に、企業が知りたいのは「応募者がどのようにして苦労を乗り越えたか」という部分です。
ここで見られるのは、問題解決能力や行動力、忍耐力といった実践的なスキルです。
苦労をただ嘆くだけでなく、困難に立ち向かい、具体的な手段で乗り越えようとした姿勢があるかが重視されます。
たとえば、アルバイトで初めての接客業務に戸惑ったとしても、その後の勉強や実践を重ねて改善し、最終的に成果を上げたエピソードがあれば、問題解決力や向上心の高さが伝わるでしょう。
企業は、この「乗り越え方」を通じて、応募者がどのような計画を立て、何を優先して行動したのか、周囲のサポートをどう活かしたかなどを知ろうとします。
また、単に苦労を乗り越えた結果だけでなく、その過程での自己の成長や学びをどれだけ認識しているかも見られています。
つまり、困難な状況であっても粘り強く取り組む姿勢や、柔軟に対応する力があるかどうかを評価するのです。
苦労の結果何を得たのかを知りたい
最後に、企業は「その苦労を通じて何を得たのか」という点に強い関心を持っています。
苦労を単に経験として話すのではなく、そこから何を学び、どのように成長したかを具体的に伝えることが、自己アピールとして大変重要です。
企業は、このエピソードを通して得た学びや教訓が今後の業務にどう活かされるかを重視しているため、応募者がその学びをどう生かしているのか、どのような新たな視点やスキルを身につけたのかを知りたがっています。
たとえば、「部活動でリーダーとしてチームをまとめることに苦労した」という経験から、コミュニケーションの重要性を学び、意見を取り入れながら決断を下す力が身についたと話すことで、採用担当者は具体的にどのように成長したかをイメージしやすくなります。
また、この経験を今後どのように活かしていきたいかという展望を語ることも有効です。
単に「苦労したこと」を話すだけでなく、それが「今後のキャリアにどのように活かされるのか」を言及することで、入社後の活躍に期待感を抱かせることができます。
このように、苦労を通して得た成果や学びが、業務でどのように役立つかを具体的に語ることで、企業の採用担当者に強くアピールすることができます。
【ESで苦労したこと】苦労したことの題材例
「苦労したこと」としてどのようなエピソードが適切か迷う方も多いでしょう。
以下に、企業が評価しやすく、かつエントリーシートで使いやすい具体的な題材例を挙げ、それぞれの場面で苦労と向き合うポイントを解説します。
アルバイト
アルバイトは、多くの学生にとって初めての「職場体験」であり、そこに伴う苦労はエントリーシートの題材として非常に適しています。
接客業やチーム作業の中で直面したトラブルや人間関係の悩み、スキル不足などが考えられます。
例えば、初めての接客業での緊張感や、思うように業務がこなせなかった体験が挙げられます。
この時、単なる失敗談ではなく、それをどのように克服し、工夫や改善を通して成長したかを明確に示すと良いでしょう。
サークル
サークル活動は、学生が主体的に活動を運営する場であるため、自然と多くの苦労に直面します。
特に新入生の集客、イベントの企画、チーム内の意見調整など、リーダーシップや協調性が求められる場面が多いです。
サークルの組織運営やメンバー間の意見対立、予算管理の難しさなどに取り組んだ経験があれば、それを題材にすることでリーダーシップやコミュニケーション能力がアピールできます。
例えば、新入生歓迎会の準備に多忙を極め、仲間と意見が合わない中で調整を図った経験などが良い題材です。
ゼミ
ゼミ活動もまた、特定のテーマに取り組み、深い知識や分析力が求められるため、苦労する場面が多くあります。
発表準備や研究活動におけるタスク管理や膨大な情報処理が例として挙げられます。
また、研究内容をより深く理解するための努力や、予期せぬ課題に直面した時の対応など、苦労とともに学びが多い場です。
例えば、発表準備での困難や、データ収集が難航した経験などがゼミでの典型的な苦労のエピソードとなるでしょう。
これらをどう克服したかを具体的に語ると、問題解決力や粘り強さが伝わりやすくなります。
長期インターン
長期インターンは、実際のビジネス現場での経験となるため、応募者にとって非常に貴重な題材です。
特に、成果を求められる中でのスキル習得や厳しい環境での試行錯誤、プレッシャーがかかる状況での目標達成といった場面での苦労があるでしょう。
例えば、営業インターンで売上目標を達成するために奮闘した経験や、プロジェクトの進行において困難に直面したエピソードなどが適切です。
こうしたビジネス経験は、他の応募者との差別化にもつながり、具体的な成果や学びを強調することで大きなアピールになります。
大学受験
大学受験は、多くの学生にとって人生初の大きな試練といえます。
浪人を経験したり、第一志望校に届かず悔しい思いをしたりと、さまざまな苦労が伴います。
この経験を通じて学んだことや努力のプロセスを語ると効果的です。
例えば、模試の結果が思わしくなかったことで心が折れそうになったものの、改めて勉強方法を見直し、目標に向かって粘り強く努力し続けたエピソードなどが評価されやすいでしょう。
受験の失敗を糧にして工夫を重ねた経験や、自分を見つめ直す過程を語ることで、忍耐力や自己改善力が伝わります。
部活動
部活動も、多くの困難とともに成長の機会が多い場面です。
競技での挫折やチーム内の人間関係の問題、怪我からの復帰といったさまざまな苦労が考えられます。
たとえば、試合に出られなかったことや、怪我をしたことでチームに貢献できなかった経験が題材としてよく使われます。
ここでは、苦しい状況の中でどのように自分を奮い立たせたか、何を目標に努力を続けたかなどがポイントです。
また、自分なりの課題を乗り越える工夫や新しい視点を得た経験を語ることで、努力を積み重ねられる姿勢を示すことができます。
留学
留学は文化の違いや言葉の壁を越えなければならないため、苦労を伴う経験として多くの応募者にとって良い題材となります。
例えば、ホストファミリーとのコミュニケーションが思うように取れなかったり、初めての異国で文化の違いに戸惑ったりした経験が考えられます。
また、現地での学業や生活の自立も含め、生活面や学業面での困難が題材として適しています。
こうした異文化の中で自己成長を遂げた経験を具体的に語ると、柔軟性や適応力が伝わりやすくなります。
さらに、言葉の壁を乗り越えた際の苦労とそれを通して得た成長を強調することで、チャレンジ精神や国際的な視野を持っていることがアピールできます。
学業
学業は、学生生活の中心でありながら、エントリーシートでの苦労の題材としても多く取り上げられます。
特に理系の学生であれば、研究室での実験や膨大なレポートの作成、専門的な授業への適応が求められるため、苦労のエピソードが豊富です。
授業についていけなかった経験や、長時間の実験に挑んだものの失敗した体験などが考えられます。
このような学業での苦労については、知識を身につけるためにどのように努力を重ねたか、試行錯誤の過程で得た学びを語ると効果的です。
特に、課題を克服しようとする姿勢や研究に対する真摯な姿勢が伝わると、自己成長をアピールすることができます。
【ESで苦労したこと】苦労したことが思い浮かばない場合
エントリーシートで「苦労したこと」を記載する必要がある際、どの経験を選ぶべきか迷うことがあります。
「苦労した経験がない」と思うかもしれませんが、実際には日常生活や学校、仕事、趣味などの中に小さな苦労が隠れていることが多いです。
以下に、過去の経験を掘り起こし、「苦労したこと」を見つけるためのヒントを紹介します。
大変だと思ったことを経験を書きだす
まず、自分が「これは大変だった」と感じた経験を思い出し、箇条書きで書き出してみましょう。
どんなに些細な出来事でも構いません。
例えば、忙しいアルバイトでのシフト調整や、勉強に集中できない中で資格試験の準備を進めたこと、あるいはサークル活動でリーダーシップを発揮しなければならなかった場面などです。
書き出した出来事の中から、どの場面で特に「大変さ」を感じたのか、またその場面をどう乗り越えたのかを振り返ることで、苦労したエピソードが見つかります。
その時に感じた困難や努力を深掘りし、「どのように工夫したか」「結果的に何を学んだか」を整理していくと、エントリーシートにふさわしいエピソードに育てることができるでしょう。
周りの人に聞いてみる
自分では苦労と思わなかったことも、周りの人から見ると「大変そうだった」「頑張っていた」と思われることがよくあります。
家族、友人、同僚などに自分の過去の経験について話を聞いてみましょう。
「自分が苦労していたと思われるエピソードはある?」と尋ねることで、他者から見た自分の姿が明らかになり、新しい発見があるかもしれません。
例えば、何気なく取り組んでいたプロジェクトやアルバイトの経験が、他人からは「よくやっていた」と思われている場合もあります。
特に、チームで何かに取り組んでいた場合、周囲は自分以上にその苦労を感じ取っていることがあるため、他人の視点を取り入れることで自分が見落としていた「苦労」が浮き彫りになることがあります。
成功体験と失敗体験を振り返る
自分が過去に経験した「成功体験」と「失敗体験」をそれぞれ振り返ることも、苦労したエピソードを見つける方法として効果的です。
まず、成功体験を振り返る際、その成功に至るまでにどのような努力を重ねたか、また、どんな困難を乗り越えたかに目を向けてみましょう。
たとえば、試験で良い成績を収めるために睡眠時間を削って勉強した、チームの目標達成のために率先してリーダーシップを発揮したなど、小さな努力や工夫の中に「苦労」が隠れていることが多いです。
一方、失敗体験もまた重要なエピソードの源になります。
たとえば、「計画通りに進まず、目標を達成できなかった」という体験から、自分がその状況をどう乗り越えようとしたかを振り返ることができます。
失敗の背景にある苦労や、その経験から得た学びを掘り下げると、成長につながる要素や次回に活かせる教訓が見つかり、エントリーシートのエピソードとして効果的に活用できます。
自己分析をもとに考える
最後に、「自己分析」を通じて苦労したエピソードを探し出すことも有効です。
自己分析をすることで、自分がどのような場面で努力を重ねやすいのか、どんな状況でストレスを感じやすいかが明らかになります。
自分の得意分野や苦手な部分を理解することで、これまでの経験を「苦労」として見つめ直すきっかけにもなります。
例えば、自己分析によって「人前で話すことが苦手だったが、サークルで司会を任されることで克服した」といったエピソードが見つかることがあります。
自己分析を通じて自分の価値観や強み、弱みを理解することは、エントリーシートの内容を充実させるだけでなく、面接での自己PRにも役立ちます。
【ESで苦労したこと】苦労したことを面接で答える際のポイント
エントリーシートに「苦労したこと」を記載するだけでなく、面接で効果的に伝えることも重要です。
採用担当者は、この質問を通じて応募者の耐性や問題解決能力、さらにはその経験から得た成長を知りたいと考えています。
以下に、面接で「苦労したこと」を答える際に意識すべきポイントをまとめました。
苦労したことは簡潔に書く
面接で「苦労したこと」を話す際、長々と背景を説明するのではなく、簡潔に要点を伝えることが大切です。
面接官はエントリーシートを通じてすでに概要を理解していることが多いため、あくまでも要点を押さえた説明に留めましょう。
具体的には、「何に苦労したのか」を結論ファーストで話し、要点を絞り込むことがポイントです。
たとえば、「私はアルバイトでの接客が苦手だったが、練習を重ねることで自信を持てるようになった」という具合に、苦労の概要を簡潔に述べましょう。
これにより、面接官は話の全体像を早い段階で理解でき、その後の具体的な説明にスムーズに移ることができます。
苦労をどう乗り越えたかは具体的に書く
苦労を乗り越えたプロセスや方法については、できるだけ具体的に伝えましょう。
面接官は「その苦労をどう捉え、どう解決に導いたか」を特に注目しています。
この部分で具体的な行動や考え方を詳しく述べることで、応募者の実践力や粘り強さを印象付けることができます。
例えば、「接客が苦手だった」というエピソードなら、具体的にどのような改善策を試みたかを述べると効果的です。
「毎回お客様からのフィードバックを参考にし、自分なりに笑顔での接客や声のトーンを意識するようにしました。
さらに、先輩の接客を観察し、自分でも実践してみることで、自信を持って接客できるようになりました」といった形で、行動と変化を具体的に説明します。
これにより、面接官は応募者がただ困難に直面しただけでなく、改善策を考え行動に移す力があると評価するでしょう。
苦労を乗り越えた経験をどう活かすかを述べる
苦労を乗り越えた経験から得た学びを、今後どのように活かしていきたいかを具体的に述べることも重要です。
面接官は、応募者が過去の経験を通じてどのように成長し、それを今後の仕事にどう役立てるかに関心を持っています。
例えば、「接客の苦手を克服した経験から、人とコミュニケーションを取ることに対する自信がつきました。
今後はその経験を活かし、チームでの協力やお客様との関係構築に役立てたいと考えています」といった形で、具体的な将来像に結び付けて述べると効果的です。
これにより、採用担当者には応募者が単なる経験の紹介にとどまらず、そこから得た成長や学びを自分のスキルとして活かし、組織に貢献する姿勢が伝わります。
【ESで苦労したこと】苦労したことを面接で答えるときの注意点
エントリーシートで「苦労したこと」を取り上げる際、そのエピソードが採用担当者にどのような印象を与えるかをよく考える必要があります。
特に面接で直接説明する際には、話し方や内容が慎重に見られ、企業の印象を左右することが少なくありません。
以下に、面接で「苦労したこと」を答えるときの注意点をまとめました。
マイナスな発言や愚痴を言わない
面接では、苦労した経験を述べる際にマイナスな発言や愚痴のような表現は避けることが大切です。
困難な状況に対して愚痴や不平を述べると、面接官にネガティブな印象を与えてしまう恐れがあります。
また、前向きに課題に取り組む姿勢が評価される場面で愚痴をこぼすと、「困難に対して建設的に向き合えないのではないか」と疑われてしまうかもしれません。
例えば、「アルバイトで上司に理不尽な要求をされた」という話題があったとしても、その要求をどのように捉え、自分の成長にどうつなげたかを強調するようにしましょう。
「最初は難しいと感じましたが、上司の期待を理解し、期待に応えられるよう努力を重ねました」というように、ポジティブな結果や成長を述べることで、前向きな姿勢が伝わりやすくなります。
苦労した原因を他の人のせいにしない
苦労したエピソードを話すとき、たとえ原因が他人にあったとしても、その責任を他の人のせいにする表現は避けましょう。
企業は自己責任を持って問題に対処できる人材を求めています。
原因を他者のせいにすると、チームワークや協調性に問題があると受け取られかねません。
面接官は、困難に対して自分で工夫し、前向きに対処できるかどうかを見極めたいと考えています。
例えば、「チームメンバーが協力してくれなかった」という状況であったとしても、「私はチームのために他のメンバーに積極的に話しかけ、サポートすることで一体感を持てるよう努力しました」といった表現を使うことで、自己改善や問題解決に向けて取り組む姿勢をアピールすることができます。
こうすることで、企業には「責任感を持って取り組む人材」というポジティブな印象が伝わります。
自分が変えられない部分に対する苦労を示さない
面接での苦労した経験を話す際には、自分ではどうしようもない事柄についての苦労にフォーカスするのは避けましょう。
自分でコントロールできない状況に対して努力することは、効率的ではないと捉えられ、企業側にも「問題に対して柔軟に対応できないのではないか」という印象を与えてしまいます。
むしろ、自分の行動や意識を変えることで問題を改善した例を述べる方が好印象を得られます。
例えば、「上司の指示が変わりやすく、混乱した」というエピソードではなく、「その中で自分がどのように状況を改善しようと努めたか」に焦点を当てて語ると良いでしょう。
「状況に柔軟に対応するため、常にメモを取って上司の指示を整理し、次回の打ち合わせで確認を行うことで対応力を高めました」と述べることで、コントロールできる部分に対する取り組みが評価されやすくなります。
【ESで苦労したこと】苦労したことの構成とは
エントリーシート(ES)で「苦労したこと」を記載する場合、単にエピソードを羅列するだけではなく、その経験の背景、捉え方、克服のプロセス、そして学びと将来への展望を段階的に示すことが効果的です。
採用担当者は、この構成を通して応募者がどのように困難を乗り越えたのか、そこから何を学び、どう成長したかを見極めようとしています。
以下に、企業に好印象を与えるための効果的な構成を一つ一つ詳しく解説します。
まずどう苦労したのか端的に述べる
エントリーシートの冒頭で「何に苦労したのか」を端的に述べることで、採用担当者が最初にエピソードの全体像を把握しやすくなります。
この部分は、できるだけ簡潔かつ具体的に示すことがポイントです。
例えば、「私はアルバイト先で接客が苦手だったが、努力を重ねることで克服しました」「私はサークルでのリーダーシップを任され、メンバーの意見がまとまらず苦労しました」など、苦労の内容が一目でわかるように述べると良いでしょう。
結論ファーストで話すことによって、読み手がその後の詳細説明に入りやすくなります。
ここでのポイントは、「何が大変だったのか」を端的に示すことです。
具体的に言うと、「どのような仕事の内容で」「どのような状況において」「どの程度困難だったか」を簡潔に書くと、面接官の印象に残りやすくなり、読み進めてもらいやすくなります。
どうして苦労したのかを述べる
次に、なぜその状況が「苦労」となったのか、背景や理由を述べます。
これにより、ただ「大変だった」という表現だけでは伝わりにくい具体的な苦労の深さが明確になります。
たとえば、「私は人見知りが強かったため、接客でお客様と自然な会話をすることが苦手でした」「チームメンバーが全員違う意見を持っていたため、サークルの方向性をまとめることが非常に困難でした」といった具合に、苦労の原因や状況をわかりやすく説明します。
この段階では、どのように対処したかをまだ述べず、あくまで「なぜそれが自分にとって苦労だったのか」を掘り下げることが重要です。
このように苦労の理由や背景を丁寧に説明することで、採用担当者はあなたの価値観や思考プロセスをより深く理解でき、共感を得やすくなります。
その苦労をどう捉えたかを述べる
苦労に直面した際に、その状況をどのように捉えたか、すなわち「考え方や心構え」を示すことが大切です。
苦労を単なる「困難」と捉えるのか、自己成長のための「挑戦」として受け入れるのかによって、採用担当者に与える印象は大きく異なります。
企業が求めるのは、逆境に対して前向きな姿勢で取り組み、自ら成長を促す視点を持っている人材です。
例えば、「最初は接客が苦手で不安がありましたが、これは自分のコミュニケーション力を高める良い機会だと捉え、積極的にチャレンジすることにしました」や、「リーダーシップに苦労しましたが、チームをまとめることで自分が成長できると考えました」といったように、ポジティブな視点を強調すると効果的です。
この部分は応募者の考え方や人間性が表れる場面でもあり、企業が好印象を抱きやすい要素でもあります。
苦労をどのように乗り越えたかを述べる
苦労をどう克服したかについては、できるだけ具体的な行動や努力のプロセスを説明します。
ここでは、自分が実際に取った行動や工夫を明確に伝えることがポイントです。
たとえば、接客が苦手だった場合、「先輩の接客を観察し、お客様との距離感の取り方を学びました。
また、毎日笑顔の練習や声のトーンを改善する努力を重ね、接客が自然とできるようにしました」など、取り組んだ具体的な行動が伝わるように述べると良いでしょう。
この部分は、採用担当者が応募者の実践力や問題解決能力を評価するポイントです。
困難に直面しても工夫して乗り越えようとした姿勢や、周りのサポートを活かしながらも自ら解決策を模索した点が伝わると、行動力のある人材だと認識されます。
例えば、「チームメンバーと話し合いの機会を設け、意見の違いを共有しながら調整しました」といった努力を示すと、協調性や柔軟性がアピールできます。
何を学んだかを述べる
苦労を乗り越えた結果、何を学んだのかを述べることで、その経験が単なる苦労話ではなく、自分を成長させるための価値ある経験であったことが示されます。
企業は、困難を経験する中で得た教訓や成長点をどれだけ具体的に述べられるかに注目しています。
この部分を通じて、応募者の価値観や自己改善力が伝わります。
例えば、「接客を通して、相手の立場に立って考えながら対応することの重要性を学びました」や、「リーダーシップの経験から、チームメンバーの意見を尊重し、協力しながら目標を達成することの大切さを実感しました」と述べると、エピソードから得た具体的な学びが伝わります。
また、苦労をポジティブに捉えた姿勢や、そこから得た新たなスキルが示されると、企業に対する好印象も高まります。
その経験をどのように活かしたいか
最後に、その経験から得た学びをどのように活かしていきたいかを述べ、企業への貢献意欲を示します。
ここでは、学びを自分の成長として終わらせず、今後の仕事やキャリアでどう応用するかを具体的に伝えることで、応募者の成長性と意欲が伝わります。
例えば、「この経験を通じて培ったコミュニケーション力を活かし、御社でチームメンバーや顧客と信頼関係を築いていきたいと考えています」や、「サークルでのリーダーシップ経験を基に、御社のプロジェクトでもチームをまとめ、成果を出せるよう尽力したいと考えています」と述べると、成長意欲や企業への貢献意識が伝わりやすくなります。
採用担当者はこの部分を通して、応募者が自社で活躍する姿を具体的にイメージしやすくなります。
【ESで苦労したこと】苦労したことの例文
以下に、より具体的なエピソードの展開と行動内容を含めた例文を紹介します。
各エピソードで、課題の詳細や行動の過程、そこから得た学びを深く掘り下げ、貴社への貢献意欲を具体的に記載しています。
アルバイトの例文
この強みは、飲食店でのアルバイト経験で活かされました。
店内の忙しい時間帯に接客を進めるにあたり、注文を聞き間違えたり、提供が遅れることが頻発し、特にクレーム対応に苦労する日々が続きました。
お客様から「対応が遅い」という指摘を受けることがありました。
しかし、このままでは改善できないと考え、まずはオーダーを確実に取るための工夫として、お客様の注文をメモする際に繰り返し確認を行うことを習慣づけました。
また、効率的な動き方を身につけるために、常連の先輩に頼み、配膳の手順や動き方を観察しながら、自分なりの改善ポイントを見つけていきました。
終業後にはその日行った接客を振り返り、ミスをなくすための具体的な改善策をリストにして日々の業務で試しました。
その結果、注文ミスが大幅に減少し、提供時間も短縮できました。
また、お客様からも「対応が速くなったね」と声をかけていただけることが増え、次第に自信を持って働けるようになりました。
この経験から、課題に対して改善を続けることで成長ができると実感しました。
貴社に入社した際も、効率的な業務改善を行い、サービス向上に貢献していきたいと考えています。
サークルの例文
この強みは、大学のサークルで新入生歓迎イベントを企画した経験で活かされました。
企画を進めるにあたり、メンバーそれぞれが異なるアイデアを出したため意見が対立し、全体の方向性が決まらず準備が滞ってしまうという課題がありました。
イベントが迫る中でこのままでは間に合わないと感じ、私はリーダーとして「全員が納得する方向性を決める」ための取り組みを開始しました。
まず、全員が公平に意見を出せるよう、一度集まって出された案をホワイトボードに書き出し、それぞれのメリットとデメリットを皆で話し合う場を設けました。
その結果、イベントは無事成功し、新入生から「楽しかった」「また参加したい」と多くの感想をもらうことができました。
チームの意見をまとめ、全員の協力を得ることで、困難を乗り越えることができた経験を通じて、リーダーシップと協調性の大切さを実感しました。
貴社に入社した際も、プロジェクトメンバーの意見をまとめ、円滑なチームワークを生み出すことで貢献していきたいと考えています。
ゼミの例文
この強みは、大学のゼミでのグループ研究のプレゼン準備において活かされました。
研究を進めるにあたり、大量のデータと情報をまとめる必要があり、当初は情報が多すぎて発表内容が散漫になり、聞き手に伝わりにくいプレゼンになってしまいました。
このままでは研究の成果をうまく伝えられないと感じ、発表の構成を根本から見直すことにしました。
まず、発表のゴールをゼミメンバー全員で再確認し、「この発表で最も伝えたいポイントは何か」を絞り込みました。
そのうえで、スライドを最も重要なデータや結果に絞り、視覚的にわかりやすくするように再構成しました。
また、プレゼンのリハーサルを何度も重ね、ゼミ内でフィードバックをもらいながら改善を繰り返しました。
その結果、情報が整理され、わかりやすい発表を行うことができ、教授や他の学生からも「理解しやすい」と高く評価されました。
この経験から、要点を整理し伝える力を養うことができました。
貴社に入社した際も、情報を分析し、わかりやすく伝える力でチームに貢献していきたいと考えています。
長期インターンの例文
この強みは、営業職の長期インターンでの経験で発揮されました。
アポイントを取り営業活動を進めるにあたり、なかなか成果が上がらず、売上目標に達しないという課題がありました。
どのように改善すれば顧客に響くか悩んでいた時に、上司から「顧客のニーズを把握することが重要」とのアドバイスを受け、アプローチ方法を一から見直すことにしました。
まず、顧客の業界や課題に関するリサーチを徹底的に行い、アポイントを取る前に、相手の課題やニーズに合った提案ができるよう準備をしました。
さらに、実際に商談の場では、ヒアリングの時間をしっかりと設け、顧客のニーズを引き出してから提案を行うように心掛けました。
その結果、アポイントの成功率が上がり、最終的には売上目標を達成することができました。
この経験を通じて、顧客の立場に立った柔軟な提案の重要性を学びました。
貴社に入社した際も、顧客視点での対応を徹底し、ニーズに即した提案で貢献していきたいと考えています。
大学受験の例文
この強みは、大学受験に挑戦した際に活かされました。
志望校合格を目指して勉強を進めるにあたり、苦手科目である数学の成績がなかなか向上せず、模試の結果も振るわないという課題がありました。
何度も諦めかけましたが、このままでは合格できないと考え、基礎から徹底して取り組むことを決意しました。
まず、苦手な分野を一つずつ洗い出し、日々の学習スケジュールを組み立てて、1日1題でも必ず問題を解くことを徹底しました。
また、解答の過程を見直し、間違えた問題は何度も解き直すことで理解を深めました。
その結果、次第に成績が安定し、本番の試験でも自信を持って問題に挑むことができ、第一志望校に無事合格しました。
この経験から、計画的に努力を続けることで成果を上げられることを学びました。
貴社に入社した際も、目標に向けて粘り強く取り組み、成果を上げて貢献していきたいと考えています。
部活動の例文
この強みは、大学のサッカー部での怪我を乗り越えた経験で活かされました。
レギュラーポジションを目指して練習を続ける中、大怪我をしてしまい長期間のリハビリが必要となり、一時は挫折しかけましたが、「できることを積み重ねよう」と考え直し、自分のフィジカルを鍛えるためのトレーニングに取り組むことを決意しました。
リハビリの計画を立て、体力維持のための筋力トレーニングも継続しました。
また、練習に参加できない期間はメンバーのサポートに回り、チームの役に立つことを意識して活動を続けました。
復帰後は以前以上の体力と技術が身につき、試合でも自信を持って活躍できるようになりました。
この経験から、逆境においても自分にできることを見つけ、粘り強く取り組むことの重要性を学びました。
貴社に入社した際も、この粘り強さを活かして、どんな困難にも負けずに目標達成に貢献していきたいと考えています。
留学の例文
この強みは、1年間の留学での経験で活かされました。
現地の授業やクラスメイトとの交流において、英語力や文化の違いに戸惑い、孤立を感じた時期もありました。
しかし、言葉や文化の壁を乗り越えようと決意し、まずは毎日英単語を暗記し、会話の練習を続けることにしました。
また、クラスメイトの興味や文化的な習慣について積極的に質問をし、共通の話題を見つけることで距離を縮めました。
その結果、現地の友人も増え、文化の違いを理解し合いながら楽しい交流ができるようになりました。
この経験を通じて、積極的に人と関わり、相手を理解する姿勢が異文化適応の鍵であると学びました。
貴社に入社した際も、柔軟な対応と積極性でグローバルな環境に貢献していきたいと考えています。
学業の例文
この強みは、大学の専門科目の学習で活かされました。
講義内容が難しく、初めは理解が追いつかず成績も思わしくありませんでしたが、諦めることなく基礎からの見直しと復習を続けました。
授業後には理解が浅かった内容をノートに整理し、わからない点は必ず教授や友人に質問して解決するようにしました。
また、自分に合った学習方法を探り、参考書をまとめ直すなどの工夫も取り入れました。
その結果、専門科目の成績が向上し、苦手意識も克服できました。
この経験から、学び続ける姿勢と自己改善の大切さを学びました。
貴社に入社した際も、学ぶ意欲を持ち続け、スキルを活かして貢献していきたいと考えています。
【ESで苦労したこと】ESで「苦労したこと」を回答する際のNG例文
ここからは逆に「苦労したこと」の回答としてNGな例文を紹介します。
どこがNGなのかという点も合わせて解説しているので、是非参考にしてみてください。
苦労を根性で乗り越えている
私は大学の運動部に所属しており、非常に厳しい練習が日常的に行われていました。
特に合宿では朝から夜まで練習が続き、体力的にも精神的にも限界を感じる場面が何度もありました。」
しかし、「負けるわけにはいかない」「とにかく頑張るしかない」という強い気持ちで、無理を押して練習を続けました。
痛みを感じても休むことなく、ひたすら気合と根性で練習に励んだ結果、最後までやり抜くことができ、部活動での仲間とも深い絆ができました。
実際、何度も厳しい練習を乗り越えたことで、「自分は強い人間なんだ」という自己肯定感も得られました。
この経験を通じて、諦めないことの大切さや気持ちで困難を乗り越える強さを実感しました。
この例文では、苦労に対してただ「根性で乗り越えた」という表現が主体となっており、具体的な行動や工夫が欠けています。
企業側が求めるのは、困難な状況でどのように工夫して対処したのか、どんな柔軟な対応ができるかです。
気合や根性だけでは、職場での問題解決力や協調性、柔軟な対応力をアピールできません。
気持ちの強さは重要ですが、
何かしらの対策や工夫を示さないと、企業に対して自己管理力や計画性がある人材と見られにくくなります。
自己犠牲感が強い
私は大学で飲食店のアルバイトをしていました。
ある時、店が急に人手不足に陥り、シフトが回らない状態になりました。
そのため、少しでも店舗を助けたいと考え、他のスタッフの負担を減らすために、自分のシフトを増やして対応しました。
普段は週に3回のシフトでしたが、倍近い週6日勤務を引き受けるようになり、体力的にはかなりきつかったのですが、頑張り続けました。
その結果、店舗の状況も改善し、オーナーから感謝の言葉をもらいました。
この経験を通じて、私は自己犠牲の大切さを学び、どんな困難にも耐えることができる自信がつきました。
これからも、どんな状況でも自分を犠牲にして頑張りたいと思っています。
この例文では、「自己犠牲」を前面に出している点が問題です。
企業は、チームで協力しながら仕事に取り組む姿勢や、周囲と協力して解決策を見つける能力を求めているため、自己犠牲的なエピソードだけでは、チームでの連携や適切な役割分担ができない印象を与えかねません。
シフト増加のみの対応では、他のスタッフとの連携や効率的な解決策が示されておらず、チームで働く力や柔軟性が見られにくいです。
自身の健康や働き方を維持しながらも、協力的な解決策を見つける姿勢をアピールすることが望ましいです。
【ESで苦労したこと】ESで「苦労したこと」の回答が見つからない時の対処法
エントリーシートで「苦労したこと」を答える際に、具体的なエピソードが思い浮かばない場合もあります。
ここでは、回答が見つからない時の対処法について紹介します。
これらを参考に、自分の経験を深く掘り下げることで、エピソードを見つけやすくなるでしょう。
大学時代に注力した経験を振り返る
「苦労したこと」の回答が見つからない時には、まず大学時代に特に力を入れた経験を振り返ることが有効です。
例えば、勉強やサークル活動、アルバイトなど、時間やエネルギーを注いだ経験を思い出し、その中で困難を感じた瞬間を探ってみましょう。
たとえば、ゼミでの研究発表に向けて準備を進めた際に、思うようにデータが集まらなかったり、発表内容の構成に悩んだりした経験があれば、それが「苦労」として使えるエピソードになります。
また、アルバイトで接客をしていた際、クレーム対応に苦労した経験や、仕事の効率を高めるために工夫をした経験も「苦労したこと」として活用できる場合があります。
大学生活での時間をどのように過ごしてきたかを振り返ることで、自分の努力や工夫を再発見し、「苦労したこと」に適したエピソードが見つかりやすくなります。
大きな成功体験を振り返る
大きな成功体験を振り返ることも、苦労を探す有効な方法です。
成功体験がある場合、その達成までの過程には必ず苦労や課題が伴うものです。
たとえば、サークル活動でイベントを成功させた経験があるなら、その準備期間中に直面した課題や苦労したポイントを掘り下げてみましょう。
イベントの集客が難しかった場合の対策や、限られた予算内での工夫など、成功に至るまでに乗り越えた苦労が思い出せるかもしれません。
また、部活動での試合やコンペでの成功を挙げる場合、練習中にどのような困難があったのか、体調管理やモチベーション維持のために工夫したことなども、苦労として使えるエピソードとなります。
新しいことに挑戦した経験を振り返る
「苦労したこと」を考える際には、これまでに挑戦した新しい経験を振り返ってみるのも効果的です。
新しいことに挑戦する際には、必ず不安や戸惑い、困難が伴うものです。
たとえば、初めてリーダー役を引き受けた際に、チームをまとめる難しさや、メンバー間の意見調整に苦労した経験があれば、それは立派なエピソードになります。
また、資格取得や特定のスキルを身につけるために時間を割いた経験がある場合、勉強時間の確保やモチベーションの維持に苦労した点を掘り下げると良いでしょう。
挑戦した内容が未経験の分野であるほど、そこには自分なりの工夫や成長が含まれているため、採用担当者にも好印象を与えるエピソードとして活用できます。
友人や家族に相談する
自分で「苦労したこと」が見つからない場合は、友人や家族に相談するのも一つの手段です。
第三者の視点から見た自分の経験は、自分では気づかなかった意外な側面を教えてくれることがあります。
例えば、家族や友人に大学生活やアルバイトについて尋ねてもらうことで、普段はあまり意識していなかった苦労を再発見できることがあります。
友人や家族は、自分の経験を客観的に見ているため、自分がどのような場面で努力していたのか、どのような困難を乗り越えてきたかを具体的に指摘してくれることがあります。
また、彼らのフィードバックをもとに、自分が苦労と感じたエピソードを掘り下げたり、新たな視点からアプローチを考えることができ、回答の内容に深みが増します。
【ESで苦労したこと】ESで聞かれる「苦労したこと」に関するよくある質問
エントリーシートでの「苦労したこと」に関する質問には、応募者からもさまざまな疑問が寄せられます。
以下に、よくある質問について回答します。
苦労の度合いが低くてもいい?
苦労の度合いが大きくなくても、改善や工夫が伴っている経験であれば十分に活用可能です。
エントリーシートでは、経験の規模や苦労の大きさが重要なのではなく、それに対してどのような行動を取ったかが評価のポイントとなります。
たとえば、アルバイトでの接客業務において、クレーム対応で困難を感じた場面があれば、どのように対応策を考え実行したかが大切です。
また、日常的な経験でも、工夫や努力が見られる場合、それはアピールにつながります。
企業が注目するのは、応募者が困難を感じた際にどのように行動し、問題を解決しようとしたか、その過程と姿勢です。
結果が失敗に終わった経験でもいい?
結果が失敗に終わった経験でも、そこから得た学びや成長が伝わるのであれば、十分に活用できます。
企業は、成功だけでなく、失敗を通じて成長できる人材を求めています。
たとえば、サークルのイベントを企画したものの、集客がうまくいかず予想以上に参加者が少なかった場合でも、反省点や次回への改善策を見つけた経験があれば、それを通じて自己成長を伝えることが可能です。
企業にとっては、失敗した経験をどのように捉え、次に生かそうとする姿勢が重要です。
周りの力を借りて乗り越えた経験でもいい?
周りの力を借りて乗り越えた経験も、「苦労したこと」として活用できます。
企業は、チームワークを重視する場面が多いため、他者と協力して困難を克服する姿勢も評価される要素です。
たとえば、部活動で目標を達成するために周囲のメンバーと助け合い、役割分担をして困難を乗り越えた経験がある場合、それは良いエピソードとなります。
この際には、ただ協力を受けた事実を述べるだけでなく、どのように協力を求めたか、自分がその中でどのような役割を果たしたかを具体的に伝えると効果的です。
ESの悩みならジョブコミットに相談しよう
エントリーシートの作成や「苦労したこと」のエピソード選びに悩んだときは、就活エージェントの「ジョブコミット」に相談するのも有効な方法です。
ジョブコミットでは、無料でESの添削やアドバイスが受けられるため、エピソードの内容に自信がないときや、自分に適したアピールポイントがわからない場合に役立ちます。
エージェントからのフィードバックを受けることで、文章の改善点や、より魅力的に見せる表現のコツを学べるだけでなく、就活全体のサポートも受けられるため、安心してエントリーシートの提出に臨むことができます。
ジョブコミットについては下記の記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。
https://shukatsu-venture.com/lp/6
まとめ
エントリーシートでの「苦労したこと」の質問は、応募者の人柄や成長意欲を知るための重要な項目です。
企業が求めるのは、困難を乗り越える力や、失敗から学ぶ姿勢であり、それを具体的なエピソードを通じて伝えることが大切です。
また、苦労の原因を他者のせいにしないことや、前向きな成長を意識することもポイントです。
エピソードに迷った際には、大学生活や成功体験を振り返ることで、使える経験が見つかることもあります。
自身の経験を通じて得た成長や学びを伝え、選考で自分の魅力を最大限にアピールしましょう。